JP6667916B1 - タンク解体装置およびタンク解体方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1や特許文献2に記載のタンク解体方法では、解体作業時に複数の重機や足場等が必要となるため、複数の設備を設置する必要があり作業時間が長くかかることが問題であった。また、周辺への環境対策がさらに必要となるため、設備、費用面にも問題があった。
また、本発明は、安全にタンクを解体することができるタンク解体装置およびタンク解体方法を提供することを課題とする。
本発明の好ましい形態では、タンクを解体するタンク解体装置であって、前記タンクを覆設可能な枠体と、前記タンクを切断可能な切断装置と、前記切断装置により切断された切断片を吊り下げ可能な吊り装置と、を備える。
このように、枠体に足場を設けることにより足場を別途設ける必要がないため、作業時間を短縮することができる。さらに断面積が増えるためタンク解体装置の強度を高めることができる。
このように、固定手段を設けることによりタンク解体装置自体の転倒防止等の効果を有し、安全にタンクを解体することができる。
このように、保護シートを枠体に設けることにより、タンク解体時に生じる汚染物質や粉塵等を外部に漏出させないようにすることができる。
このように、保護シート設置することにより粉塵等を外部に漏出させずに保護シートを設置した空間に留めた状態で作業を行うができる。すなわち、周辺環境配慮した安全なタンク解体方法である。
このように、切断開始時にタンクの天井部を切断しタンク底部に吊り降ろすことにより、最も汚染度が高いと想定される底部に天井部により蓋をし、より安全に作業することができる。
図1および図2に示す本発明の一実施形態に係るタンク解体装置1は、天井部101と側部102と底部103とを有するタンク10を解体するための装置であり、短時間の作業で安全にタンク10を解体する技術に着眼した。
なお、図2に示すようにX軸に沿って幅方向(タンク10等の直径)を定め、Y軸に沿って高さ方向(上下方向)を定める。
本実施形態では円筒形のタンク10を例示したため、タンク10の形状に合う円筒形に枠体2を形成しているが、タンク10を覆設可能であれば、例えば角柱等の任意の形状として良い。
なお、補強材24の設ける位置や数は枠体2の自重や強度を考慮して自由に決めることができる。
また、各高さにおける足場26は、階段やはしご、脚立等により接続されており、作業員が自由に必要な位置で作業できるような位置に設けられている。
なお、保護シート3は、枠体2を覆い準閉空間を形成することが可能であれば、大きさや形状に制限は設けていない。
また、保護シート3は枠体2をタンク10に覆設した後に設置しても良いし、先に枠体2に設置させてからタンク10に枠体2を覆設させても良い。
また、枠体2に切断装置4用のレールを設けて、切断機部分を設置し遠隔操作により切断作業を行うこともできる。
なお、作業速度およびタンク10の材質(例えば、軟鋼)や側部102の厚さ(例えば、16mm)を考慮するとプラズマ切断機を用いることが好ましく、プラズマ切断機を用いる場合は、切断機部分が切断トーチとなる。
なお、可動吊り部53は好ましくは各腕部512に少なくとも1つ設けられていることである。固定吊り部52および可動吊り部53は、例えば電動チェーンブロックを例示することができる。
吊り手段54は、切断片104を保持可能であれば様々なものを選択することができる。例えば、フック、磁石、ロボットアーム等を例示することができる。
なお、固定手段6は重りに限らず、例えば固定ケーブル62により既存の建築物等の固定されているものに接続したり、地中に固定したりしてもよい。
なお、換気を目的とする際には、すくなくとも1つの給気口を保護シート3に設ける必要がある。
本発明の一態様のタンク解体方法は、図3に示す各ステップを実施する。
ここでは、上記タンク解体装置1を用いたタンク解体方法について図3〜図10を参照して説明する。なお、本発明に係るタンク解体方法では、タンク10に水等の内容物がある場合は先に排出して、空のタンク10に対して実行することとする。
なお、搬出口形成工程S3は、天井部吊り降ろし工程S2の後に行われることが好ましく、吊り降ろされた天井部101の高さを考慮して搬出口105を形成することが可能となるため、搬出口105の大きさ調整等の手間を省くことができる。
切断片104は、安定して吊り降ろすことが可能なように上述のような対称形状であり、かつコンテナ8に収容可能な大きさの条件下であれば自由な大きさ、形状に切断することができる。
なお、吊り装置5のレール部51は中心部511を軸(図2に示す破線C)として回転可能であるため、タンク10の何れの部分を切断してもコンテナ8を移動することなく一定位置に収容することができる。
本発明の一態様の解体方法においては、コンテナ8が切断片104により満載となるまで切断工程S41と吊り降ろし工程S42が繰り返される(図9参照)。
したがって、密閉されていたタンク10は、切断時から徐々に有害物質や汚染物質を外部に漏出していくため、最も有害物質や汚染物質の濃度が高い底部103に蓋をすることで、漏出量を少なくし、作業員の安全および周辺環境の安全性の向上させる効果有している。
2 枠体
3 保護シート
4 切断装置
5 吊り装置
6 固定手段
10 タンク
21 鉛直材
22 上部材
26 足場
101 天井部
103 底部
104 切断片
105 搬出口
S1 枠体設置工程
S11 保護シート設置工程
S2 天井部吊り降ろし工程
S3 搬出口形成工程
S4 解体工程
S41 切断工程
S42 吊り降ろし工程
S5 搬出工程
Claims (7)
- タンクを解体するタンク解体装置であって、
前記タンクに覆設可能な枠体と、
前記タンクを切断可能な切断装置と、
前記切断装置により切断された切断片を吊り下げ可能な吊り装置と、
前記タンク解体装置全体を吊り下げて移動可能な吊り部と、
前記枠体に設けられ、前記枠体全体を覆い準閉空間を形成可能な保護シートと、を備え、
前記タンクには、その底部に、前記切断片が搬出される搬出口が形成され、
前記保護シートには、前記切断片が搬出される、開閉可能な開閉部が形成されているタンク解体装置。 - 前記枠体は、前記タンクの周りを覆うように設置可能な大きさに設定されている、請求項1に記載のタンク解体装置。
- 前記枠体は、前記タンクよりも高く形成される複数の鉛直材と、
前記鉛直材の上方に設けられる上部材と、
前記タンクと前記鉛直材との間に設けられる足場と、を有する、請求項1または請求項2に記載のタンク解体装置。 - 前記保護シートで囲まれた空間の粉塵や汚染された空気をきれいな空気にして排出可能な集塵機をさらに備える、請求項1〜3の何れかに記載のタンク解体装置。
- 前記吊り装置は、中心を軸に回転可能に接続されている、請求項1〜4の何れかに記載のタンク解体装置。
- タンクを解体するタンク解体方法であって、
タンク解体装置全体を吊り下げ可能な吊り部により前記タンク解体装置をタンク上方から吊り降ろし枠体を前記タンクに覆設させる枠体設置工程と、
前記タンクの底部から前記タンクの切断片が搬出される搬出口を形成する搬出口形成工程と、
前記タンクを解体する解体工程と、
解体された前記タンクを搬出する搬出工程と、
前記タンク解体装置を次のタンクに吊り下げて移動させる工程と、を含み、
前記枠体設置工程は、前記枠体全体を覆うように設けられ準閉空間を形成可能な保護シートを設置する保護シート設置工程を有し、
前記解体工程は、前記タンクを切断片に切断する切断工程と、
前記切断片を前記タンクの底部に吊り降ろす吊り降ろし工程と、を有し、
前記搬出口形成工程とは、前記解体工程の前に行われ、
前記搬出工程は、前記保護シートに形成された開閉可能な開閉部を開いて、前記切断片を搬出する工程を有するタンク解体方法。 - 前記タンクを切断可能な切断装置により前記タンクの天井部を切断し、切断された前記天井部を前記吊り装置により前記タンクの底部に吊り下ろす天井部吊り降ろし工程をさらに含み、
前記天井部吊り降ろし工程は、前記解体工程の前に行われる、請求項6に記載のタンク解体方法。
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