JP2003183774A - エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材 - Google Patents

エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材

Info

Publication number
JP2003183774A
JP2003183774A JP2002243674A JP2002243674A JP2003183774A JP 2003183774 A JP2003183774 A JP 2003183774A JP 2002243674 A JP2002243674 A JP 2002243674A JP 2002243674 A JP2002243674 A JP 2002243674A JP 2003183774 A JP2003183774 A JP 2003183774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
less
mass
strip
long side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002243674A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3556942B2 (ja
Inventor
Yuko Kondo
祐幸 近藤
Tetsuo Kawahara
哲男 河原
Akira Yamagata
亮 山形
Takatsugu Hatano
隆紹 波多野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Mining Holdings Inc
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining and Metals Co Ltd
Nippon Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mining and Metals Co Ltd, Nippon Mining Co Ltd filed Critical Nippon Mining and Metals Co Ltd
Priority to JP2002243674A priority Critical patent/JP3556942B2/ja
Priority to KR10-2003-0038968A priority patent/KR100523430B1/ko
Priority to CNB031457177A priority patent/CN1219902C/zh
Publication of JP2003183774A publication Critical patent/JP2003183774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3556942B2 publication Critical patent/JP3556942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドウマスク用条材をエッチングした後の
反りを、条材の歪取焼鈍を行なわずに、少なくする。 【解決手段】 TS/0.2%YS比が圧延方向に平行な方向で
1.03以下のAlキルド鋼あるいはFe−34〜38質量%Ni もし
くはFe−30〜35質量%Ni−2〜8質量%Co圧延条が次の性質
を有する。(イ)圧延方向に平行の断面および直交する
断面における板厚方向の残留応力が板厚中央部に50N/mm
2以下の最大引張応力が存在するように分布する。
(ロ)圧延幅方向中央部から、採取した圧延方向に一致
する長辺500mm、圧延直交方向に短辺50mmを有する短冊
試験片を長辺方向に垂下したときに生じる反りが10mm以
下である。(ハ)圧延直交方向に一致する長辺500mm、
圧延方向に短辺50mmを有する短冊試験片を長辺方向に垂
下したときに生じる反りが10mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスクに
用いられ、エッチング後の形状が良好な軟鋼条およびFe
−Ni系合金条に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シャドウマスクに用いられる条は、通
常、圧延によって製造される。シャドウマスク用条は、
脱脂後、フォトレジストを両面に塗付し、そしてパター
ンを焼き付けて現像後、塩化第二鉄溶液を両面からスプ
レーすることにより穿孔された後、個々のシヤドウマス
クに切断されて作製される(「まてりあ」第36巻第11号
(1977)1070〜1074頁)。個々に切断されたシャド
ウマスクは、エッチング工程あるいはブラウン管製造工
程において自動搬送ラインによって運搬されることか
ら、エッチング後のシャドウマスクには搬送時のひっか
かり等の搬送不良を回避するために平坦性が要求され
る。
【0003】圧延方向に平行および直角な断面における
板厚方向の残留応力分布の模式図を図1に、実際測定例
のグラフ図を図2に示す。図1に示すように圧延加工後の
シャドウマスク用条1には、圧延方向(RD)に平行な断
面および直交する断面において、厚さ方向表層部には圧
縮、中央部には引張残留応力が残存している。シャドウ
マスクは、図4に示すように、その片側面に例えば直径
130μmの真円状開口部(以下「小孔」2と称す)を有
し、もう一方の相対する位置には例えば220μmの真円状
開口部(以下「大孔」3と称す)を有する。図4には残
留応力の影響にて反りが発生するメカニズムを示す模式
図を示す。このように表面ともう一方の面とで開口径の
異なる非対称な孔を穿孔した場合、エッチングによって
大孔(3)側のほうが多く減肉されるために残留応力の
バランス関係が崩れ、反りが発生する。
【0004】エッチング後の応力バランスは、小孔
(2)側表層の圧縮応力と板厚中央部の引張応力とで支
配されることから、小孔(2)側の面が凸になるように
反る。従来、民生用のシャドウマスクにおいては孔の非
対称性が小さいことから、残留応力の影響で発生する反
りは小さかったが、高精細シャドウマスク材ではこの非
対称性が大きいために残留応力の影響による大きな反り
が発生する問題が生じた。
【0005】一般には、再結晶温度以下の温度で歪取焼
鈍を行い、この残留応力を除去することにより、エッチ
ング後の反り発生を抑制することができる。しかし、歪
取焼鈍を行うことにより、製造コストが高くなる。ま
た、歪取焼鈍の際に、引張強さ(TSと表記する)はあま
り低下しないものの、0.2%耐力(0.2%YSと表記する)が
かなり低下する。0.2%YSが低くなると、その後のエッチ
ング工程において折れが発生しやすくなるなどの問題が
生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Alキルド鋼
およびFe−Ni系合金において、形状矯正工程により残留
応力および圧延後の形状を調整することにより、歪取焼
鈍を行わなくてもエッチング後に生じる反りが小さい圧
延条を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、最終圧延
後の形状矯正工程において、残留応力および形状をそれ
ぞれ下記の(1)および(2)の状態に調整することに
より、歪取焼鈍を行うことなく、Alキルド鋼およびFe−
Ni系合金圧延条におけるエッチング反りを抑制できるこ
とを発見した。そして、歪取焼鈍を省略した効果とし
て、製造コストを低減することができ、また、TS/0.2%
YS≦1.03と、TSと同レベルの0.2%YSを得ることも可能と
なった。 (1)圧延方向に平行の断面および直交する断面におけ
る板厚方向の残留応力分布において、板厚中央部に発生
する最大引張残留応力を50N/mm2以下に調整する。 (2)図3に示す圧延条1において、圧延幅方向中央部
から圧延方向に一致する長辺500mm、圧延直交方向に短
辺50mm有する短冊形状の板(以下「短冊片1」と称す)およ
び圧延直交方向に一致する長辺500mm、圧延方向に短辺5
0mmを有する短冊片(以下「短冊片2」と称す)を採取す
る。短冊片1、2を図3の右半分に示すようにそれぞれ長辺
方向に垂下したときに生じる反り(以下、前者圧延方向
に平行な方向に発生する反りを「カール反り」、後者圧延
直交な方向に発生する反りを「トヨ反り」と称す)が10mm
以下になるように調整する。
【0008】Alキルド鋼およびNi含有量が34〜38質量%
のFe−Ni系合金はシャドウマスク用条材として汎用され
ており、Fe−Ni系合金は熱膨張係数が低いことから,高
精彩シャドウマスクとして好適である。これらの素材の
主要元素以外の元素は、熱膨張係数、エッチング性、加
工性などに悪影響を与えるので、Alキルド鋼について
は、C:0.010質量%以下、Si:0.04質量%以下、Al:0.
08質量%以下、Mn:0.10〜0.60質量%、S:0.040質量%
以下、P:0.035質量%以下であることが好ましく、また
Fe−Ni系合金についてはC:0.10質量%以下、Si:0.1質
量%以下、好ましくは0.05質量%以下、Al:0.05質量%
以下、Mn:0.5質量%以下、S:0.005質量%以下、P:0.
005質量%以下であることが好ましい。一方、Fe−Ni系
合金を高強度化するために、2〜8質量%のCoをNiと置き
換える形で添加したFe−Ni系合金も、シャドウマスク用
材として使用されている。すなわちNiを30〜35質量%の
範囲まで低減して2〜8質量%のCoを添加する。この範囲
でのCo添加は熱膨張係数を上昇させず、むしろ低下させ
る効果を示す。さらに高強度化するためにはCoに加え、
Nb、Ta、Hf、Ti、Zrのうち1種以上を0.05〜0.8質量%添
加することが有効である。ただし、Nb、Ta、Hf、Ti、Zr
の合計添加量が0.8質量%を超えると、熱膨張係数の増加
が著しくなるため、合計添加量は0.8質量%以下に制限さ
れる。なお、これら添加元素を加える場合についても、
C:0.10質量%以下、Si:0.1質量%以下、好ましくは0.05
質量%以下、A1:0.05質量%以下、Mn:0.5質量%以下、
S:0.005質量%以下、P:0.005質量%以下であることが好
ましい。
【0009】ここで、圧延方向に平行の断面における板
厚方向の残留応力分布とは、圧延方向を主方位とする応
力の大きさの板厚方向の分布を示し、直交する断面にお
ける板厚方向の残留応力分布とは、圧延直交方向を主方
位とする応力の大きさの板厚方向の分布を示す(図
1)。本発明に係るシャドウマスク用条材の残留応力分
布は、両方向とも板厚中央部に引張応力が存在する。こ
のような残留応力分布自体は図1を参照して説明したよ
うに歪取り焼鈍を行わない圧延で従来から発生していた
ものである。但し、板厚中央部の最大引張残留応力値が
50N/mm2を超えると図4を参照して説明したようにエッ
チング後に発生する反りが大きくなるので、50N/mm2
下に規制する。
【0010】図5に、エッチング後切り離されたシャド
ウマスクに発生する反りの方向を示す模式図を示す。こ
のようにエッチング後のシャドウマスクに発生する反り
は、カール方向に反る場合とトヨ方向に反る場合とがあ
る。何れの方向に反るかは、圧延方向に対して平行な断
面の残留応力とそれに直交する断面の残留応力との大小
関係によってほぼ決まる。
【0011】ところで、ブライトロールで圧延された条
では、圧延方向に直交する断面にはほとんど残留応力が
発生しないことが知られているが、シャドウマスク用条
の場合は、以下説明する特殊なロールによって仕上げ圧
延されるために圧延方向に直交する断面にも大きな残留
応力が発生する。すなわち、シャドウマスク用条は、圧
延面にエッチング後、重ねられて熱処理されるが、その
ときの熱処理による密着を防ぐことを目的として、シャ
ドウマスク用材の表面には、ダル目と称される凹凸模様
が圧延ロールから転写される。このダル目模様は、例え
ばショット加工などにより表面に適当な凹凸加工を施さ
れた圧延ロールによって圧延することで得られる。この
ような表面凹凸が大きなロールで圧延すると、ブライト
ロールに比較して材料表面との摩擦力が非常に高いこと
から圧延方向に直交する断面にも大きな残留応力が発生
する。圧延後の条では、圧延方向に平行な断面のほうが
直角な断面のよりも残留応力が大きいが、平行断面の残
留応力はレベラーによる形状矯正によって減少するため
に直角断面と同等もしくは低くなる場合がある。よっ
て、圧延方向に平行な断面と、圧延方向に直角は断面の
残留応力の大小により、シャドウマスクの反りが圧延方
向に平行方向に反るか、直角方向に反るか決まる。エッ
チング後でも反りが小さいためには、板厚中央部の最大
引張応力値が50N/mm2以下である必要があるが、レベラ
ーでの矯正条件は、残留応力の状態により異なる。即
ち、前述したように表面の凹凸が大きな圧延ロールで圧
延した場合は表面の摩擦が大きく、残留応力が大きくな
るが、そのレベルはロールの表面粗さだけではなく、圧
延速度、圧延油の粘性等、圧延条件の複合的要因により
支配され、詳細に解析するのは困難である。残留応力の
小さいシャドウマスク材を得るには、圧延後のシャドウ
マスク用素材を矯正条件を変えて、試験的に矯正加工
し、残留応力の少ない素材が得られる条件を絞り出すこ
とにより行う。
【0012】エッチング後のシャドウマスクの平坦性
は、水平に設置された平坦な定盤上にシャドウマスクを
凹面が上になるように置いたときの反り量(盤面からの
浮き上がり量)で示され、またこの反りが2mm以下であ
ることを要求される。しかしながらこの方法で反りを測
定する場合、その絶対値が小さいために、正確に反りを
測定することができないという問題があった。そこで、
図6に示すような垂直に固定された平坦な板4に、シャ
ドウマスクの片方の端をクランプなどで固定し、もう一
方の端の盤面からの距離を測定する方法(垂下法)を考
えた。上述した定盤上に置く方法での反りが2mmなるシ
ャドウマスクは、垂下法での反りが20mmとなることか
ら、垂下法では測定精度が約10倍向上することが期待で
きる。
【0013】短冊片にてエッチング前の素材の反りを測
定するのは、例えばカール反り10mm、トヨ反り10mmなる
正方形の板の反りを測定しようとした場合、2方向成分
のそりが互いに打ち消し合う作用がはたらき、見掛け上
反りが発生しなくなるためである。そこで、短冊形状に
切り出すことで相互作用を抑え、両者の反りを精度良く
測定することができるようになる。
【0014】短冊片によるカール反りおよびトヨ反りを
それぞれ10mm以下としたのは、板厚中央部の最大引張残
留応力値を50N/mm2以下に調整しても、エッチング前に
元々存在する素材の反りと50N/mm2以下の残留応力によ
り発生する反りとの相乗効果によって、エッチング後の
シャドウマスクの反りが大きくなるためである。
【0015】本発明により平行方向、直角方向ともに残
留応力が50N/mm2以下、かつ短冊片による垂下反りが10m
m以下になるように形状矯正を行ったシャドウマスク用
条は、歪取焼鈍を行わなくてもエッチング後のシャドウ
マスクの形状が良好である。
【0016】
【実施例】以下に本発明による実施例を示す.A1キルド
鋼およびFe−Ni系合金を溶製し、次にインゴットを熱間
鍛造、熱間圧延した。ついで熱間圧延板表面の酸化スケ
ール除去後に冷間圧延と焼鈍とを繰り返した後、最終冷
間圧延を施し0.12mm厚さの素材を製造した。得られた0.1
2mm厚さの素材を種々のIM(インターメッシュ:矯正ロ
ールのかみ込み量)および張力に調整したマルチレベラ
ーを有するテンションレベリング方式の矯正機にて形状
矯正した。この矯正機の構造は図7の通りである。出側
のIMは上下ワークロールの間隙が材料の板厚と等しくな
るように、すなわちマイナス側に設定し、入側のIMは下
側ワークロール列に対する上側ワークロール列の傾き角
度を変えることにより変化させプラス側に設定した。な
お、IMの値(図8の横軸)に対して、張力(図8の縦
軸)は入側のブライドルロールの周速で制御した。矯正
機を通板した後の素材について、引張試験、残留応力測
定および垂下反り測定を行った。引張試験では、JIS13B
号試験片を圧延方向と平行方向に2 mm/minの速度で行っ
た。残留応力測定では、幅20mm×長さ200mmの短冊形試
料を、塩化第二鉄水溶液を用いて、片面側からエッチン
グして試料の反りの曲率半径を求め、残留応力を算出し
た。この測定を表裏両面よりエッチング量を変化させて
行い、厚み方向の残留応力分布を求めた(須藤一:残留
応力とゆがみ、内田老鶴圃社、(1988)、p.46.)。圧延
方向と平行な断面の残留応力を求める場合には短冊形試
料の長さ方向が圧延方向と一致するように試料を採取
し、圧延方向と直角な断面の残留応力を求める場合に
は、短冊形試料の長さ方向が圧延方向と直交するように
試料を採取した。また、平行、直角の場合とも、素材の
幅方向の中央部から試料を採取した。垂下反りの測定方
法は図3に示した。ここで得られた素材のうち、供試材
No.1、2がAlキルド鋼に関する実施例、供試材No.3〜9が
Fe−Ni系合金の実施例である。
【0017】次にこれら素材の両面にフォトレジストを
塗付し、そしてパターンを焼き付けて現像後、塩化第二
鉄溶液を両面からスプレーすることにより穿孔し、シャ
ドウマスクを作製した。得られたシャドウマスクの形状
を図6に示す垂下法にて測定し、反りが20mm以下の場合
良好と評価した。結果を表1に示す。
【0018】比較例1は素材の反りは圧延平行方向およ
び直角方向ともに10mm以下であるが、圧延平行方向の残
留応力が50N/mm2を超えるためにシャドウマスクの平行
方向の反りが大きくなっている。
【0019】比較例2は素材の反りが圧延平行方向およ
び直角方向ともに10mmを超え、かつ圧延直角方向の残留
応力が50N/mm2を超えるためにシャドウマスクの直角方
向の反りが大きくなっている。
【0020】比較例3は残留応力が圧延平行方向および
直角方向ともに50N/mm2以下であるが、素材の反りが10m
mを超えているためにシャドウマスクの反りが大きくな
っている。
【0021】比較例4および5は、歪取焼鈍を行っている
ため、残留応力が50N/mm2以下である。このためにエッ
チング後のシャドウマスクの反りが小さいものの、歪取
焼鈍の際0.2%YSが低下した結果としてTS/0.2%YS>1.03
となっている。
【0022】本発明例は、比較例と比べて歪取焼鈍を行
わなくてもエッチング後のシャドウマスクの反りが小さ
く、かつTSに近いレベルの0.2%YSを有している。なお、
適正な張力とIMの条件は、装置の剛性、潤滑状態、素材
の厚み、形状、機械的特性、表面粗さ、素材の残留応力
等の多くの因子に依存するため、一義的に規定すること
はできないが、 Fe−36質量%Ni合金での実施例および比
較例の通板条件示すと図8のようになる。IMが1.2〜1.9
mm、張力が50〜65MPaの範囲で、10mm以下の反り、かつ5
0N/mm2以下の残留応力の素材が得られることがわかる。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明により作製したシャドウマスク用
条は、比較例と比べて歪取焼鈍を行わなくてもエッチン
グ後のシャドウマスクの反りが小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延方向に平行および直角な断面における板厚
方向の残留応力分布を示す模式図 である。
【図2】板厚方向の残留応力分布の実際測定例を示すグ
ラフである。
【図3】短冊片の採取方法を説明する図である。
【図4】残留応力の影響にて反りが発生するメカニズム
を示す模式図である。
【図5】エッチング後切り離されたシャドウマスクに発
生する反りの方向を示す模式図である。
【図6】垂下法による反り測定方法の模式図である。
【図7】形状矯正機の模式図である。
【図8】実施例におけるFe−36質量%Ni合金の形状矯正
条件である。
【符号の説明】
1圧延条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/14 H01J 9/14 G 29/07 29/07 Z (72)発明者 山形 亮 神奈川県高座郡寒川町倉見三番地 日鉱金 属株式会社倉見工場内 (72)発明者 波多野 隆紹 神奈川県高座郡寒川町倉見三番地 日鉱金 属株式会社倉見工場内 Fターム(参考) 5C027 HH02 5C031 EE05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TS/0.2%YS比が圧延方向に平行な方向で
    1.03以下であるAlキルド鋼圧延条であって、圧延方向に
    平行の断面および直交する断面における板厚方向の残留
    応力が板厚中央部に50N/mm2以下の最大引張応力が存在
    するように分布し、かつ圧延幅方向中央部から、採取し
    た圧延方向に一致する長辺500mm、圧延直交方向に短辺5
    0mmを有する短冊試験片、および圧延直交方向に一致す
    る長辺500mm、圧延方向に短辺50mmを有する短冊試験片
    をそれぞれ長辺方向に垂下したときに生じる反りが10mm
    以下であることを特徴とするシャドウマスク用軟鋼。
  2. 【請求項2】 前記Alキルド鋼が、C:0.010質量%以
    下、Si:0.04質量%以下、Al:0.08質量%以下、Mn:0.10
    〜0.60質量%以下、S:0.040質量%以下、P:0.035質量%
    以下、残部不可避的不純物およびFeからなる請求項1記
    載のシャドウマスク用軟鋼。
  3. 【請求項3】 Niを34〜38質量%含有し、かつTS/0.2%Y
    S比が圧延方向に平行な方向で1.03以下であるFe−Ni系
    合金圧延条であって、圧延方向に平行の断面および直交
    する断面における板厚方向の残留応力が板厚中央部に50
    N/mm2以下の最大引張応力が存在するように分布し、か
    つ圧延幅方向中央部から採取した圧延方向に一致する長
    辺500mm、圧延直交方向に短辺50mmを有する短冊試験片
    および圧延直交方向に一致する長辺500mm、圧延方向に
    短辺50mmを有する短冊試験片をそれぞれ長辺方向に垂下
    したときに生じる反りが10mm以下であることを特徴とす
    るシャドウマスク用Fe−Ni系合金。
  4. 【請求項4】 Niを30〜35質量%、Coを2〜8質量%含有
    し、かつTS/0.2%YS比が圧延方向に平行な方向で1.03以
    下であるFe−Ni系合金圧延条であって、圧延方向に平行
    の断面および直交する断面における板厚方向の残留応力
    が板厚中央部に50N/mm2以下の最大引張応力が存在する
    ように分布し、かつ圧延幅方向中央部から採取した圧延
    方向に一致する長辺500mm、圧延直交方向に短辺50mmを
    有する短冊試験片および圧延直交方向に一致する長辺50
    0mm、圧延方向に短辺50mmを有する短冊試験片をそれぞ
    れ長辺方向に垂下したときに生じる反りが10mm以下であ
    ることを特徴とするシャドウマスク用Fe−Ni系合金。
  5. 【請求項5】 Niを30〜35質量%、Coを2〜8質量%、Nb、
    Ta、Hf、Ti、Zrのうち1種以上を0.05〜0.8質量%含有
    し、かつTS/0.2%YS比が圧延方向に平行な方向で1.03以
    下であるFe−Ni系合金圧延条であって、圧延方向に平行
    の断面および直交する断面における板厚方向の残留応力
    が板厚中央部に50N/mm2以下の最大引張応力が存在する
    ように分布し、かつ圧延幅方向中央部から採取した圧延
    方向に一致する長辺500mm、圧延直交方向に短辺50mmを
    有する短冊試験片および圧延直交方向に一致する長辺50
    0mm、圧延方向に短辺50mmを有する短冊試験片をそれぞ
    れ長辺方向に垂下したときに生じる反りが10mm以下であ
    ることを特徴とするシャドウマスク用Fe−Ni系合金。
  6. 【請求項6】 C:0.10質量%以下、Si:0.1質量%以下、
    A1:0.05質量%以下、Mn:0.5質量%以下、S:0.005質量%
    以下、P:0.005質量%以下であることを特徴とする請求
    項3から5までの何れか1項記載のシャドウマスク用Fe
    −Ni系合金。
  7. 【請求項7】 Si:0.05質量%以下であることを特徴と
    する請求項6記載のシャドウマスク用Fe−Ni系合金。
JP2002243674A 2001-08-23 2002-08-23 エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材 Expired - Fee Related JP3556942B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002243674A JP3556942B2 (ja) 2001-08-23 2002-08-23 エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材
KR10-2003-0038968A KR100523430B1 (ko) 2002-08-23 2003-06-17 에칭 후의 형상이 양호한 섀도우 마스크용 연강조 및철-니켈계 합금조
CNB031457177A CN1219902C (zh) 2002-08-23 2003-06-27 蚀刻后的形状良好的荫罩条材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001252905 2001-08-23
JP2001-252905 2001-08-23
JP2002243674A JP3556942B2 (ja) 2001-08-23 2002-08-23 エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003183774A true JP2003183774A (ja) 2003-07-03
JP3556942B2 JP3556942B2 (ja) 2004-08-25

Family

ID=27615123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002243674A Expired - Fee Related JP3556942B2 (ja) 2001-08-23 2002-08-23 エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3556942B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017115521A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 アルプス電気株式会社 発音装置の製造方法
WO2018043641A1 (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 日立金属株式会社 メタルマスク用素材およびその製造方法
KR20200004409A (ko) * 2017-06-20 2020-01-13 히다찌긴조꾸가부시끼가이사 메탈 마스크용 박판의 제조 방법 및 메탈 마스크용 박판
JP6961121B1 (ja) * 2021-06-24 2021-11-05 日本冶金工業株式会社 Fe−Ni合金およびその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017115521A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 アルプス電気株式会社 発音装置の製造方法
JPWO2017115521A1 (ja) * 2015-12-28 2018-07-26 アルプス電気株式会社 発音装置の製造方法
WO2018043641A1 (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 日立金属株式会社 メタルマスク用素材およびその製造方法
JPWO2018043641A1 (ja) * 2016-08-31 2019-06-24 日立金属株式会社 メタルマスク用素材およびその製造方法
KR20200004409A (ko) * 2017-06-20 2020-01-13 히다찌긴조꾸가부시끼가이사 메탈 마스크용 박판의 제조 방법 및 메탈 마스크용 박판
KR102294111B1 (ko) * 2017-06-20 2021-08-26 히다찌긴조꾸가부시끼가이사 메탈 마스크용 박판의 제조 방법 및 메탈 마스크용 박판
JP6961121B1 (ja) * 2021-06-24 2021-11-05 日本冶金工業株式会社 Fe−Ni合金およびその製造方法
JP2023003776A (ja) * 2021-06-24 2023-01-17 日本冶金工業株式会社 Fe-Ni合金およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3556942B2 (ja) 2004-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6646882B2 (ja) メタルマスク用素材およびその製造方法
JP2017064763A (ja) Fe−Ni系合金薄板の製造方法
JP2021014639A (ja) Fe−Ni系合金薄板の製造方法
JP7156279B2 (ja) メタルマスク用薄板の製造方法及びメタルマスク用薄板
JP2003183774A (ja) エッチング後の形状が良好なシャドウマスク用条材
EP3508604B1 (en) Metal mask material and production method therefor
JP2001226718A (ja) エッチング後の平坦性に優れたステンレス鋼板の製造方法
JP2006097073A (ja) Fe−Ni系合金薄板材の製造方法
JPH07227620A (ja) ハーフエッチング用電気電子部品用板条材及びその製造方法
KR100523430B1 (ko) 에칭 후의 형상이 양호한 섀도우 마스크용 연강조 및철-니켈계 합금조
JP6975391B2 (ja) Fe−Ni系合金薄板の製造方法およびFe−Ni系合金薄板
JP2007118024A (ja) ローラーレベラーによる金属板の矯正方法。
JP2000319728A (ja) シャドウマスク用金属板の製造方法
US20040261911A1 (en) Strip material used for shadow mask having improved post-etching shape
JP2020163402A (ja) フェライト系ステンレス薄板の製造方法およびフェライト系ステンレス薄板
JPS63273518A (ja) 金属帯片の残留応力低減方法
JP2560322B2 (ja) 金属帯片の残留応力低減方法
JPH1034237A (ja) 平坦度に優れた冷間圧延ステンレス鋼板の製造方法
JP3359566B2 (ja) コイル巻きずれ防止方法および帯状体ならびに鋼帯
JP2000015331A (ja) 半導体用銅系リード材の製造方法
JP3293150B2 (ja) Fe−Ni系シャドウマスク用薄板およびその製造方法
JP3751891B2 (ja) ブリッジ付きテンションマスク用軟鋼素材及びシャドウマスク
JP3292274B2 (ja) 高炭素鋼ブライト仕上げ材の製造方法
JP2020163401A (ja) Fe−Ni系合金薄板の製造方法およびFe−Ni系合金薄板
JP2002043498A (ja) 半導体用銅系リード材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040513

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees