JP2000319728A - シャドウマスク用金属板の製造方法 - Google Patents

シャドウマスク用金属板の製造方法

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JP2000319728A
JP2000319728A JP11127704A JP12770499A JP2000319728A JP 2000319728 A JP2000319728 A JP 2000319728A JP 11127704 A JP11127704 A JP 11127704A JP 12770499 A JP12770499 A JP 12770499A JP 2000319728 A JP2000319728 A JP 2000319728A
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etching
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Isato Kita
勇人 喜多
Masahiro Aoki
正紘 青木
Shinji Tsuge
信二 柘植
Kazuhiko Adachi
和彦 安達
Nozomi Arimoto
望 有元
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング加工後にも反りを生じない高性能
のシャドウマスク用金属板を安価でかつ安定した製造手
段を提供する。 【解決手段】 冷間圧延もしくは形状矯正を施した後の
シャドウマスク用金属板に、板温到達温度が550〜6
50℃の焼鈍を施す。この場合、シャドウマスク用金属
板を、「Cr:9〜20%,C:0.15%以下,Mn:0〜 1.0
%,Ti:0〜 0.2%,Si:0〜 1.0%,Al:0〜 1.0%
を含むと共に残部がFe及び不可避的不純物から成り、 か
つ不可避的不純物のうちのP及びSの含有量がそれぞれ
P:0.05%以下,S:0.03%以下を満足する化学組成の
ステンレス鋼」で構成するのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エッチング加工後に
反りを生じないシャドウマスク用金属板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術及びその課題】テレビジョン受像機等のカラ
−ブラウン管を構成する主部品として“電子銃",“電子
ビ−ムを映像化蛍光面”及び“色選別電極としてのシャ
ドウマスク”が挙げられるが、このシャドウマスクには
一般に 0.3mm以下の金属薄板に多数の微細孔を規則正し
くかつ精密に穿孔加工したものが適用されている。
【0003】なお、上述したシャドウマスク用金属薄板
の材質としては低炭素アルミキルド鋼(以降、 単に 「低
炭素鋼」 と記す)やFe−Niインバ−合金(以降、 単に
「インバ−合金」 と記す)が適用されてきたが、その他
にも 1.0〜 4.0%(以降、 成分割合を表す%は重量%と
する)のCuを含むFe系材料(特開昭63−255340
号公報)や、微量のNi,Mo,W,B等を含む低炭素アル
ミキルド鋼から成る材料に関する提案もなされている。
【0004】シャドウマスク用金属薄板に微細孔を穿設
するには、金属の腐食溶解現象を利用したフォトエッチ
ング加工法を用いるのが一般的である。フォトエッチン
グ加工法は a) 金属薄板を脱脂洗浄し、その表面に感光性のフォト
レジスト膜を形成して所定のパタ−ンを焼付け硬化す
る, b) 次いで、これを現像して目的とする形状のフォトレ
ジストパタ−ンを形成させる, c) このフォトレジストパタ−ンが形成された金属薄板
面に塩化第二鉄溶液をスプレ−噴射して金属露出部分を
溶解することで微細孔を穿設する, d) 最後にフォトレジスト膜を剥離する,という手順で
実施され、目的とするシャドウマスクを得ることができ
るが、このエッチング加工法によって被加工金属薄板を
腐食溶解する過程では、図1に断面状態を示したよう
に、深さ(D)方向に加えてサイドエッチング(S)と
呼ばれる横方向への浸食広がりが同時に進行する。
【0005】ここで、エッチング深さ(D)をサイドエ
ッチング(S)で除した値を「エッチングファクタ−」
と称している。即ち、図1のエッチング断面状態の模式
図において M:フォトレジスト膜のパタ−ン幅, W:エッチング加工後の溝幅, S:サイドエッチング, D:エッチング加工後の深さ とすると、エッチングファクタ−(EF)の計算式は下記
の数1の如くになる。
【0006】
【数1】
【0007】フォトエッチング加工法によってシャドウ
マスクのような精細な穿孔加工をするためには上述のサ
イドエッチングができるだけ少ない方が良く、そのた
め、シャドウマスク用としてはエッチングファクタ−
(EF)の大きい金属材料であることが望ましい条件とな
る。
【0008】ところで、シャドウマスク用素材である金
属薄板は、一般に、素材金属を熱間圧延して板材として
からこれに冷間圧延と焼鈍を繰り返すことによって製造
される。そして、焼鈍のままの状態では機械的性質が不
十分な場合もあるため、最終的に所定の板厚と機械的強
度になるように調質圧延を施すのが普通である。また、
調質圧延された金属板の平坦度が悪いとシャドウマスク
を架張する際に均一な張力を架けられずにシワができて
しまうため、このような場合には、板の形状を矯正する
ために張力をかけながら曲げ戻しを繰り返して形状矯正
(テンションレベラ)を施すことがある。
【0009】しかし、上述のように冷間圧延又は形状矯
正が施された金属板は、見掛け上は平坦な板であって
も、エッチング加工により片面からの板厚除去(ハ−フ
エッチング)が進んで行くと“反り”を生じるという問
題があった。特に、形状矯正した後の金属板では、冷間
圧延のままの状態に比べて平坦度が改善されてはいても
エッチング加工したときの反りはより大きくなることが
あった。
【0010】つまり、シャドウマスクに穿設されている
微細孔は、図2に断面状態を示したように一般に電子銃
側(電子線の入り側)では小さく開孔し蛍光面側(電子
線の出側)は大きく開孔するように図られており、電子
線を所定の蛍光面へ正確に導くように設計されている
が、調質圧延等の冷間圧延や形状矯正を施して製造した
シャドウマスク用金属板に常法通りのエッチング加工に
て微細孔を穿孔すると、反りが生じるという不都合が起
きがちであった。
【0011】シャドウマスクに反りがあると、ハンドリ
ングの際に「扱い折れ」などの不良を生じやすくなった
り、あるいはマスクを張り合わせるときに反り形状を修
正する工程が必要になるなどの作業上の不具合が生じる
ことになる。
【0012】上述のような「金属板に表裏面で非対称な
エッチング加工を施すことによって生じる反り」を防止
するための有効な手段としては、例えば特許第1783
068号公報に開示されているような「冷間圧延後の金
属板に降伏点以下の張力を与えながら材料の軟化温度以
下で焼鈍する張力付与焼鈍法(いわゆるテンションアニ
−ル法)」が知られており、この方法によると鋼帯の平
坦度矯正と同時に残留応力を低減させることが可能であ
る。
【0013】しかしながら、テンションアニ−ル法を実
施するためには張力を付与するための装置や高張力通板
に耐えられるような設備が必要であり、従って高価な専
用に設計した設備が必要となる。
【0014】従って、エッチング加工後にも反りを生じ
ないシャドウマスク用金属板の安価で安定した製造手段
が切望されていた。
【0015】一方、シャドウマスク用金属薄板の材質と
しては、従前から低炭素鋼(低炭素アルミキルド鋼)が
主流をなしていたが、この材料には「ブラウン管の連続
使用により電子線が長時間にわたって照射されていると
熱膨張を起こし、 そのため穿設されている微細孔が歪ん
でこの微細孔を通過した電子線が所定の蛍光体ドットか
らずれてしまう“ド−ミング現象”と呼ばれる色ズレを
生じがちである」という問題が指摘されている。そのた
め、熱膨張の程度が普通鋼の約1/10と小さいインバ−合
金(Fe−Niインバ−合金)がシャドウマスク用として使
用されるようになってきたが、このインバ−合金は高価
な金属材料であるため経済性に劣るという問題があっ
た。
【0016】また、最近、画面への映り込みが少なくて
認視性に優れた平面型テレビジョンが注目を集めている
が、この方式の場合にはシャドウマスクは“張力をかけ
て保持した状態”でブラウン管に組み込まれるため熱膨
張によるシャドウマスクの変形を防止することが可能で
あり、従来のインバ−合金より熱膨張係数が大きな材料
であってもド−ミング現象が起こりにくいという利点が
ある。しかし、その反面、上述の如くシャドウマスク自
体に高い張力がかけられるために高強度の金属材料が要
求される。また、シャドウマスクをブラウン管に組み込
む際には張力が付与された状態で500℃程度の加熱工
程を経るため、高架張力シャドウマスク用材料には高温
での塑性変形が少ないことも要求された。
【0017】更に、これまで使用されていた低炭素鋼や
インバ−合金は耐食性が十分でなくて発銹しやすいの
で、通常は防錆剤を塗布した状態で保管しなければなら
なかった。そのため、保管時にも発銹しにくい耐食性に
優れたシャドウマスク用材料に対する要望も強まってい
る。
【0018】なお、特開昭63−255340号公報に
は、“組み立て作業時や使用時に容易に変形することの
ない高い耐力”と“使用時の熱歪による塑性変形を生じ
ることのない十分な弾性伸び”を有するフラットテンシ
ョンシャドウマスク用材料であるとして「 1.0〜 4.0%
のCuを含むと共に残部がFe及び不可避不純物から成る金
属材料」が提案されているが、この材料は 0.2%耐力が
50kgf/mm2(490MPa) 以上であることを特徴として
いるものの、熱膨張係数は本質的に低炭素鋼と変わらな
いのでド−ミング現象の抑制という点では十分なもので
はなかった。また、耐食性の面でも低炭素鋼やインバ−
合金と同等であり、保管時に防錆油の塗布を必要とする
ことには変わりのない材料であった。
【0019】勿論、フォトエッチング加工法によって精
細な穿孔加工を行うシャドウマスク用金属板では、前述
したサイドエッチングはできるだけ少ない方が良く、従
ってエッチングファクタ−(EF)の大きい金属材料であ
ることが望ましい条件となることは先にも説明した通り
である。また、金属材料中に多量の介在物が存在する
と、エッチング加工を施した場合に介在物近傍が不均質
に溶解してしまい穿孔形状が不揃いになってしまうので
精細な穿孔加工は困難になる。そのため、介在物が極力
少ない材質であることもシャドウマスク用材料として必
要な条件である。
【0020】従って、熱膨張率が低炭素鋼材よりも小さ
くて価格がインバ−合金材よりも安価であり、かつ高温
での塑性変形量が少なくて高架張力状態で用いられるシ
ャドウマスクとしても十分に満足できる高強度を備え、
更にエッチング加工性にも優れたシャドウマスク用金属
板に対する要望も益々高くなっているのが現状であっ
た。
【0021】このようなことから、本発明が目的とした
のは、エッチング加工後にも反りを生じない形状安定性
に優れたシャドウマスク用金属板の低コストで安定した
製造手段を確立することであり、更には、熱膨張率が低
炭素鋼よりも小さく価格がインバ−合金よりも安価で、
かつ高温での塑性変形量が少なくて高架張力シャドウマ
スクとしても十分に満足できる高強度,優れたエッチン
グ加工性とエッチング加工後の形状安定性を備えたシャ
ドウマスク用金属板の低コストで安定した製造手段をも
確立することであった。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、次の (a)〜 (c)項
で示すような知見を得ることができた。 (a) 調質圧延のような冷間圧延が施された金属板では、
その表面が圧延ロ−ルで優先的に延ばされるため金属板
表層に伸張応力が内部応力として蓄積される。また、テ
ンションレベラ等で形状矯正を行った金属板も、曲げ戻
し加工によって金属板表面に圧縮応力が蓄積されてしま
う。そして、上述のように内部応力が蓄積された状態の
金属板は、見掛け上は平坦な板であっても、エッチング
加工により片面からの板厚除去(ハ−フエッチング)が
進んで行くと溶解除去された板厚に相応する応力が開放
されて表裏面の応力バランスが崩れてしまい、これが板
の“反り”となって現れる。特に、図2を示しながら先
に説明したように、エッチング加工によってシャドウマ
スク用金属板に穿設する微細孔は片面側が小さく開孔し
他面側が大きく開孔するように設計されているので、こ
のような微細孔を穿設すべく“調質圧延のような冷間圧
延や形状矯正が施されたシャドウマスク用金属板”にエ
ッチング加工を施すと、溶解による“蓄積されている応
力の開放量”が大孔側と小孔側とで非対称となってしま
い、そのため応力のバランスが崩れて目立った反りを生
じてしまうことになる。 (b) しかしながら、調質圧延のような冷間圧延や形状矯
正が施されて強い内部残留応力を蓄積しているシャドウ
マスク用金属板であっても、これを“再結晶化に至る以
前の低い温度”で焼鈍すると内部残留応力は十分に緩和
され、表裏面で非対象な微細孔をエッチング加工によっ
て穿設しても反りを生じなくなるばかりか、シャドウマ
スクに必要な機械的強度が損なわれることもない。 (c) 更に、シャドウマスク用金属板の材質として「Fe中
に規制された特定量のCrと微量のCを含有させると共
に、 必要により微量のMn,Ti,SiあるいはAlをも含有さ
せ、 かつ不可避的不純物であるP及びSの含有量を低値
に規制したステンレス鋼」を適用すると、熱膨張係数が
低く、機械的性質,エッチング加工性(微細エッチング
加工性,孔形状の均一性)並びに耐食性が共に優れた高
性能のシャドウマスク用材料が得られる。
【0023】本発明は、上記知見事項等を基にしてなさ
れたものであり、次の「シャドウマスク用ステンレス鋼
板の製造方法」を提供するものである。 1) 冷間圧延もしくは形状矯正を施した後のシャドウマ
スク用金属板に、板温到達温度が550〜650℃の焼
鈍を施すことを特徴とする、エッチング加工後に反りを
生じないシャドウマスク用金属板の製造方法。 2) シャドウマスク用金属板が、 Cr:9〜20%, C:0.15%以下, Mn:0〜 1.0%, Ti:0〜 0.2%, Si:0〜 1.0%, Al:0〜 1.0% を含むと共に残部がFe及び不可避的不純物から成り、か
つ不可避的不純物のうちのP及びSの含有量がそれぞれ P:0.05%以下, S:0.03%以下 を満足する化学組成のステンレス鋼で構成されることを
特徴とする、前記1)項記載のエッチング加工後に反りを
生じないシャドウマスク用金属板の製造方法。
【0024】ここで、前記1)項の発明に係るシャドウマ
スク用金属板の材質としては特に制限はなく、低炭素
鋼,インバ−合金,Cu−Fe合金等といったシャドウマス
ク用材料の何れを適用しても“エッチング加工後にも反
りを生じないシャドウマスク用金属板”を安定製造する
ことが可能であるが、前記2)項の発明に係るステンレス
鋼を適用すればより高性能のシャドウマスク用金属板を
得ることができる。
【0025】
【作用】以下、本発明において、冷間圧延(調質圧延
等)もしくは形状矯正を施した後のシャドウマスク用金
属板に施す焼鈍の温度あるいはシャドウマスク用ステン
レス鋼板の化学組成を前記の如くに規定した理由を、そ
の作用と共に説明する。
【0026】[A] 焼鈍温度 先にも説明したように、調質圧延等の冷間圧延やテンシ
ョンレベラ等による形状矯正が施されたシャドウマスク
用金属板には強い内部残留応力が蓄積されており、これ
がエッチング加工によって“電子線通過のための表裏面
で孔径の異なる非対象な微細孔”を穿設した際の反り発
生の原因となるが、このようなシャドウマスク用金属板
に対し、従来は折角の機械的強度が損なわれるとして注
目もされなかった焼鈍を特に“再結晶化に至る以前の低
い温度(550〜650℃)”で施すと、シャドウマス
クに必要な機械的強度が損なわれることなく、内部残留
応力が緩和され、表裏面で非対象な微細孔をエッチング
加工によって穿設しても反りを生じることがなくなる。
【0027】なお、この場合の焼鈍温度は、金属板の到
達温度で550℃未満であると残留応力を十分に解消で
きないため反りの防止効果が得られず、一方、板温で6
50℃を越えると金属板の軟質化あるいは再結晶化が始
まって架張力をかけるシャドウマスクに必要とされる機
械的強度を維持することができなくなる。従って、焼鈍
温度を板温到達温度で550〜650℃と定めたが、反
り量をできるだけ少なくするためには600℃以上とす
るのが望ましい。焼鈍時間については、板温が550〜
650℃に到達してから30秒間程度以上の保持で良い
が、余り長時間の保持では材料の軟質化を招くおそれが
あることから、実際上は10分程度以内に止めるのが好
ましい。ここで、以上の焼鈍条件は、従来公知の低炭素
鋼,インバ−合金,Cu−Fe合金等といったシャドウマス
ク用材料や本発明で提案するシャドウマスク用ステンレ
ス鋼材の何れにも適合するものであることは言うまでも
ない。
【0028】ところで、シャドウマスクをブラウン管に
組み込む際には張力を付与した状態で500℃程度の加
熱履歴を経ることになるので、高温での塑性変形に伴う
張力の緩みが懸念される。しかしながら、本発明法によ
って製造されるシャドウマスクは550〜650℃で焼
鈍を施してあるので、架張した状態にあっても前記焼鈍
温度より低い温度で加熱している限りにおいては塑性変
形は生じず、付与された張力は維持されるという利点も
ある。
【0029】なお、上記焼鈍は、ステンレス鋼帯の製造
に用いられるような光輝焼鈍炉を用いても容易に実施す
ることができるので、格別な処理コストの上昇につなが
ることはない。
【0030】[B] シャドウマスク用ステンレス鋼板の
化学組成 本発明においては、シャドウマスク用金属板として「C
r:9〜20%,C:0.15%以下,Mn:0〜 1.0%,Ti:
0〜 0.2%,Si:0〜 1.0%,Al:0〜 1.0%を含むと
共に残部がFe及び不可避的不純物から成り、 かつ不可避
的不純物のうちのP及びSの含有量がそれぞれP:0.05
%以下,S:0.03%以下を満足する化学組成のステンレ
ス鋼板」を適用することにより一段と高性能のシャドウ
マスク用金属板を得ることができるが、これら成分の含
有量範囲は次の理由に基づいて規定した。
【0031】a) Cr Crには、鋼板の熱膨張係数を低下させると共に、耐食性
を向上させる作用がある。そして、Cr含有量が増加する
につれて鋼板の熱膨張係数は低下し、耐食性は向上する
が、その含有量が9%未満では鋼板の熱膨張係数は本質
的に低炭素鋼板のそれと同程度なのでド−ミング現象を
抑制するには十分ではない。更に、この場合には鋼板の
耐食性も十分ではなく、保管の際に発銹しやすいという
問題もある。一方、Cr含有量の増加に伴いエッチングフ
ァクタ−は低下する傾向にあり、特にCr含有量が20%を
超えるとシャドウマスクのような精細なエッチング加工
を要する用途には不向きとなってしまう。また、Cr含有
量が20%を超えるとエッチング溶解速度も極端に低下し
てしまい、フォトエッチング加工工程における生産性を
悪化させる要因にもなる。このような理由から、Cr含有
量は9〜20%と定めたが、Cr含有量が多くなると熱間加
工性が低下して生産性が悪くなることや、Cr自体が比較
的高価な原料であること等から、9〜13%の範囲が望ま
しい領域と言える。
【0032】b) C Cは、極く微量が含有されても鋼板に強度(特に高温強
度)向上効果がもたらされ、Cを含有させることによっ
て鋼板を薄くすることが可能になる。なお、C含有量を
増加するとエッチングファクタ−の低下を招くが、鋼板
を薄肉化すればエッチングが早く終わるので、本発明の
規制量(0.15%以下)内であれば不都合なサイドエッチ
ングを進行させることなく微細孔を穿設することは十分
に可能である。しかしながら、C含有量が0.15%を超え
るとエッチングファクタ−が極端に低下してしまい、シ
ャドウマスクを加工するには不向きになってしまう。従
って、C含有量の上限を0.15%と規定したが、特に孔径
の小さな高精細型のシャドウマスクを製造する場合には
C含有量は0.05%以下に規制するのが望ましく、また強
度的な観点から高架張力シャドウマスク用としては少な
くとも 0.003%以上の含有量を確保するのが望ましい。
【0033】c) Mn Mnは溶鋼の脱酸処理のために必要に応じて添加される成
分であり、特にSiと共存させた場合に脱酸効果が高まる
が、その含有量が 1.0%を超えると鋼板を硬化して加工
性を低下させるだけでなく、経済的にも不利となる。従
って、Mn含有量は0〜 1.0%と定めた。
【0034】d) Ti Tiは鋼板の加工性や耐食性を向上する作用を有してお
り、そのためより良好な加工性や耐食性が望まれる場合
に必要に応じて含有させても良い成分であるが、鋼板中
に過剰に存在すると非金属介在物が増加して均一な穿孔
形状が得られなくなる。従って、Ti含有量は0〜 0.2%
と定めた。
【0035】e) Si Siは溶鋼の脱酸処理のために必要に応じて添加される成
分であるが、 1.0%を超える過剰な含有量になると鋼が
硬くて脆くなり、シャドウマスク用材料としては不適と
なる。従って、Si含有量は0〜 1.0%と定めた。
【0036】f) Al Alも溶鋼の脱酸処理のために必要に応じて添加される成
分であるが、過剰に添加すると鋼中の非金属介在物が増
加してしまい、エッチング加工の際に介在物の周辺部が
不均質余分に溶解されてしまうおそれが出てくる。従っ
て、Al含有量は0〜 0.1%と定めた。
【0037】g) P及びS P及びSは共に不可避的に鋼板中に随伴される不純物元
素であり、多量に含有されると非金属介在物を生じてそ
の近傍が不均質エッチングの起点となる。従って、上記
弊害の程度が比較的少ないP:0.05%以下,S:0.03%
以下の領域にP及びSの含有量をそれぞれ規制すること
と定めた。
【0038】なお、上述した本発明に係るシャドウマス
ク用ステンレス鋼板素材は一般的なステンレス鋼板の製
造工程に準じて製造することができる。つまり、まずV
OD又はAODにて前述の成分に調整した溶鋼を連続鋳
造法又は造塊法の何れかの方法で鋳造し、これを熱間圧
延する。次いで、表面の酸化スケ−ル除去と疵取りのた
めに酸洗処理を行い、これに冷間圧延と焼鈍とを適宜繰
り返して冷延板とする。そして、調質圧延あるいは更に
形状矯正を施して所望の板厚と強度を有するステンレス
鋼薄板とする工程である。その後、本発明条件に従って
焼鈍を施すことにより、高性能で、エッチング加工を施
しても反りを生じないシャドウマスク用金属板が得られ
る。
【0039】本発明に係るシャドウマスク用ステンレス
鋼板素材を適用して製造されたシャドウマスク用ステン
レス鋼板は、熱膨張係数が従来の低炭素アルミキルド鋼
板より低く、ブラウン管を構成する蛍光体ガラスの熱膨
張係数 9.1〜 9.8×10-6/℃に近くなる上、高温での塑
性変形も少ないので、これを用いたシャドウマスクの高
架張力の効果と相まって両者の相対的な位置ズレが少な
くなり、そのためド−ミング現象は生じにくくなる。ま
た、本発明に係るシャドウマスク用ステンレス鋼板素材
を適用して製造されたシャドウマスク用ステンレス鋼板
は、従来の低炭素鋼やインバ−合金の板材に比較して機
械強度が本質的に高いのでシャドウマスクの薄肉化が可
能であり、高架張力シャドウマスク用材料としてより優
れたものである。
【0040】更に、本発明に係るシャドウマスク用ステ
ンレス鋼板素材を適用して製造されたシャドウマスク用
ステンレス鋼板では、Cr及びCの含有量を特定範囲に規
定することでエッチングファクタ−の極端な低下を招く
ことなく精細なエッチング加工を可能にしており、また
微量元素の含有量を規定して介在物を低減することによ
って介在物近傍の不均質なエッチング溶解を抑制して均
一なエッチング加工をも可能としている。しかも、従来
使用されていた低炭素鋼板やインバ−合金板等に比べて
本質的に耐食性に優れており、保管時に防錆油を塗布す
る必要がないという利点も有している。
【0041】続いて、本発明を実施例によってより具体
的に説明する。
【実施例】〔実施例1〕まず、常法に従って表1に示す
化学組成を有した各金属板a〜c(即ち本発明素材に係
る新規提案素材ステンレス鋼板,従来の低炭素鋼板及び
従来のインバ−合金板:何れも厚さ0.15mmの冷延板)を
製造した。
【0042】
【表1】
【0043】次に、これら金属冷延板をそれぞれ表2に
示す加工率で調質圧延し、更に焼鈍処理(板温が600
℃に到達した状態にて30秒間保持)を施してシャドウ
マスク用金属板A〜Cを得た。
【0044】
【表2】
【0045】そして、このようにして得られた各金属板
A〜Cにつき、まずハ−フエッチング処理後の反り発生
状態を調査した。この調査は次の手法で実施した。即
ち、まず前記金属板A〜Cから「12mm幅×100mm長
さ」の短冊状試験片を切り出し、その片面をフッ素樹脂
テ−プにてシ−ルした。続いて、この試験片を50℃,
比重1.48g/cm3 の塩化第二鉄溶液に浸漬し、シ−ルして
いない面を板厚の 1/2に到達するまで溶解(ハ−フエッ
チング)した。最後に、裏面のシ−ルを剥がし、試験片
の反り量(曲率)を測定した。
【0046】なお、図3は各種の“ハ−フエッチング処
理後の試験片”の状態を説明した模式図であって、材料
により(即ち材料に蓄積されている内部応力により)ハ
−フエッチング処理後の試験片は図3の(a) で示すよう
に「エッチング面が凸形状に反るもの」と図3の(b) で
示すように「エッチング面が凹形状に反るもの」とがあ
ることを示しているが、試験片の反り量はこの“反りの
曲率(反りの半径の逆数)”を測定することにより把握
した。そして、ハ−フエッチング処理後にエッチング面
が凹形状となったものには“+”符号を、またエッチン
グ面が凸形状となったものには“−”符号をそれぞれ付
して表示することとした。この場合、反りの曲率が符号
に関わらず 0.003mm-1以下(試験片を吊り下げたときに
100mm長さ当りの反り量が15mm以下)であればシャ
ドウマスク用として実用上は問題のないレベルであるこ
とを確認している。
【0047】更に、これとは別に、得られた前記各金属
板A〜Cにつき熱膨張係数と 0.2%耐力の調査をも実施
した。これらの調査結果を前記表2に併せて示す。な
お、表2に示した熱膨張係数αの値は20〜100℃で
の平均値である。
【0048】表2に示される結果からも明らかなよう
に、本発明法に従って調質圧延後に更に600℃(板温
到達温度)で焼鈍処理したシャドウマスク用金属板は
“ハ−フエッチング処理後の反り量”が小さく、シャド
ウマスク用として満足できるものであることが分かる。
【0049】更に、表2に示される結果からは、本発明
による新規提案のステンレス鋼板Aでは、熱膨張係数は
低炭素鋼板のそれに比べて小さく、蛍光体ガラスの値
( 9.1〜 9.8×10-6/℃)に近いことも確認できる。ま
た、上記本発明による新規提案のステンレス鋼板Aは、
常温 0.2%耐力が低炭素鋼板やインバ−合金板に比べて
高い値となっている上、450℃加熱状態における 0.2
%耐力も高いので、シャドウマスク組み込み加工時の熱
履歴を経た後でも塑性変形を殆ど生じないことも明らか
である。
【0050】〔実施例2〕表3に示す各種化学組成の鋼
を真空溶製し、これらを鋳造した後、熱間圧延と酸洗を
施してから更に冷間圧延と焼鈍を繰り返してそれぞれ0.
15mm厚の冷延板を得た。続いて、これらに調質圧延を施
して板厚が0.12mmの冷延板とした後、更に焼鈍処理(板
温が600℃に到達した状態にて30秒間保持)を施し
て薄鋼板を製造した。
【0051】
【表3】
【0052】次に、得られた各薄鋼板(鋼板1〜12)に
つき、実施例1と同様の手法でハ−フエッチング処理後
の反り発生状態を調査したが、何れの薄鋼板も反りの曲
率は− 0.002mm-1以下であることが確認された。
【0053】更に、得られた各薄鋼板(鋼板1〜12)に
ついて、熱膨張係数α(×10-6/℃:20〜100℃で
の平均値)を測定すると共に、“ド−ミング現象の起こ
りやすさ",“エッチング特性(エッチング加工性)”並
びに“耐食性”の評価も行った。
【0054】なお、本実施例では熱膨張係数αを“ド−
ミング現象の起こりやすさの指標”とし、 ○ :熱膨張係数αが10.7未満のもの, △ :熱膨張係数αが10.7以上でかつ11.0未満のもの, × :熱膨張係数αが11.0以上のもの, と評価した。
【0055】また、エッチング特性は次の手法により評
価した。即ち、まず脱脂洗浄した鋼板表面に10ミクロ
ン厚さでフォトレジスト膜を塗布し、前述の図1で示し
たような 0.1mm幅の溝状パタ−ン(M)を形成した。続
いて、ここに温度50℃,比重1.48g/cm3 の塩化第二鉄
溶液をスプレ−噴射してエッチング加工を行った。そし
て、最後に表面のフォトレジスト膜を除去し、鋼板上に
エッチングで形成された溝の幅(W)及び深さ(D)を
測定し、エッチングファクタ−(EF)を算出した。本実
施例では、エッチング深さが0.06mmに達した時のエッチ
ングファクタ−を算出し、 ○ :エッチングファクタ−(EF)が 2.2以上, △ :エッチングファクタ−(EF)が 1.8以上で 2.2未
満, × :エッチングファクタ−(EF)が 1.8未満, としてエッチング特性を評価した。
【0056】そして、耐食性の評価は次の手法により実
施した。即ち、“温度50℃の3%NaCl水溶液に冷延板
を1時間浸漬した後で1時間乾燥する操作”を繰り返し
た場合に冷延板が発銹するまでの繰り返し回数をカウン
トし、これを耐食性の評価基準とした。なお、この発銹
試験において、浸漬,乾燥を3回以上繰り返しても発銹
しなければ実用上は問題のない耐食性を有すると判断さ
れる。従って、本実施例では、 ○ :乾燥繰り返し回数が3回以上で発銹したもの, × :乾燥繰り返し回数が3回未満で発銹したもの, として耐食性を評価した。これらの評価結果を表4に示
す。
【0057】
【表4】
【0058】表4に示される結果からは、本発明による
新規提案のステンレス鋼板(鋼板4〜9)は何れも熱膨
張係数が蛍光体ガラスに近く、かつエッチング特性(エ
ッチングファクタ−EF)及び耐食性も良好であり、シャ
ドウマスク用材料として好適であることが分かる。
【0059】〔実施例3〕まず表5に示す化学組成の鋼
を真空溶製して鋳造した後、熱間圧延と酸洗を施してか
ら更に冷間圧延と焼鈍を繰り返して0.15mm厚の冷延板を
得た。
【0060】
【表5】
【0061】続いて、これに調質圧延を施して板厚が0.
12mmの冷延板とした後、更にこれを架張しながら曲げ戻
し加工をすることで形状矯正を行った。次に、このよう
に形状矯正した複数の鋼板に対し、表6に示す各温度に
加熱して該温度に30秒間保持する条件の焼鈍処理を施
した。
【0062】そして、焼鈍処理後の各鋼板から「12mm
幅×100mm長さ」の短冊状試験片を切り出し、その片
面をフッ素樹脂テ−プにてシ−ルした。続いて、この試
験片を50℃,比重1.48g/cm3 の塩化第二鉄溶液に浸漬
し、シ−ルしていない面を板厚の 1/2に到達するまで溶
解(ハ−フエッチング)した。最後に、裏面のシ−ルを
剥がし、試験片の反り量(曲率)を測定した。また、焼
鈍処理後の各鋼板につき、機械的性質の代表値として鋼
板断面におけるビッカ−ス硬度(荷重100g)も測定
した。これらの測定結果を、“調質圧延後の鋼板につい
ての測定値”及び“形状矯正後の鋼板についての測定
値”と共に表6に併記した。
【0063】
【表6】
【0064】表6に示される結果からは、調質圧延後の
鋼板及び形状矯正後の鋼板では共にハ−フエッチング処
理後に著しい反りが発生することを確認できる。特に、
形状矯正によって反りの形状は凹形状(−)から凸形状
(+)に反転し、反り量(曲率)の絶対値も大幅に増加
していることが分かる。
【0065】そして、「ハ−フエッチング処理後の反り
の曲率が符号に関わらず 0.003mm-1以下(試験片を吊り
下げたときに100mm長さ当りの反り量が15mm以下)
であればシャドウマスク用鋼板として実用上は問題のな
いレベルである」ということを踏まえて表6に示される
結果を検討すると、次の事項も明らかである。即ち、形
状矯正した鋼板に焼鈍を施すことにより反り量は低下す
るが、焼鈍温度が到達板温で550℃未満であると、得
られる鋼板の形状安定性は実用に耐えられるまでには達
していない。これに対して、焼鈍温度が到達板温で55
0〜650℃の範囲であると、エッチング加工後の反り
量は実用上問題のないレベルに納まる。一方、焼鈍温度
が到達板温で650℃を越えると、エッチング加工後の
反り量は極めて小さくなっているが、ビッカ−ス硬度が
極端に低下しており、機械的強度を満足しなくなってい
る。
【0066】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、エッチング加工後にも反りを生じない形状安定性に
優れたシャドウマスク用金属板を低コストで安定して提
供することや、更には熱膨張率が低炭素鋼よりも小さく
価格がインバ−合金よりも安価であって、高温での塑性
変形量が少なく、高強度で、かつ優れたエッチング加工
性とエッチング加工後の形状安定性を備えたシャドウマ
スク用金属板の安定提供も可能となるなど、産業上有用
な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォトエッチング加工された金属板の断面状態
を説明した模式図である。
【図2】シャドウマスクの断面を模式的に示した図であ
る。
【図3】ハ−フエッチング処理(金属板の板厚tに対し
t/2まで溶削除去する処理)後の試験片の状態を説明
した模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正紘 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 柘植 信二 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 安達 和彦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 有元 望 大阪府高槻市氷室町3丁目3番5号 松下 電子工業株式会社内 Fターム(参考) 4K037 EA01 EA04 EA05 EA06 EA12 EA15 EA23 EA25 EA27 EA31 EB06 FJ04 5C027 HH02 HH03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延もしくは形状矯正を施した後の
    シャドウマスク用金属板に、板温到達温度が550〜6
    50℃の焼鈍を施すことを特徴とする、エッチング加工
    後に反りを生じないシャドウマスク用金属板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 シャドウマスク用金属板が、重量割合に
    て Cr:9〜20%, C:0.15%以下, Mn:0〜 1.0%, Ti:0〜 0.2%, Si:0〜 1.0%, Al:0〜 1.0% を含むと共に残部がFe及び不可避的不純物から成り、か
    つ不可避的不純物のうちのP及びSの含有量がそれぞれ P:0.05%以下, S:0.03%以下 を満足する化学組成のステンレス鋼で構成されることを
    特徴とする、請求項1記載のエッチング加工後に反りを
    生じないシャドウマスク用金属板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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