JP2003183230A - アミノ化合物と酸との塩の結晶の製造方法 - Google Patents
アミノ化合物と酸との塩の結晶の製造方法Info
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Abstract
ノ化合物と酸との塩の結晶の製法を提供する。 【解決手段】 酸中に、酸で脱保護されうるN−保護ア
ミノ化合物を添加し脱保護反応を行うと共に、生成する
脱保護されたアミノ化合物と酸との塩を晶析することを
特徴とする、アミノ化合物と酸との塩の結晶の製造方
法。
Description
との塩の製造法に関する。アミノ化合物と酸との塩、な
かでもアミノ酸と酸との塩、或いはアミノ酸誘導体と酸
との塩は、医薬品、農薬、食品等の出発物質や中間体と
して重要な化合物である。
として、酸で脱保護されうるN−保護アミノ化合物を酸
で脱保護反応すると共に、生成する脱保護されたアミノ
化合物を上記酸との塩の結晶として採取する方法が知ら
れている。
−t−ブチルオキシカルボニル−D−シクロヘキシルグ
リシンとトルエンとの混合物中に、或いはN−t−ブチ
ルオキシカルボニル−D−シクロヘキシルグリシンベン
ジルエステルとt−ブチルメチルエーテルとの混合物中
にメタンスルホン酸を添加することにより、D−シクロ
ヘキシルグリシンメタンスルホン酸塩、或いはD−シク
ロヘキシルグリシンベンジルエステルメタンスルホン酸
塩を結晶として取得した例が示されている。
n Trans.I(1989),1915には、t−
ブチルオキシカルボニルアミノ(3−メチル−4,5−
ジヒドロイソキサゾル−5−イル)−酢酸と酢酸エチル
の混合物中に、3M塩化水素/酢酸エチル溶液を添加す
ることにより、アミノ(3−メチル−4,5−ジヒドロ
イソキサゾル−5−イル)−酢酸の塩酸塩を結晶として
取得した例が示されている。
上記方法では、得られる脱保護されたアミノ化合物と酸
との塩の結晶中にN−保護アミノ化合物が不純物として
混入しやすいという問題があることが分かった。
鑑み、酸で脱保護されうるN−保護アミノ化合物の混入
を抑制して、脱保護されたアミノ化合物と酸との塩の結
晶を製造するための方法を提供することを課題とする。
た結果、酸中に該N−保護アミノ化合物を添加すること
により、該N−保護アミノ化合物の混入を抑制して、脱
保護されたアミノ化合物と酸との塩の結晶を効率的に製
造できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
の結晶の製造方法であって、酸中に、酸で脱保護されう
るN−保護アミノ化合物を酸中に添加し脱保護反応を行
うと共に、生成する脱保護されたアミノ化合物と酸との
塩を晶析することにより、得られる該塩中へのN−保護
アミノ化合物の混入を抑制することを特徴とする方法で
ある。
れうるN−保護アミノ化合物を添加し、脱保護反応を行
うと共に、生成する脱保護されたアミノ化合物と酸との
塩を晶析する(反応晶析)ことにより、アミノ化合物と
酸との塩の結晶を製造する。
−保護アミノ化合物は、公知の方法を何ら制限なく採用
して取得することが出来るし、また市販の該N−保護ア
ミノ化合物を用いることも出来る。
が、例えばアミン、アミノアルコール、アミノ酸、及び
アミノ酸エステルやアミノ酸アミド等のアミノ酸誘導体
を挙げることができる。尚、本発明の反応晶析の過程
で、酸で脱保護されうるN−保護基以外の官能基が変換
されても差し支えない。上述のアミノ化合物のなかで
も、アミノ酸及びアミノ酸エステルが好ましく、とりわ
けアミノ酸エステルが好ましい。上記のアミノ化合物
は、光学活性体であってもラセミ混合物であってもよ
い。
ン、アラニン、β−アラニン、バリン、ノルバリン、ロ
イシン、ノルロイシン、イソロイシン、アロイソロイシ
ン、フェニルアラニン、チロシン、ジヨードチロシン、
トレオニン、アロトレオニン、セリン、ホモセリン、イ
ソセリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトフ
ァン、チロキシン、メチオニン、ホモメチオニン、シス
チン、ホモシスチン、α−アミノ酪酸、β−アミノ酪
酸、γ−アミノ酪酸、α−アミノイソ酪酸、アスパラギ
ン酸、アスパラギン酸−β−シクロヘキシルエステル、
アスパラギン酸−β−メチルエステル、アスパラギン酸
−β−イソプロピルエステル、アスパラギン酸−β−ベ
ンジルエステル、グルタミン酸−γ−シクロヘキシルエ
ステル、グルタミン酸−γ−メチルエステル、グルタミ
ン酸−γ−イソプロピルエステル、グルタミン酸−γ−
ベンジルエステル、リジン、ヒドロキシリジン、オルニ
チン、アルギニン、ヒスチジン、アンチカプシン、N5
−イミノメチルオルニチン、α−アミノ−β−(2−イ
ミダゾリジル)プロピオン酸、N−メチルグリシン、タ
ウリン、γ−ホルミル−N−メチルノルバリン、Ng−
トシルアルギニン、Ng−ベンジルオキシカルボニルア
ルギニン、S−アセトアミドメチルシステイン、S−ベ
ンジルシステイン、エチオニン、N1m−ベンジルオキシ
カルボニルオルニチン、N6−ベンジルオキシカルボニ
ルリジン、N5−ベンジルオキシカルボニルオルニチ
ン、O−ベンジルセリン、O−ベンジルトレオニン、N
1n−ホルミルトリプトファン、2−(2−アミノ−4−
チアゾリル)−2−メトキシイミノ酢酸、2−(2−ア
ミノ−4−チアゾリル)−2−ヒドロキシイミノ酢酸、
2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−2−グリオキシ
酢酸、2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−2−ペン
テン酸、フェニルグリシン、4−ヒドロキシフェニルグ
リシン、4−クロロフェニルアラニン、 N−メチル−
4−クロロフェニルアラニン、4−クロロフェニルグリ
シン、クレアチン、アゼチジン−2−カルボン酸、オル
シルアラニン、エルゴチオネイン、ランチオニン、1−
メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジンが挙げられ
る。
ヨードチロシン、トリプトファン、チロキシン、N1n−
ホルミルトリプトファン、フェニルグリシン、4−ヒド
ロキシフェニルグリシン、4−クロロフェニルアラニ
ン、N−メチル−4−クロロフェニルアラニン、4−ク
ロロフェニルグリシン、アゼチジン−2−カルボン酸が
好ましく、とりわけフェニルアラニン、フェニルグリシ
ンが好ましく、フェニルアラニンが最も好ましい。
上記アミノ酸のメチルエステル、エチルエステル、イソ
プロピルエステル、t−ブチルエステル、n−オクチル
エステル等の炭素数1〜12のアルキルエステル;ベン
ジルエステル、p−クロロベンジルエステル、p−フル
オロベンジルエステル等の炭素数7〜15の置換基を有
していても良いアラルキルエステル;フェニルエステル
等の炭素数6〜14の置換基を有していても良いアリー
ルエステルを挙げることが出来るが、なかでも炭素数1
〜12のアルキルエステルが好ましく、とりわけ炭素数
1〜4のアルキルエステルが好ましく、メチルエステ
ル、エチルエステルが最も好ましい。
フェニルアラニンの炭素数1〜4のアルキルエステルが
挙げられ、具体的には、フェニルアラニンメチルエステ
ル、フェニルアラニンエチルエステル等が挙げられる。
ル中に有していても良い置換基としては、メトキシ基、
エトキシ基、t−ブチルオキシ基、n−オクチルオキシ
基等の炭素数1〜12のアルコキシ基;フェニルオキシ
基、p−ヒドロキシフェニルオキシ基等の炭素数6〜1
4のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、p−クロロ
ベンジルオキシ基、p−フルオロベンジルオキシ基など
のアラルキルオキシ基;ホルミル基、アセチル基、ベン
ゾイル基等の炭素数1〜15のアシル基;ハロゲン原
子;水酸基等を挙げることができる。
おけるN−保護基の例としては、酸で脱保護されるもの
であれば特に限定されず、例えば、プロテクティブ・グ
ループス・イン・オーガニック・シンセシス 第2版
(John Wiley&Sons,Inc.199
1)に記載されているように、メチルオキシカルボニル
基、エチルオキシカルボニル基、2−フェニルエチルオ
キシカルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル
基、ビニルオキシカルボニル基、t−ブチルオキシカル
ボニル基、t−アミルオキシカルボニル基、イソプロピ
ルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル
基、メトキシ基、ニトロ基等で置換された(無置換のも
のも含む)ベンジルオキシカルボニル基等の酸で脱保護
されうるウレタン型保護基;N−ホルミル基、N−アセ
チル基、N−ベンゾイル基等の酸で脱保護されうるアミ
ド型保護基を挙げることができるが、なかでも上記の酸
で脱保護されうるウレタン型保護基が好ましく、酸で脱
保護されうるN−アルキルオキシカルボニル基がより好
ましい。本発明の効果を最大限に発揮するN−保護基と
して、t−ブチルオキシカルボニル基を挙げることがで
きる。
できるアミノ化合物の具体例としては、例えばN−t−
ブチルオキシカルボニルフェニルアラニンメチルエステ
ル、N−t−ブチルオキシカルボニルフェニルアラニン
エチルエステル等を挙げることができる。
化合物を添加することにより、得られる脱保護されたア
ミノ化合物と酸との塩の結晶中へのN−保護アミノ化合
物の混入を好適に抑制することができる。本発明者らの
検討の結果、後述する比較例から分かるように、上記と
逆の添加方法では、たとえ添加速度を高めても、脱保護
されたアミノ化合物と酸との塩の結晶中へのN−保護ア
ミノ化合物の混入を好適に抑制するのは極めて難しいこ
とが分かった。
き、この場合、酸及び溶媒の混合物中に脱保護されうる
N−保護アミノ化合物を添加するのがより好ましい。上
記N−保護アミノ化合物は、単独で酸中、又は、酸及び
溶媒の混合物中に添加してもよいし、溶媒との混合物と
して酸中、又は、酸及び溶媒の混合物中に添加してもよ
い。尚、酸と共存させる溶媒と該N−保護アミノ化合物
と共存させる溶媒は、同一であっても、異なっていても
よいが、同一のものを用いることがより好ましい。
性等の面から、全ての上記N−保護アミノ化合物が、普
通10時間以内に添加される速度であり、好ましくは5
時間以内に添加される速度である。尚、添加速度は反応
晶析時の発熱の除熱能力等も考慮して柔軟に設定しう
る。
例えば、塩酸(塩化水素)、臭化水素酸(臭化水素)、
硝酸、硫酸等の鉱酸;メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン等のスルホン酸;蟻酸、酢
酸、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、ジクロロ酢酸、ジブロモ
酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、
o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ
安息香酸、シュウ酸、マロン酸、フタル酸等のカルボン
酸等の有機酸を挙げることができる。一般にpKaが5
以下の酸が好ましいが、脱保護反応を速やかに進行させ
るためにはpKaが3以下の酸がより好ましく、とりわ
けpKaが2以下の酸が好ましい。ここでpKaは、水
中における酸の電離指数を表す。上記酸のなかでも有機
酸が好ましく、とりわけスルホン酸が好ましい。具体的
には、メタンスルホン酸が最も好ましい酸として挙げら
れる。本発明における、酸の使用量は特に制限されない
が、脱保護されたアミノ化合物と酸との塩として晶析さ
れる量を用いればよく、一般には基質に対して同モル以
上を用いればよい。
との塩が析出するものであれば特に制限されず、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシ
レン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−
プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i
−ブチル、酢酸t−ブチル等の酢酸の炭素数1から4の
アルキルエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エ
タノール等のアルコール類、水等を用いることができる
が、なかでも有機溶媒が好ましく、とりわけ芳香族炭化
水素類、及び酢酸の炭素数1〜4のアルキルエステル類
が好ましい。最も好ましい溶媒として、収率、生産性等
の観点から、芳香族炭化水素類、具体的には、例えばト
ルエン等を挙げることができる。
が、生産性、晶析収率の観点から、N−保護アミノ化合
物1重量部に対して2〜50倍容量部が好ましいが、な
かでも2〜10倍容量部が好ましく、とりわけ2〜5倍
容量部が好ましい。
れず、例えば一般に室温以上にて好適に実施できるが、
反応を速やかに進行させ、且つ晶析時の不純物の除去率
を高めるためには、高温で晶析するのが好ましく、例え
ば40℃以上、なかでも50℃以上、とりわけ60℃以
上が好ましい。
の結晶は、遠心分離、加圧濾過、減圧濾過等の一般的な
固液分離法を用いて採取することができる。尚、結晶の
採取に際しては、晶析液を最終的に20℃以下に冷却し
て晶出量を最大化することができる。得られた結晶は、
更に、必要に応じ、例えば減圧(真空)乾燥することに
より乾燥晶として取得することができる。
酸との塩の結晶中におけるN−保護アミノ化合物の混入
量は0.1%以下が期待できる。更に、上記方法によ
り、N−保護アミノ化合物以外の不純物の混入も抑制で
き得る。
らかなように、本発明の方法によれば、N−保護アミノ
化合物の混入を抑制して、脱保護されたアミノ化合物と
酸との塩の結晶を好適に取得することができる。
に詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定される
ものではない。尚、N−t−ブチルオキシカルボニルフ
ェニルアラニンメチルエステルの定量は、以下の分析系
を用いて行った。 カラム:ナカライテスク製 5CN−R 250mm×
4.6mmI.D. 移動相:リン酸バッファー/アセトニトリル=75/2
5 流速:1.0ml/min 検出:UV 210nm カラム温度40℃ 保持時間:フェニルアラニンメチルエステル 3.8m
in,N−t−ブチルオキシカルボニルフェニルアラニ
ンメチルエステル 6.9min
g及びトルエン5mlの混合液を70℃に昇温した後
に、N−t−ブチルオキシカルボニル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル5.58gとトルエン15mlの
混合溶液を、70℃にて、それぞれ所定の時間をかけて
添加して結晶を析出させた。更に70℃にて3時間攪拌
した後に、5℃まで冷却し、引き続き2時間攪拌した。
得られた結晶を減圧濾過し、次いでトルエン5mlにて
洗浄した。得られた湿結晶を減圧乾燥してL−フェニル
アラニンメチルエステルメタンスルホン酸塩の乾燥晶を
それぞれ取得した。上記混合溶液の添加時間、L−フェ
ニルアラニンメチルエステルメタンスルホン酸塩乾燥晶
の取得量(収率)、及び取得乾燥晶中のN−t−ブチル
オキシカルボニル−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル混入量(基質混入率)を以下の表1にまとめた。
ルボニル−L−フェニルアラニンメチルエステル5.5
8gとトルエン15mlの混合溶液70℃に昇温した後
に、メタンスルホン酸1.92g及びトルエン5mlの
混合液を、70℃にて、それぞれ所定の時間をかけて添
加して結晶を析出させた。更に70℃にて3時間攪拌し
た後に、5℃まで冷却し、引き続き2時間攪拌した。得
られた結晶を減圧濾過し、次いでトルエン5mlにて洗
浄した。得られた湿結晶を減圧乾燥してL−フェニルア
ラニンメチルエステルメタンスルホン酸塩の乾燥晶をそ
れぞれ取得した。上記混合液の添加時間、L−フェニル
アラニンメチルエステルメタンスルホン酸塩乾燥晶の取
得量(収率)、及び取得乾燥晶中のN−t−ブチルオキ
シカルボニル−L−フェニルアラニンメチルエステル混
入量(混入率)を以下の表2にまとめた。
及びトルエンの混合液の添加速度を高めても、前記実施
例1〜4の成績には及ばなかった。
及び酢酸イソプロピル2.5mlの混合溶液を70℃に
昇温した後に、N−t−ブチルオキシカルボニル−L−
フェニルアラニンメチルエステル2.29gとトルエン
7.5mlの混合溶液を、70℃にて3時間かけて添加
して結晶を析出させた。更に70℃にて3時間攪拌した
後に、5℃まで冷却し、引き続き2時間攪拌した。得ら
れた結晶を減圧濾過し、次いで酢酸イソプロピル2.5
mlにて洗浄した。得られた湿結晶を減圧乾燥してL−
フェニルアラニンメチルエステルメタンスルホン酸塩の
乾燥晶2.47g(収率87%)を取得した。この乾燥
晶中には、N−t−ブチルオキシカルボニル−L−フェ
ニルアラニンメチルエステルを2mg(混入率0.08
%)含有していた。
ニル−L−フェニルアラニンメチルエステル2.29g
とトルエン7.5mlの混合溶液を70℃に昇温した後
に、メタンスルホン酸0.96g及び酢酸イソプロピル
2.5mlの混合溶液を、70℃にて3時間かけて添加
して結晶を析出させた。更に70℃にて3時間攪拌した
後に、5℃まで冷却し、引き続き2時間攪拌した。得ら
れた結晶を減圧濾過し、次いで酢酸イソプロピル2.5
mlにて洗浄した。得られた湿結晶を減圧乾燥してL−
フェニルアラニンメチルエステルメタンスルホン酸塩の
乾燥晶2.43g(収率86%)を取得した。この乾燥
晶中には、N−t−ブチルオキシカルボニル−L−フェ
ニルアラニンメチルエステルを7mg(混入率0.28
%)含有していた。
薬品等の製造上重要なN−保護アミノ化合物の混入量の
少ないアミノ化合物と酸との塩を効率よく製造すること
ができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 アミノ化合物と酸との塩の結晶の製造方
法であって、酸中に、酸で脱保護されうるN−保護アミ
ノ化合物を酸中に添加し脱保護反応を行うと共に、生成
する脱保護されたアミノ化合物と酸との塩を晶析するこ
とにより、得られる該塩中へのN−保護アミノ化合物の
混入を抑制することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 溶媒存在下に実施する請求項1記載の製
造方法。 - 【請求項3】 酸と溶媒の混合物中に、酸で脱保護され
うるN−保護アミノ化合物を添加する請求項2記載の製
造方法。 - 【請求項4】 酸で脱保護されうるN−保護基が、酸で
脱保護されうるウレタン型保護基である請求項1、2又
は3記載の製造方法。 - 【請求項5】 酸で脱保護されうるウレタン型保護基
が、t−ブチルオキシカルボニル基である請求項4記載
の製造方法。 - 【請求項6】 酸がpKa5以下の酸である請求項1、
2、3、4又は5記載の製造方法。 - 【請求項7】 酸がpKa3以下の酸である請求項1、
2、3、4又は5記載の製造方法。 - 【請求項8】 酸が有機酸である請求項6又は7記載の
製造方法。 - 【請求項9】 有機酸がメタンスルホン酸である請求項
8記載の製造方法。 - 【請求項10】 溶媒が有機溶媒である請求項2、3、
4、5、6、7、8又は9記載の製造方法。 - 【請求項11】 有機溶媒が、芳香族炭化水素類である
請求項10記載の製造方法。 - 【請求項12】 芳香族炭化水素類がトルエンである請
求項11記載の製造方法。 - 【請求項13】 脱保護されたアミノ化合物と酸との塩
中へのN−保護アミノ化合物の混入量が0.1%以下で
ある請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11又は12記載の製造方法。 - 【請求項14】 アミノ化合物がアミノ酸エステルであ
る請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
11、12又は13記載の製造方法。 - 【請求項15】 アミノ酸エステルがフェニルアラニン
の炭素数1から4のアルキルエステルである請求項14
記載の製造方法。
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- 2001-12-19 JP JP2001386679A patent/JP2003183230A/ja active Pending
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