JP5373996B2 - サクサグリプチン中間体、サクサグリプチン多形及びそれらの調製方法 - Google Patents
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Description
を包含する。
を包含する。
(i)40℃及び相対湿度40%における少なくとも1ヶ月間にわたる貯蔵
(ii)40℃及び相対湿度40%における少なくとも2ヶ月間にわたる貯蔵
(iii)50℃及び相対湿度0%における少なくとも1ヶ月間にわたる貯蔵
(iv)50℃及び相対湿度0%における少なくとも2ヶ月間にわたる貯蔵
に対して安定である。
のアルデヒド又はケトンと反応させることによって調製することができる。したがってR1は−H又はC1−4アルキルであり、R2はC1−4アルキル、フェニル又は置換フェニルであり、ここでフェニルは、例えばC1−4アルキル、ハロゲン(特にCl、Br又はI、より好ましくはCl又はBr)又はC1−4アルコキシで置換されうる。好ましくは、フェニル上の置換基はC1−4アルキル又はC1−4アルコキシである。好ましくは、R1はC1−4アルキルである。R2は、好ましくは、C1−4アルキル又は無置換フェニルである。より好ましくは、R1及びR2は、C1−4アルキルからそれぞれ独立して選択される。好ましい実施形態では、R1及びR2が同じであり、好ましくは、C1−4アルキル、特にC1−3アルキルから選択され、特にメチル又はエチルである。好ましくは、R1及びR2はメチルである。
a)調製されたサクサグリプチンシッフ塩基、特に式I、Iaのサクサグリプチンシッフ塩基及び化合物Mを、適切な溶媒、好ましくは水混和性溶媒、より好ましくはアセトンに溶解すること;
b)酸(好ましくは鉱酸、より好ましくは塩酸)と、場合によっては水とを加えること;及び
c)サクサグリプチン塩を回収すること
を含む方法による、サクサグリプチン塩の調製を包含する。
乳鉢と乳棒を使って粉末化した後、試料をケイ素プレートホルダに直接適用した。X線粉末回折パターンは、Cu照射源=1.54184Å(オングストローム)、X’Celerator(2.022°2θ)検出器を装備したPhilips X’Pert PRO X線粉末回折計で測定した。走査パラメータ:角度範囲:3〜40度、ステップサイズ0.0167、1ステップあたりの測定時間37秒、連続スキャン。一部の試料では内部標準としてケイ素粉末を加えた。関連する図では、ケイ素(Si)ピークの位置が示されている。サクサグリプチンFI型及び化合物Mに関して記載するピーク位置は、測定される試料と混合された内部標準として、ケイ素粉末を使用して決定された。ケイ素(Si)ピークの位置をケイ素理論ピーク:28.45度(2θ)に補正し、測定されたピークの位置をそれぞれ補正した。図面に示すディフラクトグラムでは補正を行っていない。
IRスペクトルは、KBrビームスプリッタとDTGS検出器とを装備したNicolet 6700 FT−IR分光計で記録した。各スペクトルについて、16スキャンを、4000〜400cm−1の範囲にわたって、4.0cm−1の分解能で記録した。試料はKBrペレットとして調製した。空気(空試料区画)をバックグラウンドスペクトルの取得に使用した。
ラマンスペクトルは、NXR FT−ラマンモジュールを装備したNicolet 6700干渉計で取得した。試料の励起にはNd−YAGレーザー(1064nm、500mW)を使用した。この分光計はCaF2ビームスプリッタと、液体窒素で冷却したGe検出器とを利用する。スペクトルは4cm−1の分解能で記録した。NMRガラス管を試料ホルダとして使用した。
DSC分析は、Q1000 MDSC TA計器において、50ml/分の窒素流下、10℃/分の加熱速度で行った。ホール付きハーメチックアルミニウム密閉パンを使用し、試料質量は約1〜5mgとした。
1H(600MHz)及び13C(APT)(150MHz)NMRスペクトルは、Bruker Avance DRX 600 NMR分光計で記録した。CDCl3を溶媒として使用した。化学シフト(δ)(単位:ppm)は、内部標準であるTMSを基準としている。
固体13C NMRスペクトルは、125MHz及び周囲温度(約25℃−制御なし)で稼働するBRUKER Avance II+分光計を使って、振幅変調交差分極、マジック角スピニング及び高出力プロトンデカップリング法で記録した。外径4mmのジルコニアローターを使用した。稼働条件は、コンタクト時間:2ms;リサイクル遅延:25秒256スキャン;11kHzのスピン速度とした。化学シフトは、グリシンの差し替え試料(テトラメチルシランのシグナルに対して176.03ppmに割り当てられたカルボキシル炭素化学シフト)によって、基準値と関連づけた。
計器及びクロマトグラフィー条件
計器:UV検出器を装備したHPLCシステム
・流速:約1mL/分
・注入体積:約10μL
・カラム:Waters XBridge C8,150mm×4.6mm,3.5μm
・カラム温度:25℃
・検出器:波長220nmのDAD(UV)
・移動相:溶液A及び溶液Bによる勾配溶出(表1参照)
溶液A:バッファー溶液。1000mLメスフラスコで約24.0gのオクチル−1−スルホン酸ナトリウムを水に溶解し、水でメスアップし、pHをリン酸で3.3に調節する。
溶液B:アセトニトリル、HPLC用
・ポスト時間:5分
・希釈液:25%アセトニトリル、25%メタノール及び50%バッファー溶液(勾配溶出に使用するもの)の溶液を調製する。
以下の化学薬品(又は同等品)を使用すべきである:
オクチル−1−スルホン酸ナトリウム、99%
リン酸、分析用(p.a.)
アセトニトリル、HPLC用
不純物に関する溶液の調製
1.ブランク:希釈液を使用する。
2.試料調製:濃度が約1.0mg/mLのSXG試料溶液を2つずつ調製する。
手順
HPLCシステムのベースラインを安定させる。
希釈液を注入する。
試料溶液をクロマトグラフに注入する。
Sdf(1S,3S,5S)−2−[(2S)−2−[(1,1−ジメトキシ)カルボニル]アミノ−2−(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)アセチル]−2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボニトリル(「Boc−サクサグリプチン」)(5.25g;12.63mmol)を2−PrOH(6.7mL)に溶解し、水(6.3mL)を加えた。HCl(0.21mL,2.52mmol,濃)を室温で撹拌しながら加えた。その結果生じた混合物を65℃に加熱し、温度を65℃に維持したまま、濃HCl(1.27mL;15.14mmol)を5分かけて反応混合物に滴下した。反応混合物を65℃で2時間撹拌した後、室温まで冷却したところ、沈殿物の形成が起こった。水(10.5mL)及びジクロロメタン(31.5mL)を反応混合物に加えた後、10M NaOH(1.10mL;12.67mmol)及び洗浄用の水1.05mLを加えた。炭酸カリウム(25重量%溶液、5.6mL)を加えてpHを9に調節した。次に水(1.05mL)及びNaCl(6.56g;0.115mol)を加えた。この時点でpHが8.48に低下したので、K2CO3溶液のさらなる量を追加(1.0mL)してpHを再び9に調節した。次に、その混合物を室温で30分撹拌してから、その二相混合物を分離した。分離した水層をジクロロメタン(50mL×4)で抽出した。有機層を合わせ、減圧下で蒸発乾固することにより、4.11gの粗サクサグリプチンを得た。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、2−プロパノール雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べたところ、サクサグリプチンの新しい結晶形(FI)が、結晶性サクサグリプチン一水和物H−1との混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、エタノール(96%、市販の変性エタノール)雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン一水和物H−1が見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、ジブチルエーテル雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン一水和物H−1が見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、相対湿度100%(デジタル湿度計で決定)の水雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン一水和物H−1が見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、相対湿度80%(デジタル湿度計で決定)の水雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン一水和物H−1が見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、酢酸エチル雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2が見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、トルエン雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、ジエチルエーテル雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、酢酸メチル雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、酢酸イソブチル雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、1−オクタノール雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、アニソール雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、1−ブタノール雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。48時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン半水和物H0.5−2と一水和物H−1とが混合物の状態で見いだされた。
サクサグリプチンH−1型(100mg)をアセトン(1ml)に懸濁した。その懸濁液を室温で24時間撹拌した後、濾過し、風乾することにより、54mgの結晶性生成物を得た。
1H NMR(CDCl3,600MHz)δ0.83−0.89(m,1H)、0.92−0.97(m,1H)、1.50−1.73(m,12H)、1.80(m,1H)、1.85(s,3H)、2.10(s,3H)、2.23(m,2H)、2.30(m,1H)、2.42−2.49(m,1H)、3.82(m,1H)、3.97(m,1H)、5.00(m,1H)。
13C NMR(CDCl3,150MHz)δ12.1、17.6、19.6、29.7、29.9、30.6、30.7、35.6、37.0、38.0、38.5、41.6、44.7、44.8、45.7、47.1、69.1、73.7、120.0、169.8、169.9。
非晶質サクサグリプチンを、室温で、アセトン雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性化合物Mが得られた。
結晶性化合物Mを、室温で、相対湿度100%の水雰囲気下にある、デシケータ中のペトリ皿に置いた。24時間後に試料を粉末XRDで調べた。結晶性サクサグリプチン一水和物H−1が見いだされ(図11に示す粉末XRD)、試料はケイ素標準を使って測定された。図では補正を行わなかった。
精製Boc−サクサグリプチン(15.9g)を2−PrOH(分析用)(95.4mL)に溶解した。この溶液に、等体積の水(95.4mL)を加えた。pH測定値は8.2だった。6.4mLの濃HClを加えることによって溶液のpHを1.0に調節した。その結果生じた溶液を加熱還流し、還流下で4時間撹拌した。この時間後に、Boc−サクサグリプチンの全てが、サクサグリプチン塩基(HPLC)に転化された。次にその溶液を室温まで冷却し、ジクロロメタン(DCM)(159mL)を加えた。DCMを加えた後のpH測定値は1.03だった。70.8mLの1M NaOHを加えることによってpHを9.03に調節した。その結果生じた二相混合物の層を分離した。上側(水層)に62gのNaClを加え、その結果生じた水相を96mLのDCMで2回洗浄した。得られた複数のDCM層を合わせ、MgSO4で脱水し、蒸発乾固することで、12.3gの白色泡状生成物を得た。
サクサグリプチン塩基(10.2g)を室温で33mLのアセトン(分析用)(MgSO4で脱水したもの)に溶解した。その結果生じた透明な溶液を、閉じたフラスコ中、室温で、終夜撹拌しておいた。オフホワイトの結晶性生成物が得られた。生成物を濾別し、40℃/0mbarで2時間乾燥した。(収率=63.02%)。
(S)−N−Boc−3−ヒドロキシアダマンチルグリシン−L−cis−4,5−メタノプロリンアミド(「AMSG」)(23g,53.05mmol)を、三口丸底フラスコ中で、0℃の工業用蒸留ジクロロメタン(DCM)(115mL)に溶解した。無色〜明黄色の溶液が得られた。この溶液にトリエチルアミン(22.1ml,159.15mmol)を加えたが目に見える変化はなく、得られた反応混合物を0℃で30分撹拌した。30分の期間中に、工業用蒸留DCM(69ml)中の塩化トリクロロアセチル(7.7ml,68.9mmol)を、0℃で滴下した。この添加中は白煙が観察された。温度は7℃より高くはならなかった。塩化トリクルロアセチルの添加が完了した5分後に、反応混合物を約10℃に加熱し、230mlのH2Oを加え、その混合物をよく撹拌した。分液漏斗中で層を分離した。上側(水層)にNaClを加え(NaClの2/3飽和溶液)、この水層を50mlの工業用蒸留DCMで2回抽出した。複数のDCM層を合わせ、KHCO3の20%溶液140mlで1回洗浄し、MgSO4で脱水し、蒸発乾固することで、24gの白色〜オフホワイトの泡状生成物を得た。
粗Boc−サクサグリプチン(23.8g)を58mlの2−PrOH(分析用)に懸濁した。その懸濁液を加熱しながら撹拌して加熱還流し、透明な溶液を得た。その透明溶液を還流から外し、撹拌しながら185mlの水を滴下することで、懸濁液を形成させた。その懸濁液を更に室温で2時間撹拌したところ、結晶が形成された。その結晶を濾別し、40℃/0mbarで2時間乾燥することで、15.9gの白色固体を得た。(収率=66.8%)。
シッフ塩基(化合物M,7.27g)を25mlの水に懸濁した。得られた懸濁液を、閉じたフラスコ中、室温で終夜撹拌した。生成物を濾別し、40℃/0mbarで2時間乾燥した。(収率=80.1%)。HPLC100%、粉末XRD:H−1。
サクサグリプチンのシッフ塩基(化合物M,500mg)をアセトン(4ml)に溶解し、HCl(0.131ml,36.5%)を加えた。その結果生じた懸濁液を30分撹拌した。水(0.6ml)を加え、撹拌を更に45分間続けた。次にその懸濁液を濾過することで、サクサグリプチン塩酸塩H2−1型(375mg)を得た。
サクサグリプチン一水和物(300mg)を水(40ml)に溶解し、凍結乾燥することで、非晶質サクサグリプチンを得た。
結晶性化合物M及びサクサグリプチン一水和物H−1型の試料を調製し、サクサグリプチンの量及び環状アミジンの量を、時刻ゼロ(=時刻0)において、HPLCで測定した。結晶性化合物M及びサクサグリプチン一水和物H−1型の試料を、2週間、1ヶ月及び2ヶ月にわたって、下記の表に記載する条件に維持した。その後、サクサグリプチンの量及び環状アミジンの量をHPLCで測定した。
Claims (25)
- 式I:
の化合物。 - R1が−H又はC1−4アルキルであり、R2がC1−4アルキル、フェニル又は置換フェニルである、請求項1記載の化合物。
- 式Ia:
の請求項1記載の化合物。 - R1が−H又はC1−4アルキルであり、R2がC1−4アルキル、フェニル又は置換フェニルである、請求項3記載の化合物。
- R1がC1−4アルキルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
- R2がC1−4アルキル又は無置換フェニルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
- R1及びR2がC1−4アルキルからそれぞれ独立して選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
- R1とR2が同じである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
- R1及びR2がC1−4アルキルから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
- R1及びR2がメチル又はエチルである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
- R1及びR2がメチルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
- 化合物M:
- 11.2、12.6、14.0、16.6、及び19.5±0.2度(2θ)にピークを有する粉末XRDパターン;図7に示す粉末XRDパターン;171.43、42.13及び29.83ppm±0.2ppmにピークを有する固体NMR;図13に示す固体NMRパターン;及びそれらの組合せから選択されるデータによって特徴づけられる結晶形である、請求項12記載の化合物M。
- 14.5、19.1及び30.2±0.2度(2θ)におけるさらなる粉末XRDピーク;図8に示すFT−IRスペクトル;図9に示すFTラマンスペクトル;図10に示すDSCサーモグラム;及びそれらの組合せから選択されるデータによって更に特徴づけられる、請求項13記載の結晶性化合物M。
- サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物の調製方法であって、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物を調製すること、及びそれをサクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物に転化することを含む方法。
- 前記化合物が加水分解によってサクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物に転化される、請求項15記載の方法。
- 加水分解が、前記化合物の水への曝露によって行われる、請求項16記載の方法。
- サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物が、前記化合物を100%の相対湿度に24時間にわたって維持することを含む方法によって調製される、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
- サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物が
a)前記化合物を水に懸濁すること;及び
b)任意に、サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物を回収すること
を含む方法によって調製される、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。 - サクサグリプチン塩が、
a)請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物を、適切な溶媒、好ましくは水混和性溶媒、より好ましくはアセトンに溶解すること;
b)酸(好ましくは鉱酸、より好ましくは塩酸)と、場合によっては水とを加えること;及び
c)サクサグリプチン塩を回収すること
を含む方法によって調製される、請求項15又は16に記載の方法。 - サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物の調製方法であって、
a.式Iaに示す化合物:
を加水分解すること;及び
b.サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物を回収すること
を含む方法。 - 式Iaの化合物が化合物M:
- サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物を調製するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- サクサグリプチン、サクサグリプチン塩又はその水和物の精製における中間体としての、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物を調製することを含む、サクサグリプチンの精製方法。
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