JP2003181629A - アルミニウム熱交換器の製造方法 - Google Patents

アルミニウム熱交換器の製造方法

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JP2003181629A JP2001384829A JP2001384829A JP2003181629A JP 2003181629 A JP2003181629 A JP 2003181629A JP 2001384829 A JP2001384829 A JP 2001384829A JP 2001384829 A JP2001384829 A JP 2001384829A JP 2003181629 A JP2003181629 A JP 2003181629A
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智 野平
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泰永 伊藤
Naoki Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム熱交換器をろう付けにより製造
する製造方法において、過剰なろう材の流動によるアル
ミニウム部材の溶解を防止する。 【解決手段】 アルミニウム部材の表面にフッ化物系フ
ラックスを塗布し、不活性ガス雰囲気の加熱炉内におい
てろう付けする製造方法において、アルミニウム部材と
して、少なくとも熱交換流体が流れるチューブ10と、
チューブ10の内面側に配置されるインナフィン12
と、チューブ10の内部通路に連通する空間を形成する
とともにチューブを支持するヘッダー部材とを有し、チ
ューブ10およびインナフィン12を構成するアルミニ
ウム部材の少なくとも一方に、0.06%〜0.5%の
Mgを添加してろう付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム熱交
換器の製造方法に関するもので、例えば、車両用空調装
置の蒸発器のようにチューブ材料やフィン材料の薄肉化
を図ったアルミニウム熱交換器の製造方法に用いて好適
である。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用空調装置においてはアルミ
ニウム熱交換器の軽量化、小型化のためにチューブ材料
やフィン材料の薄肉化が進んでおり、具体的には、チュ
ーブ材料の板厚は例えば、0.2mm程度、チューブ内
に配置されるインナーフィン材料の板厚は0.05mm
程度まで薄肉化されている。これに対し、チューブやフ
ィンの組付状態を拘束するヘッダー部材(タンク部材)
は強度部材としての役割を果たすので、その板厚は0.
6mm程度であり、チューブやインナーフィンに比較し
てはるかに大きい。この板厚の差異から、部材の単位面
積当たりのろう材保有量や熱容量が大きく異なるアルミ
ニウム部材を組み合わせて熱交換器を構成せざるを得な
い状況になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウム熱交換器
はチューブやフィン、更にはヘッダー部材等の複数のア
ルミニウム部材を所定の熱交換器構造に組み付け、その
組付体を適宜の治具により保持してろう付け用の加熱炉
内に搬送し、この加熱炉内にて組付体をアルミニウム部
材のろう材の融点以上に加熱して、組付体全体を一体ろ
う付けしている。
【0004】ところで、チューブの内面側にインナフィ
ンを有する熱交換器では、チューブとインナフィンとに
よって微小な冷媒通路を形成して熱交換性能を高めてい
る。チューブとインナフィンの接合部は、それらの少な
くとも一方にクラッドされたろう材あるいは組付け前に
塗布された粉末ろう材によって接合されることとなる。
一方、ヘッダ部材(タンク部材)とチューブも同時にろ
う付けされ、それらの接合部は主としてヘッダ部材(タ
ンク部材)が保有するろう材によって接合される。
【0005】この接合がなされるとき、ヘッダ部材(タ
ンク部材)の保有する余剰なろう材がチューブの内部へ
侵入し、チューブとインナフィンの接合部へ補填される
とともに、さらには微小な冷媒通路を埋めるように進展
する危険性が高いのである。冷媒通路がろうで塞がれる
と、熱交換性能に多大な悪影響を及ぼす。
【0006】一方、前述のとおり、ヘッダ部材(タンク
部材)の板厚とチューブ及びインナフィンの板厚差は顕
著に異なるため、単位表面積当たりの両者の熱容量差が
大きくなる。そのため、ろう付け加熱時においてはヘッ
ダ部に比べてチューブ及びインナフィン部の昇温は速
い。従って、チューブまたはインナフィン部のろう材が
先に溶融し、ヘッダ部材のろう材が後から溶融する。
【0007】このとき、ヘッダ部から余剰のろうがチュ
ーブ内部へ流れ込んでくるので、そのろうの流れによっ
てチューブが溶解破断したり、冷媒通路に充填されたろ
うによってインナフィンが溶解破断する危険性が高いの
である。ろう付け時のチューブの破断は直ちに洩れ不良
品となり、インナフィンの破断は耐圧強度を著しく低下
させるので、これらの問題点は熱交換器製造上、確実に
回避しなくてはならない。
【0008】これらの問題点を解決するため、従来では
冷媒通路の形状や寸法を工夫したり、ヘッダ部(タンク
部)のろう材量あるいはろう材中のSi含有量を低減し
たり、ろう付け加熱時の昇温を遅くして温度差を少なく
するなどの方策が試みられてきた。しかしながら、冷媒
通路の形状や寸法の制限は熱交換性能の劣化を伴い、ヘ
ッダ部(タンク部)のろう材量あるいはろう材中のSi
含有量の低減はヘッダ部材(タンク部材)とチューブと
の接合性を不安定にし、加熱時の昇温を遅くするので、
生産性を低下させることとなる。このため、性能の良い
熱交換器を効率よくかつ安定して生産することが困難で
あった。
【0009】以上の点に鑑み、本発明は性能の良いアル
ミニウム熱交換器を効率よくかつ安定して生産する製造
方法を提供することを目的としている。
【0010】このために、本発明ではヘッダ部材(タン
ク部材)が有する余剰なろうがチューブ内部へ侵入した
り、微小な冷媒通路を埋めるように進展することを防ぐ
ために、チューブ、インナフィンあるいはろう材中にM
gを添加して、ろうの濡れ性を抑制するとともに、チュ
ーブあるいはインナフィンが保有するろうもしくは組付
け前に塗布された粉末状のろうによってチューブとイン
ナフィンの接合部を確実に接合せしめる方法を提供する
ものである。
【0011】フッ化物系フラックスを用いたろう付けで
は、主としてフラックス作用の強弱によってろうの濡れ
性が左右される。その点、フラックスの塗布量を減ずる
ことでろうの濡れ性を低下させることは一見可能である
が、フラックスの塗布量を減ずると、塗布ムラによって
フラックスの塗られていない部位が多数生ずることとな
り、接合すべき場所にフラックスが供給されない不具合
によって、接合不良の発生確率が高まるのが実状であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、フ
ラックスの塗布量を減ずることなくフラックス作用を低
下させる手段として、接合対象であるチューブあるいは
インナフィンに、アルミニウムよりもイオン化傾向の大
きいMgを添加し、そのMgをフラックスと反応させる
ことによってフラックスの作用を低下、すなわち、ろう
の濡れ性を低下させることを試みた。ここで、Mgとフ
ッ化物系フラックス(KAlF4)との反応は下記の化
学式1のようになされると推定される。
【0013】
【化1】KAlF4+2/3Mg →KMgF3+1/2
MgF2+Al この反応で生じるフッ化Mg化合物の融点は1000℃
を越えるため、ろう付け温度(600℃付近)において
も分解されることなく残存すると考えられる。したがっ
て、部材中へのMgの添加によって、フッ化物系フラッ
クスの作用を確実にかつ定量的に安定して低下させるこ
とが可能となる。
【0014】ここで、化学式1によってMgと反応した
フラックスは、フラックスとしての作用を果たさなくな
り、Mgと反応しない余剰のフラックスの作用によって
ろうの濡れ性が確保される。従って、適度なろうの濡れ
性の調整は、部材中へのMg添加量とフラックスの塗布
量(付着量)のバランスによって決定されることとなる
が、部材中へのMg添加量が少なすぎるとろうの濡れ性
の低下が困難となり、逆に、Mg添加量が多すぎるとフ
ラックス塗布量を増しても所望の濡れ性を確保すること
が困難となる。
【0015】従って、濡れ性調整の効果をもたらす部材
中へのMg添加量には下限値と上限値が存在することを
見出したのである。さらには、部材がろう材をクラッド
したブレージングシートである場合には、Mgを芯材に
添加するかろう材に添加するかの違いによって適正なM
g添加量の上下限値が異なってくることをも見出したの
である。
【0016】Mgを部材の芯材あるいは接合対象となる
犠牲腐食材に添加する場合、さらに部材が単板の場合は
その単板にMgを添加する場合、Mg添加量が0.06
%未満であるとフラックス塗布量を減じても濡れ性の抑
制効果が乏しくなり、Mg添加量が0.5%を越えると
フラックス塗布量を増しても安定した濡れ性の確保が困
難であった。
【0017】一方、Mgを部材のろう材に添加する場
合、Mg添加量が0.06%未満であるとフラックス塗
布量を減じても濡れ性の抑制効果が乏しくなり、Mg添
加量が0.3%を越えるとフラックス塗布量を増しても
安定した濡れ性の確保が困難であった。なお、本明細書
において、Mg添加量の%はすべて重量(wt)%であ
る。
【0018】以上の知見に基づいて請求項1に記載の発
明では、アルミニウム部材の表面にフッ化物系フラック
スを塗布するとともに、前記アルミニウム部材を所定構
造に組み付け、前記所定構造の組付体を不活性ガス雰囲
気の加熱炉内においてろう付けするアルミニウム熱交換
器の製造方法において、前記アルミニウム部材として、
少なくとも熱交換流体が流れるチューブと、前記チュー
ブの内面側に配置されるインナフィンと、前記チューブ
の内部通路に連通する空間を形成するとともに前記チュ
ーブを支持するヘッダー部材とを有し、前記ヘッダー部
材の板厚は前記チューブおよび前記インナフィンの板厚
より大きくなっており、前記チューブおよび前記インナ
フィンを構成するアルミニウム部材の少なくとも一方
に、0.06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付
けを行うことを特徴としている。
【0019】これにより、ヘッダー部材からチューブ内
へ過剰なろうが進入してチューブやインナフィンが溶解
することを抑制できるとともに、チューブ内部の接合部
におけるろうの濡れ性を適正な範囲に確保して、チュー
ブとインナフィンの接合性を良好に維持できる。この結
果、性能の良いアルミニウム熱交換器を効率よくかつ安
定して製造できる。
【0020】請求項2に記載の発明では、アルミニウム
部材の表面にフッ化物系フラックスを塗布するととも
に、前記アルミニウム部材を所定構造に組み付け、前記
所定構造の組付体を不活性ガス雰囲気の加熱炉内におい
てろう付けするアルミニウム熱交換器の製造方法におい
て、前記アルミニウム部材として、少なくとも熱交換流
体が流れるチューブと、前記チューブの内面側に配置さ
れるインナフィンと、前記チューブの内部通路に連通す
る空間を形成するとともに前記チューブを支持するヘッ
ダー部材とを有し、前記ヘッダー部材の板厚は前記チュ
ーブおよび前記インナフィンの板厚より大きくなってお
り、前記チューブおよび前記インナフィンを構成するア
ルミニウム部材の少なくとも一方に備えられるろう材
に、0.06%〜0.3%のMgを添加して前記ろう付
けを行うことを特徴としている。
【0021】これによると、ろう材にMgを添加すると
いう手段によって請求項1と同様の作用効果を発揮でき
る。
【0022】請求項3に記載の発明のように、請求項1
において、前記インナフィンを構成するアルミニウム部
材はアルミニウム合金の単板からなり、このアルミニウ
ム合金の単板に0.06%〜0.5%のMgを添加して
前記ろう付けを行うようにしてよい。
【0023】これにより、インナーフィンを構成するア
ルミニウム合金単板へのMg添加によりチューブとイン
ナーフィンの溶解を抑制できる。
【0024】請求項4に記載の発明のように、請求項1
において、前記インナフィンを構成するアルミニウム部
材はアルミニウム合金芯材の表面にAl−Si系ろう材
をクラッドしたブレージングシートからなり、このブレ
ージングシートの芯材に0.06%〜0.5%のMgを
添加して前記ろう付けを行うようにしてよい。
【0025】これにより、インナーフィンを構成するブ
レージングシート芯材へのMg添加によりチューブとイ
ンナーフィンの溶解を抑制できる。
【0026】請求項5に記載の発明のように、請求項2
において、前記インナフィンを構成するアルミニウム部
材はアルミニウム合金芯材の表面にAl−Si系ろう材
をクラッドしたブレージングシートからなり、このブレ
ージングシートの片面あるいは両面のろう材に、0.0
6%〜0.3%のMgを添加して前記ろう付けを行う行
うようにしてよい。これにより、インナーフィンを構成
するブレージングシートろう材へのMg添加によりチュ
ーブとインナーフィンの溶解を抑制できる。
【0027】請求項6に記載の発明のように、請求項1
において、前記チューブを構成するアルミニウム部材は
アルミニウム合金の単板からなり、このアルミニウム合
金の単板に0.06%〜0.5%のMgを添加して前記
ろう付けを行うようにしてよい。
【0028】これにより、チューブを構成するブレージ
ングシート芯材へのMg添加によりチューブとインナー
フィンの溶解を抑制できる。
【0029】請求項7に記載の発明のように、請求項1
において、前記チューブを構成するアルミニウム部材は
アルミニウム合金芯材のチューブ外面側に犠牲腐食材を
クラッドした板材からなり、この板材の芯材に0.06
%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付けを行うよう
にしてよい。
【0030】これにより、チューブ外面側に犠牲腐食材
をクラッドした板材の芯材へのMg添加によりチューブ
とインナーフィンの溶解を抑制できる。
【0031】請求項8に記載の発明のように、請求項1
において、前記チューブを構成するアルミニウム部材は
アルミニウム合金芯材のチューブ内面側に犠牲腐食材を
クラッドした板材からなり、この板材の犠牲腐食材に
0.06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付けを
行うようにしてよい。
【0032】これにより、チューブを構成するクラッド
板材の犠牲腐食材へのMg添加によりチューブとインナ
ーフィンの溶解を抑制できる。
【0033】請求項9に記載の発明のように、請求項1
において、前記チューブを構成するアルミニウム部材は
アルミニウム合金芯材のチューブ内面側にAl−Si系
ろう材をクラッドしたブレージングシートからなり、こ
のブレージングシートの芯材に0.06%〜0.5%の
Mgを添加して前記ろう付けを行うようにしてよい。
【0034】これにより、チューブを構成するブレージ
ングシート芯材へのMg添加によりチューブとインナー
フィンの溶解を抑制できる。
【0035】請求項10に記載の発明のように、請求項
2において、前記チューブを構成するアルミニウム部材
はアルミニウム合金芯材のチューブ内面側にAl−Si
系ろう材をクラッドしたブレージングシートからなり、
このブレージングシートのろう材に0.06%〜0.3
%のMgを添加して前記ろう付けを行うようにしてよ
い。
【0036】これにより、チューブを構成するブレージ
ングシートのろう材へのMg添加によりチューブとイン
ナーフィンの溶解を抑制できる。
【0037】請求項11に記載の発明のように、請求項
1において、前記チューブを構成するアルミニウム部材
はアルミニウム合金芯材のチューブ外面側に犠牲腐食材
をクラッドし、前記アルミニウム合金芯材のチューブ内
面側にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージング
シートからなり、このブレージングシートの芯材に0.
06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付けを行う
ようにしてよい。
【0038】これにより、チューブ外面側に犠牲腐食材
をクラッドしたブレージングシート芯材へのMg添加に
よりチューブとインナーフィンの溶解を抑制できる。
【0039】請求項12に記載の発明のように、請求項
2において、前記チューブを構成するアルミニウム部材
はアルミニウム合金芯材のチューブ外面側に犠牲腐食材
をクラッドし、前記アルミニウム合金芯材のチューブ内
面側にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージング
シートからなり、このブレージングシートのろう材に
0.06%〜0.3%のMgを添加して前記ろう付けを
行うようにしてよい。
【0040】これにより、チューブ外面側に犠牲腐食材
をクラッドしたブレージングシートのチューブ内面側の
ろう材へのMg添加によりチューブとインナーフィンの
溶解を抑制できる。
【0041】請求項13に記載の発明のように、請求項
1において、前記チューブを構成するアルミニウム部材
はアルミニウム合金心材のチューブ内面側に犠牲腐食材
をクラッドし、前記アルミニウム合金芯材のチューブ外
面側にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージング
シートからなり、このブレージングシートの犠牲腐食材
に0.06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付け
を行うようにしてよい。
【0042】これにより、チューブを構成するブレージ
ングシートのチューブ内面側の犠牲腐食材へのMg添加
によりチューブとインナーフィンの溶解を抑制できる。
【0043】請求項14に記載の発明のように、請求項
1ないし13のいずれか1つにおいて、前記チューブの
内面側及び前記インナフィン表面の少なくとも一方に塗
布する前記フッ化物系フラックスの塗布量を1〜12g
/m2に制限すれば、上記各請求項のMg添加によるフ
ラックス作用の調整、すなわち、ろうの濡れ性の調整を
より適正なものとすることができる。
【0044】なお、本発明者の実験検討によると、フッ
化物系フラックスの塗布量は、3〜8g/m2に制限す
ると、チューブとインナフィンの接合性向上のためによ
り一層好ましいことが判明している。
【0045】請求項15に記載の発明のように、請求項
1ないし14のいずれか1つにおいて、前記チューブ
は、前記アルミニウム部材の板材を重合して構成され、
前記チューブの重合部に前記インナフィンの端部を挟み
込み、前記インナフィンの端部及び前記チューブ重合部
の少なくとも一方に粉末ろう材を塗布して前記ろう付け
を行うようにしてよい。
【0046】請求項16に記載の発明のように、請求項
1ないし14のいずれか1つにおいて、前記チューブの
内面側及び前記インナフィンの表面の少なくとも一方に
粉末ろう材を塗布して前記ろう付けを行うようにしてよ
い。
【0047】請求項15、16のように、粉末ろう材を
塗布してチューブとインナフィンをろう付けする方法に
おいても、本発明は同様にチューブとインナフィンの良
好な接合性を確保できる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下本発明を図に示す実施形態に
基づいて具体的に説明する。本実施形態は車両用空調装
置の蒸発器に本発明方法を適用した例であり、最初に、
車両用空調装置の蒸発器の概要を図1〜図3により説明
すると、蒸発器は冷媒が流れる多数本のチューブ10の
長手方向の両端部をヘッダー部材11内部に連通させた
状態にてチューブ10とヘッダー部材11をろう付けに
より接合している。
【0049】チューブ10は本例では図2、3に示すよ
うに1枚のアルミニウム板材を折り曲げることにより断
面偏平状の形状を形成するようになっている。チューブ
10の偏平断面の一端部に巻き締め結合部10aが設け
てある。
【0050】チューブ10の内部にはアルミニウム板材
を波形状に折り曲げ成形したインナーフィン12がチュ
ーブ10の長手方向(図1の上下方向)の全長にわたっ
て配置され、インナーフィン12の波形状の頂部はチュ
ーブ10の内側面に接触してろう付けされるようになっ
ている。なお、本例では、インナーフィン12の波形状
の一端部がチューブ10の巻き締め結合から構成される
重合部10aにより挟み込まれて保持されるようになっ
ている。
【0051】ヘッダー部材11は図2に示すように第1
ヘッダー部材11aと第2ヘッダー部材11bとをろう
付けにより接合することにより、チューブ積層方向(図
1の左右方向)に延びる細長いタンク形状を構成する。
第1、第2ヘッダー部材11a、11bはアルミニウム
板材を成形したものであり、第1ヘッダー部材11aに
はチューブ10の長手方向の両端部を挿入する偏平状の
貫通穴11cが開けてある。
【0052】この貫通穴11cにチューブ10の長手方
向の両端部を挿入して、貫通穴11cの部位にて第1ヘ
ッダー部材11aとチューブ10とをろう付けするよう
になっている。以上により、ヘッダー部材11はチュー
ブ10の内部通路と連通する空間を形成するとともにチ
ューブ10の端部を支持する。
【0053】多数本のチューブ10の相互間には、アル
ミニウム板材を波形状に折り曲げ成形したアウターフィ
ン13がチューブ10の長手方向に延びるように配置さ
れ、このアウターフィン13の波形状の頂部は左右両隣
りのチューブ10の外側面に接触してろう付けされるよ
うになっている。
【0054】蒸発器では、チューブ10とアウターフィ
ン13により構成される熱交換コア部の空隙部を空気が
矢印A方向に送風され、この送風空気とチューブ10内
を通過する冷媒とが、チューブ10、インナーフィン1
2およびアウターフィン13を介して熱交換を行って、
冷媒の蒸発潜熱が送風空気から吸熱されて、送風空気が
冷却される。
【0055】なお、チューブ10の板厚は例えば0.2
mm、インナーフィン12の板厚は例えば0.05m
m、アウターフィン13の板厚は例えば0.05mmで
ある。これに対し、第1、第2ヘッダー部材11a、1
1bはチューブ10等を支持する強度部材であるため、
その板厚は上記各部材10、12、13に比して十分大
きくしてあり、例えば0.6mmである。
【0056】図3は折り曲げ成形したチューブ10とイ
ンナーフィン12の位置関係を断面図で示したものであ
る。図2及び図3ではインナフィン12の端部をチュー
ブ10のかしめ部である重合部10aに挟んだ形態を示
しているが、請求項15に記載の発明の実施形態を除け
ば、インナフィン12の端部をチューブ10の巻き締め
結合部10aに挟むことに限定するものではない。
【0057】図4および図5はチューブ10とインナー
フィン12の具体的な材料構成を例示する図表である。
【0058】第1〜第3実施形態は、アルミニウム合金
芯材の内面側にろう材をクラッドしたブレージングシー
トからなるチューブ10とアルミニウム合金の単板から
なるインナフィン12との組み合わせ構成に関するもの
であって、第1実施形態はMgをインナフィン12の単
板に添加し、第2実施形態はMgをチューブ10の芯材
に添加し、更に、第3実施形態はMgをチューブ10の
内面ろう材に添加したものである。Mgの添加量につい
ては図8以降の表に基づいて後述する。なお、図4、図
5において、3003はJIS A3003の略称であ
り、4045はJIS A4045(Al−Si系ろう
材)の略称であり、犠材は犠牲腐食材(Zn等を含むア
ルミニウム材)の略称である。
【0059】第4〜第6実施形態は、外面側に犠牲腐食
材をクラッドし、内面側にAl−Si系ろう材をクラッ
ドしたブレージングシートからなるチューブ10とアル
ミニウム合金の単板からなるインナフィン12との組み
合わせ構成に関するものであって、第4実施形態はMg
をインナフィン12の単板に添加し、第5実施形態はM
gをチューブ10の芯材に添加し、更に、第6実施形態
はMgをチューブ10の内面ろう材に添加したものであ
る。
【0060】第7〜第10実施形態は、アルミニウム合
金の単板からなるチューブ10と両面にろう材をクラッ
ドしたブレージングシートからなるインナフィン12と
の組み合わせ構成において、Mgをそれぞれインナフィ
ン12の芯材、インナフィン12の両側のろう材、イン
ナフィン12の片側のろう材、チューブ10の単板に添
加したものである。
【0061】第11〜第14実施形態は、アルミニウム
合金芯材の内面側にAl−Si系ろう材をクラッドした
ブレージングシートからなるチューブ10とアルミニウ
ム合金芯材の両面にろう材をクラッドしたブレージング
シートからなるインナフィン12との組み合わせ構成に
おいて、Mgをそれぞれインナフィン12の芯材、イン
ナフィン12の両側のろう材、チューブ10の芯材、チ
ューブ10の内面ろう材に添加したものである。
【0062】第15実施形態は、アルミニウム合金芯材
の外面側にAl−Si系ろう材、内面側に犠牲腐食材を
クラッドしたブレージングシートからなるチューブ10
とアルミニウム合金芯材の両面にろう材をクラッドした
ブレージングシートからなるインナフィン12との組み
合わせ構成に関するものであって、Mgをチューブ10
の内面の犠牲腐食材に添加したものである。
【0063】第16〜第18実施形態は、アルミニウム
合金の単板からなるチューブ10とアルミニウム合金芯
材の両面にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージ
ングシートからなるインナフィン12との組み合わせ構
成において、Mgをそれぞれインナフィン12の芯材あ
るいはチューブ10の単板に添加するとともに、樹脂バ
インダに混合した粉末状のAl−12%Siろう材をそ
れぞれチューブ10の重合部10a、重合部10aに挟
み込むインナフィン12の端部、チューブ10重合部1
0aと重合部10aに挟み込むインナフィン12端部の
双方に塗布したものである。
【0064】第19実施形態と第20実施形態は、アル
ミニウム合金の単板からなるチューブ10とアルミニウ
ム合金の単板からなるインナフィン12の組み合わせ構
成において、Mgをそれぞれインナフィン12、チュー
ブ10に添加するとともに、樹脂バインダに混合した粉
末状のAl−12%Siろう材をそれぞれチューブ10
内面側、重合部10aに挟み込むインナフィン12の表
面全体に塗布したものである。
【0065】第21実施形態は、アルミニウム合金芯材
の内面側にろう材をクラッドしたブレージングシートか
らなるチューブ10とアルミニウム合金の単板からなる
インナフィン12との組み合わせ構成において、Mgを
チューブ10の芯材、チューブ10のろう材、インナフ
ィン12の単板のすべてに添加したものである。
【0066】第22実施形態は、アルミニウム合金の単
板からなるチューブ10とアルミニウム合金芯材の両面
にろう材をクラッドしたブレージングシートからなるイ
ンナフィン12との組み合わせ構成において、Mgをチ
ューブ10の単板、インナフィン12の芯材、インナフ
ィン12のろう材のすべてに添加したものである。
【0067】比較例1は、内面側にろう材をクラッドし
たチューブ10と単板のインナフィン12との組み合わ
せ構成において、Mgをいずれの部位にも添加しないも
のである。
【0068】比較例2は、単板のチューブ10と両面に
ろう材をクラッドしたインナフィン12との組み合わせ
構成において、Mgをいずれの部位にも添加しないもの
である。
【0069】比較例3は、単板のチューブ10と単板の
インナフィン12との組み合わせ構成において、Mgを
いずれの部位にも添加しないで、チューブ10の内面側
にバインダに混合した粉末状のAl-12%Siろう材
を塗布したものである。
【0070】以上の各実施形態において、単板、芯材、
犠牲腐食材、ろう材に添加するMg量は、0.03%、
0.06%、0.3%、0.5%、0.7%の5水準と
した。また、フラックスの塗布量については、0.5g
/m2、1g/m2、3g/m 2、5g/m2、8g/
2、12g/m2、20g/m2の中から適宜選定して
実施した。
【0071】次に、本発明の実施形態及び比較例の構成
によるアルミニウム熱交換器(具体例としての蒸発器)
の製造方法を図6により具体的に説明する。
【0072】本発明におけるアルミニウム熱交換器の製
造方法は、図6に示すように、(1)熱交換器構成部品
へのフラックス塗布工程および各部品の成形工程と、
(2)熱交換器構成部品の組付工程と、(3)ろう付け
工程とに大別される。
【0073】最初に、各部品のフラックス塗布工程およ
び各部品の成形工程について説明すると、図6では、部
品成形工程を先に行い、その後にフラックス塗布工程を
行う状態を図示している。すなわち、コイル状に巻回さ
れた素材(アルミニウム板材)を巻き戻して、この素材
に対して所定の成形加工を行って、チューブ1010、
インナーフィン1212、アウターフィン1213、第
1ヘッダー部材11a、第2ヘッダー部材11bおよび
その他の部材をそれぞれ成形する。
【0074】上記の部品成形工程を行った後に、インナ
ーフィン1212、アウターフィン1213、および第
1、第2の両ヘッダー部材11a、11bの表面(各板
材の表裏両面)にフラックス塗布を行う。
【0075】なお、上記例とは逆に、フラックス塗布工
程を素材段階で先に行い、その後に部品成形工程を実施
してもよく、フラックス塗布工程と部品成形工程の前後
はいずれが先でもよい。
【0076】ここで、フラックスは弗化物系の非腐食性
フラックス(KAlF4)であり、このフラックス成分
を、樹脂系のバインダを含む溶剤中に溶かし込んでフラ
ックス溶液を作り、このフラックス溶液をノズル式噴霧
器により上記部品の表面に噴霧してフラックスを塗布す
る方法、あるいはフラックス溶液中に上記部品を浸漬し
てフラックスを塗布する方法等をフラックス塗布方法と
して使用できる。
【0077】フラックス塗布工程を部品成形工程の前に
行う場合であれば、板状のアルミニウム素材を複数のロ
ーラ間に通過させながら、バインダ樹脂を用いた塗料状
のフラックス溶液をアルミニウム素材に塗布するロール
コート法を用いてもよい。また、スクリーン転写法によ
りフラックス塗布を行ってもよい。
【0078】更に、フラックス溶液を用いる湿式の塗布
方法に限らず、粉体状のフラックス成分を上記部品の表
面に静電塗布する乾式のフラックス塗布方法も使用でき
る。これらのフラックス塗布方法は、塗布対象物の形状
に合わせて塗布効率のよい方法を選択すればよい。
【0079】なお、チューブ10とインナーフィン12
については、インナーフィン12をチューブ10内部に
挿入し、図3に示すようにインナーフィン12をチュー
ブ10に一体化しておく。
【0080】次に、組付工程を説明すると、熱交換器の
各構成部品を図1に示す所定構造に組み付け、その組付
体(仮の組付状態)をワイヤ等の治具により締結して保
持する。なお、図2はこの熱交換器組付工程で組付けた
後のチューブ10とインナーフィン12と第1、第2ヘ
ッダー部材11a、11bの状態を示す。
【0081】次に、ろう付け工程を説明すると、上記組
付体を治具にて保持してろう付け用加熱炉内に搬入し
て、熱交換器の各部品間を一体ろう付けする。ここで、
ろう付け温度は各部品のアルミニウム材にクラッドされ
たろう材の融点を僅かに上回る600°C付近の温度で
あり、このろう付け温度では弗化物系フラックス(非腐
食性フラックス)が溶融状態(液体状態)となって、各
部品間の接合面に均一に行き渡る。
【0082】この溶融フラックス成分により、各部品の
アルミニウム材表面の酸化皮膜を還元して、溶融ろう材
とアルミニウム母材表面との間の濡れ性を良好にする。
また、ろう付け用加熱炉内はN2 ガス等の不活性ガスの
雰囲気に維持されており、アルミニウム材表面の再酸化
を防止する。以上により、各部品相互間の良好なろう付
け性を確保する。
【0083】上記組付体は所定のろう付け時間の間加熱
炉内に置かれ、このろう付け時間が経過すると加熱炉か
ら取り出され、上記組付体のろう付けが終了する。これ
により、アルミニウム熱交換器の組付が完成する。
【0084】以上が本発明の実施形態と比較例における
アルミニウム熱交換器の製造方法の説明であるが、次に
本発明の適用部位であるチューブ10とインナフィン1
2とのろう付け部位へのMg添加の技術的意義を図7に
より説明する。
【0085】図7(a)はチューブ10とインナフィン
12とのろう付け部位にMgを添加していない従来技術
を示している。チューブ10とインナフィン12によっ
て形成される冷媒通路は、熱交換性能を高めるために通
常は狭い空間を形成している。ところが、ここでろうの
濡れ性が良好であると、毛細管現象によってろうが冷媒
通路を埋めるように進展しようとする。
【0086】このとき、ろうがチューブ10及びインナ
フィン12のみから供給されるのであれば、ろうが冷媒
通路を埋めるほどの量に満たないため問題を生じないの
であるが、大量のろうを有するヘッダ部材11a、11
bからろうが流れ込んでくるため、図7(a)のBで示
したように、冷媒通路がろうで満たされる不具合が容易
に発生する。ヘッダ部材11a、11bからろうが流れ
込む現象は表面張力の作用による毛細管現象であり、冷
媒通路が狭ければ必然的に発生する現象である。図7
(a)のBの領域がろうで充填されると、その後の温度
上昇によってチューブ10やインナフィン12が容易に
溶解破断することとなる。また、ヘッダ部材11a、1
1bからのろうはチューブ10の重合部10aを伝って
流れてくるため、チューブ10の重合部10aにおいて
溝状に溶解が進展して、チューブ10を破断させる不具
合も発生する。
【0087】このような溶解破断による不具合の発生
を、熱交換性能、接合品質及び生産性を低下させること
なく防止するには、チューブ10内部でのろうの濡れ性
を精度良く調整して、過度の毛細管現象の作用を確実に
抑制するのが最も好ましい。本発明では、ろうの濡れ性
の制御を、材料の各部位へのMgの添加によって実現さ
せたのである。
【0088】図7(b)は、本発明の実施形態のうち、
第3、5、6、10、14、15、18及び20の各実
施形態に共通したメカニズムを説明したものである。チ
ューブ10の内面側に位置する部位にイオン化傾向の大
きいMgが添加されていると、ろう付けの加熱工程にお
いてMgがフッ化物系フラックスと反応し、まずはフラ
ックスの機能を低下させる。さらに反応によって生じた
高融点のフッ化Mg化合物Cが材料表面に残存するた
め、ろうの濡れ性が確実に低下する。したがって、図7
(a)のBのような冷媒通路へのろうの充填が発生しな
いのである。
【0089】さらにこのとき、添加したMg量に対応し
て、化学式1で反応しきれない十分なフラックスが塗布
されていると、チューブ10の重合部10aやチューブ
10とインナフィン12の接合部にろうのフィレットを
形成させるだけの濡れ性を確保することができる。すな
わち、厳密に言えば、ろうの濡れ性は添加するMg量と
フラックスの塗布量によって決まるのであるが、各種の
材料を試作して評価を行った結果、通常、実施されてい
るフラックスの塗布量(1〜12g/m2)の範囲にお
いて、材料に添加して効果をもたらすMgの量が、Mg
を母材に添加するかろう材に添加するによって違いはあ
るものの、それぞれほぼ一定の範囲を示すことを見出し
たのである。
【0090】続いて、本発明の実施形態による評価の結
果について説明する。
【0091】図8、図9は第1実施形態と比較例1の評
価結果を示したものである。第1実施形態は、3003
合金を芯材とし、内面側にAl−10%Si合金ろう材
を有したチューブ10と3003合金にMgを添加した
インナフィン12とで構成される。図8以降の図表にお
いて「〃」は上の欄と同じ内容であることを示してお
り、また、評価欄において◎は溶解、未接合、フラック
ス塊残存のいずれもが全くない良好なものを示し、○は
溶解、未接合(フレット形成)、フラックス塊残存のい
ずれかにおいて軽微な兆候が認められるものの、実用上
問題のないレベルを示している。
【0092】インナフィン12へのMg添加量が0.0
3%の場合の評価結果は次のようであった。
【0093】・フラックス塗布量が0.5g/m2であ
ると、フラックスの塗布ムラによって未接合部が発生し
た。
【0094】・フラックス塗布量が1〜12g/m2
あると、チューブ10やインナフィン12の各部に品質
上好ましくない溶解が発生した。
【0095】・フラックス塗布量が20g/m2である
と、溶解が発生するとともに、フラックスの塊が冷媒通
路に残存する不具合を生じた。
【0096】インナフィン12へのMg添加量が0.0
6%の場合は、次のような結果であった。
【0097】・フラックス塗布量が0.5g/m2であ
ると、フラックスの塗布ムラ及びフラックスとMgとの
反応によって未接合部が発生した。
【0098】・フラックス塗布量が1〜12g/m2
あると、良好な結果が得られた。特に、フラックス塗布
量が3及び8g/m2では接合部のフィレットが十分に
安定して形成され、冷媒通路に残存するフラックス塊も
ほとんど認められず、良好であった。
【0099】・フラックス塗布量が20g/m2である
と、溶解は認められないものの、フラックスの塊が冷媒
通路に残存する不具合を生じた。
【0100】インナフィン12へのMg添加量が0.3
%の場合は、フラックス塗布量が1g/m2で未接合が
認められたが、フラックス塗布量が3、8及び12g/
2では良好であり、特にフラックス塗布量が8及び1
2g/m2では接合部のフィレットが十分に安定して形
成され、良好であった。
【0101】インナフィン12へのMg添加量が0.5
%の場合は、フラックス塗布量が1g/m2で未接合が
認められたが、フラックス塗布量が3、8及び12g/
2ではほぼ良好であった。
【0102】インナフィン12へのMg添加量が0.7
%の場合は、いずれのフラックス塗布量においても未接
合部が認められた。フラックス塗布量が20g/m2
は冷媒通路にフラックス塊が残存した。
【0103】一方、比較例1の場合は、フラックス塗布
量0.5g/m2では塗布ムラによる未接合部が発生
し、フラックス塗布量1、3、8及び12g/m2では
いずれも溶解が発生した。また、フラックス塗布量20
g/m2では溶解が発生するとともに、冷媒通路にフラ
ックス塊が残存した。
【0104】以上の結果より、第1実施形態ではMg添
加量が0.06〜0.5%の範囲で効果が認められ、比
較例に対する優位性が明確である。
【0105】図10、図11は第2実施形態の評価結果
を示したものである。第2実施形態は、3003合金に
Mgを添加したものを芯材とし、内面側にAl−10%
Si合金ろう材をクラッドしたチューブ10と、300
3合金の単板によるインナフィン12とで構成される。
【0106】チューブ10の芯材へのMg添加量が0.
03%の場合の結果は、第1実施形態と同様に、フラッ
クス塗布量が0.5g/m2でフラックスの塗布ムラに
よって未接合部が発生し、フラックス塗布量が1〜12
g/m2であると、チューブ10やインナフィン12の
各部に品質上好ましくない溶解が発生し、フラックス塗
布量が20g/m2であると、溶解が発生するととも
に、フラックスの塊が冷媒通路に残存する不具合を生じ
た。
【0107】Mg添加量が0.06%の場合は、フラッ
クス塗布量が1〜12g/m2であると良好な結果が得
られた。特にフラックス塗布量が3及び8g/m2では
接合部のフィレットが十分に安定して形成され、冷媒通
路に残存するフラックス塊もほとんど認められず、良好
であった。フラックス塗布量が20g/m2であると、
溶解は認められないものの、フラックスの塊が冷媒通路
に残存する不具合を生じた。
【0108】Mg添加量が0.3%及び0.5%の場合
は、フラックス塗布量が3、8及び12g/m2で良好
であった。Mg添加量が0.7%の場合は、いずれのフ
ラックス塗布量においても未接合部が認められた。
【0109】以上の結果より、第2実施形態でもMg添
加量が0.06〜0.5%の範囲で効果が認められ、比
較例に対する優位性が明確である。
【0110】図12、図13は第3実施形態の評価結果
を示したものである。第3実施形態は、3003合金を
芯材とし、内面側にAl-10%Si合金にMgを添加
したろう材をクラッドしたチューブ10と、3003合
金の単板によるインナフィン12とで構成される。
【0111】チューブ10の内面側ろう材へのMg添加
量が0.03%の場合の結果は、第2実施形態と同様
に、フラックス塗布量によって未接合部、溶解、フラッ
クスの塊の残存が発生した。Mg添加量が0.06%の
場合は、フラックス塗布量が1〜12g/m2であると
良好な結果が得られた。Mg添加量が0.3%の場合
は、フラックス塗布量が3、8及び12g/m2で良好
であった。Mg添加量が0.7%及び0.5%の場合
は、フラックス塗布量によって未接合部やフラックス塊
の残存が認められた。
【0112】以上の結果より、ろう材にMgを添加した
第3実施形態では、Mg添加量が0.06〜0.3%の
範囲で効果が認められ、比較例に対する優位性が明確で
ある。
【0113】以下、同様にして第4〜第22実施形態ま
での評価結果を図14〜図24に示した。すなわち、図
14は第4、第5実施形態の評価結果であり、図15は
第6実施形態の評価結果である。図16は第7、第8実
施形態の評価結果であり、図17は第9、第10実施形
態と比較例2の評価結果である。図18は第11、第1
2実施形態の評価結果であり、図19は第13、第14
実施形態の評価結果である。図20は第15実施形態の
評価結果である。
【0114】図21は第16、第17実施形態の評価結
果であり、図22は第18実施形態の評価結果である。
図23は第19、第20実施形態と比較例3の評価結果
である。図24は第21、第22実施形態の評価結果で
ある。
【0115】図14〜図24ではろう材、芯材、犠牲腐
食材の配置を変えたり、塗布ろう材を使って評価を行っ
た結果、共通して次のような結果が得られた。
【0116】・Mgを芯材に(単板の場合はその単板
に)添加する場合、Mg添加量0.06〜0.5%の範
囲で効果が認められ、比較例に対する優位性が明確であ
る。
【0117】・Mgをろう材に添加する場合、Mg添加
量0.06〜0.3%の範囲で効果が認められ、比較例
に対する優位性が明確である。
【0118】・上記Mg添加材料に適応するフラックス
塗布量は1〜12g/m2、より好ましくは3〜8g/
2である。
【0119】・Mgは構成材料の複数の部位に添加して
も有効性を発揮する。
【0120】以上のように、本発明では、厚肉の強度部
材であるヘッダ部材11a、11bに支持されるチュー
ブ10と、インナフィン12とにより微小な冷媒通路を
構成する熱交換器において、ヘッダ部材11a、11b
からチューブ10内部へのろうの侵入を抑制し、薄肉部
材であるチューブ10やインナフィン12が溶解破断す
るのを合理的かつ確実に防ぐ方策として、チューブ10
及びインナフィン12の各部位にMgを添加する方法を
提示しており、その効果を様々な実施形態を用いて説明
してきた。
【0121】従って、耐食性、強度、成形性などの観点
から、各材料の成分、材料の製造方法あるいは部材の成
形方法や寸法を変更した場合においても明確な効果を発
揮するものであるなお、本発明は、冷房用蒸発器に限ら
ず、高温、高圧の冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器、温
水の熱を放熱して空気を加熱する暖房用の温水式熱交換
器、水冷式エンジンの冷却水を冷却するラジエータ等の
アルミニウム熱交換器一般に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する車両空調用蒸発器の概略斜視
図である。
【図2】図1の要部の拡大斜視図である。
【図3】図1のチューブ10の部分拡大斜視図である。
【図4】本発明の第1〜第15実施形態によるチューブ
およびインナーフィンの材料構成を示す図表である。
【図5】本発明の第16〜第22実施形態および比較例
1〜3によるチューブおよびインナーフィンの材料構成
を示す図表である。
【図6】本発明の実施形態による製造方法の概要説明図
である。
【図7】状来技術および本発明によるろう材流動挙動の
相違を説明するチューブの部分拡大断面図である。
【図8】第1実施形態によるろう付け状態評価結果の図
表である。
【図9】第1実施形態および比較例1によるろう付け状
態評価結果の図表である。
【図10】第2実施形態によるろう付け状態評価結果の
図表である。
【図11】第2実施形態によるろう付け状態評価結果の
図表である。
【図12】第3実施形態によるろう付け状態評価結果の
図表である。
【図13】第3実施形態によるろう付け状態評価結果の
図表である。
【図14】第4、第5実施形態によるろう付け状態評価
結果の図表である。
【図15】第6実施形態によるろう付け状態評価結果の
図表である。
【図16】第7、第8実施形態によるろう付け状態評価
結果の図表である。
【図17】第9、第10実施形態および比較例2による
ろう付け状態評価結果の図表である。
【図18】第11、第12実施形態によるろう付け状態
評価結果の図表である。
【図19】第13、第14実施形態によるろう付け状態
評価結果の図表である。
【図20】第15実施形態によるろう付け状態評価結果
の図表である。
【図21】第16、第17実施形態によるろう付け状態
評価結果の図表である。
【図22】第18実施形態によるろう付け状態評価結果
の図表である。
【図23】第19、第20実施形態および比較例3によ
るろう付け状態評価結果の図表である。
【図24】第21、第22実施形態によるろう付け状態
評価結果の図表である。
【符号の説明】
10…チューブ10、11、11a、11b…ヘッダー
部材、12…インナーフィン12。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 39/02 F25B 39/02 B F28F 1/02 F28F 1/02 A 1/30 1/30 B 1/42 1/42 E // B23K 101:14 B23K 101:14 (72)発明者 長谷川 義治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 西川 宏之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 野平 智 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 伊藤 泰永 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 山下 尚希 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム部材の表面にフッ化物系フ
    ラックスを塗布するとともに、前記アルミニウム部材を
    所定構造に組み付け、前記所定構造の組付体を不活性ガ
    ス雰囲気の加熱炉内においてろう付けするアルミニウム
    熱交換器の製造方法において、 前記アルミニウム部材として、少なくとも熱交換流体が
    流れるチューブと、前記チューブの内面側に配置される
    インナフィンと、前記チューブの内部通路に連通する空
    間を形成するとともに前記チューブを支持するヘッダー
    部材とを有し、 前記ヘッダー部材の板厚は前記チューブおよび前記イン
    ナフィンの板厚より大きくなっており、 前記チューブおよび前記インナフィンを構成するアルミ
    ニウム部材の少なくとも一方に、0.06%〜0.5%
    のMgを添加して前記ろう付けを行うことを特徴とする
    アルミニウム熱交換器の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム部材の表面にフッ化物系フ
    ラックスを塗布するとともに、前記アルミニウム部材を
    所定構造に組み付け、前記所定構造の組付体を不活性ガ
    ス雰囲気の加熱炉内においてろう付けするアルミニウム
    熱交換器の製造方法において、 前記アルミニウム部材として、少なくとも熱交換流体が
    流れるチューブと、前記チューブの内面側に配置される
    インナフィンと、前記チューブの内部通路に連通する空
    間を形成するとともに前記チューブを支持するヘッダー
    部材とを有し、 前記ヘッダー部材の板厚は前記チューブおよび前記イン
    ナフィンの板厚より大きくなっており、 前記チューブおよび前記インナフィンを構成するアルミ
    ニウム部材の少なくとも一方に備えられるろう材に、
    0.06%〜0.3%のMgを添加して前記ろう付けを
    行うことを特徴とするアルミニウム熱交換器の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記インナフィンを構成するアルミニウ
    ム部材はアルミニウム合金の単板からなり、このアルミ
    ニウム合金の単板に0.06%〜0.5%のMgを添加
    して前記ろう付けを行うことを特徴とする請求項1に記
    載のアルミニウム熱交換器の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記インナフィンを構成するアルミニウ
    ム部材はアルミニウム合金芯材の表面にAl−Si系ろ
    う材をクラッドしたブレージングシートからなり、この
    ブレージングシートの芯材に0.06%〜0.5%のM
    gを添加して前記ろう付けを行うことを特徴とする請求
    項1に記載のアルミニウム熱交換器の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記インナフィンを構成するアルミニウ
    ム部材はアルミニウム合金芯材の表面にAl−Si系ろ
    う材をクラッドしたブレージングシートからなり、この
    ブレージングシートの片面あるいは両面のろう材に、
    0.06%〜0.3%のMgを添加して前記ろう付けを
    行うことを特徴とする請求項2に記載のアルミニウム熱
    交換器の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記チューブを構成するアルミニウム部
    材はアルミニウム合金の単板からなり、このアルミニウ
    ム合金の単板に0.06%〜0.5%のMgを添加して
    前記ろう付けを行うことを特徴とする請求項1に記載の
    アルミニウム熱交換器の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記チューブを構成するアルミニウム部
    材はアルミニウム合金芯材のチューブ外面側に犠牲腐食
    材をクラッドした板材からなり、この板材の芯材に0.
    06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付けを行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム熱交換
    器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記チューブを構成するアルミニウム部
    材はアルミニウム合金芯材のチューブ内面側に犠牲腐食
    材をクラッドした板材からなり、この板材の犠牲腐食材
    に0.06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付け
    を行うことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム
    熱交換器の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記チューブを構成するアルミニウム部
    材はアルミニウム合金芯材のチューブ内面側にAl−S
    i系ろう材をクラッドしたブレージングシートからな
    り、このブレージングシートの芯材に0.06%〜0.
    5%のMgを添加して前記ろう付けを行うことを特徴と
    する請求項1に記載のアルミニウム熱交換器の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記チューブを構成するアルミニウム
    部材はアルミニウム合金芯材のチューブ内面側にAl−
    Si系ろう材をクラッドしたブレージングシートからな
    り、このブレージングシートのろう材に0.06%〜
    0.3%のMgを添加して前記ろう付けを行うことを特
    徴とする請求項2に記載のアルミニウム熱交換器の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記チューブを構成するアルミニウム
    部材はアルミニウム合金芯材のチューブ外面側に犠牲腐
    食材をクラッドし、前記アルミニウム合金芯材のチュー
    ブ内面側にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージ
    ングシートからなり、このブレージングシートの芯材に
    0.06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう付けを
    行うことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム熱
    交換器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記チューブを構成するアルミニウム
    部材はアルミニウム合金芯材のチューブ外面側に犠牲腐
    食材をクラッドし、前記アルミニウム合金芯材のチュー
    ブ内面側にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージ
    ングシートからなり、このブレージングシートのろう材
    に0.06%〜0.3%のMgを添加して前記ろう付け
    を行うことを特徴とする請求項2に記載のアルミニウム
    熱交換器の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記チューブを構成するアルミニウム
    部材はアルミニウム合金心材のチューブ内面側に犠牲腐
    食材をクラッドし、前記アルミニウム合金芯材のチュー
    ブ外面側にAl−Si系ろう材をクラッドしたブレージ
    ングシートからなり、このブレージングシートの犠牲腐
    食材に0.06%〜0.5%のMgを添加して前記ろう
    付けを行うことを特徴とする請求項1に記載のアルミニ
    ウム熱交換器の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記チューブの内面側及び前記インナ
    フィン表面の少なくとも一方に塗布する前記フッ化物系
    フラックスの塗布量を1〜12g/m2に制限すること
    を特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載
    のアルミニウム熱交換器の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記チューブは、前記アルミニウム部
    材の板材を重合して構成され、前記チューブの重合部に
    前記インナフィンの端部を挟み込み、 前記インナフィンの端部及び前記チューブ重合部の少な
    くとも一方に粉末ろう材を塗布して前記ろう付けを行う
    ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに
    記載のアルミニウム熱交換器の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記チューブの内面側及び前記インナ
    フィンの表面の少なくとも一方に粉末ろう材を塗布して
    前記ろう付けを行うことを特徴とする請求項1ないし1
    4のいずれか1つに記載のアルミニウム熱交換器の製造
    方法。
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