JP2003174793A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2003174793A JP2001372372A JP2001372372A JP2003174793A JP 2003174793 A JP2003174793 A JP 2003174793A JP 2001372372 A JP2001372372 A JP 2001372372A JP 2001372372 A JP2001372372 A JP 2001372372A JP 2003174793 A JP2003174793 A JP 2003174793A
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    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置で、高周波ノイ
ズが混入したとき、装置の大型化、CPUの高速化・高
コスト化を避け、高周波ノイズのみを減衰させ、補助操
舵力の変動を防止し、滑らかな操舵フィーリングを達成
する。 【解決手段】 操舵トルク検出部20と、3相交流モー
タ電流でPWM駆動されるブラシレスモータ19と、d
軸目標電流とq軸目標電流を設定し目標電流設定部71
と、モータ電流を検出するモータ電流検出部82,83
と、3相−dq変換部84と、q軸目標電流の偏差信号
を演算する第1偏差演算部73と、d軸目標電流の偏差
信号を演算する第2偏差演算部75と、2つの偏差信号
に基づきかつベクトル制御を適用してブラシレスモータ
を駆動制御するモータ制御部72と、q軸検出電流信号
のフィードバック伝送路84bに設けられた高周波ノイ
ズを減衰させる減衰部86とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動パワーステアリ
ング装置に関し、特に、乗用自動車等の車両のステアリ
ング装置でモータの回転力をステアリング系に付与して
運転者の操舵力の負担を軽減し操舵フィーリングを高め
た電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置は、自動車
を運転中、運転者がステアリングホイール(操舵ハンド
ル)を操作するとき、モータを連動させて操舵力を補助
する支援装置である。電動パワーステアリング装置で
は、運転者のハンドル操舵によりステアリング軸に生じ
る操舵トルクを検出する操舵トルク検出部からの操舵ト
ルク信号、および、車速を検出する車速検出部からの車
速信号を利用し、モータ制御部の制御動作に基づいて、
補助操舵力を出力する支援用のモータを駆動制御し、運
転者の操舵力を軽減している。モータ制御部の制御動作
では、上記の操舵トルク信号と車速信号に基づきモータ
に通電するモータ電流の目標電流値を設定し、この目標
電流値に係る信号(目標電流信号)と、モータに実際に
流れるモータ電流を検出するモータ電流検出部からのモ
ータ電流信号との差を求め、この偏差信号に対して比例
・積分の補償処理(PI制御)を行い、モータを駆動制
御する信号を発生させている。
【0003】上記の電動パワーステアリング装置に関す
る実際の構成要素のレイアウトでは、操舵力補助用のモ
ータはステアリング軸等にその回転力を与えることがで
きるようにステアリング軸の近くに設置され、さらにモ
ータ制御部を構成する電子回路を備えた回路基板はモー
タに付設した配置状態で装備されている。従ってモータ
制御部に係る電子回路は、ノイズ環境が悪いエンジンル
ーム内に配備され、その近傍にはオン・オフ動作を行っ
て高周波ノイズを発生する多くの機械的あるいは電気的
なスイッチ要素が存在する。このため、モータ制御部の
PI制御部の回路等では高周波ノイズの影響を受けやす
く、さらに上記モータ電流検出部で検出されモータ制御
部にフィードバックされるモータ電流信号には、外部か
らの高周波ノイズが混入しやすい。モータ電流信号に外
乱として高周波ノイズが混入した場合には、この外乱成
分はモータから出力される回転力を変動させ、補助操舵
力を不安定にさせる。補助操舵力が不安定になると、運
転者にとって操舵フィーリングが悪くなる。
【0004】電動パワーステアリング装置における高周
波ノイズの混入に起因する操舵フィーリングの不良を解
消するため、本出願人は、先に、モータ電流検出部とモ
ータ制御部の間を接続する信号路上に高周波ノイズを減
衰させる減衰器を設ける解決策を提案している(特許第
2959957号公報)。この特許公報に開示された電
動パワーステアリングにおいてモータ電流検出部とPI
制御部の間に設けられた減衰器は、モータ駆動部のPW
M(パルス幅変調)制御によって発生するモータ電流の
周波数よりも十分に高い高周波ノイズを減衰させるよう
に、フィルタ特性(周波数特性)が設定されている。
【0005】他方、近年、電動パワーステアリング装置
において操舵力補助モータとしてブラシレスモータが用
いられていることはよく知られている(特開2001−
106099号公報等)。特開2001−106099
号公報に開示される電動パワーステアリング装置では代
表的に3相のブラシレスモータが用いられている。3相
ブラシレスモータを用いた電動パワーステアリング装置
において、仮に前述した高周波ノイズの外乱混入の問題
を解決しようとすれば、上記減衰器を、モータ電流検出
部とモータ制御部のPI制御部との間の各相に係る信号
路上に設けることが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開2001
−106099号公報に開示される電動パワーステアリ
ング装置のように操舵力補助モータとして3相ブラシレ
スモータを用いた場合には、U相、V相、W相のそれぞ
れについて、目標電流信号とモータ電流信号の偏差信号
を求め、PI制御を行うことが必要となる。このため、
高周波ノイズを減衰させる減衰器を設けるときには、前
述のごとくU相、V相、W相のそれぞれについて減衰器
を設けなければならず、3箇所必要となる。従って、減
衰器をハードウェア構成で設ける場合には部品点数が増
大して装置の大型化を招きエンジンルームにおける取付
けレイアウト上で搭載場所の確保が困難となる。また減
衰器をモータ制御部のCPUでソフトウェア構成で実現
する場合には演算プログラムの規模が増大することにな
り、低性能のCPUを使用すれば演算処理に時間がかか
って応答性が悪くなって操舵フィーリングを低下させ、
他方、高性能のCPUを使用すればコスト高となる。
【0007】さらに、電動パワーステアリング装置で操
舵力補助モータとしてブラシレスモータを用いる場合に
は、ブラシレスモータを駆動するために供給するモータ
電流として例えば3相の交流電流が使用される。交流の
モータ電流を制御するためには、補助操舵力の量に応じ
てその電流実行値を制御し、加えて操舵速度に応じてそ
の電流周波数を制御することが必要となる。前述のごと
くモータ電流検出部とモータ制御部のPI制御部との間
のモータ電流信号のフィードバック伝送路上に高周波ノ
イズ減衰用の減衰器を設けるとき、当該減衰器には、高
周波ノイズに係る高周波成分を除去する周波数特性が設
定される。このとき減衰器に設定される周波数特性によ
っては、補助操舵力の生成に必要な交流のモータ電流自
体を減衰させるおそれもある。すなわち、ハンドルの切
り返し時などの操舵速度が大きい操舵の時には、交流で
あるモータ電流の周波数が高くなるので、モータ電流検
出部で検出されたモータ電流信号の周波数も高くなって
高周波ノイズの周波数帯域に含まれることになり、その
結果、減衰器の周波数特性に基づいて高周波ノイズの高
周波成分を減衰させるとき、モータ電流信号も減衰させ
るおそれがある。このような事態が発生すると、ハンド
ルの切り返し時などの速い操舵時には、補助操舵力が変
動し、滑らかな操舵フィーリングを阻害するおそれが高
い。
【0008】特に、操舵力を補助するブラシレスモータ
を駆動させるための交流モータ電流の周波数が高周波ノ
イズの周波数帯域に含まれるときには、モータ電流信号
に混入した高周波ノイズのみを減衰させることは不可能
となり、滑らかな操舵フィーリングを得ることができな
い。
【0009】前述の特許第2959957号公報に開示
された減衰器は、操舵力補助用モータがブラシレスモー
タではなく、通常のブラシ付きDCモータであり、高周
波ノイズの周波数帯域がモータ電流の周波数を含むとい
うことは想定されていなかった。このため、当該減衰器
をブラシレスモータにそのまま適用することは困難であ
る。
【0010】本発明の第1の目的は、上記の問題を解決
することにあり、操舵力を補助するモータとしてブラシ
レスモータを用いた場合に、モータ電流検出部で検出さ
れモータ制御部にフィードバックされるモータ電流信号
に高周波ノイズが混入したとき、装置を大型化すること
なくかつCPUを高速化してコストを高めることなく減
衰要素を設けて高周波ノイズを除去し、補助操舵力の変
動を防止し、滑らかな操舵フィーリングを実現する電動
パワーステアリング装置を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、さらに、ブラシレ
スモータを駆動させるための3相交流のモータ電流の周
波数が高周波ノイズの周波数帯域に含まれる場合であっ
ても、高周波ノイズのみを有効に減衰させ、かつモータ
電流に係る検出信号を減衰させず、有効なモータ制御を
可能にし、常に滑らかな操舵フィーリングを得ることの
できる電動パワーステアリング装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
電動パワーステアリング装置は、上記の目的を達成する
ため、次のように構成される。
【0013】第1の電動パワーステアリング装置(請求
項1に対応): 操舵トルクを補助するモータとしてブ
ラシレスモータが使用されている。ブラシレスモータ
は、好ましくは3相交流(3相以上の交流であってもよ
い)のモータ電流でPWM駆動され、生じた回転力を補
助操舵トルクとしてステアリング系に与える。ステアリ
ング系のステアリング軸等には運転者がステアリングホ
イールを操作したとき、当該操作に応じた操舵トルクを
検出し操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出部が設
けられている。上記のブラシレスモータの動作制御では
ベクトル制御等の直流電流が利用される。従ってモータ
制御部とブラシレスモータとの間では、直流・交流変換
部と交流・直流変換部が設けられる。モータ制御部で
は、直流電流に係る信号を利用して制御処理が行われ
る。かかるブラシレスモータの動作制御のため、第1目
標電流と、少なくとも操舵トルク信号に基づいて決まる
第2目標電流とを設定する目標電流設定部、ブラシレス
モータへ供給されるモータ電流を検出してモータ電流信
号を出力するモータ電流検出部、モータ電流検出部の出
力信号に基づき得られる3相交流のモータ電流信号を、
直流である第1検出電流信号と第2検出電流信号に変換
する交流・直流変換部を備える。さらに、第1目標電流
に係る信号と第1検出電流信号の偏差信号を演算する第
1偏差演算部と、第2目標電流に係る信号と第2検出電
流信号の偏差信号を演算する第2偏差演算部を有する。
モータ制御部は、第1と第2の偏差演算部から出力され
る偏差信号に基づき、かつ直流電流に係る制御処理を適
用してブラシレスモータを駆動制御する上記のPWMモ
ータ電流を生成する。さらに、第2検出電流信号のフィ
ードバック伝送路には高周波ノイズを減衰させる減衰部
が設けられる。
【0014】上記の電動パワーステアリング装置では、
第2偏差演算部にフィードバックされる第2検出電流信
号に混入された高周波ノイズのみを減衰させるために減
衰部が設けられる。上記の第2検出電流信号は、上記の
第2目標電流に関係する制御対象(ブラシレスモータの
出力する補助用の操舵トルク)を目標通りに達成するた
めのフィードバック信号であり、直流電流である。上記
の第2目標電流はブラシレスモータの出力する操舵トル
ク(トルク成分)に関するものである。フィードバック
伝送路に上記のごとき減衰部を1つ設けるだけで、高周
波ノイズを除去し、3相交流のPWMモータ電流で駆動
されるブラシレスモータの回転動作を安定化させ、出力
される操舵トルクを安定化させ、操舵フィーリングを向
上させることが可能となる。またブラシレスモータが3
相以上であっても交流・直流変換後の直流電流に係る制
御系においてブラシレスモータの操舵トルクに関係する
1つのフィードバック伝送路に減衰部を設けるだけでよ
く、モータ電流の相数だけの減衰部は不要となる。さら
に交流・直流変換部の変換後の直流電流に対して減衰部
を設けたため、モータ電流に係る検出信号を減衰させる
ことなく、高周波ノイズのみを減衰させることが可能で
ある。
【0015】第2の電動パワーステアリング装置(請求
項2に対応)は、上記の第1の装置構成において、好ま
しくは、上記の制御処理はベクトル制御処理であり、第
1目標電流および第1検出電流信号はd軸電流に関係
し、第2目標電流と第2検出電流はq軸電流に関係し、
交流・直流変換部は3相−dq変換部であるように構成
される。ベクトル制御は、ブラシレスモータの制御にお
いて高速かつ正確なトルク制御を行うことができる制御
方式であり、上記の電動パワーステアリングにとって最
適な制御方式である。
【0016】第3の電動パワーステアリング装置(請求
項3に対応)は、ステアリングホイールの操作に応じた
操舵トルクを検出し操舵トルク信号を出力する操舵トル
ク検出部と、少なくとも3相交流のモータ電流でPWM
駆動され、ステアリング系に操舵トルクを与えるブラシ
レスモータと、d軸目標電流と、少なくとも操舵トルク
信号に基づいて決まるq軸目標電流とを設定する目標電
流設定部と、ブラシレスモータへ供給されるモータ電流
を検出してモータ電流信号を出力するモータ電流検出部
と、モータ電流検出部の出力信号に基づき得られるモー
タ電流信号を、直流であるd軸検出電流信号とq軸検出
電流信号に変換する複数相−dq変換部と、q軸目標電
流に係る信号とq軸検出電流信号の偏差信号を演算する
第1偏差演算部と、d軸目標電流に係る信号とd軸検出
電流信号の偏差信号を演算する第2偏差演算部と、第1
と第2の偏差演算部から出力される偏差信号に基づきか
つベクトル制御処理を適用してブラシレスモータを駆動
制御するモータ電流を生成するモータ制御部と、q軸検
出電流信号のフィードバック伝送路に設けられた高周波
ノイズを減衰させる減衰部とから構成されている。ま
た、第4の電動パワーステアリング装置(請求項4に対
応)は、上記の第3の装置構成において、好ましくは、
上記モータ電流は3相電流であり、上記モータ電流検出
部はブラシレスモータへ供給されるモータ電流のうち少
なくとも2相のモータ電流を検出して2相のモータ電流
信号を出力し、上記複数相−dq変換部は3相−dq変
換部であることを特徴とする。
【0017】上記第3の電動パワーステアリング装置
は、上位概念的に表現した第1の電動パワーステアリン
グ装置に対して、ブラシレスモータのモータ制御がベク
トル制御に基づいて行われる構成を明確にしており、こ
れに関連してd軸電流とq軸電流に関連する事項を明確
にしている。この電動パワーステアリング装置において
も、上記の第1の電動パワーステアリング装置で記載し
た作用・効果と同等の作用・効果が生じる。さらに、上
記第4の電動パワーステアリング装置は、モータ電流、
モータ電流検出部、複数相−dp変換部について3相の
ものに限定している。この電動パワーステアリング装置
においても、上記の第2の電動パワーステアリング装置
で記載した作用・効果と同等の作用・効果が生じる。
【0018】第5の電動パワーステアリング装置(請求
項5に対応)は、上記の第3または第4の装置構成にお
いて、好ましくは、d軸検出電流信号のフィードバック
伝送路に高周波ノイズを減衰させる他の減衰部を設けた
ことを特徴とする。この構成によれば、d軸電流に関連
する界磁磁束に係わる成分に混入した高周波ノイズも減
衰することができ、ブラシレスモータの出力変動を低下
させ、操舵フィーリングを向上させることが可能であ
る。
【0019】第6の電動パワーステアリング装置(請求
項6に対応)は、上記の各装置構成において、好ましく
は、上記減衰部は位相遅れ補償要素であることを特徴と
する。この構成によれば、高周波ノイズのレベルを所望
のレベルに減衰させることができ、高周波ノイズにより
発生するおそれのあった補助操舵力の変動を十分に低減
でき、滑らかな操舵フィーリングを得ることができる。
【0020】第7の電動パワーステアリング装置(請求
項7に対応)は、上記の各装置構成において、好ましく
は、上記減衰部は位相進み遅れ補償要素であることを特
徴とする。この構成によれば、特定の高周波ノイズのレ
ベルを所望のレベルに減衰させることができ、モータ制
御部が高周波領域で不安定になることがなく、高周波ノ
イズにより発生するおそれがあった補助操舵力の変動を
十分に低減でき、滑らかな操舵フィーリングを得ること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0022】図1〜図4を参照して本発明に係る電動パ
ワーステアリング装置の全体的構成、機械的機構の要部
構成、および電子回路ユニットのレイアウトを説明す
る。
【0023】図1は電動パワーステアリング装置10の
全体構成を示す。電動パワーステアリング装置10は例
えば乗用車両に装備される。電動パワーステアリング装
置10は、ステアリングホイール11に連結されるステ
アリング軸12等に対して補助用の操舵力(操舵トル
ク)を与えるように構成されている。ステアリング軸1
2の上端はステアリングホイール11に連結され、下端
にはピニオンギヤ13が取り付けられている。ピニオン
ギヤ13に対して、これに噛み合うラックギヤ14aを
設けたラック軸14が配置されている。ピニオンギヤ1
3とラックギヤ14aによってラック・ピニオン機構1
5が形成される。ラック軸14の両端にはタイロッド1
6が設けられ、各タイロッド16の外側端には前輪17
が取り付けられる。上記ステアリング軸12に対し動力
伝達機構18を介してブラスレスモータ19が設けられ
ている。ブラシレスモータ19は、操舵トルクを補助す
る回転力(トルク)を出力し、この回転力を、動力伝達
機構18を経由して、ステアリング軸12に与える。ま
たステアリング軸12には操舵トルク検出部20が設け
られている。操舵トルク検出部20は、運転者がステア
リングホイール11を操作することによって生じる操舵
トルクをステアリング軸12に加えたとき、ステアリン
グ軸12に加わる当該操舵トルクを検出する。また21
は車両の車速を検出する車速検出部であり、22はコン
ピュータで構成される制御装置である。制御装置22
は、操舵トルク検出部20から出力される操舵トルク信
号Tと車速検出部21から出力される車速信号Vを取り
入れ、操舵トルクに係る情報と車速に係る情報に基づい
て、ブラシレスモータ19の回転動作を制御する駆動制
御信号SG1を出力する。またブラシモータ19には、
レゾルバ等によって構成されるモータ回転角検出部23
が付設されている。モータ回転角検出部23の回転角信
号SG2は制御装置22にフィードバックされている。
上記のラック・ピニオン機構15等は図1中で図示しな
いギヤボックス24に収納されている。
【0024】上記において電動パワーステアリング装置
10は、通常のステアリング系の装置構成に対し、操舵
トルク検出部20、車速検出部21、制御装置22、ブ
ラシレスモータ19、動力伝達機構18を付加すること
によって構成されている。
【0025】上記構成において、運転者がステアリング
ホイール11を操作して自動車の走行運転中に走行方向
の操舵を行うとき、ステアリング軸12に加えられた操
舵トルクに基づく回転力はラック・ピニオン機構15を
介してラック軸14の軸方向の直線運動に変換され、さ
らにタイロッド16を介して前輪17の走行方向を変化
させようとする。このときにおいて、同時に、ステアリ
ング軸12に付設された操舵トルク検出部20は、ステ
アリングホイール11での運転者による操舵に応じた操
舵トルクを検出して電気的な操舵トルク信号Tに変換
し、この操舵トルク信号Tを制御装置22へ出力する。
また車速検出部21は、車両の車速を検出して車速信号
Vに変換し、この車速信号Vを制御装置22へ出力す
る。制御装置22は、操舵トルク信号Tおよび車速信号
Vに基づいてブラシレスモータ19を駆動するためのモ
ータ電流(Iu,Iv,Iw)を発生する。ブラシレス
モータ19は3相ブラシレスモータであり、そのモータ
電流はU相とV相とW相から成る3相交流Iu,Iv,
Iwである。上記の駆動制御信号SG1は3相交流であ
るモータ電流Iu,Iv,Iwである。かかるモータ電
流によって駆動されるブラシレスモータ19は、動力伝
達機構18を介して補助操舵力をステアリング軸12に
作用させる。以上のごとくブラシレスモータ19を駆動
することにより、ステアリングホイール11に加えられ
る運転者による操舵力が軽減される。
【0026】図2は、電動パワーステアリング装置10
の機械的機構の要部と電気系の具体的構成に示す。ラッ
ク軸14の左端部および右端部の一部は断面で示されて
いる。ラック軸14は、車幅方向(図2中左右方向)に
配置される筒状ハウジング31の内部に軸方向へスライ
ド可能に収容されている。ハウジング12から突出した
ラック軸14の両端にはボールジョイント32がネジ結
合され、これらのボールジョイント32に左右のタイロ
ッド16が連結されている。ハウジング31は、図示し
ない車体に取り付けるためのブラケット33を備えると
共に、両端部にストッパ34を備えている。
【0027】図2において、35はイグニションスイッ
チ、36は車載バッテリ、37は車両エンジンに付設さ
れた交流発電機(ACG)である。交流発電機37は車
両エンジンの動作で発電を開始する。制御装置22に対
してバッテリ36または交流発電機37から必要な電力
が供給される。制御装置22はブラシレスモータ19に
付設されている。また38はラック軸の移動時にストッ
パ34に当たるラックエンド、39はギヤボックスの内
部を水、泥、埃等から保護するためのダストシール用ブ
ーツである。
【0028】図3は図2中のA−A線断面図である。図
3では、ステアリング軸12の支持構造、操舵トルク検
出部20、動力伝達機構18、ラック・ピニオン機構1
5の具体的構成と、ブラシレスモータ19および制御装
置22のレイアウトとが明示される。
【0029】図3において、上記ギヤボックス24を形
成するハウジング24aにおいてステアリング軸12は
2つの軸受け部41,42によって回転自在に支持され
ている。ハウジング24aの内部にはラック・ピニオン
機構15と動力伝達機構18が収納され、さらに上部に
は操舵トルク検出部20が付設されている。ハウジング
24aの上部開口はリッド43で塞がれ、リッド43は
ボルト44で固定されている。ステアリング軸12の下
端部に設けられたピニオン13は軸受け部41,42の
間に位置している。ラック軸14は、ラックガイド45
で案内され、かつ圧縮されたスプリング46で付勢され
た当て部材47でピニオン13側へ押え付けられてい
る。動力伝達機構18は、ブラシレスモータ19の出力
軸に結合される伝動軸48に固定されたウォームギヤ4
9とステアリング軸12に固定されたウォームホイール
50とによって形成される。操舵トルク検出部20は、
ステアリング軸12の周りに配置される操舵トルク検出
センサ20aと、操舵トルク検出センサ20aから出力
される検出信号を電気的に処理する電子回路部20bと
から構成されている。操舵トルク検出センサ20aはリ
ッド43に取り付けられている。
【0030】図4は図3中のB−B線断面図である。図
4ではブラシレスモータ19および制御装置22の内部
の具体的構成が明示される。
【0031】ブラシレスモータ19は、回転軸51に固
定された永久磁石により成る回転子52と、回転子52
の周囲に配置された固定子54とを備える。固定子54
は固定子巻線53を備える。回転軸51は、2つの軸受
け部55,56によって回転自在に支持される。回転軸
51の先部はブラシレスモータ19の出力軸19aとな
っている。ブラシレスモータ19の出力軸19aは、ト
ルクリミッタ57を介して、回転動力が伝達されるよう
に伝動軸48に結合されている。伝動軸48には前述の
通りウォームギヤ49が固定され、これに噛み合うウォ
ームホイール50が配置されている。回転軸51の後端
部には、ブラシレスモータ19の回転子52の回転角
(回転位置)を検出する前述のモータ回転角検出部(位
置検出部)23が設けられる。モータ回転角検出部23
は、回転軸51に固定された回転子23aと、この回転
子23aの回転角を磁気的な作用を利用して検出する検
出素子23bとから構成される。モータ回転角検出部2
3には例えばレゾルバが用いられる。固定子54の固定
子巻線53には3相交流であるモータ電流Iu,Iv,
Iwが供給される。以上のブラシレスモータ19の構成
要素は、モータケース58の内部に配置される。
【0032】制御装置22は、ブラシレスモータ19の
モータケース58の外側に取り付けられた制御ボックス
61の内部に配置されている。制御装置22は回路基板
62上に電子回路要素を取り付けて成る電子回路で構成
される。電子回路要素としては、1チップのマイクロコ
ンピュータおよびその周辺回路、プリドライブ回路、F
ETブリッジ回路、インバータ回路等である。制御装置
22からブラシレスモータ19の固定子巻線53に対し
てモータ電流Iu,Iv,Iw(駆動制御信号SG1)
が供給される。またモータ回転角検出部23で検出され
た回転角信号SG2は制御装置22に入力される。
【0033】次に図5と図6を参照して制御装置22の
電子回路の構成を説明する。図5は、制御装置22の内
部構成であって3相のブラシレスモータ19の回転動作
を制御するための回路構成を示し、図6は図5中の目標
電流設定部の内部構成の代表的構成例を示す図である。
【0034】制御装置22の内部には、目標電流設定部
71と、モータ制御部72と、モータ電流に係る検出信
号のフィードバック部と、モータ回転角に係る検出信号
のフィードバック部とが設けられている。本実施形態に
係る電動パワーステアリング装置10では、補助操舵力
を出力するモータとして、前述の通り、3相ブラシレス
モータ19を用いている。このブラシレスモータ19で
は、ブラシレスモータ19の回転子52(回転軸51)
の回転角に応じてモータ電流の通電量を制御することが
必要となるので、3相交流であるモータ電流Iu,I
v,Iwのうちの例えば2相にモータ電流検出部82,
83を設けてモータ電流の通電量を検出すると共に、上
記のモータ回転角検出部23を設けてモータ回転角を検
出している。ブラシレスモータ19は、制御装置22の
内部に設けられた上記の目標電流設定部71とモータ制
御部72に基づいて、かつモータ回転角検出部23と2
つのモータ電流検出部82,83のそれぞれから出力さ
れる検出信号を利用することによって、PWM駆動され
る。
【0035】ブラシレスモータ19のモータ回転角検出
部23は、ブラシレスモータ19に付設されたレゾルバ
23cとRD(Resolver-Digital)変換部23dから構成
されている。RD変換部23dは励磁電流をレゾルバ2
3cへ送り、レゾルバ23cからの出力信号はRD変換
部23dへ送られる。RD変換部23dは、レゾルバ2
3cからの出力信号に基づいてブラシレスモータ19の
回転子52の回転位置に係る回転角信号(θ)と回転角
速度信号(ω)を取り出して出力する。回転角速度信号
ωは目標電流設定部71へフィードバックされる。
【0036】制御装置22において、操舵トルク検出部
20から出力される操舵トルク信号Tと車速検出部21
から出力される車速信号Vは目標電流設定部71に入力
されている。目標電流設定部71では、操舵トルク信号
Tと車速信号Vに基づいてブラシレスモータ19のq軸
目標電流(Iq*)とd軸目標電流(Id*)が設定さ
れ、それぞれ出力される。
【0037】本実施形態においてモータ制御部72によ
るブラシレスモータ19のトルク制御は、高速かつ正確
なトルク応答を得るため、ベクトル制御に基づいてい
る。ここでベクトル制御について説明する。
【0038】3相ブラシレスモータ19のトルクは、3
相交流であるモータ電流(Iu,Iv,Iw)の大きさ
(トルク)と位相によって決定される。ベクトル制御に
よれば、固定子巻線53に供給されるモータ電流を、ブ
ラシレスモータ19の内部で確立された主磁束方向に磁
束を作る電流成分(磁束電流)と、これに対して位相的
に90°進んだ、トルクを直接制御する電流成分(トル
ク電流)とに分けて、独立に制御する。ベクトル制御で
トルク制御されるブラシレスモータ19ではその内部で
dq軸座標系が定義される。dq軸座標系は、回転軸5
1と回転子52から成る部分の横断面で中心点から磁石
のN極に向かう主磁束方向をd軸(磁束軸)とし、この
d軸に対して位相的に90°進む方向をq軸(トルク
軸)として定義される。上記の磁束電流はd軸方向に磁
界を作る電流成分すなわちd軸電流であり、上記のトル
ク電流はq軸方向に磁界を作る電流成分すなわちq軸電
流として定義される。d軸電流(Id)とq軸電流(I
q)は、3相交流であるモータ電流(U相電流Iu、V
相電流Iv、W相電流Iw)との間で、主磁束の固定子
に対する回転角度を用いてよく知られた所定変換式によ
って関係づけられている。d軸電流とq軸電流はdq軸
座標系上の2軸直流電流である。従って上記ベクトル制
御ではブラシレスモータ19のモータ電流である3相の
瞬時電流Iu,Iv,Iwをdq軸座標系上の2軸直流
電流Id,Iqに変換し、モータ制御部72では直流電
流であるd軸電流Idとq軸電流Iqの状態で制御処理
が行われる。
【0039】目標電流設定部71から出力された上記の
q軸目標電流Iq*とd軸目標電流Id*は、ブラシレス
モータ19の供給されるモータ電流Iu,Iv,Iwの
目標値を与えるものである。q軸目標電流Iq*とd軸
目標電流Id*はモータ制御部72に入力される。モー
タ制御部72で、q軸目標電流Iq*は偏差演算部73
でフィードバック電流信号(モータ電流に係るq軸検出
電流信号)Iqfが減算されて偏差信号が算出され、偏差
信号はPI制御部74に入力される。PI制御部74
は、偏差信号にPI補償処理を施し、q軸目標電流に追
従するq軸目標電圧Vq’を出力する。d軸目標電流I
*は偏差演算部75でフィードバック電流信号(モー
タ電流に係るd軸検出電流信号)Idfが減算されて偏差
信号が算出され、偏差信号はPI制御部76に入力され
る。PI制御部76は、偏差信号にPI補償処理を施
し、d軸目標電流に追従するd軸目標電圧Vd’を出力
する。q軸およびd軸の目標電圧Vq’,Vd’は、そ
れぞれ、非干渉化制御部77と加算演算部78と減算演
算部79によって、q軸およびd軸の補正目標電圧V
q,Vdに補正される。q軸およびd軸の補正目標電圧
Vq,Vdはdq−3相変換部80に出力される。
【0040】上記の非干渉化制御部77は、前述したd
軸およびq軸の検出電流信号Idf,Iqfおよび回転子5
2の回転角速度信号ωに基づいて、d軸およびq軸の目
標電圧Vd,Vqを求めるための非干渉化制御補正値を
計算する。回転子52の回転角速度信号ωは前述したR
D変換部23dから与えられる。
【0041】dq−3相変換部(直流・交流変換部)8
0は、d軸およびq軸の補正目標電圧Vd,Vqを所定
変換式に基づく変換処理によって3相目標電圧Vu’,
Vv’,Vw’に変換して出力する。次に3相目標電圧
Vu’,Vv’,Vw’はモータ駆動部81に入力され
る。
【0042】モータ駆動部81はPWM電圧発生部とイ
ンバータ回路を含んで構成されている。PWM電圧発生
部は、3相目標電圧Vu’,Vv’,Vw’に対応した
PWM制御電圧信号UU,VU,WUを生成してインバ
ータ回路に出力する。インバータ回路は、PWM制御電
圧信号UU,VU,WUに対応した3相の交流駆動電流
すなわちモータ電流Iu,Iv,Iwを生成して出力す
る。3相のモータ電流Iu,Iv,Iwのそれぞれはブ
ラシレスモータ19に供給される。モータ電流Iu,I
v,Iwはそれぞれブラシレスモータ19をPWM駆動
するための正弦波電流である。
【0043】3相のモータ電流の伝送路のうちの2つの
伝送路には上記のごとくモータ電流検出部82,83が
設けられている。モータ電流検出部82,83は、ブラ
シレスモータ19に対して供給される3相のモータ電流
Iu,Iv,Iwのうちの2つのモータ電流Iu,Iw
を検出して3相−dq変換部(交流・直流変換部)84
に出力する。3相−dq変換部84では、加算演算部8
5で、検出されたモータ電流Iu,Iwに基づいて残り
のモータ電流Ivが算出される。3相−dq変換部84
は、得られた3相交流であるモータ電流Iu,Iv,I
wを、三角関数で成る所定変換式とRD変換部23dか
ら与えられる回転角信号θとを用いて、2相のd軸直流
電流Idfとq軸直流電流Iqfに変換する。d軸とq軸の
直流電流Idf,Iqfは、それぞれ、前述したモータ電流
に係るd軸検出電流信号とq軸検出電流信号のことであ
る。
【0044】3相−dq変換部84から出力されたd軸
検出電流信号Idfはフィードバック伝送路84aを経由
してそのままの状態で偏差演算部75と非干渉化制御部
77にフィードバックされる。3相−dq変換部84か
ら出力されたq軸検出電流信号Iqfは、フィードバック
伝送路84bを経由して、当該フィードバック伝送路8
4b上に設けられた減衰部86を経由して、偏差演算部
73と非干渉化制御部77にフィードバックされる。
【0045】上記の減衰部86の減衰特性は、従来技術
の欄で説明した外乱である高周波ノイズを減衰させ、通
過を阻止するためのフィルタ特性(周波数特性)を有す
るものである。減衰部86の減衰特性に係る周波数帯域
は、減衰させようとする高周波ノイズに応じて任意に設
定される。減衰部86としては、好ましくは、位相遅れ
補償要素あるいは位相進み遅れ補償要素が用いられる。
【0046】図6では、図5の構成における前述の目標
電流設定部71の回路構成の一例が明示されている。そ
の他の構成は図1に示した構成と同じであるので、同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0047】目標電流設定部71は、位相補正部91、
q軸目標電流設定部92、イナーシャ補正部93、ダン
パー補正部94、微分処理部95、d軸目標電流設定部
96、加算演算部97、減算演算部98を備えている。
操舵トルク信号Tは位相補正部91とイナーシャ補正部
93とダンパー補正部94に入力される。車速信号Vは
位相補正部91とq軸目標電流設定部92とイナーシャ
補正部93とダンパー補正部94に入力される。またダ
ンパー補正部94には回転角速度信号ωが入力され、イ
ナーシャ補正部93には回転角速度信号ωを微分処理部
95で微分することにより得られた角加速度信号が入力
される。
【0048】位相補正部91は、操舵トルク信号Tと車
速信号Vに基づいて位相補正をして、補正操舵トルク信
号をq軸目標電流設定部92に出力する。イナーシャ補
正部93は、操舵トルク信号Tと車速信号Vと角加速度
信号に基づいてイナーシャ補正をするためのイナーシャ
補正信号を生成し加算演算部97に出力する。ダンパー
補正部94は、操舵トルク信号Tと車速信号Vと回転角
速度信号ωに基づいてダンパー補正をするためのダンパ
ー補正信号を生成し減算演算部98に出力する。
【0049】q軸目標電流設定部92は、補正操舵トル
ク信号と車速信号Vに基づいてq軸目標電流を計算し出
力する。q軸目標電流は、加算演算部97でイナーシャ
補正信号が加算され、さらに次段の減算演算部98でダ
ンパー補正信号が減算され、その結果、最終的な前述の
q軸目標電流Iq*が偏差演算部73に対して出力され
る。
【0050】他方、d軸目標電流設定部96では、固定
された一定値のd軸目標電流が設定されている。d軸目
標電流の固定値としては例えば0である。この固定値が
前述のd軸目標電流Id*として偏差演算部75に対し
て出力される。
【0051】以上の構成を有する制御装置22は、通
常、マイクロコンピュータにより構成されている。そし
て制御装置22内の各種の機能部はプログラム処理によ
り実現される。
【0052】上記の制御装置22のモータ制御部72で
は、モータ電流に係る検出信号は3相−dq変換部84
を経て直流電流であるd軸検出電流信号Idfとq軸検出
電流信号Iqfとして取り出され、d軸検出電流信号Idf
はそのままフィードバックされ、q軸検出電流信号Iqf
は減衰部86を介してフィードバックされ、それぞれ偏
差演算部73,75でq軸とd軸の目標電流との偏差が
求められる。得られた偏差に係る信号に基づいてPI制
御部74,76とdq−3相変換部80を介してPWM
デューティーの演算がなされる。演算されたPWMデュ
ーティーを基づいてモータ駆動部81を介して正弦波電
流である3相モータ電流を生成し、ブラシレスモータ1
9の上記の固定子巻線53に給電し、ブラシレスモータ
19の回転動作をPWM駆動する。
【0053】モータ電流検出部82,83から検出され
たU相とW相のモータ電流検出信号上に高周波ノイズが
混入した場合には、当該高周波ノイズは、3相−dq変
換部84で3相交流のモータ電流検出信号が直流電流の
d軸検出電流信号Idfとq軸検出電流信号Iqfへ変換さ
れるとき、d軸検出電流信号Idfとq軸検出電流信号I
qfのそれぞれに混入された状態に保たれる。磁束電流に
関係するd軸検出電流信号Idfは高周波ノイズが混入さ
れたまま偏差演算部75等にフィードバックされる。こ
れに対して、トルク電流(ブラシレスモータ19のトル
クに関係する電流成分)に関係するq軸検出電流信号I
qfは、減衰部86で高周波ノイズを減衰させた状態で偏
差演算部73等にフィードバックされる。このため、ト
ルク電流(q軸電流)については、減衰部86によって
高周波ノイズを減衰させた状態での偏差信号に基づきブ
ラシレスモータ19が駆動制御されることになるので、
ブラシレスモータ19から出力される操舵トルクに変動
が生ぜず、操舵トルクに関して変動のない滑らかな操舵
フィーリングを実現することができる。
【0054】上記において、特に、3相交流であるモー
タ電流の周波数が高くなり高周波ノイズの周波数帯域に
含まれるようになったとしても、減衰部86が設けられ
たフィードバック伝送路84bでは、モータ電流に係る
検出信号は3相−dq変換部84によって直流電流であ
るq軸検出電流信号Iqfとなっているので、高周波ノイ
ズのみを減衰させることができる。
【0055】上記の構成において、高周波ノイズを減衰
させる減衰部86は、q軸電流に係るフィードバック伝
送路84bだけに設けたが、界磁磁界に関係するd軸に
係るフィードバック伝送路84aに設けることもでき
る。また目標電流設定部71で設定されるd軸目標電流
を固定値としたが、これに限定されず、例えばq軸目標
電流あるいはブラシレスモータ19の回転状態に基づい
て変化させるように構成することもできる。
【0056】さらに前述の実施形態の構成では、代表例
としてブラシレスモータ19に対して3相交流であるモ
ータ電流を供給するようにしたが、3相以上の交流のモ
ータ電流であってもよい。また正弦波電流を通電するベ
クトル制御を用いたが、ブラシレスモータの制御はベク
トル制御に限定されない。モータ制御部で、高周波電流
から変換された直流電流またはこれに類似する交流電流
が利用されるという条件を満たす任意の制御処理を適用
することができる。さらにブラシレスモータに供給され
る正弦波電流の代わりに、矩形波電流、または矩形波の
合成による擬似的な正弦波を用いることができる。
【0057】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。
【0058】請求項1に係る本発明: 補助操舵力を出
力するモータとしてブラシレスモータを使用し、そのモ
ータ制御部で直流信号を利用して制御処理を行う制御構
成を備えた電動パワーステアリング装置において、交流
・直流変換部とモータ制御部との間においてブラシレス
モータのトルクに関する電流成分に含まれる高周波ノイ
ズのみを減衰させるように減衰部を設けたため、1つの
減衰部を設けるだけでよく、モータ電流の相数と同数の
減衰部を必要としない。このため部品点数が少なくて済
み、装置の大型化、CPUの高速化を避けることがで
き、製作コストの増大を防止することができる。また検
出した直流電流に対して減衰部を設けるので、ブラシレ
スモータへ供給される交流のモータ電流の周波数が高く
なっても、高周波ノイズのみを減衰することができ、有
効な制御を行うことができる。さらに、ブラシレスモー
タの出力変動を低下し、出力される操舵トルクを安定化
させ、滑らかな操舵フィーリングを達成することができ
る。
【0059】請求項2,3,4に係る本発明: 上記の
効果に加えて、ブラシレスモータのモータ制御部におい
て、ブラシレスモータに供給される交流電流を90°位
相が異なる2軸直流電流(d軸電流とq軸電流)に変換
しdq軸座標系を利用して成るベクトル制御を適用し、
三角関数を利用した所定の変換式により交流・直流変換
が可能であるため、コンピュータでの演算を容易に行う
ことができ、迅速かつ円滑なブラシレスモータの制御を
行うことができる。また、ブラシレスモータに供給され
るモータ電流を3相交流とし、モータ電流検出部が検出
し出力する少なくとも2相のモータ電流信号を、3相−
dq変換部で直流であるd軸検出電流信号およびq軸検
出電流信号に変換する構成としたので、3相交流で駆動
するブラシレスモータに対して高速かつ正確な制御を行
うことができる。特に、ブラシレスモータのトルクに関
係するq軸電流に係る直流のフィードバック検出信号の
みに対して高周波ノイズを減衰する減衰部を設ければ足
りるので、構成が簡素であり、フィードバック検出信号
を減衰させることなく高周波ノイズのみを減衰させるこ
とができる。
【0060】請求項5に係る本発明: 上記の効果に加
えて、ベクトル制御を利用してブラスレスモータを駆動
制御する構成において、界磁磁束に関係するd軸電流に
係る直流のフィードバック検出信号に対しても高周波ノ
イズを減衰する減衰部を設けるようにしたため、ブラシ
レスモータの界磁磁束に係わる成分のノイズも減衰さ
れ、さらにブラシレスモータの出力変動を低下させ、操
舵フィーリングを向上させることができる。
【0061】請求項6に係る本発明: 上記の効果に加
えて、減衰部に位相遅れ補償要素を用いたため、高周波
ノイズのレベルを所望のレベルに適切に減衰させること
ができる。
【0062】請求項7に係る本発明: 上記の効果に加
えて、減衰部に位相進み遅れ補償要素を用いたため、特
定の高周波ノイズを所望の量減衰させることができ、モ
ータ制御部による制御動作が高い周波数領域で不安定に
なるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全
体構成を示す構成図である。
【図2】電動パワーステアリング装置の機械的機構の要
部と電気系の具体的構成に示す図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】図3におけるB−B線断面図である。
【図5】制御装置の電気回路構成を示すブロック構成図
である。
【図6】図5に示した目標電流設定部の具体的な回路構
成例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
10 電動パワーステアリング装置 11 ステアリングホイール 12 ステアリング軸 18 動力伝達機構 19 ブラシレスモータ 20 操舵トルク検出部 22 制御装置 23 モータ回転角検出部 72 モータ制御部 86 減衰部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 119:00 H02P 5/408 C (72)発明者 米田 篤彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D032 CC01 DA15 DA23 DA64 DD10 EB12 EC23 GG01 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA21 5H560 AA08 BB04 BB07 BB12 DA10 DB20 DC03 EB01 GG03 JJ13 RR01 RR03 SS01 TT08 XA02 XA04 XA12 XA13 5H576 AA15 BB05 CC02 DD02 DD07 EE01 EE11 GG02 GG04 HB01 JJ24 JJ26 KK04 LL22 LL41 LL58

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールの操作に応じた操
    舵トルクを検出し操舵トルク信号を出力する操舵トルク
    検出手段と、 少なくとも3相交流のモータ電流でPWM駆動され、ス
    テアリング系に操舵トルクを与えるブラシレスモータ
    と、 第1目標電流と、少なくとも前記操舵トルク信号に基づ
    いて決まる第2目標電流とを設定する目標電流設定手段
    と、 前記ブラシレスモータへ供給される前記モータ電流を検
    出してモータ電流信号を出力するモータ電流検出手段
    と、 前記モータ電流検出手段の出力信号に基づき得られる少
    なくとも3相交流の前記モータ電流信号を、直流である
    第1検出電流信号と第2検出電流信号に変換する交流・
    直流変換手段と、 前記第1目標電流に係る信号と前記第1検出電流信号の
    偏差信号を演算する第1偏差演算手段と、 前記第2目標電流に係る信号と前記第2検出電流信号の
    偏差信号を演算する第2偏差演算手段と、 前記第1と前記第2の偏差演算手段から出力される前記
    偏差信号に基づきかつ制御処理を適用して前記ブラシレ
    スモータを駆動制御する前記モータ電流を生成するモー
    タ制御手段と、 前記第2検出電流信号のフィードバック伝送路に設けら
    れた高周波ノイズを減衰させる減衰手段と、 を備えて成ることを特徴とする電動パワーステアリング
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御処理はベクトル制御処理であ
    り、前記第1目標電流および第1検出電流信号はd軸電
    流に関係し、前記第2目標電流と前記第2検出電流はq
    軸電流に関係し、前記交流・直流変換手段は3相−dq
    変換手段であることを特徴とする請求項1記載の電動パ
    ワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 ステアリングホイールの操作に応じた操
    舵トルクを検出し操舵トルク信号を出力する操舵トルク
    検出手段と、 少なくとも3相交流のモータ電流でPWM駆動され、ス
    テアリング系に操舵トルクを与えるブラシレスモータ
    と、 d軸目標電流と、少なくとも前記操舵トルク信号に基づ
    いて決まるq軸目標電流とを設定する目標電流設定手段
    と、 前記ブラシレスモータへ供給される前記モータ電流を検
    出してモータ電流信号を出力するモータ電流検出手段
    と、 前記モータ電流検出手段の出力信号に基づき得られる前
    記モータ電流信号を、直流であるd軸検出電流信号とq
    軸検出電流信号に変換する複数相−dq変換手段と、 前記q軸目標電流に係る信号と前記q軸検出電流信号の
    偏差信号を演算する第1偏差演算手段と、 前記d軸目標電流に係る信号と前記d軸検出電流信号の
    偏差信号を演算する第2偏差演算手段と、 前記第1と前記第2の偏差演算手段から出力される前記
    偏差信号に基づきかつベクトル制御処理を適用して前記
    ブラシレスモータを駆動制御する前記モータ電流を生成
    するモータ制御手段と、 前記q軸検出電流信号のフィードバック伝送路に設けら
    れた高周波ノイズを減衰させる減衰手段と、 を備えて成ることを特徴とする電動パワーステアリング
    装置。
  4. 【請求項4】 前記モータ電流は3相電流であり、前記
    モータ電流検出手段は前記ブラシレスモータへ供給され
    る前記モータ電流のうち少なくとも2相のモータ電流を
    検出して2相のモータ電流信号を出力し、前記複数相−
    dq変換手段は3相−dq変換手段であることを特徴と
    する請求項3記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 前記d軸検出電流信号のフィードバック
    伝送路に高周波ノイズを減衰させる他の減衰手段を設け
    たことを特徴とする請求項3または4記載の電動パワー
    ステアリング装置。
  6. 【請求項6】 前記減衰手段は位相遅れ補償要素である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    電動パワーステアリング装置。
  7. 【請求項7】 前記減衰手段は位相進み遅れ補償要素で
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の電動パワーステアリング装置。
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