JP2003171598A - 含フッ素粉体塗料組成物 - Google Patents
含フッ素粉体塗料組成物Info
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Abstract
非ビニリデン系含フッ素粉体塗料を提供する。 【解決手段】 Tgが40℃を超える非ビニリデン系フ
ッ素樹脂と、Tgが0〜40℃の樹脂とを含有する含フ
ッ素粉体塗料組成物。
Description
と高度の耐衝撃性を有する非ビニリデン系含フッ素粉体
塗料に関する。
ンとビニルエーテルまたはビニルエステルとの共重合体
を含有する溶剤可溶型硬化性フッ素樹脂塗料(例えば、
特許文献1、特許文献2参照)は、耐食性、耐久性、汚
れの落ち易さなどが優れた塗膜を与え、重防蝕用、建築
用、工業用等の分野で近年広く使用されている。しか
し、溶剤塗料は使用時に環境に有機溶剤を放出するため
環境汚染の一因にもなっており、年々深刻化する環境汚
染問題に対応するため、フッ素樹脂系粉体塗料が着目さ
れている。
樹脂成分やその他の添加剤を配合した組成物を溶融混練
し、その後、例えばハンマーミル等で粉砕して製造さ
れ、あるいは溶媒に溶解した状態で他の添加剤と混合し
た後、噴霧乾燥により製造される。ポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂を主成分とする粉体塗料は、その結晶性が高い
ため、200℃以上の高温で焼き付けることが必要であ
り、さらには、充分な光沢を有する塗膜が得られ難く、
用途が制限されるという問題がある。
フィンとビニルエーテルまたはビニルエステルとの共重
合体を含有する粉体塗料の提案もある。(例えば、特許
文献3参照)ここにはこの共重合体のガラス転移温度
(Tg)の記載はないが、Tgが40℃以下のものは、
Tgが低くなればなるほど耐ブロッキング性が低下す
る。ここで、耐ブロッキング性とは、粉体塗料貯蔵時に
粒子同士の融着を防ぐ性質を言う。また、粉体塗料製造
時に低温で粉砕する必要があり、粉砕だけのために低温
エネルギーを使用するのでコスト高になる。
超える非ビニリデン系フッ素樹脂を主原料とする粉体塗
料は、粉砕時の粉砕のし易さ、得られた粉体の耐ブロッ
キング性に優れるが、従来より高度の耐衝撃性が要求さ
れる場合には、その要望に応えがたいという問題があっ
た。
な状況に鑑み、鋭意検討した結果、耐候性、耐蝕性に優
れ、しかも室温で粉砕可能で、得られた粉体の耐ブロッ
キング性に優れ、更に従来より高度の耐衝撃性の要求に
応えることのできる非ビニリデン系含フッ素粉体塗料を
見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の要旨は、T
gが40℃を超える非ビニリデン系フッ素樹脂と、Tg
が10〜40℃の樹脂とを含有する含フッ素粉体塗料組
成物にある。
は、少なくとも、Tgが40℃を超える非ビニリデン系
フッ素樹脂を含有する。本発明における非ビニリデン系
フッ素樹脂とは、フルオロオレフィン単位と、フルオロ
オレフィンと共重合可能な単量体単位を含み、好ましく
は架橋性反応基を有するものであり、フルオロオレフィ
ン単位の原料としては、例えば、テトラフルオロエチレ
ン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTF
E)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン(HFP)、ペンタフルオロプロピレンなどのような
ものを使用でき、少量であればフッ化ビニリデンも使用
できるが、フッ化ビニリデンを主体とする樹脂は除かれ
る。
としては、塗膜の耐候性を著しく損なわないものが使用
され、通常、エチレン性不飽和化合物、例えば、エチル
ビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、(イソ)ブ
チルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニル
エーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(イ
ソ)酪酸ビニル、吉草酸ビニル、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニル等のアルキルカルボン酸とビニルアルコール
のエステル類;安息香酸ビニルなどの芳香族カルボン酸
とビニルアルコールのエステル類;エチルアリルエーテ
ル、プロピルアリルエーテル、(イソ)ブチルアリルエ
ーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアルキルア
リルエーテル類;、エチルアリルエステル、プロピルア
リルエステル、(イソ)ブチルアリルエステル等のアル
キルアリルエステル類、エチレン、プロピレン、(イ
ソ)ブチレン等のアルケン類;メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート、(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル類等を挙げることができ、これらの
単量体は、1種または2種以上を使用することができ
る。
シル基、アミド基、アミノ基、メルカプト基、グリシジ
ル基、臭素、沃素等の活性ハロゲン、イソシアネート
基、加水分解性シリル基等を挙げることができる。非ビ
ニリデン系フッ素樹脂への架橋性反応基の導入方法は、
架橋性反応基を有する単量体を共重合せしめる方法、共
重合体の一部を分解せしめる方法、共重合体の官能基に
架橋性反応基を与える化合物を反応せしめる方法等を挙
げることができる。架橋性反応基を有する単量体として
は、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、メ
ルカプト基、グリシジル基、またはイソシアネート基、
加水分解性シリル基を有する単量体を例示できる。例え
ば水酸基を有する単量体として、ヒドロキシエチルビニ
ルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシシクロヘキシ
ルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル類;ヒドロキシ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピオン酸
ビニル、ヒドロキシ酪酸ビニル、ヒドロキシシクロヘキ
サンカルボン酸ビニル等のヒドロキシアルキルカルボン
酸とビニルアルコールとのエステル類;ヒドロキシエチ
ルアリルエーテル、ヒドロキシプロピルアリルエーテ
ル、ヒドロキシブチルアリルエーテル等のヒドロキシア
ルキルアリルエーテル類;ヒドロキシエチルアリルエス
テル、ヒドロキシプロピルアリルエステル、ヒドロキシ
ブチルアリルエステル等のヒドロキシアルキルアリルエ
ステル類;2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト類等や、これらが部分的にフッ素置換された化合物等
を挙げることができる。
例えば、ウンデシレン酸、(メタ)アクリル酸、カルボ
キシルアルキルアリルエーテル等を挙げることができ
る。アミド基を有する単量体としては、例えば、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等
を挙げることができる。アミノ基を有する単量体として
は、例えば、アミノアルキルビニルエーテル、アミノア
ルキルアリルエーテル等を挙げることができる。
は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシ
ジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル等を挙
げることができる。イソシアネート基を有する単量体と
しては、例えば、ビニルイソシアネート、イソシアネー
トエチルアクリレート等を挙げることができる。上記架
橋部位を与える単量体としては、フルオロオレフィンと
の共重合性から、ビニル系或いはアリル系の化合物が好
ましく用いられる。
と反応して架橋結合を形成する硬化剤としては、架橋部
位が水酸基である場合は、硬化剤として、例えば、イソ
シアネート基、カルボキシル基、等を有する化合物やメ
ラミン樹脂が用いられる。架橋部位がカルボキシル基で
ある場合は、硬化剤として、例えば、水酸基、アミノ
基、イソシアネート基、グリシジル基等を有する化合物
が用いられる。架橋部位がアミノ基である場合は、硬化
剤として、例えば、カルボキシル基、グリシジル基、イ
ソシアネート基等を有する化合物が用いられる。架橋部
位がグリシジル基である場合は、硬化剤として、例え
ば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネー
ト基、ヒドラジド基等を有する化合物が用いられる。架
橋部位がイソシアネート基である場合は、硬化剤とし
て、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等を有
する化合物が用いられる。
は、ブロックイソシアネート化合物、例えば、イソホロ
ンジソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート化合物や、これらの二量体、三量体
やトリメチロールプロパン等の多価アルコールで変性し
たポリイソシアネート化合物等のイソシアネート化合物
のイソシアネート基をε−カプロラクタム、フェノー
ル、ベンジルアルコール、メチルエチルケトンオキシム
等のブロック化剤でブロックした化合物が挙げられる。
フマル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン二酸等の脂肪族二塩基酸、無水フタル
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の酸無
水物、酸価を有するポリエステル樹脂やアクリル樹脂等
が挙げられる。グリシジル基を有する化合物としては、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、パラオキシ安息香
酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアネー
ト、スピログリコールジグリシジルエーテル、脂環式エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。水酸基を有する化合物とし
ては、1,4−ビス−2’−ヒドロキシエトキシベンゼ
ン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、スチレン・
アリルアルコール共重合体、スピログリコール、水酸基
価を有するポリエステルやアクリル樹脂等が挙げられ
る。その他、ジシアンジアミド及びジシアンジアミド誘
導体、イミダゾール及びイミダゾール誘導体、二塩基酸
ジヒドラジド、ジアミノジフェニルメタン、環状アミジ
ン、ヒダントイン化合物等も用いられる。
素樹脂は、フルオロオレフィンの種類、フルオロオレフ
ィンと共重合する単量体の種類、架橋反応性官能基を有
する単量体の種類及びこれらの組成比を適宜選択するこ
とにより得ることができる。
Tgが0〜40℃の樹脂をも含有する。この樹脂として
は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、非ビニリデン系
フッ素樹脂などを用いることができる。アクリル樹脂と
してはメタクリル酸メチルと、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリ
ル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタ
クリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アク
リル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸2−エチルヘキシル等との共重合体を例示できる。ポ
リエステルは、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合
体であり、カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸を主体とし、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、等の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸等
の脂肪族ジカルボン酸;脂環式ジカルボン酸等を例示で
きる。また、カルボン酸成分として、3価以上のカルボ
ン酸を少量含んでもよい。アルコール成分としては、2
価アルコールとして、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、1,2−プロパンジオール、3価アルコー
ルとして、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールな
どを例示でき、4価以上のアルコールを用いることもで
きる。
40℃を超える非ビニリデン系フッ素樹脂の場合と同様
のフルオロオレフィン単位と、フルオロオレフィンと共
重合可能な単量体単位からなるものを用いることができ
る。
応基を有していなくてもよいが、水酸基、カルボキシル
基、アミド基、アミノ基、メルカプト基、グリシジル
基、イソシアネート基等の架橋性反応基を有しているこ
とが好ましいこの架橋性反応基の導入法としては、Tg
が0〜40℃の樹脂が非ビニリデン系フッ素樹脂の場合
は、Tgが40℃を超える非ビニリデン系フッ素樹脂で
用いた架橋性反応基を有する単量体を共重合する方法を
採用することができる。Tgが0〜40℃の樹脂がアク
リル樹脂の場合は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、クロトン酸などの不飽和カルボン酸類;2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート等のヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;グリシジル
(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アク
リレートを共重合する方法を採用できる。このTgが0
〜40℃の非ビニリデン系フッ素樹脂は、Tgが40℃
を超える非ビニリデン系フッ素樹脂を硬化させる硬化剤
で硬化可能であることが好ましい。
塗膜の耐候性、耐溶剤性、Tgが40℃を超える非ビニ
リデン系フッ素樹脂との相溶性の観点から、非ビニリデ
ン系フッ素樹脂であることが好ましく、この非ビニリデ
ン系フッ素樹脂が架橋性反応基を有するものであること
がより好ましく、Tgが0〜40℃の非ビニリデン系フ
ッ素樹脂が、Tgが40℃を超える非ビニリデン系フッ
素樹脂を硬化させる硬化剤で硬化可能であることが塗膜
の耐汚染性、耐溶剤性が更に向上することから、更に好
ましい。
素樹脂とTgが0〜40℃の樹脂を配合することによ
り、Tgが40℃を超える非ビニリデン系フッ素樹脂の
有する特徴である粉砕時の粉砕のし易さ、得られた粉体
の耐ブロッキング性、非ビニリデン系フッ素樹脂の特徴
である耐候性、耐溶剤性、耐汚染性等を維持したまま、
耐衝撃性を向上させることができる。Tgが40℃を超
える非ビニリデン系フッ素樹脂/Tgが0〜40℃の樹
脂の配合比率(質量比)は95/5〜30/70である
ことが好ましく、80/20〜50/50であることが
より好ましい。この配合比率とすることにより、上記各
特性をバランスよく高度に維持できる。
しく説明する。なお、以下の合成例、実施例、比較例に
おいて、部、%は、他に規定のない限り、質量部、質量
%を示す。 (合成例1)内容積300mLのステンレス製攪拌機付
き耐圧反応器(耐圧5.0MPa)に、キシレン100
g、シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)35
g、エチルビニルエーテル(EVE)5g、4−ヒドロ
キシブチルビニルエーテル(HBVE)10g、炭酸カ
ルシウム1g及びパーブチルパーピバレート(PBP
V)0.07gを仕込み、液体窒素による固化・脱気に
より液中の溶存酸素を除去した。次いで、クロロトリフ
ルオロエチレン(CTFE)50gを導入して徐々に昇
温し、温度65℃に維持しながら反応を続けた。10時
間後、反応器を水冷して反応を停止した。この反応液を
室温まで冷却した後、未反応モノマーをパージし、得ら
れた反応液を珪藻土でろ過して固形物を除去して固形分
濃度50%の含フッ素共重合体溶液を得た。この溶液か
らエバポレーターにてキシレン及び液状未反応モノマー
を除去後、減圧乾燥することにより、Tg55℃の含フ
ッ素共重合体A−1を得た。
成とした以外は合成例1と同様にして、含フッ素共重合
体A−2〜5を得た。
チレン VdF :フッ化ビニリデン TFE :テトラフルオロエチレン HFP :ヘキサフルオロプロピレン CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル EVE :エチルビニルエーテル HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル Veova10:アルキルビニルエステル を示す。
ス製攪拌機付き反応器に、キシレン100g、メチルメ
タクリレート(MMA)60g、n−ブチルメタクリレ
ート(nBMA)30g、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート(HEMA)10g、パーブチルピバレート
(PBPV)0.07gを仕込み、液体窒素による固化
・脱気により液中の溶存酸素を除去した。この溶液を昇
温し、温度70℃に維持し、攪拌しながら反応を続け
た。5時間後、反応器を水冷して反応を停止した。この
反応液を室温まで冷却して、固形分濃度約50%のアク
リル共重合体溶液を得た。この溶液からエバポレーター
にてキシレン及び未反応モノマーを除去後、減圧乾燥す
ることにより、Tg15℃のアクリル共重合体A−6を
得た。
した以外は合成例6と同様にして、アクリル共重合体A
−7を得た。
0部、A−2を47部、、硬化剤としてアダクトB−1
530(ヒュルス社製、ε−カプロラクタムブロックイ
ソシアネート、固形分100%)を20部と、添加剤と
してモダフロー(モンサント社製レベリング剤)0.5
部、ベンゾイン0.5部、二酸化チタン30部、酸化安
定剤としてトリデシルフォスファイト0.1部を高速ミ
キサーで混合し、120℃に加温した2軸押出機で溶融
混練をおこなった。その後、ピンミルを用いて溶融混練
物の粉砕を行い、180メッシュの篩で分級を行い、5
0%体積平均粒子径約40μmの粉体塗料を得た。得ら
れた粉体塗料をリン酸亜鉛処理鋼板に静電塗装し、18
0℃のオーブン中で20分硬化させて塗膜を得た。得ら
れた塗膜について物性を評価した。その結果を表3に示
す。物性は以下のようにして評価した。
チ、加重1kg、高さ50cm)試験で、外観変化を調
べた。 ○:塗膜のわれ、はがれを全く認めない △:塗膜のわれ、はがれが発生したものが一部に認めら
れる ×:塗膜のわれ、はがれが発生したものが認められる
した後の粉体塗料につき、以下の基準で評価した。 ○:全く塊が見られない △:塊があっても指でつかめない ×:指でつかむことのできる塊がある
メータ3000時間後の、塗膜外観を目視で評価した。 ○:塗膜の表面劣化がほとんど認められない △:塗膜の表面劣化が認められる ×:著しい表面劣化、及びチョーキングが認められる
(ブツの生成状況)を目視により評価した。 ○:何ら異常が認められない △:少しブツが認められる ×:相当量のブツが認められる
°で3ヶ月間屋外暴露した後の、塗膜の汚れを目視で評
価した。 ○:表面の汚れを拭き取りで簡単に除去可能 △:表面の汚れを洗浄により除去可能 ×:表面に著しい汚れが付着し、洗浄しても除去できな
い
る代わりに、減圧乾燥し、溶融混練機で溶融混練後、放
冷し、室温でハンマーミルにより粉砕したところ、容易
に粉砕できた。
に記載の成分を用いた以外は実施例1と同様にして粉体
塗料(50%体積平均粒子径約40μm)を得、これら
を用いた以外は実施例1と同様にして静電塗装して、得
られた塗膜の物性を評価した。
を用い実施例1と同様に溶融混練を行った後、液体窒素
と共にピンミルを用いた冷凍粉砕を行い、粉体塗料(5
0%体積平均粒子径約30μm)を得、これらを用いた
以外は実施例1と同様にして静電塗装して、得られた塗
膜の物性を評価した。これら結果を実施例1の結果とと
もに表3に示す。
超える非ビニリデン系フッ素樹脂同士や、Tgが40℃
を超える非ビニリデン系フッ素樹脂と、同様のアクリル
樹脂を配合しても耐衝撃性は改善されず、Tgが40度
以下の非ビニリデン系フッ素樹脂では耐ブロッキング性
に劣るのに対し、本願発明のTgが40℃を超える非ビ
ニリデン系フッ素樹脂と、Tgが0〜40℃の樹脂とを
含有する含フッ素粉体塗料組成物は、高度の耐衝撃性を
備え、更に、耐ブロッキング性にも優れることがわか
る。特に、実施例1〜4のように、Tgが0〜40℃の
樹脂が、Tgが40℃を超える非ビニリデン系フッ素樹
脂を硬化させる硬化剤で硬化可能である場合は、耐衝撃
性、耐ブロッキング性、耐候性、塗装外観、耐汚染性の
いずれもが優れていることがわかる。
れ、しかも室温で粉砕可能で、得られた粉体の耐ブロッ
キング性に優れ、更に従来より高度の耐衝撃性の要求に
応えることのできる非ビニリデン系含フッ素粉体塗料を
得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 Tgが40℃を超える非ビニリデン系フ
ッ素樹脂と、Tgが0〜40℃の樹脂とを含有する含フ
ッ素粉体塗料組成物。 - 【請求項2】 非ビニリデン系フッ素樹脂が架橋性反応
基を有し、含フッ素粉体塗料組成物が該架橋性反応基と
反応して架橋を形成しうる硬化剤を含有していることを
特徴とする請求項1記載の含フッ素粉体塗料組成物。 - 【請求項3】 Tgが0〜40℃の樹脂が非ビニリデン
系フッ素樹脂であることを特徴とする請求項2記載の含
フッ素粉体塗料組成物。 - 【請求項4】 Tgが0〜40℃の非ビニリデン系フッ
素樹脂が、Tgが40℃を超える非ビニリデン系フッ素
樹脂を硬化させる硬化剤で硬化可能であることを特徴と
する請求項3記載の含フッ素粉体塗料組成物。
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