JP2003171113A - シリカヒドロゲル及びシリカ - Google Patents

シリカヒドロゲル及びシリカ

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JP2003171113A JP2002278797A JP2002278797A JP2003171113A JP 2003171113 A JP2003171113 A JP 2003171113A JP 2002278797 A JP2002278797 A JP 2002278797A JP 2002278797 A JP2002278797 A JP 2002278797A JP 2003171113 A JP2003171113 A JP 2003171113A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミクロ構造的に従来知られていない新規な構
造のシリカ、及びこのようなシリカを製造し得るシリカ
ヒドロゲル提供する。 【解決手段】 水熱処理することなしに乾燥してシリカ
とした際に測定した広角X線散乱スペクトルパターンに
おいて、0.7≦q値≦1.3と1.3<q値≦2.0
の2つのq値の領域にそれぞれピークを有するシリカヒ
ドロゲルを製造する。そして、このシリカヒドロゲルに
水熱処理する物性調節工程と乾燥工程とを順次に適用し
てシリカを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカヒドロゲル
及びシリカに関し、詳しくは、特に触媒担体や吸着剤と
して好適なシリカを与えるシリカヒドロゲル及び当該シ
リカヒドロゲルから得られるシリカに関する。
【0002】
【従来の技術】シリカは、古くから乾燥剤として広く用
いられてきたが、最近ではその用途が触媒担体,分離
剤,吸着剤等へと広がっており、こうした用途の広がり
に応じて、シリカの性能に対する要求も多様化してい
る。シリカの性能は、シリカの表面積、細孔径、細孔容
積、細孔径分布等の物性によって決定されるが、これら
の物性はシリカの製造条件によって大きく影響される。
【0003】シリカは、SiO2・nH2Oの示性式で表
される物質であり、無水ケイ酸と含水ケイ酸の両方を示
す。例えば無水ケイ酸としては、石英、トリディマイ
ト、クリストバル石、コーサイト、スティショフ石、石
英ガラスなどが挙げられる。そして含水ケイ酸として
は、シリカヒドロゾルをゲル化し乾燥させて得られる、
いわゆる非晶質の「シリカゲル」以外に、コロイダルシ
リカ、シリケートオリゴマー、そして有機物等を鋳型と
して形成された、例えばモービル社製:MCM−41の
ようなタイプのシリカ(いわゆる、ミセルテンプレート
型シリカ)等が挙げられる。また「シリカゲル」の原料
としては、水ガラスやアルコキシシラン類が挙げられ
る。
【0004】シリカゲルの一般的な製造方法は、原料と
して水ガラスを使用する方法とシリコンアルコキシドを
使用する方法とに大別される(何れも当業者にとっては
周知の方法である)が、シリコンアルコキシドを使用す
る方法は、原料のシリコンアルコキシドを蒸留などによ
り精製でき、金属不純物の含有量の少ないシリカゲルを
比較的容易に得られる利点がある。
【0005】原料としてシリコンアルコキシドを使用す
る方法は、基本的には、触媒の存在下にシリコンアルコ
キシドを加水分解すると共に得られたシリカヒドロゾル
を縮合してシリカヒドロゲルを形成する加水分解・縮合
工程と、得られたシリカヒドロゲルを水熱処理する物性
調節工程とを包含する方法より成る。
【0006】そして、上記の加水分解・縮合工程では、
酸(硫酸、塩酸または硝酸)が触媒として使用され、ま
た、上記の物性調節工程(水熱処理)の前には熟成工程
が設けられ、斯かる熟成工程により、シリカゲルの強度
が高められる等の物性の改善が図られるとされている。
斯かる方法は、ゾル−ゲル法と呼ばれて当業者にとって
は周知の方法である。
【0007】ところで、シリカゲルのマクロ的構造は、
周知であり、シリカコロイドの球状粒子が互いに密着し
た緊密な連続三次元構造を有することが知られている
が、そのミクロ的な構造については、未だ十分に解明さ
れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ミク
ロ構造的に従来知られていない新規な構造のシリカ、及
びこのようなシリカを製造し得るシリカヒドロゲルを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ミクロ構造的に
高い均質性を有するシリカ及びこのようなシリカを製造
し得るシリカヒドロゲルを得た。シリカのミクロ構造の
均質性は、水熱処理前の前駆体であるシリカヒドロゲル
のミクロ構造に影響され、斯かるシリカヒドロゲルのミ
クロ構造は、直接的に認識することは出来ないが、水熱
処理することなしに乾燥してシリカとし、その広角X線
散乱スペクトルパターンを測定することによって認識す
ることが出来る。そして、特定のミクロ構造を備えたシ
リカヒドロゲルは、水熱処理した後に乾燥することによ
ってミクロ構造的に高度の均質性を有するシリカに変換
される。
【0010】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、その第1の要旨は、水熱処理することなし
に乾燥してシリカとした際に測定した広角X線散乱スペ
クトルパターンにおいて、0.7≦q値≦1.3と1.
3<q値≦2.0の2つのq値の領域にそれぞれピーク
を有することを特徴とするシリカヒドロゲルに存する。
【0011】そして、本発明の第2の要旨は、上記のシ
リカヒドロゲルに水熱処理する物性調節工程と乾燥工程
とを順次に適用して得られることを特徴とするシリカに
存する。上記条件を満足するシリカヒドロゲルから、こ
のような方法により製造されたシリカは、従来のシリカ
よりもミクロ構造的に高い均質性を有すると判断され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。 (1)本発明のシリカヒドロゲル及びシリカの特徴 (1−1)シリカヒドロゲル 本発明のシリカヒドロゲルは、水熱処理することなしに
乾燥してシリカとした場合、測定した広角X線散乱(W
AXS)スペクトルパターンが、0.7≦q値≦1.3
と1.3<q値≦2.0の2つのq値の領域にそれぞれ
ピークを有することを特徴とする。
【0013】上記のqは、数学的には空間をフーリエ変
換したものであり、距離の逆数に比例する値(Å-1)で
ある。そして、qは、散乱角の関数であり、以下の式
(I)で表される。
【0014】 q=(4π/λ)sin(2θ/2) ・・・・・(I) π:円周率 λ:X線の波長(Cuα線:1.54Å) 2θ:散乱角
【0015】そして、WAXSスペクトルパターンの解
析において、上記のqは次の(II)式で表される様
に、相関距離R(Å)と関係付けられる。
【0016】 R(Å)=2π/q ・・・・・・・・・・・・・(II)
【0017】上記の相関距離R(Å)は、球状粒子の周
期構造の距離(規則性が認められる距離)に相当する。
そして、本発明で規定する2つのq値は、それぞれ相関
距離R(Å)に換算すると、一方のq値(0.7≦q値
≦1.3)は9.0〜4.8Å、他方のq値(1.3<
q値≦2.0)は4.8〜3.1Åに相当する。
【0018】ところで、水熱処理前のシリカヒドロゲル
は、含液率が70重量%と高く、その状態では、溶媒の
コントラストが強いため、WAXSスペクトルパターン
が得にくい。そこで、本発明においては、得られたシリ
カヒドロゲルを水熱処理することなしに直ちに乾燥し、
得られたシリカのWAXSスペクトルパターンを測定す
る。乾燥は、乾燥容器中に5gのシリカヒドロゲルを薄
く広げ(厚さ5mm)、60℃で5時間真空乾燥するこ
とによって行なう。
【0019】本発明者らの解析によれば、水熱処理する
ことなしに乾燥して得られるシリカのWAXSスペクト
ルパターンは、シリカヒドロゲルの製造方法の相違によ
り異なる。例えば、原料として水ガラスを使用した場合
は、1.3<q値≦2.0のq値の領域(周期構造の距
離4.8〜3.1Å)のみにしかピークが認められな
い。以下、このピークを第1ピークという。本発明の場
合は、上記のピークの他、0.7≦q値≦1.3のq値
の領域(9.0〜4.8Å)にもピークが認められる。
以下、このピークを第2ピークという。
【0020】WAXSスペクトルパターンに基づく上記
のピークの意義は、必ずしも十分に解明されていない
が、次の様に推定される。すなわち、シリカヒドロゲル
は、原料(水ガラス又はシリコンアルコキシド)の加水
分解によって得られたシリカヒドロゾルが縮合すること
により得られ、縮合レベルの異なる粒子が集まった多様
性を有する。そして、上記の縮合工程には、幾つかの特
徴的な段階があり、例えば、シリカ成分が縮合を開始し
て環状構造が形成され始めるA段階、得られた環状構造
の中にある種の成分(例えばシリコンアルコキシドが原
料の場合はその加水分解で副生するアルコール等)が取
込まれるB段階、上記の環状構造が更に成長するC段階
などが考えられる。そして、例えば第1ピークのみが認
められる場合は、A段階にある粒子には周期構造(規則
性)が存在するが、それ以降の段階に至った粒子には周
期構造が存在しない、つまり、周期構造が引き続き維持
されなかったことを意味していると考えられる。これに
対し、第1ピーク及び第2ピークが認められる場合は、
縮合工程の進行過程において粒子の周期構造が維持され
る。つまり、成長段階が異なる(大きさが異なる)複数
の粒子にて周期構造が維持され、ミクロ構造的により高
度の均質性を有する。シリカヒドロゲルのこの様なミク
ロ構造的な高度の均質性は、シリカに変換した際、特
に、耐熱性、耐水熱性などの点で優れた性能を発揮する
ものと判断される。
【0021】なお、シリカの広角X線散乱スペクトルパ
ターンは、理学電気社製RAD−B装置を使用し、Cu
Kα線を線源とする方法で測定することが出来る。
【0022】(1−2)シリカ 上述したシリカヒドロゲルより後述の方法により得られ
た本発明のシリカは、その好ましい態様として、従来の
ゾル−ゲル法によるシリカとは異なった次の〜に記
載した特性を備えている。
【0023】比表面積と細孔容積とが通常のシリカよ
り大きい。具体的には、細孔容積の値は、通常0.6m
l/g以上、好ましくは0.7ml/g以上であり、通
常1.6ml/g以下である。比表面積の値は、通常2
00m2/g以上、好ましくは300m2/g以上、更に
好ましくは400m2/g以上、特に好ましくは500
2/g以上であり、通常1000m2/g以下、好まし
くは950m2/g以下、更に好ましくは900m2/g
以下である。これらの細孔容積及び比表面積の値は、窒
素ガス吸脱着によるBET法で測定される。
【0024】最頻直径(Dmax)が通常のシリカより
小さい。最頻直径(Dmax)は、気体や液体の吸着や吸
収に影響を与える特性であり、最頻直径(Dmax)が小
さいほど吸着や吸収の性能が高い。従って、種々の特性
の中でも最頻直径(Dmax)は、特に触媒担体や吸着剤
として使用するシリカにとって重要な物性である。具体
的に、本発明のシリカの最頻直径(Dmax)は、通常は
20nm以下、好ましくは17nm以下、更に好ましく
は15nm以下である。下限は特に制限されないが、通
常は2nm以上である。
【0025】上記の最頻直径(Dmax)は、窒素ガス吸
脱着によるBET法で測定した等温脱着曲線から、E.
P. Barrett, L. G. Joyne
r,P. H. Haklenda, J. Ame
r. Chem. Soc.,vol.73, 373
(1951) に記載のBJH法により算出される細
孔分布曲線をプロットして求められる。ここで、細孔分
布曲線とは、微分細孔容積、すなわち、細孔直径d(n
m)に対する微分窒素ガス吸着量(ΔV/Δ(log
d)を言う。なお、上記のVは窒素ガス吸着容積を表
す。
【0026】細孔の径が最頻直径(Dmax)の近辺に
揃っているといった多孔特性を有する。すなわち、シャ
ープな細孔分布を有する。具体的には、Dmaxの±20
%の範囲にある細孔の容積が全細孔容積の通常50%以
上、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上
である。なお、この上限は特に制限されないが、通常は
90%以下である。
【0027】前述のDmax付近に揃っている細孔の絶
対量が多い。具体的には、上記のBJH法により算出さ
れた最頻直径(Dmax)における微分細孔容積ΔV/Δ
(logd)が、通常2ml/g以上、好ましくは3m
l/g以上、更に好ましくは5ml/g以上であり、通
常20ml/g以下、好ましくは12ml/g以下であ
る(なお、上式において、dは細孔直径(nm)であ
り、Vは窒素ガス吸着容積である)。
【0028】高い熱安定性を有する。具体的には、固
体Si−NMRでのQ4/Q3の値が通常1.3以上、好
ましくは1.5以上である。また、上限は特に規定され
ないが通常10以下である。以下、Q4/Q3について説
明する。
【0029】本発明のシリカは前記の示性式で表される
が、構造的には、Siの四面体の各頂点にOが結合さ
れ、これらのOに更にSiが結合してネット状に広がっ
た構造を有する。そして、Si−O−Si−O−の繰り
返し単位において、Oの一部が他の成員(例えば−O
H、−OCH3など)で置換されているものもあり、一
つのSiに注目した場合、下記式(A)に示す様に4個
の−OSiを有するSi(Q4)、下記式(B)に示す
様に3個の−OSiを有するSi(Q3)等が存在する
(下記式(A)及び(B)では、上記の四面体構造を無
視し、Si−Oのネット構造を平面的に表わしてい
る)。
【0030】
【化1】
【0031】そして、上記Q4/Q3の値とは、シリカ
の、−OSiが3個結合したSiと−OSiが4個結合
したSiとのモル比を意味し、この値が高い程、シリカ
の熱安定性が高いことが知られており、ここから本発明
のシリカは、熱安定性に極めて優れていることが判る。
対して、結晶性のミセルテンプレートシリカは、Q4
3の値が1.3を下回ることが多く、熱安定性、特に
水熱安定性が低い。
【0032】ところで、シリカは、高温条件や吸水条件
下において、触媒担体、分離剤、吸着剤などの用途に使
用される場合、耐熱性、耐水熱性などの点で優れている
ことが要求される。本発明のシリカは、ミクロ構造的に
高度の均質性を有し、耐熱性、耐水熱性などの点で優れ
た性能を発揮することが予想される。従って、本発明の
シリカは、触媒担体、分離剤、吸着剤などとして特に高
温条件や吸水条件下で使用される用途に好適である。
【0033】(2)本発明のシリカヒドロゲル及びシリ
カの製法 (2−1)シリカヒドロゲル 本発明のシリカヒドロゲルは、例えば、シリコンアルコ
キシドを加水分解すると共に得られたシリカヒドロゾル
を縮合する方法で製造することが出来る。加水分解によ
り、シリカヒドロゾルとアルコールが生成し、生成した
シリカヒドロゾルは逐次縮合してシリカヒドロゲルとな
る。本発明においては、この加水分解・縮合工程で触媒
を使用しなくても何ら問題がないため、上記の加水分解
・縮合工程は、触媒の不存在下に行なうのが好ましい。
【0034】原料のシリコンアルコキシドとしては、炭
素数1〜4の低級アルキル基を有するトリまたはテトラ
アルコキシシランが挙げられる。これらの具体例として
は、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリ
エトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポ
キシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。ま
た、これらのオリゴマーも使用することが出来る。シリ
コンアルコキシドの好ましい例は、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン及びそれらのオリゴマーであ
る。
【0035】上記の様なシリコンアルコキシドは、蒸留
により容易に精製し得るので、本発明のシリヒドロカゲ
ル及びシリカような高純度のものの原料として好適であ
る。シリコンアルコキシド中の金属不純物の総含有量
は、通常100ppm以下、好ましくは10ppm以下
である。このようなシリコンアルコキシドを使用して製
造することにより、本発明のシリヒドロカゲルひいては
このシリヒドロカゲルより得られる本発明のシリカを高
純度のものとすることができる。具体的には、シリヒド
ロカゲル及びシリカの金属不純物の含有率は、通常10
0ppm以下、好ましくは50ppm以下、更に好まし
くは10ppm以下、特に好ましくは1ppm以下であ
る。
【0036】本発明のシリカヒドロゲルの製造のために
は、加水分解の際の水の量と加水分解温度が重要であ
る。水の量は、シリコンアルコキシド1モルに対し、通
常2モル以上、好ましくは3モル以上、特に好ましくは
4モル以上、通常20モル以下、好ましくは10モル以
下、特に好ましくは8モル以下の水を用いて行なう。ま
た、加水分解温度は、通常室温以上、好ましくは30℃
以上、中でも好ましくは40℃以上、更に好ましくは5
0℃以上、通常100℃以下、好ましくは90℃以下、
中でも好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以
下である。この加水分解反応は、加圧下で液相を維持す
ることで、より高い温度で行なうことも可能である。斯
かる条件を満足しない場合は、シリカヒドロゲル成長過
程で前述の周期構造の維持が困難となり、前述の第1及
び第2のピークが発現し難い。
【0037】また、加水分解を、必要に応じて水と相溶
性のあるアルコール類等の溶媒の存在下で行なっても良
い。具体的には、炭素数1〜3の低級アルコール類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセト
ン、テトラヒドロフラン、メチルセロルブ、エチルセロ
ルブ、メチルエチルケトン、その他の水と任意に混合で
きる有機溶媒を任意に用いることができるが、中でも強
い酸性や塩基性を示さないものが、均一なシリカヒドロ
ゲルを生成できる理由から好ましい。
【0038】これらの溶媒を使用しない場合、本発明の
シリカヒドロゲルの製造のためには、特に加水分解の際
の攪拌速度が重要である。すなわち、シリコンアルコキ
シドと加水分解用の水は初期には分液しているため、攪
拌によりエマルジョン化し、反応を促進させる。係る条
件を満足しない場合には、本発明のシリカヒドロゲルを
得るのが困難になる。なお、加水分解によりアルコール
が生成して液が均一液となり、発熱が収まった後には、
均一なシリカヒドロゲルを形成させるために攪拌を停止
することが好ましい。
【0039】結晶性を示すシリカは、水中熱安定性に乏
しくなる傾向にあり、シリカ中に細孔を形成するのに用
いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下でシリコ
ンアルコキシドを加水分解すると、シリカは容易に結晶
構造を含むものとなる。従って、本発明においては、界
面活性剤等のテンプレートの非存在下で、すなわち、こ
れらがテンプレートとしての機能を発揮するほどの量は
存在しない条件下で加水分解するのが好ましい。
【0040】加水分解の反応時間は、反応液組成(シリ
コンアルコキシドの種類や、水とのモル比)並びに反応
温度に依存し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一
概には規定されないが、シリカヒドロゲルの破壊応力が
6MPaを超えない時間である。なお、反応系に触媒と
して、酸、アルカリ、塩類などを添加することで加水分
解を促進させることができる。しかしながら、かかる添
加物の使用は、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こす
ことになるので、あまり好ましくない。
【0041】上記のシリコンアルコキシドの加水分解反
応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケー
トが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が
起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化して本
発明のシリカヒドロゲルとなる。
【0042】上述したように、加水分解の反応時間は、
シリカヒドロゲルの破壊応力が6MPaを超えない時間
である。すなわち、本発明においては、従来のゾル−ゲ
ル法によるシリカヒドロゲルの製造で一般に採用されて
いる熟成工程を採用せず、上記の様な軟弱なシリカヒド
ロゲルを得る。熟成によりシリカヒドロゲルの硬さが上
昇するに従い、前述の周期構造が崩壊してきたり、シリ
カヒドロゲルより製造されるシリカの細孔特性を制御す
るのが困難になってきたりする。
【0043】従って、本発明のシリカヒドロゲルの長期
間の保存は避けて、実質的に熟成することのない内に後
述の水熱処理を直ちに行ってシリカを製造することが好
ましい。『実質的に熟成することのない内に』とは、
『シリカのヒドロゲルが生成した直後の軟弱な状態が維
持されている内に』ということを意味する。具体的に
は、シリカヒドロゲルが生成した時点から、一般的には
10時間以内に水熱処理することが好ましく、中でも8
時間以内、更には6時間以内、特に4時間以内にシリカ
ヒドロゲルを水熱処理することが好ましい。
【0044】また工業用プラント等に於いては、大量に
生成したシリカヒドロゲルを一旦サイロ等に貯蔵し、そ
の後水熱処理を行う場合が考えられる。この様な場合、
シリカヒドロゲルは、シリカヒドロゲルが生成してから
水熱処理に供されるまでの時間、いわゆる放置時間が、
上述の範囲を超える場合が考えられる。この様な場合に
は、熟成が実質的に生じないように、サイロ内での静置
中に、例えばシリカヒドロゲル中の液体成分が乾燥しな
いようにすればよい。
【0045】具体的には例えば、サイロ内を密閉した
り、湿度を調節すればよい。また、水やその他の溶媒に
シリカヒドロゲルを浸した状態で、シリカヒドロゲルを
静置してもよい。静置の際の温度はできるだけ低くする
ことが好ましく、例えば50℃以下、中でも35℃以
下、特に30℃以下で静置することが好ましい。また熟
成が実質的に生じないようにする別の方法としては、シ
リカヒドロゲル中のシリカ濃度が低くなるように、予め
原料組成を制御してシリカヒドロゲルを調製する方法が
挙げられる。
【0046】シリカヒドロゲルを実質的に熟成せずに水
熱処理することにより奏する効果と、この効果が得られ
る理由を考察すると、以下のことが考えられる。まず、
シリカヒドロゲルを熟成させると、−Si−O−Si−
結合によるマクロ的網目構造が、シリカヒドロゲル全体
に形成されると考えられる。この網目構造がシリカヒド
ロゲル全体に有ることで、水熱処理の際、この網目構造
が障害となり、メソポーラスの形成が困難となることが
考えられる。よって本発明では、シリカヒドロゲルを熟
成することなく、水熱処理を行うことが重要である。な
お、シリカヒドロゲル中のシリカ濃度が低くなるよう
に、予め原料組成を制御して得られたシリカヒドロゲル
は、静置中に生ずるシリカヒドロゲルにおける架橋の進
行を抑制できる。その為、シリカヒドロゲルが熟成しな
いと考える。
【0047】ヒドロゲルの熟成状態は、上述したように
ヒドロゲルの硬度(破壊応力)に基づいて確認すること
ができる。つまり、ヒドロゲルが実質的に熟成状態しな
い柔らかい状態としては、ヒドロゲルの破壊応力が、通
常6MPa以下、好ましくは3MPa以下、更に好まし
くは2MPa以下の状態であり、このような柔らかい状
態のヒドロゲルを、後述するように水熱処理すること
で、本発明で規定する物性範囲のシリカを得ることがで
きる。
【0048】(2−2)シリカ 本発明のシリカは、含水ケイ酸であり、SiO2・nH2
Oの示性式で表される。そして、前記のシリカヒドロゲ
ルに水熱処理する物性調節工程と乾燥工程とを順次に適
用して得られることを特徴とする。本発明においては、
シリカの中でも特に「シリカゲル」やミセルテンプレー
ト型シリカにおいて、その効果が顕著である。
【0049】この水熱処理の条件としては、水の状態が
液体、気体のいずれでもよく、溶媒や他の気体によって
希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水をシリカ
のヒドロゲルに加えてスラリー状として行なう。使用す
る水の量は、シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1
重量倍以上、好ましくは0.5重量倍以上、特に好まし
くは1重量倍以上、また、通常10重量倍以下、好まし
くは5重量倍以下、特に好ましくは3重量倍以下であ
る。水熱処理の温度は、通常40℃以上、好ましくは5
0℃以上、また、通常250℃以下、好ましくは200
℃以下である。また、水熱処理の時間は、通常0.1時
間以上、好ましくは1時間以上、また、通常100時間
以下、好ましくは10時間以下である。
【0050】なお、水熱処理に使用される水には低級ア
ルコール類、メタノール、エタノール、プロパノール
や、ジメチルホルムアミド(DMF)やジメチルスルホ
キシド(DMSO)、その他の有機溶媒などが含まれて
もよい。また、メンブランリアクターなどを作る目的
で、シリカを膜状あるいは層状に粒子、基板、あるいは
管などの基体上に形成させた材料の場合にも、この水熱
処理方法は適用される。なお、加水分解反応の反応器を
用い、続けて温度条件変更により水熱処理を行なうこと
も可能であるが、加水分解反応とその後の水熱処理では
最適条件が通常は異なっているため、この方法で本発明
のシリカを得ることは一般的には難しい。
【0051】以上の水熱処理条件において温度を高くす
ると、得られるシリカの細孔径、細孔容積が大きくなる
傾向がある。水熱処理温度としては、100〜200℃
の範囲であることが好ましい。また、処理時間ととも
に、得られるシリカの比表面積は、一度極大に達した
後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏まえ
て、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要があ
るが、水熱処理は、シリカの物性を変化させる目的なの
で、通常、前記の加水分解の反応条件より高温条件とす
ることが好ましい。
【0052】水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定
すると本発明のシリカを得ることが困難となる。例え
ば、水熱処理の温度が高すぎると、シリカの細孔径、細
孔容積が大きくなりすぎ、また、細孔分布も広がる。逆
に、水熱処理の温度が低過ぎると、生成するシリカは、
架橋度が低く、熱安定性に乏しくなり、細孔分布にピー
クが発現しなくなったり、前述した固体Si−NMRに
おけるQ4/Q3値が極端に小さくなったりする。
【0053】なお、水熱処理をアンモニア水中で行なう
と、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得ら
れる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中
で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲ
ルは一般に疎水性となるが、通常30℃以上、好ましく
は40℃以上、また、通常250℃以下、好ましくは2
00℃以下という比較的高温で水熱処理すると、特に疎
水性が高くなる。ここでのアンモニア水のアンモニア濃
度としては、好ましくは0.001%以上、特に好まし
くは0.005%以上、または、好ましくは10%以
下、特に好ましくは5%以下である。
【0054】さて、水熱処理されたシリカヒドロゲル
を、次に、通常40℃以上、好ましくは60℃以上、ま
た、通常200℃以下、好ましくは120℃以下で乾燥
する。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ
式でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥
することができる。必要に応じ、原料のシリコンアルコ
キシドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常
400〜600℃で焼成除去することができる。また、
表面状態をコントロールするため、最高900℃の温度
で焼成することもある。更に、必要に応じて粉砕、分級
することで、最終的に目的としていた本発明のシリカを
得る。 (3)本発明のシリカの用途
【0055】本発明のシリカは、従来からのシリカの用
途の他、いかなる用途においても利用することができ
る。このうち従来の用途としては、以下のようなものが
挙げられる。
【0056】例えば、産業用設備で製品の製造及び処理
に用いられる用途分野においては、各種触媒及び触媒担
体(酸塩基触媒、光触媒、貴金属触媒等)、廃水・廃油
処理剤、臭気処理剤、ガス分離剤、工業用乾燥剤、バイ
オリアクター、バイオセパレーター、メンブランリアク
ター等の用途が挙げられる。建材用途では、調湿剤、防
音・吸音材、耐火物、断熱材等の用途が挙げられる。ま
た、空調分野の用途では、デシカント空調機用調湿剤、
ヒートポンプ用蓄熱剤等が挙げられる。塗料・インク用
途分野においては、艶消し剤、粘度調整剤、色度調整
剤、沈降防止剤、消泡剤、インク裏抜け防止剤、スタン
ピングホイル用、壁紙用等の用途が挙げられる。樹脂用
添加剤用途分野においては、フィルム用アンチブロッキ
ング剤(ポリオレフィンフィルム等)、プレートアウト
防止剤、シリコーン樹脂用補強剤、ゴム用補強剤(タイ
ヤ用・一般ゴム用等)、流動性改良材、パウダー状樹脂
の固結防止剤、印刷適性改良剤、合成皮革やコーティン
グフィルム用の艶消し剤、接着剤・粘着テープ用充填
剤、透光性調整剤、防眩性調整剤、多孔性ポリマーシー
ト用フィラー等の用途が挙げられる。また、製紙用途分
野においては、感熱紙用フィラー(カス付着防止剤
等)、インクジェット紙画像向上用フィラー(インク吸
収剤等)、ジアゾ感光紙用フィラー(感光濃度向上剤
等)、トレーシングペーパー用筆記性改良剤、コート紙
用フィラー(筆記性、インク吸収性、アンチブロッキン
グ性改良剤等)、静電記録用フィラー等の用途が挙げら
れる。食品用途分野においては、ビール用濾過助剤、醤
油・清酒・ワイン等発酵製品のおり下げ剤、各種発酵飲
料の安定化剤(混濁因子タンパクや酵母の除去等)、食
品添加剤、粉末食品の固結防止剤等の用途が挙げられ
る。医農薬分野においては、薬品等の打錠助剤、粉砕助
剤、分散・医薬用担体(分散・徐放・デリバリー性改善
等)、農薬用担体(油状農薬キャリア・水和分散性改
善、徐放・デリバリー性改善等)、医薬用添加剤(固結
防止剤・粉粒性改良剤等)・農薬用添加剤(固結防止剤
・沈降防止剤等)等が挙げられる。分離材料分野では、
クロマトグラフィー用充填剤、分離剤、フラーレン分離
剤、吸着剤(タンパク質・色素・臭等)、脱湿剤等の用
途が挙げられる。農業用分野では、飼料用添加剤、肥料
用添加剤が挙げられる。さらにその他の用途として、生
活関連分野では、調湿剤、乾燥剤、化粧品添加剤、抗菌
剤、消臭・脱臭・芳香剤、洗剤用添加剤(界面活性剤粉
末化等)、研磨剤(歯磨き用等)、粉末消火剤(粉粒性
改良剤・固結防止剤等)、消泡剤、バッテリーセパレー
ター等が挙げられる。
【0057】特に、本発明のシリカは、同等の細孔径を
持つ従来のシリカと比較して細孔容積及び比表面積が大
きいため、高い吸着・吸収容量を有し、精密な細孔制御
も可能である。従って、上に挙げた用途の中でも、特に
優れた耐熱性や耐水熱性が要求されるとともに、制御さ
れた細孔特性や、長期にわたって物性変化の少ないこと
が要求される分野において、好適に用いることができ
る。
【0058】また、本発明のシリカは、50μm以下の
粒径が要求され、精密に制御された細孔特性と安定した
物性が要求される分野においても、好適に使用される。
一般的に、シリカを平均粒径50μm以下にすると、単
位重量当たりの外表面積が増加し、且つ粒界にも各種物
質を吸着・吸収することができるようになるため、吸着
・吸収性能が更に高くなる。すなわち、本発明のシリカ
の粒径を小さくすることによって、本発明のシリカが既
に持つ高細孔容積、高比表面積、シャープな細孔分布、
高純度で物性変化が少ない等の各種の特徴を発展させ、
更に吸着・吸収性に優れたシリカとすることができる。
【0059】本発明のシリカをこうした分野に使用する
場合、平均粒径はその分野で要求される値に応じて調整
すればよいが、通常50μm以下、好ましくは30μm
以下、特に好ましくは5μm以下として使用される。下
限としては特に制限は無いが、好ましくは0.1μm以
上である。このように粒径の小さなシリカの用途として
は、各種吸着剤、樹脂用充填剤、インクジェット紙用イ
ンク吸収剤、フィルム用アンチブロッキング剤、飲料用
濾過助剤、各種触媒担体など様々なものがある。例え
ば、平均粒径5μm以下の本発明のシリカはインク吸収
速度が速く、吸油性能が高いためインクジェット紙用吸
収剤として有用である。
【0060】一方、本発明のシリカは、平均粒径を大き
くしても好ましい。平均粒径を大きくすることによっ
て、本発明のシリカは、上述した高比表面積、高細孔容
積、細孔分布がシャープ、高純度で物性変化が少ない等
の特徴と、大きな粒子特有の特徴とを併せ持つことにな
り、その双方を要求される分野において極めて有用とな
る。例えば、平均粒径が大きなシリカは、光の散乱が小
さくなり、光学用途のガラス体として用いることが可能
になる。
【0061】具体的には、本発明のシリカは、500μ
m以上の粒径が要求され、精密に制御された細孔特性と
安定した物性が要求される分野においても、好適に使用
される。本発明のシリカをこうした分野に使用する場
合、平均粒径はその分野で要求される値に応じて調整す
ればよいが、通常500μm以上、好ましくは5mm以
上として使用される。また、上限としては特に制限は無
いが、好ましくは5cm以下である。例えば、平均粒径
500μm以上の本発明のシリカは、制御されたナノ細
孔を有するため、この細孔を利用して光学的に有用な色
素、金属、光触媒、フォトクロミック化合物、その他の
光機能性材料を細孔径に応じた一定の大きさで担持する
ことができ、機能性光学材料として有用である。一般
に、平均粒径の大きい粒子を、粗大な割れを生じること
なくして製造することは難しいが、本発明のシリカは均
質な構造を持ち、水熱処理等の体積変化を伴う処理によ
っても粗大な割れが生じることが少なく、制御された細
孔特性を有し、かつ比較的平均粒径の大きな製品を得る
ことが可能である。
【0062】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の例におい
て使用した評価方法は次の通りである。
【0063】(1)シリカ分析方法 (1−1) シリカヒドロゲルの硬度測定:プローブ
(直径5mmのステンレス製丸棒)が装着されたデジタ
ルフォースゲージ(株式会社エイ・アンド・ディー社
製、型式:AD−4935)を使用して測定した。すな
わち、容器中に保持されたシリカヒドロゲル中にプロー
ブを徐々に押し込み、シリカヒドロゲルが圧縮されて破
壊される迄の間に示される最大の応力値(破壊応力)を
測定し、シリカヒドロゲルの硬度とした。
【0064】(1−2)シリカの細孔容積および比表面
積:カンタクローム社製「AS−1」にてBET窒素吸
着等温線を測定し、細孔容積および比表面積を求めた。
細孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用
した。また、比表面積は、P/P0=0.1,0.2,
0.3の3点の窒素吸着量よりBET多点法を使用して
算出した。
【0065】(1−3)シリカのDmaxにおける微分細
孔容積:上述したBJH法により細孔分布曲線及び最頻
直径(Dmax)における微分細孔容積を求めた。測定す
る相対圧の各点の間隔は0.025とした。
【0066】(1−4)固体Si−NMR(Q4/Q
3値):Bruker社製固体NMR装置(「MSL3
00」)を使用し、共鳴周波数59.2MHz(7.0
5テスラ)、7mmのサンプルチューブを使用し、CP
/MAS(Cross Polarization /
Magic Angle Spinning)プロー
ブの条件で測定した。具体的な測定条件を下の表1に示
す。
【表1】
【0067】測定データの解析(Q4,Q3ピーク位置の
決定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出する方法
で行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離
解析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Ther
mogalatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS38
6」を使用することが出来る。この様にピーク分割によ
り求めたQ4,Q3の各ピーク面積を用い、その比(Q4
/Q3)を求めた。
【0068】(1−5)金属不純物の含有量:試料2.
5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させた後、水を加え
て50mlとした。この水溶液について誘導結合高周波
プラズマ分光分析(ICP分析)を行った。なお、ナト
リウム及びカリウムはフレーム炎光法で分析した。
【0069】(1−6)シリカの広角X線散乱スペクト
ルパターン:理学電気社製RAD−B装置を使用し、上
述した方法により測定した。具体的には次の要領で測定
を行った。すなわち、出力50kV,200mAのX線
を発生させ、NiフィルターによりCuKα線のみを取
り出し、理学電気社製の縦型ゴニオメーターを装備して
透過法で測定した。そして、散乱X線は、2個のライン
型スリット(幅0.5mmと1.0mm)を通し、封入
型プロポーショナルカウンターで検出した。
【0070】(1−7)シリカの耐熱性試験:試料5g
を石英ビーカーに入れ、電気炉中、空気雰囲気下にて2
00℃/時間(hr)で1000℃まで昇温させて1時
間保持した後、直ちにビーカーを室温に取り出し、放冷
した。この試料につきBET法で比表面積を測定した。
【0071】(1−8)シリカの水中熱安定性試験:試
料に純水を加えて40重量%のスラリーを調製した。容
積60mlのステンレススチール製のミクロボンベにス
ラリー約40mlを入れて密封し、280±1℃のオイ
ルバス中に3日間浸漬した。ミクロボンベからスラリー
の一部を抜出し、5A濾紙で濾過した。回収した濾滓を
100℃で5時間真空乾燥した。この試料について比表
面積を測定した。
【0072】実施例1:上部に大気開放の水冷コンデン
サが具備された5Lセパラブルフラスコ(ジャケット付
き)に、純水1000gを仕込んだ。攪拌翼先端速度
2.5m/s(秒)で撹拌しながら、これにテトラメト
キシシラン1400gを3分間かけて仕込んだ。水/テ
トラメトキシシランのモル比は約6である。セパラブル
フラスコのジャケットには50℃の温水を通水した。引
き続き撹拌を継続し、内容物の温度は60〜70℃に保
持して暴走しない様にした。引き続き、約0.5時間、
ジャケットに50℃の温水を通水して生成したゾルをゲ
ル化させた。得られたゲルの硬度は1.5MPaであっ
た。
【0073】その後、速やかにゲルを取り出し、目開き
600ミクロンのナイロン製網を通してゲルを粉砕し、
粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲル)を得た。こ
のヒドロゲル450gと純水450gを1Lのガラス製
オートクレーブに仕込み、130℃で3時間の条件で水
熱処理を行なった。その後、No.5A濾紙で濾過し、
濾滓を水洗することなく100℃で恒量となるまで減圧
乾燥した。得られたシリカの金属不純物濃度の測定結果
は、ナトリウム0.2ppm、カリウム0.1ppm、
カルシウム0.2ppmで、マグネシウム、アルミニウ
ム、チタン及びジルコニウムは検出されなかった。その
他の諸物性を表2に示す。
【0074】また、上記の水熱処理とは別に次の要領で
シリカヒドロゲルの広角X線散乱スペクトルパターンを
測定した。すなわち、得られたシリカヒドロゲルを水熱
処理することなしに直ちに本文に記載した方法で乾燥す
る。そして、得られたシリカのWAXSスペクトルパタ
ーンを測定した。結果を表3に示す。
【0075】実施例2:実施例1において、加水分解の
際の水の量を1333g(水/テトラメトキシシランの
モル比=8)に変更した以外は、実施例1と同様にして
シリカを得た。物性測定の結果を表2に示す。また、シ
リカのWAXSスペクトルパターンの測定結果を表3に
示す。
【0076】比較例1:実施例1において、加水分解の
際の水の量を1333g(水/テトラメトキシシランの
モル比=8)に変更し、更に、ジャケットに通水する温
水の温度をゲル化が終了するまで30℃に保持した以外
は、実施例1と同様にしてシリカを得た。物性測定の結
果を表2に示す。また、シリカのWAXSスペクトルパ
ターンの測定結果を表3に示す。
【0077】比較例2:0.3Lの容器に42重量%の
硫酸56gを採取し、水ガラス(富士化学製JIS3
号)1000gと水20gの混合液を添加し、激しく撹
拌した。得られたゾル液を50℃の恒温水槽中で30分
加温してゲル化させた後、室温にて一日放置して熟成
し、目開き600ミクロンのナイロン製網にて粉砕し、
粉体状の酸性シリカヒドロゲルを得た。この酸性シリカ
ヒドロゲルを5A濾紙上で吸引濾過し、濾液が中性にな
るまで洗浄し、中性シリカヒドロゲルを得た。この中性
シリカヒドロゲル20gと純水20gとを60mlのS
USミクロボンベに仕込み、130℃で3時間の条件で
水熱処理を行なった。その後、No.5A濾紙で濾過
し、濾滓を水洗することなく100℃で恒量となるまで
減圧乾燥した。得られたシリカの金属不純物濃度の測定
結果は、ナトリウム170ppm、マグネシウム31p
pm、アルミニウム15ppm、カリウム23ppm、
カルシウム160ppm、チタン260ppm、ジルコ
ニウム44ppmであった。その他の諸物性を表2に示
す。また、上記の水熱処理とは別に実施例1と同じ要領
で中性シリカヒドロゲルの広角X線散乱スペクトルパタ
ーンを測定した。結果を表3に示す。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、水熱処理
することなしに乾燥してシリカとした際に測定した広角
X線散乱スペクトルパターンにおいて、0.7≦q値≦
1.3と1.3<q値≦2.0の2つのq値の領域にそ
れぞれピークを有するシリカヒドロゲルに対し、水熱処
理する物性調節工程と乾燥工程とを順次に適用すること
により、ミクロ構造的に高度の均質性を有するシリカが
得られる。このシリカは、耐熱性、耐水熱性などの点で
優れた性能を発揮することが予測され、特に触媒担体や
吸着剤として好適に使用し得るものであり、本発明の工
業的価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船山 勝矢 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 Fターム(参考) 4G072 AA25 CC04 CC13 GG01 HH30 MM31 RR05 RR19 TT05 TT08 TT09 TT19 UU11 UU15 UU17

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水熱処理することなしに乾燥してシリカ
    とした際に測定した広角X線散乱スペクトルパターンに
    おいて、0.7≦q値≦1.3と1.3<q値≦2.0
    の2つのq値の領域にそれぞれピークを有することを特
    徴とする、シリカヒドロゲル。
  2. 【請求項2】 シリコンアルコキシドを加水分解すると
    共に得られたシリカヒドロゾルを縮合する方法で得られ
    ることを特徴とする、請求項1記載のシリカヒドロゲ
    ル。
  3. 【請求項3】 加水分解・縮合工程が触媒の不存在下に
    行なわれることを特徴とする、請求項2記載のシリカヒ
    ドロゲル。
  4. 【請求項4】 シリカヒドロゲルの破壊応力が3MPa
    以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一
    項に記載のシリカヒドロゲル。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項に記載のシリ
    カヒドロゲルに水熱処理する物性調節工程と乾燥工程と
    を順次に適用して得られることを特徴とする、シリカ。
  6. 【請求項6】 比表面積が200〜1000m2/gで
    あることを特徴とする、請求項5記載のシリカ。
  7. 【請求項7】 比表面積が300〜900m2/gであ
    ることを特徴とする、請求項6記載のシリカ。
  8. 【請求項8】 細孔容積が0.6〜1.6ml/gであ
    ることを特徴とする、請求項5〜7の何れか一項に記載
    のシリカ。
  9. 【請求項9】 細孔容積が0.7〜1.6ml/gであ
    ることを特徴とする、請求項8記載のシリカ。
  10. 【請求項10】 最頻直径(Dmax)が20nm以下で
    あることを特徴とする、請求項5〜9の何れか一項に記
    載のシリカ。
  11. 【請求項11】 最頻直径(Dmax)の±20%の範囲
    にある細孔の容積が全細孔容積の50%以上であること
    を特徴とする、請求項5〜10の何れか一項に記載のシ
    リカ。
  12. 【請求項12】 最頻直径(Dmax)の±20%の範囲
    にある細孔の容積が全細孔容積の60%以上であること
    を特徴とする、請求項11記載のシリカ。
  13. 【請求項13】 金属不純物の総含有率が50ppm以
    下であることを特徴とする、請求項5〜12の何れか一
    項に記載のシリカ。
  14. 【請求項14】 最頻直径(Dmax)における微分細孔
    容積が2〜20ml/gであることを特徴とする、請求
    項5〜13の何れか一項に記載のシリカ。
  15. 【請求項15】 固体Si−NMRでのQ4/Q3の値が
    1.3以上であることを特徴とする、請求項5〜14の
    何れか一項に記載のシリカ。
  16. 【請求項16】 シリカヒドロゲルを熟成することなく
    水熱処理する物性調節工程と乾燥工程とからなる方法で
    製造されることを特徴とする、請求項5〜15の何れか
    一項に記載のシリカ。
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