JP2003169009A - 無線装置、送信ウェイト推定方法、および送信ウェイト推定プログラム - Google Patents

無線装置、送信ウェイト推定方法、および送信ウェイト推定プログラム

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JP2003169009A
JP2003169009A JP2001366658A JP2001366658A JP2003169009A JP 2003169009 A JP2003169009 A JP 2003169009A JP 2001366658 A JP2001366658 A JP 2001366658A JP 2001366658 A JP2001366658 A JP 2001366658A JP 2003169009 A JP2003169009 A JP 2003169009A
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昌志 岩見
Katsutoshi Kawai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズの影響を除去した高精度の送信ウェイ
トを推定することにより十分な送信電力による送信を可
能にした、無線装置、送信ウェイト推定方法、および送
信ウェイト推定プログラムを提供する。 【解決手段】 アダプティブアレイ基地局において、受
信応答ベクトル計算機5は受信応答ベクトルを算出す
る。受信応答ベクトルの算出過程における時間平均処理
によりノイズ成分が除去されるため、受信応答ベクトル
は、理想的なウェイトベクトルに対し非常に高い相関を
有する。このため、受信ウェイトベクトルの替わりに、
受信応答ベクトルを送信ウェイトベクトルとして送信ウ
ェイトベクトル設定機3に設定することにより、アンテ
ナA1〜A4のそれぞれからの送信電力の最大化を図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無線装置、送信
ウェイト推定方法、および送信ウェイト推定プログラム
に関し、特に、高精度の送信ウェイトを推定することに
より十分な送信電力による信号送信を可能にした、無線
装置、送信ウェイト推定方法、および送信ウェイト推定
プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に発達しつつある移動体通信
システム(たとえば、Personal Handyphone System:以
下、PHS)では、基地局と移動局との間の通信に際
し、特に基地局において、アダプティブアレイ処理によ
り所望の特定の移動局からの受信信号を抽出する方式が
提案されている。
【0003】アダプティブアレイ処理とは、移動局から
の受信信号に基づいて、基地局のアンテナごとの受信係
数(ウェイト)からなる受信ウェイトベクトルを計算し
て適応制御することによって、特定の移動局からの信号
を正確に抽出する処理である。
【0004】このようなアダプティブアレイ処理を採用
したアダプティブアレイ基地局においては、受信信号の
シンボルごとにこのような受信ウェイトベクトルを計算
する受信ウェイトベクトル計算機が設けられ、この受信
ウェイトベクトル計算機は、受信信号の各フレームの先
頭部分に設けられた既知の参照信号区間(ウェイト推定
区間)において、受信信号と算出された受信ウェイトベ
クトルとの複素乗算和と、当該既知の参照信号との誤差
の2乗を減少させるよう受信ウェイトベクトルを収束さ
せる処理、すなわち特定の移動局からの受信指向性を収
束させるアダプティブアレイ処理を実行する。
【0005】アダプティブアレイ処理では、このような
受信ウェイトベクトルの収束を、時間や信号電波の伝搬
路特性の変動に応じて適応的に行ない、受信信号中から
干渉成分やノイズを除去し、特定の移動局からの受信信
号を抽出している。
【0006】アダプティブアレイ基地局ではさらに、こ
のようにして算出された受信ウェイトベクトルをコピー
した送信ウェイトベクトルで送信信号を重み付けするこ
とにより、移動局に対する送信指向性および送信電力を
決定している。
【0007】図7は、デジタルシグナルプロセッサ(D
SP)のようなデジタル信号処理装置によってソフトウ
ェア的に実行される、従来のアダプティブアレイ基地局
における処理を機能的に説明するための機能ブロック図
である。
【0008】図7を参照して、無線基地システムの複数
本のアンテナ、たとえば4本のアンテナA1,A2,A
3,A4でそれぞれ受信された移動局からの受信信号X
1,X2,X3,X4からなる受信信号ベクトルX(t)
は、スイッチ回路S1,S2,S3,S4で受信回路側
に切替えられ、図示しないA/D変換機でそれぞれデジ
タル信号に変換される。
【0009】これらのデジタル信号は、アダプティブア
レイ基地局のDSP4に与えられ、図7に示す機能ブロ
ック図にしたがって以後ソフトウェア的にアダプティブ
アレイ処理が施される。
【0010】図7を参照して、スイッチ回路S1,S
2,S3,S4で受信回路側に切替えられた受信信号ベ
クトルX(t)は、乗算器MR1,MR2,MR3,M
R4のそれぞれの一方入力に与えられるとともに、受信
ウェイトベクトル計算機1に与えられる。
【0011】受信ウェイトベクトル計算機1は、後述す
るアダプティブアレイアルゴリズムにより、アンテナご
とのウェイトW1,W2,W3,W4からなる受信ウェイト
ベクトルW(t)を算出し、乗算器MR1,MR2,M
R3,MR4のそれぞれの他方入力に与えて、対応する
アンテナからの受信信号ベクトルとそれぞれ複素乗算す
る。加算器MAによりその複素乗算結果の総和であるア
レイ出力信号Y(t)=ΣW(t)X(t)が受信信号
として出力される。
【0012】受信ウェイトベクトル計算機1には、メモ
リ2に予め記憶されている既知の参照信号d(t)が与
えられ、アダプティブアレイアルゴリズムによる受信ウ
ェイトベクトルの計算に供される。受信ウェイトベクト
ル計算機1は、|Y(t)−d(t)|2を最小化する
ように受信ウェイトベクトルW(t)を収束させる。
【0013】この参照信号d(t)は、移動局からの受
信信号が含むすべてのユーザに共通の既知の信号であ
り、たとえばPHSでは、受信信号のうち、既知のビッ
ト列で構成されたプリアンブル(PR)およびユニーク
ワード(UW)の区間が用いられる。
【0014】この受信ウェイトベクトル計算機1では、
アレイ出力信号と参照信号との誤差の2乗に基づく最急
降下法MMSE(Minimum Mean Square Error)により
ウェイトの学習を行うアルゴリズムである、RLS(Re
cursive Least Squares)アルゴリズム、LMS(Least
Mean Square)アルゴリズム、SMI(Sample Matrix
Inversion)アルゴリズムなどのアダプティブアレイア
ルゴリズムを使用している。
【0015】このようなRLSアルゴリズム、LMSア
ルゴリズム、SMIアルゴリズムなどは、アダプティブ
アレイ処理の分野では周知の技術であり、たとえば菊間
信良著の「アレーアンテナによる適応信号処理」(科学
技術出版)の第35頁〜第49頁の「第3章 MMSE
アダプティブアレー」に詳細に説明されているので、こ
こではその説明を省略する。
【0016】受信ウェイトベクトル計算機1で算出され
た受信ウェイトベクトルは送信ウェイトベクトル設定機
3に転送され、受信ウェイトベクトルをコピーすること
により、送信ウェイトベクトルが設定される。
【0017】図示しない送信信号源からの送信信号が乗
算器MT1,MT2,MT3,MT4のそれぞれの一方
入力端子に与えられ、乗算器MT1,MT2,MT3,
MT4のそれぞれの他方入力端子には、送信ウェイトベ
クトル設定機3で計算された送信ウェイトベクトルが印
加される。
【0018】このように、送信ウェイトベクトルとの複
素乗算で重み付けされた送信信号は、スイッチ回路S
1,S2,S3,S4で選択されて、アンテナA1,A
2,A3,A4を介して送信される。
【0019】受信時と同じアンテナA1,A2,A3,
A4を介して送信される信号には、受信信号と同様に特
定の移動局をターゲットとする送信ウェイトベクトルに
よる重み付けがされているため、これらのアンテナから
送信された電波信号は、この特定の移動局をターゲット
とする送信指向性を伴って飛ばされることになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の移動
体通信システムでは、データ通信のように、従来の音声
通信に比べて、高品質の通信が要求されるようになって
きている。
【0021】このような高品質の通信を行うためには、
以下に説明するように、送信指向性および送信電力の制
御をより高精度に行なう必要がある。特に、干渉波がな
い場合には、送信電力の制御が問題となる。
【0022】一般的に、無線装置では、1本のアンテナ
で送信できる電力は一定レベルに規制されている。この
ため、図7のように複数のアンテナを用いて送信するア
ダプティブアレイ基地局では、アンテナごとのウェイト
の大きさにより、送信電力の大きさ、すなわち移動局側
での受信電力の大きさが変化することになる。
【0023】たとえば1本のアンテナの送信できる最大
電力が40mWとした場合、基地局の4本のアンテナの
送信ウェイトの大きさがすべて等しければ、4本のアン
テナすべてから40mWの電力で信号を送信することが
でき、移動局に対し最大電力で信号を送信することがで
きる。
【0024】これに対し、たとえば4本のアンテナの送
信ウェイトの大きさの比がそれぞれ4:3:2:1であ
れば、最大電力の40mWで送信することができるアン
テナは、送信ウェイトが最大の1本のアンテナに限ら
れ、残りのアンテナはそれぞれの送信ウェイトの大きさ
の比に応じた30mW、20mW、10mWの電力で送
信することができるにすぎない。
【0025】前述のように、従来のアダプティブアレイ
基地局では、受信ウェイトベクトルをコピーして送信ウ
ェイトベクトルとして使用しているが、現実には、ノイ
ズの影響によりアンテナごとのウェイトが理想的にすべ
て等しくなることはなく、通常は、アンテナ間のウェイ
トにばらつきが生じる。
【0026】このため、移動局における受信電力が低下
し、移動局の受信性能が劣化することになり、ひいては
アダプティブアレイ基地局のエリアを狭めることとなっ
ていた。
【0027】このように、アンテナ間のウェイトが理想
的なウェイトになりにくく、ばらつきが生じる原因につ
いて以下に詳細に説明する。
【0028】一般に、アダプティブアレイ基地局の受信
状態が良好な場合、すなわち所望の移動局からの信号の
受信レベルが十分大きく、かつ4本のアンテナの受信レ
ベルが等しく、しかも干渉波がない状態では、受信ウェ
イトが理想的なウェイト(アンテナごとのウェイトの大
きさがすべて等しいウェイト)でなくても、問題なく所
望信号を受信することができる。
【0029】これは、上述のように受信状態が良好な場
合は、たとえアダプティブアレイ処理による複数アンテ
ナ間の位相振幅合成が理想的に行われていなくても、す
なわち理想的なウェイトが推定されていなくても、参照
信号とアレイ出力信号との誤差が十分小さいため、所望
信号の受信が可能となるからである。
【0030】このように、受信状態が良好な場合、受信
ウェイトが理想的でなくても受信に関しては問題はない
が、そのような理想的ではない受信ウェイトを送信ウェ
イトとして使用すると、前述のように理想的な送信ウェ
イト(アンテナごとの大きさがすべて等しいウェイト)
を用いた場合と比べて、送信電力が低下し、移動局での
受信性能が劣化することになる。
【0031】ここで、受信状態が良好なアダプティブア
レイ基地局の4本のアンテナの受信信号X1,X2
3,X4は、移動局からの所望信号をS(t)、それぞ
れのアンテナに対応する受信応答ベクトルをh1,h2
3,h4、それぞれのアンテナに対応する伝搬路のノイ
ズレベルをn1,n2,n3,n4とすると、以下のように
表わされる: X1=h1*S(t)+n12=h2*S(t)+n23=h3*S(t)+n34=h4*S(t)+n4 ここで、受信応答ベクトルh1,h2,h3,h4の大きさ
がすべて等しく、ノイズレベルn1,n2,n3,n4が十
分小さい場合には、4本のアンテナのそれぞれのウェイ
トW1,W2,W3,W4の大きさはすべて等しくなり、理
想的な受信ウェイトが得られるはずである。
【0032】しかしながら実際にはノイズが存在し、ア
ンテナごとのウェイトを逐次更新するウェイト推定処理
においては、ノイズの多いアンテナほどそのウェイトを
小さく推定する傾向がある。ノイズはランダムに発生し
ているので、アンテナごとのウェイトの大きさにばらつ
きが生じることになる。
【0033】このようなノイズ成分は、十分長い時間に
わたって平均すれば0となるが、前述したように、従来
のウェイト推定処理では、受信信号の各フレームの先頭
部分のウェイト推定区間(PR、UWなどの区間)にお
いて受信ウェイトベクトルをほぼ収束させるような処理
を行なっており、そのような推定区間の初期の数シンボ
ルの区間で発生するノイズにより大まかなウェイトのば
らつきが決定してしまう傾向がある。
【0034】要約すると、MMSE法により受信ウェイ
トの逐次推定を行うアダプティブアレイ基地局では、ウ
ェイト推定区間においてノイズ成分の多いアンテナほど
そのウェイトが小さく推定され、特に基地局の受信状態
が良好な場合、初期の数シンボルで大まかなウェイトの
ばらつきが決まってしまうことになる。
【0035】このため、アダプティブアレイ基地局にお
いて、理想的なウェイト推定ができない場合があり、そ
のような場合でも所望信号の受信には問題がないもの
の、送信に関しては、移動局側の受信性能が劣化し、通
信品質が劣化することになる。このため、従来の送信ウ
ェイトの推定方法では、高度の通信品質を要求されるデ
ータ通信などには対応することができないという問題が
あった。
【0036】それゆえに、この発明の目的は、それぞれ
のアンテナにおけるノイズの影響を除去した高精度の送
信ウェイトを推定することにより、十分な送信電力によ
る信号送信を可能にし、通信品質の向上を図った、無線
装置、送信ウェイト推定方法、および送信ウェイト推定
プログラムを提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明の1つの局面に
よれば、複数アンテナを用いて信号を送受信する無線装
置は、アダプティブアレイ処理手段と、送信ウェイトベ
クトル推定手段と、重み付け手段とを備える。アダプテ
ィブアレイ処理手段は、複数のアンテナで受信した複数
の無線信号にアダプティブアレイ処理を施して受信信号
を抽出する。送信ウェイトベクトル推定手段は、複数の
無線信号と抽出された受信信号とに基づく時間平均処理
により送信ウェイトベクトルを推定する。重み付け手段
は、外部から供給された送信信号を推定された送信ウェ
イトベクトルで重み付けして複数のアンテナに供給す
る。
【0038】この発明の他の局面によれば、複数アンテ
ナを用いて信号を送受信する無線装置は、アダプティブ
アレイ処理手段と、受信応答ベクトル計算手段と、送信
ウェイトベクトル推定手段と、重み付け手段とを備え
る。アダプティブアレイ処理手段は、複数のアンテナで
受信した複数の無線信号にアダプティブアレイ処理を施
して受信信号を抽出する。受信応答ベクトル計算手段
は、複数の無線信号と抽出された受信信号とに基づいて
受信応答ベクトルを計算する。送信ウェイトベクトル推
定手段は、計算された受信応答ベクトルを送信ウェイト
ベクトルとして推定する。重み付け手段は、外部から供
給された送信信号を推定された送信ウェイトベクトルで
重み付けして複数のアンテナに供給する。
【0039】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置は、アダプ
ティブアレイ処理手段と、受信応答ベクトル計算手段
と、送信ウェイトベクトル推定手段と、重み付け手段と
を備える。アダプティブアレイ処理手段は、複数のアン
テナで受信した複数の無線信号にアダプティブアレイ処
理を施して受信信号を抽出する。受信応答ベクトル計算
手段は、複数の無線信号と抽出された受信信号とに基づ
いて受信応答ベクトルを計算する。送信ウェイトベクト
ル推定手段は、計算された受信応答ベクトルを送信ウェ
イトベクトルの初期値として、複数の無線信号および所
定の参照信号から送信ウェイトベクトルを推定する。重
み付け手段は、外部から供給された送信信号を推定され
た送信ウェイトベクトルで重み付けして複数のアンテナ
に供給する。
【0040】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置は、アダプ
ティブアレイ処理手段と、再変調手段と、送信ウェイト
ベクトル推定手段と、重み付け手段とを備える。アダプ
ティブアレイ処理手段は、複数のアンテナで受信した複
数の無線信号にアダプティブアレイ処理を施して受信信
号を抽出する。再変調手段は、抽出された受信信号を再
変調する。送信ウェイトベクトル推定手段は、再変調さ
れた受信信号を参照信号として、複数の無線信号のウィ
ナー解を算出して送信ウェイトベクトルとして推定す
る。重み付け手段は、外部から供給された送信信号を推
定された送信ウェイトベクトルで重み付けして複数のア
ンテナに供給する。
【0041】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定方法であって、複数のアンテナで受信し
た複数の無線信号にアダプティブアレイ処理を施して受
信信号を抽出するステップと、複数の無線信号と抽出さ
れた受信信号とに基づく時間平均処理により送信ウェイ
トベクトルを推定するステップとを備える。
【0042】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定方法であって、複数のアンテナで受信し
た複数の無線信号にアダプティブアレイ処理を施して受
信信号を抽出するステップと、複数の無線信号と抽出さ
れた受信信号とに基づいて受信応答ベクトルを計算する
ステップと、計算された受信応答ベクトルを送信ウェイ
トベクトルとして推定するステップとを備える。
【0043】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定方法であって、複数のアンテナで受信し
た複数の無線信号にアダプティブアレイ処理を施して受
信信号を抽出するステップと、複数の無線信号と抽出さ
れた受信信号とに基づいて受信応答ベクトルを計算する
ステップと、計算された受信応答ベクトルを送信ウェイ
トベクトルの初期値として、複数の無線信号および所定
の参照信号から送信ウェイトベクトルを推定するステッ
プとを備える。
【0044】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定方法であって、複数のアンテナで受信し
た複数の無線信号にアダプティブアレイ処理を施して受
信信号を抽出するステップと、抽出された受信信号を再
変調するステップと、再変調された受信信号を参照信号
として、複数の無線信号のウィナー解を算出して送信ウ
ェイトベクトルとして推定するステップとを備える。
【0045】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定プログラムであって、コンピュータに、
複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプティ
ブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップと、
複数の無線信号と抽出された受信信号とに基づく時間平
均処理により送信ウェイトベクトルを推定するステップ
とを実行させる。
【0046】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定プログラムであって、コンピュータに、
複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプティ
ブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップと、
複数の無線信号と抽出された受信信号とに基づいて受信
応答ベクトルを計算するステップと、計算された受信応
答ベクトルを送信ウェイトベクトルとして推定するステ
ップとを実行させる。
【0047】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定プログラムであって、コンピュータに、
複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプティ
ブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップと、
複数の無線信号と抽出された受信信号とに基づいて受信
応答ベクトルを計算するステップと、計算された受信応
答ベクトルを送信ウェイトベクトルの初期値として、複
数の無線信号および所定の参照信号から送信ウェイトベ
クトルを推定するステップとを実行させる。
【0048】この発明のさらに他の局面によれば、複数
アンテナを用いて信号を送受信する無線装置における送
信ウェイト推定プログラムであって、コンピュータに、
複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプティ
ブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップと、
抽出された受信信号を再変調するステップと、再変調さ
れた受信信号を参照信号として、複数の無線信号のウィ
ナー解を算出して送信ウェイトベクトルとして推定する
ステップとを実行させる。
【0049】したがって、この発明によれば、送信ウェ
イトベクトルの推定に時間平均処理を導入することによ
ってそれぞれのアンテナにおけるノイズの影響を除去し
たことにより高精度の送信ウェイトベクトルの推定が可
能となり、ひいては十分な送信電力による通信品質の向
上を図ることができる。
【0050】さらに、この発明によれば、受信応答ベク
トルを送信ウェイトベクトルとして推定することによっ
てそれぞれのアンテナにおけるノイズの影響を除去した
ことにより高精度の送信ウェイトベクトルの推定が可能
となり、ひいては十分な送信電力による通信品質の向上
を図ることができる。
【0051】さらに、この発明によれば、受信応答ベク
トルを送信ウェイトベクトルの初期値として送信ウェイ
トベクトルを推定することによってそれぞれのアンテナ
におけるノイズの影響を除去したことにより高精度の送
信ウェイトベクトルの推定が可能となり、ひいては十分
な送信電力による通信品質の向上を図ることができる。
【0052】さらに、この発明によれば、再変調された
受信信号を参照信号として、受信した無線信号のウィナ
ー解から直接、送信ウェイトベクトルを推定することに
よってそれぞれのアンテナにおけるノイズの影響を除去
したことにより高精度の送信ウェイトベクトルの推定が
可能となり、ひいては十分な送信電力による通信品質の
向上を図ることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0054】[実施の形態1]図1は、この発明の実施
の形態1による無線装置として、PHSのアダプティブ
アレイ基地局の処理を機能的に説明する機能ブロック図
である。図1に示す機能ブロックは、DSPのようなデ
ジタル信号処理装置4により、ソフトウェア的に実行さ
れる。
【0055】図1に示したアダプティブアレイ基地局
は、図7に示した従来のアダプティブアレイ基地局と以
下の点を除いて同じである。すなわち、図7の従来例の
構成に加えて、受信応答ベクトル計算機5が設けられて
いる。そして、図7の従来例において、受信ウェイトベ
クトル計算機1の出力が送信ウェイトベクトル設定機3
に転送されているのに対し、図1の実施の形態1では、
受信応答ベクトル計算機5で計算された受信応答ベクト
ルが送信ウェイトベクトル設定機3に転送され、送信ウ
ェイトベクトル設定機3は、受信応答ベクトルをコピー
して送信ウェイトベクトルとして用いる。
【0056】受信応答ベクトル計算機5は、4本のアン
テナA1,A2,A3,A4でそれぞれ受信した信号X
1,X2,X3,X4の各々と、一旦受信に成功してアダプ
ティブアレイ処理により得られた受信信号Y(t)との
積を所定時間にわたって時間平均することにより得られ
るh1,h2,h3,h4からなる受信応答ベクトルH
(t)を算出する。ここでいう所定時間は十分長いこと
が望ましく、たとえばPHSの場合、20シンボル(1
00μ秒)程度の期間が用いられる。
【0057】より詳細に説明すると、受信応答ベクトル
は、一般的に以下の式により導出される。まず、受信信
号X1,X2,X3,X4は、受信応答ベクトルh1,h2
3,h4と受信信号Y(t)とを用いて下記の式で表わ
される。
【0058】X1=h1・Y(t)+n1(t) X2=h2・Y(t)+n2(t) X3=h3・Y(t)+n3(t) X4=h4・Y(t)+n4(t) ここで、n1(t),n2(t),n3(t),n4(t)
はノイズ成分である。
【0059】次に、受信信号X1,X2,X3,X4と、受
信信号Y(t)の複素共役Y*(t)とのアンサンブル
平均(時間平均)Eを取ると次式のように表される。
【0060】
【数1】
【0061】ここで、時間tが十分大きければ(たとえ
ば前述のように100μ秒)、次式が得られる。
【0062】E[Y(t)・Y*(t)]=1 E[n1(t)・Y*(t)]=0 E[n2(t)・Y*(t)]=0 E[n3(t)・Y*(t)]=0 E[n4(t)・Y*(t)]=0 この結果、受信応答ベクトルh1,h2,h3,h4は、次
式で表わされる。
【0063】h1=E[X1・Y*(t)] h2=E[X2・Y*(t)] h3=E[X3・Y*(t)] h4=E[X4・Y*(t)] このようにして得られた受信応答ベクトルは、時間平均
によってノイズの影響が軽減されており、干渉波がない
場合、このようにノイズの影響が軽減された受信応答ベ
クトルは、理想的なウェイトベクトルとの相関が非常に
高いものとなる。図1の実施の形態1では、このように
理想的なウェイトベクトルとの相関が非常に高い受信応
答ベクトルを送信ウェイトベクトルとして設定すること
により、4本のアンテナから送信される電力の最大化を
図ることができる。
【0064】なお、このように求められた受信応答ベク
トルを転用した送信ウェイトは、1フレームごとに更新
されることになる。
【0065】図2は、図1のデジタル信号処理装置(D
SP)4で実現される図1の送信ウェイト推定方法を示
すフロー図である。
【0066】図2を参照して、まずステップS1におい
て、受信ウェイトベクトル計算機1によって、図7の従
来例と同様に受信ウェイトベクトルが計算される。
【0067】そして、ステップS2において、従来例と
同様に、乗算器MR1〜MR4および加算器MAによる
複素演算により、受信信号Y(t)が算出される。
【0068】次に、ステップS3において、受信応答ベ
クトル計算機5により、受信信号X 1,X2,X3,X
4と、一旦算出された受信信号Y(t)との乗算および
時間平均により、受信応答ベクトルが算出される。
【0069】そして、ステップS4において、ステップ
S3で計算された受信応答ベクトルが送信ウェイトベク
トルに転用され、送信ウェイトベクトル計算機3に設定
される。
【0070】以上のように、この発明の実施の形態1に
よれば、アダプティブアレイ基地局において、計算され
た受信応答ベクトルを送信ウェイトベクトルとして用い
ることによってそれぞれのアンテナにおけるノイズの影
響を除去したことにより高精度の送信ウェイトベクトル
の推定が可能となり、ひいては十分な送信電力による信
号の送信が可能となる。この結果、移動局の受信レベル
が増大し、移動体通信システムにおける通信品質の向上
を図ることができる。
【0071】[実施の形態2]図3は、この発明の実施
の形態2による無線装置として、PHSのアダプティブ
アレイ基地局の処理を機能的に説明する機能ブロック図
である。図3に示す機能ブロックは、DSPのようなデ
ジタル信号処理装置4により、ソフトウェア的に実行さ
れる。
【0072】図3に示したアダプティブアレイ基地局
は、図1に示した実施の形態1のアダプティブアレイ基
地局と以下の点を除いて同じである。すなわち、図1の
構成に加えて、送信ウェイトベクトル計算機6が設けら
れており、送信ウェイトベクトル計算機6は、4本のア
ンテナA1,A2,A3,A4でそれぞれ受信した信号
1,X2,X3,X4と、受信応答ベクトル計算機5で計
算された受信応答ベクトルH(t)と、メモリ2に格納
されている参照信号d(t)とを受けて、送信ウェイト
ベクトルを算出する。
【0073】より詳細に、たとえば受信ウェイトベクト
ル計算機1では、RLS、LMSなどのアルゴリズム
で、アレイ出力と参照信号との誤差の2乗である|ΣW
(t)X(t)−d(t)|2が最小となるように、シ
ンボルごとに受信ウェイトベクトルW(t)を逐次更新
し、収束させている。このようにして、受信ウェイトベ
クトルW(t)の計算を開始する際、最初に受信ウェイ
トベクトルW(t)の初期値として、たとえば0,0,
0,0のような適当な値を与えているが、この実施の形
態2の送信ウェイトベクトル計算機6では、受信応答ベ
クトル計算機5で計算された受信応答ベクトルをウェイ
トベクトルW(t)の初期値として用いて、受信信号ベ
クトルX(t)とウェイトベクトルW(t)との積と、
参照信号d(t)との誤差の2乗が最小となるように、
ウェイトベクトルを収束させていき、その結果を送信ウ
ェイトベクトルとして送信ウェイトベクトル設定機3に
設定する。
【0074】すなわち、この実施の形態2では、一旦ウ
ェイト推定処理により送信ウェイトベクトルを算出して
時間平均により受信応答ベクトルを求めた後、その受信
応答ベクトルを初期値として再度ウェイト推定処理を行
い、送信ウェイトベクトルを求めている。
【0075】なお、この実施の形態2では、ウェイト
は、シンボルごとに更新され、最終シンボルにて求まっ
たウェイトを送信ウェイトとしている。
【0076】上述の0,0,0,0のような適当な初期
値を与えた場合には、ウェイト推定処理により、ノイズ
の少ないアンテナに対するウェイトが大きくなるような
ウェイト推定が行われていた。これに対し、一旦ウェイ
ト推定された結果の時間平均に基づく受信応答ベクトル
はウェイト推定の初期値としてより正確な値と考えら
れ、このような初期値を用いて再度ウェイト推定処理を
行なうことにより、誤差成分の低減を図り、アンテナご
とのウェイトのばらつきを抑制することができる。
【0077】図4は、図3のデジタル信号処理装置(D
SP)4で実現される図3の送信ウェイト推定方法を示
すフロー図である。
【0078】図4を参照して、まずステップS11にお
いて、受信ウェイトベクトル計算機1によって、図7の
従来例と同様に受信ウェイトベクトルが計算される。
【0079】そして、ステップS12において、従来例
と同様に、乗算器MR1〜MR4および加算器MAによ
る複素演算により、受信信号Y(t)が算出される。
【0080】次に、ステップS13において、受信応答
ベクトル計算機5により、受信信号X1,X2,X3,X4
と、一旦算出された受信信号Y(t)との乗算および時
間平均により、受信応答ベクトルが算出される。
【0081】そして、ステップS14において、送信ウ
ェイトベクトル計算機6が、ステップS13で計算され
た受信応答ベクトルを初期値としてウェイト推定を行っ
て送信ウェイトベクトルを計算し、送信ウェイトベクト
ル計算機3に設定する。
【0082】以上のように、この発明の実施の形態2に
よれば、アダプティブアレイ基地局において、計算され
た受信応答ベクトルを送信ウェイトベクトル推定の初期
値として用いることによってそれぞれのアンテナにおけ
るノイズの影響を除去したことにより高精度の送信ウェ
イトベクトルの推定が可能となり、ひいては十分な送信
電力による信号の送信が可能となる。この結果、移動局
の受信レベルが増大し、移動体通信システムにおける通
信品質の向上を図ることができる。
【0083】[実施の形態3]図5は、この発明の実施
の形態3による無線装置として、PHSのアダプティブ
アレイ基地局の処理を機能的に説明する機能ブロック図
である。図5に示す機能ブロックは、DSPのようなデ
ジタル信号処理装置4により、ソフトウェア的に実行さ
れる。
【0084】図5に示したアダプティブアレイ基地局
は、図7に示した従来のアダプティブアレイ基地局と以
下の点を除いて同じである。すなわち、図7の従来例の
構成に加えて、送信ウェイトベクトル計算機7と、復調
回路8と、再変調回路9とが設けられている。
【0085】この実施の形態3における送信ウェイトベ
クトル計算機7は、送信ウェイトベクトルをウィナー解
から直接算出するものである。SMIアルゴリズムによ
りウィナー解を求めてウェイトベクトルを直接算出する
方法は周知であるが、その導出方法については後で詳細
に説明する。
【0086】前述のように、ノイズの影響を除去するた
めには、時間平均処理が有効である。したがって、時間
平均を十分長くとったウィナー解を算出することによ
り、理想的なウェイトベクトルが推定される。たとえば
PHSの場合、20シンボル(100μ秒)程度の期間
が用いられる。
【0087】また、後述するようにウィナー解の算出に
は参照信号が必要となるが、通常の参照信号(PR、U
Wなどの既知信号区間)は短いため、十分な長さの時間
平均を取ることができない。
【0088】そこで、この実施の形態3では、アダプテ
ィブアレイ処理により一旦算出された受信信号Y(t)
のデータ部などの信号系列(上述の20シンボルのよう
に既知信号区間よりも長い区間)を復調回路8で復調
し、さらに復調された信号を、受信エラーのない状態で
再変調回路9で再変調することにより得られた十分な長
さの信号系列を参照信号として利用することにより、時
間平均を十分長くとったウィナー解を算出することがで
きる。
【0089】以下に、ウィナー解の算出過程について説
明する。アンテナA1〜A4で受信した受信信号ベクト
ルをX(t)=[X1(t),X2(t),X3(t),
4(t)]Tとし、参照信号(この実施の形態では再変
調回路9の再変調出力信号)をr(t)とした場合、受
信信号ベクトルの相関行列Rxxは、以下の数2により算
出される。
【0090】
【数2】
【0091】この数2において、Hは複素共役転置、*
は複素共役、Eはアンサンブル平均(時間平均)を表わ
す。
【0092】一方、受信信号ベクトルと参照信号との相
関ベクトルrxdは、以下の数3により算出される。
【0093】
【数3】
【0094】ここで、ウィナー解、すなわち最適の送信
ウェイトベクトルWoptは、下記のように、数2で求め
た相関行列Rxxの逆行列と、相関ベクトルrxdとの積
で表わされる。
【0095】Wopt=Rxx-1・rxdこのように、十分
長い時間平均によりノイズの影響(特にウェイトのばら
つきの原因となるウェイト推定区間の初期の数シンボル
におけるノイズの影響)を除去した送信ウェイトベクト
ルを算出することができる。
【0096】なお、このように求められた送信ウェイト
は、1フレームごとに更新されることになる。
【0097】図6は、図5のデジタル信号処理装置(D
SP)4で実現される図5の送信ウェイト推定方法を示
すフロー図である。
【0098】図6を参照して、まずステップS21にお
いて、受信ウェイトベクトル計算機1によって、図7の
従来例と同様に受信ウェイトベクトルが計算される。
【0099】そして、ステップS22において、従来例
と同様に、乗算器MR1〜MR4および加算器MAによ
る複素演算により、受信信号Y(t)が算出される。
【0100】次に、ステップS23において、復調回路
8により、算出された受信信号Y(t)が復調され、さ
らに再変調回路9により再変調される。
【0101】そして、ステップS24において、送信ウ
ェイトベクトル計算機7が、ステップS23で計算され
た再変調信号を参照信号として、前述の計算式にしたが
ってウィナー解を計算し、最適の送信ウェイトベクトル
として送信ウェイトベクトル計算機3に設定する。
【0102】以上のように、この発明の実施の形態3に
よれば、アダプティブアレイ基地局において、再変調さ
れた受信信号を参照信号として、受信した無線信号のウ
ィナー解から直接、送信ウェイトベクトルを推定するこ
とによってそれぞれのアンテナにおけるノイズの影響を
除去したことにより高精度の送信ウェイトベクトルの推
定が可能となり、ひいては十分な送信電力による信号の
送信が可能となる。この結果、移動局の受信レベルが増
大し、移動体通信システムにおける通信品質の向上を図
ることができる。
【0103】なお、上述の各実施の形態では、PHSの
アダプティブアレイ基地局にこの発明を適用した場合に
ついて説明したが、この発明は、基地局に限らず、複数
アンテナを用いてアダプティブアレイ処理を行なうアダ
プティブアレイ移動局にも適用できることはいうまでも
ない。
【0104】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0105】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、無線
装置において、受信応答ベクトルの計算、ウィナー解の
計算により、送信ウェイトベクトルの推定に時間平均処
理を導入しているので、それぞれのアンテナにおけるノ
イズの影響を除去したことにより高精度の送信ウェイト
ベクトルの推定が可能となり、ひいては十分な送信電力
による信号送信が可能となる。このため移動体通信シス
テムにおける通信品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による無線装置の構
成を示す機能ブロック図である。
【図2】 図1に示した無線装置における送信ウェイト
推定方法を示すフロー図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による無線装置の構
成を示す機能ブロック図である。
【図4】 図3に示した無線装置における送信ウェイト
推定方法を示すフロー図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による無線装置の構
成を示す機能ブロック図である。
【図6】 図5に示した無線装置における送信ウェイト
推定方法を示すフロー図である。
【図7】 従来の無線装置の構成を示す機能ブロック図
である。
【符号の説明】
1 受信ウェイトベクトル計算機、2 メモリ、3 送
信ウェイトベクトル設定機、4 デジタル信号処理装
置、5 受信応答ベクトル計算機、6,7 送信ウェイ
トベクトル計算機、8 復調回路、9 再変調回路、A
1,A2,A3,A4 アンテナ、S1,S2,S3,
S4 スイッチ回路、MR1,MR2,MR3,MR
4,MT1,MT2,MT3,MT4 乗算器、MA
加算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 克敏 大阪府大東市三洋町1番1号 三洋テレコ ミュニケーションズ株式会社内 Fターム(参考) 5K059 CC03 DD32

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するアダプテ
    ィブアレイ処理手段と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    く時間平均処理により送信ウェイトベクトルを推定する
    送信ウェイトベクトル推定手段と、 外部から供給された送信信号を前記推定された送信ウェ
    イトベクトルで重み付けして前記複数のアンテナに供給
    する重み付け手段とを備えた、無線装置。
  2. 【請求項2】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するアダプテ
    ィブアレイ処理手段と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    いて受信応答ベクトルを計算する受信応答ベクトル計算
    手段と、 前記計算された受信応答ベクトルを送信ウェイトベクト
    ルとして推定する送信ウェイトベクトル推定手段と、 外部から供給された送信信号を前記推定された送信ウェ
    イトベクトルで重み付けして前記複数のアンテナに供給
    する重み付け手段とを備えた、無線装置。
  3. 【請求項3】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するアダプテ
    ィブアレイ処理手段と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    いて受信応答ベクトルを計算する受信応答ベクトル計算
    手段と、 前記計算された受信応答ベクトルを送信ウェイトベクト
    ルの初期値として、前記複数の無線信号および所定の参
    照信号から送信ウェイトベクトルを推定する送信ウェイ
    トベクトル推定手段と、 外部から供給された送信信号を前記推定された送信ウェ
    イトベクトルで重み付けして前記複数のアンテナに供給
    する重み付け手段とを備えた、無線装置。
  4. 【請求項4】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するアダプテ
    ィブアレイ処理手段と、 前記抽出された受信信号を再変調する再変調手段と、 前記再変調された受信信号を参照信号として、前記複数
    の無線信号のウィナー解を算出して送信ウェイトベクト
    ルとして推定する送信ウェイトベクトル推定手段と、 外部から供給された送信信号を前記推定された送信ウェ
    イトベクトルで重み付けして前記複数のアンテナに供給
    する重み付け手段とを備えた、無線装置。
  5. 【請求項5】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置における送信ウェイト推定方法であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    く時間平均処理により送信ウェイトベクトルを推定する
    ステップとを備えた、送信ウェイト推定方法。
  6. 【請求項6】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置における送信ウェイト推定方法であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    いて受信応答ベクトルを計算するステップと、 前記計算された受信応答ベクトルを送信ウェイトベクト
    ルとして推定するステップとを備えた、送信ウェイト推
    定方法。
  7. 【請求項7】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置における送信ウェイト推定方法であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    いて受信応答ベクトルを計算するステップと、 前記計算された受信応答ベクトルを送信ウェイトベクト
    ルの初期値として、前記複数の無線信号および所定の参
    照信号から送信ウェイトベクトルを推定するステップと
    を備えた、送信ウェイト推定方法。
  8. 【請求項8】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置における送信ウェイト推定方法であって、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記抽出された受信信号を再変調するステップと、 前記再変調された受信信号を参照信号として、前記複数
    の無線信号のウィナー解を算出して送信ウェイトベクト
    ルとして推定するステップとを備えた、送信ウェイト推
    定方法。
  9. 【請求項9】 複数アンテナを用いて信号を送受信する
    無線装置における送信ウェイト推定プログラムであっ
    て、コンピュータに、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    く時間平均処理により送信ウェイトベクトルを推定する
    ステップとを実行させる、送信ウェイト推定プログラ
    ム。
  10. 【請求項10】 複数アンテナを用いて信号を送受信す
    る無線装置における送信ウェイト推定プログラムであっ
    て、コンピュータに、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    いて受信応答ベクトルを計算するステップと、 前記計算された受信応答ベクトルを送信ウェイトベクト
    ルとして推定するステップとを実行させる、送信ウェイ
    ト推定プログラム。
  11. 【請求項11】 複数アンテナを用いて信号を送受信す
    る無線装置における送信ウェイト推定プログラムであっ
    て、コンピュータに、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記複数の無線信号と前記抽出された受信信号とに基づ
    いて受信応答ベクトルを計算するステップと、 前記計算された受信応答ベクトルを送信ウェイトベクト
    ルの初期値として、前記複数の無線信号および所定の参
    照信号から送信ウェイトベクトルを推定するステップと
    を実行させる、送信ウェイト推定プログラム。
  12. 【請求項12】 複数アンテナを用いて信号を送受信す
    る無線装置における送信ウェイト推定プログラムであっ
    て、コンピュータに、 前記複数のアンテナで受信した複数の無線信号にアダプ
    ティブアレイ処理を施して受信信号を抽出するステップ
    と、 前記抽出された受信信号を再変調するステップと、 前記再変調された受信信号を参照信号として、前記複数
    の無線信号のウィナー解を算出して送信ウェイトベクト
    ルとして推定するステップとを実行させる、送信ウェイ
    ト推定プログラム。
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