JP3548085B2 - 無線受信装置および応答ベクトル推定方法 - Google Patents

無線受信装置および応答ベクトル推定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線受信装置および応答ベクトル推定方法に関し、特に移動通信システムの基地局において、移動端末装置から受信した信号の応答ベクトルを推定するための無線受信装置および応答ベクトル推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発達しつつある携帯電話のようなデジタル移動無線通信システムにおいては、基地局の無線受信装置は、各ユーザの移動端末装置の応答ベクトルの推定を行なう。
【0003】
ここで、応答ベクトル(response vector)とは、基地局の無線受信装置で受信した移動端末装置からの信号成分のうち、各移動端末装置からの信号の振幅および位相に関する情報を表わすものである。無線受信装置において、このような各移動端末装置ごとの応答ベクトルを推定することにより、各移動端末装置から基地局の無線受信装置までの無線区間の伝搬路特性、信号受信時における電力値などを検出することが可能となる。
【0004】
特に、基地局の複数のアンテナで送受信される信号の振幅および位相の成分を調節することによって、信号電波の送受信の指向性を制御するアダプティブアレイ方式の無線受信装置においては、各アンテナごとの振幅および位相の成分の調節は、本質的に、推定された応答ベクトルに基づいてウエイトベクトルを計算することによって行なわれる。
【0005】
図13は、このような応答ベクトルの推定機能を有する従来の無線受信装置の概略ブロック図である。まず、図13を参照して、従来の無線受信装置における応答ベクトルの推定方法について説明する。
【0006】
図13に示す従来の無線受信装置は、たとえば2本のアンテナ素子202,203を用いる無線受信装置である。
【0007】
図13において、アンテナ素子202,203で受信した信号をそれぞれX(t),X(t)とすると、これらの受信信号は下記の式で表現される。
【0008】
(t)=h11(t)+h12(t)+N(t)…(1)
(t)=h21(t)+h22(t)+N(t)…(2)
ここで、信号S(t)は、図示しないユーザ1の移動端末装置(以下、端末ユーザ1と称す)から送信されてきた変調信号を表わし、信号S(t)は、図示しないユーザ2の移動端末装置(以下、端末ユーザ2と称す)から送信されてきた変調信号を表わし、係数h11,h21,h12,h22は応答ベクトルを表わし、N(t)は1つ目のアンテナ素子202で受信した信号のノイズ成分であり、N(t)は2つ目のアンテナ素子203で受信した信号のノイズ成分である。
【0009】
より詳細に、h11は1つ目のアンテナ素子202で受信された端末ユーザ1の応答ベクトルであり、h21は2つ目のアンテナ素子203で受信された端末ユーザ1の応答ベクトルであり、h12は1つ目のアンテナ素子202で受信された端末ユーザ2の応答ベクトルであり、h22は2つ目のアンテナ素子203で受信された端末ユーザ2の応答ベクトルである。
【0010】
ここで、各端末ユーザごとの応答ベクトルは、受信信号X(t),X(t)と当該端末ユーザの変調信号の複素共役であるS (t)とを乗算したものを、アンサンブル平均(時間平均)することによって求められる。
【0011】
すなわち、端末ユーザ1の応答ベクトルは次のように求められる。
【0012】
【数1】
Figure 0003548085
【0013】
一方、端末ユーザ2の応答ベクトルは次のように求められる。
【0014】
【数2】
Figure 0003548085
【0015】
以下に、受信信号X(t)と変調信号の複素共役S(t)との積のアンサンブル平均が応答ベクトルになることを、たとえば端末ユーザ1の場合を例に取って証明する。
【0016】
まず、受信信号X(t)と端末ユーザ1からの変調信号の複素共役S (t)との積のアンサンブル平均であるE[X(t)S (t)]を展開すると下記のとおりである。
【0017】
E[X(t)S (t)]=E[(h11(t)+h12(t)+N(t))S (t)]=E[h11(t)S (t)+h12(t)S (t)+N(t)S (t)]…(5)
ここで、S (t)はS(t)の複素共役であり、S (t)は、S(t)およびN(t)との間に相関がないので、以下の式が得られる。
【0018】
E[S(t)S (t)]=1…(6)
E[S(t)S (t)]=0…(7)
E[N(t)S (t)]=0…(8)
これらの(6)〜(8)式を(5)式に代入すると、
E[X(t)S (t)]=h11となる。
【0019】
同様に、受信信号X(t)と端末ユーザ1からの変調信号の複素共役S (t)との積のアンサンブル平均であるE[X(t)S (t)]を展開すると下記のとおりである。
【0020】
E[X(t)S (t)]=E[(h21(t)+h22(t)+N(t))S (t)]=E[(h21(t)S (t)+h22(t)S (t)+N(t)S (t)]…(9)
ここで、上述の(6)、(7)式に加えて、次式が得られる。
【0021】
E[N(t)S (t)]=0…(10)
これらの(6)、(7)、(10)式を(9)式に代入すると、
E[X(t)S (t)]=h21となる。
【0022】
以上から、各アンテナ素子での受信信号X(t),X(t)と端末ユーザ1の変調信号の複素共役S (t)との積をアンサンブル平均することにより、係数h11,h21、すなわち(3)式に示す端末ユーザ1の応答ベクトルが算出されることが理解される。
【0023】
(4)式に示す端末ユーザ2の応答ベクトルの算出方法についても、上述の端末ユーザ1の応答ベクトルの算出方法と同じなのでその説明は省略する。
【0024】
図13に戻って、そこに示す回路構成は、2人の端末ユーザのうち特に一方の端末ユーザからの受信信号の応答ベクトルを算出するためのものである。
【0025】
アンテナ素子202,203でそれぞれ受信した信号X(t),X(t)は、信号処理部204に与えられ、ダイバーシティ処理またはアダプティブアレイ処理など、周知の信号処理が施された後、復調処理部205に与えられる。復調処理部205は、受信信号を復調して対応する端末ユーザ(たとえば端末ユーザ1)のビット列データを生成し、復調データとして出力するとともに、再変調処理部206に与える。
【0026】
再変調処理部206は、与えられた復調データを再度変調し、対応する端末ユーザ1の変調信号の複素共役S (t)を生成する。生成された信号S (t)は、乗算器200,201のそれぞれの一方入力に与えられる。乗算器200,201のそれぞれの他方入力には、アンテナ素子203,202で受信された信号X(t),X(t)が遅延素子207,208を介して与えられる。遅延素子207,208は、再変調処理部206により再変調された信号S (t)に受信信号X(t),X(t)のタイミングを合わせるためのタイミング調整手段として機能する。
【0027】
乗算器201は、タイミングが合わされた受信信号X(t)と再変調信号S (t)とを乗算し、その結果であるX(t)S (t)を平均化処理部209に与える。乗算器200は、タイミングが合わされた受信信号X(t)と再変調信号S (t)とを乗算し、その結果であるX(t)S (t)を平均化処理部209に与える。平均化処理部209は、これらの乗算結果のアンサンブル平均を取り、(3)式に示すように端末ユーザ1の応答ベクトルが算出される。
【0028】
図13に示した構成は、2人の端末ユーザのうち端末ユーザ1の応答ベクトルのみを算出するためのものである。しかしながら現実には、複数の端末ユーザの全員の応答ベクトルを求めなければならない場合がある。
【0029】
たとえば、アダプティブアレイ処理により同じ周波数における1つのタイムスロットを空間的に分割して複数の端末ユーザのデータを伝送する周知のPDMA(Path Division Multiple Access)方式の無線通信システムの受信装置では、同一タイムスロットのチャネルに接続できる複数の端末ユーザのすべての応答ベクトルを推定し、それらの相関を取る必要がある。そして、そのうちの2人の端末ユーザの相関値が1に近づけば、2人の端末ユーザの信号電波の到来方向が互いに接近しているものと判断し、チャネル割当の変更等の処理を行なうことになる。
【0030】
したがって、複数の端末ユーザに対応するためには、図13に示した端末ユーザ1人用の回路構成を複数個並列に設ける必要がある。
【0031】
図14は、このような複数端末対応の無線受信機の一例として、2人分の端末ユーザの応答ベクトルの推定機能を有する従来の無線受信装置に示す概略ブロック図である。
【0032】
図14に示した構成は、2つのアンテナ素子202,203を共用して、図13に示した応答ベクトル推定のための回路構成を2つ並列に配列したものである。図14の上段の回路構成における平均化処理部209からは、前述のように端末ユーザ1の応答ベクトル((3)式)が出力される。一方、下段の回路構成(上段と同一)における平均化処理部217からは、端末ユーザ2の応答ベクトル((4)式)が出力される。端末ユーザ2の応答ベクトルを算出するための下段の回路構成およびその動作は、図13について行なった応答ベクトルの推定のための回路構成および動作の説明と基本的に同じなのでここでは繰返さない。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
図13または図14に示した従来の応答ベクトル推定機能を有する無線受信装置では、復調処理部205(または213)で一旦受信信号を復調して得たビット列データを、再変調処理部206(または214)で再変調することによって各端末ユーザの変調信号を得て、応答ベクトルの生成に使用している。このため、応答ベクトルの推定のための演算量が多大なものとなり、処理時間の増加を招いていた。
【0034】
また、受信信号における干渉等の発生により、上述の受信処理が正しく施されない場合には、応答ベクトルの推定に誤りが生じ、上述の各種特性の評価、ウエイトベクトルの計算、アダプティブアレイ処理などが正しく行なわれなくなる。したがって、全体として無線受信装置の精度の劣化を来すことになる。
【0035】
それゆえに、この発明の目的は、多大な演算量を伴うことなく、応答ベクトルの推定が可能な無線受信装置および応答ベクトル推定方法を提供することである。
【0036】
この発明の他の目的は、受信エラーが生じた場合に無線受信装置の精度の劣化を防止した無線受信装置および応答ベクトル推定方法を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、複数のアンテナを用いて移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置は、信号抽出手段と、強制位相同期手段と、応答ベクトル生成手段とを備える。信号抽出手段は、複数のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して所望の移動端末装置からの信号を抽出する。強制位相同期手段は、抽出された信号の各シンボル点の位相を所定の信号基準点のうち最も近い信号基準点の位相に強制的に同期させる。応答ベクトル生成手段は、複数のアンテナで受信した信号と、強制位相同期手段によって位相同期させられた信号とに基づいて、所望の移動端末装置からの信号の応答ベクトルを生成する。
【0038】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の無線受信装置は、強制位相同期手段によって位相同期させられた信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに備える。
【0039】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の無線受信装置は、信号抽出手段によって抽出された信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに備える。
【0040】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2または3に記載の無線受信装置は、復調データ出力手段によって出力される復調データに受信エラーが発生しているか否かを判定するエラー判定手段と、エラー判定手段によって受信エラーが発生していると判定されると、応答ベクトル生成手段による応答ベクトルの生成を不能化する手段とをさらに備える。
【0041】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれかに記載の無線受信装置において、応答ベクトル生成手段は、複数のアンテナで受信した信号のそれぞれと、位相同期させられた信号とを乗算する乗算手段と、乗算の結果のそれぞれの時間平均を取る手段とを含む。
【0042】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から5のいずれかに記載の無線受信装置において、所定の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セット4点の2セットで構成される、π/4シフトQPSKの8点の基準点である。
【0043】
請求項7に記載の発明によれば、複数のアンテナを用いて移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置は、複数のアンテナで受信した信号を並列処理して複数の移動端末装置のそれぞれの応答ベクトルを推定する複数の応答ベクトル推定手段を備える。複数の応答ベクトル推定手段の各々は、信号抽出手段と、強制位相同期手段と、応答ベクトル生成手段とを含む。信号抽出手段は、複数のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して対応する移動端末装置からの信号を抽出する。強制位相同期手段は、抽出された信号の各シンボル点の位相を所定の信号基準点のうち最も近い信号基準点の位相に強制的に同期させる。応答ベクトル生成手段は、複数のアンテナで受信した信号と、強制位相同期手段によって位相同期させられた信号とに基づいて、対応する移動端末装置からの信号の応答ベクトルを生成する。
【0044】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の無線受信装置において、複数の応答ベクトル推定手段の各々は、強制位相同期手段によって位相同期させられた信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに含む。
【0045】
請求項9に記載の発明によれば、請求項7に記載の無線受信装置において、複数の応答ベクトル推定手段の各々は、信号抽出手段によって抽出された信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに含む。
【0046】
請求項10に記載の発明によれば、請求項8または9に記載の無線受信装置において、複数の応答ベクトル推定手段の各々は、復調データ出力手段によって出力される復調データに受信エラーが発生しているか否かを判定するエラー判定手段と、エラー判定手段によって受信エラーが発生していると判定されると、応答ベクトル生成手段による応答ベクトルの生成を不能化する手段とをさらに含む。
【0047】
請求項11に記載の発明によれば、請求項7から10のいずれかに記載の無線受信装置において、応答ベクトル生成手段は、複数のアンテナで受信した信号のそれぞれと、位相同期させられた信号とを乗算する乗算手段と、乗算の結果のそれぞれの時間平均を取る手段とを含む。
【0048】
請求項12に記載の発明によれば、請求項7から11のいずれかに記載の無線受信装置において、所定の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セット4点の2セットで構成される、π/4シフトQPSKの8点の基準点である。
【0049】
請求項13に記載の発明によれば、複数のアンテナを用いて移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置における応答ベクトル推定方法は、複数のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して所望の移動端末装置からの信号を抽出するステップと、抽出された信号の各シンボル点の位相を所定の信号基準点のうち最も近い信号基準点の位相に強制的に同期させるステップと、複数のアンテナで受信した信号と、強制的に同期させるステップによって位相同期させられた信号とに基づいて、所望の移動端末装置からの信号の応答ベクトルを生成するステップとを備える。
【0050】
請求項14に記載の発明によれば、請求項13に記載の応答ベクトル推定方法は、強制的に同期させるステップによって位相同期させられた信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力するステップをさらに備える。
【0051】
請求項15に記載の発明によれば、請求項13に記載の応答ベクトル推定方法は、信号を抽出するステップによって抽出された信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力するステップをさらに備える。
【0052】
請求項16に記載の発明によれば、請求項14または15に記載の応答ベクトル推定方法は、復調データを出力するステップによって出力される復調データに受信エラーが発生しているか否かを判定するステップと、判定するステップによって受信エラーが発生していると判定されると、応答ベクトルを生成するステップによる応答ベクトルの生成を不能化するステップとをさらに備える。
【0053】
請求項17に記載の発明によれば、請求項13から16のいずれかに記載の応答ベクトル推定方法において、応答ベクトルを生成するステップは、複数のアンテナで受信した信号のそれぞれと、位相同期させられた信号とを乗算するステップと、乗算の結果のそれぞれの時間平均を取るステップとを含む。
【0054】
請求項18に記載の発明によれば、請求項13から17のいずれかに記載の応答ベクトル推定方法において、所定の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セット4点の2セットで構成される、π/4シフトQPSKの8点の基準点である。
【0055】
したがって、この発明によれば、受信信号にアダプティブアレイ処理を施した後、抽出された信号を所定の信号基準点の位相に強制的に同期させることにより、従来は一旦復調したデータを再変調処理して得られていた各端末ユーザの変調信号が、直接得られることになり、演算量の著しい削減を図ることができる。
【0056】
さらに、この発明によれば、復調データに受信エラーが検出された場合には、応答ベクトルの推定を中止することにより、誤った応答ベクトルにより無線受信装置の精度が劣化することを防止することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0058】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による応答ベクトル推定機能を有する無線受信装置の機能ブロック図である。
【0059】
図1を参照して、アンテナ素子102,103でそれぞれ受信した信号X(t),X(t)は、それぞれ、乗算器104,105の一方入力に与えられるとともに、遅延素子108,109を介して乗算器101,100の一方入力にもそれぞれ与えられる。
【0060】
乗算器104,105の他方入力には、図示しないウエイト計算回路から後述するウエイトベクトルが入力される。乗算器104,105で得られた乗算結果は、加算器106で加算され、その結果は強制位相同期部107に与えられる。加算器106の出力は、後で詳細に説明するように、アダプティブアレイ処理による干渉除去動作によって抽出された所望の端末ユーザの信号成分が多い(SINRが高い)信号となっているが、残留干渉波やノイズ等の影響により、所望の端末ユーザの本来の変調信号からは多少オフセットのかかった信号となっている。
【0061】
そこで、強制位相同期部107では、アダプティブアレイ処理により抽出された信号を、後述する(I,Q)座標上の基準信号点に強制位相同期させる。この強制位相同期により、図13の従来例では一旦受信信号を復調して得たビット列データを再度変調することによって得ていた端末ユーザからの本来の変調信号を、直接得ることが可能となる。
【0062】
簡単に説明すると、たとえばPHS(Personal Handyphone System)等で通信に用いられる信号は、各シンボル点で常にπ/4シフトQPSK(Quadriphase Phase Shift Keying)の信号基準点のいずれかに真の信号点を有している。アダプティブアレイ処理後の信号は、干渉除去動作が正しく行なわれていれば実際の端末ユーザからの変調信号のほぼ信号点付近の信号となり、(I,Q)座標上の信号基準点の近傍に分布している。そこで、最尤推定法を用いて、アダプティブアレイ処理された信号の(I,Q)座標上での信号点と、π/4シフトQPSKが取り得る信号点とのユークリッド距離が最小値となるπ/4シフトQPSKの信号点に、アダプティブアレイ処理された信号を強制位相同期処理により合わせ込むことによって、実際の端末ユーザからの変調データを得るように構成したものである。上述のアダプティブアレイ処理および強制位相同期処理の詳細については後で説明する。
【0063】
図1に戻って、強制位相同期部107からは、端末ユーザ1の変調信号S(t)が出力され、複素共役出力処理部110で複素共役処理が行なわれて、S(t)の複素共役であるS (t)が出力され、乗算器101,100のそれぞれの他方入力に与えられる。一方、前述のように、乗算器101,100のそれぞれの一方入力には、遅延素子108,109によってタイミング調整された受信信号X(t),X(t)が入力される。
【0064】
乗算器101は、受信信号X(t)と変調信号S (t)とを乗算し、その結果であるX(t)S (t)を平均化処理部112に与える。乗算器100は、受信信号X(t)と変調信号S (t)とを乗算し、その結果であるX(t)S (t)を平均化処理部112に与える。
【0065】
平均化処理部112は、これらの乗算結果のアンサンブル平均を取り、(3)式に示すように端末ユーザ1の応答ベクトルが算出される。
【0066】
一方、強制位相同期部107の出力は、差動復号処理部111に与えられ、ビット列データに復調されて出力されるとともにエラーチェック部114にも与えられる。
【0067】
アダプティブアレイ処理では、所望の端末ユーザからの電波(所望波)の到来方向に対する干渉波の到来方向の影響、所望波と干渉波との受信電力の差、などの種々の要因により、所望波を抽出できない場合、すなわち受信エラーが発生する場合がある。このような受信エラーの代表的なものとして、CRC(Cyclic Redundancy Check)エラー、UW(Unique Word)エラーなどがある。
【0068】
エラーチェック部114は、復調データにこのような受信エラーが発生しているか否かを判定し、発生している場合には、スイッチ113を開いて、平均化処理部112からの応答ベクトルの供給を不能化する。
【0069】
差動復号処理部111およびエラーチェック部114の処理については後で説明する。
【0070】
図2は、図1の機能ブロック図に示したこの発明の実施の形態1による無線受信装置を実現する際のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0071】
図2を参照して、複数本、たとえば4本のアンテナANT,ANT,ANT,ANTで受信された端末ユーザからの信号は、対応するRF回路RF,RF,RF,RFで増幅された後、対応するA/D変換器AD,AD,AD,ADでデジタル信号に変換される。
【0072】
A/D変換器AD,AD,AD,ADの出力は、デジタルシグナルプロセッサ(以下、DSP)10に与えられ、この発明の実施の形態の動作は、このDSP10によりソフトウェア的に実現される。
【0073】
図2のDSP10内には、このDSPがソフトウェアで実行する主たる処理である「アダプティブアレイ処理」、「強制位相同期処理」、「受信応答ベクトル推定処理」、「差動復号処理」、および「エラーチェック処理」が経時的に列挙されている。これらの処理については、以下に詳細に説明する。
【0074】
図2のDSP10からは最終的に、所望の端末ユーザからのデータが復調されて外部へ出力されるとともに、推定された受信応答ベクトルも出力されることになる。
【0075】
図3は、この発明の実施の形態によるDSP10の全体的な処理の流れおよびその原理を説明するための図である。なお、図2に示したDSP10による処理のうち、応答ベクトルの推定処理の算出過程そのものについては、図13を参照して既に詳細に説明したので、ここでは繰返さない。また、エラーチェック処理については、図3とは別に後で説明する。
【0076】
図3においては、図2の4個のA/D変換器からの4本の受信信号線を、説明の便宜上、1本の信号線で示し、「受信信号」と表記している。
【0077】
この受信信号は、図2のハードウェア構成図では、図示省略した受信フィルタ11を介してDSP10に入力される。
【0078】
先に述べたように、一般にPHS等で通信に用いられる信号は、各シンボル点で常にπ/4シフトQPSKの信号基準点のいずれかに真の信号点を有している(図3の各(I,Q)座標における○で示した8点)。しかしながら、実際に基地局で受信した信号電波のI,Q位相は、図3の(i)で示す(I,Q)座標のコンスタレーションで描かれているようにπ/4シフトQPSKの信号基準点には収束していない。
【0079】
このような状態の受信信号に対し、DSP10によってまずアダプティブアレイ処理が施される。
【0080】
アダプティブアレイ処理は、受信信号に基づいてアンテナごとの受信係数(ウェイト)からなるウェイトベクトルを計算して適応制御することによって、所望の端末ユーザからの信号を正確に抽出する処理である。
【0081】
図4は、DSP10によるアダプティブアレイ処理を機能的に説明するための機能ブロック図である。
【0082】
図4を参照して、ウェイト計算回路20は、後述するアルゴリズムによりアンテナごとのウェイトからなるウェイトベクトルW(t)を算出し、乗算器MP,MP,MP,MPによって対応するアンテナからの受信信号X(t)とそれぞれ複素乗算する。加算器21によりその乗算結果の総和Y(t)が得られ、このY(t)は以下のように複素乗算和として表わされる:
Y(t)=W(t)X(t)
ここで、W(t)はウェイトベクトルW(t)の複素共役の転置を表わしている。
【0083】
上述のような複素乗算和の結果Y(t)は、減算器22の一方入力に与えられ、基地局のメモリに予め記憶されている既知の参照信号d(t)との誤差が求められる。この参照信号d(t)は、端末ユーザからの受信信号が含むすべてのユーザに共通の既知の信号であり、たとえばPHSでは、受信信号のうち、既知のビット列で構成されたプリアンブル区間が用いられる。
【0084】
ウェイト計算回路20は、減算器22で算出された誤差の2乗を減少させるようウェイト係数を更新させる処理を実行する。アダプティブアレイ処理では、このようなウェイトベクトルの更新(ウェイト学習)を、時間や信号電波の伝搬路特性の変動に応じて適応的に行ない、受信信号X(t)中から干渉波成分やノイズを除去し、所望の端末ユーザからの信号Y(t)を抽出している。
【0085】
この発明の実施の形態によるウェイト計算回路20では、上述のように誤差の2乗に基づいた最急降下法(Minimum Mean Square Error:以下、MMSE)によりウェイトベクトルの更新すなわちウェイト学習を行なっている。より特定的には、ウェイト計算回路20は、後述するようにMMSEによるRLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやLMS(Least Mean Squares)アルゴリズムを使用している。
【0086】
このようなMMSEによるアダプティブアレイの処理技術、およびMMSEによるRLSアルゴリズムやLMSアルゴリズムは周知の技術であり、たとえば菊間信良著の「アレーアンテナによる適応信号処理」(科学技術出版)の第35頁〜第49頁の「第3章 MMSEアダプティブアレー」に詳細に説明されている。
【0087】
図5は、図4に示したアダプティブアレイの機能ブロック図の動作をDSP10がソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【0088】
先に説明したように、アダプティブアレイ処理では、複素乗算和Y(t)と、所定の参照信号d(t)(プリアンブルユニークワード等の既知の信号値)との誤差を求めているが、受信信号の全区間に参照信号値が存在するわけではないので、受信信号が参照信号が既知の区間にあるか否かで、異なる処理を行なっている。
【0089】
図5を参照して、アダプティブアレイ処理が開始されると、ステップS1において、時刻tが1シンボル目に設定される。なお、たとえばPHSの受信信号の1フレームは1〜120シンボルで構成され、そのうち前半部に信号既知の区間がある。
【0090】
次に、ステップS2において、相関行列P、忘却係数λ、ウェイトベクトルW、ステップサイズμの初期設定が行なわれる。
【0091】
次に、ステップS3において、シンボルt=1が参照信号既知の区間内か否かが判断され、参照信号既知の区間内であるので、ステップS4〜S8においてRLSアルゴリズムが実行される(RLSアルゴリズムの詳細については上記文献を参照)。
【0092】
まず、ステップS4において、時刻tのカルマンゲインベクトルK(t)を算出する。カルマンゲインベクトルは、
K(t)=T(t)/(1+X(t)T(t))で定義され、ここで
T(t)=λP(t−1)X(t)である。
【0093】
次に、ステップS5において、基地局内のメモリから既知の参照信号d(t)が読出される。
【0094】
次に、ステップS6において、以下のように時刻tでの参照信号と複素乗算和との誤差e(t)が算出される:
e(t)=d(t)−W(t−1)X(t)
そして、ステップS7において、カルマンゲインベクトルK(t)を用いて、以下のように時刻tでのウェイトベクトルW(t)が算出される:
W(t)=W(t−1)+e(t)K(t)
さらに、ステップS8において、以下のように時刻tでの相関行列P(t)の更新を行なっておく:
P(t)=λP(t)−K(t)T(t)
以上で、RLSアルゴリズムは終了し、ステップS9において、シンボルtが当該フレームの最終シンボルに到達していなければ、シンボルtをインクリメントしてステップS3に戻る。そしてシンボルtが参照信号既知の区間内にあることがステップS3で判断される限り、ステップS4〜S8のRLSアルゴリズムが繰返し実行され、各シンボルtごとにステップS7においてそのときのウェイトベクトルW(t)が算出されることになる。
【0095】
一方、ステップS3において、シンボルtが参照信号が未知の区間であると判断されると、ステップS10〜S12においてLMSアルゴリズムが実行される(LMSアルゴリズムの詳細については上記文献を参照)。
【0096】
前述のステップS4〜S8の処理では、受信信号のうち参照信号が存在する区間であったため、受信信号X(t)と参照信号d(t)とによりウェイト学習を行なっていたが、以下に説明するステップS10〜S12の処理では、受信信号のうち参照信号が存在しない区間であるため、1シンボル前に算出したウェイトベクトルと受信信号との複素乗算和と、π/4シフトQPSKの信号基準点との位相差を誤差としてウェイト学習を行なう。
【0097】
まず、ステップS10において、1シンボル前のウェイトベクトルW(t−1)から参照信号d(t)を逆算する。すなわち、d(t)=Det[W(t−1)X(t)]とおき、その信号点のI,Q信号からユークリッド距離が最短の4/πシフトQPSKの信号基準点を選出し、その信号基準点に信号d(t)をもっていく。
【0098】
次に、ステップS11において、前述のステップS6と同様に、時刻tでの参照信号と複素乗算和との誤差e(t)が算出される:
e(t)=d(t)−W(t−1)X(t)
そして、ステップS12において、以下のように時刻tでのウェイトベクトルW(t)が算出される:
W(t)=W(t−1)+μe(t)X(t)
以上で、LMSアルゴリズムは終了し、ステップS9においてシンボルtが当該フレームの最終シンボルに到達していなければ、シンボルtをインクリメントしてステップS3に戻る。そして、シンボルtが参照信号既知の区間の外にあることがステップS3で判断される限り、ステップS10〜S12のLMSアルゴリズムが繰返し実行され、各シンボルtごとにステップS12においてそのときのウェイトベクトルW(t)が算出されることになる。
【0099】
そして、ステップS9において、シンボルtが当該フレームの最終シンボルであるt=120に到達したことが判断されれば、アダプティブアレイ処理は終了する。
【0100】
ここで、アダプティブアレイ処理前の受信信号をX(t)とすれば、処理後の受信信号X′(t)は、X′(t)=W(t)X(t)と表わされる。
【0101】
なお、図5のフロー図から理解されるように、ステップS4〜S8のRLSアルゴリズムは処理が複雑なためウェイト学習に時間を要するが、収束が速いという利点を有する(たとえば10シンボル程度でウェイトが収束する)。これに対し、ステップS10〜S12のLMSアルゴリズムは処理が簡略化されているため、ウェイト学習に時間を要しないが、収束が遅いという欠点を有している(ウェイト学習に多くのシンボル数が必要となる)。
【0102】
このように、RLSアルゴリズムとLMSアルゴリズムとは、互いに一長一短であり、実現しようとする受信機の性能に合わせて両者を適宜組合せてアダプティブアレイ処理を実現すればよい。すなわち、図5のフロー図は例示であって、参照信号がある場合に、RLSアルゴリズムの代わりにLMSアルゴリズムを用いてもよく、参照信号が未知の場合に、LMSアルゴリズムの代わりにRLSアルゴリズムを用いてもよい。
【0103】
以上のように、既知の参照信号に基づいたウェイト学習を行なうアダプティブアレイ処理により生成される信号においては、周波数オフセット等の影響がかなり解消されている。これは、メモリに予め記憶されている参照信号にはそのようなオフセットやノイズはなく、この参照信号に基づいたウェイト学習により生成される信号自体の精度も向上されているからである。
【0104】
図3に戻ると、(ii)で示す(I,Q)座標は、アダプティブアレイ処理後の抽出された所望の信号の信号点(●)が、真の信号基準点(○)の付近に集中する。
【0105】
前述のように、PHSの真の信号点は、常に4/πシフトQPSKの8点の信号基準点(○)のいずれかにあるが、アダプティブアレイ処理では抑制しきれなかった残留干渉波成分やノイズ、ウェイト学習の精度上の問題等の要因により、抽出されたシンボルの信号点(●)が8点の信号基準点(○)には完全に一致していないデータもある。
【0106】
このため、DSP10により、アダプティブアレイ処理の次に、強制位相同期処理が実行される。この処理は、アダプティブアレイで抽出された信号点のI,Q位相(●)を、π/4シフトQPSKの信号基準点(○)のうち最も近い基準点のI,Q位相に強制的に同期させるものである。すなわち、図3の(ii)で示す(I,Q)座標が、(iii)で示す(I,Q)座標になるように、抽出された信号点のI,Q位相が4/πシフトQPSK信号基準点の位相に一致した状態にする処理を実行する。
【0107】
図6は、このような強制位相同期処理をDSP10がソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【0108】
図6を参照して、強制位相同期処理が開始されると、ステップS21において、時刻tが1シンボル目に設定される。
【0109】
そして、ステップS22において、アダプティブアレイ処理後の信号のI,Q信号をそれぞれ(X(t),Y(t))と設定する。
【0110】
次に、ステップS23において、シンボルtが偶数か奇数かが判別される。
なお、PHSの真の信号点は、4/πシフトQPSKの8個の信号基準点のいずれかにあることは先に述べたが、より正確には、これらの8個の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セットが4つの基準点からなる2セットで構成されている。
【0111】
より特定的には、シンボルtが偶数のときには、ステップS24に示すようにπ/4シフトQPSKの信号点は、(1,0)、(0,1)、(−1,0)、(0,−1)の4点と設定する。
【0112】
一方、シンボルtが奇数のときには、ステップS25に示すように、π/4シフトQPSKの信号点は、(1,1)/21/2、(−1,1)/21/2、(−1,−1)/21/2、(1,−1)/21/2の4点と設定する。
【0113】
そして、ステップS26において、シンボルtが偶数のときも奇数のときも、アダプティブアレイ処理後の信号のI,Q信号座標(X(t),Y(t))とのユークリッド距離が最短となる信号基準点を、その時刻tに対応するいずれかのセットの4つの信号基準点の中から選び、(X(t),Y(t))をその信号基準点のI,Q信号に強制的に同期させる。
【0114】
そして、ステップS27において、シンボルtが当該フレームの最終シンボルに到達していなければ、ステップS28においてシンボルtをインクリメントしてステップS23に戻る。そして、アダプティブアレイ処理された信号の各シンボルごとの強制位相同期処理を、当該フレームのシンボルが終了するまで(t=120に達するまで)、繰返し実行する。
【0115】
以上のようなアダプティブアレイ処理および強制位相同期処理により、所望の端末ユーザからの実際の変調信号S(t)を再生し、応答ベクトルの推定処理に供することが可能となる。なお、応答ベクトル推定処理そのものについての説明は繰返さない。
【0116】
図3に戻ると、DSP10により、強制位相同期処理の次に、差動復号処理が実行される。
【0117】
この作動信号処理は、強制位相同期された信号の時系列上の連続する2つのシンボル間の位相変化を検出し、予め規定されている位相差と復調データとの対応関係に基づいて、検出された位相変化に対応した2ビットデータを復調データとして出力するものである。すなわち、位相差が4パターンあれば、00、01、10、11の4つの2ビットデータを出力することが可能である。
【0118】
図3の例示では、2つのシンボル間の位相差Δθが3π/4のとき01の復調データが出力されることになる。
【0119】
図7は、このような差動復号処理をDSP10がソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【0120】
図7を参照して、図6の強制位相同期処理の終了後、差動復号処理が開始され、まず、ステップS31において、時刻tが1シンボル目に設定される。
【0121】
次に、ステップS32において、t=1のシンボルの信号と、その1シンボル後の信号との位相差Δθを次式により算出する:
Δθ=atan(Y(t+1)/X(t+1))−atan(Y(t)/X(t))
(なお、atanはアークタンジェントを意味する)
次に、ステップS33において、位相差とデータとの変換表である(−3π/4,11)、(3π/4,01)、(π/4,00)、(−π/4,10)に基づいて、ステップS32で検出された位相差から復調データを生成する。
【0122】
ステップS34において、シンボルtが当該フレームの最終シンボルに到達していなければ、シンボルtをステップS35においてインクリメントしてステップS32に戻る。そして信号の各シンボルごとの差動復号処理を当該フレームのシンボルが終了するまで(t=120に達するまで)、繰返し実行する。
【0123】
次に、図8は、図2に示すDSP10によるエラーチェック処理を示すフロー図である。
【0124】
まず、ステップS41において、上述の差動復号処理(図7)によって得られた復調データに、代表的な受信エラーであるCRCエラーまたはUWエラーが生じているか否かが判定される。
【0125】
もしも、このような受信エラーが発生していない場合には、ステップS41において、強制位相同期処理(図6)によって得られた端末ユーザの変調信号S(t)と、アンテナ素子で受信された信号X(t)との複素乗算およびその結果のアンサンブル平均により、当該端末ユーザの応答ベクトルの推定が行なわれる。
【0126】
一方、ステップS41において、受信エラーが発生していると判定された場合には、ステップS42の応答ベクトルの推定は行なわず、そのまま処理を終了する。
【0127】
この結果、復調データに受信エラーが発生した場合に誤った応答ベクトルにより無線受信装置の精度が劣化することを防止することができる。
【0128】
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2による応答ベクトル推定機能を有する無線受信装置の機能ブロック図である。
【0129】
図1の機能ブロック図に示した実施の形態1による無線受信装置は、2人の端末ユーザのうち端末ユーザ1の応答ベクトルのみを算出するためのものである。しかしながら、図13および図14の従来例に関連して説明したように、複数の端末ユーザの全員の応答ベクトルを求めなければならない場合がある。
【0130】
図9は、このような複数端末対応の無線受信機の一例として、2人分の端末ユーザの応答ベクトル推定機能を有するこの発明の実施の形態2による無線受信装置を示す機能ブロック図である。
【0131】
図9に示した構成は、2つのアンテナ素子102,103を共用して、図1に示した実施の形態1による応答ベクトル推定のための回路構成を2つ並列に(上段および下段に)配列したものである。図9の上段の回路構成における平均化処理部112からは、図1ないし図8に関連して既に詳細に説明したように、端末ユーザ1の応答ベクトル((3)式)が出力される。一方、図9の下段の同一の回路構成における平均化処理部124からは、端末ユーザ2の応答ベクトル((4)式)が出力される。端末ユーザ2の応答ベクトルを推定するための下段の回路構成およびその動作は、図1について行なった応答ベクトルの推定のための回路構成およびその動作の説明と同じなので、ここでは繰返さない。
【0132】
[実施の形態3]
図10は、この発明の実施の形態3による応答ベクトル推定機能を有する無線受信装置の機能ブロック図である。図10に示す実施の形態3による無線受信装置は、以下の点を除いて、図1に示した実施の形態1による無線受信装置と同じである。
【0133】
すなわち、図1に示した実施の形態1では、強制位相同期部107によって強制的に位相同期させられた信号に対し、差動復号処理部111で差動復号処理を施しているのに対し、図10に示した実施の形態3では、加算器106から出力されたアダプティブアレイ処理された信号に対し、差動復号処理部111で差動復号処理が施されている。
【0134】
図10の実施の形態3では、基準信号点への強制位相同期を行なっていない信号に対し、差動復号処理を行なっているので、復調データの精度の点では図1の実施の形態1による無線受信装置の方が好ましいと考えられる。
【0135】
応答ベクトルの推定に関しては、実施の形態1および3のいずれも、強制位相同期によって得られた端末ユーザの変調信号を用いて推定処理を行なっており、両実施の形態の間に差異はない。
【0136】
図11は、図10に示したこの発明の実施の形態3による無線受信装置を実現する際のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0137】
この図11のDSP10内に経時的に列挙されたそれぞれの処理については、実施の形態1に関連して図3ないし図8を参照して既に詳細に説明したので、ここではそれらの処理の説明を繰返さない。
【0138】
[実施の形態4]
図12は、この発明の実施の形態4による応答ベクトル推定機能を有する無線受信装置の機能ブロック図である。
【0139】
図10の機能ブロック図に示した実施の形態3による無線受信装置は、2人の端末ユーザのうち端末ユーザ1の応答ベクトルのみを算出するためのものである。しかしながら、前述のように、複数の端末ユーザの全員の応答ベクトルを求めなければならない場合がある。
【0140】
図12は、このような複数端末対応の無線受信機の一例として、2人分の端末ユーザの応答ベクトル推定機能を有するこの発明の実施の形態4による無線受信装置を示す機能ブロック図である。
【0141】
図12に示した構成は、2つのアンテナ素子102,103を共用して、図10に示した実施の形態3による応答ベクトル推定のための回路構成を2つ並列に(上段および下段に)配列したものである。図12の上段の回路構成における平均化処理部112からは、図1ないし図8に関連して既に詳細に説明したように、端末ユーザ1の応答ベクトル((3)式)が出力される。一方、図12の下段の同一の回路構成における平均化処理部124からは、端末ユーザ2の応答ベクトル((4)式)が出力される。端末ユーザ2の応答ベクトルを推定するための下段の回路構成およびその動作は、図10について行なった応答ベクトルの推定のための回路構成および動作の説明と同じなので、ここでは繰返さない。
【0142】
なお、上述の各実施の形態では、変調方式としてπ/4シフトQPSKを用いた場合について説明したが、変調方式はこれに限定されるものではない。
【0143】
以上のように、この発明の実施の形態によれば、アンテナ素子で受信した信号にアダプティブアレイ処理を施した後、基準信号点に強制位相同期させることによって、所望の端末ユーザからの本来の変調信号を正確に再生し、応答ベクトルの推定処理に供することができる。したがって、従来のように、受信信号を一旦ビット列データに復調した後、わざわざ再変調して変調信号を得る必要がなくなり、演算量の著しい削減を図ることができる。
【0144】
また、復調データに受信エラーが生じている場合には、応答ベクトルの推定を中止し、誤った応答ベクトルによって無線受信装置の精度が劣化する事態を防止している。
【0145】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0146】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、応答ベクトルの推定に必要な計算量を著しく削減し、処理速度の高速化を図ることができる。
【0147】
また、受信エラーが生じた場合であっても、誤った応答ベクトルにより無線受信装置の精度が劣化することを防止している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による無線受信装置の機能ブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による無線受信装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1によるDSPの全体的な処理を説明するための図である。
【図4】この発明の実施の形態1によるDSPによるアダプティブアレイ処理を機能的に説明するための機能ブロック図である。
【図5】図4に示したアダプティブアレイの機能ブロック図の動作をDSPがソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【図6】この発明の実施の形態1による強制位相同期処理をDSPがソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【図7】この発明の実施の形態1による差動復号処理をDSPがソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【図8】この発明の実施の形態1によるエラーチェック処理をDSPがソフトウェアで実行する際の処理を示したフロー図である。
【図9】この発明の実施の形態2による無線受信装置の機能ブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態3による無線受信装置の機能ブロック図である。
【図11】この発明の実施の形態3による無線受信装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図12】この発明の実施の形態4による無線受信装置の機能ブロック図である。
【図13】従来の無線受信装置の機能ブロック図である。
【図14】従来の無線受信装置の他の例の機能ブロック図である。
【符号の説明】
10 DSP、11 受信フィルタ、20 ウエイト計算回路、21 加算器、22 減算器、107,119 強制位相同期部、108,109,120,121 遅延素子、110,122 復調処理部、111,123 差動復号処理部、114,126 エラーチェック部、112,124 平均化処理部、113,125 スイッチ素子。

Claims (18)

  1. 複数のアンテナを用いて移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置であって、
    前記複数のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して所望の移動端末装置からの信号を抽出する信号抽出手段と、
    前記抽出された信号の各シンボル点の位相を所定の信号基準点のうち最も近い信号基準点の位相に強制的に同期させる強制位相同期手段と、
    前記複数のアンテナで受信した信号と、前記強制位相同期手段によって位相同期させられた信号とに基づいて、前記所望の移動端末装置からの信号の応答ベクトルを生成する応答ベクトル生成手段とを備える、無線受信装置。
  2. 前記強制位相同期手段によって位相同期させられた信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、前記検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに備える、請求項1に記載の無線受信装置。
  3. 前記信号抽出手段によって抽出された信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、前記検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに備える、請求項1に記載の無線受信装置。
  4. 前記復調データ出力手段によって出力される復調データに受信エラーが発生しているか否かを判定するエラー判定手段と、
    前記エラー判定手段によって受信エラーが発生していると判定されると、前記応答ベクトル生成手段による応答ベクトルの生成を不能化する手段とをさらに備える、請求項2または3に記載の無線受信装置。
  5. 前記応答ベクトル生成手段は、
    前記複数のアンテナで受信した信号のそれぞれと、前記位相同期させられた信号とを乗算する乗算手段と、
    前記乗算の結果のそれぞれの時間平均を取る手段とを含む、請求項1から4のいずれかに記載の無線受信装置。
  6. 前記所定の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セット4点の2セットで構成される、π/4シフトQPSKの8点の基準点である、請求項1から5のいずれかに記載の無線受信装置。
  7. 複数のアンテナを用いて移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置であって、
    前記複数のアンテナで受信した信号を並列処理して複数の移動端末装置のそれぞれの応答ベクトルを推定する複数の応答ベクトル推定手段を備え、
    前記複数の応答ベクトル推定手段の各々は、
    前記複数のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して対応する移動端末装置からの信号を抽出する信号抽出手段と、
    前記抽出された信号の各シンボル点の位相を所定の信号基準点のうち最も近い信号基準点の位相に強制的に同期させる強制位相同期手段と、
    前記複数のアンテナで受信した信号と、前記強制位相同期手段によって位相同期させられた信号とに基づいて、前記対応する移動端末装置からの信号の応答ベクトルを生成する応答ベクトル生成手段とを含む、無線受信装置。
  8. 前記複数の応答ベクトル推定手段の各々は、
    前記強制位相同期手段によって位相同期させられた信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、前記検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに含む、請求項7に記載の無線受信装置。
  9. 前記複数の応答ベクトル推定手段の各々は、
    前記信号抽出手段によって抽出された信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、前記検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力する復調データ出力手段をさらに含む、請求項7に記載の無線受信装置。
  10. 前記複数の応答ベクトル推定手段の各々は、
    前記復調データ出力手段によって出力される復調データに受信エラーが発生しているか否かを判定するエラー判定手段と、
    前記エラー判定手段によって受信エラーが発生していると判定されると、前記応答ベクトル生成手段による応答ベクトルの生成を不能化する手段とをさらに含む、請求項8または9に記載の無線受信装置。
  11. 前記応答ベクトル生成手段は、
    前記複数のアンテナで受信した信号のそれぞれと、前記位相同期させられた信号とを乗算する乗算手段と、
    前記乗算の結果のそれぞれの時間平均を取る手段とを含む、請求項7から10のいずれかに記載の無線受信装置。
  12. 前記所定の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セット4点の2セットで構成される、π/4シフトQPSKの8点の基準点である、請求項7から11のいずれかに記載の無線受信装置。
  13. 複数のアンテナを用いて移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置における応答ベクトル推定方法であって、
    前記複数のアンテナで受信した信号にアダプティブアレイ処理を施して所望の移動端末装置からの信号を抽出するステップと、
    前記抽出された信号の各シンボル点の位相を所定の信号基準点のうち最も近い信号基準点の位相に強制的に同期させるステップと、
    前記複数のアンテナで受信した信号と、前記強制的に同期させるステップによって位相同期させられた信号とに基づいて、前記所望の移動端末装置からの信号の応答ベクトルを生成するステップとを備える、応答ベクトル推定方法。
  14. 前記強制的に同期させるステップによって位相同期させられた信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、前記検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力するステップをさらに備える、請求項13に記載の応答ベクトル推定方法。
  15. 前記信号を抽出するステップによって抽出された信号の2シンボル間の位相変化を検出し、位相差とデータとの所定の対応関係に基づいて、前記検出された位相変化に対応するデータを復調データとして出力するステップをさらに備える、請求項13に記載の応答ベクトル指定方法。
  16. 前記復調データを出力するステップによって出力される復調データに受信エラーが発生しているか否かを判定するステップと、
    前記判定するステップによって受信エラーが発生していると判定されると、前記応答ベクトルを生成するステップによる応答ベクトルの生成を不能化するステップとをさらに備える、請求項14または15に記載の応答ベクトル推定方法。
  17. 前記応答ベクトルを生成するステップは、
    前記複数のアンテナで受信した信号のそれぞれと、前記位相同期させられた信号とを乗算するステップと、
    前記乗算の結果のそれぞれの時間平均を取るステップとを含む、請求項13から16のいずれかに記載の応答ベクトル推定方法。
  18. 前記所定の信号基準点は、シンボルごとに交互に交代する1セット4点の2セットで構成される、π/4シフトQPSKの8点の基準点である、請求項13から17のいずれかに記載の応答ベクトル推定方法。
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