JP4572601B2 - 無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)のように他の通信局との間で無線信号の送受信を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成してダイバーシティ受信やMIMO受信する無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、それぞれの伝搬路のチャネル推定を基に各ブランチの重みを決めてダイバーシティ受信を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、伝搬路の時間的な変化に拘わらず、最適なダイバーシティ受信を行なう無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
LANを始めとするコンピュータ・ネットワーキングにより、情報資源の共有や機器資源の共有を効率的に実現することができる。ここで、旧来の有線方式によるLAN配線からユーザを解放するシステムとして、無線LANが注目されている。無線LANによれば、オフィスなどの作業空間において、有線ケーブルの大半を省略することができるので、パーソナル・コンピュータ(PC)などの通信端末を比較的容易に移動させることができる。
近年では、無線LANシステムの高速化、低価格化に伴い、その需要が著しく増加してきている。特に、人の身の回りに存在する複数の電子機器間で小規模な無線ネットワークを構築して情報通信を行なうために、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の導入が検討されている。例えば、2.4GHz帯や、5GHz帯など、監督官庁の免許が不要な周波数帯域を利用して、異なった無線通信システム並びに無線通信装置が規定されている。
無線ネットワークに関する標準的な規格の1つにIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(例えば、非特許文献1を参照のこと)や、HiperLAN/2(例えば、非特許文献2又は非特許文献3を参照のこと)やIEEE802.15.3、Bluetooth通信などを挙げることができる。IEEE802.11規格については、無線通信方式や使用する周波数帯域の違いなどにより、IEEE802.11a(例えば、非特許文献4を参照のこと),b,gといった拡張規格が存在する。
ここで、室内で無線ネットワークを構築した場合、受信装置では直接波と複数の反射波・遅延波の重ね合わせを受信するというマルチパス環境が形成される。マルチパスにより遅延ひずみ(又は、周波数選択性フェージング)が生じ、通信に誤りが引き起こされる。そして、遅延ひずみに起因するシンボル間干渉が生じるという問題がある。
主な遅延ひずみ対策として、マルチキャリヤ(多重搬送波)伝送方式を挙げることができる。例えばIEEE802.11aでは、マルチキャリヤ伝送方式の1つであるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変調方式が無線LANの標準規格として採用されている。OFDM変調方式では、各キャリヤがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリヤの周波数が設定されている。情報伝送時には、シリアルで送られてきた情報を情報伝送レートより遅いシンボル周期毎にシリアル/パラレル変換して出力される複数のデータを各キャリヤに割り当ててキャリヤ毎に振幅及び位相の変調を行ない、その複数キャリヤについて逆FFTを行なうことで周波数軸での各キャリヤの直交性を保持したまま時間軸の信号に変換して送信する。また、受信時はこの逆の操作、すなわちFFTを行なって時間軸の信号を周波数軸の信号に変換して各キャリヤについてそれぞれの変調方式に対応した復調を行ない、パラレル/シリアル変換して元のシリアル信号で送られた情報を再生する。
OFDM変調方式による伝送は、同じ伝送容量のシングルキャリヤ伝送方式に比べ、1シンボル周期が長くなるので、到来波の遅延時間差が大きなマルチパス・フェージングや選択性フェージングに対する耐フェージング特性が強いという特徴がある。しかしながら、複数の到来波で構成されるマルチパスにおいて主波に対する妨害波の遅延時間がガード・インターバル以上になった場合や主波と妨害波の電力比(D/U)が大きい場合は復調信号の誤り率が劣化し、また、到来波の遅延時間差が小さなフラット・フェージングに対しても復調信号の誤り率が劣化するといった問題がある。
マルチパスによる劣化を解決するには、妨害波の除去を行なうアダプティブ・アレー信号処理が有効である。他方、フラット・フェージングによる劣化を解決するには、信号間の相関が小さくなるように配置した複数アンテナで受信した信号を用いるダイバーシティ受信が有効である。主な方法としては、複数受信信号のうち最も信号電力の強い受信信号を選択する選択ダイバーシティ、複数受信信号をそれぞれ復調して最大比合成を行なう最大比合成ダイバーシティなどが挙げられる。
ここで、ベースバンドIQ信号での受信ダイバーシティをする場合には、それぞれの伝搬路のチャネル行列Hの推定を基に各ブランチの重みを決める。無線LANなどでは一般に、バースト先頭の同期信号よりチャネル推定を行なう。ところが、伝搬路の状況は時間に従って変化していく。チャネル行列は、例えば室内での温度など雰囲気の変化、人や機器の移動により反射路の変化などを原因として、時々刻々と変化する。とりわけ、大量のデータを一度に送るバースト転送を行なう際には、時間の経過により、チャネル変動が生じ、問題が顕在化する。すなわち、バーストの途中からはチャネル推定が実際の伝搬路と食い違い、最適な受信信号を合成できな、という問題がある。
伝搬路の変化にチャネル推定を合わせていくために、パイロットOFDMシンボルに続くデータOFDMシンボルにおいても復調結果を再び変調した信号と受信信号を比較してチャネル推定を求めることがある。このとき、復調結果に誤りがあると、再び変調すると別の変調信号が生成されるために、これと受信信号を比較すると誤ったチャネル推定をしてしまう危険がある。このため、伝搬路の変化にチャネル推定を充分に追従させていくことができず、ビット誤りの原因となることがある。
また、期待値最大化アルゴリズムを用いて時間・周波数共分散行列の固有ベクトルの係数を反復演算して、ダイバーシティにおける各ブランチのチャネル推定の手法がある(例えば、特許文献1を参照のこと)。この場合、データ・シンボル予想器では各シンボルの確率を計算・比較することによりデータ・シンボル予測している。ところが、これらの演算量は少なくなく、リアルタイム処理や、回路規模、消費電力の観点から、この方法の実用化は難しいと考えられる。さらに、この方法には、ブランチ数が増大すると、計算規模も飛躍的に増大してしまうという問題もある。また、これらの演算を一箇所にまとめて行なう構成となっているため、ダイバーシティのブランチの数を増減する場合にはこの演算部を逐次変更する必要がある。言い換えれば、後からのブランチ追加・削除には対応できないのである。
他方、ダイバーシティ受信機ではそれぞれのブランチの同期が異なる、あるいは、一部のブランチでしか同期を発見できない場合があるという問題がある。また、同期に関してはダイバーシティ効果を得られておらず、低SN比において同期発見確率が向上した訳ではなく、同期がボトルネックとなりダイバーシティの誤り率改善の効果が得られないでいる。周波数誤差もそれぞれのブランチで推定しているのではダイバーシティ効果はなく、低SN比においては周波数誤差推定の信頼性も高くないままである。
独立なチャネルを経た各ブランチからの受信信号は、単純に合成してもダイバーシティ・ゲインが得られないどころか、独立な信号を平均化することで信号もノイズと同様にキャンセルされてしまう。
この問題を解決するために、2系統以上の信号を入力することができる同期回路を設計することが考えられる。しかし、この場合にはブランチの数が増減する度に新たに設計し直す必要がある。
なお、ブランチ毎の同期が異なるという問題は、ダイバーシティ受信機だけでなく、MIMO受信機においても当てはまる。ここで、MIMO(Multi−Input Multi−Output)通信とは、送信機側と受信機側の双方において複数のアンテナ素子を備え、空間多重した伝送路を実現することにより、限られた周波数チャネル上で高品質で多数のユーザを収容し、伝送容量の拡大と通信速度向上を達成する技術である(例えば、特許文献2を参照のこと)。
特表2003−509963号公報 特開2003−338779号公報 International Standard ISO/IEC 8802−11:1999(E) ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition, Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications ETSI Standard ETSI TS 101 761−1 V1.3.1 Broadband Radio Access Networks(BRAN); HIPERLAN Type 2; Data Link Control(DLC) Layer; Part1: Basic Data Transport Functions ETSI TS 101 761−2 V1.3.1 Broadband Radio Access Networks(BRAN); HIPERLAN Type 2; Data Link Control(DLC) Layer; Part2: Radio Link Control(RLC) sublayer Supplement to IEEE Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements−Part 11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) specifications: High−speed Physical Layer in the 5GHZ Band
本発明の目的は、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成して好適にダイバーシティ受信することができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、それぞれの伝搬路のチャネル推定を基に各ブランチの重みを決めて好適にダイバーシティ受信を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、伝搬路の時間的な変化に拘わらず、最適なダイバーシティ受信を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ブランチの追加や削除に容易に対応することができ、ブランチ数が増えても計算負荷が飛躍的に増大することなく、チャネル推定の更新により合成比を追従して変化させ、最適なダイバーシティ受信やMIMO受信を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ブランチの追加や削除に容易に対応することができ、ブランチ数が増えても計算負荷が飛躍的に増大することなく、各ブランチの同期獲得と周波数誤差の推定を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、複数のアンテナからの受信信号をダイバーシティ受信する無線通信装置であって、
各アンテナからの受信信号を処理するブランチ毎にチャネル推定するチャネル推定手段と、
チャネル推定結果に基づいて各ブランチの合成比を決定し、各受信信号を重み付けしてダイバーシティ合成する合成手段と、
ダイバーシティ合成された信号を復調する復調手段とを備え、
前記チャネル推定手段はチャネル推定を更新し、前記合成手段はチャネル推定の更新に追従して各ブランチの合成比を変化させる、
ことを特徴とする無線通信装置である。
本発明は、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成して好適にダイバーシティ受信する無線通信装置に関するものであり、それぞれの伝搬路のチャネル推定を基に各ブランチの重みを決めて好適にダイバーシティ受信を行なうことができる。
ところが、各ブランチのチャネル推定を基に各ブランチの重みすなわち合成比を決定する場合、伝搬路の状況は時間の経過とともに変化していくことから、チャネル推定と実際の伝搬路が相違するために最適なダイバーシティ受信を行なうことができないという問題がある。とりわけ、大量のデータを一度に送るバースト転送を行なう際には、時間の経過により、チャネル変動が生じ、問題が顕在化する。
これに対し、本発明によれば、各ブランチのチャネル推定を基にアンテナ合成してダイバーシティ受信する際、チャネル推定の更新とともにアンテナ合成比も変化させるようになっている。したがって、ダイバーシティにより復調誤り率が改善しており、データ・シンボルでの受信信号と再変調信号との比較によるチャネル推定の更新がより正確になり、アンテナ合成比もより適切になる。
すなわち、本発明によれば、ダイバーシティのアンテナ合成比を伝搬チャネルの変化に追従させることで、長いパケットにおいても最適なアンテナ合成比によるダイバーシティ・ゲインを保ち、誤り率を低く保つことができる。例えば端末が移動するときには伝搬チャネルの状況が著しく変化するが、その際にもダイバーシティをよりよく保つことが可能である。
また、本発明によれば、ダイバーシティのために誤り率が下がるので、データ・シンボルにおけるチャネル推定がより正確になり、チャネル推定を更新する際の時定数をより短くすることができる。しだかって、実際の伝搬路の変化に対するチャネル推定の追従性を良くすると同時に、ダイバーシティの合成比の追従性も上げることができる。
また、本発明によれば、各ブランチのチャネル推定の更新をブランチ毎に行なうため、ブランチの追加/削減を他の部分の変更をせずに容易にできる構成となっており、ブランチを増やしても計算規模はブランチ数倍でおさまる。
ここで、前記復調手段は、ダイバーシティ合成された信号の復調信号を再変調するようにしてもよい。このような場合、前記チャネル推定手段は、再変調信号と各アンテナからの受信信号の比較に基づいてチャネル推定を更新することができる。
また、ベースバンドIQ信号を合成してダイバーシティ受信する場合には、前記チャネル推定部はベースバンドIQ信号のデータ・シンボルを用いたチャネル推定値の更新を行ない、前記合成手段はチャネル推定の更新に追従して各ブランチの合成比を変化させるようにしてもよい。
また、ベースバンドOFDM信号をサブキャリヤ毎にアンテナ合成してダイバーシティ受信する場合には、前記チャネル推定部はベースバンド信号のデータOFDMシンボルを用いたチャネル推定値の更新を行ない、前記合成手段はチャネル推定の更新に追従してサブキャリヤ毎の各ブランチの合成比を変化させるようにしてもよい。この場合、前記チャネル推定手段は、再変調信号と各アンテナからのOFDM受信信号をサブキャリヤ毎に比較してチャネル推定を更新するようにする。
また、本発明の第2の側面は、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成してダイバーシティ受信やMIMO受信する無線通信装置であって、
各アンテナからの受信信号を処理するブランチ毎にプリアンブル信号の自己相関をとる自己相関手段と、
各ブランチの自己相関を合成する手段と、
各ブランチの自己相関を合成した信号を基に信号を発見し同期を獲得する同期手段と、
獲得された同期に基づいて各受信信号を処理する受信処理手段と、
を具備することを特徴とする無線通信装置である。
また、本発明の第3の側面は、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成してダイバーシティ受信やMIMO受信する無線通信装置であって、
各アンテナからの受信信号を処理するブランチ毎にプリアンブル信号の自己相関をとる自己相関手段と、
各ブランチの自己相関を合成する手段と、
各ブランチの自己相関を合成した信号を基に周波数誤差を推定する周波数誤差推定手段と、
推定された周波数誤差に基づいて各受信信号の周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
周波数誤差が補正された各受信信号を処理する受信処理手段と、
を具備することを特徴とする無線通信装置である。
複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成するダイバーシティ受信方式やMIMO受信方式においては、それぞれのブランチの同期が異なる、あるいは、一部のブランチでしか同期を発見できない場合がある、という問題がある。このため、同期がボトルネックとなりダイバーシティの誤り率改善の効果が得られない。また、周波数誤差推定の信頼性も高くない。
これに対し、本発明の第2及び第3の各側面によれば、自己相関信号を合成することにより同期でもダイバーシティ効果が得ることができる。特に、低SNRにおいてプリアンブル発見確率と周波数誤差推定精度が改善し、エラーレートを低減させることができる。
また、別々に同期すると、同期タイミングがずれたり一部のブランチでしか同期がとれなかったりするという問題があるが、本発明によれば、このような問題も解決する。この結果、受信信号をダイバーシティ合成する際に同期が異なる場合の処理を考える必要がなくなり、受信回路を簡単に構成することができる。
本発明によれば、同期回路のひな型を用意し、ブランチの追加に従って同期回路を追加していくという設計方式を適用することができるので、所望のブランチ数だけ同期回路を追加することにより簡単にダイバーシティ同期回路を構成することができる。
ここで、前記同期手段は、1つのブランチにおいて各ブランチにおける自己相関信号を加えた合成自己相関信号を基に同期を獲得し、他の各ブランチへ同期を供給するようにしてもよい。同様に、前記周波数誤差補正手段は、1つのブランチにおいて各ブランチにおける自己相関信号を加えた合成自己相関信号を基に周波数誤差を求め、他の各ブランチへ周波数誤差を供給するようにしてもよい。
したがって、本発明によれば、独立なチャネルを経た独立な受信信号を、自己相関若しくは信号強度としてから合成することにより、キャンセルすることなくダイバーシティ・ゲインを得ることができる。なお、信号の合成法として例えば平均化を用いることができる。
このような場合、ある1つのブランチにおける同期回路で求められた同期や周波数誤差の結果を、他のブランチの同期回路でも共有することができる。すなわち、第1の同期回路の自己相関信号にそれ以外の同期回路からの自己相関信号を加えた合成自己相関信号を第1の同期回路において、移動平均、プリアンブル発見、周波数誤差測定などの処理を行ない、同期、周波数誤差などを求め、その結果を他の同期回路に送り出すようにする。
あるいは、受信信号の自己相関を外部に出力し、外部で求めたタイミング・周波数誤差を入力し、これによって受信信号を切り出したり、周波数補正したりするようにしてもよい。この場合、無線通信装置内において使用しないタイミング推定・周波数誤差推定部を休止し、又は削除することができる。
また、本発明の第4の側面は、複数のアンテナからの受信信号をダイバーシティ受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
各アンテナからの受信信号を処理するブランチ毎にチャネル推定するチャネル推定ステップと、
チャネル推定結果に基づいて各ブランチの合成比を決定し、各受信信号を重み付けしてダイバーシティ合成する合成ステップと、
ダイバーシティ合成された信号を復調する復調ステップとを備え、
前記チャネル推定ステップではチャネル推定を更新し、前記合成ステップではチャネル推定の更新に追従して各ブランチの合成比を変化させる、
ことを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
また、本発明の第5の側面は、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成してダイバーシティ受信やMIMO受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
各アンテナからの受信信号を処理するブランチ毎にプリアンブル信号の自己相関をとる自己相関ステップと、
各ブランチの自己相関を合成するステップと、
各ブランチの自己相関を合成した信号を基に信号を発見し同期を獲得する同期ステップと、
獲得された同期に基づいて各受信信号を処理する受信処理ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
また、本発明の第6の側面は、複数のアンテナからの受信信号を選択又は合成してダイバーシティ受信やMIMO受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
各アンテナからの受信信号を処理するブランチ毎にプリアンブル信号の自己相関をとる自己相関ステップと、
各ブランチの自己相関を合成するステップと、
各ブランチの自己相関を合成した信号を基に周波数誤差を推定する周波数誤差推定ステップと、
推定された周波数誤差に基づいて各受信信号の周波数誤差を補正する周波数誤差補正ステップと、
周波数誤差が補正された各受信信号を処理する受信処理ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第4乃至第6の各側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第4乃至第6の各側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによってコンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1乃至第3の各側面に係る無線通信装置としてそれぞれ動作することができる。
本発明によれば、それぞれの伝搬路のチャネル推定を基に各ブランチの重みを決めて好適にダイバーシティ受信を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、伝搬路の時間的な変化に拘わらず、最適なダイバーシティ受信を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、ブランチの追加や削除に容易に対応することができ、ブランチ数が増えても計算負荷が飛躍的に増大することなく、チャネル推定の更新により合成比を追従して変化させ、最適なダイバーシティ受信を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、各ブランチのチャネル推定を基にアンテナ合成してダイバーシティ受信する際、チャネル推定を更新するとともにアンテナ合成比も変化させるようになっている。ダイバーシティにより復調誤り率が改善しており、データ・シンボルでの受信信号と再変調信号との比較によるチャネル推定の更新がより正確になり、アンテナ合成比もより適切になる。ブランチ毎にチャネル推定の更新を行なうので、ブランチの追加・削除が容易な構成であり、ブランチを増やしても計算規模はブランチ数倍でおさまる。
また、本発明によれば、ブランチの追加や削除に容易に対応することができ、ブランチ数が増えても計算負荷が飛躍的に増大することなく、各ブランチの同期獲得と周波数誤差の推定を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、各ブランチで求めたトレーニング・シーケンスの自己相関信号を合成して判定することで、同期発見確率と周波数誤差推定精度を向上させることができる。同期回路に自己相関信号、同期タイミング信号と周波数誤差信号の入出力を付け加え、他ブランチの自己相関信号を入力して自ブランチの自己相関信号と合成して同期と周波数誤差推定を行ない、タイミング信号と周波数誤差信号をそのブランチに返す方式とした。これにより、ブランチを追加しても同期回路を付け加えていくだけで、統合した同期を取ることが可能となり、且つ同期性能においてもダイバーシティ効果を得ることができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
図1には、無線LANなどのOFDM受信機におけるIQベースバンド信号のダイバーシティ合成部の構成例を示している。
OFDM受信機自体は2つのブランチを持ち、ブランチ毎にアンテナの受信信号がRF回路及びAD変換機など(いずれも図示しない)を経て、それぞれベースバンドIQ信号10、20としてバッファ30及び40と、同期回路のタイミング発見器07に入力される。
同期回路は、タイミング発見器(Timing Detector)07と、周波数誤差測定器(Frequency Estimator)08と、各ブランチの発振器(Oscilaotor)31及び41で構成される。本発明によれば、各ランチに共通の同期を獲得することができるが、その詳細については後述に譲る。
タイミング発見器07は、同期信号を発見すると、チャネル推定信号を周波数誤差測定器08に送るとともに、そのタイミングを各ブランチのバッファ30及び40にも送る。周波数誤差測定器08が測定した周波数誤差は、各ブランチの発振器(Oscilator)31及び41に送られ、受信信号バッファ30及び40から読み出された受信信号の周波数補正に使われる。
受信信号バッファ30及び40は、タイミング発見器07から供給されたタイミング信号を参考にして、チャネル推定信号12及び22と、データ・シンボル11及び21をそれぞれ切り出す。チャネル推定信号は既知の信号すなわちプリアンブル信号で構成され、これよりチャネルを推定することができる。各発振器31及び41は、チャネル推定信号12及び22と、データ・シンボル11及び21の周波数補正をして、各フーリエ変換器32及び42に送る。
各フーリエ変換器32及び42は、有効シンボル長分の信号をフーリエ変換し、各サブキャリヤの信号を取り出すことにより、時間軸の信号を周波数軸の信号に変換する。フーリエ変換されたチャネル推定信号13及び23と、データ・シンボル14及び24は、それぞれ等化器(Equalizer)33及び43に送られる。
等化器33及び43は、データ・シンボル並びにチャネル推定にダイバーシティ合成のための重みを付ける。また、等化器33及び43では、パイロット・サブキャリヤを参照して残留周波数誤差を推定して補正したり、データ・シンボル13及び23において復調器(Demapper)00から得られる再変調信号06との比較から伝搬チャネルを推定したりすることができる。そして、最初に求められたチャネル推定信号によるチャネル推定を修整する働きを等化器33及び43に追加することも可能であるが、この点については後に詳解する。
等化器33及び43により重み付けされたデータ・シンボル15及び25は、データ・シンボル合成部01に送られ、また、等化器33及び43により重み付けされたチャネル推定16及び26はチャネル推定合成部02に送られる。そして、それぞれの合成部01及び02における合成信号03及び04は、復調器00に送られる。
復調器00では、合成チャネル推定04を参照して、合成データ・シンボル03を復調し、軟判定値の復調信号05を出力する。復調信号05はデスクランブラ、デインタリーバやデパンクチャなどを経てチャネル復号される。
図2には、図1中において復調器00、ブランチ毎の合成部01及び02、並びに等化器33及び43の各機能モジュール周辺を拡大して図解している。
ここで、本実施形態に係る無線通信システムにおいて使用されるパケットのフレーム・フォーマットを図4に示しておく。図示のように、パケットは、ShortTrainingSymbol301と、LongTrainingSymbol302と、SIGNAL303と、DATA304を備えている。
ShortTrainingSymbol301は、プリアンブル発見、AGC設定、粗い周波数誤差測定などに使用される。また、LongTrainingSymbol302は、チャネル推定、周波数誤差推定などに使用される。また、SIGNAL303は、パケット長やデータレートなどを記述するフィールドである。また、DATA304は、データ部分(ペイロード)に相当する。
各ブランチにおいてチャネル推定信号から求めたチャネル初期推定111及び121は、複素共役部131及び141でそれぞれサブキャリヤ毎に共役複素数に変換され、ダイバーシティ合成の重み係数113及び123となる。
一方のブランチでは、乗算器150が受信信号1と重み係数113を乗算してサブキャリヤ毎に重み付けしたデータ・シンボル115を得るとともに、乗算器151がチャネル推定112と重み係数113を乗算してサブキャリヤ毎に重み付けしたチャネル推定116を得る。同様に、他方のブランチでは、乗算器160及び161はそれぞれ受信信号2及びチャネル推定122を重み係数123と乗算して、サブキャリヤ毎に重み付けしたデータ・シンボル125及びチャネル推定126を得る。
サブキャリヤ毎に重み付けられたデータ・シンボル115及び125は、受信信号合成部101でサブキャリヤ毎に合成され、合成データ・シンボル103として復調器100に入力される。同様に、サブキャリヤ毎に重み付けされたチャネル推定116及び126は、チャネル推定合成部102でサブキャリヤ毎に合成され、合成チャネル推定104として復調器100に入力される。なお、図2では2ブランチの場合の構成例を示しているが、nブランチに一般化することが可能である。
復調器100は、合成データ・シンボル103と合成チャネル推定104から各サブキャリヤを復調して復調信号105を上位レイヤに出力する。
また、本実施形態では、復調器100は、復調信号の再変調処理を行ない、再変調信号106を出力する。再変調信号106を各ブランチの受信データ・シンボル110及び120と比較することにより、各ブランチの新たなチャネル推定すなわちチャネル推定の更新を行なうことができる。
再変調信号106は、除算器132及び142においてそれぞれ各ブランチのデータ・シンボル110及び120とサブキャリヤ毎に除算され、ブランチ毎のチャネル推定114及び124が算出される。このチャネル推定114及び124と現チャネル推定112及び122とをサブキャリヤ毎にそれぞれ加重平均し、各ブランチについての新しいチャネル推定116及び126を作る。
他方、残留周波数誤差測定部152及び162では、受信信号1及び2にチャネル推定の複素共役113及び123を乗じて位相補正した信号115及び125のパイロット・サブキャリヤの位相より、各ブランチについての残留周波数誤差を測定する。このように、チャネル推定時から現データ・シンボル受信時の間に回転したパイロット・サブキャリヤの位相から、残留周波数誤差を測定できる。
また、残留タイミング誤差測定部153及び163では、それぞれのブランチにおける残留タイミング誤差を、現チャネル推定により位相を修整済みのデータ・シンボルのサブキャリヤの位相の捩れから求める。図示の例では、受信信号1及び2にチャネル推定の複素共役113及び123を乗じて位相補正した信号115及び125と復調器100による再変調信号106の複素共役を乗算して、データ・サブキャリヤの位相から変調成分をキャンセルした上で、データ・サブキャリヤの位相の捩れから残留タイミング誤差による位相回転を測定している。
このようにして求められた各ブランチにおける残留周波数誤差並びに残留タイミング誤差は、それぞれ位相回転量算出部138及び148において、サブキャリヤ毎の位相補正値118及び128としてまとめられる。
一方、更新されたチャネル推定116及び126は、それぞれ遅延器(Delay:D)137及び147で1シンボル分だけ遅延させた後、各位相補正器139及び149においてサブキャリヤ毎に位相補正されて、次のデータ・シンボルにおいてのチャネル推定値119及び129となる。
スイッチ130及び140は、最初のチャネル推定信号でのみチャネル推定信号から求めたチャネル初期推定111及び121を選択し、続くデータ・シンボルでは再変調信号と各アンテナからの受信信号の比較に基づいて更新されるチャネル推定119及び129を選択する。
このように、チャネル推定は毎シンボル受信する度に更新されていくが、これに応じてダイバーシティの合成ベクトルすなわちブランチ毎の重み係数113及び123も更新されることになる。
すなわち、本実施形態によれば、各ブランチのチャネル推定を基にアンテナ合成してダイバーシティ受信する際、チャネル推定の更新とともにアンテナ合成比も変化する。ダイバーシティにより復調誤り率が改善しているので、データ・シンボルでの受信信号と再変調信号との比較によるチャネル推定の更新がより正確になり、アンテナ合成比もより適切になる。
図1及び図2に示したダイバーシティ合成部の構成によれば、ブランチ毎にチャネル推定の更新を行なうようになっているので、ブランチの追加・削除が容易である。また、ブランチを増やしても計算規模はブランチ数倍でおさまる。
また、図3には、図1中において、タイミング発見器07、周波数誤差測定器08、受信バッファ30及び40、発振器31及び41の各機能モジュール周辺を詳細に説明するために拡大して図解している。
図示のダイバーシティ合成部は、ブランチ毎の同期回路1100及び1200を備えている。ある1つのブランチにおける同期回路で求められた同期や周波数誤差の結果を、他のブランチの同期回路でも共有することができる。図示の例では、タイミング発見器07と周波数誤差測定器08は、第1の同期回路1100のものを使い、第2の同期回路1200のものは使わない。
タイミング発見器07は、自己相関部1102、受信信号強度算出部1103、同期発見部1104、相互相関部1105、信号合成部1120、1121、1122で構成されている。また、周波数誤差測定器08は、自己相関部1102、位相回転量推定部1106、復調部1123で構成されている。第2の同期回路1200では、同期検出部1205を除き使用しないので、これらは休止させるかあるいは実装しないでおく。
受信信号1101及び1201は、それぞれ自己相関部1102及び1202で遅延信号との自己相関1111及び1211が求められる。自己相関部1102及び1202の遅延は、ShortTrainingSymbol301に対応している。
また、受信信号強度算出部1103及び1203では、各受信信号1101及び1201の信号強度1112及び1212が求められる。ここで、第2の同期回路1200側で求められた自己相関1211と信号強度1212は第1の同期回路1100に出力され、信号合成器1120及び1121で第1の同期回路で求められた自己相関1111並びに信号強度1112とそれぞれ合成される。独立なチャネルを経た独立な受信信号を、自己相関や信号強度としてから合成することにより、キャンセルすることなくダイバーシティ・ゲインを得ることができる。ここでは合成法として、平均化を行なっている。
第1の同期回路1100と第2の同期回路1200は、本来、同一の回路構成でよい。但し、本実施形態では、第2の同期回路1200は、同期や周波数誤差を第1の同期回路1100と共有するために、自己相関信号1211並びに信号強度信号1212を途中で第1の同期回路1100側に出力し、信号合成器1220及び1221は使用しない。このため、これら信号合成器1220及び1221は休止させるか実装段階で削除しておくことができる。
第1の同期回路1100では、自己相関部1102において自己相関が閾値を超えると、これをプリアンブル発見とし、最高値のタイミングを同期の第1のタイミング1133としている。閾値との比較を信頼できるものにするため、信号強度1132を参照して自己相関を正規化し、AGCゲインの変動をキャンセルする。同期発見部1104は、これらの移動平均、正規化、閾値との比較、最大値保持などの同期発見ための処理を行なう。また、第2の同期回路1200にも同様の構成からなる同期発見部1204が装備されるが、使用しないので休止するかあらかじめ実装されない。
相互相関部1105及び1205では、同期発見部1104で求められた同期の第1のタイミング1133を参照して、より精密なタイミングを求めることもできる。相互相関部1105及び1205は、LongTrainingSymbol302のパターンを持ち、入力される受信信号1101及び1201との相互相関1113及び1213をそれぞれ求める。
第2の同期回路1200で求めた相互相関1213は第1の同期回路1100に出力され、相互相関1113と合成されて、より精密な第2のタイミング1134が求められる。得られた精密なタイミング1134は、第1の同期回路1100の中でバッファ1108の読み出しアドレスとして使われると同時に第2の同期回路1200に出力され、第2の同期回路1200でもバッファ1208の読み出しアドレスとして使われる。
第2のタイミング1134を求めないときは、第1のタイミング1133をバッファ1108の読み出しアドレスとすると同時に第2の同期回路1200に出力し、第2の同期回路1200でもバッファ1208の読み出しアドレスとする。
上述した同期の獲得処理と並行して、チャネル推定信号(LongTrainingSymbol)302を利用して周波数誤差の測定を行なう。同期信号(ShortTrainingSymbol)301を発見した後、自己相関器1102及び1202の遅延は、LongTrainingsymbol302に対応するよう変更する。自己相関の合成信号1131は、周波数誤差推定器1106に送られて平均され、その位相より周波数誤差が推定1136される。
周波数誤差推定器1106には、受信信号とその遅延の複素共役の積rkrk-D1/2が入力される。この席の位相が区間D1/2における位相回転量となる。ゆえに、周波数誤差は下式の通りとなる。
Figure 0004572601
周波数誤差推定器1106では、位相を求める前にプリアンブル区間中の一定区間で入力の和を計算し、位相に関する平均をした上で位相を求める。
Figure 0004572601
そして、周波数誤差推定器1106では、求まった位相を周波数ではなく、サンプル当たりの位相回転量に変換する。この回転量を周波数誤差推定1136として、周波数補正器1107に送られるとともに第2の同期回路1200に出力される。そして、各ブランチの周波数補正器1107及び1207では、サンプル毎に逆方向に位相を戻すことによって、周波数補正が行なわれる。
なお、周波数誤差推定器1106では、ShortTrainingSymbol301でもLongTrainingSymbol302でも周波数誤差を求めることができる。ShortTrainingSymbolでは区間D1、LongTrainingSymbolでは区間D2当りの位相回転量が求まるので、サンプル当りの位相回転量に変換するときに調節を行なう。
周波数補正された各ブランチの受信信号1115及び1215は、それぞれ同期回路1100及び1200からOFDMシンボル単位に出力され、フーリエ変換器1109及び1209でフーリエ変換され、時間軸の信号を周波数軸の信号に変換される。
LongTrainingSymbol302を切り出してフーリエ変換した後、周波数領域の既知のパターンで符号反転したものがチャネル推定となるまた、SIGNAL303及びDATA304以降を切り出してフーリエ変換したものが、それぞれシグナル及びデータとなる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、複数のブランチを備えた受信機としてダイバーシティ受信機を例に挙げて本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、MIMO受信機やその他の複数のブランチを利用して無線信号の受信を行なう通信システムに対しても本発明を同様に適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
図1は、無線LANなどのOFDM受信機におけるIQベースバンド信号のダイバーシティ合成部の構成例を示した図である。 図2は、図1中において復調器00、ブランチ毎の合成部01及び02、並びに等化器33及び43で示した機能モジュール周辺を拡大して示した図である。 図3は、図1中において、タイミング発見器07、周波数誤差測定器08、受信バッファ30及び40、発振器31及び41の各機能モジュール周辺を拡大して示した図である。 図4は、パケットのフレーム・フォーマット構成例を示した図である。
符号の説明
00…復調器
01…データ・シンボル合成部
02…チャネル推定合成部
07…タイミング発見器
08…周波数誤差測定器
30,40…バッファ
31,41…発振器
32,42…フーリエ変換器
33,43…等化器
100…復調器
101…受信信号合成部
102…チャネル推定合成部
130,140…スイッチ
131,141…複素共役部
132,142…除算器
137,147…遅延器
138,148…位相回転量算出部
150,151,160,161…乗算器
152,162…残留周波数誤差測定部
153,163…残留タイミング誤差測定部
1100,1200…同期回路
1102,1202…自己相関部
1103,1203…受信信号強度算出部
1104…同期発見部
1105,1205…相互相関部
1106…位相回転量推定部
1107,1207…周波数補正器
1108,1208…バッファ
1120,1220,1121,1221,1122…信号合成部
1123…復調部

Claims (6)

  1. 複数のアンテナからのOFDM信号をダイバーシティ受信する無線通信装置であって、
    各ブランチのチャネル推定をそれぞれ行なう、ブランチ毎のチャネル推定手段を備え、前記複数のアンテナでOFDM信号を受信するチャネルの変化を前記ブランチ毎のチャネル推定結果に基づいて検出するチャネル監視手段と、
    前記ブランチ毎のチャネル推定結果をサブキャリヤ毎に共役複素数に変換して各ブランチにおけるダイバーシティ合成の重み係数をそれぞれ計算する、ブランチ毎の重み係数計算手段と、
    各ブランチのサブキャリヤ毎に受信データ・シンボルを前記重み係数で重み付けする、ブランチ毎の受信信号重み付け部と、
    ブランチ毎に重み付けされた受信信号を合成する受信信号合成手段と、
    重み付け合成された受信信号を復調するとともに、復調信号を再変調処理する復調手段と、
    を備え、
    前記ブランチ毎のチャネル推定手段はそれぞれ、前記再変調信号を各ブランチの受信データ・シンボルと比較してチャネル推定を更新し、さらに各ブランチの残留周波数誤差及び残留タイミング誤差を測定して各ブランチのサブキャリヤ毎の位相補正値を求め、前記の更新したチャネル推定を位相補正し、
    前記ブランチ毎の重み係数計算手段は、前記更新され且つ位相補正されたチャネル推定に基づいて、ダイバーシティ合成の重み係数を更新する、
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記ブランチ毎のチャネル推定手段はそれぞれ、前記再変調信号を各ブランチの受信データ・シンボルとサブキャリヤ毎に除算してチャネル推定と加重平均してチャネル推定を更新する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. ベースバンドIQ信号を合成して受信する無線通信装置であって、
    前記チャネル推定手段は、ベースバンドIQ信号のデータ・シンボルを用いたチャネル推定値の更新を行ない、
    前記合成手段はチャネル推定の更新に追従して各ブランチの合成比を変化させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. ベースバンドOFDM信号をサブキャリヤ毎にアンテナ合成して受信する無線通信装置であって、
    前記チャネル推定手段は、ベースバンド信号のデータOFDMシンボルを用いたチャネル推定値の更新を行ない、
    前記合成手段はチャネル推定の更新に追従してサブキャリヤ毎の各ブランチの合成比を変化させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 複数のアンテナからの受信信号をダイバーシティ受信する無線通信方法であって、
    各ブランチのチャネル推定をそれぞれ行なう、ブランチ毎のチャネル推定ステップを有し、前記複数のアンテナでOFDM信号を受信するチャネルの変化を前記ブランチ毎のチャネル推定結果に基づいて検出するチャネル監視ステップと、
    前記ブランチ毎のチャネル推定結果をサブキャリヤ毎に共役複素数に変換して各ブランチにおけるダイバーシティ合成の重み係数をそれぞれ計算する、ブランチ毎の重み係数計算ステップと、
    各ブランチのサブキャリヤ毎に受信データ・シンボルを前記重み係数で重み付けする、ブランチ毎の受信信号重み付けステップと、
    ブランチ毎に重み付けされた受信信号を合成する受信信号合成ステップと、
    重み付け合成された受信信号を復調するとともに、復調信号を再変調処理する復調ステップと、
    を有し、
    前記ブランチ毎のチャネル推定ステップではそれぞれ、前記再変調信号を各ブランチの受信データ・シンボルと比較してチャネル推定を更新し、さらに各ブランチの残留周波数誤差及び残留タイミング誤差を測定して各ブランチのサブキャリヤ毎の位相補正値を求め、前記の更新したチャネル推定を位相補正し、
    前記ブランチ毎の重み係数計算ステップでは、前記更新され且つ位相補正されたチャネル推定に基づいて、ダイバーシティ合成の重み係数を更新する、
    ことを特徴とする無線通信方法。
  6. 複数のアンテナからの受信信号をダイバーシティ受信するための処理をコンピュータ上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータを、
    各ブランチのチャネル推定をそれぞれ行なう、ブランチ毎のチャネル推定手段を備え、前記複数のアンテナでOFDM信号を受信するチャネルの変化を前記ブランチ毎のチャネル推定結果に基づいて検出するチャネル監視手段、
    前記ブランチ毎のチャネル推定結果をサブキャリヤ毎に共役複素数に変換して各ブランチにおけるダイバーシティ合成の重み係数をそれぞれ計算する、ブランチ毎の重み係数計算手段、
    各ブランチのサブキャリヤ毎に受信データ・シンボルを前記重み係数で重み付けする、ブランチ毎の受信信号重み付け手段、
    ブランチ毎に重み付けされた受信信号を合成する受信信号合成手段、
    重み付け合成された受信信号を復調するとともに、復調信号を再変調処理する復調手段、
    として機能させ、
    前記ブランチ毎のチャネル推定手段はそれぞれ、前記再変調信号を各ブランチの受信データ・シンボルと比較してチャネル推定を更新し、さらに各ブランチの残留周波数誤差及び残留タイミング誤差を測定して各ブランチのサブキャリヤ毎の位相補正値を求め、前記の更新したチャネル推定を位相補正し、
    前記ブランチ毎の重み係数計算手段は、前記更新され且つ位相補正されたチャネル推定に基づいて、ダイバーシティ合成の重み係数を更新する、
    ことを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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