JP2003168674A - 基板のディッピング式連続液処理装置 - Google Patents
基板のディッピング式連続液処理装置Info
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Abstract
を最小限に抑制する。 【解決手段】 処理液を貯留した液処理槽2の前後の端
壁2F,2Rに搬入側,搬出側の開口8,9が形成さ
れ、基板搬送手段5を構成するローラ6により基板1を
搬入側開口8から液処理槽2内に導入して処理液に浸漬
させ、搬出側の開口9から排出させるが、液面レベルL
はこれら各開口8,9より高い位置にあり、流出する処
理液分を補給用タンク4から補給するが、この処理液の
補給量を現象させるために、端壁2Rには仕切り壁15
を設けることにより流出量制限チャンバ14が形成さ
れ、最も端壁2Rに近い位置のローラを搬出部ローラ6
Rとしてその上部位置にゲートローラ16を設けて、こ
のゲートローラ16と搬出部ローラ6Rとの両端にはフ
ランジ17,18が設けられて、これら両フランジ1
7,18が当接しており、かつその中間部には基板1が
通過できるように、基板1の厚みと同じか、またはそれ
より僅かに大きい隙間からなるスリット状通路17が形
成されている。
Description
する透明基板等、表面に所定のパターンが形成される基
板を液処理槽内でディッピングによる液処理を行うに当
って、この液処理を連続的に行えるようにした基板のデ
ィッピング式連続液処理装置に関するものである。
板にはマトリックス状にTFT素子が形成されるが、こ
のために成膜、現像、エッチング等の工程が繰り返し行
なわれる。エッチング及びフォトレジスト膜の剥離等の
処理は、基板を薬液にある時間浸漬させるようにして行
なわれる。このために、処理液を貯留したディッピング
槽内に基板を浸漬させるが、この処理を連続的に行う方
式が、例えば実開平5―25720号公報等に開示され
ている。
構成される。内槽の内部を含む位置に、所定のピッチ間
隔をもってローラ式のコンベアを配設すると共に、内槽
の前後の端壁に基板を通過させる細いスリット状の開口
が形成される。基板はコンベアに搬送されて内槽に送り
込まれて、処理液に浸漬される。従って、コンベアの搬
送面は内槽の液面より低い位置としなければならず、槽
内の液面はこれらの開口より高い位置に保持される。こ
のために、内槽の開口からは常時処理液が流出すること
になる。2重の槽のうち、外槽は内槽から流出する処理
液の受け部として機能する。また、内槽の液面低下を防
止するために、処理液補給タンクを備えている。そし
て、内槽から流出する処理液を外槽から処理液補給タン
クを介して内槽に還流させるように処理液を循環させる
ために、外槽から補給用タンクに処理液を流入させる流
出配管と、補給用タンクから内槽に処理液を還流させる
還流配管とが設けられており、還流配管には処理液を汲
み上げるためのポンプが設けられている。
ベアは、それを構成するローラの上面に基板を載置し
て、ローラの回転により基板を搬送するものであり、搬
送中に振動が生じるのを防止できない。特に、液処理槽
内では基板が処理液内に完全に浸漬されて浮力が作用す
る状態となり、かつ処理液を循環させることから、液処
理槽内では処理液は常に流動状態となり、基板が極めて
不安定になる。このように、基板が槽内での位置や姿勢
を制御できないことから、基板を確実に搬入側及び搬出
側の開口を通過させるために、これらの開口部は、特に
搬出側の開口部は、基板の厚み寸法と比較してかなり広
くしなければならない。このように広い開口を形成する
と、当然、処理液の流出量が多くなる。しかも、内槽は
常に一定の液面レベルを保持させなければならないか
ら、流出による液面変動分を十分カバーするには、処理
液補給タンクに多量の処理液を貯留しなければならず、
このために大型のタンクを用いる必要があり、また流出
量に見合った量の処理液を常時内槽に補給する必要があ
るので、ポンプの吐出容量を大きくする必要もある。こ
のために、装置全体が大型化、複雑化する等の問題点が
ある。
の観点から、内槽の内部の処理液は加温状態とするのが
一般的である。従って、処理精度にばらつきが生じない
ようにするためには、処理液の温度管理を厳格に行なわ
なければならない。処理液の温度管理を行うに当って、
内槽から多量の処理液が流出し、この流出分の処理液を
補給するようにした場合、内槽の内部温度が大きく変化
することになり、正確な温度管理を行うのは困難になる
等といった問題点もある。
あって、その目的とするところは、基板がディッピング
される槽からの液の流出を最小限に抑制できるようにす
ることにある。
ために、本発明は、処理液を貯留した液処理槽に、その
内部を通る基板搬送手段を設けると共に、その前後の端
壁には、貯留処理液の液面下を含む位置に基板通過用の
開口を形成し、前記基板搬送手段に搬送される基板は搬
入側の開口から導入され、前記液処理槽内で処理液に浸
漬させて、搬出側の開口から排出するようになし、これ
ら各開口から流出する処理液分を処理液補給手段で補給
することにより前記液処理槽内の液面レベルを一定に保
つようにした基板の液処理装置であって、前記基板搬送
手段は、所定のピッチ間隔を置いて配設したローラを回
転駆動することにより前記基板を搬送するようにしたロ
ーラコンベアで構成し、前記液処理槽の基板搬出側の端
部乃至それに近接した位置に設けたローラはその両端に
フランジが形成された搬出部ローラとなし、前記搬出部
ローラの上部位置に、前記フランジと当接し、この搬出
部ローラの回転により回転駆動されるゲートローラを設
置し、この搬出部ローラとゲートローラとの間に前記基
板が、このゲートローラに対して非接触状態で通過可能
なスリット状通路を形成する構成としたことをその特徴
とするものである。
化を図るために、この基板の進行方向を規制するための
ガイド部材等を設けると、処理にむらが生じる等の問題
点がある。しかしながら、液処理槽の搬出側の端壁に至
ると基板に対する液処理が完了していることになる。そ
こで、この位置にゲートを形成して基板を確実に搬出側
の開口に指向させるようにした。これによって、開口の
寸法を小さくすることができる。しかも、不安定な状態
となっている基板が確実にゲートを通過できるようにす
るために、搬出側の開口に近接した位置に配置されてい
る搬出部ローラを利用し、この搬出部ローラの上部に基
板が通過可能な間隔、つまりスリット状通路を隔ててゲ
ートローラを配置し、このゲートローラを搬出部ローラ
に追従回転させるように構成した。これによって、基板
がゲートの位置に至ると、上下で回転するローラ間のス
リット状通路内に確実に導かれる。
面側にパターンが形成されている等のために、このパタ
ーン形成面を上に向けて、反対面側をローラコンベアに
より搬送させる。従って、液処理の開始から終了まで、
基板のパターン形成面を保護するために、何等の部材に
も接触させないように保持しなければならない。搬出部
ローラとゲートローラとの間のスリット状通路の間隔は
基板の厚みより大きくなっているので、基板が搬出部ロ
ーラに当接している限りは、そのパターン形成面をゲー
トローラに接触させずに通過させることができる。そこ
で、基板に作用する浮力を抑制してより確実に直進させ
るためには、押え部材を設けて、基板を確実にローラに
当接させた状態で搬送させる。基板の表面にパターン等
が形成されるにしろ、その全面に及ぶのではなく、周囲
に多少の余白部分を持たせるようにする。そこで、押え
部材は基板の表面における搬送方向の左右両側の余白部
分に当接させることによって、パターン等が形成されて
いる部位を保護し、かつ基板を確実にローラコンベアに
当接させ、その搬送の直進性を確保することによって、
確実にゲートローラに対しては非接触状態でスリット状
通路を通過させることができる。ただし、例えば基板の
比重が大きい等、基板を安定した状態で搬送できる場合
には、必ずしも押え部材を設けなくても良い。
大きくする必要があるが、この寸法差はできるだけ小さ
くする方が、液の流出量を少なくできる。このスリット
状通路を狭くすると、基板の先端が進入する直前におい
て、基板の先端が僅かに傾いていると、ゲートローラと
接触することがある。液処理槽の内部側からスリット状
通路を通過する方向に処理液が流れることから、また基
板はこの液の流れ方向に進行することから、基板の先端
エッジがゲートローラに接触しても、完全にスリット状
通路内に入り込んでしまえば、基板表面とゲートローラ
との間に液膜が介在する状態となって、その間が非接触
状態となる。従って、基板がスリット状通路に進入する
際に、ゲートローラに当接しても、このゲートローラが
持ち上がるように変位できれば、基板は確実にスリット
状通路に進入させることができ、しかもその上面はゲー
トローラに対して非接触状態で通過することになる。こ
の基板の進入開始時のために、ゲートローラは搬出部ロ
ーラに対して近接・離間する方向に移動可能な構成とす
るのが望ましい。
が通過する開口、特に搬出側の開口を小さくすることが
できる。また、基板の搬出側の開口を格別小さくしなく
ても、槽内に小さいチャンバを形成して、液処理槽の内
部からこのチャンバへの処理液の流入量を少なくすると
いう構成を採用することによっても処理液の流出量を少
なくできる。このためには、搬出部ローラの下部位置に
仕切り壁を設けることにより流出量制限チャンバとな
し、仕切り壁を搬出側の開口が設けられている液処理槽
の端壁に固定し、かつスリット状通路以外からこの流出
量制限チャンバ内に処理液が流れ込むのを極力抑制する
ために、搬出部ローラと仕切り壁との隙間を最小限にす
る。
られているので、搬入部ローラにもスリット状通路を形
成するためのゲートローラを装着することができる。ま
た、これと共に仕切り壁を設けて、搬入側にも液処理槽
からの処理液の流出量制限チャンバを形成しても良い。
施の一形態について説明する。まず、図1に基板のディ
ッピング式連続液処理装置の全体構成を示す。また、図
2は図1の平面図である。これらの図において、1は液
処理が行われる基板を示し、この基板1は四角形,円形
等であって平板状の薄板からなるものである。2は液処
理槽、3は液処理槽2から流出する処理液を受け入れる
受け槽、4は処理液の補給用タンクをそれぞれ示す。ま
た、5は基板搬送手段を示し、この基板搬送手段5は所
定のピッチ間隔をもって配設したローラ6を有するもの
である。各ローラ6の回転により基板1は図1の矢印で
示した方向に搬送される。このために、ローラ6の回転
軸にはプーリ6aが連結して設けられており、これら各
プーリ6aにはモータ等の駆動手段で駆動されるベル
ト、チェーン等の動力伝達手段(いずれも図示せず)が
接続されて、全てのローラ6が同一方向に同一速度で回
転駆動されることになる。
ーラ6のうち、後述する搬出部ローラ6Rを除く各ロー
ラ6の上部位置には、基板1の浮き上がりを防止するた
めの基板押え部材7が設けられている。この基板押え部
材7は、回転軸7aに装着した一対の押えローラ7b,
7bから構成され、押えローラ7bは基板1の上面に対
して、その左右両側部近傍に当接するようになってい
る。ここで、基板1は、その上面に対して所定の処理を
行うものであるが、その左右の両側部には処理を必要と
しない余白部があり、押えローラ7bはこの余白部に当
接する。そして、押えローラ7bはローラ6と同期して
回転するようになっており、このために押えローラ7b
はローラ6と同じ駆動源により回転駆動されるようにす
るか、若しくは独立の駆動手段により駆動させる場合に
は、ローラ6の駆動手段と同期させる。なお、基板押え
部材7は必ずしも全てのローラ6の上部に設けるのでは
なく、間欠的に設けるようにしても良い。また、基板押
え部材7は液処理槽2の前後の位置に配置されているロ
ーラ6にも装着するのが望ましい。
ッチング液、レジスト膜の剥離液等の処理液が貯留され
ている。ここで、基板1はその両面に前述したような液
処理が施されるのではなく、その一面側にのみ液処理を
行うものである。従って、ローラ6に対する接触面は液
処理が施される面とは反対側の面とする。つまり、液処
理が行われる面を上向きにして搬送させ、かつこの面に
は何等の部材とも接触させないようにして搬送させる。
ルLに保持される。液処理槽2を構成する前後の端壁2
F,2Rには、基板1を通過させる搬入用開口8及び搬
出用開口9がそれぞれ形成されている。これら搬入用開
口8,搬出用開口9の開設位置は液処理槽2内における
処理液の液面レベルLより低い位置となっている。従っ
て、ローラ6により搬送される基板1は、受け槽3の上
部を通り、搬入用開口8から液処理槽2内に導入され
て、この液処理槽2内を処理液に浸漬させた状態で搬送
する間に液処理がなされる。その後、基板1は搬出用開
口9から送り出されて次の工程に移行する。基板搬送手
段5により搬送される基板1は、液処理槽2の液面レベ
ルLより下の位置、つまりその上側を向いた面も液面下
を通過するので、この間に基板1が処理液に完全に浸漬
される結果、エッチングやレジスト剥離等の液処理が行
われる。そして、基板搬送手段5のうち、液処理槽2内
において、搬入用開口8及び搬出用開口9の近傍位置の
ローラは、それぞれ符号6F,6Rで示されている。
口8,9から処理液が流出する。この処理液は受け槽3
内に流入するが、このために受け槽3と補給用タンク4
との間に流出配管11が接続されている。また、補給用
タンク4と液処理槽2との間には還流配管12が接続さ
れており、この還流配管12には汲み上げポンプ13が
接続されている。従って、還流配管12と汲み上げポン
プ13とにより処理液補給手段が構成され、またこれら
と受け槽3及び流出配管11とにより処理液の循環機構
が構成される。このように構成することによって、液処
理槽2の内部から開口8,9を介して流出した分の処理
液は補給用タンク4から補給されて、液処理槽2の液面
を常に一定のレベルLに保持される。
ンク4から還流配管12を介して液処理槽2に補給され
る処理液の量を液処理槽2から流出する処理液の量と一
致させる必要がある。その上で、液処理槽2に補給する
処理液の量を低減するためには、液処理槽2からの流出
流量を低減させなければならない。
搬入用及び搬出用の開口8,9の開口面積を小さくすれ
ばよい。一方、基板1がこれらの開口8,9を確実に通
過できなければならない。ここで、搬入側の開口8では
基板1は外部から搬入されるので、基板搬送手段5によ
る基板1の搬送姿勢は比較的安定している。従って、あ
る程度は開口8を絞ることも不可能ではない。これに対
して,搬出側では、循環等により動いている処理液に浸
漬されている基板1の姿勢状態の安定性が著しく欠ける
ことになる。このために、開口9をあまり小さくする
と、基板1が通過することができないことがある。
から流出する処理液の量を低減するために、液処理槽2
の内部には、搬出側の開口9を設けた端部位置に流出量
制限チャンバ14を形成するようにしている。流出量制
限チャンバ14は、液処理槽2の端壁2Rに近接した位
置において、断面がL字形状となった仕切り壁15を端
壁2Rに固着することにより構成される。そして、搬出
用開口9は、この流出量制限チャンバ14内に開口して
いる。
形成した流出量制限チャンバ14の構成が示されてい
る。これらの図から明らかなように、仕切り壁15の水
平部15Aは、その端部が端壁2Rに固着され、両側の
側部は側壁2S,2Sに固着されている。また、仕切り
壁15の鉛直部15Bの先端部は搬出部ローラ6Rに近
接する位置にまで延在されて、搬出部ローラ6Rの回転
に支障を来さない範囲でその間の隙間を最小限のものと
している。ところで、液処理槽2内の液面レベルLは搬
出部ローラ6Rの上部位置にある。即ち、搬出部ローラ
6Rは処理液内に埋没している。そこで、搬出部ローラ
6R上にゲートローラ16が配置されており、このゲー
トローラ16は、搬出部ローラ6Rと共に流出量制限チ
ャンバ14の壁部を構成しており、かつ搬出部ローラ6
Rとゲートローラ16とによって、基板1が液処理槽2
の内部から流出量制限チャンバ14に移行する際のゲー
トを構成している。そして、搬出部ローラ6Rとゲート
ローラ16との間には、基板1が通過可能なスリット状
通路17が形成されている。このスリット状通路17を
形成するために、搬出部ローラ6R及びゲートローラ1
6の少なくとも一方、好ましくは双方の両端部にフラン
ジ18,19がそれぞれ形成されている。従って、搬出
部ローラ6Rとゲートローラ16とは両端のフランジ1
8,19が当接しており、その中間部にスリット状通路
17が形成される。
おける左右の側壁2S,2Sに形成した凹部20に固定
して設けた軸受21に回転自在に支承されている。ま
た、ゲートローラ16の回転軸は軸受21の上部を構成
する軸保持部22に回転自在であり、かつ上下方向に移
動可能であり、しかも前後方向には動かないようにして
装着されている。従って、ゲートローラ16は搬出部ロ
ーラ6Rに対して自重で当接しており、この搬出部ロー
ラ6Rが図3において矢印方向に回転すると、ゲートロ
ーラ16も矢印方向に回転することになる。なお、図中
において、23は液処理槽2内に設けた堰き止め板であ
り、液処理槽2に接続されている還流配管12から処理
液が流入する際に生じる内部の液の乱れが搬出側に及ぶ
のを規制するためのものである。
限チャンバ15内に流れる処理液の流路は、図3から明
らかなように、実質的に搬出部ローラ6Rと仕切り壁1
5の鉛直部15Bとの間の隙間からなる間隔D1と、搬
出部ローラ6Rとゲートローラ16との間に形成したス
リット状通路17を構成する間隔D2との合計の寸法と
なる。搬出部ローラ6Rと仕切り壁15との間の間隔D
1は、搬出部ローラ6Rの回転に支障を来さないことを
条件として、できるだけ間隔を狭くするようにしてい
る。一方、スリット状通路17は基板1を通過させる通
路であるから、その間隔D2は、当然、基板1の厚み寸
法より大きくなっていなければならない。ただし、この
間隔D2をあまり大きくすると、処理液の流出量が増大
することになる。そこで、間隔D2は、基板1を搬出部
ローラ6Rに当接させた時に、その上面がゲートローラ
16に対して非接触状態であり、つまりその間に確実に
液膜が介在する状態を確保できることを条件として可及
的に狭くする。
1は基板搬送手段5を構成するローラ6上に当接し、こ
のローラ6が回転することによって、液処理槽2に送り
込まれ、この液処理槽2における液面下を通過する間
に、所定の液処理、つまりディッピング処理が行われ
る。基板1は、液処理槽2の手前位置までは重力の作用
によりローラ6に当接しているので、スリップ等が生じ
ることなく、確実に搬送され、またその位置や姿勢が乱
れるようなく、またこの位置のローラ6には基板押え部
材7が装着されているので、より正確に直進性が保持さ
れる。従って、狭い開口8を通って確実に液処理槽2内
に導かれる。基板1が液処理槽2内に入り込むと、この
基板1に対して浮力が作用することになる。また、液処
理槽2内では、基板1はローラ6と、その上部に配置し
た基板押え部材7の押えローラ7bとにより挾持されて
いる。従って、たとえ基板1の比重が小さいものであっ
ても、基板搬送手段5により十分な搬送力を作用させる
ことができ、しかも処理液内で安定した姿勢を保持する
ことができ、基板1が浮き上がってその表面が外部に露
出する等のおそれはない。このようにして液処理槽2内
で処理液に浸漬させることにより液処理が行われた基板
1は搬出部ローラ6Rとゲートローラ16との間のスリ
ット状通路17を通って液処理槽2から導出されること
になる。
最小限にまで狭くなっているので、このスリット状通路
17内に基板1を確実に挿入させることができ、しかも
基板1の表面をゲートローラ16に対して非接触状態で
スリット状通路17を通過させなければならない。
17への進入が開始する。基板1はローラ6と押えロー
ラ7bとによって直進性を持たせているが、スリット状
通路17を構成する搬出部ローラ6Rとその手前位置の
ローラ6との間には間隔があることから、浮力の作用で
僅かではあるが、基板1の先端部が浮き上がることもあ
る。しかしながら、ゲートローラ16は搬出部ローラ6
Rに対して上下方向に変位可能となっているので、たと
え基板1の先端部がゲートローラ16に接触したとして
も、このゲートローラ16が搬出部ローラ6Rから離間
する方向に変位することから、スリット状通路18内に
確実に導かれる。そして、基板1の先端部には余白部分
が存在することから、この先端部ゲートローラ16に接
触したとしても、液処理に悪影響を及ぼすことはない。
ラ16は処理液槽2の内部で回転しており、この回転に
より処理液が基板1の搬送方向の前方に引き込まれるよ
うになり、しかも処理液槽2内では処理液がこの方向へ
の流れを形成している。また基板1には浮力が作用する
ものの、少なくとも処理液の比重より大きいので、基板
1がスリット状通路18内に進入した後は、前述した処
理液の流れの作用によって、搬出部ローラ6R側に押し
付けられ、基板1の表面とゲートローラ16との間を処
理液が流れるようになる。従って、スリット状通路18
の間隔D2を基板1の厚み寸法より僅かに大きくしただ
けであっても、基板1の表面はゲートローラ16に対し
て非接触状態、つまりその間に少なくとも処理液の液膜
が介在した状態で進行する。
るローラ6から離脱する前の段階で処理液槽2の直後に
位置するローラ6による搬送力が及ぶようになり、しか
もこのローラ6には押えローラ7bが対面しているの
で、基板1の先端部分はこれらローラ6と押えローラ7
bとの間に挾持されることから、その搬送における直進
性が確保される。従って、基板1がスリット状通路18
を抜けるまで、その表面はゲートローラ16とは非接触
状態に保たれる。
り壁15との間の隙間からなる間隔D1と、搬出部ロー
ラ6Rとゲートローラ16との間のスリット状通路17
からなる間隔D2との合計の面積、つまりD1+D2か
らなる開口面積を搬出用開口9より大幅に小さくするこ
とができる。その結果、流出量制限チャンバ15内の液
面はほぼ搬出用開口9の下端位置となり、かつこの流出
量制限チャンバ15から流出する処理液の量は極少量に
抑制される。従って、この流出量制限チャンバ15から
受け槽3に流出した処理液の分量を補給用タンク4に補
給すれば良いことになり、補給量を著しく低減すること
ができる。このために、補給用タンク4を小型化できる
と共に、汲み上げポンプ13も小型のものを使用でき
る。しかも、液処理槽2内における処理液の循環量が少
なくなるので、この液処理槽2内の温度管理も厳格に行
えるようになる。
がLとなるのは搬出部ローラ6Rの手前位置までであ
り、液処理槽2内に形成した流出量制限チャンバ14内
では液面レベルが低下しており、スリット状通路17を
通過した基板1は、この流出量制限チャンバ14内では
実質的に液処理が行われないことになる。つまり、基板
1に対する液処理は、液処理槽2の端壁2Fに形成した
搬入用開口8の位置を通過した時から開始され、スリッ
ト状通路17に至るまで継続することになり、機能的に
は流出量制限チャンバ14は液処理槽2の外部に位置す
るものである。従って、搬出部ローラ6Rはできるでけ
液処理槽2の端壁2Rに近接した位置に配置し、流出量
制限チャンバ14の容積を小さくするのが望ましい。ま
た、基板1の搬出側のゲートを構成する搬出部ローラ6
Rとゲートローラ16とは処理槽2の端壁2Rに直接装
着することもできる。この場合には、流出量制限チャン
バ14は設けられない。また、液処理槽2には搬入側開
口8も設けられており、この搬入側では基板搬送手段5
によって基板1はほぼ直進状態に搬送されるので、この
搬入側開口8はあまり大きく開口させる必要はないが、
この搬入側にも搬出側と同様のゲートを設けることもで
きる。
板がディッピングされる槽からの液の流出を最小限に抑
制できる等の効果を奏する。
グ式連続液処理装置の概略構成を示す縦断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 処理液を貯留した液処理槽に、その内部
を通る基板搬送手段を設けると共に、その前後の端壁に
は、貯留処理液の液面下を含む位置に基板を通過させる
搬入側,搬出側の開口を形成し、前記基板搬送手段に搬
送される基板が搬入側の開口から前記液処理槽内に導入
されて処理液に浸漬され、搬出側の開口から排出される
ようになし、前記各開口から流出する処理液分を処理液
補給手段で補給することにより前記液処理槽内の液面レ
ベルを一定に保つようにした基板の液処理装置におい
て、 前記基板搬送手段は、所定のピッチ間隔を置いて配設し
たローラを回転駆動することにより前記基板を搬送する
ローラコンベアで構成し、 前記液処理槽の基板搬出側の端部乃至それに近接した位
置に設けたローラはその両端にフランジが形成された搬
出部ローラとなし、 前記搬出部ローラの上部位置に、前記フランジと当接
し、この搬出部ローラの回転により回転駆動されるゲー
トローラを設置し、この搬出部ローラとゲートローラと
の間に前記基板が、このゲートローラに対して非接触状
態で通過可能なスリット状通路を形成する構成としたこ
とを特徴とする基板のディッピング式連続液処理装置。 - 【請求項2】 前記ローラコンベアを構成する各ローラ
のうち、前記ゲートローラが設けられるローラ以外のロ
ーラの上部に、前記基板の浮き上がりを規制するため
に、この基板の左右の両側部近傍と対面する位置に押え
部材を配置する構成としたことを特徴とする請求項1記
載の基板のディッピング式連続液処理装置。 - 【請求項3】 前記押え部材は、前記基板の左右の両側
部近傍に当接する押えローラで構成したことを特徴とす
る請求項2記載の基板のディッピング式連続液処理装
置。 - 【請求項4】 前記ゲートローラは、前記搬出部ローラ
に対して近接・離間する方向に移動可能に設置する構成
としたことを特徴とする請求項1記載の基板のディッピ
ング式連続液処理装置。 - 【請求項5】 前記搬出部ローラの下部位置に仕切り壁
を設け、この仕切り壁を前記搬出側の開口が設けられて
いる前記液処理槽の端壁に固定するようになし、この仕
切り壁と前記搬出部ローラ及びゲートローラとにより前
記液処理槽内に流出量制限チャンバを形成する構成とし
たことを特徴とする請求項1記載の基板のディッピング
式連続液処理装置。 - 【請求項6】 前記液処理槽の搬入側の開口に近接した
位置に配置した搬入部ローラの上部位置にも前記ゲート
ローラを設ける構成としたことを特徴とする請求項1記
載の基板のディッピング式連続液処理装置。 - 【請求項7】 前記搬入部ローラの下部位置には仕切り
壁を設け、この仕切り壁は前記搬入側の開口が設けられ
ている前記液処理槽の端壁に固定するようになし、この
仕切り壁と前記搬入部ローラ及びゲートローラとにより
前記液処理槽内に流出量制限チャンバを形成する構成と
したことを特徴とする請求項6記載の基板のディッピン
グ式連続液処理装置。
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