JP2003166412A - 排気浄化装置の再生制御方法 - Google Patents

排気浄化装置の再生制御方法

Info

Publication number
JP2003166412A
JP2003166412A JP2001367615A JP2001367615A JP2003166412A JP 2003166412 A JP2003166412 A JP 2003166412A JP 2001367615 A JP2001367615 A JP 2001367615A JP 2001367615 A JP2001367615 A JP 2001367615A JP 2003166412 A JP2003166412 A JP 2003166412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
amount
exhaust
exhaust gas
pressure loss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001367615A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3757853B2 (ja
Inventor
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Daisuke Shibata
大介 柴田
Hisashi Oki
久 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2001367615A priority Critical patent/JP3757853B2/ja
Publication of JP2003166412A publication Critical patent/JP2003166412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3757853B2 publication Critical patent/JP3757853B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】微粒子堆積量の増加に対する圧力損失の増大が
微粒子の堆積進行途中で停止し、圧力損失が飽和するよ
うなフィルタについて、適切な時期に堆積した微粒子を
燃焼、除去する。 【解決手段】内燃機関の排気中の微粒子を一時期捕集し
て、連続的に酸化除去することが可能な酸化機能を有す
る触媒を担持したフィルタを排気系に配置した排気浄化
装置において、フィルタに堆積する微粒子の量が増加す
ればフィルタにおける圧力損失が増大する過程を経た
後、フィルタに堆積する微粒子の量がさらに増加しても
フィルタの圧力損失が上昇せず、または上昇割合が大き
く減少する場合は、このような圧力損失の飽和後に、堆
積した微粒子を燃焼させて除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気浄
化装置の再生制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に搭載される内燃機関、特にデ
ィーゼル機関では、排気中に含まれる浮遊粒子状物質で
ある煤に代表される微粒子(パティキュレートマター、
Particulate Matter)の除去が重要な課題となってい
る。このため、大気中に微粒子が放出されないようにデ
ィーゼルエンジンの排気系に微粒子の捕集を行うパティ
キュレートフィルタ(以下、単に「フィルタ」とする)
を設ける技術が周知である。このフィルタにより排気中
の微粒子が一旦捕集され大気中へ放出されることを防止
することができる。
【0003】しかし、捕集した微粒子がフィルタに堆積
するとフィルタの目詰まりを発生させることがある。こ
の目詰まりが発生すると、フィルタ上流の排気の圧力が
上昇し内燃機関の出力低下、燃費悪化、さらには排気エ
ミッションの悪化やフィルタの毀損を誘発する虞があ
る。このようなときには、フィルタ上に堆積した微粒子
を着火燃焼させることによりこの微粒子を除去すること
ができ、このようにフィルタに堆積した微粒子を除去す
ることをフィルタの再生という。
【0004】このようなフィルタの目詰まりが発生した
かどうかの判定は、例えば、特開平5−288037号
公報に記載のように、フィルタの前後に圧力計を設置
し、このフィルタ前後の排気路中の排気圧力を計測して
その差圧が所定値以上になったとき、フィルタに微粒子
が所定量以上堆積したものとして微粒子の除去処理が必
要であると判断することができる。
【0005】一方、前記フィルタとしては、例えば、排
気が流れる多数のセルを有し、排気入口端でセルが一個
おきに栓詰めされ、この排気入口端で栓詰めされるセル
では排気出口端は開放されていて、他方、入口端が開放
されているセルは出口端は栓詰めされ、各セル間の隔壁
は排気が通過可能な構造のウォールフロー型排気浄化フ
ィルタが用いられる。このようなウォールフロー型排気
浄化フィルタでは、各セル間の隔壁内部には多数の細孔
が形成され、フィルタ内に流入した排気がこの細孔を強
制的に通過させられて出口端方向に流れる構造となって
おり、微粒子除去能力が優れている。しかし、この細孔
は微少なために微粒子が詰まりやすく、そのため特開平
9−94434号公報では、上記のような細孔内に触媒
が担持されたものが開示されている。このようにフィル
タの排気に接する面に触媒が担持されていると、触媒作
用により微粒子の着火温度を低くし、比較的低温で微粒
子を燃焼させて除去することができる。このようなフィ
ルタとしては、例えば、白金属金属及びアルカリ土類金
属酸化物の混合物を担持させたものが公知である。この
フィルタでは、ほぼ350℃から400℃程度の比較的
低温で微粒子に着火させることができ、これを連続的に
燃焼させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような、フィルタの前後の圧力を測定してその差圧を
求め、フィルタの詰まり具合を検出する方法では、前記
細孔に触媒を担持させた前記ウォールフロー型排気浄化
フィルタでは、実際に堆積した微粒子量に対する圧力損
失の一定の関係が途中で途切れる状態(ここでは便宜
上、以下、飽和状態という)となる。したがって、微粒
子がある堆積量を超えた場合には、フィルタの圧力損失
(フィルタ前後差圧)に基づいて正確な微粒子堆積量を
検出することは困難になることが判明した。
【0007】その理由は、フィルタの隔壁内部の細孔内
に堆積した微粒子は触媒作用によって比較的容易に酸化
されるが、触媒から離れて隔壁の表面に堆積した微粒子
は、その隔壁表面に接している部分は酸化、除去され、
その結果、堆積した微粒子の層内に空洞やひび割れ等の
空間が生じる。このような空間が堆積した微粒子層に無
数に形成されるために、フィルタに流入した排気は堆積
した微粒子の層を通過し、かつ前記細孔も通り抜ける。
したがって微粒子堆積量が増加しても、フィルタ前後の
差圧はほとんど上昇しなくなる。
【0008】すなわち、図5に示すように、細孔部に微
粒子の詰まりが生じている状態に留まっている間は、フ
ィルタの圧力損失(フィルタの前後差圧)が微粒子堆積
量にほぼ比例して増加していくが、排気中の微粒子量が
増加すると細孔部に堆積した微粒子の一部が燃焼しても
隔壁面に微粒子が堆積し始める。すると上述のように圧
力損失が飽和した状態となり、隔壁面における微粒子の
堆積がさらに進行してゆくにもかかわらず、圧力損失は
増大しない状態となる。
【0009】このような状態を放置すると、やがては排
気が流れる各セルが微粒子堆積によって狭くなり、再び
圧力損失が増大するが、そのような時期に一気に微粒子
を燃焼させると、燃焼温度が高くなりすぎてフィルタが
高温に晒されて溶損する虞がある。
【0010】以上のように、圧力損失が増大しなくなっ
ても実際には隔壁面への微粒子堆積が徐々に進行してい
るので、堆積した大量の微粒子の燃焼によりフィルタに
損傷が及ぶことがないように、微粒子堆積量が比較的少
ない適切な時期にこれを燃焼させて除去する必要があ
る。
【0011】本発明は上記の問題を解決するためにされ
たものであり、微粒子堆積量の増加に対する圧力損失が
上昇せず、またはその上昇割合が大きく減少するような
場合には、適切な時期に堆積した微粒子を燃焼、除去す
ることができる排気浄化装置の再生制御方法を提供する
ことを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の排気浄化装置の再生制御方法は、以下のよ
うな手段を採用した。すなわち、第1の発明では、内燃
機関の排気中の微粒子を一時期捕集可能であり、所定温
度領域では前記微粒子を連続的に酸化除去することが可
能な酸化機能を有する触媒を担持したフィルタを排気系
に配置した排気浄化装置において、前記フィルタに堆積
する微粒子の量が増加すればフィルタにおける圧力損失
が上昇する過程を経た後、前記フィルタに堆積する微粒
子の量がさらに増加するにもかかわらずフィルタにおけ
る圧力損失が上昇せず、または圧力損失の上昇割合が大
きく減少する場合には、この圧力損失の上昇割合が大き
く減少した後、堆積した微粒子を燃焼させて除去するフ
ィルタ再生制御を実行することを特徴とする。
【0013】第1の発明は要するに、微粒子堆積量に対
する圧力損失が飽和状態になったらフィルタ再生制御を
実行するものであり、微粒子堆積量が明らかでないまま
堆積量が増大し続ける事態を回避することができる。圧
力損失が飽和状態であると判断される時期は、実際の飽
和時点から所定時間の経過後であってもよいが、飽和状
態であると判断されれば直ちに、または所定時間の経過
後にフィルタ再生制御を実行する。ここで所定時間とは
微粒子の堆積量がフィルタを毀損させる虞がある程に多
くなることがない範囲で決定される。しかし、飽和状態
であると判断された後の微粒子堆積量を測定または推定
してフィルタ再生制御を実行するものではない。
【0014】次に、第2の発明は、内燃機関の排気中の
微粒子を一時期捕集可能であり、所定温度領域では前記
微粒子を連続的に酸化除去することが可能な酸化機能を
有する触媒を担持したフィルタを排気系に配置した排気
浄化装置において、前記フィルタに堆積する微粒子の量
が増加すればフィルタにおける圧力損失が上昇する過程
を経た後、前記フィルタに堆積する微粒子の量がさらに
増加するにもかかわらずフィルタにおける圧力損失が上
昇せず、または圧力損失の上昇割合が大きく減少する場
合には、この圧力損失の上昇割合が大きく減少した時点
までの微粒子堆積量と、前記圧力損失が上昇せず、また
は圧力損失の上昇割合が大きく減少した後の推定微粒子
堆積量との和が所定量に到達したとき、堆積した微粒子
を燃焼させて除去するフィルタ再生制御を実行すること
を特徴とする。
【0015】飽和状態であると判断された時点でフィル
タ再生制御を実行すると、フィルタ再生制御の頻度は高
くなる。他方、フィルタへの微粒子堆積量は、前記の飽
和状態に達したときに直ちにこれを除去しなければフィ
ルタの損傷を生じるほど大量でない場合が多い。
【0016】そこで、第2の発明では、圧力損失の飽和
状態が検出された後、他の微粒子堆積量推定方法により
その後の微粒子堆積量を推定し、これが所定量に達した
ときにフィルタ再生制御を実施するようにした。この場
合は、フィルタ再生制御の回数が減り、フィルタの再生
のためにフィルタ温度を上昇させる昇温制御の頻度が減
少する。昇温制御においては、通常は燃料噴射量の増加
等によって燃料消費量が多くなるので、この制御を減ら
すことは燃費の悪化を防ぐことになる。
【0017】なお、飽和状態となった後の微粒子堆積量
の推定は、内燃機関の微粒子排出マップと、前記フィル
タの床温から得られる微粒子酸化特性とによりフィルタ
に堆積した微粒子堆積量を推定することにより決定する
ことが好ましい。また、内燃機関の運転条件が、吸入空
気量が大きな領域にあるときの前記フィルタの圧力損失
に基づいてフィルタに堆積した微粒子堆積量を推定する
こともできる。この方法によれば、フィルタに流入する
排気流量が多い領域においてフィルタの圧力損失を検出
するようにしたので、通常の運転条件で圧力損失が飽和
した後の領域においても、なお圧力損失を検出すること
ができる。
【0018】上記のような微粒子堆積量の推定によって
フィルタ上の微粒子堆積量を算出し、この堆積量が予め
定めた値を超えたときにフィルタ再生制御を実行するよ
うにすれば、きわめて適切な時期にフィルタ制御を実行
することが可能となり、効率的なフィルタ再生が行われ
る。
【0019】また、本発明では、フィルタに堆積する微
粒子の量がさらに増加するにもかかわらずフィルタにお
ける圧力損失が上昇せず、または圧力損失の上昇割合が
大きく減少したか否かを検出する飽和状態判定手段を備
え、この飽和状態判定手段では、微粒子堆積量が予め実
験等により求めた飽和量に達したとき飽和したと判定す
る方法、またはフィルタの前後の差圧を測定する手段を
設け、連続して測定した前記差圧の値を比較してこれら
が互いに一定範囲内にあるときは飽和したとする方法、
または吸入空気量を連続して測定してその吸気量の差を
比較してこれらが互いに一定範囲内にあるときは飽和し
たと判断する方法、のうち少なくともいずれかによって
飽和状態を判定することができる。さらに、飽和状態判
定手段では、上述した飽和状態の判定方法以外の判定方
法を採用してもよい。
【0020】上述したようなフィルタ再生制御は、前記
フィルタが、排気が流れる通路間の隔壁表面および隔壁
内部に形成された細孔内に貴金属触媒を担持したもので
ある場合には、有効に適用される。このようなフィルタ
は、堆積した微粒子のうち触媒に接している微粒子のみ
が酸化除去され、堆積した微粒子層に空間や隙間が生じ
る。そのためにフィルタ壁面に堆積する微粒子の量が増
加しても、フィルタにおける圧力損失がほとんど増大し
ない現象が生じやすいからである。
【0021】また、本発明は、周囲に過剰酸素が存在す
るときは酸素を吸蔵して酸素を保持し、周囲の酸素濃度
が低下したときは保持している酸素を活性酸素として放
出する活性酸素放出剤をフィルタ上に担持し、放出され
た活性酸素によってフィルタ上に堆積した微粒子を酸化
させることができる。
【0022】前記活性酸素放出剤は、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類、希土類または遷移金属から選択さ
れたものが使用できる。
【0023】前記フィルタ上には、貴金属触媒と、この
フィルタに流入する排気の空燃比がリーンのときには排
気中のNOxを吸蔵し、フィルタに流入する排気の空燃
比が理論空燃比またはリッチであるときは吸蔵したNO
xを放出するNOx吸蔵剤と、を担持させることができ
る。
【0024】前記NOx吸蔵剤としては、アルカリ金
属、アルカリ土金属、希土類または遷移金属から選択さ
れたものが使用可能である。
【0025】このような本発明の排気浄化装置の再生制
御方法では、フィルタにおける微粒子堆積量に対する圧
力損失の関係が飽和状態になり、フィルタの圧力損失に
基づいて直接に微粒子堆積量を求めることが不可能にな
った場合でも、堆積した微粒子の燃焼、除去によるフィ
ルタ再生制御を適切な時期に実行することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る排気浄化装置
の再生制御方法の具体的な実施態様を図面に基づいて説
明する。ここでは、本発明に係る排気浄化装置の再生制
御方法を車両駆動用のディーゼル機関に適用した場合を
例に挙げて説明する。(実施の形態1)図1は、本実施
の形態に係る内燃機関1とその吸排気系の概略構成を示
す図である。
【0027】図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を
有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
【0028】内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃
料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁
3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレー
ル)4と接続されている。このコモンレール4には、こ
のコモンレール4内の燃料の圧力に対応した電気信号を
出力するコモンレール圧センサ4aが取り付けられてい
る。
【0029】前記コモンレール4は、燃料供給管5を介
して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6
は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転ト
ルクを駆動源として作動するポンプであり、この燃料ポ
ンプ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aが内
燃機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられ
たクランクプーリ1aとベルト7を介して連結されてい
る。
【0030】このように構成された燃料噴射系では、ク
ランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ
伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトから
この燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応
じた圧力で燃料を吐出する。
【0031】前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、
燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモ
ンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴
射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に駆動電流
が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃
料噴射弁3から気筒2内へ燃料が噴射される。
【0032】次に、内燃機関1には、吸気枝管8が接続
されており、この吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃
焼室と吸気ポート(図示省略)を介して連通している。
【0033】前記吸気枝管8は、吸気管9に接続され、
この吸気管9は、エアクリーナボックス10に接続され
ている。前記エアクリーナボックス10より下流の吸気
管9には、この吸気管9内を流通する吸気の質量に対応
した電気信号を出力するエアフローメータ11と、この
吸気管9内を流通する吸気の温度に対応した電気信号を
出力する吸気温度センサ(図示せず)とが取り付けられ
ている。
【0034】前記吸気管9における吸気枝管8の直上流
に位置する部位には、この吸気管9内を流通する吸気の
流量を調節する吸気絞り弁13が設けられている。この
吸気絞り弁13には、ステップモータ等で構成されてこ
の吸気絞り弁13を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエ
ータ14が取り付けられている。
【0035】前記エアフローメータ11と前記吸気絞り
弁13との間に位置する吸気管9には、排気の熱エネル
ギを駆動源として作動する遠心過給機(ターボチャージ
ャ)15のコンプレッサハウジング15aが設けられ、
コンプレッサハウジング15aより下流の吸気管9に
は、前記コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて
高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ16
が設けられている。
【0036】このように構成された吸気系では、エアク
リーナボックス10に流入した吸気は、このエアクリー
ナボックス10内のエアクリーナ(図示省略)によって
吸気中の塵や埃等が除去された後、吸気管9を介してコ
ンプレッサハウジング15aに流入する。
【0037】コンプレッサハウジング15aに流入した
吸気は、このコンプレッサハウジング15aに内装され
たコンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前
記コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて高温と
なった吸気は、インタークーラ16にて冷却された後、
必要に応じて吸気絞り弁13によって流量を調節されて
吸気枝管8に流入する。吸気枝管8に流入した吸気は、
各枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2
の燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼
される。
【0038】一方、内燃機関1には、排気枝管18が接
続され、排気枝管18の各枝管が排気ポート(図示省
略)を介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0039】前記排気枝管18は、前記遠心過給機15
のタービンハウジング15bと接続されている。前記タ
ービンハウジング15bは、排気管19と接続され、こ
の排気管19は、下流にてマフラー(図示省略)に接続
されている。
【0040】前記排気管19の途中には、吸蔵還元型N
Ox触媒を担持したパティキュレートフィルタ(以下、
単にフィルタという。)20が設けられている。
【0041】このフィルタ20より上流の排気管19に
は、この排気管19内を流通する排気の温度に対応した
電気信号を出力する排気温度センサ24が取り付けられ
ている。
【0042】また、前記フィルタ20の上流側と下流側
の排気管19内の圧力の差異を検出するために、第1の
圧力センサ37a及び第2の圧力センサ37bが設けら
れている。第1の圧力センサ37aはフィルタ20の上
流側、第2の圧力センサ37bはフィルタ20の下流側
に配置されている。
【0043】これらの圧力センサ37a,37bが検出
するフィルタ20の前後の排気管19内の差圧が所定値
以上となったときは、フィルタ20に一定量以上の微粒
子が堆積したものと推定することができる。ここでは、
後述するように微粒子堆積量が所定の量に達するまで
は、この差圧とフィルタへの微粒子堆積量は、ほぼ比例
する関係にある。
【0044】しかし、触媒の細孔分布により、ある一定
量を超えてフィルタへの微粒子の堆積が継続すると両者
の関係は比例しなくなり、差圧が飽和状態に達した後
は、微粒子堆積量が増大しても差圧がそれ以上大きくな
らない場合がある。したがって差圧がこのような飽和状
態になるまでの微粒子堆積量、及び差圧が飽和したか否
かの判断は、第1の圧力センサ37a,および第2の圧
力センサ37bから検出された信号に基づいて算出する
ことが可能である。
【0045】なお、フィルタ20の上流側と下流側にそ
れぞれ設けた第1の圧力センサ37a,および第2の圧
力センサ37bを、単一の差圧センサに置き換えること
も可能である。
【0046】また、前記したフィルタ20より下流の排
気管19には、この排気管19内を流通する排気の流量
を調節する排気絞り弁21が設けられている。この排気
絞り弁21には、ステップモータ等で構成されてこの排
気絞り弁21を開閉駆動する排気絞り用アクチュエータ
22が取り付けられている。
【0047】このように構成された排気系では、内燃機
関1の各気筒2で燃焼された燃焼ガス(排気)が排気ポ
ートを介して排気枝管18へ排出され、次いで排気枝管
18から遠心過給機15のタービンハウジング15bへ
流入する。タービンハウジング15bに流入した排気
は、この排気が有する熱エネルギを利用してタービンハ
ウジング15b内に回転自在に支持されたタービンホイ
ールを回転させる。その際、タービンホイールの回転ト
ルクは、前述したコンプレッサハウジング15aのコン
プレッサホイールへ伝達される。
【0048】前記タービンハウジング15bから排出さ
れた排気は、排気管19を介してフィルタ20へ流入
し、排気中の微粒子が捕集され、かつ有害ガス成分が除
去または浄化される。フィルタ20にて微粒子を捕集さ
れ、かつ有害ガス成分を除去または浄化された排気は、
必要に応じて排気絞り弁21によって流量を調節された
後にマフラーを介して大気中に放出される。
【0049】また、排気枝管18と吸気枝管8とは、排
気枝管18内を流通する排気の一部を吸気枝管8へ再循
環させる排気再循環通路(以下、EGR通路とする。)
25を介して連通されている。このEGR通路25の途
中には、電磁弁などで構成され、印加電力の大きさに応
じて前記EGR通路25内を流通する排気(以下、EG
Rガスとする。)の流量を変更する流量調整弁(以下、
EGR弁とする。)26が設けられている。
【0050】前記EGR通路25の途中でEGR弁26
より上流には、このEGR通路25内を流通するEGR
ガスを冷却するEGRクーラ27が設けられている。前
記EGRクーラ27には、冷却水通路(図示省略)が設
けられ内燃機関1を冷却するための冷却水の一部が循環
する。
【0051】このように構成された排気再循環機構で
は、EGR弁26が開弁されると、EGR通路25が導
通状態となり、排気枝管18内を流通する排気の一部が
前記EGR通路25へ流入し、EGRクーラ27を経て
吸気枝管8へ導かれる。
【0052】その際、EGRクーラ27では、EGR通
路25内を流通するEGRガスと内燃機関1の冷却水と
の間で熱交換が行われ、EGRガスが冷却される。
【0053】EGR通路25を介して排気枝管18から
吸気枝管8へ還流されたEGRガスは、吸気枝管8の上
流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼
室へ導かれる。
【0054】ここで、EGRガスには、水(H2O)や
二酸化炭素(CO2)などのように、自らが燃焼するこ
とがなく、且つ、熱容量が高い不活性ガス成分が含まれ
ているため、EGRガスが混合気中に含有されると、混
合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NOx)
の発生量が抑制される。
【0055】更に、EGRクーラ27においてEGRガ
スが冷却されると、EGRガス自体の温度が低下すると
ともにEGRガスの体積が縮小されるため、EGRガス
が燃焼室内に供給されたときに、この燃焼室内の雰囲気
温度が不要に上昇することがなくなるとともに、燃焼室
内に供給される新気の量(新気の体積)が不要に減少す
ることもない。
【0056】次に、本実施の形態に係るフィルタ20に
ついて説明する。
【0057】図2は、フィルタ20の断面図である。図
2(A)は、フィルタ20の横方向断面を示す図であ
る。図2(B)は、フィルタ20の縦方向断面を示す図
である。
【0058】図2(A)及び図2(B)に示されるよう
にフィルタ20は、互いに平行をなして延びる複数個の
排気流通路50、51を具備するいわゆるウォールフロ
ー型である。これら排気流通路は下流端が栓52により
閉塞された排気流入通路50と、上流端が栓53により
閉塞された排気流出通路51とにより構成される。な
お、図2(A)においてハッチングを付した部分は栓5
3を示している。従って、排気流入通路50および排気
流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置され
る。換言すると排気流入通路50および排気流出通路5
1は各排気流入通路50が4つの排気流出通路51によ
って包囲され、各排気流出通路51が4つの排気流入通
路50によって包囲されるように配置される。
【0059】フィルタ20は、例えばコージェライトの
ような多孔質材料から形成されており、従って排気流入
通路50内に流入した排気は図2(B)において矢印で
示されるように周囲の隔壁54内を通って隣接する排気
流出通路51内に流出する。
【0060】本発明による実施例では、各排気流入通路
50および各排気流出通路51の周壁面、すなわち各隔
壁54の両側表面上および隔壁54内の細孔内壁面上に
は、例えばアルミナからなる担体の層が形成されてお
り、この担体上に吸蔵還元型NOx触媒が坦持されてい
る。
【0061】ここではフィルタ20は、例えば、アルミ
ナを担体とし、その担体上に、カリウム(K)、ナトリ
ウム(Na)、リチウム(Li)、もしくはセシウム
(Cs)等のアルカリ金属と、バリウム(Ba)もしく
はカルシウム(Ca)等のアルカリ土類と、ランタン
(La)もしくはイットリウム(Y)等の希土類とから
選択された少なくとも1つと、白金(Pt)等の貴金属
とを担持して構成されている。尚、本実施の形態では、
アルミナからなる担体上にバリウム(Ba)と白金(P
t)を担持し、これにO2ストレージ能力のあるセリア
(Ce23)を添加して構成される吸蔵還元型NOx触
媒が採用されている。
【0062】次に、本実施の形態に係るフィルタ20に
担持された吸蔵還元型NOx触媒の機能について説明す
る。このようなNOx触媒は、このNOx触媒に流入する
排気の酸素濃度が高いときは排気中の窒素酸化物(NO
x)を吸蔵する。
【0063】一方、NOx触媒は、このNOx触媒に流入
する排気の酸素濃度が低下したときは吸蔵していた窒素
酸化物(NOx)を放出する。その際、排気中に炭化水
素(HC)や一酸化炭素(CO)等の還元成分が存在し
ていれば、NOx触媒は、このNOx触媒から放出された
窒素酸化物(NOx)を窒素(N2)に還元せしめること
ができる。
【0064】ところで、内燃機関1が希薄燃焼運転され
ている場合は、内燃機関1から排出される排気の空燃比
がリーン雰囲気となり排気の酸素濃度が高くなるため、
排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)がNOx触媒に吸
蔵されることになるが、内燃機関1の希薄燃焼運転が長
期間継続されると、NOx触媒のNOx吸蔵能力が飽和
し、排気中の窒素酸化物(NOx)がNOx触媒にて除去
されずに排気中に残存する。
【0065】特に、ディーゼル機関である内燃機関1で
は、大部分の運転領域においてリーン空燃比の混合気が
燃焼され、それに応じて大部分の運転領域において排気
の空燃比がリーン空燃比(例えば、20〜50で、三元
触媒ではNOxを浄化できない空燃比)となるため、N
Ox触媒のNOx吸蔵能力が飽和し易い。
【0066】従って、内燃機関1が希薄燃焼運転されて
いる場合は、NOx触媒のNOx吸蔵能力が飽和する前に
NOx触媒に流入する排気中の酸素濃度を低下させると
ともに還元剤の濃度を高め、NOx触媒に吸蔵された窒
素酸化物(NOx)を放出及び還元させる必要がある。
【0067】このように酸素濃度を低下させる方法とし
ては、排気中の燃料添加や、再循環させるEGRガス量
を増大させて煤の発生量が増加して最大となった後に、
さらにEGRガス量を増大させて煤が殆ど出ない領域で
燃焼を行う低温燃焼(例えば、特許3116876
号)、気筒2内への燃料噴射時期や回数の変更等の方法
が考えられるが、本実施の形態では、フィルタ20より
上流の排気管19を流通する排気中に還元剤たる燃料
(軽油)を添加する還元剤供給機構を備え、この還元剤
供給機構から排気中へ燃料を添加することにより、フィ
ルタ20に流入する排気の酸素濃度を低下させるととも
に還元剤の濃度を高めるようにしている。
【0068】還元剤供給機構は、図1に示されるよう
に、その噴孔が排気枝管18内に臨むように取り付けら
れ、ECU35からの信号により開弁して燃料を噴射す
る還元剤噴射弁28と、前述した燃料ポンプ6から吐出
された燃料を前記還元剤噴射弁28へ導く還元剤供給路
29と、還元剤供給路29に設けられてこの還元剤供給
路29内の燃料の流通を遮断する遮断弁31と、を備え
ている。
【0069】このような還元剤供給機構では、燃料ポン
プ6から吐出された高圧の燃料が還元剤供給路29を介
して還元剤噴射弁28へ印加される。そして、ECU3
5からの信号によりこの還元剤噴射弁28が開弁して排
気枝管18内へ還元剤としての燃料が噴射される。
【0070】還元剤噴射弁28から排気枝管18内へ噴
射された還元剤は、排気枝管18の上流から流れてきた
排気の酸素濃度を低下させる。
【0071】このようにして形成された酸素濃度の低い
排気はフィルタ20に流入し、フィルタ20に吸蔵され
ていた窒素酸化物(NOx)を放出させつつ窒素(N2
に還元することになる。
【0072】その後、ECU35からの信号により還元
剤噴射弁28が閉弁し、排気枝管18内への還元剤の添
加が停止されることになる。
【0073】なお、本実施の形態では、排気中に燃料を
噴射して燃料添加を行っているが、これに替えて、再循
環するEGRガス量を増大させて煤の発生量が増加して
最大となった後に、更にEGRガス量を増大させて煤が
殆ど出ない領域で燃焼を行う低温燃焼を行っても良く、
また、内燃機関1の膨張行程や排気行程等に燃料噴射弁
3から燃料を噴射させても良い。
【0074】以上述べたように構成された内燃機関1に
は、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)35が併設され
ている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運
転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユ
ニットである。
【0075】ECU35には、前記第1の圧力センサ3
7a及び第2の圧力センサ37bからのアナログ信号の
他、コモンレール圧センサ4a、エアフローメータ1
1、吸気温度センサ(図示せず)、吸気管圧力センサ
(図示せず)、排気温度センサ24、クランクポジショ
ンセンサ33、水温センサ34、アクセル開度センサ3
6等の各種センサが電気配線を介して接続され、上記し
た各種センサの出力信号が入力されるようになってい
る。
【0076】一方、ECU35には、燃料噴射弁3、吸
気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエー
タ22、還元剤噴射弁28、EGR弁26、遮断弁31
等が電気配線を介して接続され、上記した各部をECU
35が制御することが可能になっている。
【0077】ここで、ECU35は、図3に示すよう
に、双方向性バス350によって相互に接続された、C
PU351と、ROM352と、RAM353と、バッ
クアップRAM354と、入力ポート356と、出力ポ
ート357とを備えるとともに、前記入力ポート356
に接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備え
ている。
【0078】前記入力ポート356は、クランクポジシ
ョンセンサ33のようにデジタル信号形式の信号を出力
するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をC
PU351やRAM353へ送信する。
【0079】前記入力ポート356は、第1の圧力セン
サ37a及び第2の圧力センサ37bからのアナログ信
号の他、コモンレール圧センサ4a、エアフローメータ
11、吸気温度センサ(図示せず)、吸気管圧力センサ
(図示せず)、排気温度センサ24、水温センサ34、
アクセル開度センサ36等のように、アナログ信号形式
の信号を出力するセンサのA/D355を介して入力
し、それらの出力信号をCPU351やRAM353へ
送信する。
【0080】前記出力ポート357は、燃料噴射弁3、
吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエ
ータ22、EGR弁26、還元剤噴射弁28、遮断弁3
1等と電気配線を介して接続され、CPU351から出
力される制御信号を、前記した燃料噴射弁3、吸気絞り
用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ2
2、EGR弁26、還元剤噴射弁28、あるいは遮断弁
31へ送信する。
【0081】前記ROM352は、フィルタ20に捕集
された微粒子を燃焼除去するための微粒子燃焼制御ルー
チン、その他、燃料噴射弁3を制御するための燃料噴射
制御ルーチン、吸気絞り弁13を制御するための吸気絞
り制御ルーチン、排気絞り弁21を制御するための排気
絞り制御ルーチン、EGR弁26を制御するためのEG
R制御ルーチン、フィルタ20に還元剤を添加して吸蔵
されたNOxを放出させるNOx浄化制御ルーチン、フィ
ルタ20のSOx被毒を解消する被毒解消制御ルーチ
ン、等のアプリケーションプログラムを記憶している。
【0082】前記ROM352は、上記したアプリケー
ションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶して
いる。前記制御マップは、例えば、内燃機関1の運転状
態と微粒子の排出量との関係を示す微粒子排出マップの
他、内燃機関1の運転状態と基本燃料噴射量(基本燃料
噴射時間)との関係を示す燃料噴射量制御マップ、内燃
機関1の運転状態と基本燃料噴射時期との関係を示す燃
料噴射時期制御マップ、内燃機関1の運転状態と吸気絞
り弁13の目標開度との関係を示す吸気絞り弁開度制御
マップ、内燃機関1の運転状態と排気絞り弁21の目標
開度との関係を示す排気絞り弁開度制御マップ、内燃機
関1の運転状態とEGR弁26の目標開度との関係を示
すEGR弁開度制御マップ、等である。
【0083】前記RAM353は、各センサからの出力
信号やCPU351の演算結果等を格納する。前記演算
結果は、例えば、クランクポジションセンサ33がパル
ス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機
関回転数、本実施の形態でのフィルタ前後差圧等であ
る。これらのデータは、例えばクランクポジションセン
サ33がパルス信号を出力する都度、最新のデータに書
き換えられる。
【0084】前記バックアップRAM354は、内燃機
関1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモ
リである。
【0085】前記CPU351は、前記ROM352に
記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し
て、フィルタ再生制御の他、燃料噴射弁制御、吸気絞り
制御、排気絞り制御、EGR制御、NOx浄化制御、被
毒解消制御、等を実行する。
【0086】例えば、フィルタ再生制御では、CPU3
51は、フィルタ20の詰まりに起因した排気の圧力損
失をパラメータとして、フィルタ20に堆積している微
粒子の量(以下、微粒子堆積量という)を算出する。な
お、フィルタ20による排気の圧力損失は、フィルタ2
0より上流における排気圧力とフィルタ20より下流に
おける排気圧力との差に相当するため、本実施の形態で
は、第1圧力センサ37aと第2圧力センサ37bの出
力信号値の差(フィルタ前後差圧)をフィルタ20の圧
力損失として用いる。
【0087】フィルタ20に微粒子が堆積すると、この
フィルタ20内の排気通路の断面積が狭められてフィル
タ20内の排気抵抗が増加して、フィルタ前後差圧が増
加することになる。このため、フィルタ前後差圧は、図
4に示されるように、フィルタ20の微粒子堆積量が増
加するにつれて大きくなる。
【0088】そこで、図4に示されるような微粒子堆積
量とフィルタ前後差圧との関係を予め実験的に求め、そ
れらの関係をマップ化してROM352に記憶しておく
ことにより、第1の圧力センサ37aと第2の圧力セン
サ37bの出力信号値(フィルタ前後差圧)をパラメー
タとして微粒子堆積量を求めることができる。ここで
は、図4に示す関係に基づくマップを用いるが、以下、
これを微粒子堆積量制御マップというものとする。
【0089】但し、フィルタ前後差圧は、フィルタ20
の微粒子堆積量が同一であっても、排気温度や排気の流
量によって変化するため、フィルタ20の微粒子堆積量
を正確に判定する上では、(1)排気温度及び排気流量
が特定条件を満たす機関運転状態(以下、基準機関運転
状態と称する)にあるときのフィルタ前後差圧と微粒子
堆積量との関係を予め実験的に求めておき、内燃機関1
が基準機関運転状態にあるときのフィルタ前後差圧をパ
ラメータとしてフィルタ20の微粒子堆積量を求める方
法、(2)基準機関運転状態にあるときのフィルタ前後
差圧と微粒子堆積量との関係を予め実験的に求めてお
き、適当な時期に検出されたフィルタ前後差圧を排気温
度及び排気流量に基づいて補正することにより基準機関
運転状態に準じたフィルタ前後差圧に換算し、その換算
されたフィルタ前後差圧をパラメータとしてフィルタ2
0の微粒子堆積量を求める方法、或いは(3)内燃機関
1の個々の運転状態毎にフィルタ前後差圧と微粒子堆積
量との関係を予め実験的に求めておき、適当な時期に検
出されたフィルタ前後差圧とその際の内燃機関1の運転
状態とをパラメータとしてフィルタ20の微粒子堆積量
を求める方法を採用することが好ましい。
【0090】しかしながら、微粒子がある堆積量を超え
た場合には正確な微粒子堆積量の検出が困難になる。そ
の理由は、フィルタの隔壁内部の細孔内に堆積した微粒
子は触媒作用によって比較的容易に酸化されるが、触媒
から離れて隔壁の表面に堆積した微粒子は、その隔壁表
面に接している部分は酸化、除去され、その結果、堆積
した微粒子の層内に空洞やひび割れ等の空間が生じる。
このような空間が堆積した微粒子層に無数に形成される
ために、フィルタに流入した排気は堆積した微粒子の層
を通過し、かつ前記細孔も通り抜ける。したがって微粒
子堆積量が増加しても、フィルタ前後の差圧はほとんど
上昇しなくなるからである。
【0091】すなわち、図5に示すように、細孔部に微
粒子の詰まりが生じている状態に留まっている間は圧力
損失が微粒子堆積量にほぼ比例して増加していくが、排
気中の微粒子量が増加すると細孔部に堆積した微粒子の
一部が燃焼しても隔壁面に微粒子が堆積し始める。する
と上述のように圧力損失が飽和した状態となり、隔壁面
における微粒子の堆積がさらに進行してゆくにもかかわ
らず、圧力損失の上昇割合は殆ど増大しない。
【0092】したがって、このフィルタ再生制御では、
フィルタ前後の差圧がほとんど変化しなくなった状態、
すなわち圧力損失が飽和したときを検出して、その時点
でフィルタ再生制御を実行する。
【0093】この場合に、圧力損失が飽和した時点は、
例えば次のようにして検出することができる。
【0094】すなわち、予め実験により圧力損失の飽和
点における平均微粒子堆積量を求め、これをROM35
2に記憶しておく。そして前記微粒子堆積量制御マップ
により求められる微粒子堆積量が、圧力損失の飽和点で
ある所定量に達したら、その時点で圧力損失が飽和した
と判断することができる。
【0095】または、所定期間内における第1の圧力セ
ンサ37a及び第2の圧力センサ37bの出力信号値
(フィルタ前後差圧)の変化量が所定量以上である場合
は、フィルタ20のPM捕集量が第1の圧力センサ37
a及び第2の圧力センサ37bの出力信号値(フィルタ
前後差圧)と一定の関係にある(飽和状態に達していな
い)と判定する。一方、所定期間内における第1の圧力
センサ37a及び第2の圧力センサ37bの出力信号値
(フィルタ前後差圧)の変化量が所定量未満である場合
は、フィルタ20の微粒子堆積量に対する圧力損失(フ
ィルタ前後差圧)が飽和状態に達したと判定する。
【0096】上述の方法により圧力損失が飽和状態に達
したと判定されたときは、直ちにフィルタ再生制御を実
行する。このフィルタ再生制御では、CPU351が、
微粒子が燃焼し得る温度域まで排気温度を高めるべく排
気昇温制御を実行する。
【0097】排気昇温制御の実行方法としては、燃料噴
射量を増量させると同時に排気絞り弁21を所定量閉弁
する方法、通常の燃料噴射(主燃料噴射)に加えて各気
筒2の膨張行程時に追加の燃料噴射(膨張行程噴射)を
行なう方法、主燃料噴射及び膨張行程噴射の燃料量を増
加させると同時に排気絞り弁21を所定量閉弁する方
法、主燃料噴射に加えて各気筒2の排気行程時に追加の
燃料噴射(排気行程噴射)を行うことで未燃の燃料をフ
ィルタ20へ供給して燃焼させる方法などを例示するこ
とができる。
【0098】特に、フィルタ20が触媒を担持したもの
である場合は、CPU351は、各気筒2の膨張行程時
に燃料噴射弁3から副次的に燃料を噴射させるとともに
還元剤噴射弁28から排気中へ燃料を添加することで、
それらの未燃燃料成分をフィルタ20において酸化さ
せ、その酸化の際に発生する熱によってフィルタ20の
床温を高めるようにしてもよい。
【0099】但し、フィルタ20が過剰に昇温された場
合、フィルタ20の熱劣化が誘発される虞があるため、
排気温度センサ24の出力信号値に基づいて副次的な噴
射燃料量及び添加燃料量がフィードバック制御されるよ
うにすることが好ましい。
【0100】尚、還元剤噴射弁28から過剰な量の燃料
が噴射されると、それらの燃料がフィルタ20において
急激に燃焼するためフィルタ20が過熱し、或いは還元
剤噴射弁28から噴射された過剰な燃料によってフィル
タ20が不要に冷却される虞があるため、CPU351
は、フィルタ20の下流に設けた空燃比センサ(図示省
略)の出力信号に基づいて還元剤噴射弁28からの燃料
噴射量をフィードバック制御するようにすることが好ま
しい。
【0101】このようにしてフィルタ再生制御が実行さ
れると、フィルタ20に堆積していた微粒子が燃焼し、
これがフィルタ20から除去されてフィルタ20の微粒
子の捕集能力が再生される。
【0102】その結果、微粒子堆積量が明らかでないま
ま堆積量が増大し続けることがなくなるので、大量の微
粒子が燃焼してフィルタが溶損するような事態が回避さ
れる。
【0103】次に、本実施の形態についてのフローチャ
ートを図6に示し、以下、このフローチャートにしたが
ってフィルタ再生制御を説明する。
【0104】このフローチャートを実行するルーチン
は、予めROM352に記憶されており、CPU351
によって所定時間毎(例えば、クランクポジションセン
サ33がパルス信号を出力する度)に繰り返し実行され
るルーチンである。
【0105】S101では、CPU351は、先ず現在
のフィルタ前後差圧:△P、エアフローメータ17の出
力信号値(吸入空気量):Ga、排気温度センサ24の
出力信号値(排気温度):Tempex、を入力する。
【0106】次に、S102へ進み、CPU351は、
前記フィルタ前後差圧:△Pを前記吸入空気量:Ga及
び前記排気温度:Tempexにより補正して基準機関運転状
態に準じたフィルタ前後差圧Aiへ換算する。このフィ
ルタ前後差圧Aiは、RAM353に記憶される。
【0107】S103では、CPU351は、前回測定
されてRAM353に記憶されているフィルタ前後差圧
Ai−1を読み込む。
【0108】S104では、CPU351は、前記S1
03で算出されたフィルタ前後差圧AiからS104で
読込まれたAi−1を減算することにより、前回測定か
ら今回測定までの時間:te当たりのフィルタ前後差圧
の変化量B(Ai−Ai−1=B)を算出する。
【0109】S105では、CPU351は、所定時
間:t当たりのフィルタ前後差圧の変化量Bが所定量以
上であるか否かを判定する(変化量B≒0)。
【0110】前記S105において所定時間:t当たり
のフィルタ前後差圧の変化量Bが所定量以上であると判
定された場合には、CPU351は、微粒子堆積量に対
するフィルタ前後差圧(圧力損失)は、飽和していない
と判断し、S101に戻る。
【0111】一方、前述したS105において所定時
間:t当たりのフィルタ前後差圧の変化量Bが所定量未
満(B≒0)であると判定された場合には、CPU35
1は、フィルタ前後差圧が微粒子堆積量に対して飽和し
たと判断し、S106に進み、フィルタ再生制御を実行
する。
【0112】この場合、フィルタ前後差圧が実際に飽和
状態になってから飽和したと判定されるまでに時間差が
あってもフィルタ再生制御には差し支えなく、このルー
チンが繰り返される所定時間内においてフィルタに堆積
する微粒子量がフィルタ損傷を生じる虞がある程度の量
までに達することがない間隔で、このフィルタ再生制御
が実行可能に設定されていればよい。すなわち、飽和状
態を検出したら直ちにフィルタ再生制御を実行するので
はなく、運転状態から判断して微粒子堆積量が大幅に増
大しない範囲において、検出時から時差をもってフィル
タ再生制御を実行するようにしてもよい。
【0113】(実施の形態2)この実施の形態について
は、前記の実施の形態1と異なる部分のみを説明する。
実施の形態1では、微粒子堆積量に対する圧力損失が飽
和したことを検出した後は、フィルタ再生制御を実行す
るが、この実施の形態では、飽和状態に達してもすぐに
はフィルタ再生制御を実行せずに、CPU351は、さ
らに微粒子堆積量を推定してその量が所定量になったと
判断されたときにフィルタ再生制御を実行する点におい
て差異がある。
【0114】ここでは、飽和後のフィルタ20における
微粒子堆積量を、フィルタ20の圧力損失に基づくパラ
メータ以外に推定可能な堆積量推定手段により求める。
そして、先に微粒子堆積量制御マップに基づいて算出し
た飽和点までの微粒子堆積量X1(g)と、飽和後の微粒子
堆積量X2(g)の和が、所定量Z(g)に到達したときは、
直ちにフィルタ再生制御が実行される。
【0115】先ず現在のフィルタ前後差圧:△P、エア
フローメータ17の出力信号値(吸入空気量):Ga、
排気温度センサ24の出力信号値(排気温度):Tempe
x、を測定する。次に、フィルタ前後差圧:△Pを前記
吸入空気量:Ga及び前記排気温度:Tempexにより補正
して基準機関運転状態に準じたフィルタ前後差圧Aiへ
換算する。
【0116】一方、前回に測定されてバックアップRA
M354に記憶されている第2のフィルタ前後差圧:A
i−1を読み込み、第2のフィルタ前後差圧:Ai−1
を第1のフィルタ前後差圧:Aiから減算することによ
り、前回測定から今回測定までの時間:t当たりのフィ
ルタ前後差圧の変化量B(△P2−△P1=B)を算出
する。
【0117】また、所定時間:t当たりのフィルタ前後
差圧の変化量Bが所定量以上であるか否かを判定する。
所定時間:t当たりのフィルタ前後差圧の変化量Bが所
定量以上であると判定された場合には、微粒子堆積量に
対するフィルタ前後差圧(圧力損失)は、飽和していな
いと判断される。
【0118】一方、所定時間:t当たりのフィルタ前後
差圧の変化量Bが所定量未満(例えばB≒0)であると
判定された場合には、CPU351は、フィルタ前後差
圧が微粒子堆積量に対して飽和したと判断する。
【0119】この場合は、第1の圧力センサ37aと第
2の圧力センサ37bの出力信号値(フィルタ前後差
圧)と、前述した図6の説明で述べた微粒子堆積量制御
マップとにしたがって、フィルタ前後差圧が飽和したと
判断された時点までのフィルタ20の飽和前微粒子堆積
量を求める。具体的には、前記フィルタ前後差圧:△P
2と微粒子堆積量制御マップとに基づいてフィルタ前後
差圧が飽和するまでの微粒子堆積量:X1(g)を算出す
る。
【0120】次に、飽和後にフィルタ20に堆積した微
粒子堆積量を推定する方法として、内燃機関1から単位
時間当たりに排出される微粒子量とフィルタ20の捕集
効率とを乗算して得られる値を積算する方法を採用する
ことができる。
【0121】内燃機関1から単位時間当たりに排出され
る微粒子の量(以下、機関排出微粒子量と称する)は、
内燃機関1で単位時間当たりに燃焼される燃料量と相関
があるため、燃料噴射量と機関回転数と機関排出微粒子
量との関係を予め実験的に求めておき、それらの関係を
マップ化してROM352に記憶させておくようにすれ
ばよい。
【0122】フィルタ20の捕集効率は、フィルタ20
を流通する排気の流速が高くなるほど低下し、フィルタ
20を流通する排気の流速が低くなるほど高くなる。排
気の流速は内燃機関1から単位時間当たりに排出される
排気量に応じて定まり、内燃機関1から単位時間当たり
に排出される排気量は内燃機関1の吸入空気量と機関回
転数とに応じて定まる。
【0123】さらに、フィルタ20の微粒子捕集効率
は、フィルタ20に捕集されている微粒子量によっても
変化する。すなわち、フィルタ20に捕集されている微
粒子量が増加すると、このフィルタ20内の排気流路の
断面積が縮小するため、微粒子捕集効率が高くなる。
【0124】本実施の形態では、排気の流速に応じて変
化するフィルタ20の捕集効率を第1の微粒子捕集効率
と称し、その第1の微粒子捕集効率と吸入空気量と機関
回転数との関係を予め実験的に求め、それらの関係をマ
ップ化してROM352に記憶させておくものとする。
更に、本実施の形態では、フィルタ20に捕集されてい
る微粒子量に応じて変化するフィルタ20の捕集効率を
第2の微粒子捕集効率と称し、その第2の微粒子捕集効
率とフィルタ20に捕集されている微粒子量との関係を
予め実験的に求め、それらの関係をマップ化してROM
352に記憶させておくものとする。
【0125】尚、フィルタ20の微粒子捕集効率は、フ
ィルタ20の温度又は排気温度に応じて変化する場合が
あるため、排気温度やフィルタ20の温度をパラメータ
とした微粒子捕集効率が設定されるようにしてもよい。
【0126】一方、フィルタ20に捕集された微粒子
は、所定の微粒子酸化温度(例えば、600℃)以上で
酸化するため、内燃機関1が、排気温度が前記所定温度
以上となるような運転状態にある時や、後述する再生制
御によってフィルタ20の雰囲気温度が前記所定温度以
上とされた時には、フィルタ20に捕集されている微粒
子量が減少することになる。
【0127】そこで、本実施の形態では、内燃機関1か
ら単位時間当たりに排出される微粒子量とフィルタ20
の第1及び第2の捕集効率とを乗算して得られた値か
ら、フィルタ20において単位時間当たりに減少する微
粒子量を減算し、それにより得られた値を積算してフィ
ルタ20の微粒子堆積量を算出するようにした。
【0128】フィルタ20において単位時間当たりに触
媒作用により酸化される微粒子量は、フィルタ20内の
雰囲気温度が高くなるほど多くなり、フィルタ20内の
雰囲気温度は排気温度が高く、かつ単位時間当たりにフ
ィルタ20を流通する排気量が多くなるほど高くなる。
ここで、一般に微粒子は約600℃で自然着火するが、
触媒を担持させたフィルタ20では、その触媒作用より
も比較的低温(例えば350℃〜400℃)で微粒子が
酸化される。
【0129】さらに単位時間当たりにフィルタ20を流
通する排気量は、内燃機関1から単位時間当たりに排出
される排気量に相当し、内燃機関1から単位時間当たり
に排出される排気量は、前述したように吸入空気量と機
関回転数に応じて定める。
【0130】本実施の形態では、フィルタ20において
単位時間当たりに酸化される微粒子量と排気温度と吸入
空気量と機関回転数との関係を予め実験的に求め、それ
らの関係をマップ化してROM352に記憶させておく
ようにした。
【0131】尚、以下においては、フィルタ20に捕集
されている微粒子量を微粒子堆積量:微粒子t、内燃機
関1から単位時間当たりに排出される微粒子量を機関排
出微粒子量:PMe、フィルタ20の第1の微粒子捕集
効率を第1の微粒子捕集効率:k1、フィルタ20の第
2の微粒子捕集効率を第2の微粒子捕集効率:k2、フ
ィルタ20において単位時間当たりに酸化される微粒子
量を酸化微粒子量:PMdと記すものとする。この場
合、飽和後微粒子堆積量:X2(g)は、下記の演算式によ
って算出されることになる。
【0132】 X2(g)=PMtold+PMe×k1×k2−PMd 上記の演算式においてPMtoldは、前回の演算処理によ
り得られた飽和後微粒子堆積量:X2(g)であり、フィル
タ再生制御が実行されると“0”にリセットされる。
【0133】このようにして飽和後微粒子堆積量:X2
(g)が推定されると、CPU351は、推定された飽和
後微粒子堆積量:X2(g)と飽和前微粒子堆積量X1(g)と
の和(総微粒子堆積量)が、予め定められた上限値:Z
(g)以上であるか否かを判別し、総微粒子堆積量:X1
(g)+X2(g)が上限値:Z(g)以上である場合に、フィル
タ再生制御を実行する。
【0134】フィルタ再生制御では、CPU351は、
排気温度を前述した微粒子酸化温度以上にまで高めるべ
く排気昇温制御を実行する。排気昇温制御の実行方法は
上述した通りである。
【0135】このようにしてフィルタ再生制御が実行さ
れると、フィルタ20に捕集されていた微粒子が燃焼し
てフィルタ20から除去される。
【0136】このようにすれば、微粒子堆積量の判定値
と実際の微粒子堆積量との間に大幅な誤差が生じること
が無くなり、フィルタ再生制御実行時に大量の微粒子が
一度に燃焼してフィルタ損傷が生じる危険が回避でき
る。
【0137】次に、本実施の形態についてのフローチャ
ートを図7に示し、以下、このフローチャートにしたが
ってフィルタ再生制御を説明する。
【0138】このフィルタ再生制御ルーチンは、予めR
OM352に記憶されているルーチンであり、CPU3
51によって所定時間毎(例えば、クランクポジション
センサ33がパルス信号を出力する度)に繰り返し実行
されるルーチンである。
【0139】S201では、CPU351は、現在のフ
ィルタ前後差圧:△P、エアフローメータ17の出力信
号値(吸入空気量):Ga、排気温度センサ24の出力
信号値(排気温度):Tempex、を入力する。
【0140】次に、S202へ進み、CPU351は、
前記フィルタ前後差圧:△Pを前記吸入空気量:Ga及
び前記排気温度:Tempexにより補正して基準機関運転状
態に準じたフィルタ前後差圧Aiへ換算する。このフィ
ルタ前後差圧は、RAM353に記憶される。
【0141】S203では、CPU351は、前回に測
定されてバックアップRAM354に記憶されている第
2のフィルタ前後差圧:Ai−1を読み込む。
【0142】S204では、CPU351は、前記S2
03で読み込まれた第2のフィルタ前後差圧:Ai−1
を、S202で補正された第1のフィルタ前後差圧:A
iから減算することにより、前回測定から今回測定まで
の時間:t当たりのフィルタ前後差圧の変化量B(△P
2−△P1=B)を算出する。
【0143】S205では、CPU351は、所定時
間:t当たりのフィルタ前後差圧の変化量Bが所定量以
上であるか否かを判定する。すなわち、変化量Bがほぼ
0であるか否かを判定する。
【0144】このS205において所定時間:t当たり
のフィルタ前後差圧の変化量Bが所定量以上であると判
定された場合には、CPU351は、微粒子堆積量に対
するフィルタ前後差圧(圧力損失)は、飽和していない
と判断し、S201に戻る。
【0145】一方、前述したS205において所定時
間:t当たりのフィルタ前後差圧の変化量Bが所定量未
満(例えばB≒0)であると判定された場合には、CP
U351は、フィルタ前後差圧が微粒子堆積量に対して
飽和したと判断してステップ206に進む。ここでは、
CPU351は、第1の圧力センサ37aと第2の圧力
センサ37bの出力信号値(フィルタ前後差圧)と、前
述した図6の説明で述べた微粒子堆積量制御マップとに
したがって、フィルタ前後差圧が飽和したと判断された
時点までのフィルタ20の微粒子堆積量を演算する。す
なわち、S206では、CPU351は、前記フィルタ
前後差圧:△P2と微粒子堆積量制御マップとに基づい
てフィルタ前後差圧が飽和するまでの微粒子堆積量:X
1(g)を算出する。
【0146】次に、飽和後微粒子堆積量X2(g)を推定す
る。
【0147】CPU351は、先ずS207においてR
AM353から燃料噴射量、吸入空気量、機関回転数、
排気温度、及び前回の微粒子堆積量:PMtoldを読み出
す。
【0148】S208では、CPU351は、前記S2
07において読み出された各種データをパラメータとし
て、機関排出微粒子量:PMe、第1の微粒子捕集効
率:k1、第2の微粒子捕集効率:k2、酸化微粒子量:
PMdを算出する。
【0149】具体的には、CPU351は、燃料噴射量
と機関回転数とをパラメータとして機関排出微粒子量:
PMeを算出し、吸入空気量と機関回転数とをパラメー
タとして第1の微粒子捕集効率:k1を算出し、前回の
微粒子堆積量:PMtoldをパラメータとして第2の微粒
子捕集効率:k2を算出し、さらに吸入空気量と機関回
転数と排気温度とをパラメータとして酸化微粒子量:P
Mdを算出する。
【0150】S209では、CPU351は、前記S2
01で読み出された前回の微粒子堆積量:PMtoldと、
前記S202で算出された機関排出微粒子量:PMe、
第1の微粒子捕集効率:k1、第2の微粒子捕集効率:
k2、及び酸化微粒子量:PMdとを用いてフィルタ20
の現時点の飽和後微粒子堆積量:X2(g)を算出する(X
2(g)=PMtold+PMe×k1×k2−PMd)。
【0151】この算出された飽和後微粒子堆積量:X2
(g)は、RAM353に記憶される。
【0152】S210では、CPU351は、前記飽和
前微粒子堆積量:X1(g)と、前記S203で算出された
飽和後微粒子堆積量:X2(g)との和が上限値:Z(g)以
上であるか否かを判別する。
【0153】前記S210において、総微粒子堆積量:
X1(g)+X2(g)が上限値:Z(g)未満であると判定され
た場合は、CPU351は、フィルタ20の再生制御を
実行する必要がないとみなし、S207に戻る。
【0154】一方、前記S210において、総微粒子堆
積量:X1(g)+X2(g)が上限値:Z(g)以上であると判
定された場合は、CPU351は、フィルタ20を再生
する必要があるとみなし、S211においてフィルタ再
生制御を実行する。
【0155】以上述べたように本実施の形態によれば、
フィルタ20の微粒子堆積量に対するフィルタ前後差
圧:△Pが飽和状態となった時に、上述の方法により微
粒子堆積量が推定されるため、実際の微粒子堆積量との
間に過剰な誤差が生じることが無くなる。
【0156】(その他の実施の態様)飽和後の微粒子堆
積量を推定する他の方法としては、内燃機関の運転条件
が、吸入空気量が大きな領域にあるときにフィルタ20
の圧力損失を測定するものがある。この方法では、通常
の内燃機関の運転条件ではフィルタ前後差圧が飽和状態
となっていても、吸入空気量が大きく排気流量が多くな
る領域ではフィルタ20に流入する排気量が多い。した
がって、フィルタ20に堆積した微粒子による排気の流
れに対する抵抗がフィルタ前後差圧に顕著に現れる。
【0157】このような場合は、飽和状態後であって
も、微粒子堆積量に対するフィルタ前後差圧を測定する
ことが可能であり、この測定結果に基づいてフィルタに
堆積した微粒子堆積量を推定する。
【0158】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の排気浄化装置に
よれば、微粒子堆積量の増加に対する圧力損失の顕著な
増大が微粒子の堆積進行途中で停止し、圧力損失が上昇
せず、または圧力損失の上昇割合が大きく減少するよう
なフィルタについて、適切な時期に堆積した微粒子を燃
焼、除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る内燃機関の排気浄化
装置を適用するディーゼルエンジンとその吸排気系とを
併せ示す概略構成図である。
【図2】(A)は、フィルタの横方向断面を示す図であ
る。(B)は、フィルタの縦方向断面を示す図である。
【図3】ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図4】フィルタ前後差圧(圧力損失)と微粒子堆積量
との関係を示す図である。
【図5】微粒子堆積量の増加に対してフィルタ前後差圧
(圧力損失)が増大しなくなる状態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1におけるフィルタ再生制
御実行フローを示すフローチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態2におけるフィルタ再生制
御実行フローを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1・・・・内燃機関 1a・・・クランクプーリ 2・・・・気筒 3・・・・燃料噴射弁 4・・・・コモンレール 4a・・・コモンレール圧センサ 5・・・・燃料供給管 6・・・・燃料ポンプ 6a・・・ポンププーリ 8・・・・吸気枝管 9・・・・吸気管 18・・・排気枝管 19・・・排気管 20・・・フィルタ 21・・・排気絞り弁 24・・・排気温度センサ 25・・・EGR通路 26・・・EGR弁 27・・・EGRクーラ 28・・・還元剤噴射弁 29・・・還元剤供給路 31・・・遮断弁 33・・・クランクポジションセンサ 34・・・水温センサ 35・・・ECU 36・・・アクセル開度センサ 37a・・・第1の圧力センサ 37b・・・第2の圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/08 F01N 3/24 E 3/20 F02D 43/00 301H 3/24 301J F02D 43/00 301 301T 301W 45/00 368S B01D 46/42 A 45/00 368 B // B01D 46/42 53/36 104B 104A K 101B (72)発明者 大木 久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA01 BA13 BA15 BA19 BA25 DA10 DA28 EB12 FA10 FA11 FA13 FA17 FA18 FA19 FA20 FA21 FA27 FA36 3G090 AA03 BA02 CA03 CB02 CB08 CB25 DA03 DA04 DA12 DA14 DA18 EA05 EA06 3G091 AA02 AA10 AA11 AA18 AB06 AB13 BA07 BA17 CA02 CA18 CB07 DC01 EA01 EA06 EA07 EA08 EA09 EA15 EA17 4D048 AA06 AA18 AB01 AB02 AC02 BA02Y BA03X BA14Y BA15X BA18Y BA19X BA30X BA41X BB01 BB14 BD01 CC61 CD05 DA01 DA02 DA03 DA06 DA07 DA08 DA13 DA20 EA04 4D058 JA32 JB06 MA44 MA52 SA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気中の微粒子を一時期捕集可
    能であり、所定温度領域では前記微粒子を連続的に酸化
    除去することが可能な酸化機能を有する触媒を担持した
    フィルタを排気系に配置した排気浄化装置において、 前記フィルタに堆積する微粒子の量が増加すればフィル
    タにおける圧力損失が上昇する過程を経た後、前記フィ
    ルタに堆積する微粒子の量がさらに増加するにもかかわ
    らずフィルタにおける圧力損失が上昇せず、または圧力
    損失の上昇割合が大きく減少する場合には、この圧力損
    失の上昇割合が大きく減少した後、堆積した微粒子を燃
    焼させて除去するフィルタ再生制御を実行することを特
    徴とする排気浄化装置の再生制御方法。
  2. 【請求項2】内燃機関の排気中の微粒子を一時期捕集可
    能であり、所定温度領域では前記微粒子を連続的に酸化
    除去することが可能な酸化機能を有する触媒を担持した
    フィルタを排気系に配置した排気浄化装置において、 前記フィルタに堆積する微粒子の量が増加すればフィル
    タにおける圧力損失が上昇する過程を経た後、前記フィ
    ルタに堆積する微粒子の量がさらに増加するにもかかわ
    らずフィルタにおける圧力損失が上昇せず、または圧力
    損失の上昇割合が大きく減少する場合には、この圧力損
    失の上昇割合が大きく減少した時点までの微粒子堆積量
    と、前記圧力損失が上昇せず、または圧力損失の上昇割
    合が大きく減少した後の推定微粒子堆積量との和が所定
    量に到達したとき、堆積した微粒子を燃焼させて除去す
    るフィルタ再生制御を実行することを特徴とする排気浄
    化装置の再生制御方法。
  3. 【請求項3】前記推定微粒子堆積量は、内燃機関の微粒
    子排出マップと、前記フィルタの床温から得られる微粒
    子酸化特性とによりフィルタに堆積した微粒子堆積量を
    推定することにより決定される請求項2に記載の排気浄
    化装置の再生制御方法。
  4. 【請求項4】前記推定微粒子堆積量は、内燃機関の運転
    条件が、吸入空気量が大きな領域にあるときの前記フィ
    ルタの圧力損失に基づいてフィルタに堆積した微粒子堆
    積量を推定するものである請求項2に記載の排気浄化装
    置の再生制御方法。
  5. 【請求項5】前記フィルタに堆積する微粒子の量がさら
    に増加するにもかかわらずフィルタにおける圧力損失が
    上昇せず、または圧力損失の上昇割合が大きく減少した
    か否かを検出する飽和状態判定手段を備え、この飽和状
    態判定手段は、微粒子堆積量が予め実験等により求めた
    所定量に達したときに圧力損失が飽和したと判定する方
    法、フィルタの前後の差圧を測定する手段を設け、連続
    して測定した前記差圧の値を比較してこれらが互いに一
    定範囲内にあるときに飽和したとする方法、または吸入
    空気量を連続して測定し、その吸気量の差を比較してこ
    れらが互いに一定範囲内にあるときは飽和したと判断す
    る方法、のうち少なくともいずれかによって圧力損失が
    飽和したと判定する請求項1から4のいずれかに記載の
    排気浄化装置の再生制御方法。
  6. 【請求項6】前記フィルタは、排気が流れる通路間の隔
    壁表面および隔壁内部に形成された細孔内に貴金属触媒
    を担持したものである請求項1から5のいずれかに記載
    の排気浄化装置の再生制御方法。
  7. 【請求項7】周囲に過剰酸素が存在するときは酸素を吸
    蔵して酸素を保持し、周囲の酸素濃度が低下したときは
    保持している酸素を活性酸素として放出する活性酸素放
    出剤をフィルタ上に担持し、放出された活性酸素によっ
    てフィルタ上に堆積した微粒子を酸化させる請求項1か
    ら6のいずれかに記載の排気浄化装置の再生制御方法。
  8. 【請求項8】前記活性酸素放出剤は、アルカリ金属、ア
    ルカリ土類、希土類または遷移金属から選択されたもの
    である請求項7に記載の排気浄化装置の再生制御方法。
  9. 【請求項9】前記フィルタ上に貴金属触媒と、このフィ
    ルタに流入する排気の空燃比がリーンのときには排気中
    のNOxを吸蔵し、フィルタに流入する排気の空燃比が
    理論空燃比またはリッチであるときは吸蔵したNOxを
    放出するNOx吸蔵剤と、を担持した請求項1から8の
    いずれかに記載の排気浄化装置の再生制御方法。
  10. 【請求項10】前記NOx吸蔵剤は、アルカリ金属、ア
    ルカリ土金属、希土類または遷移金属から選択されたも
    のである請求項9に記載の排気浄化装置の再生制御方
    法。
JP2001367615A 2001-11-30 2001-11-30 排気浄化装置の再生制御方法 Expired - Fee Related JP3757853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367615A JP3757853B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 排気浄化装置の再生制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367615A JP3757853B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 排気浄化装置の再生制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003166412A true JP2003166412A (ja) 2003-06-13
JP3757853B2 JP3757853B2 (ja) 2006-03-22

Family

ID=19177335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001367615A Expired - Fee Related JP3757853B2 (ja) 2001-11-30 2001-11-30 排気浄化装置の再生制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3757853B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007016653A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化システム
EP1801371A1 (en) * 2004-10-12 2007-06-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine exhaust cleaner
US7251931B2 (en) 2004-08-30 2007-08-07 Nippon Soken, Inc. Accumulating amount estimating device detecting differential pressure of filter
JP2008286208A (ja) * 2008-08-05 2008-11-27 Crf Scpa 微粒子フィルタに蓄積された微粒子の量を決定する方法
JP2009287402A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Nissan Motor Co Ltd 排気浄化用フィルタ及び排気浄化装置
JP2011202573A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Dpfの再生制御装置、再生制御方法、および再生支援システム
WO2013121520A1 (ja) 2012-02-14 2013-08-22 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
US9255505B2 (en) 2012-07-12 2016-02-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust purification device for internal combustion engine
JP2019152167A (ja) * 2018-03-05 2019-09-12 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
US11053831B2 (en) 2018-03-05 2021-07-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine
CN114033532A (zh) * 2021-11-08 2022-02-11 凯龙高科技股份有限公司 Dpf主动再生周期确定方法、装置、电子设备及存储介质

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7251931B2 (en) 2004-08-30 2007-08-07 Nippon Soken, Inc. Accumulating amount estimating device detecting differential pressure of filter
EP1801371A1 (en) * 2004-10-12 2007-06-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine exhaust cleaner
EP1801371A4 (en) * 2004-10-12 2010-10-20 Toyota Motor Co Ltd EMISSION CLEANER FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINE
JP4539466B2 (ja) * 2005-07-06 2010-09-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化システム
JP2007016653A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2009287402A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Nissan Motor Co Ltd 排気浄化用フィルタ及び排気浄化装置
JP2008286208A (ja) * 2008-08-05 2008-11-27 Crf Scpa 微粒子フィルタに蓄積された微粒子の量を決定する方法
US8919105B2 (en) 2010-03-25 2014-12-30 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. DPF regeneration control device, DPF regeneration control method, and DPF regeneration support system
JP2011202573A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Dpfの再生制御装置、再生制御方法、および再生支援システム
WO2013121520A1 (ja) 2012-02-14 2013-08-22 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
US9255505B2 (en) 2012-07-12 2016-02-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust purification device for internal combustion engine
JP2019152167A (ja) * 2018-03-05 2019-09-12 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
CN110230531A (zh) * 2018-03-05 2019-09-13 丰田自动车株式会社 内燃机的排气净化装置
US11008918B2 (en) 2018-03-05 2021-05-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine
US11053831B2 (en) 2018-03-05 2021-07-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine
CN114033532A (zh) * 2021-11-08 2022-02-11 凯龙高科技股份有限公司 Dpf主动再生周期确定方法、装置、电子设备及存储介质
CN114033532B (zh) * 2021-11-08 2022-12-30 凯龙高科技股份有限公司 Dpf主动再生周期确定方法、装置、电子设备及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP3757853B2 (ja) 2006-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7721534B2 (en) Control method for an exhaust gas purification system and an exhaust gas purification system
EP1444430B1 (en) Exhaust gas purifying device and method for internal combustion engine
JP4093301B2 (ja) 排気ガス浄化システム及びその制御方法
EP1582710A1 (en) Control method for an exhaust gas purification system and an exhaust gas purification system
JP3896870B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2005291175A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5246341B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3757853B2 (ja) 排気浄化装置の再生制御方法
JP2003184536A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2003065042A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2003020930A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4333160B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP2010159727A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4599759B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP2004285947A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2002295298A (ja) 排気ガス浄化システム及びその再生制御方法
JP3565141B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4070687B2 (ja) 排気浄化装置
JP4259068B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3788314B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2002180816A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007032533A (ja) 内燃機関の排気浄化装置の制御装置
JP2002364439A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004340070A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2003129830A (ja) 内燃機関の排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051102

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees