JP2003166327A - 出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造 - Google Patents

出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造

Info

Publication number
JP2003166327A
JP2003166327A JP2001364673A JP2001364673A JP2003166327A JP 2003166327 A JP2003166327 A JP 2003166327A JP 2001364673 A JP2001364673 A JP 2001364673A JP 2001364673 A JP2001364673 A JP 2001364673A JP 2003166327 A JP2003166327 A JP 2003166327A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
central
projecting corner
projecting
back surface
design
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001364673A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Hiumi
聡芝 肥海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiha Corp filed Critical Nichiha Corp
Priority to JP2001364673A priority Critical patent/JP2003166327A/ja
Publication of JP2003166327A publication Critical patent/JP2003166327A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造容易かつ外観意匠性に優れた出隅柱及び
その製造方法,並びにこれを用いた出隅部施工構造を提
供すること。 【解決手段】 建築物の出隅部に配設される出隅柱1。
出隅柱1は,出隅部の外側に配置される中央意匠面11
と,中央意匠面11の左右両脇に形成された2つの側方
意匠面12と,中央意匠面11の反対側に形成された中
央背面13と,各側方意匠面12の反対側にそれぞれ形
成された2つの側方背面14と,中央背面13と側方背
面14との間に形成された2つの傾斜背面15とを有す
る。側方背面14と傾斜背面15とによって,出隅部に
おける左右の外壁板の側端部を配置することができる断
面略V字状のV字溝16が形成されている。また,出隅
柱1は一体的に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,建築物の出隅部に配設される出
隅柱,該出隅柱の製造方法,及び該出隅柱を用いた出隅
部施工構造に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,建築物の出隅部に配設される出
隅柱として,図14に示すごとく,左右2枚の板片91
を,互いに略直角となるように接合してなる出隅柱9が
ある。該出隅柱9は,例えば以下のごとく製造する。
【0003】まず,図10に示すごとく,窯業系外壁板
などの板材910を切断して,適当な大きさに板片91
を切り出す。次いで,図11に示すごとく,該板片91
の一方の側端部911を斜めに切り落し,表側面912
及び裏側面913に対して約45°の角度をなす切断面
914を形成する。また,表側面912の端部916に
ついても,欠け防止のため,面取りしておく。
【0004】次いで,図12,図13に示すごとく,2
枚の上記板片91の上記切断面914同士を突き合せ,
2枚の板片91の表側面912が略直角となるように接
合する。このとき,2枚の板片91の上記切断面914
の間には,接着剤92を介在させる。これにより,上記
2枚の板片91を接着する。また,上記2枚の板片91
の接合部93には,タッカー94を打ち込み,接合強度
を確保する。次いで,図14に示すごとく,上記接合部
93の外側角部931を面取り切断し,該外側角部93
1の欠けを防止すると共に外観意匠性を向上させる。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の出
隅柱9は,上述のごとく,接着剤92を用いて2枚の板
片91を接着する。そのため,接着剤92を乾燥させる
必要があり,製造に時間がかかる。また,2枚の板片9
2の突合せ角度(例えば略90度)を保持した状態で乾
燥させるための保持治具が必要である。
【0006】また,上記接着剤92が接合部93からは
み出すこともあり,出隅柱9の外観意匠性を低下させる
おそれがある。それ故,この場合には,はみ出した接着
剤92を削り取る必要がある。また,上述のごとく,上
記接合部93にタッカー94を打ったり,上記接合部9
3の外側角部931を面取り切断する必要もある。
【0007】更には,上記板材91の表側面912に柄
模様が形成されている場合に,その柄模様が上記接合部
93の左右においてずれると,違和感を生じ,出隅柱9
の外観意匠性が低下するおそれがある。また,それ故,
左右の板材91を接合するにあたっては,左右の板材9
1の柄模様がずれないよう位置合わせを慎重に行う必要
がある。
【0008】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,製造容易かつ外観意匠性に優れた出隅柱
及びその製造方法,並びにこれを用いた出隅部施工構造
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】第1の発明は,建築物の出隅部に配
設される出隅柱において,該出隅柱は,上記出隅部の外
側に配置される中央意匠面と,該中央意匠面の左右両脇
に形成された2つの側方意匠面と,上記中央意匠面の反
対側に形成された中央背面と,上記各側方意匠面の反対
側にそれぞれ形成された2つの側方背面と,上記中央背
面と上記側方背面との間に形成された2つの傾斜背面と
を有し,かつ,上記側方背面と上記傾斜背面とによっ
て,上記出隅部における左右の外壁板の側端部を配置す
ることができる断面略V字状のV字溝が形成されてお
り,また,上記出隅柱は一体的に形成されていることを
特徴とする出隅柱にある(請求項1)。
【0010】上記出隅柱は,上述のごとく一体的に形成
されている。そのため,上記出隅柱の製造にあたって
は,接合,接着の工程を必要としない。それ故,上記出
隅柱は製造が容易である。また,上記出隅柱は一体的に
形成され,接合部を有しないため,外観意匠性に優れて
いる。また,複数の出隅柱を運搬する際には,中央意匠
面と中央背面,中央意匠面同士,或いは中央背面同士を
重ね合わせることができるため,容易に運搬することが
できる。
【0011】また,上記出隅柱を上記出隅部に施工した
状態においても,上記V字溝に左右の外壁板の側端部を
配置することができるため,上記中央意匠面と側方意匠
面とが上記外壁板の側端部を意匠面側から覆う状態とす
ることができる。それ故,出隅柱と外壁板との間の目地
処理を行う必要がない。そのため,出隅部施工構造の施
工を容易とすると共に,外観意匠性を向上させることが
できる。また,上記中央意匠面と側方意匠面とが上記外
壁板の側端部を意匠面側から覆う状態とすることによ
り,出隅柱と外壁板との間の雨仕舞い性能を向上させる
ことができる。
【0012】以上のごとく,本発明によれば,製造容易
かつ外観意匠性に優れた出隅柱を提供することができ
る。
【0013】第2の発明は,建築物の出隅部に配設され
る出隅柱を製造する方法において,上記出隅柱は,上記
出隅部の外側に配置される中央意匠面と,該中央意匠面
の左右両脇に形成された2つの側方意匠面と,上記中央
意匠面の反対側に形成された中央背面と,上記各側方意
匠面の反対側にそれぞれ形成された2つの側方背面と,
上記中央背面と上記側方背面との間に形成された2つの
傾斜背面とを有すると共に,上記側方背面と上記傾斜背
面とによって形成され,上記出隅部における左右の外壁
板の側端部を配置することができる断面略V字状のV字
溝を有しており,上記出隅柱を製造するにあたっては,
上記中央意匠面をその一部によって構成する表側面と,
上記中央背面をその一部によって構成する裏側面とを有
する断面略長方形状の角柱基材を用意し,該角柱基材の
表側面における左右の角部を切断することにより,2つ
の上記側方意匠面を形成し,また,上記角柱基材の裏側
面における左右の角部の内側を,上下にわたり切削加工
することにより,上記V字溝を形成することを特徴とす
る出隅柱の製造方法にある(請求項3)。
【0014】上記製造方法においては,上記角柱基材の
一部を切断,切削加工することにより,出隅柱を形成す
ることができる。そのため,接合,接着の工程を必要と
しない。それ故,上記出隅柱は製造が容易である。ま
た,上記出隅柱は一体的に形成され,接合部を有しない
ため,外観意匠性に優れている。
【0015】以上のごとく,本発明によれば,製造容易
かつ外観意匠性に優れた出隅柱の製造方法を提供するこ
とができる。
【0016】第3の発明は,建築物の出隅部に出隅柱を
配設してなる出隅部施工構造において,該出隅部施工構
造は,上記建築物の構造躯体に下地材を介して上記出隅
柱及び該出隅柱の左右に配された外壁板とを留め付けて
なり,上記出隅柱は,上記出隅部の外側に配置される中
央意匠面と,該中央意匠面の左右両脇に形成された2つ
の側方意匠面と,上記中央意匠面の反対側に形成された
中央背面と,上記各側方意匠面の反対側にそれぞれ形成
された2つの側方背面と,上記中央背面と上記側方背面
との間に形成された2つの傾斜背面とを有すると共に,
上記側方背面と上記傾斜背面とによって形成された断面
略V字状のV字溝を有し,また,上記出隅柱は一体的に
形成されており,上記出隅柱は,上記構造躯体に上記下
地材を介して固定されたベース部材に留め付けられてお
り,かつ,上記左右の外壁板は,該外壁板の側端部を上
記出隅柱の上記V字溝に配置していることを特徴とする
出隅部施工構造にある(請求項4)。
【0017】上記出隅部施工構造においては,上記出隅
柱のV字溝に左右の外壁板の側端部が配置されている。
これにより,上記中央意匠面と側方意匠面とが上記外壁
板の側端部を意匠面側から覆う状態となる。それ故,出
隅柱と外壁板との間の目地処理を行う必要がない。その
ため,出隅部施工構造の施工を容易とすると共に,外観
意匠性を向上させることができる。また,上記中央意匠
面と側方意匠面とが上記外壁板の側端部を意匠面側から
覆う状態にあるため,出隅柱と外壁板との間の雨仕舞い
性能を向上させることができる。
【0018】また,上記出隅柱は一体的に形成され,接
合部を有しないため,外観意匠性に優れている。また,
上記出隅部施工構造は,上記出隅柱の中央意匠面によっ
て,出隅部を面取りした外形に構成することができる。
これにより,出隅部施工構造の外観が緩やかな印象とな
り,外観意匠性を向上させることができる。また,上記
出隅柱は,上述のごとく一体的に形成されているため,
上記出隅柱の製造にあたっては,接合,接着の工程を必
要としない。それ故,上記出隅柱は製造が容易であり,
上記出隅部施工構造を安価に得ることが可能となる。
【0019】以上のごとく,本発明によれば,施工容易
かつ外観意匠性に優れた出隅部施工構造を提供すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】上記第1の発明(請求項1)にお
いて,上記出隅柱は,内部まで均質に着色された着色基
材からなることが好ましい。この場合には,例えば着色
基材を切断することによって上記側方意匠面を形成する
場合,該側方意匠面に改めて着色用の塗装を行う必要が
ない。そのため,一層製造容易な出隅柱を得ることがで
きる。また,上記出隅柱は防水性材料からなることが好
ましい。
【0021】また,「一体的に形成」とは,複数の部材
を接合して形成することなく,例えば,一体成形により
形成したり,一体成形体等を切断,切削加工して形成し
たりすることをいう。以下においても同様である。例え
ば,上記出隅柱は,押出成形法により一体的に形成する
ことも可能であり,また,複数の出隅柱中間体が連成さ
れた状態の半製品をエンボス加工によって予め成形して
おき,それを切断切削加工することによって製造するこ
ともできる。なお,本明細書においては,上記出隅柱を
施工した状態において,上,下,左,右となる向きを,
それぞれ,上,下,左,右として表す。
【0022】また,一対の上記傾斜背面,及び一対の上
記側方背面は,互いに直角状に配置されており,かつ上
記V字溝は断面が直角状となっていることが好ましい。
この場合には,直角状の出隅部における左右の外壁板と
上記出隅柱とを,正確に継ぎ合せることができる。
【0023】また,上記中央背面には,建築物の構造躯
体に固定されたベース部材に係合させるための係合部材
が配設されていることが好ましい(請求項2)。この場
合には,出隅柱を構造躯体に,容易かつ確実に取付ける
ことができる。また,仮に一旦構造躯体に取付けた出隅
柱を取り外す必要が生じた場合にも,該出隅柱を構造躯
体から容易に取り外すことができる。
【0024】次に,上記第2の発明(請求項3)におい
て,上記角柱基材は,内部まで均質に着色されているこ
とが好ましい。この場合には,上記側方意匠面に改めて
着色用の塗装を行う必要がない。そのため,一層製造容
易な出隅柱の製造方法を得ることができる。また,上記
角柱基材は防水性材料からなることが好ましい。
【0025】次に,上記第3の発明(請求項4)におい
て,上記出隅柱は,上記中央背面に係合部材を配設して
なり,該係合部材を上記ベース部材に係合することによ
り,該ベース部材に留め付けてあることが好ましい(請
求項5)。この場合には,出隅柱を構造躯体に,容易か
つ確実に取付けることができる。従って,一層施工容易
な出隅部施工構造を得ることができる。また,仮に一旦
構造躯体に取付けた出隅柱を取り外す必要が生じた場合
にも,該出隅柱を構造躯体から容易に取り外すことがで
きる。
【0026】次に,上記ベース部材は,上記出隅柱の中
央背面に当接する中央板部と,該中央板部の左右端から
斜め後方へ屈曲形成された一対の脚板部と,上記中央板
部の左右端から斜め前方へ屈曲形成された一対の立設板
部とを有し,上記一対の脚板部は上記下地材を介して上
記構造躯体に固定され,上記中央板部には上記出隅柱の
中央背面が固定され,上記一対の立設板部は上記出隅柱
の傾斜背面と上記外壁板の側端面との間に配置されてい
ることが好ましい(請求項6)。この場合には,上記出
隅柱を上記構造躯体に,より安定して固定することがで
きる。
【0027】また,上記ベース部材は,上記立設板部
に,弾力性を有する止水材を配設してなり,該止水材
は,上記出隅柱の傾斜背面及び上記外壁板の側端面に密
着していることが好ましい(請求項7)。この場合に
は,上記出隅柱と上記外壁板との間からの雨水の浸入を
確実に防ぐことができる。
【0028】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例にかかる出隅柱
及びこれを用いた施工構造につき,図1〜図9を用いて
説明する。本例の出隅柱1は,図9に示すごとく,建築
物の出隅部に配設される。該出隅柱1は,図1〜図3,
図9に示すごとく,上記出隅部の外側に配置される中央
意匠面11と,該中央意匠面11の左右両脇に形成され
た2つの側方意匠面12とを有する。また,上記出隅柱
1は,上記中央意匠面11の反対側に形成された中央背
面13と,上記各側方意匠面12の反対側にそれぞれ形
成された2つの側方背面14と,上記中央背面12と上
記側方背面14との間に形成された2つの傾斜背面15
とを有する。
【0029】そして,図1,図3,図9に示すごとく,
上記側方背面13と上記傾斜背面15とによって,上記
出隅部における左右の外壁板2の側端部21を配置する
ことができる断面略V字状のV字溝16が形成されてい
る。また,上記出隅柱1は一体的に形成されている。ま
た,上記出隅柱1は,内部まで均質に着色された着色基
材でありかつ防水性材料からなる。
【0030】図3,図4に示すごとく,上記中央背面1
3には,建築物の構造躯体3に固定されたベース部材4
に係合させるための係合部材5が配設されている。該係
合部材5は,ワッシャ51と該ワッシャ51を上記ベー
ス部材4の中央背面13に固定するリベット52とから
なる。
【0031】また,図1に示すごとく,一対の上記傾斜
背面15,及び一対の上記側方背面14は,互いに直角
状に配置されており,かつ上記V字溝16は断面が直角
状となっている。
【0032】また,図1に示すごとく,上記出隅柱1の
左右端には,上記側方意匠面12及び上記側方背面14
に対して垂直な側端面17が形成されている。また,該
側端面17と上記側方意匠面12との間には,角部面1
8が形成されている。
【0033】上記出隅柱1を製造するにあたっては,図
5に示すごとく,断面略長方形状の角柱基材7を用意す
る。該角柱基材7は,上記中央意匠面11をその一部に
よって構成する表側面71と,上記中央背面13をその
一部によって構成する裏側面73とを有する。また,上
記角柱基材7は,内部まで均質に着色されていると共に
防水性材料からなる基材である。
【0034】次いで,上記角柱基材7の表側面71にお
ける左右の角部711を切断することにより,2つの上
記側方意匠面12を形成する。また,上記角柱基材7の
裏側面73における左右の角部731を切断することに
より,2つの上記側端面17を形成する。
【0035】また,上記裏側面73における左右の角部
731の内側を,上下にわたり切削加工することによ
り,上記V字溝16を形成する。上記切断,切削加工の
後に残った上記角柱基材7の表側面71,裏側面73,
及び側面78が,それぞれ,出隅柱1の中央意匠面1
1,中央背面13,及び角部面18となる。上記出隅柱
1は,例えば,上記中央意匠面11の幅が約45mm,
中央背面13の幅が約25mm,厚みが約16mm,上
下方向の長さが約3mの長尺板状体である。
【0036】次に,上記出隅柱1を建築物の出隅部に配
設してなる上記出隅部施工構造6につき,図6〜図9を
用いて説明する。該出隅部施工構造6は,図9に示すご
とく,上記建築物の構造躯体61に下地材62を介して
上記出隅柱1及び該出隅柱1の左右に配された外壁板2
とを留め付けてなる。
【0037】上記出隅柱1は,上記構造躯体61に上記
下地材62を介して固定されたベース部材4に留め付け
られている。また,上記左右の外壁板2は,該外壁板2
の側端部21を上記出隅柱1の上記V字溝16に配置し
ている。上記構造躯体61は,例えば,縦柱,横柱等か
らなり,上記下地材62としては例えば胴縁がある。そ
して,上記下地材62は,上記構造躯体61に釘65に
よって固定されている。
【0038】また,上記出隅柱1に配設された上記係合
部材5(図3,図4)を,図8,図9に示すごとく,上
記ベース部材4に係合することにより,上記出隅柱1を
該ベース部材4に留め付けてある。また,図6に示すご
とく,上記ベース部材4は,上記出隅柱1の中央背面1
3に当接する中央板部41と,該中央板部41の左右端
から斜め後方へ屈曲形成された一対の脚板部42と,上
記中央板部41の左右端から斜め前方へ屈曲形成された
一対の立設板部43とを有する。
【0039】上記脚板部42と上記立設板部43とは,
互いに略直角状に形成されている。そして,上記中央板
部41は,脚板部42及び立設板部43の双方に対して
約135°の角度をなしている。また,上記ベース部材
4は,例えば厚み約0.5mmの鋼板からなる。
【0040】また,図9に示すごとく,上記一対の脚板
部42は上記下地材62を介して上記構造躯体61に固
定されている。上記中央板部41には上記出隅柱1の中
央背面13が固定されている。また,上記一対の立設板
部43は上記出隅柱1の傾斜背面15と上記外壁板2の
側端面22との間に配置されている。
【0041】また,図6に示すごとく,上記ベース部材
4は,上記立設板部43に,弾力性を有する止水材44
を配設してなる。そして,該止水材44は,図9に示す
ごとく,上記出隅柱1の傾斜背面15及び上記外壁板2
の側端面22に密着している。また,上記止水材44
は,上記ベース部材4の中央板部41の前面にも配設し
てある。そして,該中央板部41に設けた止水材44
は,上記出隅柱1の中央背面13に密着している。
【0042】上記止水材44は,例えば,エチレンゴム
やEPDM(エチレン・プロピレンゴム)等からなるゴ
ム発泡体,或いはポリエチレン等の合成樹脂発泡体等か
らなり,独立気泡の発泡体からなることが好ましい。ま
た,上記脚板部42の後端には,該脚板部42を補強す
るための折り曲げ部421が形成されている。
【0043】また,図9に示すごとく,上記ベース部材
4は,上記脚板部42をビス64によって上記下地材6
2に固定されることにより,構造躯体61に固定されて
いる。また,上記外壁板2は,留め付け金具63によっ
て,上記下地材を介して構造躯体に固定されている。
【0044】上記ベース部材4における中央板部41に
は,図7に示すごとく,上記出隅柱1に設けられた係合
部材5を係合するための複数の係合穴45が,上記係合
部材5の配置に対応して形成されている。該係合穴45
は,上記係合部材5のワッシャ51よりも大きい直径を
有する略円形の大径部451と,該大径部451の下方
に連結して形成され,上記ワッシャ51よりも小さい直
径を有する略半円形の小径部452とを有する。
【0045】そして,上記出隅柱1の係合部材5を上記
ベース部材4に係合させるにあたっては,上記係合部材
5のワッシャ51を,上記係合穴45の大径部451に
挿入する。その後,上記出隅柱1を下方へ移動させて,
上記ワッシャ51を上記小径部452に移動させること
により,図8に示すごとく,上記係合部材5を上記係合
穴45に係合させる。
【0046】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記出隅柱1は,上述のごとく一体的に形成されている。
そのため,上記出隅柱1の製造にあたっては,接合,接
着の工程を必要としない。即ち,上述したごとく,上記
出隅柱1の製造方法においては,上記角柱基材7の一部
を切断,切削加工することにより,出隅柱1を形成する
ことができる。そのため,接合,接着の工程を必要とし
ない。それ故,上記出隅柱1は製造が容易である。ま
た,上記出隅柱1は一体的に形成され,接合部を有しな
いため,外観意匠性に優れている。
【0047】また,複数の出隅柱1を運搬する際には,
中央意匠面11と中央背面13,中央意匠面11同士,
或いは中央背面13同士を重ね合わせることができるた
め,容易に運搬することができる。
【0048】また,上記出隅柱1を用いた出隅部施工構
造6においては,図9に示すごとく,上記出隅柱1のV
字溝16に左右の外壁板2の側端部21が配置されてい
る。これにより,上記中央意匠面11と側方意匠面12
とが上記外壁板2の側端部21を意匠面23側から覆う
状態となる。それ故,出隅柱1と外壁板2との間の目地
処理を行う必要がない。そのため,出隅部施工構造6の
施工を容易とすると共に,外観意匠性を向上させること
ができる。また,上記中央意匠面11と側方意匠面12
とが上記外壁板2の側端部21を意匠面23側から覆う
状態にあるため,出隅柱1と外壁板2との間の雨仕舞い
性能を向上させることができる。
【0049】また,上記角柱基材7は,内部まで均質に
着色されている基材であり,かつ防水性材料である。そ
のため,切断加工後,上記側方意匠面12に改めて着色
用及び防水用の塗装を行う必要がない。それ故,一層製
造容易な出隅柱の製造方法を得ることができる。
【0050】また,図1に示すごとく,一対の上記傾斜
背面15,及び一対の上記側方背面14は,互いに直角
状に配置されており,かつ上記V字溝16は断面が直角
状となっている。これにより,図9に示すごとく,直角
状の出隅部における左右の外壁板2と上記出隅柱1と
を,正確に継ぎ合せることができる。
【0051】また,図3,図4に示すごとく,上記中央
背面13には,ベース部材4に係合させるための係合部
材5が配設されている。そして,図8,図9に示すごと
く,該係合部材5を上記ベース部材4に係合することに
より,該ベース部材4に留め付けてある。これにより,
出隅柱1を構造躯体61に,容易かつ確実に取付けるこ
とができる。従って,一層施工容易な出隅部施工構造6
を得ることができる。また,仮に一旦構造躯体61に取
付けた出隅柱1を取り外す必要が生じた場合にも,該出
隅柱1を構造躯体61から容易に取り外すことができ
る。
【0052】また,図6に示すごとく,上記ベース部材
4は,中央板部41と,一対の脚板部42と,一対の立
設板部43とを有している。そして,図9に示すごと
く,上記一対の脚板部42は上記下地材62を介して上
記構造躯体61に固定され,上記中央板部41には上記
出隅柱1の中央背面13が固定され,上記一対の立設板
部43は上記出隅柱1の傾斜背面15と上記外壁板2の
側端面22との間に配置されている。これにより,上記
出隅柱1を上記構造躯体61に,より安定して固定する
ことができる。
【0053】また,図6に示すごとく,上記ベース部材
4は,上記立設板部43に,弾力性を有する止水材44
を配設してなり,該止水材44は,上記出隅柱1の傾斜
背面15及び上記外壁板2の側端面22に密着してい
る。そのため,上記出隅柱1と上記外壁板2との間から
の雨水の浸入を確実に防ぐことができる。
【0054】以上のごとく,本発明によれば,製造容易
かつ外観意匠性に優れた出隅柱及びその製造方法,並び
にこれを用いた出隅部施工構造を提供することができ
る。
【0055】(実施例2)本例は,切断加工後に,側方
意匠面12及び側端面17に塗装を施す出隅柱の例であ
る。この場合には,角柱基材7(図5)として,内部ま
で均質に着色されていると共に防水性材料からなる基材
を用いる必要はない。そして,上記塗装には,防水性着
色塗料を用いる。その他は,実施例1と同様である。本
例の場合にも,塗装工程を必要とする以外は,実施例1
と同様の作用効果を得ることができる。
【0056】なお,上記実施例1,2においては,外壁
板を留め付け金具により下地材を介して構造躯体に留め
付けた出隅部施工構造の例を示したが,釘打ち施工によ
り外壁板を構造躯体に固定する出隅部施工構造の場合に
も,同様の作用効果を得ることができる。また,出隅柱
の構造躯体への固定については,上記出隅柱の中央背面
にベース部材を直接接着して予め一体化しておき,その
まま,該ベース部材を下地材に固定することにより行っ
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,出隅柱の斜視図。
【図2】実施例1における,出隅柱の正面図。
【図3】実施例1における,出隅柱の背面図。
【図4】実施例1における,出隅柱に配設された係合部
材の断面図。
【図5】実施例1における,角柱基材の斜視図。
【図6】実施例1における,ベース基材の斜視図。
【図7】実施例1における,ベース基材の背面図。
【図8】実施例1における,出隅柱の係合部材とベース
基材の係合穴との係合状態を示す説明図。
【図9】実施例1における,出隅部施工構造の水平断面
図。
【図10】従来例における,板材及び板片の平面図。
【図11】従来例における,切断面を形成した一対の板
片の断面図。
【図12】従来例における,切断面同士を対向させて配
置した一対の板片の断面図。
【図13】従来例における,一対の板片を接合した状態
を表す断面図。
【図14】従来例における,出隅柱の断面図。
【符号の説明】
1...出隅柱, 11...中央意匠面, 12...側方意匠面, 13...中央背面, 14...側方背面, 15...傾斜背面, 16...V字溝, 2...外壁板, 21...側端部, 4...ベース部材, 5...係合部材, 6...出隅部施工構造, 7...角柱基材,

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の出隅部に配設される出隅柱にお
    いて,該出隅柱は,上記出隅部の外側に配置される中央
    意匠面と,該中央意匠面の左右両脇に形成された2つの
    側方意匠面と,上記中央意匠面の反対側に形成された中
    央背面と,上記各側方意匠面の反対側にそれぞれ形成さ
    れた2つの側方背面と,上記中央背面と上記側方背面と
    の間に形成された2つの傾斜背面とを有し,かつ,上記
    側方背面と上記傾斜背面とによって,上記出隅部におけ
    る左右の外壁板の側端部を配置することができる断面略
    V字状のV字溝が形成されており,また,上記出隅柱は
    一体的に形成されていることを特徴とする出隅柱。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記中央背面には,
    建築物の構造躯体に固定されたベース部材に係合させる
    ための係合部材が配設されていることを特徴とする出隅
    柱。
  3. 【請求項3】 建築物の出隅部に配設される出隅柱を製
    造する方法において,上記出隅柱は,上記出隅部の外側
    に配置される中央意匠面と,該中央意匠面の左右両脇に
    形成された2つの側方意匠面と,上記中央意匠面の反対
    側に形成された中央背面と,上記各側方意匠面の反対側
    にそれぞれ形成された2つの側方背面と,上記中央背面
    と上記側方背面との間に形成された2つの傾斜背面とを
    有すると共に,上記側方背面と上記傾斜背面とによって
    形成され,上記出隅部における左右の外壁板の側端部を
    配置することができる断面略V字状のV字溝を有してお
    り,上記出隅柱を製造するにあたっては,上記中央意匠
    面をその一部によって構成する表側面と,上記中央背面
    をその一部によって構成する裏側面とを有する断面略長
    方形状の角柱基材を用意し,該角柱基材の表側面におけ
    る左右の角部を切断することにより,2つの上記側方意
    匠面を形成し,また,上記角柱基材の裏側面における左
    右の角部の内側を,上下にわたり切削加工することによ
    り,上記V字溝を形成することを特徴とする出隅柱の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 建築物の出隅部に出隅柱を配設してなる
    出隅部施工構造において,該出隅部施工構造は,上記建
    築物の構造躯体に下地材を介して上記出隅柱及び該出隅
    柱の左右に配された外壁板とを留め付けてなり,上記出
    隅柱は,上記出隅部の外側に配置される中央意匠面と,
    該中央意匠面の左右両脇に形成された2つの側方意匠面
    と,上記中央意匠面の反対側に形成された中央背面と,
    上記各側方意匠面の反対側にそれぞれ形成された2つの
    側方背面と,上記中央背面と上記側方背面との間に形成
    された2つの傾斜背面とを有すると共に,上記側方背面
    と上記傾斜背面とによって形成された断面略V字状のV
    字溝を有し,また,上記出隅柱は一体的に形成されてお
    り,上記出隅柱は,上記構造躯体に上記下地材を介して
    固定されたベース部材に留め付けられており,かつ,上
    記左右の外壁板は,該外壁板の側端部を上記出隅柱の上
    記V字溝に配置していることを特徴とする出隅部施工構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項4において,上記出隅柱は,上記
    中央背面に係合部材を配設してなり,該係合部材を上記
    ベース部材に係合することにより,該ベース部材に留め
    付けてあることを特徴とする出隅部施工構造。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において,上記ベース部
    材は,上記出隅柱の中央背面に当接する中央板部と,該
    中央板部の左右端から斜め後方へ屈曲形成された一対の
    脚板部と,上記中央板部の左右端から斜め前方へ屈曲形
    成された一対の立設板部とを有し,上記一対の脚板部は
    上記下地材を介して上記構造躯体に固定され,上記中央
    板部には上記出隅柱の中央背面が固定され,上記一対の
    立設板部は上記出隅柱の傾斜背面と上記外壁板の側端面
    との間に配置されていることを特徴とする出隅部施工構
    造。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記ベース部材は,
    上記立設板部に,弾力性を有する止水材を配設してな
    り,該止水材は,上記出隅柱の傾斜背面及び上記外壁板
    の側端面に密着していることを特徴とする出隅部施工構
    造。
JP2001364673A 2001-11-29 2001-11-29 出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造 Pending JP2003166327A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001364673A JP2003166327A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001364673A JP2003166327A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003166327A true JP2003166327A (ja) 2003-06-13

Family

ID=19174819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001364673A Pending JP2003166327A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003166327A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084886A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Nichiha Corp 出隅部材およびそれを用いた出隅部施工構造、出隅部施工方法
ITMO20090091A1 (it) * 2009-04-15 2010-10-16 D B Service S R L Con Socio Unico Metodo per la realizzazione di un pezzo angolare in ceramica.

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084886A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Nichiha Corp 出隅部材およびそれを用いた出隅部施工構造、出隅部施工方法
ITMO20090091A1 (it) * 2009-04-15 2010-10-16 D B Service S R L Con Socio Unico Metodo per la realizzazione di un pezzo angolare in ceramica.

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003166327A (ja) 出隅柱及びその製造方法,並びに該出隅柱を用いた出隅部施工構造
JP2000240283A (ja) コンクリート打ち込み用型枠パネルの接続構造
JP3418695B2 (ja) 端部構造
JP3629456B2 (ja) 出隅柱及びその製造方法並びに出隅部施工構造
JP2003184272A (ja) 出隅柱及びその製造方法並びに出隅部施工構造
JP3654264B2 (ja) オーバーハング部材及びオーバーハング部施工構造
JPH06306963A (ja) 外壁目地部の防水構造
JP3516510B2 (ja) セラミック外壁材の乾式施工構造
JPH06288024A (ja) パネル材及びこれを用いた壁面の構築工法
JPH045612Y2 (ja)
JP2003213890A (ja) 出隅部施工構造及び出隅部施工方法
JP2001311239A (ja) 木質パネルどうしの接合方法
JPS6235789Y2 (ja)
JPH07207930A (ja) コンクリート打込用転用型枠
JP2003247326A (ja) 出隅部施工構造
JPH04363465A (ja) 縦目地構造
JP2003343071A (ja) 入隅材及び入隅部施工構造
JP3023012B2 (ja) 縦目地構造
JPH0520861Y2 (ja)
JPH07207915A (ja) 目地ジョイナ−及び目地構造
JPH0754435A (ja) 垂木受け部材
JP2542771B2 (ja) 壁パネル
JP4463918B2 (ja) 覆い部材用下地材及び屋根構造
JPH0551962A (ja) コンクリート構造物用型枠材及びその型枠材を使用した型枠埋め込み工法
JP3004408B2 (ja) 縦目地構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040511

A02 Decision of refusal

Effective date: 20040914

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02