JP2003343071A - 入隅材及び入隅部施工構造 - Google Patents

入隅材及び入隅部施工構造

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JP2003343071A
JP2003343071A JP2002152625A JP2002152625A JP2003343071A JP 2003343071 A JP2003343071 A JP 2003343071A JP 2002152625 A JP2002152625 A JP 2002152625A JP 2002152625 A JP2002152625 A JP 2002152625A JP 2003343071 A JP2003343071 A JP 2003343071A
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JP2002152625A
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Satoshi Hiumi
聡芝 肥海
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Nichiha Corp
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Nichiha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工容易で,入隅部を緩やかな外観に形成す
ることができる入隅材及び入隅部施工構造を提供するこ
と。 【解決手段】 建築物の入隅部における左右の外壁板の
間に配設される入隅材1。入隅材1は,一体的に形成さ
れた入隅本体2と,入隅本体2に固定された取付板3と
を有する。入隅本体2は,入隅部の外側に配される平面
状の入隅意匠面21を有している。取付板3は,入隅本
体2を固定する固定部31と,固定部31の左右に形成
され建築物の構造躯体に固定する脚板部32とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,建築物の入隅部に
配設される入隅材及びこれを用いた入隅部施工構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より,建築物に入隅部を形成する場
合,一般に,該入隅部において,図10,図11に示す
ごとく,2枚の外壁板95を略直角に配置して目地部9
7を形成し,入隅部施工構造9を構成する。即ち,該入
隅部施工構造9は,一方の外壁板95の表側面951と
他方の外壁板95の側端面953とを対向させた状態
で,胴縁等の下地材942を介して構造躯体941に,
釘98によって留め付けてある。
【0003】また,上記構造躯体941と上記下地材9
42との間には,防水紙96が介在している。また,上
記目地部97の後方には,断面略L字型の入隅金具91
が配設されている。そして,上記目地部97には,上記
入隅金具91の前面に当接するバックアップ材92が配
設され,その前方からシーリング材93が打設してあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記入
隅部施工構造9は,上述のごとく,2枚の外壁板95を
互いに略直角になるように配設してあるため,入隅部を
緩やかな外観に形成することができない。また,入隅部
表面に現れない捨て板となる上記入隅金具91を施工す
ることは,部品点数の増加,施工工数の増加につながり
好ましくない。
【0005】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,作業性が良好であり,入隅部を緩やかな
外観に形成することができる入隅材及び入隅部施工構造
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は,建築物の
入隅部における左右の外壁板の間に配設される入隅材に
おいて,該入隅材は,一体的に形成された入隅本体と,
該入隅本体に固定された取付板とを有し,上記入隅本体
は,上記入隅部の外側に配される平面状の入隅意匠面を
有しており,上記取付板は,上記入隅本体を固定する固
定部と,該固定部の左右に形成され上記建築物の構造躯
体に固定する脚板部とを有することを特徴とする入隅材
にある(請求項1)。
【0007】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記入隅材は,上記入隅本体に平面状の上記入隅意匠面
を有する。そのため,上記入隅部に上記入隅材を配設し
たとき,該入隅材の入隅意匠面と上記外壁板の外壁意匠
面とのなす角度を鈍角に形成することができる。それ
故,上記入隅部は,二つの鈍角によって形成されること
となり,緩やかな外観にすることができる。
【0008】また,上記入隅本体は,一体的に形成され
ており,接合部を有しないため,外観意匠性に優れてい
る。また,上記入隅材は上記取付板を有するため,該取
付板を介して上記入隅材を上記入隅部に容易に施工する
ことができる。
【0009】以上のごとく,本発明によれば,入隅部を
緩やかな外観に形成することができる入隅材を提供する
ことができる。
【0010】第2の発明は,建築物の入隅部に入隅材を
配設してなる入隅部施工構造において,該入隅部施工構
造は,上記建築物の構造躯体に下地材を介して,或いは
下地材を介さずに上記入隅材及び該入隅材の左右に配さ
れた外壁板とを留め付けてなり,上記入隅材は,一体的
に形成された入隅本体と,該入隅本体に固定された取付
板とを有し,上記入隅本体は,上記入隅部の外側に配さ
れる平面状の入隅意匠面を有しており,上記取付板は,
上記入隅本体を固定する固定部と,該固定部の左右に形
成され上記建築物の構造躯体に固定する脚板部とを有
し,上記入隅材は,上記取付板の上記脚板部において上
記構造躯体に固定されており,かつ,上記入隅本体の入
隅意匠面と上記外壁板の外壁意匠面とのなす角度は鈍角
であることを特徴とする入隅部施工構造にある(請求項
7)。
【0011】本入隅部施工構造においては,上記入隅本
体における平面状の入隅意匠面と,上記外壁板の外壁意
匠面とのなす角度が鈍角である。それ故,上記入隅部
は,二つの鈍角によって形成されることとなり,緩やか
な外観にすることができる。
【0012】また,上記入隅本体は,一体的に形成され
ており,接合部を有しないため,外観意匠性に優れた外
壁施工構造を得ることができる。また,上記入隅材は上
記取付板を有するため,該取付板を介して上記入隅材を
上記入隅部に容易に施工することができる。
【0013】以上のごとく,本発明によれば,入隅部を
緩やかな外観に形成することができる入隅部施工構造を
提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】上記第1の発明(請求項1)にお
いて,上記取付板は,例えば厚み0.3〜1.0mmの
金属板を折り曲げ加工することにより得ることができ
る。該金属板の材質としては,例えば,メッキ鋼板,ス
テンレス鋼板等を用いることができる。また,上記取付
板は,アルミや樹脂等の押出成形等によって形成するこ
ともできる。
【0015】また,「一体的に形成」とは,複数の部材
を接合して形成することなく,例えば,一体成形により
形成したり,一体成形体等を切断,切削加工して形成し
たりすることをいう。以下においても同様である。な
お,本明細書においては,上記入隅材を施工した状態に
おいて,上,下,左,右となる向きを,それぞれ,上,
下,左,右として表す。
【0016】また,左右一対の上記脚板部が互いになす
角度は,直角に限らず鋭角や鈍角にすることもでき,例
えば60〜120°とすることができる。また,上記入
隅本体の入隅意匠面は,上記外壁板の外壁意匠面と同様
の外観であることが好ましい。また,上記入隅本体と外
壁板とは同材質であることが好ましい。
【0017】また,上記入隅本体は,上記入隅意匠面の
反対側に形成された平面状の入隅背面と,上記入隅意匠
面の左右端から斜め後方へ向って形成された入隅側端面
とを有することが好ましい(請求項2)。この場合に
は,表側面と裏側面とが略平行な通常の板材を切断,切
削することにより,上記入隅本体を容易に製造すること
ができる。
【0018】次に,第1の発明(請求項1)又は第2の
発明(請求項7)において,その左右端から斜め前方へ
向う傾斜部を形成してなることが好ましい(請求項3,
請求項9)。この場合には,取付板と入隅本体とを密に
当接させることができる。
【0019】また,上記入隅側端面と上記入隅背面と
は,互いに略垂直に形成されていることが好ましい(請
求項4,請求項10)。この場合には,外壁意匠面に対
し略直角に形成される外壁側端面に,上記入隅側端面を
対向配置することができ,施工容易かつ外観意匠性に優
れた入隅部施工構造を得ることができる。
【0020】また,第1の発明(請求項1)において,
上記取付板は,上記固定部と上記脚板部との間に,該脚
板部よりも前方へ突出した縦目地用突出部を設けてなる
ことが好ましい(請求項5)。この場合には,上記縦目
地用突出部を上記入隅本体と外壁板との間に配設するこ
とにより,上記入隅本体と上記外壁板との間の縦目地の
幅が一定となるように施工することが容易となる。
【0021】また,上記取付板は,上記脚板部から略垂
直前方に立設された立設板部と,該立設板部の前端から
略直角に屈曲した前板部とを有し,上記脚板部と上記立
設板部と上記前板部との間にはソケット部を形成するこ
ともできる(請求項6)。
【0022】この場合には,上記入隅材と外壁板との間
における雨仕舞いを,上記ソケット部を構成する上記取
付板の前板部により行うことができ,施工時にシーリン
グ材を施工する必要がない。それ故,入隅部施工構造は
施工が容易である。また,シーリング材を施工しないた
め,シーリング材が露出するということもなく,外観意
匠性に優れた入隅部施工構造を施工することができる。
また,上記外壁板の側辺部は,上記ソケット部に嵌入さ
れるため,外部から見えない。そのため,上記外壁板の
左右長さに多少のバラツキが生じていても,そのバラツ
キを上記ソケット部によって吸収することができる。そ
れ故,外観意匠性に優れた入隅部施工構造を施工するこ
とができる。
【0023】次に,第2の発明(請求項7)において,
上記入隅本体と外壁板との間には,シーリング材を施工
してあってもよい。この場合には,上記入隅材と外壁板
との間からの雨水の浸入を確実に防ぐことができる。
【0024】また,上記入隅本体は,上記入隅意匠面の
反対側に形成された平面状の入隅背面と,上記入隅意匠
面の左右端から斜め後方へ向って形成された入隅側端面
とを有し,該入隅側端面は,上記外壁板の外壁側端面と
対向配置されていることが好ましい(請求項8)。この
場合には,施工容易で外観意匠性に優れた入隅部施工構
造を得ることができる。
【0025】また,上記取付板は,上記固定部と上記脚
板部との間に,該脚板部よりも前方へ突出した縦目地用
突出部を設けてなり,該縦目地用突出部は,上記入隅本
体の入隅側端面と上記外壁板の外壁側端面との間に配置
されていることが好ましい(請求項11)。この場合に
は,上記入隅本体と上記外壁板との間の縦目地の幅が一
定となるように施工することが容易となる。
【0026】また,上記取付板は,上記脚板部から略垂
直前方に立設された立設板部と,該立設板部の前端から
略直角に屈曲した前板部とを有し,上記脚板部と上記立
設板部と上記前板部との間にはソケット部を形成してな
り,上記外壁板は,その側辺部を上記取付板のソケット
部に嵌入させて配設してあるものであってもよい(請求
項12)。
【0027】この場合には,シーリング材を施工する必
要がなく,施工が容易である。また,シーリング材を施
工しないため,シーリング材が露出するということもな
く,外観意匠性に優れた入隅部施工構造を施工すること
ができる。また,上記外壁板の側辺部は,上記ソケット
部に嵌入されているため,外部から見えない。そのた
め,上記外壁板の左右長さに多少のバラツキが生じてい
ても,そのバラツキを上記ソケット部によって吸収する
ことができる。それ故,外観意匠性に優れた入隅部施工
構造を得ることができる。
【0028】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例にかかる入隅材
及び入隅部施工構造につき,図1〜図6を用いて説明す
る。本例の入隅材1は,図4,図5に示すごとく,建築
物の入隅部における左右の外壁板5の間に配設される。
該入隅材1は,図1に示すごとく,一体的に形成された
入隅本体2と,該入隅本体2に固定された取付板3とを
有する。
【0029】図2,図4,図5に示すごとく,上記入隅
本体2は,上記入隅部の外側に配される平面状の入隅意
匠面21を有している。図3〜図5に示すごとく,上記
取付板3は,上記入隅本体2を固定する固定部31と,
該固定部31の左右に形成され上記建築物の構造躯体4
1に固定する脚板部32とを有する。
【0030】また,図1,図2に示すごとく,上記入隅
本体2は,上記入隅意匠面21の反対側に形成された平
面状の入隅背面22と,上記入隅意匠面21の左右端か
ら斜め後方へ向って形成された入隅側端面23とを有す
る。また,図1,図3に示すごとく,上記取付板3は,
上記固定部31と上記脚板部32との間に,該脚板部3
2よりも前方へ突出した縦目地用突出部33を設けてな
る。
【0031】該縦目地突出部33は,断面略コ字状に形
成されており,一方の側面332は上記入隅本体2の入
隅側端面23に対面し,他方の側面333は後述する外
壁板5の外壁側端面53に対面する(図5)。
【0032】また,図1,図2に示すごとく,上記入隅
本体2の上記入隅背面22は,上記入隅意匠面21と略
平行に形成された平面状の平坦部221を有している。
更に,上記入隅背面22は,上記平坦部221の左右に
おいて斜め前方に傾斜した傾斜部222を有する。
【0033】上記入隅材1における入隅本体2は,左右
幅が約36mm,前後厚みが約12mm,入隅意匠面2
1の左右幅が約30mm,入隅背面22の平坦部221
の左右幅が約20mmである。また,上記入隅材1は上
記外壁板5と同様の窯業系材料からなる。また,上記入
隅側端面23及び入隅背面22の傾斜部222は,上記
入隅意匠面面21及び上記平坦面221に対して略13
5度の角度に形成されている。
【0034】また,上記取付板3は,厚み約0.35m
mのメッキ鋼板等の金属板を折り曲げ加工してなる。な
お,上記取付板3は,例えばアルミや樹脂等の押出成形
等によって形成することもできる。また,左右の上記脚
板部32のなす角度は,略90度である。また,上記入
隅材1は上下方向に長尺であり,上下方向の長さが,例
えば3000mmである。
【0035】上記入隅材1を製造するにあたっては,図
6に示すごとく,上記入隅背面22の平坦部221をそ
の一部によって構成する平面状の裏側面72と,該裏側
面72の反対側の表側面71とを有する入隅基材7を用
意する。なお,上記表側面71は,その一部によって上
記入隅意匠面21を構成する。即ち,上記表側面71
は,上記裏側面72と略平行であると共に平面状に形成
されている。
【0036】次いで,該入隅基材7の表側面71におけ
る左右の角部を,上下にわたり切削することにより,上
記入隅側端面23を形成する。また,上記入隅基材7の
裏側面72における左右の角部を,上下にわたり切削す
ることにより,上記傾斜部222を形成する。これによ
り,図2に示す上記入隅本体2を製造する。図6におい
てハッチングを施した入隅材7の角部が,切削除去され
る部分である。
【0037】なお,該入隅本体2を製造する手段として
は,押し出し成形やエンボス成形を利用する方法もある
(図示略)。エンボス成形を利用する場合には,上記入
隅本体2を複数本分採ることができる入隅基材を,エン
ボス成形によって上記入隅基材の表側面を形成すること
により得る。このとき,上記表側面に,上下方向に沿っ
てV字溝を複数本形成する。次いで,上記V字溝の谷部
に沿って,上記入隅基材を切断し分割する。この分割さ
れた各入隅基材の表側面及び裏側面における角部を切削
して,入隅側端面23及び傾斜部222を形成する(図
2,図6参照)。
【0038】また,該入隅本体2における入隅背面22
以外の面には塗装を施す。これにより,切削加工された
入隅側端面23が塗料によって被覆され,耐候性,意匠
性が確保される。また,上記入隅基材7の材料として,
内部まで均質に着色されていると共に防水性を有する材
料を用いる場合には,かかる塗装を施す必要はない。従
って,この場合には,入隅材1の製造がより容易とな
る。
【0039】次いで,図1に示すごとく,上記入隅本体
2を上記取付板3に固定する。即ち,図5に示すごと
く,上記取付板3の固定部31の後方から,ビス11を
上記入隅本体2の入隅背面22にねじ込むことにより固
定する。なお,上記取付板3と入隅本体2との固定は,
接着剤により行うこともできる。
【0040】次に,上記入隅材1を建築物の入隅部に配
設してなる入隅部施工構造4につき,図4,図5を用い
て説明する。該入隅部施工構造4は,上記建築物の構造
躯体41に下地材42を介して,上記入隅材1及び該入
隅材1の左右に配された外壁板5とを留め付けてなる。
本例において,上記下地材42は縦胴縁である。
【0041】上記入隅材1は,上記取付板3の上記脚板
部32において上記構造躯体41に釘固定されている。
また,図5に示すごとく,上記入隅本体2の入隅意匠面
21と上記外壁板5の外壁意匠面51とのなす角度は鈍
角である。この角度は,具体的には,略135度であ
る。
【0042】また,上記入隅側端面23は,上記外壁板
5の外壁側端面53と対向配置されている。入隅側端面
23と外壁側端面と53の間に,上記取付板3の上記縦
目地用突出部33が配置されている。
【0043】また,上記入隅側端面23と上記外壁側端
面53との間には,上記縦目地用突出部33の前方から
シーリング材43が打設してある。上記取付板3におけ
る縦目地用突出部33は,上記入隅本体2の入隅側端面
23と上記外壁板5の外壁側端面53との間に配置され
ており,ハットジョイナーの機能を発揮する。そして,
上記入隅側端面23と上記外壁側端面53との間には,
約10mmの間隔が形成されている。
【0044】また,上記取付板3の縦目地用突出部33
の前面331には,3面接着防止のためのボンドブレー
カーが貼設してあり(図示略),上記シーリング材43
が上記取付板3に固着しないようにしてある。
【0045】また,図4,図5に示すごとく,上記入隅
材1の取付板3は,釘44によって,上記下地材42を
介して構造躯体41に固定してある。また,上記取付板
3の固定部31は,その左右部分において,上記下地材
42に当接している。また,上記外壁板5も,釘45に
よって,上記下地材42を介して上記構造躯体41に固
定してある。また,上記構造躯体41と上記下地材42
との間には,防水紙46が介在している。また,図4に
示すごとく,上記外壁板5は,上下方向に複数枚連続し
て配設されている(横張り施工)。
【0046】次に,本例の作用効果につき説明する。図
1に示すごとく,上記入隅材1は,上記入隅本体2に平
面状の上記入隅意匠面21を有する。そのため,図4,
図5に示すごとく,建築物の入隅部に上記入隅材1を配
設した入隅部施工構造4においては,該入隅材1の入隅
意匠面21と上記外壁板5の外壁意匠面51とのなす角
度が鈍角となる。それ故,上記入隅部は,二つの鈍角に
よって形成されることとなり,緩やかな外観にすること
ができる。
【0047】また,上記入隅本体2は,一体的に形成さ
れており,接合部を有しないため,外観意匠性に優れて
いる。また,上記入隅材1は上記取付板3を有するた
め,該取付板3を介して上記入隅材1を上記入隅部に容
易に施工することができる。
【0048】上記入隅本体2は,上記入隅意匠面21の
反対側に形成された平面状の入隅背面22と,上記入隅
意匠面21の左右端から斜め後方へ向って形成された入
隅側端面23とを有する。それ故,上述のごとく,表側
面71と裏側面72とが略平行な通常の板材を上記入隅
基材7として用い,これを切断,切削することにより,
上記入隅本体2を容易に製造することができる。
【0049】また,上記入隅側端面23は,上記入隅意
匠面21の左右端から斜め後方へ向って形成されてい
る。それ故,図5に示すごとく,上記入隅側端面23を
上記外壁板5の外壁側端面53に対向位置することがで
きる。そのため,施工容易で外観意匠性に優れた入隅部
施工構造4を得ることができる。
【0050】また,上記取付板3は,上記縦目地用突出
部33を設けてなり,該縦目地用突出部33を上記入隅
本体2と外壁板5との間に配設している(図4,図
5)。これにより,上記入隅本体2と上記外壁板5との
間の縦目地の幅が一定となるように施工することが容易
となる。
【0051】以上のごとく,本例によれば,入隅部を緩
やかな外観に形成することができる入隅材及び入隅部施
工構造を提供することができる。
【0052】(実施例2)本例は,図7に示すごとく,
入隅本体2を四角柱形状とした入隅材1及び入隅部施工
構造4の例である。即ち,入隅本体2は,互いに平行な
入隅意匠面21及び入隅背面22とこれらに対して略垂
直に形成された垂直側端面230とを有する。また,上
記入隅本体2は,左右に配される外壁板5と同等の厚み
を有する。また,取付板3における固定部31は,上記
角柱状の入隅本体2の形状に沿って形成されている。即
ち,上記固定部31は,上記入隅本体2の入隅背面22
の後方に配置される背板部311と該背板部311から
略直角に前方へ屈曲した側板部312とからなる。そし
て,該側板部312に,上記入隅本体2の垂直側端面2
30が当接している。
【0053】また,上記入隅背面22と上記背板部31
1との間には,バックアップ材37が介在している。そ
して,上記背板部311の後方からビス11を,上記バ
ックアップ材37を介して入隅本体2にねじ込むことに
より,上記入隅本体2と取付板3とを固定している。ま
た,上記背板部311の左右の角部313は,下地材4
2に当接している。
【0054】また,上記取付板3の縦目地用突出部33
の前方に打設されたシーリング材43は,上記取付板3
の側板部312の前端と上記入隅意匠面21とにも若干
被さるように打設してある。これにより,上記側板部3
12と垂直側端面230との間からの雨水の浸入を確実
に防ぐことができる。その他は,実施例1と同様であ
る。
【0055】この場合には,表側面と裏側面とが略平行
な通常の板材を切断することにより,上記入隅本体2を
一層容易に製造することができる。即ち,例えば,上記
外壁板5と同じ外壁板を所定幅に切断することにより,
上記入隅本体2を得ることができる。それ故,入隅本体
2の製造が容易かつ効率的であり,ひいては,安価な入
隅材1,入隅部施工構造4を得ることができる。その
他,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0056】(実施例3)本例は,図8に示すごとく,
取付板3に,外壁板5の側辺部54を嵌入させるソケッ
ト部35を設けた入隅材1及び入隅部施工構造4の例で
ある。即ち,上記取付板3は,上記脚板部32から略垂
直前方に立設された立設板部351と,該立設板部35
1の前端から略直角に屈曲した前板部352とを有す
る。そして,上記脚板部32と上記立設板部351と上
記前板部352との間に,上記ソケット部35が形成さ
れている。上記外壁板5は,その側辺部54を上記ソケ
ット部35に嵌入させて配設してある。
【0057】また,上記前板部352の先端における後
面と,上記脚板部32の先端における前面には,それぞ
れリブ353,323が形成されている。該リブ35
3,323は,上記外壁板5に押圧された状態,即ち上
記外壁板5の側辺部54を挟み込む状態で当接してい
る。また,本例の入隅部施工構造4においては,シーリ
ング材が配設されていない。また,上記前板部352の
前面は,上記入隅意匠面21,外壁意匠面51と同系色
に塗装されている。その他は,実施例2と同様である。
【0058】この場合には,シーリング材を施工する必
要がなく,施工が容易である。また,シーリング材を施
工しないため,シーリング材が露出するということもな
く,外観意匠性に優れた入隅部施工構造4を施工するこ
とができる。また,上記外壁板5の側辺部54は,上記
ソケット部35に嵌入しているため,外部から見えな
い。そのため,上記外壁板5の左右長さに多少のバラツ
キが生じていても,そのバラツキを上記ソケット部35
によって吸収することができる。それ故,外観意匠性に
優れた入隅部施工構造4を得ることができる。その他,
実施例2と同様の作用効果を有する。
【0059】(実施例4)本例は,図9に示すごとく,
入隅本体2に,入隅意匠面21と2つの入隅側端面23
と該入隅側端面23からそれぞれ略直角に形成された2
つの入隅傾斜面24とを形成した入隅材1及び入隅部施
工構造4の例である。即ち,上記2つの入隅傾斜面24
は,互いに直交する。そして,該入隅傾斜面24に沿う
ように,取付板3の固定部31も直角状に形成してあ
る。
【0060】また,上記取付板3と入隅本体2とは,接
着剤12によって接着固定されており,該接着剤12
は,上記固定部31と入隅傾斜面24との間に介在して
いる。また,上記固定部31は,建築物の構造躯体41
に固定した下地材42に対して広い面積で当接してい
る。また,上記入隅本体2は,例えば,樹脂を押し出し
成形することにより得ることができる。その他は,実施
例1と同様である。
【0061】この場合には,上記入隅材1を下地材42
に対して広い面積で当接させることができるため,強度
の高い入隅部施工構造4を容易に得ることができる。そ
の他,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0062】上記各実施例においては,外壁板を釘打ち
施工する例を示したが,外壁板を留め付け金具を用いて
留め付ける場合にも,同様に本発明を適用することがで
きる。また,上記各実施例においては,下地材を用いる
例を示したが,下地材を使用しない場合にも,本発明を
適用することができる。
【0063】また,上記入隅本体と外壁板との間に目地
部を形成せず,入隅本体に外壁板の外壁側端面を突き付
ける形態としてもよい。この形態は,本願の出願人が先
に特願2002−046848号において,出隅部施工
構造の一形態として提案したものに類似するものであ
る。また,同様に本願の出願人が特願2001−325
231号において提案した乾式のドライシール部材を,
上記入隅本体と外壁板との間の目地部に施工する形態と
することもできる。
【0064】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,入隅部
を緩やかな外観に形成することができる入隅材及び入隅
部施工構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,入隅材の斜視図。
【図2】実施例1における,入隅本体の斜視図。
【図3】実施例1における,取付板の斜視図。
【図4】実施例1における,入隅部施工構造の斜視図。
【図5】実施例1における,入隅部施工構造の水平断面
図。
【図6】実施例1における,入隅本体の製造方法の説明
図。
【図7】実施例2における,入隅部施工構造の水平断面
図。
【図8】実施例3における,入隅部施工構造の水平断面
図。
【図9】実施例4における,入隅部施工構造の水平断面
図。
【図10】従来例における,入隅部施工構造の斜視図。
【図11】従来例における,入隅部施工構造の水平断面
図。
【符号の説明】
1...入隅材, 2...入隅本体, 21...入隅意匠面, 3...取付板, 31...固定部, 32...脚板部, 4...入隅部施工構造, 41...構造躯体, 42...下地材, 5...外壁板,

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の入隅部における左右の外壁板の
    間に配設される入隅材において,該入隅材は,一体的に
    形成された入隅本体と,該入隅本体に固定された取付板
    とを有し,上記入隅本体は,上記入隅部の外側に配され
    る平面状の入隅意匠面を有しており,上記取付板は,上
    記入隅本体を固定する固定部と,該固定部の左右に形成
    され上記建築物の構造躯体に固定する脚板部とを有する
    ことを特徴とする入隅材。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記入隅本体は,上
    記入隅意匠面の反対側に形成された平面状の入隅背面
    と,上記入隅意匠面の左右端から斜め後方へ向って形成
    された入隅側端面とを有することを特徴とする入隅材。
  3. 【請求項3】 請求項2において,上記入隅背面は,そ
    の左右端から斜め前方へ向う傾斜部を形成してなること
    を特徴とする入隅材。
  4. 【請求項4】 請求項3において,上記入隅側端面と上
    記入隅背面とは,互いに略垂直に形成されていることを
    特徴とする入隅材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記取付板は,上記固定部と上記脚板部との間に,該脚
    板部よりも前方へ突出した縦目地用突出部を設けてなる
    ことを特徴とする入隅材。
  6. 【請求項6】 請求項1において,上記取付板は,上記
    脚板部から略垂直前方に立設された立設板部と,該立設
    板部の前端から略直角に屈曲した前板部とを有し,上記
    脚板部と上記立設板部と上記前板部との間にはソケット
    部を形成してなることを特徴とする入隅材。
  7. 【請求項7】 建築物の入隅部に入隅材を配設してなる
    入隅部施工構造において,該入隅部施工構造は,上記建
    築物の構造躯体に下地材を介して,或いは下地材を介さ
    ずに上記入隅材及び該入隅材の左右に配された外壁板と
    を留め付けてなり,上記入隅材は,一体的に形成された
    入隅本体と,該入隅本体に固定された取付板とを有し,
    上記入隅本体は,上記入隅部の外側に配される平面状の
    入隅意匠面を有しており,上記取付板は,上記入隅本体
    を固定する固定部と,該固定部の左右に形成され上記建
    築物の構造躯体に固定する脚板部とを有し,上記入隅材
    は,上記取付板の上記脚板部において上記構造躯体に固
    定されており,かつ,上記入隅本体の入隅意匠面と上記
    外壁板の外壁意匠面とのなす角度は鈍角であることを特
    徴とする入隅部施工構造。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記入隅本体は,上
    記入隅意匠面の反対側に形成された平面状の入隅背面
    と,上記入隅意匠面の左右端から斜め後方へ向って形成
    された入隅側端面とを有し,該入隅側端面は,上記外壁
    板の外壁側端面と対向配置されていることを特徴とする
    入隅部施工構造。
  9. 【請求項9】 請求項8において,上記入隅背面は,そ
    の左右端から斜め前方へ向う傾斜部を形成してなること
    を特徴とする入隅部施工構造。
  10. 【請求項10】 請求項9において,上記入隅側端面と
    上記入隅背面とは,互いに略垂直に形成されていること
    を特徴とする入隅部施工構造。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれか一項におい
    て,上記取付板は,上記固定部と上記脚板部との間に,
    該脚板部よりも前方へ突出した縦目地用突出部を設けて
    なり,該縦目地用突出部は,上記入隅本体の入隅側端面
    と上記外壁板の外壁側端面との間に配置されていること
    を特徴とする入隅部施工構造。
  12. 【請求項12】 請求項7において,上記取付板は,上
    記脚板部から略垂直前方に立設された立設板部と,該立
    設板部の前端から略直角に屈曲した前板部とを有し,上
    記脚板部と上記立設板部と上記前板部との間にはソケッ
    ト部を形成してなり,上記外壁板は,その側辺部を上記
    取付板のソケット部に嵌入させて配設してあることを特
    徴とする入隅部施工構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097218A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Inax Corp 入隅見切材、入隅構造及び入隅施工方法

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