JP2003184272A - 出隅柱及びその製造方法並びに出隅部施工構造 - Google Patents

出隅柱及びその製造方法並びに出隅部施工構造

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JP2003184272A
JP2003184272A JP2001383511A JP2001383511A JP2003184272A JP 2003184272 A JP2003184272 A JP 2003184272A JP 2001383511 A JP2001383511 A JP 2001383511A JP 2001383511 A JP2001383511 A JP 2001383511A JP 2003184272 A JP2003184272 A JP 2003184272A
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JP2001383511A
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Satoshi Hiumi
聡芝 肥海
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Nichiha Corp
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Nichiha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造容易,安価かつ外観意匠性に優れた出隅
柱及びその製造方法,並びにこれを用いた出隅部施工構
を提供すること。 【解決手段】 建築物の出隅部に配設される出隅柱1。
出隅柱1は,上下方向に長尺な取付板3と,取付板3に
固定された複数枚の小出隅板2とを有する。各小出隅板
2は一体的に形成され,上辺部24には上部下実240
が,下辺部25には下部上実250が形成され,上部下
実240の前面241にはコーキング材26が打設され
ている。小出隅板2は,出隅意匠面21と,その反対側
に形成された出隅背面22と,その左右端から斜め前方
へ向って形成された出隅側端面23とを有する。取付板
3は,小出隅板2の出隅背面22に固定する固定板部3
1と,その左右端からそれぞれ左右斜め後方に延設され
た脚板部32とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,建築物の出隅部に配設される出
隅柱,該出隅柱の製造方法,及び該出隅柱を用いた出隅
部施工構造に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,建築物の出隅部に配設される出
隅柱として,図21に示すごとく,左右2枚の板片91
を,互いに略直角となるように接合してなる出隅柱9が
ある。該出隅柱9は,例えば以下のごとく製造する。
【0003】まず,図17に示すごとく,窯業系外壁板
などの板材910を切断して,適当な大きさに板片91
を切り出す。次いで,図18に示すごとく,該板片91
の一方の側端部911を斜めに切り落し,表側面912
及び裏側面913に対して約45°の角度をなす切断面
914を形成する。また,表側面912の端部916に
ついても,欠け防止のため,面取りしておく。
【0004】次いで,図19,図20に示すごとく,2
枚の上記板片91の上記切断面914同士を突き合せ,
2枚の板片91の表側面912が略直角となるように接
合する。このとき,2枚の板片91の上記切断面914
の間には,接着剤92を介在させる。これにより,上記
2枚の板片91を接着する。また,上記2枚の板片91
の接合部93には,タッカー94を打ち込み,接合強度
を確保する。次いで,図21に示すごとく,上記接合部
93の外側角部931を面取り切断し,該外側角部93
1の欠けを防止すると共に外観意匠性を向上させる。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の出
隅柱9は,上述のごとく,接着剤92を用いて2枚の板
片91を接着する。そのため,接着剤92を乾燥させる
必要があり,製造に時間がかかる。また,2枚の板片9
1の突合せ角度(例えば略90°)を保持した状態で乾
燥させるための保持治具が必要である。
【0006】また,上記接着剤92が接合部93からは
み出すこともあり,出隅柱9の外観意匠性を低下させる
おそれがある。それ故,この場合には,はみ出した接着
剤92を削り取る必要がある。また,上述のごとく,上
記接合部93にタッカー94を打ったり,上記接合部9
3の外側角部931を面取り切断する必要もある。そし
て,面取り面を後から補修塗装する必要もある。
【0007】更には,上記板片91の表側面912に柄
模様が形成されている場合に,その柄模様が上記接合部
93の左右においてずれると,違和感を生じ,出隅柱9
の外観意匠性が低下するおそれがある。また,それ故,
左右の板片91を接合するにあたっては,左右の板片9
1の柄模様がずれないよう位置合わせを慎重に行う必要
がある。
【0008】また,上記板材910を,出隅柱9の製造
のためにのみ特に用意する場合には,生産効率の向上,
生産コストの低減を図ることが困難となる。
【0009】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,製造容易,安価かつ外観意匠性に優れた
出隅柱及びその製造方法,並びにこれを用いた出隅部施
工構造を提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】第1の発明は,建築物の出隅部に配
設される出隅柱において,該出隅柱は,上下方向に長尺
な取付板と,該取付板に固定され上下方向に接合された
複数枚の小出隅板とを有し,該各小出隅板は一体的に形
成されていると共に,該小出隅板の上辺部には上部下実
が形成され,下辺部には下部上実が形成され,上記上部
下実の前面又は上記下部上実の後面にはコーキング材が
打設されており,かつ,上記小出隅板は,上記出隅部の
外側に配される出隅意匠面と,該出隅意匠面の反対側に
形成された平面状の出隅背面と,該出隅背面の左右端か
ら斜め前方へ向って形成された出隅側端面とを有し,ま
た,上記取付板は,上記小出隅板の上記出隅背面に固定
する平板状の固定板部と,該固定板部の左右端からそれ
ぞれ左右斜め後方に延設された脚板部とを有してなるこ
とを特徴とする出隅柱にある(請求項1)。
【0011】上記小出隅板は,上述のごとく一体的に形
成されている。そのため,上記小出隅板の製造にあたっ
ては,接合,接着の工程を必要としない。それ故,上記
小出隅板は製造が容易であり,その結果,出隅柱の製造
が容易となる。また,上記小出隅板は一体的に形成さ
れ,接合部を有しないため,外観意匠性に優れている。
また,上記出隅柱は上記取付板を有するため,該取付板
を介して上記出隅柱を上記出隅部に容易に施工すること
ができる。
【0012】また,上記小出隅板は,上部下実と下部上
実とを形成してなり,上記上部下実の前面又は上記下部
上実の後面にはコーキング材が打設されている。そのた
め,上記複数の小出隅板を上下に接合して上記出隅柱を
製造するに当っては,下側の小出隅板の上部下実に上側
の小出隅板の下部上実を重ね合わせることにより,容易
に製造することができる。そして,上記コーキング材に
よって,上下の小出隅板の接合部における雨仕舞いを確
実にすることができる。
【0013】また,上部下実,下部上実,及びコーキン
グ材は,建築物の出隅部以外に通常用いられる上下合決
りの外壁板や四方合決りの外壁板等にも,同様に形成さ
れている。それ故,上記小出隅板は,上記外壁板を所定
寸法に切断することにより,容易に得ることができると
共に,製造コストを安価にすることができる。
【0014】以上のごとく,本発明によれば,製造容
易,安価かつ外観意匠性に優れた出隅柱を提供すること
ができる。
【0015】第2の発明は,建築物の出隅部に配設され
る出隅柱を製造する方法において,該出隅柱は,上下方
向に長尺な取付板と,該取付板に固定され上下方向に接
合された複数枚の小出隅板とを有し,該各小出隅板は一
体的に形成されていると共に,該小出隅板の上辺部には
上部下実が形成され,下辺部には下部上実が形成され,
上記上部下実の前面又は上記下部上実の後面にはコーキ
ング材が打設されており,かつ,上記小出隅板は,上記
出隅部の外側に配される出隅意匠面と,該出隅意匠面の
反対側に形成された平面状の出隅背面と,該出隅背面の
左右端から斜め前方へ向って形成された出隅側端面とを
有し,また,上記取付板は,上記小出隅板の上記出隅背
面に固定する平板状の固定板部と,該固定板部の左右端
からそれぞれ左右斜め後方に延設された脚板部とを有し
てなり,上記出隅柱を製造するにあたっては,上部下実
及び下部上実を有し上記上部下実の前面又は上記下部上
実の後面にコーキング材が打設された外壁板を,上下方
向に切断することにより小片板を複数枚切り出し,該各
小片板の裏側面の左右角部を上下にわたり切削すること
により,上記出隅側端面を形成して上記小出隅板を製造
し,次いで,該小出隅板を複数枚上下方向に接合しつつ
上記取付板に固定することを特徴とする出隅柱の製造方
法にある(請求項5)。
【0016】上記製造方法においては,上記外壁板を上
下方向に切断することにより小片板を複数枚切り出し,
該小片板を切削加工することにより上記小出隅板を得
る。そのため,上記小出隅板は,建築物の出隅部以外に
通常用いられる外壁板と同種の外壁板を所定寸法に切断
することにより,容易に得ることができると共に,製造
コストを安価にすることができる。
【0017】また,上記小出隅板は,上部下実と下部上
実とを形成してなり,上記上部下実の前面又は上記下部
上実の後面にはコーキング材が打設されている。そのた
め,上記複数の小出隅板を上下に接合して上記出隅柱を
製造するに当っては,下側の小出隅板の上部下実に上側
の小出隅板の下部上実を重ね合わせることにより,容易
に製造することができる。そして,上記コーキング材に
よって,上下の小出隅板の接合部における雨仕舞いを確
実にすることができる。
【0018】また,上記製造方法においては,上記小片
板の一部を切削することにより,小出隅板を形成するこ
とができる。そのため,小出隅板の製造にあたって,接
合,接着の工程を必要としない。それ故,上記小出隅板
を容易に製造することができ,その結果,出隅柱を容易
に製造することができる。
【0019】また,上記小出隅板は一体的に形成され,
接合部を有しないため,外観意匠性に優れている。ま
た,上記出隅柱は上記取付板を有するため,該取付板を
介して上記出隅柱を,上記出隅部に容易に施工すること
ができる。
【0020】以上のごとく,本発明によれば,製造容
易,安価かつ外観意匠性に優れた出隅柱の製造方法を提
供することができる。
【0021】第3の発明は,建築物の出隅部に出隅柱を
配設してなる出隅部施工構造において,該出隅部施工構
造は,上記建築物の構造躯体に下地材を介して上記出隅
柱及び該出隅柱の左右に配された外壁板とを留め付けて
なり,該出隅柱は,上下方向に長尺な取付板と,該取付
板に固定され上下方向に接合された複数枚の小出隅板と
を有し,該各小出隅板は一体的に形成されていると共
に,該小出隅板の上辺部には上部下実が形成され,下辺
部には下部上実が形成され,上記上部下実の前面又は上
記下部上実の後面にはコーキング材が打設されており,
かつ,上記小出隅板は,上記出隅部の外側に配される出
隅意匠面と,該出隅意匠面の反対側に形成された平面状
の出隅背面と,該出隅背面の左右端から斜め前方へ向っ
て形成された出隅側端面とを有し,また,上記取付板
は,上記小出隅板の上記出隅背面に固定する平板状の固
定板部と,該固定板部の左右端からそれぞれ左右斜め後
方に延設された脚板部とを有してなり,上記出隅柱は,
上記取付板の上記脚板部において上記下地材及び構造躯
体に固定されており,上記小出隅板における上記出隅側
端面は,上記左右の外壁板の外壁側端面に対向している
と共に,上記出隅側端面と上記外壁板の外壁側端面との
間には,目地処理材が配設してあることを特徴とする出
隅部施工構造にある(請求項7)。
【0022】上記小出隅板は一体的に形成され,接合部
を有しないため,外観意匠性に優れている。また,上記
出隅部施工構造は,上記出隅柱の出隅意匠面によって,
出隅部を面取りした外形に構成することができる。これ
により,出隅部施工構造の外観が緩やかな印象となり,
外観意匠性を向上させることができる。
【0023】また,上記小出隅板は,上述のごとく一体
的に形成されているため,上記小出隅板の製造にあたっ
ては,接合,接着の工程を必要としない。それ故,上記
小出隅板は製造が容易であり,その結果,出隅柱の製造
が容易となる。これにより,上記出隅部施工構造を安価
に得ることが可能となる。また,上記出隅柱は上記取付
板を有し,該取付板における脚板部において,下地材及
び構造躯体に上記出隅柱を固定することができる。その
ため,上記出隅柱を容易に施工することができる。
【0024】また,上記小出隅板は,上部下実と下部上
実とを形成してなり,上記上部下実の前面又は上記下部
上実の後面にはコーキング材が打設されている。そのた
め,上記複数の小出隅板を上下に接合して上記出隅柱を
製造するに当っては,下側の小出隅板の上部下実に上側
の小出隅板の下部上実を重ね合わせることにより,容易
に製造することができる。そして,上記コーキング材に
よって,上下の小出隅板の接合部における雨仕舞いを確
実にすることができる。
【0025】また,上部下実,下部上実,及びコーキン
グ材は,通常,上記外壁板にも同様に形成されている。
それ故,上記小出隅板は,上記外壁板と同種の外壁板を
所定寸法に切断することにより,容易に得ることができ
ると共に,製造コストを安価にすることができる。即
ち,同種の外壁板を多数用意しておき,通常の外壁部に
は,上記外壁板をそのまま使用し,上記出隅部には,上
記外壁板を所定寸法に切断,切削して形成した小出隅板
を有する上記出隅柱を,使用することができる。それ
故,特に上記出隅柱のための基材を用意する必要がな
く,安価な出隅部施工構造を得ることができる。
【0026】以上のごとく,本発明によれば,施工容易
かつ外観意匠性に優れた出隅部施工構造を提供すること
ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】上記第1の発明(請求項1)にお
いて,上記取付板は,例えば厚み0.3〜1.0mmの
金属板を折り曲げ加工してなる。また,該金属板の材質
としては,例えば,メッキ鋼板,ステンレス鋼板等を用
いることができる。また,上記取付板は,アルミや樹脂
等の押出成形等によって形成することもできる。
【0028】また,「一体的に形成」とは,複数の部材
を接合して形成することなく,例えば,一体成形により
形成したり,一体成形体等を切断,切削加工して形成し
たりすることをいう。以下においても同様である。な
お,本明細書においては,上記出隅柱を施工した状態に
おいて,上,下,左,右となる向きを,それぞれ,上,
下,左,右として表す。また,左右一対の上記脚板部が
互いになす角度は,直角に限らず鋭角や鈍角にすること
もでき,例えば60〜120°とすることができる。
【0029】また,上記取付板は,上記固定板部と上記
脚板部との間に,前方へ突出した縦目地用突出部を設け
てなることが好ましい(請求項2)。この場合には,上
記小出隅板を取付板に,正確な位置に固定することがで
きる。また,上記出隅柱を施工するにあたり,該出隅柱
の左右に配設される外壁板を正確な位置に施工すること
が容易となる。
【0030】また,上記第1の発明(請求項1)及び第
3の発明(請求項7)において,上記小出隅板の上記出
隅意匠面は,上記出隅背面と略平行に形成された平面状
の平坦部と,該平坦部の左右において斜め後方に後退し
た傾斜部を有していてもよい(請求項3,請求項9)。
上記傾斜部を形成することにより,小出隅板の出隅意匠
面と,これに隣接して配される外壁板の外壁意匠面との
面合わせをすることができる。それ故,一層外観意匠性
に優れた出隅柱及び出隅部施工構造を提供することがで
きる。
【0031】また,上記取付板は,上記小出隅板に対し
て接着剤によって接着固定されており,上記固定板部の
前面に,上記接着剤を保持することができる複数のアン
カー凹部を形成してなることが好ましい(請求項4,請
求項10)。この場合には,上記小出隅板と上記取付板
との接着強度が向上し,強度,耐久性に優れた出隅柱及
び出隅部施工構造を得ることができる。
【0032】次に,上記第2の発明(請求項5)におい
て,上記小出隅板の上記出隅意匠面は,上記出隅背面と
略平行に形成された平面状の平坦部と,該平坦部の左右
において斜め後方に後退した傾斜部を有してなり,上記
小片板の表側面における左右角部を上下にわたり切削す
ることにより,上記傾斜部を形成することが好ましい
(請求項6)。上記傾斜部を形成することにより,小出
隅板の出隅意匠面と,これに隣接して配される外壁板の
外壁意匠面との面合わせをすることができる。それ故,
一層外観意匠性に優れた出隅柱を容易に製造することが
できる。
【0033】また,上記小片板は,内部まで均質に着色
されていることが好ましい。この場合には,上記側方意
匠面に改めて着色用の塗装を行う必要がない。そのた
め,一層製造容易な出隅柱の製造方法を得ることができ
る。また,上記小片板は防水性材料からなることが好ま
しい。
【0034】次に,上記第3の発明(請求項7)におい
て,上記出隅柱の小出隅板は,上記外壁板と同質の材料
からなることが好ましい。これにより,上記出隅部にお
いて,外壁板と出隅柱とが連続した外観を表出し,より
外観意匠性に優れた出隅部施工構造を得ることができ
る。また,同種の外壁板を多数用意しておき,通常の外
壁部には,上記外壁板をそのまま使用し,上記出隅部に
は,上記外壁板を所定寸法に切断,切削して形成した上
記出隅柱を,使用することができる。そのため,特に上
記出隅柱のための基材を用意する必要がなく,安価な出
隅部施工構造を得ることができる。
【0035】また,上記目地処理材としては,例えば,
シーリング材を用いることもでき(実施例1,図5,図
6参照),乾式のドライシール部材を用いることもでき
る(実施例5,図13参照)。
【0036】また,上記取付板は,上記固定板部と上記
脚板部との間に,前方へ突出した縦目地用突出部を設け
てなり,該縦目地用突出部は,上記小出隅板の出隅側端
面と上記外壁板の外壁側端面との間に配置されているこ
とが好ましい(請求項8)。この場合には,上記出隅柱
と,その左右に配設される外壁板との間隔を一定にする
ことができる。また,例えば,上記縦目地用突出部の前
面にボンドブレーカを貼着して,その上(小出隅板と外
壁板との間の隙間部)に適正な量のシーリング材を充填
することができる(図6参照)。
【0037】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例にかかる出隅
柱,及びその製造方法,並びに出隅部施工構造につき,
図1〜図8を用いて説明する。上記出隅柱1は,図5,
図6に示すごとく,建築物の出隅部に配設される。該出
隅柱1は,図1〜図4に示すごとく,上下方向に長尺な
取付板3と,該取付板3に固定され上下方向に接合され
た複数枚の小出隅板2とを有する。
【0038】図1〜図3に示すごとく,該各小出隅板2
は一体的に形成されている。そして,該小出隅板2の上
辺部24には上部下実240が形成され,下辺部25に
は下部上実250が形成されている。上記上部下実24
0の前面241にはコーキング材26が打設されてい
る。なお,該コーキング材26は,上記下部上実250
の後面251に打設してあってもよい。
【0039】また,図1,図3,図6に示すごとく,上
記小出隅板2は,上記出隅部の外側に配される出隅意匠
面21と,該出隅意匠面21の反対側に形成された平面
状の出隅背面22と,該出隅背面22の左右端から斜め
前方へ向って形成された出隅側端面23とを有する。
【0040】また,図1,図4に示すごとく,上記取付
板3は,上記小出隅板2の上記出隅背面22に固定する
平板状の固定板部31と,該固定板部31の左右端から
それぞれ左右斜め後方に延設された脚板部32とを有す
る。また,上記取付板3は,上記固定板部31と上記脚
板部32との間に,前方へ突出した縦目地用突出部33
を設けてなる。該縦目地突出部33は,断面略コ字状に
形成されており,一方の側面332は上記小出隅板2の
側端面23に対面し,他方の側面333は後述する外壁
板5の外壁側端面53に対面する(図6)。
【0041】また,図1,図3に示すごとく,上記小出
隅板2の上記出隅意匠面21は,上記出隅背面22と略
平行に形成された平面状の平坦部211と,該平坦部2
11の左右において斜め後方に後退した傾斜部212を
有する。上記取付板3は,図1,図2に示すごとく,上
記小出隅板2に対して接着剤11によって接着固定され
ている。
【0042】上記出隅柱1における小出隅板2は,左右
幅が約50mm,上下高さが約455mm,前後厚みが
約12mm,出隅意匠面21の平坦部211の左右幅が
約42mm,出隅背面22の左右幅が約37mmであ
る。また,上記出隅柱1は窯業系材料からなる。また,
上記出隅側端面23及び出隅意匠面21の傾斜部212
は,それぞれ上記出隅背面22及び上記平坦面211に
対して略135度の角度に形成されている。
【0043】また,上記取付板3は,メッキ鋼板等から
なる,厚み約0.35mmの金属板を折り曲げ加工して
なる。また,左右の上記脚板部32のなす角度は,略9
0度である。また,上記出隅柱1は上下方向に長尺であ
り,上下方向の長さが,例えば3000mmである。
【0044】上記出隅柱1を製造するにあたっては,図
7に示すごとく,下部上実550と,前面541にコー
キング材56(26)が打設された上部下実540とを
有する外壁板5を,一点鎖線Dに示すごとく上下方向に
切断することにより小片板7を複数枚切り出す。なお,
上記外壁板5は,上記出隅柱1の左右に配設される外壁
板5(図5,図6)と同種のものを用いる。
【0045】次いで,図7,図8に示すごとく,各小片
板7の裏側面72の左右角部を上下にわたり切削するこ
とにより,上記出隅側端面23を形成し,上記小片板7
の表側面71における左右角部を上下にわたり切削する
ことにより,上記傾斜部212を形成する。これによ
り,上記小出隅板2(図3)を製造する。
【0046】上記外壁板5の外壁意匠面51には塗装が
施してあり,上記小片板7の表側面71には,塗装が施
してあるため,当然に上記小出隅板2の出隅意匠面21
の平坦部211には塗装が施してあることとなるが,上
記傾斜面212,出隅側端面23,及び出隅背面22
は,塗装されていない。そこで,上記傾斜面212,出
隅側端面23には塗装を施す。これにより,切削加工さ
れた傾斜部212及び出隅側端面23が塗料によって被
覆され,耐候性,意匠性が確保される。また,上記小片
板7の材料として,内部まで均質に着色されていると共
に防水性を有する材料を用いる場合には,かかる塗装を
施す必要はない。従って,この場合には,出隅柱1の製
造がより容易となる。
【0047】次いで,図1,図2に示すごとく,該小出
隅板2を複数枚上下方向に接合しつつ上記取付板3に固
定する。即ち,上記小出隅板2を上記取付板3(図4)
に接着固定する。接着に当っては,上記取付板3の固定
板部31と上記小出隅板2の出隅背面22との間に,変
性シリコーン系,エポキシ系,ウレタン系等の接着剤1
1を介在させて,両者を押圧して養生する。以上によ
り,図1に示す出隅柱1を製造する。
【0048】次に,上記出隅柱1を建築物の出隅部に配
設してなる出隅部施工構造4につき,図5,図6を用い
て説明する。該出隅部施工構造4は,図5,図6に示す
ごとく,上記建築物の構造躯体41に下地材42を介し
て上記出隅柱1及び該出隅柱1の左右に配された外壁板
5とを留め付けてなる。
【0049】上記出隅柱1は,上記取付板3の上記脚板
部32において上記下地材42及び構造躯体41に固定
されている。上記小出隅板2における上記出隅側端面2
3は,上記左右の外壁板5の外壁側端面53に対向して
いると共に,上記出隅側端面23と上記外壁板5の外壁
側端面53との間には,目地処理材43が配設してあ
る。
【0050】上記取付板3における縦目地用突出部33
は,上記小出隅板2の出隅側端面23と上記外壁板5の
外壁側端面53との間に配置されており,ハットジョイ
ナーの機能を発揮する。そして,上記出隅側端面23と
上記外壁側端面53との間には,約10mmの間隔が形
成されている。また,図6に示すごとく,上記出隅意匠
面21の傾斜部212と上記外壁意匠面51とは,略同
一平面上に配置されるように施工してある。
【0051】また,上記出隅柱1の小出隅板2は,上記
外壁板5と同質の材料からなる。また,上記目地処理材
43としては,シーリング材を用いている。なお,上記
取付板3の縦目地用突出部33の前面331には,3面
接着防止のためのボンドブレーカーが貼設してあり(図
示略),上記目地処理材43(シーリング材)が上記取
付板3に固着しないようにしてある。このようにするこ
とで,上記小出隅板2と上記外壁板5の伸縮が目地処理
材43の弾性に吸収される。
【0052】また,上記出隅柱1の取付板3は,釘44
によって,上記下地材42を介して構造躯体41に固定
してある。また,上記外壁板5も,釘45によって,上
記下地材42を介して上記構造躯体41に固定してあ
る。また,図5に示すごとく,上記外壁板5は,上下方
向に複数枚連続して配設されている(横張り施工)。
【0053】また,上記外壁板5の上下接合部には,横
目地57が形成される。上記出隅柱1においても,小出
隅板2の上下接合部には,横目地17が形成される。そ
して,上記出隅部施工構造4は,図5に示すごとく,上
記外壁板5の横目地57と上記出隅柱1の横目地17が
略同じ高さに形成されるよう施工されている。これによ
り,上記横目地17,57が連続した外観となり,出隅
部施工構造4の外観意匠性を損ねるおそれがない。
【0054】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記小出隅板2は,上述のごとく一体的に形成されている
(図3)。そのため,上記小出隅板2の製造にあたって
は,上記小片板7の一部を切削すればよく,接合,接着
の工程を一切必要としない。それ故,上記小出隅板2は
製造が容易であり,その結果,出隅柱1の製造が容易と
なる。
【0055】また,上記小出隅板2は一体的に形成さ
れ,接合部を有しないため,外観意匠性に優れている。
また,上記出隅柱1は上記取付板3を有するため,該取
付板3を介して上記出隅柱1を上記出隅部に容易に施工
することができる。
【0056】また,上記小出隅板2は,上部下実240
と下部上実250とを形成してなり,上記上部下実25
0の前面にはコーキング材26が打設されている(図
3)。そのため,上記複数の小出隅板2を上下に接合し
て上記出隅柱1を製造するに当っては,下側の小出隅板
2の上部下実240に上側の小出隅板2の下部上実25
0を重ね合わせることにより,容易に製造することがで
きる。そして,上記コーキング材26によって,上下の
小出隅板2の接合部における雨仕舞いを確実にすること
ができる。
【0057】上記製造方法においては,上記外壁板5を
上下方向に切断することにより小片板7を複数枚切り出
し,該小片板7を切削加工することにより上記小出隅板
2を得る(図7)。そのため,上記小出隅板2は,建築
物の出隅部以外に用いられる外壁板5と同種の外壁板5
を所定寸法に切断することにより,容易に得ることがで
きると共に,製造コストを安価にすることができる。
【0058】即ち,出隅部施工構造4において上記出隅
柱1の左右に配される外壁板5と同種の外壁板5を所定
寸法に切断することにより,上記小片板7を得る。それ
故,上記同種の外壁板5を多数用意しておき,通常の外
壁部には,上記外壁板5をそのまま使用し,上記出隅部
には,上記外壁板5を所定寸法に切断,切削して形成し
た小出隅板2を有する上記出隅柱1を,使用することが
できる。そのため,特に上記出隅柱1のための基材を用
意する必要がなく,安価な出隅部施工構造4を得ること
ができる。
【0059】また,上記出隅部施工構造4は,上記出隅
柱1の出隅意匠面21によって,出隅部を面取りした外
形に構成することができる。これにより,出隅部施工構
造4の外観が緩やかな印象となり,外観意匠性を向上さ
せることができる。
【0060】また,上記取付板3は,上記縦目地用突出
部33を設けてなるため,上記小出隅板2を取付板3
に,正確な位置に固定することができる(図1,図
6)。また,図6に示すごとく,上記出隅柱1を施工す
るにあたり,該出隅柱1の左右に配設される外壁板5を
正確な位置に施工することが容易となる。
【0061】また,上記出隅意匠面21は,上記傾斜部
212を有しているため,図6に示すごとく,小出隅板
2の出隅意匠面21と,これに隣接して配される外壁板
5の外壁意匠面51との面合わせをすることができる。
それ故,一層外観意匠性に優れた出隅部施工構造4を得
ることができる。
【0062】以上のごとく,本例によれば,製造容易,
安価かつ外観意匠性に優れた出隅柱及びその製造方法並
びに出隅部施工構造を提供することができる。
【0063】(実施例2)本例は,図9,図10に示す
ごとく,小出隅板2の左右幅が小さい出隅柱1の例であ
る。即ち,上記小出隅板2は,左右幅が約36mm,前
後厚みが約12mm,出隅意匠面21の平坦部211の
左右幅が約28mm,出隅背面22の左右幅が約23m
mである。その他は,実施例1と同様である。本例の場
合にも,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0064】(実施例3)本例は,図11に示すごと
く,留め付け金具46を用いて,外壁板5を下地材42
及び構造躯体41に留め付けてなる出隅部施工構造4の
例である。上記留め付け金具46は,上記外壁板5の下
辺部及び上辺部を係止することにより,外壁板5を下地
材42及び構造躯体41に留め付けている。また,上記
留め付け金具46は,上記外壁板5と上記下地材42と
の間に通気用スペース48を設けた状態で,上記外壁板
5を保持するよう構成してある。
【0065】また,出隅部には,実施例1と同様の出隅
柱1を配設してある。そして,該出隅柱1における取付
板3の脚板部32と上記下地材42との間には,スペー
サ47が介在させてある。該スペーサ47は,上下方向
に貫通した貫通セル471を複数設けてなる。そして,
該スペーサ47は,上記取付板3と共に,釘44によっ
て下地材42及び構造躯体41に固定してある。その他
は,実施例1と同様である。
【0066】本例の場合には,上記通気用スペース48
によって,外壁板5と上記構造躯体41との間の通気性
を確保することができる。そのため,結露による上記外
壁板5,下地材42,構造躯体41の腐食,劣化を防ぐ
ことができ,一層耐久性に優れた出隅部施工構造4を得
ることができる。また,上記外壁板5を,留め付け金具
46を用いて,下地材42及び構造躯体41に留め付け
ることができるため,一層施工が容易である。その他,
実施例1と同様の作用効果を有する。
【0067】(実施例4)本例は,図12に示すごと
く,出隅柱1における取付板3の脚板部32を,実施例
3の脚板部32に比べて,より後退させて形成した例で
ある。そして,本例の出隅部施工構造4においては,上
記脚板部32を直接下地材42に当接させて固定してあ
る。その他は,実施例3と同様である。
【0068】この場合には,脚板部32と下地材42と
の間に,スペーサ47(図11参照)を配設する必要が
ないため,施工容易かつ安価な出隅部施工構造4を得る
ことができる。その他は,実施例3と同様の作用効果を
有する。
【0069】(実施例5)本例は,図13に示すごと
く,出隅柱1と外壁板5との間に配設する目地処理材4
3として,乾式のドライシール部材を用いた例である。
即ち,上記目地処理材43は,上記出隅柱1における取
付板3に固定されたベース部材431と,該ベース部材
431に嵌合固定する嵌め込み部材432とからなる。
上記ベース部材431は,上下方向に沿って形成された
一対の壁条部433を有し,該一対の壁条部433の間
には上記嵌め込み部材432を嵌合するための嵌合溝部
434が形成されている。
【0070】一方,上記嵌め込み部材432は,上記出
隅柱1と外壁板5との間の間隙を閉塞するための弾力性
を有する表面目地形成部435と,該表面目地形成部4
35の上下方向に沿って設けた凸条部436とを有す
る。上記嵌め込み部材432は,上記凸条部436を上
記ベース部材431の上記嵌合溝部434に嵌入すると
共に,上記表面目地形成部435を上記出隅柱1の出隅
側端面23及び外壁板5の外壁側端面53に密着させて
ある。
【0071】また,上記ベース部材431は,例えばP
VC等の合成ゴムにより形成され,上記嵌め込み部材4
32は,例えばクロロスルホン化ポリエチレン等の合成
ゴムからなる。なお,上記取付板3には,縦目地用突出
部33(図11参照)は形成しない。その他は,実施例
3と同様である。
【0072】この場合には,後からのシーリング材の施
工が不要となるため,一層,施工容易であると共に,外
観意匠性に優れた出隅部施工構造を得ることができる。
その他,実施例3と同様の作用効果を有する。
【0073】(実施例6)本例は,図14に示すごと
く,小出隅板2の形状を,断面略台形状に形成した出隅
柱1の例である。そして,上記取付板3の縦目地用突出
部33は,上記小出隅板2の形状に沿うような形状に形
成してある。その他は,実施例3と同様である。
【0074】この場合には,上記小出隅板2の出隅意匠
面21に傾斜部212(図3参照)を形成する必要がな
い。それ故,上記出隅意匠面21においては,切削加工
等が極めて簡略化されるため,製造が容易である。その
他,実施例3と同様の作用効果を有する。
【0075】(実施例7)本例は,図15に示すごと
く,釘45を外壁板5と出隅柱1の取付板3との両方を
貫くように打設した出隅部施工構造4の例である。その
他は,実施例2と同様である。
【0076】この場合には,上記外壁板5と出隅柱1と
が取付板3を介して一体化するため,該取付板3によっ
て外壁板5の伸縮が規制される。これにより,上記出隅
柱1と外壁板5との間の間隙を例えば7mmと小さくし
ても,充分に外壁板5の伸縮を吸収することができる。
それ故,より外観意匠性に優れた出隅部施工構造を得る
ことができる。その他,実施例2と同様の作用効果を有
する。
【0077】(実施例8)本例は,図16に示すごと
く,取付板3における固定板部31の前面に,複数のア
ンカー凹部313を形成してなる出隅柱1の例である。
上記アンカー凹部313は,例えば直径約1mmの半球
状に形成されている。また,上記アンカー凹部313
は,上記固定板部31において,面積比10〜20%の
割合で配設されている。また,上記アンカー凹部313
は,例えばプレス成形により形成することができる。ま
た,アンカー凹部313に代えて,複数本のリブを形成
してもよく,この場合には,ロール成形により形成する
ことができる。その他は,実施例1と同様である。
【0078】この場合には,上記アンカー凹部313
は,上記小出隅板2と取付板3との間に介在させた接着
剤11を確実に保持することができる。それ故,上記小
出隅板2と上記取付板3との接着強度が向上し,強度,
耐久性に優れた出隅柱1及び出隅部施工構造4を得るこ
とができる。その他,実施例1と同様の作用効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,出隅柱の斜視図。
【図2】図1のA−A線矢視断面図。
【図3】実施例1における,小出隅板の斜視図。
【図4】実施例1における,取付板の斜視図。
【図5】実施例1における,出隅部施工構造の斜視図。
【図6】実施例1における,出隅部施工構造の水平断面
図。
【図7】実施例1における,出隅柱の製造方法の説明
図。
【図8】図7のB−B線矢視断面,C−C線矢視断面相
当の,小片板及び小出隅板の説明図。
【図9】実施例2における,出隅柱の斜視図。
【図10】実施例2における,出隅部施工構造の水平断
面図。
【図11】実施例3における,出隅部施工構造の水平断
面図。
【図12】実施例4における,出隅部施工構造の水平断
面図。
【図13】実施例5における,出隅部施工構造の水平断
面図。
【図14】実施例6における,出隅部施工構造の水平断
面図。
【図15】実施例7における,出隅部施工構造の水平断
面図。
【図16】実施例8における,出隅柱の取付板の斜視
図。
【図17】従来例における,板材及び板片の平面図。
【図18】従来例における,切断面を形成した一対の板
片の断面図。
【図19】従来例における,切断面同士を対向させて配
置した一対の板片の断面図。
【図20】従来例における,一対の板片を接合した状態
を表す断面図。
【図21】従来例における,出隅柱の断面図。
【符号の説明】
1...出隅柱, 11...接着剤, 2...小出隅板, 21...出隅意匠面, 22...出隅背面, 23...出隅側端面, 3...取付板, 31...固定板部, 32...脚板部, 33...縦目地用突出部, 4...出隅部施工構造, 5...外壁板, 7...小片板,

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の出隅部に配設される出隅柱にお
    いて,該出隅柱は,上下方向に長尺な取付板と,該取付
    板に固定され上下方向に接合された複数枚の小出隅板と
    を有し,該各小出隅板は一体的に形成されていると共
    に,該小出隅板の上辺部には上部下実が形成され,下辺
    部には下部上実が形成され,上記上部下実の前面又は上
    記下部上実の後面にはコーキング材が打設されており,
    かつ,上記小出隅板は,上記出隅部の外側に配される出
    隅意匠面と,該出隅意匠面の反対側に形成された平面状
    の出隅背面と,該出隅背面の左右端から斜め前方へ向っ
    て形成された出隅側端面とを有し,また,上記取付板
    は,上記小出隅板の上記出隅背面に固定する平板状の固
    定板部と,該固定板部の左右端からそれぞれ左右斜め後
    方に延設された脚板部とを有してなることを特徴とする
    出隅柱。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記取付板は,上記
    固定板部と上記脚板部との間に,前方へ突出した縦目地
    用突出部を設けてなることを特徴とする出隅柱。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記小出隅板
    の上記出隅意匠面は,上記出隅背面と略平行に形成され
    た平面状の平坦部と,該平坦部の左右において斜め後方
    に後退した傾斜部を有することを特徴とする出隅柱。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記取付板は,上記小出隅板に対して接着剤によって接
    着固定されており,上記固定板部の前面に,上記接着剤
    を保持することができる複数のアンカー凹部を形成して
    なることを特徴とする出隅柱。
  5. 【請求項5】 建築物の出隅部に配設される出隅柱を製
    造する方法において,該出隅柱は,上下方向に長尺な取
    付板と,該取付板に固定され上下方向に接合された複数
    枚の小出隅板とを有し,該各小出隅板は一体的に形成さ
    れていると共に,該小出隅板の上辺部には上部下実が形
    成され,下辺部には下部上実が形成され,上記上部下実
    の前面又は上記下部上実の後面にはコーキング材が打設
    されており,かつ,上記小出隅板は,上記出隅部の外側
    に配される出隅意匠面と,該出隅意匠面の反対側に形成
    された平面状の出隅背面と,該出隅背面の左右端から斜
    め前方へ向って形成された出隅側端面とを有し,また,
    上記取付板は,上記小出隅板の上記出隅背面に固定する
    平板状の固定板部と,該固定板部の左右端からそれぞれ
    左右斜め後方に延設された脚板部とを有してなり,上記
    出隅柱を製造するにあたっては,上部下実及び下部上実
    を有し上記上部下実の前面又は上記下部上実の後面にコ
    ーキング材が打設された外壁板を,上下方向に切断する
    ことにより小片板を複数枚切り出し,該各小片板の裏側
    面の左右角部を上下にわたり切削することにより,上記
    出隅側端面を形成して上記小出隅板を製造し,次いで,
    該小出隅板を複数枚上下方向に接合しつつ上記取付板に
    固定することを特徴とする出隅柱の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記小出隅板の上記
    出隅意匠面は,上記出隅背面と略平行に形成された平面
    状の平坦部と,該平坦部の左右において斜め後方に後退
    した傾斜部を有してなり,上記小片板の表側面における
    左右角部を上下にわたり切削することにより,上記傾斜
    部を形成することを特徴とする出隅柱の製造方法。
  7. 【請求項7】 建築物の出隅部に出隅柱を配設してなる
    出隅部施工構造において,該出隅部施工構造は,上記建
    築物の構造躯体に下地材を介して上記出隅柱及び該出隅
    柱の左右に配された外壁板とを留め付けてなり,該出隅
    柱は,上下方向に長尺な取付板と,該取付板に固定され
    上下方向に接合された複数枚の小出隅板とを有し,該各
    小出隅板は一体的に形成されていると共に,該小出隅板
    の上辺部には上部下実が形成され,下辺部には下部上実
    が形成され,上記上部下実の前面又は上記下部上実の後
    面にはコーキング材が打設されており,かつ,上記小出
    隅板は,上記出隅部の外側に配される出隅意匠面と,該
    出隅意匠面の反対側に形成された平面状の出隅背面と,
    該出隅背面の左右端から斜め前方へ向って形成された出
    隅側端面とを有し,また,上記取付板は,上記小出隅板
    の上記出隅背面に固定する平板状の固定板部と,該固定
    板部の左右端からそれぞれ左右斜め後方に延設された脚
    板部とを有してなり,上記出隅柱は,上記取付板の上記
    脚板部において上記下地材及び構造躯体に固定されてお
    り,上記小出隅板における上記出隅側端面は,上記左右
    の外壁板の外壁側端面に対向していると共に,上記出隅
    側端面と上記外壁板の外壁側端面との間には,目地処理
    材が配設してあることを特徴とする出隅部施工構造。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記取付板は,上記
    固定板部と上記脚板部との間に,前方へ突出した縦目地
    用突出部を設けてなり,該縦目地用突出部は,上記小出
    隅板の出隅側端面と上記外壁板の外壁側端面との間に配
    置されていることを特徴とする出隅部施工構造。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において,上記小出隅板
    の上記出隅意匠面は,上記出隅背面と略平行に形成され
    た平面状の平坦部と,該平坦部の左右において斜め後方
    に後退した傾斜部を有することを特徴とする出隅部施工
    構造。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか一項におい
    て,上記取付板は,上記小出隅板に対して接着剤によっ
    て接着固定されており,上記固定板部の前面に,上記接
    着剤を保持することができる複数のアンカー凹部を形成
    してなることを特徴とする出隅部施工構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074329A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Sekisui Chem Co Ltd タイル貼りパネル及びその設置方法
WO2012014855A1 (ja) * 2010-07-26 2012-02-02 日本ウォール建設株式会社 出隅部の壁構造

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