JP2003162807A - 垂直磁気記録媒体及びこれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及びこれを用いた磁気記録再生装置

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JP2003162807A
JP2003162807A JP2001361217A JP2001361217A JP2003162807A JP 2003162807 A JP2003162807 A JP 2003162807A JP 2001361217 A JP2001361217 A JP 2001361217A JP 2001361217 A JP2001361217 A JP 2001361217A JP 2003162807 A JP2003162807 A JP 2003162807A
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plane
magnetic recording
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JP2001361217A
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English (en)
Inventor
Soichi Oikawa
壮一 及川
Kazuyuki Hikosaka
和志 彦坂
Futoshi Nakamura
太 中村
Takayuki Iwasaki
剛之 岩崎
Hiroshi Sakai
浩志 酒井
Akira Sakawaki
彰 坂脇
Kenji Shimizu
謙治 清水
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Toshiba Corp
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Toshiba Corp
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/64Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/676Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having magnetic layers separated by a nonmagnetic layer, e.g. antiferromagnetic layer, Cu layer or coupling layer
    • G11B5/678Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having magnetic layers separated by a nonmagnetic layer, e.g. antiferromagnetic layer, Cu layer or coupling layer having three or more magnetic layers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部磁界による着磁外れの発生が抑制され、か
つ媒体ノイズを低減した垂直磁気記録媒体を得る。 【解決手段】基板上に、面内硬磁性層、中間層、面内軟
磁性層、及び磁気記録層を積層した磁気記録媒体であっ
て、中間層として、面内硬磁性層よりも小さい飽和磁化
を有する磁性層、コバルトを主に含むか、ルテニウムを
主に含むか、あるいは0.5nm以下の厚さを有する非
磁性層、または面内硬磁性層の酸化層を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、垂直磁気記録方式
の磁気記録再生装置及びこれに用いられる垂直磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高透磁率な軟磁性層上に垂直
磁気記録層を積層した垂直二層媒体において、軟磁性層
は,垂直磁気記録層を磁化するための磁気ヘッドからの
記録磁界を水平方向に通して磁気ヘッド側へ還流させる
磁気ヘッドの機能の一部を担っており,記録再生効率を
向上させる役目を果たしている。しかしながら,一方
で、軟磁性層は静磁エネルギーを減らすために磁区を形
成し易く,その際、磁区と磁区との境界には磁壁が形成
される。この磁壁の存在する領域では、スパイク状の雑
音が発生することが知られている。このスパイク状雑音
を抑制するためには、軟磁性層の磁壁の形成を抑制すれ
ばよい。このための方法として、例えば特開平5−25
8274号等に記載されているように、軟磁性層の下に
硬磁性層を設けて、軟磁性層の磁化容易方向を半径方向
に固定した媒体が従来から数多く提案されている。
【0003】しかしながら、上述の媒体においては,硬
磁性層上に軟磁性層が直接形成されているために、それ
らの間に交換結合相互作用が必要以上に強く働くことに
なる。軟磁性層は例えば7900A/m程度の弱い外部
磁界が印加されただけでも磁化方向が大きく変化する特
徴がある。
【0004】このとき、硬磁性層は軟磁性層との結合が
強い程その影響を受け易く、硬磁性層の磁化方向すなわ
ち磁化容易軸方向が半径方向から外れてしまう現象いわ
ゆる着磁外れが生じる等の問題があった。実際、磁気記
録再生装置(HDD)内においては、アームを駆動する
ための永久磁石を用いたボイスコイルモータ(VCM)
が磁気ディスクと近い位置関係にある。VCMから発生
する漏洩磁束は、磁気ディスクの外周付近でも7900
A/m程度の大きさがある。そのため,上述の媒体をH
DD内で使用した場合には,着磁外れが発生することが
あり,特に大きな問題となっていた。
【0005】軟磁性層の磁化容易軸方向の制御という点
では硬磁性層を用いることは都合が良いが、硬磁性層
は、基本的には面内磁気記録媒体と同様であり,媒体ノ
イズの発生源となる。軟磁性層の厚さは製膜中のダスト
の発生やコスト面などからも薄い方が望ましいけれど
も、軟磁性層が薄くなり、硬磁性層と磁気ヘッドの距離
が近くなるほど、硬磁性層からのノイズは大きくなる。
硬磁性層からのノイズを低減する手段の1つとしてはそ
の薄膜化が挙げられる。硬磁性層の厚さを薄くすること
は製膜プロセスの改善やコスト面から見ても有利である
が、交換結合が強く働いている場合には,着磁外れが発
生し易くなってしまうという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑みてなされたもので、外部磁界による着磁外れの
発生が抑制され、かつ媒体ノイズを低減した垂直磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基板上
に、面内硬磁性層、面内軟磁性層、および垂直磁気記録
層とを順次積層してなる垂直磁気記録媒体において、一
様な面内硬磁性層上に、直接、面内軟磁性層を形成した
場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが
弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒
体が提供される。
【0008】本発明の垂直磁気記録媒体は、以下の6つ
の観点に大別される。
【0009】本発明の第1の観点にかかる垂直磁気記録
媒体は、基板、該基板上に形成された面内硬磁性層、該
面内硬磁性層上に設けられ、該面内硬磁性層よりも小さ
い飽和磁化を有する磁性層、該磁性層上に設けられた面
内軟磁性層、及び磁気記録層を具備することを特徴とす
る。
【0010】本発明の第2の観点にかかる垂直磁気記録
媒体は、基板、該基板上に形成された面内硬磁性層、該
面内硬磁性層上に設けられた0.5nm以下の厚さを有
する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性
層、及び該面内軟磁性層上に設けられた磁気記録層を具
備することを特徴とする。
【0011】本発明の第3の観点にかかる垂直磁気記録
媒体は、基板、該基板上に形成された面内硬磁性層、該
面内硬磁性層上に設けられ、コバルトを主に含有する非
磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び
該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備す
ることを特徴とする。
【0012】本発明の第4の観点にかかる垂直磁気記録
媒体は、基板、該基板上に形成された面内硬磁性層、該
面内硬磁性層上に設けられ、ルテニウムを主に含有する
非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及
び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備
することを特徴とする。
【0013】本発明の第5の観点にかかる垂直磁気記録
媒体は、基板、該基板上に形成された面内硬磁性層、該
面内硬磁性層上に設けられたこの面内硬磁性層の酸化
層、該酸化層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内
軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備すること
を特徴とするまた、本発明の第6の観点にかかる磁気記
録再生装置は、上記第1ないし第5のいずれかの観点に
係る磁気記録媒体と、該垂直磁気記録媒体を支持及び回
転駆動する駆動手段と、該垂直磁気記録媒体に対して情
報の記録を行うための素子、及び記録された情報の再生
を行うための素子を有する磁気ヘッドと、該磁気ヘッド
を前記垂直磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキ
ャリッジアッセンブリとを具備することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者らは、面内硬磁性層と、
面内軟磁性層と、垂直磁気記録層とを積層した垂直磁気
記録媒体において、その外部磁界による着磁外れの発生
の抑制及び媒体ノイズの低下を実現すべく、鋭意研究を
行った。
【0015】これにより、本発明者らは、媒体ノイズを
低下させることなく外部磁界による着磁外れの発生を抑
制するために、一様な面内硬磁性層上に直接面内軟磁性
層を形成した場合よりも、その面内硬磁性層と面内軟磁
性層とが弱く交換結合した媒体を得ることに着目し、本
発明をなすに至った。
【0016】このためには、面内硬磁性層と面内軟磁性
層との複合層の部分の磁気特性において、面内硬磁性層
の実質的な保磁力が面内硬磁性層上に、直接、面内軟磁
性層を形成した場合よりも大きいことが望ましい。これ
により、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を適度に弱
め、着磁外れの発生をより抑制できる。
【0017】またさらに、この複合層の部分における面
内硬磁性層の実質的な保磁力が、面内硬磁性層単独の保
磁力よりも小さいことが望ましい。これにより、軟磁性
層の磁化方向をより強く固定し、着磁外れの発生をさら
に抑制できる。
【0018】なお、本発明において、硬磁性層及び軟磁
性層間の交換結合とは、硬磁性層の磁化と軟磁性層の磁
化とが相互に交換結合する作用をいう。
【0019】本発明の第1の観点によれば、基板、基板
上に形成された面内硬磁性層、面内硬磁性層上に形成さ
れた面内軟磁性層、及び面内軟磁性層上に形成された磁
気記録層を有する磁気記録媒体において、面内硬磁性層
と面内軟磁性層との間に、面内硬磁性層よりも小さい飽
和磁化を有する磁性層を設けた磁気記録媒体が提供され
る。
【0020】第1の観点にかかる発明では、面内硬磁性
層よりもその飽和磁化の小さい磁性層を設けることによ
り、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を弱め過ぎずに
適度に調整し、媒体ノイズを低下させることなく、外部
磁界による着磁外れを抑制することが出来る。また、そ
の分だけ硬磁性層の薄膜化を図ることにより、媒体ノイ
ズを低減できる。
【0021】また、本発明の第2ないし第4の観点によ
れば、基板、基板上に形成された面内硬磁性層、面内硬
磁性層上に形成された面内軟磁性層、及び面内軟磁性層
上に形成された磁気記録層を有する磁気記録媒体におい
て、面内硬磁性層と面内軟磁性層との間に、所定の非磁
性層を設けた磁気記録媒体が提供される。
【0022】第2の観点にかかる発明では、非磁性層が
コバルトを主に含有する。
【0023】第3の観点にかかる発明では、非磁性層が
ルテニウムを主に含有する。
【0024】第4の観点にかかる発明では、非磁性層が
0.5nm未満の厚さを有する。
【0025】第2のないし第4の観点にかかる発明で
は、所定の非磁性層を設けることにより、硬磁性層及び
軟磁性層間の交換結合を適度に弱めて、媒体ノイズを低
下させることなく、外部磁界による着磁外れを抑制する
ことが出来る。
【0026】さらに、本発明の第5の観点によれば、基
板、基板上に形成された面内硬磁性層、面内硬磁性層上
に形成された面内軟磁性層、及び面内軟磁性層上に形成
された磁気記録層を有する磁気記録媒体において、面内
硬磁性層と面内軟磁性層との間に面内硬磁性層の酸化層
を設けた磁気記録媒体が提供される。
【0027】第5の観点にかかる発明では、酸化層を設
けることにより、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を
適度に弱めて、媒体ノイズを低下させることなく、外部
磁界による着磁外れを抑制することが出来る。
【0028】図1に、本発明の磁気記録媒体の構成の一
例を表す図を示す。
【0029】図示するように、本発明の磁気記録媒体
は、基板1上に、面内硬磁性層2、中間層3、面内軟磁
性層4、及び磁気記録層5を順に設けた構成を有し、中
間層3として、面内硬磁性層4よりも小さい飽和磁化を
有する磁性層、非磁性層、あるいは面内硬磁性層4の酸
化層が設けられている。
【0030】非磁性層としては、コバルト、ルテニウ
ム、バナジウム、クロム、銅、及びモリブデンのうち少
なくとも一種を主に含むことが好ましい。
【0031】主成分がコバルトである場合、非磁性層の
厚さは、好ましくは1nmないし5nmである。また、
コバルトをルテニウムまたはクロムと組み合わせて用い
ることができる。
【0032】主成分がルテニウムである場合は、非磁性
層の厚さを0.5nmないし0.9nmにすることがで
きる。
【0033】バナジウム、クロム、銅、及びモリブデン
が主成分である場合は、非磁性層の厚さが0.5nm未
満である。このとき、媒体の製造工程を考慮すると、1
層当りの層厚が薄過ぎると、層厚制御やディスク全面で
の均一性を保つことが困難になるため、ある程度の厚さ
例えば0.3nm以上の厚さを有することが好ましい。
このようなことから、非磁性層の好ましい厚さは、0.
3nm以上0.5nm未満である。
【0034】交換結合を適度な大きさに保ちながら中間
層厚を厚くする方法としては、中間層にある程度の磁性
を持たせることが考えられる。このとき、その飽和磁化
の大きさとしては、結合を弱める目的で中間層を挿入す
ることを考慮すると、硬磁性層より小さいものが好まし
い。
【0035】磁性層の飽和磁化は、面内硬磁性の飽和磁
化の1/4以下であることが好ましい。
【0036】硬磁性層及び軟磁性層間に設けられる、硬
磁性層より飽和磁化の小さい磁性層をしては、他の金属
との混じり易さや結晶構造などの観点から、Fe、Co
や、Niなどの3d磁性金属を添加することが好まし
い。例えば、硬磁性層にCoCrPt合金、軟磁性層にCoZrNb
を用いた場合には、両方にCoが入っているために中間
層にはCoを添加すると混じりやすいと考えられ、結晶
構造上でも硬磁性層と同じ六方最密構造となるRuCo
やCoCrが望ましい。ここでCoZrNbは非晶質であるの
で軟磁性層の結晶性は考慮されないが、軟磁性層が結晶
質である場合には、エピタキシャル成長を考慮して体心
立方構造のFeや面心立方構造のNiを必要に応じて用
いるのが良いと考えられる。
【0037】また、面内硬磁性層の厚さは、好ましくは
50nm以下さらに好ましくは5nmないし50nm、
さらにまた好ましくは10nmないし40nmである。
面内硬磁性層の厚さが50nm以下であると、媒体ノイ
ズをより低減することが可能となる。5nm未満である
と、十分な磁気特性、着磁効果を得られない傾向があ
り、50nmを超えると非磁性層を用いずに硬磁性層上
に直接軟磁性層を形成した場合でも十分な着磁効果が得
られ、媒体ノイズも大きくなる傾向がある。
【0038】一方、面内軟磁性層の厚さは好ましくは2
0nm以上さらに好ましくは20nmないし500n
m、さらにまた好ましくは50nmないし400nmで
ある。面内軟磁性層の厚さが500nmを超えると、ス
パッタリングの際にダストが発生しやすくなり,磁気記
録媒体表面の凹凸が増えてヘッドの浮上量を下げること
が困難になる傾向があり、着磁外れをより抑制すること
が可能となる。20nm未満であると、軟磁性層に相当
する部分の保磁力が増加し、十分な軟磁気特性を示さな
くなる傾向がある。
【0039】面内硬磁性層としては、例えばCo、C
r、およびPtを主成分とする合金、SmCo等の希土
類磁性合金を使用することが出来る。
【0040】面内硬磁性層は、さらにパラジウム、ルテ
ニウム、及びロジウムからなる群から選択される少なく
とも1種を含み得る。
【0041】面内軟磁性層としては、例えばCoZrN
b、FeTaC,FeZrN,FeSi合金,FeAl
合金,パーマロイなどのFeNi合金,パーメンジュー
ルなどのFeCo系合金,パーミンバーなどのFeCo
Ni合金,NiCo合金,センダスト,MnZn系フェ
ライト,NiZn系フェライト,MgZn系フェライ
ト,MgMn系フェライト,FeAlGa,FeCuN
bSiB,FeGaGe,FeGeSi,FeNiP
b,FeRuGaSi,FeSiB,FeSiC,Fe
ZrB,FeZrBCu,CoFeSiB,CoTi,
CoZrTa,等の高透磁率を有する軟磁性材料が使用
できる。
【0042】垂直磁気記録層としては、例えば垂直磁気
記録層としては,面内磁気記録媒体と同様のCo、Cr
およびPtを主成分とする合金の他,例えばCoCr系
合金,CoPt系合金, CoPtO、CoPtCrO、
CoPtB、CoPtCrB、およびPt、Pd、R
h、及びRuからなる群より選択された少なくとも一種
を主成分とする合金とCoとの多層構造,さらにこれら
にCr、B及びOを添加したCoCr/PtCr、Co
B/PdB、CoO/RhOなどを使用することができ
る。
【0043】また,本発明においては,軟磁性層と垂直磁
気記録層との間に,非磁性下地層を設けることができる.
軟磁性層表面の結晶性は材料により異なるため,垂直磁
気記録層の磁化容易軸方向が垂直方向となるように結晶
配向を制御するために非磁性下地層を設けることが好ま
しい。この非磁性下地層を設けることにより,結晶粒径
および媒体ノイズや記録分解能などの改善が必要であ
る。
【0044】また,磁気記録層にCo、Cr及びPtか
ら選択される少なくとも1種を含む材料を用いた場合に
は,この非磁性下地層には,格子ミスマッチなどの観点か
ら,同じくCo、Cr、及びPtを用いて非磁性となる
組成の材料を用いるのが望ましい。一方,非磁性下地層
としてPtを単独で用いる他、Pd、RhやRuを用い
ても良好な磁気特性や記録再生特性が得られる.したが
って,軟磁性層と垂直磁気記録層との間に,Co、Cr、
Pt、Pd、Rh及びRuからなる群より選択された少
なくとも一種を主成分とする合金を用いることにより,
さらなる磁気特性および記録再生特性の改善が期待でき
る。
【0045】さらに,非磁性下地層を形成する前に,シー
ド層として例えばB、C、Al、Si、P、Ti、Z
r、Hf、Cr、V、Nb、Ta、Ru、Rd、Pd、
Pt、Cu、Ag、及びAu及びこれらと磁性金属であ
るFe、Co、Niとを組み合わせたNiAl、NiT
aさらにそれらの酸化物,窒化物などを使用することが
できる。
【0046】非磁性基板としては、ガラス基板、Al系
の合金基板、あるいは表面が酸化したSi単結晶基板、
さらに表面にNiPなどのメッキが施されたこれらの基
板等を使用することが出来る。
【0047】また、各層の成膜法としてスパッタリング
法のみを取り上げたが,真空蒸着法などでも同様の効果
を得ることができる。
【0048】また、本発明の第6の観点によれば、上記
第1ないし第5の観点のいずれかにかかる垂直磁気記録
媒体と、垂直磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動
機構と、垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うた
めの素子、及び記録された情報の再生を行うための素子
を有する磁気ヘッドと、磁気ヘッドを垂直磁気記録媒体
に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリと
を有する磁気記録再生装置が提供される。
【0049】図2に、本発明の磁気記録再生装置の構成
の一例を一部分解した斜視図を示す。
【0050】図示するように、本発明に係る情報を記録
するための剛構成の磁気ディスク121はスピンドル1
22に装着されており、図示しないスピンドルモータに
よって一定回転数で回転駆動される。磁気ディスク12
1にアクセスして情報の記録行う単磁極型記録ヘッド及
び情報の再生を行うためのMRヘッドを搭載したスライ
ダー123は、薄板状の板ばねからなるサスペンション
124の先端に取付けられている。サスペンション12
4は図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有す
るアーム125の一端側に接続されている。
【0051】アーム125の他端側には、リニアモータ
の一種であるボイスコイルモータ126が設けられてい
る。ボイスコイルモータ126は、アーム125のボビ
ン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを
挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向
ヨークにより構成される磁気回路とから構成されてい
る。
【0052】アーム125は、固定軸127の上下2カ
所に設けられた図示しないボールベアリングによって保
持され、ボイスコイルモータ126によって回転揺動駆
動される。すなわち、磁気ディスク121上におけるス
ライダー123の位置は、ボイスコイルモータ126に
よって制御される。なお、図2中、128は蓋体を示し
ている。
【0053】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0054】実施例1 非磁性基板1として、2.5インチ磁気ディスクの標準
仕様を満たすガラス基板を用意した。
【0055】この非磁性基板を200℃まで加熱し、そ
の上に、ガス圧0.6PaのAr雰囲気中で、DCマグ
ネトロンスパッタリングにより、以下の各層を順に形成
した。
【0056】非磁性基板上に、まず、非磁性下地層とし
て厚さ40nmのCrMo合金を形成した。その上に厚
さ50nmのCo−22at.%Cr−13at.%P
t硬磁性層を順次積層することにより、面内硬磁性層を
形成した。
【0057】その後、面内硬磁性層上に非磁性中間層と
して厚さ0.7nmのRu層を形成した。
【0058】さらに、Ru層上に、その上に面内軟磁性
層として厚さ120nmのCo−5at.%Zr−10
at.%Nb合金を形成した。
【0059】面内軟磁性層上に、非磁性下地層として、
非磁性となる組成のCo−37at.%Cr−8at.
%Pt合金を厚さ20nm、さらに垂直磁気記録層とし
て、Co−20at.%Cr−10at.%Pt−2a
t.%B合金を厚さ30nm、順次形成し,その上に、
保護層として7nmのCを形成し、垂直磁気記録媒体を
得た。
【0060】得られた垂直磁気記録媒体の構成を表す断
面図を図3に示す。
【0061】図示するように、この垂直磁気記録媒体
は、非磁性基板1上に、非磁性下地層6、面内硬磁性層
7、非磁性中間層8、面内軟磁性層9、非磁性下地層1
0、垂直磁気記録層11、及び保護層12を順に積層し
た構成を有する。
【0062】このように、真空チャンバー内で連続して
製膜した垂直磁気記録媒体を大気中に取り出した後、専
用に作製した電磁石による着磁装置を用いて、円板上基
板の半径方向外向きに15kOeの磁界を印加し、面内
硬磁性層の半径方向への着磁を行った。以下の垂直磁気
記録媒体については,特に断らない限り全て着磁操作を
行っているものとする。
【0063】このようにして作製した垂直磁気記録媒体
について,スピンスタンドを用いて記録再生特性の評価
を行った。記録再生用のヘッドには、再生素子として磁
気抵抗効果を利用した単磁極ヘッドを用い、再生信号出
力Sは線記録密度50kFCI、媒体雑音に対する再生
信号出力の比(S/Nm)は、線記録密度400kFC
Iにて測定を行った。
【0064】その結果,ディスク全面においてスパイク
状雑音は全く観測されず、S/Nmは22dBという良
好な値が得られた。
【0065】なお、製膜後、上述のような着磁を行う前
の状態で、同様に記録再生特性の評価を行ったところ、
再生信号と同程度の大きさのスパイク状雑音が複数観測
された。このことから、着磁操作を行うことにより、面
内硬磁性層は実際に基板の半径方向に一様に磁化され、
磁壁の形成が抑制されたことが分かった。
【0066】この垂直磁気記録媒体を磁気記録再生装置
(HDD)内に組み込み,記録再生動作を行った後、H
DD内から媒体を取り出した。再び、スピンスタンドを
用いて、記録再生動作後の記録再生特性の評価を行っ
た。
【0067】その結果、実施例1の媒体では記録再生動
作前と同様にスパイク状雑音は全く観測されず、その他
の記録再生特性の劣化も特に観測されなかった。このこ
とから、実施例1においては、HDD内のVCMからの
漏洩磁束による着磁外れが発生しなかったものと推定さ
れる。
【0068】比較例1 面内硬磁性層及び面内軟磁性層間に非磁性中間層を形成
しないこと以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録
媒体を得た。得られた垂直磁気記録媒体について実施例
1と同様にして、着磁前、及び記録再生動作前後の記録
再生特性の評価を行った。
【0069】その結果、記録再生動作前には、ディスク
全面においてスパイク状雑音は全く観測されず、S/N
mは22dBという良好な値が得られた。
【0070】HDD内における着磁前は、再生信号と同
程度の大きさのスパイク状雑音が複数観測された。この
ことから、着磁操作を行うことにより、面内硬磁性層は
実際に基板の半径方向に一様に磁化され、磁壁の形成が
抑制されていたことがわかった。
【0071】記録再生動作後の磁気記録媒体では、ディ
スクの外周部分で再生信号と同程度の大きさのスパイク
状雑音が複数観測されるようになるという変化が見られ
た。このことから、比較例1においては、HDD内のV
CMからの漏洩磁束により、ディスクの外周部分での着
磁外れが発生したものと推定された。
【0072】上述のように、ディスク外周部分における
スパイク状雑音が、比較例1では観測され、実施例1で
は観測されなかったことから、面内硬磁性層−面内軟磁
性層間にRu非磁性中間層を形成することは、垂直磁気
記録媒体のスパイク状雑音の抑制すなわち着磁外れの防
止に関して効果があることが分かった。
【0073】実験例1 次に、スパイク状雑音の発生の有無に関して詳細に調べ
るために,硬磁性層と軟磁性層の複合層の磁化状態に着
目し、実験例1及び比較実験例1の媒体を作製した。
【0074】実験例1として、CoCrPt非磁性下地
層およびCoCrPtB垂直磁気記録層を作製せず,C
oZrNb面内軟磁性層上に直接C保護層を形成した以
外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
【0075】さらに、比較実験例1として、CoCrP
t非磁性下地層およびCoCrPtB垂直磁気記録層を
作製せず、CoZrNb面内軟磁性層上に直接C保護層
を形成した以外は,比較例1と同様のサンプルを作製し
た。
【0076】比較実験例1および実験例1のサンプルを
各々HDD内に組み込み,恒温槽中で75℃に保ちなが
ら1週間の連続運転を行った。その後、それぞれの磁気
記録媒体を取り出し、光学表面分析装置(OSA)を用
いて軟磁性層表面の磁化方向の観察を行った。比較実験
例1および実験例1のOSA観察結果を,それぞれ図4
及び図5に示す。
【0077】図示するように、図4においては、サンプ
ルの外周部分が白くなっているのに対し,図5はサンプ
ル全面で一様な色となっていることが分かった。OSA
の評価結果においては,磁化の向いている方向を特定す
ることは困難であるが,磁化方向の異なる磁区が接して
いる場合には色が異なって見えることから,半径方向に
着磁を行っていることとスパイク状雑音の発生の有無も
考慮すると,図5では当初着磁を行った状態から変化し
ていないのに対し,図4の白く反転している部分の磁化
は、半径方向から外れてしまったものと推定することが
できた。
【0078】このことから、実験例1及び比較実験例1
のサンプルを磁気記録媒体と同様にHDD内に組み込ん
だ結果、面内硬磁性層上に面内軟磁性層が直接形成され
た比較実験例1では外周部分で(VCMによる)着磁外
れが発生したのに対し、非磁性中間層を形成した実験例
1ではその発生を抑制できていることが分かった。した
がって、面内硬磁性層及び面内軟磁性層間に、非磁性中
間層を形成することは、垂直磁気記録媒体の着磁外れの
防止に効果があることが分かった。
【0079】着磁外れに関して更に詳細に調べるため、
振動試料型磁力計(VSM)を用いて磁気特性の評価を
行った。実験例1及び比較実験例1の垂直磁気記録媒体
について,共にサンプルの中周付近を1cm2角に切り
出し,VSMにより膜面内方向に磁界を印加した。この
ときの磁化曲線を、各々、図6に示す。
【0080】図6中、部分的に重なっているが、点線は
比較実験例1を、実線は実験例1を表すグラフである。
【0081】図6に示すように、実験例1においては,
硬磁性層及び軟磁性層間に非磁性中間層が形成されてい
ることから、これらの磁性層間の交換相互作用が弱めら
れたために、先に軟磁性層の大半が反転した後に、硬磁
性層が反転していることが分かった。これに対し、比較
実験例1においては、硬磁性層上に軟磁性層が直接形成
されているので、これらの層間の交換結合相互作用が強
いために、両層共に徐々に反転が進んでいることがわか
った。
【0082】このときの磁化状態を説明するためのモデ
ル図を、図7ないし図10に示す。いずれも下層が硬磁
性層2、上層が軟磁性層4を示しており、太い矢印で示
すような外部磁界Hを印加する前の磁化方向は,点線の
矢印で示すようにHと逆方向を向いていたものとする。
矢印aは媒体の半径方向を表している。
【0083】図7および図8は、それぞれ比較実験例1
および実験例1の磁気記録媒体に、磁化方向とは逆向き
の外部磁界Hが印加された時の軟磁性層及び硬磁性層の
磁化状態を示している。また、図9及び図10は、この
外部磁界を取り去った後(H=0)の比較実験例1およ
び実験例1の磁化状態をそれぞれ示している。軟磁性層
は外部磁界の影響を受けやすいことから、まず、軟磁性
層の磁化が仮に90°回転する程度の外部磁界が印加さ
れたとする。また、図7における矢印間の二重線は、交
換結合相互作用が強い場合、図8における矢印間の点線
は、交換結合相互作用が弱い場合を各々表す。
【0084】このとき、比較実験例1では両磁性層間の
交換結合相互作用が強いために、硬磁性層も引きずられ
て点線の矢印で示す元の方向から図7のように外れてし
まう。その後、外部磁界を強くしていっても、基本的に
は軟磁性層が先に反転し、続いて強い交換結合相互作用
のために硬磁性層も単独の場合よりも早く反転すること
になる。このような磁化反転機構であるとき,図7の状
態から磁界を取り去った場合には、図9のような状態と
なり,磁化方向は、点線の矢印で表される元の方向には
戻らないことから、着磁外れが発生することが分かる。
【0085】実験例1では、矢印間の点線で示すよう
に、両磁性層間の交換結合相互作用が弱められているこ
とから、硬磁性層は軟磁性層の磁化回転に引きずられ
ず、元の方向から動かない。しかし、その後に外部磁界
をさらに強くしていった場合には、ある程度は磁気的に
結合しているために、硬磁性層もいずれは軟磁性層に引
き摺られて単独の場合よりも弱い磁界で反転してしま
う。また、このような磁化反転機構であるとき、図8の
状態から磁界を取り去った場合には,図10のように元
の磁化方向に戻ることから、着磁外れが発生しないこと
が分かる。
【0086】図6に示す比較実験例1と実験例1の磁化
曲線の違いは、上述のような磁化反転機構から生じてい
るものと考えられる。つまり、一般に、硬磁性層及び軟
磁性層間の交換結合が強い場合には比較実験例1のよう
な磁化曲線となり,弱い場合には実験例1のような磁化
曲線となるということができる。さらに、図7ないし図
10で説明したような同様の考え方から、硬磁性層及び
軟磁性層間の交換結合が強い場合には着磁外れが発生し
やすく、弱い場合には着磁外れが発生しにくくなると推
定することができる。
【0087】したがって、実施例1および実験例1では
硬磁性層と軟磁性層の間に非磁性層を形成することによ
り着磁外れを防止したが,本質的には,着磁外れは比較
実験例1及び2のように両磁性層間の交換結合が強い場
合に生じやすく、着磁外れの防止は交換結合を弱めたこ
とによりなされたものであると言える。よって、硬磁性
層及び軟磁性層間の交換結合を弱めることは、垂直磁気
記録媒体の着磁外れの防止に関して効果があることが分
かる。
【0088】一方、図6において比較実験例1と実験例
1の磁化曲線の最も異なっている点は、図の上部に矢印
でHcHardと示した付近である。点線で示してあるの
は、おおよそ硬磁性層と軟磁性層の複合層全体の飽和磁
化から硬磁性層のみの飽和磁化を引いた位置であり、こ
の点線と各磁化曲線との交点は実質的な硬磁性(Hard M
agnetic)層のみの保磁力Hcに対応すると考えられ
る。そのため、以下、便宜上、この値をHcHardと呼
び、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合強度の目安とし
て用いることとする。
【0089】実験例1のように2つの強磁性層間に非磁
性層を形成した場合には,交換相互作用の強度(絶対
値)は、非磁性層厚の増加に伴って低下する。比較実験
例1のように非磁性層厚が0で相互作用が最大であると
き、HcHardが最小となり、非磁性層厚が十分に厚く相
互作用がないときは、HcHardが硬磁性層のみのHcの
値に等しくなる。したがって、所望の強度の交換結合を
得るためには,非磁性層厚に対するHcHardの変化を調
べることが重要である。
【0090】実験例2 実験例2として、非磁性中間層としてRu層をその厚さ
を0〜2nmの範囲で変更して形成する以外は、実験例
1と同様にしてサンプルを数枚作製した。
【0091】得られたサンプルについてVSMによりH
Hardの評価を行い,その非磁性層厚依存性を調べた結
果を図12に示す。
【0092】図12より、HcHardの値は,Ru層厚0
nmから単調に増加して,1nmを超えたところで飽和
することが分かる。通常、強磁性遷移金属と非磁性金属
を多層化した薄膜においては,非磁性層の厚さに対して
強磁性、反強磁性的結合が周期的に現れることから、こ
のHcHard値に関しても周期的な振動が期待されたが、
磁化曲線の形状からも反強磁性的に結合したような状態
は観察されなかったことから、実験例2で作製した媒体
に関しては全て強磁性的に結合しているものと考えられ
る。例えば強磁性層間にRuを非磁性中間層として用い
た場合には、一般に、層厚約0.8nmで反強磁性的結
合が得られることが知られている。しかしながら、本実
験例にかかる層厚約0.8nmのサンプルでは,強磁性
的に結合していると考えられる他の層厚を有するサンプ
ルとの違いは特には見られなかった。
【0093】図12において、HcHardの飽和値は、硬
磁性層のみのHcとほぼ等しい約2.8kOeであっ
た。このため、この領域では軟磁性層からの硬磁性層へ
の影響はほとんどないと考えられる。Ru層の厚さが1
nm以上では、硬磁性層と軟磁性層とはほとんど交換結
合していないことになるので、このサンプルにおいて、
着磁により軟磁性層の磁化を一様に半径方向に固定する
ためには,Ru層厚は1nm以下であることが好ましい
と判断することができる。
【0094】一方、着磁外れを抑制する効果は、非磁性
層が存在すれば層厚によらず得られると考えられるの
で、非磁性層厚の最小値としては、1原子層程度の約
0.2nmが好ましいと考えられる。ただし、実質的に
は、交換結合の強度は、小さいほうが着磁外れ抑制の効
果は大きいので、図12のグラフのHcHardの大きさか
ら判断してRu層厚は、さらに好ましくは0.5ないし
0.9nm程度と考えられる。
【0095】ここで、図6の磁化曲線や,図7ないし図
10のような磁化反転機構を考慮すると,HDD内のV
CMによる着磁外れは、VCMの漏洩磁界が媒体の着磁
方向例えば半径方向外向きと同じ向きである時は発生す
ることはなく、逆向き例えば半径方向内向きであるとき
に発生しやすいことが分かる。
【0096】上記実験例2中のうちRu層の厚さが0.
5nm,0.8nmのサンプル及びRu層を形成しない
サンプルについて、磁界HRと磁化回復率を調べた。
【0097】図11に、磁界HRと磁化回復率の定義を
説明するための磁化曲線の例を表す図を示す。
【0098】図中点Aに示すようにVSMを用いて一度
飽和まで磁化させた。その後、VCMによる逆向きの漏
洩磁界と同様に、残留磁化方向とは逆向きの磁界を印加
し、着磁外れの発生しやすさを調べた。
【0099】まず、これらのサンプルに関する磁化曲線
において、点Bに示すようにそのメジャーループ上の残
留磁化Mrの状態にした。その後、点Cに示すように残
留磁化とは逆向きの(負の)磁界HRを印加してから、
点Dに示すように0に戻した場合の残留磁化値MrR
求めた。
【0100】ここで、残留磁化値MrRをMrで除した
値すなわちMrR/Mrを磁化回復率と定義する。HR
対する磁化回復率の変化を調べた。この磁化回復率で
は、例えば負の方向に飽和するまで磁界を印可し、磁化
が全く回復しない状態すなわち完全に反転している状態
の磁化回復率は−1となる。
【0101】残留磁化とは逆向きの(負の)磁界HR
磁化回復率との関係を表すグラフ図を図13に示す。図
中、曲線103はRu層なし、曲線102,101は各
々Ru層0.5nm、0.8nmの場合を示す。
【0102】図13のグラフより、どのサンプルについ
ても、−0.2kOeまでは逆向きの磁界を印加しても
残留磁界はほぼ元の値まで戻るので、明確な着磁外れは
起きていないと考えられるが,それ以上逆向きの磁界H
Rを大きくして行くと,Ru層厚の薄い媒体ほど、早く
磁化回復率が低下し、着磁外れが発生しやすいことが分
かった。
【0103】なお、図12に示すように、Ru層厚は、
1nmを超えてしまうと、図5から分かるように硬磁性
層及び軟磁性層間の交換結合はほとんど働いていないた
めに、十分な着磁を行うことが困難となり、軟磁性層の
磁化を安定に一方向に向け難い。
【0104】上述のように、実験例2より、硬磁性層及
び軟磁性層間に、十分な着磁が可能な範囲内でより厚い
非磁性中間層を形成することは、垂直磁気記録媒体の着
磁外れの抑制に関して効果があることが分かった。
【0105】また、Ruに関しては十分な着磁を行える
層厚は好ましくは約0〜約0.9nmと推定され、着磁
強度と磁化回復率の両立からさらに好ましいRu層厚は
約0.5nm〜約0.9nmと考えられる。
【0106】なお,以上の結果から,交換相互作用の強
度を低減するほど着磁外れを抑制し、磁化回復率を高め
ることができることは明らかである。交換結合相互作用
の大きさの低下に伴って、HcHardが増加することか
ら、磁化回復率とHcHardとは相関があり、磁化回復率
を高めて着磁外れを発生しにくくするためには、HcHa
rdをより大きくすれば良いということが分かった。
【0107】例えば硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合
を低減する手段の1つが,両磁性層間に非磁性中間層を
形成することであれば,HcHardの非磁性層厚依存性を
調べることにより,着磁効果と着磁外れ耐性が両立する
好ましい非磁性層厚をおおよそ決定することができる。
【0108】実験例3及び比較実験例2 実験例3として、CoCrPt硬磁性層厚を50、3
5、20、15nmと変化させた以外は、実験例1と同
様にしてサンプルを数枚作製した。
【0109】また、比較実験例2として,CoCrPt
硬磁性層厚を50,35,20nmと変化させる以外
は、比較実験例1と同様にして、サンプルを数枚作製し
た。
【0110】実験例3及び比較実験例2のサンプルにつ
いて、VSMによりHRに対する磁化回復率の変化を調
べた結果を,それぞれ図14および図15に示す。な
お、図15中、曲線104,105,106は、各々、
CoCrPt硬磁性層厚が20nm,35nm,50n
mの場合を示す。図14中、曲線107,108,10
9は、各々、CoCrPt硬磁性層厚が15nm,20
nm,35nm,50nmの場合を示す。
【0111】図15から、比較実験例2においては、硬
磁性層厚を薄くするに従って、磁化回復率が低下して、
着磁外れ耐性が低下し、20nmでは着磁の効果さえ十
分に得られなくなっていることが分かった。これに対
し、図14に記載されているように、実験例3において
は,硬磁性層厚を15nmまで薄くしたところで磁化回
復率が大きく低下してしまっているが、20nmの媒体
においてさえ、比較例3における50nmの媒体よりも
大きなHRまで高い磁化回復率を維持できることが分か
った。
【0112】なお、使用したCoCrPt硬磁性層は、
層厚が20nm以下になると面内保磁力及び面内角型比
などの磁気特性が明らかに低下することが分かってい
る。実験例3の硬磁性層厚15nmにおける磁化回復率
の低下は、これに起因したものであり、層厚が10nm
以下でも磁気特性が良好な硬磁性層を用いれば,図14
のような磁化回復率の劣化は防げるものと推定される。
このようなことから、実験例3においては、高い回復率
を維持できる硬磁性層厚の最小値は20nmとなってい
るけれども、硬磁性層の特性を考慮することにより、1
0nm以下までの薄膜化は十分に可能である。
【0113】したがって、硬磁性層及び軟磁性層間の交
換結合を、非磁性中間層例えばRu層を設けることなど
によって低減することは、硬磁性層の薄膜化と磁化回復
率の改善による着磁外れの防止とを両立させる効果があ
ることが分かる。
【0114】比較例2 比較例2として、CoCrPt硬磁性層厚を50、3
5、及び20nmと変化させた以外は比較例1と同様に
して垂直磁気記録媒体を作製した。
【0115】得られた磁気記録媒体について,スピンス
タンドを用いて記録再生特性の評価を行ったところ、C
oCrPt硬磁性層厚が50および35nmの媒体では
スパイク状雑音は観測されなかった。しかしながら、硬
磁性層厚の最も薄い20nmの媒体ではスパイク状雑音
が複数観測された。これは、十分な着磁効果が得られて
いないためと考えられ、そのため記録再生特性を十分に
評価することができなかった。一方、硬磁性層厚が50
および35nmの媒体のS/Nmは、それぞれ22およ
び24dBとなり比較例1と同等かそれ以上の良好な値
を示した。したがって,硬磁性層厚をある程度低減する
ことは、垂直磁気記録媒体の媒体雑音の改善に関して効
果があることが分かった。
【0116】この比較例2の垂直磁気記録媒体をHDD
内に組み込み、記録再生動作を行った後にHDD内から
媒体を取り出し、再びスピンスタンドを用いて記録再生
特性の評価を行った。その結果、どのディスクも、その
外周部分で再生信号と同程度の大きさのスパイク状雑音
が複数観測されるようになるという変化が見られた。こ
のことから、比較例2においては,硬磁性層厚に依らず
HDD内のVCMからの漏洩磁束により、ディスクの外
周部分での着磁外れが発生したものと推定された。
【0117】実施例2 実施例2として、CoCrPt硬磁性層厚を50、3
5、20及び15nmと変化させた以外は、実施例1と
同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。得られた磁気
記録媒体について、スピンスタンドを用いて記録再生特
性の評価を行ったところ、CoCrPt硬磁性層厚が5
0、35、及び20nmの媒体ではスパイク状雑音は観
測されなかったのに対し、硬磁性層厚の最も薄い15n
mの媒体ではスパイク状雑音が多少観測された。これ
は、実験例3に示すように、使用した硬磁性膜の磁気特
性によるもので、着磁外れが発生しやすくなっていたた
めと考えられ、そのため記録再生特性を十分に評価する
ことができなかった。一方、硬磁性層厚が50,35,
および20nmの媒体のS/Nmはそれぞれ22,2
4,および26dBとなり実施例1と同等かそれ以上の
良好な値を示した。したがって、硬磁性層厚をある程度
低減することは、垂直磁気記録媒体の媒体雑音の改善に
関して効果があることが分かった。
【0118】この垂直磁気記録媒体を各々HDD内に組
み込み、記録再生動作を行った後にHDD内から媒体を
取り出し、再びスピンスタンドを用いて記録再生特性の
評価を行った。その結果,実施例5の媒体では硬磁性層
厚15nmの媒体を除き、記録再生動作前と同様にスパ
イク状雑音は全く観測されず、その他の記録再生特性の
劣化も特には観測されなかった。このことから,実施例
5の硬磁性層厚15nm以外の媒体においては、HDD
内のVCMからの漏洩磁束による着磁外れが発生しなか
ったものと推定される。
【0119】したがって、硬磁性層厚が50〜20nm
の媒体については、比較例2ではスパイク状雑音が観測
され、着磁外れが発生していたが、実施例2では観測さ
れなかったことから、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結
合を低減して着磁外れ耐性を改善しつつ、硬磁性層の薄
膜化を図ることは、垂直磁気記録媒体のスパイク状雑音
を抑制して着磁外れを防止することに関して効果がある
ことが分かった。
【0120】実験例4 CoZrNb軟磁性層厚を20nmとした以外は、実験
例1と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプ
ルについて、VSMを用いて膜面内方向の磁化曲線を測
定した結果を図16に示す。図6の磁化曲線と比較する
と,先に軟磁性層の大半が反転した後に硬磁性層が反転
している点では基本的に同様であるが、軟磁性層に相当
する部分の保磁力が増加し、十分な軟磁気特性を示さな
くなっていることが分かった。
【0121】実施例3及び実験例5 Ru非磁性中間層の代わりにV,Cr,Cu,Moおよ
びRhを各々使用する以外は,実施例1および2と同様
の垂直磁気記録媒体、実験例1ないし4と同様のサンプ
ルを作製し、同様の実験を行ったところ、ほぼ同様の結
果が得られた。但し、HcHardの非磁性層厚依存性につ
いては、どの媒体についても非磁性層厚が0.6〜0.
7nm付近と,Ruの場合よりも薄い層厚でHcHard
飽和するという結果が得られた。
【0122】このため、一般に、着磁効果と着磁外れ耐
性が両立する非磁性中間層厚の範囲は0.3〜0.5n
mが好ましいと考えられる。
【0123】実施例4及び実験例6 Ru非磁性中間層にCoを添加してCoRu合金中間層
とした以外は、実施例1及び2と実験例1ないし4と同
様の垂直磁気記録媒体を作製して同様の実験を行ったと
ころ、ほぼ同様の結果が得られた。
【0124】但し、非磁性となるCo−40at.%R
uについて、HcHardのCoCr合金層厚依存性を調べ
たところ、CoCr合金層厚がRuの場合よりも厚い5
nm付近でHcHardが飽和するという結果が得られた。
着磁強度と磁化回復率との両立から、好ましいCo含有
合金非磁性中間層の厚さは、1ないし5nmと考えられ
る。
【0125】さらに、Coの組成を増加して飽和磁化1
0ないし60emu/cm3の弱い磁性を与えたとこ
ろ、Coの増加すなわち飽和磁化の増加に伴って、飽和
する層厚がさらに増加する傾向が見られたが、基本的な
傾向は変わりなく、着磁効果と着磁外れ耐性の両立は十
分に可能であった。
【0126】実施例5及び実験例7 Ru非磁性中間層の代わりに、CoCr合金中間層を用
いた以外は、実施例1及び2と実験例1ないし4と同様
の垂直磁気記録媒体を作製して同様の実験を行ったとこ
ろ、ほぼ同様の結果が得られた。
【0127】但し、非磁性となるCo−40at.%C
rについて、HcHardのCoCr合金層厚依存性を調べ
たところ、CoCr合金層厚がRuの場合よりも厚い5
nm付近でHcHardが飽和するという結果が得られた。
着磁強度と磁化回復率との両立から、好ましいCo含有
合金非磁性中間層の厚さは、1ないし5nmと考えられ
る。
【0128】さらに、Coの組成を増加して飽和磁化1
0ないし60emu/cm3の弱い磁性を与えたとこ
ろ、Coの増加すなわち飽和磁化の増加に伴って、飽和
する層厚がさらに増加する傾向が見られたが、基本的な
傾向は変わりなく、着磁効果と着磁外れ耐性の両立は十
分に可能であった。
【0129】また,さらにCoCr合金中間層にPt、
B、及びTaを添加しても同様の結果が得られた。
【0130】また,実施例で用いたCoCrPt硬磁性
層の飽和磁化は約240 emu/ccであったことから,弱
磁性中間層の飽和磁化は硬磁性層の4分の1以下であれ
ば良好な特性が得られるものと考えられる。今回は,飽
和磁化が60emu/cm3以上の中間層については実験を行
わなかったが、飽和磁化の大きさとしては硬磁性層より
も小さければ原理的に同様の効果が得られると考えられ
る。
【0131】以上の結果から,中間層に非磁性材料を用
いた場合よりも,多少の磁性を持たせた弱磁性材料を用
いた方が最適な膜厚が厚くなることが分かった。
【0132】実施例6 Ru非磁性中間層を形成する代わりに、面内硬磁性層を
積層した後,チャンバー内に酸素を導入して表面を酸化
させ、面内硬磁性層及び面内軟磁性層間に酸化層を形成
した以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を
作製した。
【0133】得られた磁気記録媒体についてスピンスタ
ンドを用いて記録再生特性の評価を行ったところ,ディ
スク全面においてスパイク状雑音は全く観測されず,S
/Nmは22dBとなり実施例1と同等の良好な値を示
した。
【0134】この垂直磁気記録媒体をHDD内に組み込
み,記録再生動作を行った後にHDD内から媒体を取り
出し,再びスピンスタンドを用いて記録再生特性の評価
を行った。その結果、記録再生動作前と同様にスパイク
状雑音は全く観測されず,その他の記録再生特性の劣化
も特には観測されなかった。このことからこの磁気記録
媒体においては,HDD内のVCMからの漏洩磁束によ
る着磁外れが発生しなかったものと推定される。
【0135】したがって、ディスク外周部分において、
着磁外れによるスパイク状雑音が、比較例1では観測さ
れ、実施例6では観測されなかったことから、面内硬磁
性層−面内軟磁性層間に酸化層を形成することは,垂直
磁気記録媒体の着磁外れの防止に対して効果があること
が分かった。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、外部磁界による着磁外
れの発生が抑制され、かつ媒体ノイズを低減した垂直磁
気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記録媒体の構成の一例を表す図
【図2】 本発明の磁気記録再生装置の構成の一例を一
部分解した斜視図
【図3】 本発明の磁気記録媒体の構成の他の一例を表
す図
【図4】 従来例に係るサンプルの一例のOSA観察結
果を表す写真
【図5】 本発明に係るサンプルの一例のOSA観察結
果を表す写真
【図6】 図4及び図5に示すサンプルの磁化曲線
【図7】 従来例の磁化状態を説明するためのモデル図
【図8】 本発明の磁気記録媒体の磁化状態を説明する
ためのモデル図
【図9】 従来例の磁化状態を説明するためのモデル図
【図10】 本発明の磁気記録媒体の磁化状態を説明す
るためのモデル図
【図11】 磁界HRと磁化回復率の定義を説明するた
めの図
【図12】 非磁性層厚さとHc Hardとの関係を
表すグラフ図
【図13】 磁界HRと磁化回復率との関係を表すグラ
フ図
【図14】 本発明の磁気記録媒体のHRに対する磁化
回復率の変化
【図15】 従来の磁気記録媒体のHRに対する磁化回
復率の変化
【図16】 本発明にかかる他のサンプルの磁化曲線
【符号の説明】
1…基板、2,7…面内硬磁性層、3,8…中間層、
4,9…面内軟磁性層、5,11…磁気記録層、10…
非磁性下地層、12…保護層、121…磁気ディスク、
122…スピンドル、123…スライダー、124…サ
スペンション、125…アーム、126…ボイスコイル
モータ、127…固定軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 彦坂 和志 東京都青梅市末広町2丁目9番地 株式会 社東芝青梅工場内 (72)発明者 中村 太 東京都青梅市末広町2丁目9番地 株式会 社東芝青梅工場内 (72)発明者 岩崎 剛之 東京都青梅市末広町2丁目9番地 株式会 社東芝青梅工場内 (72)発明者 酒井 浩志 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 (72)発明者 坂脇 彰 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 (72)発明者 清水 謙治 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BB01 BB06 BB07 BB08 DA08 FA09

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、面内硬磁性層、面内軟磁性
    層、及び垂直磁気記録層とを順次積層してなる垂直磁気
    記録媒体において、一様な前記面内硬磁性層上に直接前
    記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性
    層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを
    特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層と
    の複合層の部分の磁気特性において、前記面内硬磁性層
    の実質的な保磁力が、一様な前記面内硬磁性層上に直接
    前記面内軟磁性層を形成した場合よりも大きいことを特
    徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記面内硬磁性層の実質的な保磁力が、
    一様な前記面内硬磁性層単独の保磁力よりも小さいこと
    を特徴とする請求項2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 基板、該基板上に形成された面内硬磁性
    層、該面内硬磁性層上に設けられ、該面内硬磁性層より
    も小さい飽和磁化を有する磁性層、該磁性層上に設けら
    れた面内軟磁性層、及び垂直磁気記録層を具備すること
    を特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記磁性層は、その飽和磁化が、前記面
    内硬磁性の飽和磁化よりもよりも1/4以下であること
    を特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記磁性層は、その飽和磁化が、60e
    mu/ccである請求項4に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記磁性層は、鉄、コバルト、及びニッ
    ケルからなる群から選択された少なくとも一種を含むこ
    とを特徴とする請求項4に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記磁性層は、コバルト及びルテニウム
    を主に含む合金である請求項7に記載の垂直磁気記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 前記磁性層は、コバルト及びクロムを主
    に含む合金である請求項7に記載の垂直磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記磁性層は、さらにプラチナ、ホウ
    素、及びタンタルからなる群から選択される少なくとも
    1種をさらに含む請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 基板、該基板上に形成された面内硬磁
    性層、該面内硬磁性層上に設けられ、コバルトを主に含
    有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性
    層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層
    を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記非磁性層は、ルテニウムをさらに
    含むことを特徴とする請求項11に記載の垂直磁気記録
    媒体。
  13. 【請求項13】 前記非磁性層は、クロムをさらに含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の垂直磁気記録媒
    体。
  14. 【請求項14】 前記非磁性層は、1ないし5nmの厚
    さを有することを特徴とする請求項11ないし13のい
    ずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】 基板、該基板上に形成された面内硬磁
    性層、該面内硬磁性層上に設けられ、ルテニウムを主に
    含有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁
    性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録
    層を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記非磁性層は、0.5nmないし
    0.9nmの厚さを有することを特徴とする請求項15
    に記載の垂直磁気記録媒体。
  17. 【請求項17】 基板、該基板上に形成された面内硬磁
    性層、該面内硬磁性層上に設けられた0.5nm未満の
    厚さを有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内
    軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気
    記録層を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記非磁性層は、バナジウム、クロ
    ム、銅、モリブデン及びロジウムからなる群から選択さ
    れる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項17
    に記載の垂直磁気記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記非磁性層は、0.3nm以上0.
    5nm未満の厚さを有することを特徴とする請求項17
    または18に記載の垂直磁気記録媒体。
  20. 【請求項20】 基板、該基板上に形成された面内硬磁
    性層、該面内硬磁性層上に設けられたこの面内硬磁性層
    の酸化層、該酸化層上に設けられた面内軟磁性層、及び
    該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備す
    ることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  21. 【請求項21】 前記面内硬磁性層は、50nm以下の
    厚さを有することを特徴とする請求項1ないし20のい
    ずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  22. 【請求項22】 前記面内硬磁性層は、5ないし50n
    mの厚さを有することを特徴とする請求項21に記載の
    垂直磁気記録媒体。
  23. 【請求項23】 前記面内軟磁性層は、20nm以上の
    厚さを有することを特徴とする請求項1ないし22のい
    ずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記面内軟磁性層は、20nmないし
    500nmの厚さを有することを特徴とする請求項23
    に記載の垂直磁気記録媒体。
  25. 【請求項25】 前記面内硬磁性層は、コバルト、クロ
    ム、及びプラチナを主成分とする合金であることを特徴
    とする請求項1ないし24のいずれか1項に記載の垂直
    磁気記録媒体。
  26. 【請求項26】 前記面内硬磁性層は、さらにパラジウ
    ム、ルテニウム、及びロジウムからなる群から選択され
    る少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項25に
    記載の垂直磁気記録媒体。
  27. 【請求項27】 請求項1ないし26のいずれか1項に
    記載の垂直磁気記録媒体と、該垂直磁気記録媒体を支持
    及び回転駆動する駆動機構と、該垂直磁気記録媒体に対
    して情報の記録を行うための素子、及び記録された情報
    の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、該磁気
    ヘッドを前記垂直磁気記録媒体に対して移動自在に支持
    したキャリッジアッセンブリとを具備することを特徴と
    する磁気記録再生装置。
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