JP2003160972A - 鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物並びに該建物に用いる側圧受座及び接合金物 - Google Patents

鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物並びに該建物に用いる側圧受座及び接合金物

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JP2003160972A
JP2003160972A JP2001402211A JP2001402211A JP2003160972A JP 2003160972 A JP2003160972 A JP 2003160972A JP 2001402211 A JP2001402211 A JP 2001402211A JP 2001402211 A JP2001402211 A JP 2001402211A JP 2003160972 A JP2003160972 A JP 2003160972A
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bolt
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scissor
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Kazuyoshi Moriyama
和好 森山
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SHINWA KOMUTEN KK
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/18Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons
    • E04B1/26Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons the supporting parts consisting of wood
    • E04B2001/2696Shear bracing

Landscapes

  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造軸組建物を構成する各部材にプレカット
工場で高精度の機械加工を施し、各接合部を高精度に製
作した▲鋏▼端付引き寄せ金物と▲鋏▼端付金物と側圧
受座とで接合し、前記各接合部間を両▲鋏▼端付鋼緊張
筋交いで▲鋏▼接合にて欅掛けに緊結し、地震や台風に
強い静定平面構造を構成する。さらに建築工程の合理化
により工期を短縮し、ひいては建築費の低減を得る。 【解決手段】 各接合部Kの四隅側に▲鋏▼端付引き寄
せ金物3a又は▲鋏▼端付金物4aを固定し、対角方向
に相対する▲鋏▼端7aと▲鋏▼端7aとを両▲鋏▼端
付鋼緊張筋交い8で一組ずつ襷掛けに緊結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の倒壊を防ぐ
筋交いを▲鋏▼端で接続する鋼緊張筋交い方式にした木
造軸組建物と、その組立工程の合理化と、建物を構成す
る垂直の柱と水平の横架材との仕口を補強する接合金物
の簡素化に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地震や台風から木造建物の破損や
倒壊を防ぐ構造方法として、筋交いや合板などの面材を
使用した耐力壁を設けることが建築基準法で定められて
おり、木製筋交いではその接合部の補強金物として筋交
いプレートなどがあり、柱と横架材との仕口には柱の抜
け止め金物或いは引き寄せ金物などの多種多様の金物が
規定されている。しかし、各種ある補強金物は何れも釘
打ち方式であるから、建物の強度は使用する木材の保釘
力により左右される構造であった。
【0003】建築基準法では、建設省(現在国土交通
省)告示第1460号があり、その解説書として同省住
宅局建築指導課編集の「改正建築基準(2年目の施工)
の解説」の第145〜第152ページに詳細が記載され
ているほか、(財)日本住宅・木材技術センター発行の
「木造住宅接合金物の使い方」や、(財)住宅保証機構
発行の「住宅保証だより」があり、その平成12年8月
号の第207号〜第216号までに「接合金物の基礎知
識」の中にも連載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の木造軸組に於け
る筋交いの設置方法と現在までに規定されている法令
は、木製筋交いの端部を剛に接続し固定端となる接合金
物であって、固定した釘が緩むことにより各接合部の接
点が▲鋏▼点となり静定構造を形成するものであるか
ら、たとえ強固に建築しても建築後の歳月が経過する
と、地震や台風の水平力により緩みが生じる構造であっ
た。また、旧来からの建築技法に対応した仕口・接手の
補強方法では、これらの接合金物を使用して、建築工程
の中で重要な柱の垂直を調整する立ち直しの作業を何度
も行う必要があった。
【0005】建設省(現在国土交通省)告示第1460
号第1項には、イ〜ホまでに筋交いの接合方法が定めら
れているが、次のような問題点がある。
【0006】第1項イの場合、「径9mm以上のブレー
スを使用し柱又は横架材に貫通した鉄筋を三角座金を介
してナット締めとしたもの」と規定されているが、これ
は垂直の柱頭部と水平に交わる胴差しに対してその直近
を斜めに貫通穴を穿孔し、更にそこから対角線上の柱脚
に対して斜めに同心に穿孔して前記の鉄筋を通すことに
なり、垂直の柱に対して45度以下の鋭角で正確な貫通
穴を穿孔することは非常に困難であり実施不可能であ
る。
【0007】第1項ロの場合、「厚さ15mm以上X幅
90mm以上の木製筋交いは、柱及び横架材を欠き込
み、柱及び横架材に対してそれぞれ鉄丸くぎを5本平打
ちしたもの」と規定されているが、建物を組み立てる工
程に於いて仮筋交い、建物の垂直補正、現物合わせによ
る木製筋交いの加工、柱及び横架材の欠き込み等の現場
作業が必要で、これらは従来から木製筋交いを使用する
木造軸組工法に共通する問題であり、非常に非能率的で
あった。
【0008】第1項ハ〜ニの場合、木製筋交いの両端を
突きつけで取り付けて筋交いプレートで補強し、横架材
と柱に釘打ちにより接合する構造であるが、筋交いプレ
ート側の釘用の穴と釘との間には、ばか穴分のクリアラ
ンスがあり、地震で一度揺すられると接合部材側の面と
釘打ちした筋交いプレート側の面との間の滑りによる緩
みが生じる。僅かな緩みが生じると、その後は地震や台
風によつて繰り返し揺すられるたびに接合部の緩みが大
きくなる。またこの場合、木製筋交いには圧縮力と引張
力とが交互に作用し、特に圧縮力が加わると、木製筋交
いとの接点である柱と横架材との仕口を押し開こうとす
る大きな力が加わり、軸組を破壊に導く応力になる。
【0009】また、この木製筋交いを採用した場合は、
引き寄せ金物を横架材に直近の位置に取り付けられない
ため、縦に貫通する引き寄せボルトの長さは各接合部で
長短まちまちになることや、部位によっては多種多様な
筋交いプレートや接合金物が十数種類必要になり、これ
らの使い分けや数量の手配、現場での仕分けや取り付け
が非常に煩雑であった。{例えば、(財)日本住宅・木
材技術センター発行の「木造住宅用接合金物の使い方」
第58〜第59ページ参照}
【0010】第1項ホの場合、柱と同じ幅の角材の筋交
いを使用するから真壁工法で施工する工法には採用でき
ない。また木製筋交いの両端が突き付けであるから、地
震や台風による水平力が働いたとき、やはり柱を抜き取
る方向に作用する。さらに、木製筋交い端部は柱にボル
ト一本止めであることや、ボルト穴が施工上2〜3mm
のクリアランスが必要なため、筋交いに引張力が働いた
場合には木製筋交いと柱の間にずれが発生して建物が変
形する要因となるほか、この木製筋交いと柱の接点部分
は筋交いの部材が大きいため、地震時などによる柱を引
き抜く力や仕口を押し開く応力は強大であるが、柱と横
架材を接合する肝心のこの部分は、当該木製筋交いと柱
とがほぼ同じ断面であることから、縦に貫通して横架材
を介して垂直に緊結する引き寄せボルトが取り付け出来
ない。
【0011】木製筋交いを採用し引き寄せ金物で補強し
て真壁工法で施工する場合には、柱の外面と同一面に合
わせて取り付ける木製筋交いと柱の中心部の貫材との隙
間へ引き寄せ金物を設置することになり、引き寄せ金物
の取り付け用穴を柱芯からずらして柱や土台及び横架材
に加工することになり、基礎に埋設する基礎ボルトも、
偏心した位置に埋設しなければならず、手間が掛かるう
えに間違いやすい工法であった。また屋内の間仕切り壁
が両面真壁の場合は、柱に筋交いが取り付く部分には引
き寄せ金物のボルトと筋交いの芯が同じ位置になるた
め、何れか一方は引き寄せ金物の取り付けが不可能にな
る。{例えば、(財)日本住宅・木材技術センター発行
の「木造住宅用接合金物の使い方」第120ページ第1
7参照}
【0012】木製筋交いは乾燥が不十分なまま使用する
ことが多く、筋交いプレートで横架材と柱に釘打ちで強
固に接合したとしても、建築後の歳月が経過すると乾燥
による収縮や変形がおこり、接合部に隙間或いは釘打ち
部に亀裂が生じて接合部の緩みの原因になる。
【0013】木製筋交いは、筋交いプレートを介して軸
組に釘打ちする作業が多く、特に梁下などの面に上向き
の釘打ち作業は容易でないこともあって、釘の打ち忘れ
や打ち損じが起きがちになり、打ち損じにより一旦亀裂
が生じると木製筋交いの引張強度は著しく低下するなど
不完全な接合となる。
【0014】現在までに市場に流通している引き寄せ金
物は、大壁用が9種類あり真壁用が4種類あるが、壁の
種類や取り付け場所の応力によって使用分別する必要が
あるなど、特殊な技術が必要であった。また、建設省
(現在国土交通省)告示第1460号第1項に於いて、
主に実施するロ、ハ、ニに記載の木製筋交いは、柱の中
心から偏心した柱外面側の位置で応力を伝達する構造で
あるから、厳密には静定平面構造でなかった。
【0015】本発明は、木造軸組建物の各接合部を▲鋏
▼端付引き寄せ金物と▲鋏▼端付金物で接合した▲鋏▼
端に、圧縮側に無力の両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いを襷掛
けに緊結し、水平外力が加わると各部材の中心線上で安
全側に引き寄せ、静定平面構造を構成する。さらに筋交
いとその接合金物は全て工場製作とし、使用部品数を少
なくして大壁や真壁の区別を無くすることで現場での煩
わしさや間違いを少なくし、現場の建て方に於いても仮
筋交いを不要にし、測定器具や工具を使用せずに鋼筋交
いで緊結するだけで柱が自動的に垂直となり、敏速で高
精度の安価な信頼性が高い耐震建物を提供することを目
的としている。
【0016】
【発明を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物は、木造
軸組を構成する垂直の柱と水平の横架材とからなる壁空
間に於いて、垂直の柱は建物の隅角部を支える通し柱と
建物の中間部を支える管柱とからなり、水平の横架材は
基礎の上に敷設する土台と、2階の床を支える胴差し
と、屋根を支える梁か又は桁からなり、各接合部の四隅
側の横架材に直近した柱脚と柱頭とに各々少なくとも2
個の横貫通ボルト用の側圧受座を嵌め込み、横貫通ボル
ト或いはコーチボルトで片側の柱脚と柱頭とに▲鋏▼端
付引き寄せ金物を固定すると共に反対側の柱脚と柱頭と
に▲鋏▼端付金物を固定し、該▲鋏▼端付引き寄せ金物
は要所を基礎ボルトで横架材側の土台に緊結するか、縦
貫通ボルトで横架材側の土台及び胴差し又は梁か桁側に
緊結し、前記各接合部の四隅側の対角方向に相対する一
方の▲鋏▼端と他方の▲鋏▼端との間を両▲鋏▼端付鋼
緊張筋交いで一組ずつ緊結して静定平面構造にしたもの
である。
【0017】上記各接合部の四隅側に取り付ける▲鋏▼
端付引き寄せ金物は、短冊形をした大ベースプレートの
中心線上に柱側に固定する横貫通ボルト或いはコーチボ
ルトが滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴を▲鋏▼端
付金物と同間隔に少なくとも2個設け、該大ベースプレ
ートの正面側に▲鋏▼端を突起させると共に一方の端部
に設けた引き寄せ穴付ブラケットを有する▲鋏▼端付引
き寄せ金物を横架材側に緊結し、通し柱と胴差しとの仕
口以外の柱の片側で、柱と横架材との緊結が必要な各接
合部の上下隅側の柱脚と柱頭に、▲鋏▼端付金物と対称
の位置で、管柱を挟み背中合わせに同じ金物が重複しな
いよう取り付けるものである。
【0018】上記各接合部に取り付ける▲鋏▼端付金物
は、短冊形の小ベースプレートの中心線上に柱側に固定
する横貫通ボルト或いはコーチボルトが滑合し僅かの隙
間で嵌合するボルト穴を▲鋏▼端付引き寄せ金物と同間
隔に少なくとも2個設け、該小ベースプレートの正面側
に▲鋏▼端の突起を有する前記▲鋏▼端付金物を通し柱
と胴差しとの仕口と各接合部の上下隅側の柱脚と柱頭
に、管柱を挟み▲鋏▼端付引き寄せ金物と背中合わせに
取り付けるものである。
【0019】上記各接合部の四隅側の対角方向に緊結す
る両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いは、▲鋏▼端からねじ先端
までの距離を正確に製造した▲鋏▼端付長ボルトと▲鋏
▼端付短ボルトとのねじ先端が突付けに接するまでター
ンバックルを介して引き寄せたとき、一方のねじ先端と
他方のねじ先端との当たりが自動的に位置決めストッパ
ーとなって、予め設定した一定の最短▲鋏▼端間距離に
なる前記両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い群で緊結するもので
ある。
【0020】また、横貫通ボルトで通し柱又は管柱の片
側にのみそれぞれ取り付ける場合の▲鋏▼端付引き寄せ
金物か或いは▲鋏▼端付金物では、柱に固定するボルト
に引張応力と剪断応力との両方が生じる横架材に近い一
番ボルト部は、柱側に貫通穴を穿孔して横貫通ボルトで
固定するが、剪断応力のみが生じる横架材から遠い二番
ボルト部は、柱側に貫通穴を穿孔せずにコーチボルトで
固定してもよい。
【0021】また、側圧受座は建物全体を高い精度の軸
組にするために、側圧受座の中心に横貫通ボルト或いは
コーチボルトが滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴を
有し、前記横貫通ボルト或いはコーチボルトを剪断する
方向に接する該ボルト穴の接触面積を、▲鋏▼端付引き
寄せ金物の大ベースプレート及び▲鋏▼端付金物の小ベ
ースプレートとの接触面積より広くし、ボルト穴の変形
を防ぐよう設定する。
【0022】また、両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いの製造仕
上がり寸法は、壁空間に於いて各接合部の四隅側の対角
方向に相対する一方の▲鋏▼端と他方の▲鋏▼端との▲
鋏▼端間距離に対して、ターンバックルで最短に引き締
めて取り付ける側の両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いの最短▲
鋏▼端間距離を、各▲鋏▼端接合部のクリアランスも含
み緊張接続する締めしろ分だけ短く設定する。
【0023】また、側圧受座が大きな剪断力を伝達する
中心部を許容圧潰応力の大きな金属ブッシュにして、受
圧面積が広く伝達する単位当たりの面圧力が小さい外縁
は非金属材料にしてもよい。
【0024】また、▲鋏▼端付引き寄せ金物の横貫通ボ
ルト用のボルト穴と同心に大ベースプレートの背面側に
筒状の側圧受座を設け、▲鋏▼端付引き寄せ金物とこれ
に併用する側圧受座を筒状の側圧受座に換えて一体にし
てもよい。
【0025】また、▲鋏▼端付金物の横貫通ボルト用の
ボルト穴と同心に小ベースプレートの背面側に筒状の側
圧受座を設け、▲鋏▼端付金物とこれに併用する側圧受
座を筒状の側圧受座に換えて一体にしてもよい。
【0026】また、▲鋏▼端付引き寄せ金物の垂直の大
ベースプレートの正面側に、中心線に対し90度水平の
向きで、各接合部の四隅の対角に緊結する筋交いの方向
に折り曲げた▲鋏▼端を形成しても良い。
【0027】また、▲鋏▼端付金物の垂直の小ベースプ
レートの正面側に、中心線に対し90度の水平の向き
で、各接合部の四隅の対角に緊結する筋交いの方向に折
り曲げた▲鋏▼端を形成しても良い。
【0028】また、▲鋏▼端付引き寄せ金物の正面側の
▲鋏▼端の突起を延長し、大ベースプレートと引き寄せ
穴付ブラケットを接合して補強リブを兼ねた▲鋏▼端に
した▲鋏▼端付引き寄せ金物にしても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図1において、木造軸組
を構成する骨組みは、システム化したプレカット工場で
高精度に機械加工した部材からなり、垂直の柱Aと水平
の横架材Bとで精度の高い四角形の壁空間Cを形成す
る。垂直の柱Aは建物の隅角部を支える通し柱Dと建物
の中間部を支える管柱Eからなり、水平の横架材Bは基
礎Pの上に敷設する土台Fと2階の床を支える胴差しG
と、屋根を支える梁Hか又は桁Jから成り立っている。
各壁空間Cに於いて接合部Kの四隅側の横架材Bに直近
した柱脚Lと柱頭Mとに、各々少なくとも2個の横貫通
ボルト2或いはコーチボルト19用の側圧受座1aを、
機械加工により精度良く座ぐりした柱面に揃うように嵌
め込み、横貫通ボルト2で片側の柱脚Lと柱頭Mとに▲
鋏▼端付引き寄せ金物3aを固定すると共に反対側の柱
脚Lと柱頭Mとに▲鋏▼端付金物4aを固定し、該▲鋏
▼端付引き寄せ金物3aは要所を基礎ボルト5で横架材
B側の土台Fに固定する以外は、縦貫通ボルト6で横架
材B側の土台F及び胴差しG又は梁Hか桁J側に緊結
し、前記各接合部Kの四隅側の対角方向に相対する一方
の▲鋏▼端7aと他方の▲鋏▼端7aとの間を両▲鋏▼
端付鋼緊張筋交い8で一組ずつ緊結して静定平面構造に
する。
【0030】図2及び図3に示される実施例では、▲鋏
▼端付引き寄せ金物3aは、短冊形の大ベースプレート
9aの中心線N上に横貫通ボルト2或いはコーチボルト
19が滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴10を少な
くとも2個設けて柱A側の中心に横貫通ボルト2で固定
する。また、該大ベースプレート9aの正面11側の中
心に▲鋏▼端7aを突起させると共に一方の端部12に
設けた引き寄せ穴付ブラケット13aを横架材B側に縦
貫通ボルト6で緊結する。但し、該▲鋏▼端7aの中心
位置は、前記大ベースプレート9aの面からの心高及び
ボルト穴10からの心間距離は高精度に製作しなければ
ならない。▲鋏▼端付引き寄せ金物3aを配設する位置
は、通し柱Dと胴差しGとの仕口以外の柱Aの片側で、
柱Aと横架材Bとの接合が必要な各接合部Kの上下隅側
の柱脚Lと柱頭Mに、▲鋏▼端付金物4aと対称の位置
に取り付け、管柱Eを挟み背中合わせに同じ▲鋏▼端付
引き寄せ金物3aが重複しないよう取り付けるものであ
る。
【0031】図4及び図5に示される実施例では、▲鋏
▼端付金物4aは、短冊形の小ベースプレート9bの中
心線N上に横貫通ボルト2或いはコーチボルト19が滑
合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴10を少なくとも2
個設けて柱A側の中心に固定する。該小ベースプレート
9bの正面11側に▲鋏▼端7aを突起させる。但し、
該▲鋏▼端7aの中心位置は、前記小ベースプレート9
bの面からの心高及びボルト穴10からの心間距離は高
精度に製作しなければならない。▲鋏▼端付金物4aを
配設する位置は、通し柱Dと胴差しGとの仕口と各接合
部Kの上下隅側の柱脚Lと柱頭Mに、▲鋏▼端付引き寄
せ金物3aと対称の位置に取り付け、管柱Eを挟み背中
合わせに同じ▲鋏▼端付金物4aが重複しないよう取り
付ける。
【0032】図6及び図7に示される実施例では、両▲
鋏▼端付鋼緊張筋交い8は、▲鋏▼端7bの心からねじ
先端16までの距離を正確に製造した▲鋏▼端付長ボル
ト14と、同じく▲鋏▼端7bの心からねじ先端16ま
での距離を正確に製造した▲鋏▼端付短ボルト15との
ねじ先端16が突付けに接するまでターンバックル17
を介して引き寄せたとき、一方のねじ先端16と他方の
ねじ先端16との当たりが自動的に位置決めストッパー
となって、予め設定した一定の最短▲鋏▼端間距離18
bになる前記両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い8群で各接合部
Kの四隅側の対角方向に襷掛けに緊結する。また、建築
仕様上襷掛けの取り付けが不可能な場所があれば、斜め
一本掛けの所が有ってもよい。
【0033】図8及び図9に示される実施例では、通し
柱D又は管柱Eの片側にのみ▲鋏▼端付引き寄せ金物3
aか或いは▲鋏▼端付金物4aを取り付ける場合は、柱
Aに固定するボルトは引張応力と剪断応力との両方が生
じる横架材Bに近い一番ボルト部は横貫通ボルト2で固
定するが、剪断応力のみが生じる横架材から遠い二番ボ
ルト部は貫通穴を穿孔せずコーチボルト19で固定しし
てもよい。
【0034】図10及び図11に示される実施例では、
柱側の横貫通ボルト2用の穴はばか穴とし、側圧受座1
aは建物全体を高い精度の軸組に構築するために、側圧
受座1aの中心に横貫通ボルト2或いはコーチボルト1
9が滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴10を有し、
側圧受座1aの圧縮強度は大ベースプレート9a及び小
ベースプレート9bと同等かそれに近い材質を使用し、
前記横貫通ボルト2を剪断する方向に接するボルト穴1
0の接触面積を、▲鋏▼端付引き寄せ金物3aの大ベー
スプレート9a及び▲鋏▼端付金物4aの小ベースプレ
ート9bより広くして、ボルト穴10の変形を防ぐよう
設定する。また、該側圧受座1aの外形は、円形でも角
形1bでもよい。また、図12に示される実施例のよう
に、キャップ形1cでもよい。
【0035】図13に示される実施例では、両▲鋏▼端
付鋼緊張筋交い8の製造仕上がり寸法は、壁空間Cに於
いて各接合部Kの四隅側の対角方向に相対する一方の▲
鋏▼端7aと他方の▲鋏▼端7aとの▲鋏▼端間距離1
8aに対して、ターンバックル17で最短に引き締めて
取り付ける側の両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い8の最短▲鋏
▼端間距離18bを各▲鋏▼端接合部のクリアランスと
部材の伸びを予測して緊張接続する締めしろ分だけ予め
短く設定する。
【0036】図14に示される実施例では、側圧受座1
dが大きな剪断力を伝達する中心部を許容圧潰応力の大
きな金属ブッシュ20にして、受圧面積が大きく単位当
たりの面圧力が小さい外縁21は耐熱樹脂などの非金属
材料にしている。
【0037】図15及び図16に示される実施例では、
▲鋏▼端付引き寄せ金物3bの大ベースプレート9a或
いは▲鋏▼端付金物4bの小ベースプレート9bの背面
22側に、横貫通ボルト2用のボルト穴10と同心に筒
状の側圧受座1eを設け、▲鋏▼端付引き寄せ金物3b
又は▲鋏▼端付金物4bとこれに併用する側圧受け座1
aとを筒状の側圧受座1eに換えて溶接して一体にして
いる。
【0038】図17及び図18に示される実施例では、
▲鋏▼端付引き寄せ金物3cの垂直の大ベースプレート
9a或いは▲鋏▼端付金物4cの垂直の小ベースプレー
ト9bの背面11側に、中心線Nに対し90度水平の向
きで、各接合部Kの四隅の対角に緊結する筋交いの方向
に折り曲げた▲鋏▼端7bを形成しても良い。
【0039】図19及び図20に示される実施例では、
▲鋏▼端付引き寄せ金物3dの▲鋏▼端7bの突起を延
長し、大ベースプレート9cと引き寄せ穴付ブラケット
13bを接合して補強リブを兼ねた▲鋏▼端7bにして
も良い。
【0040】図21に示される実施例では、建物の隅角
部を支える通し柱Dに於いて、▲鋏▼端付引き寄せ金物
3aか或いは▲鋏▼端付金物4aを固定する横貫通ボル
ト2は十字に交差するが、干渉せぬように間隔をあけ、
XとY方向の緊張筋交いを上下にずらして設置する。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0042】地震や台風による水平力が働いたとき、力
の平行四辺形の合力が生じる対角線方向に相対する▲鋏
▼端付引き寄せ金物か▲鋏▼端付金物を両▲鋏▼端付鋼
緊張筋交いで襷掛けに緊結するから、水平力が大きいほ
ど垂直の柱と水平の横架材との接合部を引き寄せる応力
も大きくなり安全側に作用する。また、両▲鋏▼端付鋼
筋交いは、引張力に対してのみ働き、圧縮力に対して無
力であるから、水平力が働いても横架材から柱を引き抜
く応力は生じない。さらに、各接合部には釘打ちがな
く、接合ボルト穴のクリアランスも側圧受座を使用する
ため微少であるから、組立後に緩みが生じる要素がな
く、予め予張力をもたして両▲鋏▼端付鋼筋交いを緊張
接続するため、強靱な耐震構造となる。
【0043】▲鋏▼端付引き寄せ金物の取り付け用ボル
ト穴や、引き寄せ穴付ブラケット及び▲鋏▼端の突起な
ど全てベースプレートの中心線上に設け、垂直の柱と横
架材の中心に設置するため、襷掛けに緊結する両▲鋏▼
端付鋼緊張筋交いも柱の略中心に位置することになり、
力学的にも力の伝達は部材の中立軸で行われて理想的な
静定平面構造を形成し、真壁・大壁の区別なく使用でき
る。さらに、柱の面に合わせて取り付ける木製筋交いの
如く、部材の中立軸から偏心した外側で力の伝達が行わ
れないため、柱及び横架材との接合部の外面に補強する
多種多様の筋かいプレートやかど金物その他の補強金具
が不要になる。
【0044】▲鋏▼端付金物は、前記▲鋏▼端付引き寄
せ金物と同等の効果を生じるが、一本の管柱を挟み▲鋏
▼端付引き寄せ金物と背中合わせに使用し、縦貫通ボル
トと引き寄せ穴付ブラケットを省略し、横架材側への余
分な穴加工の手間を省き、強度の低下を押さえている。
また、通し柱と胴さしとの接合部にも使用する。
【0045】また、襷掛けした両▲鋏▼端付鋼緊張筋交
いは、ターンバックルでねじの先端と先端とが当たる終
端まで締め切ったとき、前記両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い
▲鋏▼端間距離が全て同一であるから、建物全体の柱は
自動的に垂直になり、建物を土台から順に屋根まで組み
立てる工程に於いて、従来の工法の如く部材の揺れや倒
壊防止のため要所要所に仮筋交いで固定する必要がなく
なる。また、建物の組立完了後、無風状態を見計らって
大工が二・三人掛かりで下げ振りと差し金を用いて柱の
垂直を補正し、何度も仮筋交いを打ち直す作業も省略で
きる。さらに、建物全体の垂直の補正後、木製筋交いを
現場合わせで製作したり、該木製筋交いを嵌合するため
に柱側と横架材側えの現場での欠き込み作業も不要にな
る。
【0046】また、横貫通ボルトの2番ボルトをコーチ
ボルトにすると、見え掛かりが化粧の場合などは貫通穴
が2箇の内1箇でよいから、ボルト穴を埋木する作業も
1箇所で済み、穴加工の手間と柱の強度低下も押さえら
れる。
【0047】また、柱の面に合わせて嵌め込んだ側圧受
座は、横貫通ボルトに剪断力が働いたとき柱側へ横貫通
ボルトのめり込みを防ぎ、従来最高5本必要であった横
貫通ボルトが2本で対応できるほか、度重なる地震や台
風による水平力が働いても、高精度に両▲鋏▼端付鋼緊
張筋交いで組み立てた軸組の変形を防止する。また、円
盤形の側圧受座を焼結金属か或いはセラミックにより成
形するか、鋼板でキャップ形にプレス成形することによ
って、軽量で精度の良好な製品が提供できる。
【0048】また、側圧受座は、剪断力を受ける単位面
積当たりの受圧面圧が大きい中心部を許容圧潰応力の大
きな金属ブッシュとし、単位面積当たりの受圧面圧の小
さい外周部を耐熱樹脂で成形することにより機械加工を
省略し、軽量で精度の良好な製品が提供できる。
【0049】また、▲鋏▼端付引き寄せ金物の大ベース
プレート又は▲鋏▼端付金物の小ベースプレートの背面
に筒状の側圧受座を正確に溶接して一体にすれば、、部
品の手配を省略し柱側への取り付けも簡略化することが
できる。
【0050】また、▲鋏▼端付引き寄せ金物或いは▲鋏
▼端付金物の垂直の大ベースプレート又は小ベースプレ
ートの正面側に、中心線に対し90度の水平の向きで、
各接合部の四隅の対角に緊結する筋交いの方向に折り曲
げた▲鋏▼端を形成しても良い。この折り曲げた▲鋏▼
端は、ベースプレートの正面側に仮付け溶接して一体に
しても、別個の部品としてとりつけても良い。こうする
事により、金物全体が小形になり、▲鋏▼端の突起を溶
接する工数の軽減にもなる。
【0051】また、▲鋏▼端付引き寄せ金物の▲鋏▼端
を延長し、ベースプレートと引き寄せ穴付ブラケットを
接合して補強リブを兼ねた▲鋏▼端にし、ベースプレー
トからそれぞれ別個に突起する▲鋏▼端と引き寄せ穴付
ブラケットを一体にすることにより、耐力の向上が計れ
る。但し、補強リブにはボルト締め付け窓を設ける必要
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼緊張筋交い方式の木造軸組部分図である。
【図2】▲鋏▼端付引き寄せ金物の実施例を示す正面図
である。
【図3】▲鋏▼端付引き寄せ金物の実施例を示す側面図
である。
【図4】▲鋏▼端付金物の実施例を示す正面図である。
【図5】▲鋏▼端付金物の実施例を示す側面図である。
【図6】両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いの組立図である。
【図7】両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いの分解図である。
【図8】▲鋏▼端付引き寄せ金物に横貫通ボルトとコー
チボルトを使用した実施例を示す側面図である。
【図9】▲鋏▼端付金物に横貫通ボルトとコーチボルト
を使用した実施例を示す側面図である。
【図10】側圧受座の実施例を示す断面図である。
【図11】角形側圧受座の実施例を示す正面図である。
【図12】キャップ形側圧受座の実施例を示す断面図で
ある。
【図13】両▲鋏▼端付鋼緊張筋交いの取り付け関係寸
法を示す。
【図14】側圧受座の外縁を非金属材料にした実施例を
示す断面図である。
【図15】▲鋏▼端付引き寄せ金物及び▲鋏▼端付金物
とに筒状の側圧受座を一体に溶接した実施例を示す断面
図である。
【図16】▲鋏▼端付引き寄せ金物と筒状の側圧受座を
一体にした実施例を示す正面図である。
【図17】▲鋏▼端付引き寄せ金物及び▲鋏▼端付金物
とに、水平向き▲鋏▼端を取り付けた側面図である。
【図18】▲鋏▼端付引き寄せ金物に水平向き▲鋏▼端
を取り付けた正面図である。
【図19】▲鋏▼端付引き寄せ金物の▲鋏▼端を補強リ
ブにした側面図である。
【図20】▲鋏▼端付引き寄せ金物の▲鋏▼端を補強リ
ブにした正面図である。
【図21】建物の角部で交差する横貫通ボルトの干渉を
避ける実施例を示す部分図である。
【図22】鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物モデル図で
ある。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e 側圧受座 2 横貫通ボルト 3a、3b、3c、3d ▲鋏▼端付引き寄せ金物 4a、4b、4c ▲鋏▼端付金物 5 基礎ボルト 6 縦貫通ボルト 7a、7b ▲鋏▼端 8 両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い 9a、9c 大ベースプレート 9b 小ベースプレート 10 ボルト穴 11 正面 12 端部 13a、13b 引き寄せ穴付ブラケット 14 ▲鋏▼端付長ボルト 15 ▲鋏▼端付短ボルト 16 ねじ先端 17 ターンバックル 18a ▲鋏▼端間距離 18b 最短▲鋏▼端間距離 19 コーチボルト 20 金属ブッシュ 21 外縁 22 背面 A 柱 B 横架材 C 壁空間 D 通し柱 E 管柱 F 土台 G 胴差し H 梁 J 桁 K 接合部 L 柱脚 M 柱頭 N 中心線 P 基礎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E002 FA03 LA03 LC02 MA01 MA12 2E125 AA04 AA14 AA33 AA45 AB12 AB13 AC01 AC18 AC23 AG03 AG04 AG12 AG25 AG41 BA02 BA22 BA58 BB01 BB03 BB08 BB13 BB22 BB30 BC09 BD01 BE02 BE07 BE08 BF06 CA02 CA05 CA09 CA14 CA15 EA17 EA33 EB01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木造軸組を構成する垂直の柱(A)と水
    平の横架材(B)とからなる壁空間(C)に於いて、各
    接合部(K)の四隅側の柱脚(L)と柱頭(M)とに各
    々少なくとも2個の側圧受座(1a、1b、1c、1
    d、1e)を嵌め込み、横貫通ボルト(2)或いはコー
    チボルト(19)で片側の柱脚(L)と柱頭(M)とに
    ▲鋏▼端付引き寄せ金物(3a、3b、3c、3d)を
    固定すると共に反対側の柱脚(L)と柱頭(M)とに▲
    鋏▼端付金物(4a、4b、4c)を固定し、該▲鋏▼
    端付引き寄せ金物(3a、3b、3c、3d)は基礎ボ
    ルト(5)か縦貫通ボルト(6)で横架材(B)側に緊
    結し、前記各接合部(K)の四隅側の対角方向に相対す
    る一方の▲鋏▼端(7a)と他方の▲鋏▼端(7a)と
    の間を両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い(8)で一組ずつ緊結
    して静定平面構造にしたことを特徴とする鋼緊張筋交い
    方式の木造軸組建物。
  2. 【請求項2】 短冊形をした大ベースプレート(9a)
    の中心線(N)上に横貫通ボルト(2)或いはコーチボ
    ルト(19)が滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴
    (10)を▲鋏▼端付金物(4a)と同間隔に少なくと
    も2個に設け、該大ベースプレート(9a)の正面(1
    1)側に▲鋏▼端(7a)と一方の端部(12)に引き
    寄せ穴付ブラケット(13a)とを有する▲鋏▼端付引
    き寄せ金物(3a)を、通し柱(D)と胴差し(G)と
    の仕口以外の柱(A)の片側で、柱(A)と横架材
    (B)との緊結が必要な各接合部(K)の上下隅側の柱
    脚(L)と柱頭(M)とに▲鋏▼端付金物(4a)と対
    称の位置に取り付けた請求項1記載の鋼緊張筋交い方式
    の木造軸組建物。
  3. 【請求項3】 短冊形をした小ベースプレート(9b)
    の中心線(N)上に横貫通ボルト(2)成いはコーチボ
    ルト(19)が滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴
    (10)を▲鋏▼端付引き寄せ金物(3a)と同間隔に
    少なくとも2個設け、該小ベースプレート(9b)の正
    面(11)側に▲鋏▼端(7a)の突起を有する▲鋏▼
    端付金物(4a)を、通し柱(D)と胴差し(G)との
    仕口と各接合部(K)の上下隅側の柱脚(L)と柱頭
    (M)とに、管柱(E)を挟み▲鋏▼端付引き寄せ金物
    (3a)と背中合わせに取り付けた請求項1記載の鋼緊
    張筋交い方式の木造軸組建物。
  4. 【請求項4】 ▲鋏▼端付長ボルト(14)と▲鋏▼端
    付短ボルト(15)とのねじ先端(16)が突付けに接
    するまでターンバックル(17)を介して引き寄せたと
    き、一方のねじ先端(16)と他方のねじ先端(16)
    との当たりが自動的に位置決めストッパーとなって、予
    め設定した一定の最短▲鋏▼端間距離(18b)になる
    両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い(8)で緊結した請求項1記
    載の鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物。
  5. 【請求項5】 横貫通ボルト(2)で通し柱(D)又は
    管柱(E)の片側にのみそれぞれ取り付ける▲鋏▼端付
    引き寄せ金物(3a)か或いは▲鋏▼端付金物(4a)
    では、引張応力と剪断応力とが生じる一番ボルト部は横
    貫通ボルト(2)で固定し、剪断応力のみが生じる二番
    ボルト部をコーチボルト(19)で固定した請求項1、
    2、3記載の鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物。
  6. 【請求項6】 中心に横貫通ボルト(2)或いはコーチ
    ボルト(19)が滑合し僅かの隙間で嵌合するボルト穴
    (10)を有し、前記横貫通ボルト(2)或いはコーチ
    ボルト(19)を剪断する方向に接する該ボルト穴(1
    0)の接触面積を、▲鋏▼端付引き寄せ金物(3a)の
    大ベースプレート(9a)及び▲鋏▼端付金物(4a)
    の小ベースプレート(9b)との接触面積より広くした
    側圧受座(1a、1b、1c)を取り付けた請求項1記
    載の緊張鋼筋交い方式の木造軸組建物。
  7. 【請求項7】 各接合部(K)の四隅側の対角方向に相
    対する一方の▲鋏▼端(7a)と他方の▲鋏▼端(7
    a)との▲鋏▼端間距離(18a)に対して、取り付け
    る側の両▲鋏▼端付鋼緊張筋交い(8)の最短▲鋏▼端
    間距離(18b)を、緊張接続する締めしろ分だけ短く
    設定して取り付けた請求項1、4記載の鋼緊張筋交い方
    式の木造軸組建物。
  8. 【請求項8】 中心部が金属ブッシュ(20)であり、
    外縁(21)は非金属材料にした側圧受座(1d)を取
    り付けた請求項1、6記載の鋼緊張筋交い方式の木造軸
    組建物。
  9. 【請求項9】 ▲鋏▼端付引き寄せ金物(3a)の横貫
    通ボルト(2)用のボルト穴(10)と同心に、大ベー
    スプレート(9a)の背面(22)側に筒状の側圧受座
    (1e)を設けた▲鋏▼端付引き寄せ金物(3b)を取
    り付けた請求項1、2記載の鋼緊張筋交い方式の木造軸
    組建物。
  10. 【請求項10】 ▲鋏▼端付金物(4a)の横貫通ボル
    ト(2)用のボルト穴(10)と同心に、小ベースプレ
    ート(9b)の背面(22)側に筒状の側圧受座(1
    e)を設けた▲鋏▼端付金物(4b)を取り付けた請求
    項1、3記載の鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物。
  11. 【請求項11】 垂直の大ベースプレート(9a)の正
    面(11)側に、中心線(N)に対し90度の水平の向
    きで筋交い方向に折り曲げた▲鋏▼端(7b)を設けた
    ▲鋏▼端付引き寄せ金物(3c)を取り付けた請求項
    1、2又は9記載の鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物。
  12. 【請求項12】 垂直の小ベースプレート(9b)の正
    面(11)側に、中心線(N)に対し90度の水平の向
    きで筋交い方向に折り曲げた▲鋏▼端(7b)を設けた
    ▲鋏▼端付金物(4c)を取り付けた請求項1、3、1
    0記載の鋼緊張筋交い方式の木造軸組建物。
  13. 【請求項13】 ▲鋏▼端(7b)の突起を延長し大ベ
    ースプレート(9c)と引き寄せ穴付ブラケット(13
    b)を接合した▲鋏▼端付引き寄せ金物(3d)を取り
    付けた請求項1、2、9記載の鋼緊張筋交い方式の木造
    軸組建物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014129691A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Shinku Kensetsu Kk 木造家屋における耐震構造
CN112213183A (zh) * 2020-10-16 2021-01-12 大连理工大学 用于测试木结构双剪连接中木销钉抗剪承载力的试验夹具

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