JP2003160121A - 紙容器及び紙容器の成形装置 - Google Patents

紙容器及び紙容器の成形装置

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JP2003160121A JP2001358681A JP2001358681A JP2003160121A JP 2003160121 A JP2003160121 A JP 2003160121A JP 2001358681 A JP2001358681 A JP 2001358681A JP 2001358681 A JP2001358681 A JP 2001358681A JP 2003160121 A JP2003160121 A JP 2003160121A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縁巻部の保形性を形成位置に応じて向上する
とともに、縁巻部の上面位置を変化させ得る紙容器を提
供する。 【解決手段】 角型紙容器50はコーナー部が丸みを帯
びた底面部123と、底面部123の直線部から立ち上
がる周壁部121a,周壁部121b,周壁部119
a,周壁部119bと、コーナー部から立ち上がる周壁
コーナー部125a〜周壁コーナー部125dと、周壁
部及び周壁コーナー部の各々に接続する直線フランジ部
54a〜直線フランジ部54d及び曲線フランジ部55
a〜曲線フランジ部55dと、これらの外周端に形成さ
れる直線縁巻部52a〜直線縁巻部52d及び曲線縁巻
部53a〜曲線縁巻部53dとから構成されている。直
線部に対応する直線縁巻部52a〜直線縁巻部52dの
巻込み径は、コーナー部に対応する曲線縁巻部53a〜
曲線縁巻部53dの巻込み径より小さく成形されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は紙容器及び紙容器
の成形装置に関し、特に外周部に縁巻が形成された紙容
器及びその成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の縁巻成形された紙製の角
型容器の斜視図である。
【0003】図を参照して角型紙容器は、底面部123
と、底面部123の四辺から所定の角度で立脚する周壁
部119及び121と、周壁部119と周壁部121と
が接続する周壁コーナ部125と、周壁部119及び1
21並びに周壁コーナ部125の上端部に水平方向に形
成されるフランジ部126と、フランジ部126の外縁
に形成される縁巻127とから構成されている。
【0004】図7は、図6の成形容器を成形するための
打ち抜き板紙原紙の外観形状を示す図である。
【0005】図を参照して、板紙原紙101は、その四
隅を丸めた四角形状のシート材よりなっている。破線の
部分は成形容器の底面部123に対応した境界部分であ
り、その上下方向の部分は周壁部121に対応してお
り、その外縁は外周直線部103となっている。底面部
123の左右両側の部分は周壁部119に対応した部分
となっており、その外縁は外周直線部105となってい
る。周壁コーナ部125に対応する部分に対して領域A
の範囲に、底面部123に位置する湾曲部中心位置11
5a,115bを中心とし、外周縁まで延びる放射状の
線条117が設けられている。
【0006】周壁コーナ部125の外縁は、湾曲部中心
位置115a,115bを中心とした円弧状の湾曲部1
09となっている。この図において領域Aの範囲が金型
成形等によって絞り加工される部分である。尚、底面部
123を規定する破線部分のコーナ部は湾曲部中心位置
115a,115bを中心とした湾曲部109に対する
同心円の円弧によって規定されている。
【0007】図8は、図7に示した板紙原紙を成形加工
して紙容器を製造するための成形装置の断面構造図であ
る。
【0008】図を参照して、一対の型部材として第1の
型部材21及び第2の型部材22が設けられている。第
1の型部材21の周りには第1の外枠部材23が設けら
れており、第1の外枠部材23は支持板部40を介して
台座部27に取付けられている。第1の外枠部材23の
下方端部は内側に突き出て係止部を形成しており、第1
の型部材21の上方端部は外側に突き出て係止部を形成
している。
【0009】これらの係止部が互いに当接することによ
り、第1の型部材21が第1の外枠部材23に支持され
ている。第1の型部材21と台座部27との間にはスプ
リング29及び30が設けられている。このスプリング
29及び30により第1の型部材21は下方向に付勢さ
れている。
【0010】第2の型部材22は、支持板部33を介し
て台座部28に取付けられている。第2の型部材22の
周りには、その外縁が直線部と曲線部とからなる環状の
カールリング部材25が設けられている。カールリング
部材25の周りには、環状の第2の外枠部材24が設け
られている。カールリング部材25及び第2の外枠部材
24は、共にスプリング31及び32により上方向に付
勢されている。
【0011】第2の型部材22の上方部は外側に突出し
て係止部を形成しており、この係止部は、カールリング
部材25の下方部で内側に突き出て形成されている係止
部と当接して、カールリング部材25の上方向の移動が
規制され、位置決めされている。
【0012】カールリング部材25の下方部は外側にも
突出して係止部を形成しており、この係止部は第2の外
枠部材24の上方で突き出た係止部と当接している。
【0013】第2の外枠部材24の周りには、さらに位
置決めリング34が設けられており、この位置決めリン
グ34は、スプリング35及び36により上方向に付勢
されている。位置決めリング34の上方向への移動は、
位置決めリング34の下方部で内側に突出した係止部と
第2の外枠部材24の上方で外側に突出した係止部との
係止により規制されている。
【0014】位置決めリング34の上方部は、第2の外
枠部材24及びカールリング部材25よりも上方に突き
出るように形成されており、この上方に突き出た位置決
めリング34の上方部をスプリング35及び36の付勢
力に抗するように、第1の外枠部材23によって押し付
けることにより、位置決めリング34は下方向に移動可
能にされている。
【0015】第2の外枠部材24及びカールリング部材
25を上方向に付勢しているスプリング31及び32の
下方は、支持板部33に形成された穴を通り台座部28
の上に位置している。支持板部33のスプリング31及
び32が通された穴の上には、環状のストッパーリング
39が載置されており、スプリング31及び32はこの
ストッパーリング39に形成された穴を通っている。
【0016】ストッパーリング39の内側のカールリン
グ部材25に対応する部分はやや高くなるように段差部
39aが設けられている。このため、スプリング31及
び32の付勢力に抗して第2の外枠部材24及びカール
リング部材25が下方向に移動したとき、カールリング
部材25がストッパーリング39の段差部39aに当
り、その移動が停止される。尚、第2の外枠部材24の
下端とストッパーリング39とは、底付きしないように
下死点においても当接しないように構成されている。
【0017】第2の外枠部材24の下方部の適当な箇所
には、ピン41及び42が取付けられている。このピン
41及び42は、夫々係合板43及び44の係合穴43
a及び44aに通されている。第2の外枠部材24の上
下方向の移動と共に、ピン41及び42が係合穴43a
及び44aの領域内で上下方向に移動する。従って、係
合穴43a及び44aとピン41及び42の相対的な位
置を調整することによって、第2の外枠部材24が移動
する上死点及び下死点の位置を調整することができる。
【0018】第1の外枠部材23の周りにはバンドヒー
タ38が取付けられており、第2の型部材22にはバン
ドヒータ37がその内部に設けられている。尚、バンド
ヒータ37は第2の型部材22の内部に代えて第2の型
部材22の外面に設けても良い。位置決めリング34を
付勢するスプリング35及び36は、弱い付勢力のスプ
リングが用いられており、第1の外枠部材23が下方に
移動して、第2の外枠部材24及びカールリング部材2
5と衝合する際、僅かな力でも圧縮されて、第1の外枠
部材23が第2の外枠部材24及びカールリング部材2
5と衝合するように構成されている。
【0019】尚、図面においては左右方向のスプリング
35及び36のみを図示しているが、位置決めリング3
4を付勢するスプリングは位置決めリング34に沿って
その他の適当な箇所にも設けられている。同様に、第2
の外枠部材24及びカールリング部材25を付勢するス
プリングも、スプリング31及び32のみならず、第2
の外枠部材24及びカールリング部材25に沿ってその
他の適当な箇所にも設けられている。第1の型部材21
を付勢するスプリング29及び30についても同様であ
る。
【0020】図9は、図8の“Y”部の拡大図であり、
図10は図9のX−Xラインの断面図である。
【0021】図を参照して、第1の外枠部材23の衝合
面23aの内側端部には環状の溝部26aが形成されて
いる。又、カールリング部材25の衝合面にも溝部26
aと対向するように溝部26bが形成されている。
【0022】図においては、第1の外枠部材23と第2
の外枠部材24及びカールリング部材25とが衝合した
ときの状態を示している。溝部26a及び26bは図に
示すようにカールリング方向に湾曲しており、衝合した
際にカール溝26を構成するように形成されている。
【0023】第1の外枠部材23の溝部26aの半径と
カールリング部材25の溝部26bの半径とは異なるよ
うに形成されている。即ち、溝部26aの半径が溝部2
6bの半径よりも小さくなるように形成されている。こ
の結果、溝部26aの内側端部26cは、溝部26bの
内側端部26dよりも外側に位置するように設けられて
いる。又、衝合した際溝部26aの内側端部26cと溝
部26bの内側面との間で、板紙原紙の外周部先端を挟
んで打ち固めることができるように、内側端部26cと
溝部26bの内壁面の間のクリアランスが調整されてい
る。尚、この溝部26a及び26bの内壁面は、凹凸の
ない湾曲した曲面であるが、この内壁面に内側から外側
に向かって延びる横溝が多数形成される場合もある。
【0024】板紙原紙のコーナ部の外周は折りシワによ
り凹凸を生じ易いが、このような凹凸を有した板紙原紙
の外周部は、カール溝に挿入された際、この横溝により
案内されてカーリングされる。このため、このような横
溝を設けることにより折りシワを均一に分散させてカー
リングすることが可能になる。しかしながら図7に示さ
れているように、線条117をコーナ部に前もって形成
しているため、板紙原紙の外周部の打ち固め等の効果に
より、このような横溝を形成せずとも折りシワを均一に
分散させかつ線条117に吸収させることによって、滑
らかに板紙原紙をカーリングさせることができる。
【0025】図11は、図7の板紙原紙を用いて図6の
紙容器を図8で示した成形装置によって成形加工する成
形工程を概略的に示した工程断面図である。
【0026】図の(1)に示されている板紙原紙101
は、成形装置の第1の型部材21及び第2の型部材22
によって押圧され、図の(2)に示されているように成
形容器の周壁部及び周壁コーナー部が形成され、その外
周部は平端部129となっている。
【0027】次に図の(3)に示されているように、平
端部129は、第1の外枠部材23、カールリング部材
25、第2の外枠部材24及び位置決めリング34の降
下に伴い、第1の外枠部材23の内周壁面23bと第2
の型部材22の外周壁面22aとの間のクリアランスに
押込まれる。これによって平端部129はフランジ部1
26と縁巻用脚立部133とに形成される。そして、縁
巻用脚立部133の先端部がカール溝26内に入った状
態で、第1の外枠部材23、カールリング部材25及び
第2の外枠部材24が上昇する。これによって、縁巻用
脚立部133はカール溝26内でカーリングされる。そ
して図の(4)に示されているように、縁巻用脚立部1
33は縁巻成形され、縁巻127が全周に形成される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の紙
容器では、外周縁に形成される縁巻が全周同一径に成形
されている。しかし、図6に示したような角型容器で
は、周壁コーナー部が絞り加工されることになり、その
部分の紙厚は板紙原紙の状態に比べて厚くなる。一方、
他の周壁部の紙厚は、絞り加工されないため、板紙原紙
の状態の厚さと基本的に変わらない。
【0029】この状態でそれらの外周部が同一径に縁巻
成形されると、紙厚の厚い周壁コーナー部に対応する縁
巻に比べて、他の周壁部に対応する縁巻の保形性が低下
する。又、紙容器の用途によっては、縁巻き部の上面高
さが一定でない方が都合が良い場合もある。
【0030】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、縁巻部の保形性を形成位置に応じ
て向上するとともに、縁巻部の上面位置を変化させ得る
紙容器及び紙容器の成形装置を提供することを目的とす
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、1枚の板紙原紙からプレ
ス成形のみによって形成され、外周縁が縁巻形成されて
いる紙容器において、所定箇所における縁巻部の径が、
他の個所の縁巻部の径より小さいことを特徴とするもの
である。
【0032】このように構成すると、所定箇所の縁巻部
の巻込み径が小さくなるとともに、その上面は他の箇所
の縁巻部の上面より低くなる。
【0033】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成において、外周縁は直線部と曲線部とからな
る、各角が丸みを帯びた多角形形状を有し、所定箇所は
直線部に対応する直線縁巻部であり、他の箇所は曲線部
に対応する曲線縁巻部としたものである。
【0034】このように構成すると、直線部の紙厚は曲
線部の紙厚に比べて薄くなるが、対応する直線縁巻部の
巻込み径が小さくなる。
【0035】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明の構成において、板紙原紙は、曲線部に該当する部分
に外周縁に向かってほぼ放射状に伸びるように表面から
裏面へ押型成形された複数の線条を有するシート材料よ
りなるものである。
【0036】このように構成すると、曲線部に対応する
容器の部分に発生するシワが線条に吸収され、不規則な
シワの発生が防止される。
【0037】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成において、外周縁は直線部と曲線部とからな
る、各角が丸みを帯びた多角形形状を有し、所定箇所は
曲線部の一部に対応する小径縁巻部としたものである。
【0038】このように構成すると、曲線部の紙厚は直
線部の紙厚に比べて厚くなるとともに小径縁巻部の巻込
み径が小さくなる。
【0039】請求項5記載の発明は、1枚の板紙原紙か
ら外周縁が縁巻成形される紙容器をプレス成形するため
の紙容器の成形装置において、縁巻部を成形するための
カール溝の所定箇所の径が他の箇所の径より小さいこと
を特徴としたものである。
【0040】このように構成すると、所定箇所のカール
溝によって成形された縁巻の径は他の縁巻の径より小さ
くなる紙容器が成形される。
【0041】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明の構成において、紙容器の外周縁は、直線部と曲線部
とからなる、各角が丸みを帯びた多角形形状を有し、所
定箇所は直線部に対応する直線縁巻部を成形するための
カール溝の部分であり、他の箇所は、曲線部に対応する
曲線縁巻部を成形するためのカール溝の部分としたもの
である。
【0042】このように構成すると、直線部の紙厚は曲
線部の紙厚に比べて薄くなるが、対応する直線縁巻部の
巻込み径が小さくなる紙容器が成形される。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、所定箇所の縁巻部の巻込み径が小さくなるため、
その部分の縁巻部の保形性が向上する。尚、所定箇所の
縁巻部の上面は他の箇所に比べて低くなるため、蓋板等
を被せて使用した場合の用途が拡大する。
【0044】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、直線部の紙厚は薄くなってもその巻
込み径が小さくなるため、直線縁巻部の保形性は曲線縁
巻部の保形性に比べて低下しない。従って、板紙原紙の
紙厚を縁巻強度の弱いところに合わせて厚くする必要が
なくなり、板紙原紙の坪量を減少させることが可能にな
る。その結果、紙使用量の減少による省資源化や紙容器
のコストダウン化が実現できる。
【0045】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明の効果に加えて、曲線縁巻き部の紙厚が規則化される
ため容器の美観を向上するとともに、安定した保形性が
発揮される。
【0046】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、曲線部の紙厚は直線部の紙厚に比べ
て厚くなるため、小径縁巻部の保形性がより向上する。
【0047】請求項5記載の発明は、所定箇所のカール
溝による縁巻の径は他の縁巻の径よりより小さくなるた
め、小径の縁巻の保形性がより向上した紙容器を成形す
ることが可能となる。
【0048】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明の効果に加えて、直線縁巻部の保形性が曲線縁巻部の
保形性に比べて低下しない紙容器を成形することが可能
となる。
【0049】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態による紙容器の外観形状を示した平面図であり、図2
は図1で示した“X”部分の拡大図である。
【0050】これらの図を参照して、この実施の形態に
よる角型紙容器50は従来例として示した図6に対応す
る紙容器を上方から見た図である。すなわち、角型紙容
器50はコーナー部が丸みを帯びた矩形形状の底面部1
23と、底面部123の対向する2辺から所定の角度で
立脚する周壁部121a,周壁部121bと、底面部1
23の他の対向する2辺から所定の角度で立脚する周壁
部119a,周壁部119bと、底面部123のコーナ
ー部から所定の角度で立脚する周壁コーナー部125a
〜周壁コーナー部125dと、対向する周壁部121
a,周壁部121b及び対向する周壁部119a,周壁
部119bの各々の上端部に水平方向に接続される直線
フランジ部54a〜直線フランジ部54dと、周壁コー
ナー部125a〜周壁コーナー部125dの各々の上端
部の水平方向に形成される曲線フランジ部55a〜曲線
フランジ部55dと、直線フランジ部54a〜直線フラ
ンジ部54dの各々の外縁に形成される直線縁巻部52
a〜直線縁巻部52dと、曲線フランジ部55a〜曲線
フランジ部55dの各々の外縁に形成される曲線縁巻部
53a〜曲線縁巻部53dとから構成されている。
【0051】この角型紙容器50は従来例で示した図7
の板紙原紙を、図8に示した成形装置に対応する成形装
置でプレス成形することによって形成されるものであ
る。従って、角型紙容器50の周壁コーナー部からその
縁巻部にかけて、板紙原紙に形成された線条がシワを吸
収した状態で表れている。
【0052】尚、板紙原紙の坪量は30〜500g/m
が好ましく、その種類としては純白紙、クラフト紙、
ボール紙、カード紙、マニラ紙、アイボリー紙等を用い
ることができる。又、板紙原紙自体に耐水、耐油加工し
た加工紙や、樹脂フィルムを貼り合せたものやコーティ
ングしたものも使用することができる。
【0053】この実施の形態における角型紙容器50に
あっては、外周に形成される縁巻は全周同一径とはなっ
ていない。すなわち、図2に示されているように、外周
縁において曲線部となる領域Aの部分における曲線縁巻
部53aの巻込み径(3mm)は、外周縁が直線部とな
る領域Cに対応する直線縁巻部52aの巻込み径(2.
5mm)に比べて大きくなっている。そして領域Aと領
域Cの間の領域Bにおいて曲線縁巻部53aの径は徐々
に小さくなって漸縮フランジ部57aとなり、直線縁巻
部52aに接続するように構成されている。
【0054】尚、縁巻部の大きな巻込み径に対して小さ
な巻込み径は90%以下とすると、安定した縁巻が連続
することになり好ましい。又、縁巻き径Lは、板紙原紙
の厚さをTとすると、 5T≦L≦20T の範囲がスムーズなカーリング加工の観点からは好まし
い。
【0055】領域Aの部分においては板紙原紙は絞り加
工されることになり、その部分の紙厚は板紙原紙の状態
に比べて厚くなる。一方、領域Cの部分は絞り加工され
ず単に板紙原紙を折り曲げた状態となるため、その紙厚
は板紙原紙の状態のものとほぼ変わらない。すなわち、
曲線縁巻部53aは紙厚は厚いが大きな径で巻き込まれ
るが、直線縁巻部52aは板厚は薄いが小さな径で巻き
込まれることになる。
【0056】又、図7で示した板紙原紙の形状からも明
らかなように、曲線縁巻部53aと直線縁巻部52aの
巻込み代は同一に設定されている。従って、直線縁巻部
52aは巻込み径が小さい分だけ曲げの曲率は小さく、
且つより多く巻き込まれることになる。そのため、直線
縁巻部52aの保形性はその紙厚が薄いにもかかわら
ず、曲線縁巻部53aの保形性に比べて減少しない。こ
のようにして、外周端に直線部を有するような紙容器に
おいて縁巻部全体の保形性を低下させるようなことは
く、紙容器全体の保形性が維持される。
【0057】尚、紙容器の形成の際には、領域Bの部分
においても絞り加工の影響で紙厚は若干変化する。従っ
て、この部分には漸縮フランジ部57aを設けて巻込み
径を変化させるようにして、その部分の保形性の低下を
阻止するように構成されている。この漸縮フランジ部5
7aの位置は、紙質や紙目等の影響を考慮して適宜直線
縁巻部52a又は曲線縁巻部53aの側にずらして設け
ることもできる。
【0058】図3は図1に示した紙容器を成形するため
の成形装置の要部断面図であって、従来例で示した図1
0の断面図に対応するものである。
【0059】図を参照して、第2の型部材22及び位置
決めリング34の形状は従来例と同一である。しかし、
カールリング部材25の縁巻の巻込み方向に相当する幅
Eは全周一定ではない。すなわち、コーナー部における
カールリング部材25の幅は、コーナー部以外の部分の
幅に比べて大きくなるように設定されている。これによ
って図1で示したような縁巻を全周に形成することが可
能となる。
【0060】尚、このカールリング部材25の幅の変化
に応じて、第2の外枠部材24の幅Dもそれに対応する
ように設定されている。このように構成することによっ
て、全周同一長さに縁巻代が設定された板紙原紙をカー
リングして、異なった径の縁巻部を連続して容器の外周
に形成することが可能となる。
【0061】図4はこの発明の第2の実施の形態による
紙容器のコーナー部の形状を表した拡大平面図であり、
図5は図4で示したV−Vラインから見た図である。
【0062】これらの図を参照して、コーナー部の曲線
縁巻部53aの縁巻径は一定ではなく、その径が小さな
小径縁巻部59が部分的に形成されている。これによっ
て小径縁巻部59の保形性が曲線縁巻部53aの他の部
分に比べて更に向上するとともに、図5に示されている
ように、小径縁巻部59の上面は曲線縁巻部53aの他
の部分の上面に比べて低くなる。このため、この実施の
形態による紙容器に蓋板60を被せるようにして使用し
た場合、小径縁巻部59の上方には隙間62が形成され
ることになる。そこで、この隙間62にバターナイフ等
を挿入した状態で蓋板60を角型紙容器50に被せるこ
とが可能となり、紙容器としての用途が拡大する。
【0063】尚、このような小径縁巻部59を形成する
には、成形装置におけるカールリング部材25の幅を小
径縁巻部59に対応する部分において他の部分に比べて
小さくなるように構成すればよい。
【0064】又、上記の各実施の形態では、縁巻の変化
部分や用途に応じた特定箇所において縁巻径を変化させ
ているが、紙目等の影響で縁巻が緩くなるような箇所を
スポット的にその径を小さくするように構成することも
可能である。例えば、直線部において径の異なる縁巻を
形成するようにしても良い。
【0065】更に、上記の各実施の形態では、縁巻径は
2種類となっているが、用途に応じて3種類以上の径の
異なる縁巻を形成しても良い。
【0066】更に、上記の各実施の形態では、縁巻代は
縁巻径にかかわらず同一としているが、同一の巻込み回
数となるように縁巻径に応じてその縁巻代を異なるよう
に板紙原紙を準備することも可能である。
【0067】更に、上記の各実施の形態では、縁巻は容
器の内方側において整列しているが、これを容器外方側
や縁巻の中心軸において整列するように構成しても良
い。この場合、それに応じたカール溝となるように成形
装置を構成すれば良い。
【0068】更に、上記の各実施の形態では、角型紙容
器に適用しているが、容器の形状はどのような形状であ
っても同様に適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による紙容器の外
観形状を示した平面図である。
【図2】図1で示した“X”部分の拡大図である。
【図3】図1で示した紙容器をプレス成形するための成
形装置の要部拡大断面図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態による紙容器のコ
ーナー部の拡大平面図である。
【図5】図4で示したV−Vラインから見た図である。
【図6】従来の紙容器の外観形状を示した斜視図であ
る。
【図7】図6で示した紙容器を成形するために用いられ
る板紙原紙の外観形状を示した図である。
【図8】図6で示した紙容器をプレス成形するための成
形装置の概略断面図である。
【図9】図8で示した“Y”部分の拡大図である。
【図10】図9で示したX−Xラインの断面図である。
【図11】図6で示した紙容器を図8で示した成形装置
を用いて成形する際の成形工程を示した図である。
【符号の説明】
25…カールリング部材 50…角型紙容器 52…直線縁巻部 53…曲線縁巻部 59…小径縁巻部 101…板紙原紙 117…線条 尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の板紙原紙からプレス成形のみによ
    って形成され、外周縁が縁巻成形されている紙容器にお
    いて、 所定箇所における縁巻部の径が、他の箇所の縁巻部の径
    より小さいことを特徴とする、紙容器。
  2. 【請求項2】 前記外周縁は、直線部と曲線部とからな
    る、各角が丸みを帯びた多角形形状を有し、 前記所定箇所は、前記直線部に対応する直線縁巻部であ
    り、 前記他の箇所は、前記曲線部に対応する曲線縁巻部であ
    る、請求項1記載の紙容器。
  3. 【請求項3】 前記板紙原紙は、前記曲線部に対応する
    部分に外周縁に向かってほぼ放射状に伸びるように表面
    から裏面へ押型成形された複数の線条を有するシート材
    料よりなる、請求項2記載の紙容器。
  4. 【請求項4】 前記外周縁は、直線部と曲線部とからな
    る、各角が丸みを帯びた多角形形状を有し、 前記所定箇所は、前記曲線部の一部に対応する小径縁巻
    部である、請求項1記載の紙容器。
  5. 【請求項5】 1枚の板紙原紙から外周縁が縁巻成形さ
    れる紙容器をプレス成形するための成形装置において、 縁巻部を成形するためのカール溝の所定箇所の径が、他
    の箇所の径より小さいことを特徴とする、紙容器の成形
    装置。
  6. 【請求項6】 前記紙容器の外周縁は、直線部と曲線部
    とからなる、各角が丸みを帯びた多角形形状を有し、 前記所定箇所は、前記直線部に対応する直線縁巻部を成
    形するためのカール溝の部分であり、 前記他の箇所は、前記曲線部に対応する曲線縁巻部を成
    形するためのカール溝の部分である、請求項5記載の紙
    容器の成形装置。
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