JPH0718415Y2 - プレス金型装置 - Google Patents

プレス金型装置

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JPH0718415Y2
JPH0718415Y2 JP1988099448U JP9944888U JPH0718415Y2 JP H0718415 Y2 JPH0718415 Y2 JP H0718415Y2 JP 1988099448 U JP1988099448 U JP 1988099448U JP 9944888 U JP9944888 U JP 9944888U JP H0718415 Y2 JPH0718415 Y2 JP H0718415Y2
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JP
Japan
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blank
protrusion
recess
forming
die
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JP1988099448U
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JPH0222220U (ja
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隆一 俵山
清 滝島
典久 中川
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1) 産業上の利用分野 本考案は、鋼板やアルミニウム板等の薄板を絞り成形す
るためのプレス金型に関する。
(2) 従来の技術 従来、薄板によって自動車車体のアウターパネルのよう
な部品を成形するためのプレス金型装置では、ブランク
の外周を、ビードを有するブランクホルダで拘束した
後、凹部を上面に有する下型ポンチと、凸部を下面に有
する上型ダイとの間にブランクを挟圧して絞り成形を行
っていた(例えば、実開昭60-20319号公報参照)。
(3) 考案が解決しようとする課題 しかしながら、従来のプレス金型装置で絞り成形部を備
えた部品をプレス成形する場合、外観上の関係から絞り
成形部の開口上縁の曲率半径を小さく設定すると、この
絞り成形部に対応させるべく下型ポンチに設けられる凹
部の開口上縁に当接するブランクに曲げラインが発生し
て成形品の表面に残留してしまう場合があった。
即ち、第6図に示すように、凹部01aを形成した下型ポ
ンチ01上に載置されたブランクBは、上型タイ02による
絞り成形に先立ってブランクホルダにより外周部が拘束
され、外側(即ち矢印T方向)への引張力が作用した状
態で徐々に絞り成形されるため、特に上記凹部01aの開
口上縁Cの曲率半径が小さいと、ブランクBには該開口
上縁Cとの接触によって曲げラインが発生し、この曲げ
ラインが上型ダイ02による絞り成形の完了後に部品の表
面に残留することになる。
ところで部品の絞り成形部に、自動車車体のアウターパ
ネルのクォータウインドウ部のような成形後に切除され
る部分が含まれる場合には、この部分に、絞り成形の際
の凹凸が残っても仕上げが問題となることはない。
本考案は、前述の事情に鑑みてなされたもので、成形後
に切除される切除部分を有する絞り成形部をブランクに
一体成形する際に、その切除部分の存在を利用して、前
記絞り成形部の近傍に曲げラインが発生するのを効果的
に防止できるようにしたプレス金型装置を提供すること
を目的とする。
B.考案の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記目的を達成するために本考案は、成形後に切除され
る切除部を有する絞り成形部をブランクに一体成形する
ために、前記絞り成形部に対応した凸部を有する上型ダ
イと、ブランクホルダとの間にブランクの外周部をクラ
ンプしたのち、前記凸部に対応した凹部を有する下型ポ
ンチと、前記上型ダイとの間で前記ブランクをプレス成
形するようにした、プレス金型において、前記凹部の、
前記切除部に対応した底面には、その凹部の開口上縁よ
りも上方に突出するブランク突き上げ用突起を一体的に
形成し、前記凸部の、前記切除部に対応した先端面に
は、前記突起の突き上げにより前記ブランクに生じる隆
起部を空隙を存して受容し得る逃げ部を凹設し、その逃
げ部の開口縁に面取りを施したことを特徴とする。
(2) 作用 上記構成によれば、下型ポンチの凹部底面のブランク突
き上げ用突起がブランク中間部を突き上げることで、絞
り成形初期における該凹部開口上縁とブランクとの接触
が極力回避されるばかりか、絞り成形中においてブラン
クホルダによる外向きの引張力に対抗する内向きの引張
力をブランクに作用させることができてブランク曲げ部
における材料の流れを極力抑えることができるから、成
形品の、上記凹部開口上縁に対応した曲げ部に曲げライ
ンが発生することが効果的に防止される。この場合、ブ
ランク突き上げ用突起を逃げるべく上型ポンチの凸部先
端面に設けられる逃げ部が、該突起の突き上げによりブ
ランクに生じる隆起部を空隙を存して受容し得るように
大きめに形成されると共に開口縁に面取りを施されてい
るため、ブランクに対する上記突き上げの際に、この逃
げ部と突起との間でのブランクの多少の横移動を極力ス
ムーズに行わせることができるから、ブランク曲げ部の
全周に亘り片寄りなく内向きの引張力を作用させること
ができ、しかもブランク突き上げ用突起の特設に伴うプ
レス荷重の増加が極力抑えられる。
また前記突起の突き上げ効果によれば、ブランクは引張
状態が継続された状態で絞り成形されるため、スプリン
グバックが減少する。
そして成形完了後は、成形品の絞り成形部には上記突起
に対応して不要の隆起部が形成されてしまうが、この隆
起部は、成形後に切除すべき切除部に含まれるため、こ
れを特別に仕上げ加工する必要はない。
(3) 実施例 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
第1図〜第3図は本考案の一実施例を示すもので、第1
図はそのプレス金型装置の断面図、第2図は第1図のII
線矢視平面図、第3図は第1図の要部拡大図である。
第1図及び第2図に示すように、このプレス金型装置は
固定された下型ポンチ1と、その上部に上下動自在に設
けられた上型ダイ2を備えており、上記下型ポンチ1の
外周には複数のクッションピン3に支持されたブランク
ホルダ4が摺動自在に嵌合している。
上記ブランクホルダ4の上面には、絞り成形時にブラン
クの外周に係合して滑りを防止するための絞りビード4a
が突設されており、この絞りビード4aに対応する上型ダ
イ2に下面にはビード溝2aが形成されている。そして、
下型ポンチ1の上面には凹部5が形成されるとともに、
対応する上型ダイ2の下面には凸部6が形成されてお
り、この凹部5と凸部6によって絞り成形した成形品
W′(第4図参照)に所定の絞り成形部Xを成形するよ
うになっている。
第3図に示すように、上記下型ポンチ1の凹部5の開口
上縁としてのコーナー5aは小さな曲率半径を有してお
り、前記絞り成形部Xの基端eにシャープなエッジを与
えるようになっている。凹部5の底壁5bの中央には、ブ
ランク突き上げ用の突起5cが一体的に形成されており、
この突起5cの先端は上記コーナー5aの上端を結ぶ線Lよ
りも上方に突出している。一方、上型ダイ2の凸部6の
中央には、前記突起5cを逃げるための逃げ部としての溝
部6aが形成されており、この溝部6aの開口縁には、第3
図に明瞭に示されるように面取りrが施されている。こ
の溝部6aは、前記突起5cの突き上げによりブランクBに
生じる隆起部20a(第4図)よりも大きく形成されてお
り、上型ダイ2の下降時には、該隆起部20aをこの溝部6
aに空隙を存して受容するようになっている。
次に、前述の構成を備えた本考案の実施例の作用につい
て説明する。
下型ポンチ1上にブランクBを載置して上方から上型ダ
イ2を下降させると、上型ダイ2の外周がブランクBに
係合し、そのビード溝2aとブランクホルダ4の絞りビー
ド4a間にブランクBを挟持する。上型ダイ2を更に下降
させると、この上型ダイ2に押圧されたブランクホルダ
4とブランクBは一体で下降し、やがて第3図に示すよ
うに、ブランクBの中央部が下型ポンチ1の上面に当接
する。このとき、下型ポンチ1の凹部5に設けた突起5c
の先端はコーナー5aの上端を結ぶ線Lよりも上方に突出
しているので、ブランクBに下面は該突起5cに突き上げ
られてコーナー5aとの接触が防止される。従って、上型
ダイ2とブランクホルダ4の下降によってブランクBが
矢印T方向に引っ張られても、このブランクBにコーナ
ー部5aとの接触による曲げラインが発生することがな
い。
上述の状態から更に上型ダイ2が下降すると、この上型
ダイ2の凸部6がブランクBを下型ポンチ1の凹部5に
押し込むが、このとき、上記突起5cの存在によってブラ
ンクBは凹部5の中心方向に引張られる。そして、この
凹部5の中心に向かう張力は前記ブランクホルダ4によ
る外側に向かう張力に対抗してコーナー5aにおける材料
流れを防止し、曲げラインの発生を一層効果的に防止す
る。また、上記突起5cの存在によって凹部5における材
料の伸び率を稼ぐことができ、成形性が向上するだけで
なく、スプリングバックの発生を防止することが可能と
なる。このようにして凹部5と凸部6によるブランクB
の挟圧がなされると同時に、ブランクBの他の部分も下
型ポンチ1と上型ダイ2間に挟圧され、絞り成形が完了
する。
第4図は、上述のようにして得られた成形品W′の断面
を示すもので、その絞り成形部Xの基端eに曲げライン
の発生は見られない。また上記絞り成形部Xには、成形
後に切除すべき切除部20が含まれ、この切除部20には、
下型ポンチ1の突起5aと上型ダイ2の溝部6aによって形
成された隆起部20aが残留するが、この隆起部20aは、上
記切除部20を切除する際に同時に取り除かれるので、第
5図に示す最終製品としての部品Wの仕上げには何等影
響することはない。
以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は、前記実
施例に限定されるものでなく、実用新案登録請求の範囲
に記載された本考案を逸脱することなく、種々の小設計
変更を行うことが可能である。
例えば、突起5cは必ずしも下型ポンチ1と一体成形する
必要はなく、下型ポンチ1に着脱自在に設けてもよい。
C.考案の効果 以上のように本考案のプレス金型装置によれば、下型ポ
ンチの凹部底面に特設した突起のブランク中間部に対す
る突き上げ効果によって、絞り成形初期における該凹部
開口上縁とブランクとの接触が極力回避されるばかり
か、絞り成形中においてブランクホルダによる外向きの
引張力に対抗する内向きの引張力をブランクに作用させ
ることができてブランク曲げ部における材料の流れを極
力抑えることができるので、成形品の、上記凹部開口上
縁に対応した曲げ部に曲げラインが発生するのを効果的
に防止することができる。しかも上記突起の突き上げ効
果によれば、ブランクは引張状態が継続された状態で絞
り成形されるため、スプリングバックが減少し、成形性
と成形精度の向上に寄与することができる。
また特にブランク突き上げ用突起を逃げるべく上型ポン
チの凸部先端面に設けられる逃げ部が、該突起の突き上
げによりブランクに生じる隆起部を空隙を存して受容し
得るように大きめに形成されると共に開口縁に面取りを
施されているため、ブランクに対する上記突き上げの際
に、この逃げ部と突起との間でのブランクの多少の横移
動を極力スムーズに行わせることができ、これにより、
ブランク曲げ部の全周に亘り略均等に内向きの引張力を
作用させることができて前述の曲げライン発生防止効果
をブランク曲げ部の全周に亘り片寄りなく達成すること
ができ、しかもブランク突き上げ用突起の特設に伴うプ
レス荷重の増加を極力抑えることができる。
しかも上記突起は、前述のブランク突き上げに専ら利用
されるものであって、ブランクに対する最終成形面を成
形するためのものではないから、該突起自体の成形に特
別に高い精度を要求されるものではない上、その設置位
置や形状、大きさ等も上記隆起部が切除部に収まる範囲
内で比較的自由に設定することができ、一方、斯かる突
起に対する前記逃げ部も、それが前記隆起部を空隙を存
して受容し得るように大きめに形成されていて、これま
た高い精度は要求されず且つその設置位置や形状、大き
さ等も比較的自由に設定することができるから、それら
突起及び逃げ部の特設に伴う装置のコスト増を極力抑え
ながら、それら突起及び逃げ部に対する設計上の自由度
を高めることができ、前述のブランク突き上げ効果が効
果的に得られるような該突起及び逃げ部の位置や形状等
を比較的容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例によるプレス金型装置の断面
図、第2図は第1図のII線矢視平面図、第3図は第1図
の要部拡大図、第4図は絞り成形の完了した直後の成形
品の断面図、第5図は、前記成形品の絞り成形部の一部
を切除した最終製品の断面図、第6図は従来のプレス金
型装置の要部拡大図である。 1……下型ポンチ、2……上型ダイ、4……ブランクホ
ルダ、5……凹部、5a……開口上縁としてのコーナー、
5c……突起、6……凸部、7……逃げ部としての溝部、
20……絞り成形部、20a……切除部、B……ブランク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 滝島 清 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)考案者 中川 典久 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−31417(JP,A) 特開 昭62−57719(JP,A) 実開 昭62−131737(JP,U) 実開 昭60−146525(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形後に切除される切除部(20)を有する
    絞り成形部(X)をブランク(B)に一体成形するため
    に、前記絞り成形部(X)に対応した凸部(6)を有す
    る上型ダイ(2)と、ブランクホルダ(4)との間にブ
    ランク(B)の外周部をクランプしたのち、前記凸部
    (6)に対応した凹部(5)を有する下型ポンチ(1)
    と、前記上型ダイ(2)との間で前記ブランク(B)を
    プレス成形するようにした、プレス金型において、 前記凹部(5)の、前記切除部(20)に対応した底面に
    は、その凹部(5)の開口上縁(5a)よりも上方に突出
    するブランク突き上げ用突起(5c)を一体的に形成し、
    前記凸部(6)の、前記切除部(20)に対応した先端面
    には、前記突起(5c)の突き上げにより前記ブランク
    (B)に生じる隆起部(20a)を空隙を存して受容し得
    る逃げ部(6a)を凹設し、その逃げ部(6a)の開口縁に
    面取り(r)を施したことを特徴とする、プレス金型装
    置。
JP1988099448U 1988-07-27 1988-07-27 プレス金型装置 Expired - Lifetime JPH0718415Y2 (ja)

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JPH0222220U JPH0222220U (ja) 1990-02-14
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