JP2003154778A - 情報記録部と可逆表示部とを有するカード、およびそれを用いる発行方法 - Google Patents

情報記録部と可逆表示部とを有するカード、およびそれを用いる発行方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用者の信用情報を間違いなく記録し発行処理
でき、かつ、発行後でもカード属性や製造ロットが確認
でき、さらに、カード自身の偽造を判別できるカード、
およびそれを用いる発行方法を提供する。 【解決手段】可逆性表示部の形状が、表示状態のときに
は光学的に識別できるパターン状に形成されているが、
非表示状態のときには透明化して不可視となる書き換え
可能な可逆性表示部と、情報記録部とを有するカード、
および、表示状態のパターンを識別情報として読み取
り、該情報と使用者の記録する情報とのマッチングを確
認し、マッチングしていれば使用者情報のデータをカー
ドへ記録し、表示パターンを消去して不可視とするカー
ド発行方法を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気、ICチップ
などの情報記録部を有するカードに関し、さらに詳しく
は、情報記録部と可逆表示部とを有するカード、および
それを用いた発行方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、カードの普及は目覚ましく、クレジ
ットカード・キャッシュカードなどの金融決済カード、
社員証・会員証・学生証などのIDカード、プリペイド
カード・ポイントカードなどの個人取引カード、に多く
使用されている。これらカードには、不可視および可視
の情報が記録または表示されている。該情報によって有
効な使用者が認証され、多種多様の用途に使用できる。
不可視情報は、磁気記録部・ICチップ・光記録部など
へ記録され、不可視情報は、エンボス・刻印・顔写真・
印字などで表示されている。一方、カード券面は意匠性
が求められ、同時に発行業者も提携カードなどの増加で
多様化している。すなわち、物体としてのカード自体
(情報が記録または表示されていないカードで、生カー
ドと呼ぶ)の種別(券種)も増加して、多種類の生カー
ド券種がある。
【0003】該生カードの状態では実使用できず、上記
の不可視および可視の情報が、記録または表示されて、
始めて使用が可能となる。すなわち、多種類の生カード
にマッチさせて、磁気・ICチップ・光・エンボス・刻
印・顔写真・印字などへ、使用者に固有の信用情報を記
録し表示する。また、カードの多機能化が進み、1枚の
カードへクレジット機能・キャッシュ機能・ID機能な
どの多くの信用情報を、セキュリティ性を確保して記録
しなければならない。さらに、これらの信用情報は、ク
レジット機能・キャッシュ機能・ID機能などの、機能
毎のデータファイルとなっていることが多い。したがっ
て、該当する生カードへ、個別ファイルにある使用者の
各種の情報を、間違いなく記録する(書き込む、また
は、発行処理とも呼ぶ)ことは極めて重要で、生カード
と書き込む情報とを、マッチングさせる種々の方法が提
案されている。
【0004】例えば、特開平6−266907号公報
で、初期発行した会員番号やエンボスなどの、個人を識
別できる情報を光学的に読み取り、該情報に対応する個
人データをICカードへ書き込む発行処理システムが、
開示されている。しかしながら、絵柄の違う複数品目の
生カードへ、同一の発行処理機で順次、情報を書き込む
場合、当該品目の生カードと書き込みデータとの、マッ
チングを行う手段がなく、人間が目で生カード絵柄を識
別して、並べるしかないという欠点がある。
【0005】特開2000−67178号公報で、IC
カードを添付して郵送するための、台紙の表示情報を読
み取って、ICカードの表示データとマッチングしなが
ら、ICカードを台紙に添付する装置が、開示されてい
る。しかしながら、光学的に認識するマッチングキーと
なるバーコードなどの識別記号が必要で、カードに予め
印刷せなばならず、カードの意匠スペースが減り、ま
た、発行時以外には必要のないコードが印刷されていて
は意匠的にも好ましくないという問題点がある。
【0006】特開平6−89370号公報で、赤外線吸
収物質からなる識別バーコードを読み取りながら、所定
の印字発行処理を行う装置および方法がが、開示されて
いる。しかしながら、不可視インキ(赤外線吸収物質)
で識別コードを印刷しておくので、裸眼で見えず人間が
確認できない、確認する場合には専用の読取装置を用意
しなければならないという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような問題点を解消するためになされたものである。そ
の目的は、生カードに設けられた可逆表示可能な識別パ
ターンと対応させながら、個人情報を、磁気・ICチッ
プ・光・エンボス・刻印・顔写真・印字などへ書き込ん
で発行した後に、可視表示パターンを消去することで、
該当する生カードへ、使用者の信用情報を間違いなく記
録でき、かつ、実使用中に問題が発生したカードへ、再
び可視表示させて、カード属性や製造ロットが確認で
き、さらには、カード自身の偽造や否やを判別できる、
情報記録部と可逆表示部とを有するカード、およびそれ
を用いた発行方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係わる情報記録部と可逆表示部
とを有するカードは、少なくとも1つの情報記録部と、
少なくともカードの1部に書き換え可能な可逆性表示部
を有し、該可逆性表示部の形状を、表示状態のときに、
光学的に識別できるパターン状にし、請求項2の発明で
は、非表示状態のときには透明化させて、可視光下では
不可視となるようにしたものである。本発明によれば、
適正な生カードへ使用者の信用情報が記録された、情報
記録部と可逆表示部とを有するカードが提供される。
【0009】請求項3の発明に係わる情報記録部と可逆
表示部とを有するカードは、カード基材をプラスチック
製とし、請求項4の発明では該プラスチックを塩化ビニ
ル樹脂とし、請求項5の発明では該プラスチックを特定
の共重合ポリエステル樹脂とするようにしたものであ
る。本発明によれば、耐水性や耐久性に優れて携帯に便
利な生カードが、また、共重合ポリエステル樹脂では塩
素を含まないので、環境負荷の少ない情報記録部と可逆
表示部とを有するカードが提供される。
【0010】請求項6の発明に係わる情報記録部と可逆
表示部とを有するカードは、情報記録部を磁気記録層、
ICチップ、光記録層であるようにしたものである。本
発明によれば、使用者の信用情報が、セキュリティ性を
確保して記録された情報記録部と可逆表示部とを有する
カードが提供される。請求項7の発明に係わる情報記録
部と可逆表示部とを有するカードは、可逆性表示部を染
料と可逆性顕色剤とを含むロイコ染料型可逆表示材料、
または、高分子化合物中に脂肪酸を分散させた脂肪酸‐
高分子複合型可逆表示材料を用い、請求項8の発明では
可逆性表示部の表示パターンを文字、記号、番号、バー
コードであるようにしたものである。本発明によれば、
カードに固有の情報を、容易に表示または消去できる情
報記録部と可逆表示部とを有するカードが提供される。
【0011】請求項9の発明に係わる情報記録部と可逆
表示部とを有するカードのカード発行方法は、(a)可
逆表示部を、カードを識別できる情報を可視化表示し、
(b)該可視表示を発行に先立って読み取り、(c)読
み取ったカード情報が、使用者の記録又は表示する情報
とのマッチングを確認し、(d)マッチングしていれ
ば、使用者情報のデータに基づいて、カードへ記録また
は印字した後、(e)可視表示されているカード固有の
情報を消去して、不可視とするようにしたものである。
本発明によれば、適正な生カードへ使用者の信用情報が
間違いなく記録された情報記録部と可逆表示部とを有す
るカードのカード発行方法が提供される。
【0012】請求項10の発明に係わる情報記録部と可
逆表示部とを有するカードのカード発行方法は、可逆表
示部の熱プレスの熱で表示状態とし、熱プレス温度より
低い温度で加熱して消去する、請求項11〜12の発明
では光源や電磁波を熱変換し、表示または消去するよう
にしたものである。本発明によれば、既存の部品を利用
して、カードに固有の情報を容易に表示し、必要に応じ
て消去できる情報記録部と可逆表示部とを有するカード
のカード発行方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の態様について、図
を参照して詳細に説明する。本発明は種々の機能を組み
合わせて使用することができるので、本明細書で説明す
る実施例に限定されるものではなく、多くの使用態様へ
適用できる。図1は、本発明の1実施例を示すカードの
平面図である。図1の本発明のカード1は、カード基材
11へ、情報記録部、可逆表示部25A、絵柄部21
A、エンボス部31、ホログラム部41とを有するよう
に図示しているが、本発明では、少なくとも1つの情報
記録部と、少なくともカードの1部に可逆表示部とを有
していれば適用できる。すなわち、情報記録部と可逆表
示部を有し、絵柄部、エンボス、ホログラムなどは、そ
れらの1つまたは複数を自由に組み合わせて使用するこ
とができる。情報記録部と可逆表示部も、1つに限らず
複数を組み合わせて良い。情報記録部としては、磁気記
録層33A、ICチップ35、光記録部などがある。
【0014】カード基材11としては、実使用時に記録
を読み取れ、また携帯できる機械的強度、耐薬品性など
があれば、例えば、コート紙・含浸紙・板紙などの紙
類、合成紙、天然樹脂、合成樹脂(プラスチック)など
が適用できる。用途に応じて、これらの材料を1つ、ま
たは複数を積層して使用することができる。しかし、携
帯時の曲げ外力、環境の変化、汗などでの変質、リーダ
ライタでの読み取り適性などから、プラスチック製が好
ましい。
【0015】図2は、図1のAA断面図である。カード
基材11は、カードコア101A、101B、オーバー
シート107A、107Bからなっている。カードコア
101Aの一方の面には、可逆表示部25Aと、絵柄2
1Aを設け、カードコア101Bの一方の面には、カー
ドの反対面の絵柄21Bを設けられている。該絵柄面の
それぞれを外側にして重ね、さらに、その両面にオーバ
ーシート107A、107Bを重ねて一体化されてい
る。オーバーシート107Aには、磁気記録層33Aが
設けられている。図2では、2層のカードコアを表わし
ているが、単層でも、2層以上でも良い。
【0016】図3は、図1のBB断面図である。ICチ
ップ35は、カード基材11の一部をざぐって凹部と
し、接着剤37で固定されている。図1と図3のICチ
ップは、接触型ICチップを図示しているが、非接触型
ICでも、また、接触型および非接触型IC併用でも適
用できる。絵柄、エンボス、ホログラムについては、当
業者では良く知られており、詳細は省略する。
【0017】カード基材11のプラスチックとしては、
用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエ
チレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、
ポリエチレンナフタレ−ト、ポリエチレンテレフタレー
ト−イソフタレート共重合体、テレフタル酸‐シクロヘ
キサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体、ポ
リエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレート
の共押し出しフィルムなどのポリエステル樹脂、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン610などのポリアミド
系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペ
ンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルな
どのビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリ
レート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系
樹脂、ポリイミド・ポリアミドイミド・ポリエーテルイ
ミドなどのイミド系樹脂、ポリアリレ−ト・ポリスルホ
ン・ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエ−テル・
ポリフェニレンスルフィド(PPS)・ポリエーテルケ
トン、ポリエーテル‐エーテルケトン、ポリエーテルサ
ルファイトなどのエンジニアリング樹脂、ポリカ−ボネ
−ト、ポリスチレン・高衝撃ポリスチレン・AS樹脂・
ABS樹脂などのスチレン系樹脂などがある。
【0018】該カード基材11は、これら樹脂を主成分
とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)
若しくは複数層からなる積層体であっても良い。該カー
ド基材11の厚さは、通常、50〜2000μm程度が
適用できるが、150〜1200μmが好適で、700
〜900μmが最適である。これ以上の厚さでは、柔軟
性がなく、携帯に不便で、これ以下では、強度が不足
し、携帯での耐久性に劣る。該カード基材11は、これ
ら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボ
ード状として使用する。カードコア101A、101
B、オーバーシート107A、107Bのすべてに、塩
化ビニル樹脂を用いるのが好ましい。また、塩素を含有
しないので環境への負荷も軽減できるプラスチックとし
て、例えば、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノー
ル‐エチレングリコール共重合体などのポリエステル樹
脂、ポリカーボネート、若しくはこれらのアロイも好適
である。さらに、カードコアとオーバーシートを異種材
料としても良く、例えば、カードコアにテレフタル酸‐
シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重
合体を用い、オーバシートにポリカーボネートとポリブ
チレンテレフタレートのアロイを用いて、ポリカーボネ
ートとポリブチレンテレフタレートのアロイ/テレフタ
ル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコー
ル共重合体/テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノー
ル‐エチレングリコール共重合体/ポリカーボネートと
ポリブチレンテレフタレートのアロイの対称構成が、製
造のしやすさ、エンボスのしやすさ、価格、使用時の耐
熱性などから好適である。
【0019】カードコア101A、101B、オーバー
シート107A、107Bのには、コロナ放電処理、プ
ラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー
(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれ
る)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アル
カリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、テ
レフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレング
リコール共重合体では、製造工程の熱プレス温度が高く
なると流動変形し易くなるため、カードコアへ接着剤層
を設けてオーバーシートとプレス積層することが望まし
い。さらに、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、
帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
【0020】情報記録部としては、磁気記録層33、I
Cチップ35、光記録層などが適用できる。磁気記録層
33としては、通常、約6mm幅のストライプ状のもの
で、カード基材11の表面に、磁性物質を添加し混練し
た塗料を用いて直接設けるか、薄いプラスチックシート
等の基材に塗布し、ストライプ状にカットして貼るか、
あるいは一旦、仮の転写基材に剥離可能に積層して作製
した磁気記録層転写シートを使用して、転写法により形
成する。また、磁性物質を添加し混練した塗料を用いる
以外に、磁性物質の蒸着やスパッタリング等により気相
状態で磁性物質の薄膜を形成して磁気記録層33とする
方法によって行なうか、以降、ストライプ状にカットし
て貼るか、転写により適用するなどによってもよい。
【0021】通常、用いられる磁気ストライプ形状の磁
気記録層33は、転写基材/剥離層/磁気層/接着層の
順に形成した転写箔を作製し、所定の幅にスリットし、
接着層側をオーバーシートに重ねてヒートシール後に、
転写基材を剥離する。転写基材としては、従来の転写シ
ートに使用されている基材を使用することができ、特に
制限はない。具体的には、ポリエステル樹脂フィルム、
ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポ
リカーボネート等の耐熱性の高いものが好ましく、厚さ
は1〜300μm程度が好ましい。剥離層は、ワックス
類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、アクリル樹脂などの剥離剤から形成する。剥離層
は、上記のような樹脂に必要な添加剤を加えたものを、
適当な溶剤に溶解又は分散して、調製したインキを、転
写基材上に公知のロールコーティングなどの手段より塗
布、乾燥させて形成する。剥離層の厚さは0.1〜5μ
m程度が好ましい。
【0022】磁気記録層33としては、公知のものが使
用できるが、クレジット機能、キャッシュ機能などの機
能によって、JISやISO規格で抗磁力などが決めら
れているので、規格にあうものを適宜選択せれば良い。
本発明では複数の磁気記録層33A、33Bを使用する
場合もあり、それぞれの使用する規格にあうものを適宜
選択し、組み合わせれば良い。磁気記録層の磁性材料と
しては、例えば、γ−Fe2O3、Co被着γ−Fe2
O3、Fe3O4、Fe、Fe−Cr、Fe−Co、C
o−Cr、Co−Ni、Baフェライト、Srフェライ
トなどの磁性微粒子が挙げられる。
【0023】磁気記録層は、上記の磁性微粒子を、適当
なインキビヒクル中に分散した塗料を、公知の例えば、
ロールコート、リバースロールコート、トランスファー
ロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコー
ト、キスコート、コンマコート、ロッドコ−ト、ブレー
ドコート、バーコート、ワイヤーバーコート、ナイフコ
ート、スクイズコート、エアードクターコート、エアナ
イフコート、ダイコート、リップコート、カーテンコー
トなどのコーティング法によって塗布し乾燥し、必要に
応じて硬化させて形成する。インキビヒクルとしては、
ブチラール樹脂、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹
脂、アクリル樹脂、スチレン‐マレイン酸共重合体樹脂
などが適用でき、必要に応じて、ニトリルゴムなどのゴ
ム系樹脂、或いはウレタンエラストマーなどが添加され
る。また、インキビヒクル中に磁性微粒子を分散した塗
料に、必要に応じて界面活性剤、シランカップリング
剤、可塑剤、ワックス、シリコーンオイル、カーボン等
の顔料を添加してもよい。このよう形成される磁気記録
層の厚さは1〜100μm、好ましくは5〜20μm程
度である。また、磁気材料としてFe、Fe−Cr、F
e−Co、Co−Cr等の金属又は合金、或いはその酸
化物を用いて、真空蒸着法、スパッタ法、メッキ法等に
より形成する場合は、その厚さは100Å〜1μm、好
ましくは500〜2000Å程度である。接着層は、ア
クリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系
樹脂、アイオノマー系樹脂等の公知の接着剤を用いて形
成する。該接着層13の厚さは、0.1〜50μm、好
ましくは1〜10μm程度とすることができる。
【0024】磁気記録層は、オーバーシート107A、
および/または107B上に転写した後、熱プレス機を
用いて、カードコアとともに熱プレスすることにより、
カード基材11の表面に埋設し、磁気記録層33A、3
3Bの表面とカード基材11の表面とが、段差のない略
同一平面になる。
【0025】ICチップ35を搭載したカード、すなわ
ちICカードである。ICカードは、マイクロコンピュ
ータ(CPU)、メモリなどのICチップを、装着若し
くは内蔵させたカードで、チップカード、メモリカー
ド、マイコンカード、電子カード、スマートカードなど
とも呼ばれる。ICカードのICチップは、一般的には
COB(Chip on Board)、またはリール
形状のフレキシブル基板を用いたCOT(Chip o
n Tape)の形態をとったICモジュールを搭載し
ている。該ICチップを、カードを作製した後、所定の
位置に、切削加工などにより凹部を形成し、該凹部にI
Cモジュールなどを装填して、接着剤により固定して、
ICカードとする。
【0026】該ICカードには、接触型と非接触型のI
Cカードがあるが、本発明では、いずれにも適用でき
る。接触型ICカードは、ICモジュールの各端子と、
R/W(リーダライタ)のコンタクト部とを接触させて
電気的に接続して、I/Oラインを形成し、I/Oライ
ンを通じて情報の読み出し、書込みを行う。非接触型I
Cカードは、カード基材へ埋め込んだアンテナ(図示し
ていない)へ、ICモジュールを電気的に接続して、ア
ンテナを通じて無線で交信して、情報の読み出し、書込
みを行う。ICチップは、カード基材の表面にICチッ
プの接続端子が設けられている。通常、接続端子は8個
の接点を有しており、該接点は、電圧供給用(二個)、
GND(一個)、データ交信用(一個)、クロック信号
供給用(一個)、リセット信号供給用(一個)、予備
(二個)となっている。また、ICチップは、通常、C
PU、プログラム格納用のROM、EEPROM、FR
AMなどの電気的にデータが書き換え可能なメモリから
なるデータメモリ、ワーク用のRAMを内蔵している。
【0027】光記録部をカード形態とした所謂光カード
は、基本的には、透明保護層/パターン層/光記録層の
ように層構成をした光記録部を、接着層を介してカード
基材へ積層したものである。このように光カードの光記
録層は、透明保護層とカード基材により挟持された構造
である。透明保護層は、記録再生に使用する光源の波長
域で透過率が高く、且つ後工程において変形、劣化等を
生じなく、また機械的強度、光学的特性を満たすもので
あれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリカ
ーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ス
チレンポリカーボネートブレンド樹脂などが適用でき
る。
【0028】パターン層は、透明保護層の下面に2P法
で設けられ、トラックとなる凹凸溝を備えている。な
お、2P法以外のインジェクション法、キャスティング
法でパターンを形成しても良く、この場合には、透明保
護層とパターン層との境界はなくなる。該パターン層
は、例えば、DRAW型光記録では、記録・再生時に基
準となるトラックガイドと、光記録部の左右の少なくと
も片方に、各トラックの識別番号・同期マークからなる
トラックID部が、プリフォーマットされている。トラ
ックガイドとトラックID部の矩形状領域を総称してト
ラックパターン領域という。該トラックパターン領域の
全体を覆うように、光記録層を形成する。該光記録層
は、パターン層の凹凸溝を覆うように設けられ、例え
ば、DRAW型ではテルル、ビスマス、アルミニウムな
どの低融点金属、およびその合金からなる無機系材料、
或いはアントラキノン系、ナフトキノン系、トリフェニ
ルメタン系、カルボシアニン系、メロシアニン系、キサ
ンテン系、アゾ系、アジン系、チアジン系、オキサジン
系、フタロシアニン系などの有機色素を含む有機染料で
一般に形成する。またROM型であれば、アルミニウム
などの高反射性金属により予め情報を記録した形で形成
しても良い。該光記録層の大きさは、トラックパターン
領域と同じか、より大きく形成する。
【0029】光記録部は、読み取りのガイドラインとな
るトラックガイドと、トラックID部と、データトラッ
ク部とからなっている。該トラックガイドは、カードの
長辺の底辺に平行に形成された直線状の非反射部であ
る。該トラックガイドの幅および間隔は、それぞれ2.
5μm・12μmであるが、読み取るリーダライタによ
って異なる場合もある。前記ビットの大きさおよび形状
は、特に限定されるものではなく、楕円形、円形、長方
形でも良く、該大きさも例えば長方形を例にとると、短
辺部が2.5μmで、長辺部が2.5・3・6・9・1
2μmなどが適用できる。トラックID部には、点又は
楕円の低反射率のビットによりデジタルデータがプリフ
ォーマットされている。
【0030】データトラック部は、トラックガイドに挟
まれ、非反射部分・反射部分のビットからなる。該非反
射部分と反射部分のビットが、「0」と「1」を表わ
し、このビットを組み合わせることで情報を記録するこ
とができる。該記録は、レーザービームによって光記録
層を低反射率に変化させるような、データビット(点又
は楕円)を形成して、情報データを追加書き込みする。
該光記録容量は、カードサイズ(54mm×86mm)
全体を記録部とすると約6メガバイトであるが、通常は
名称やデザインを可視表示するので、1〜3.4メガバ
イトであり、適時、用途などで選択することができる。
【0031】このような構成をした光記録部は、接着層
を介してオーバーシート107Aとカードコア101A
とから印刷・熱プレス加工された厚さ350μm程度の
カード基体とを、接着剤で積層すれば良い。また、必要
に応じて、透明保護層の表側に表面硬化層が設ける。カ
ードの携帯時や使用時に表面への傷がつくことを防止
し、カードの耐久性と書込み及び読取り精度における信
頼性の向上する、該表面硬化層は、通常、放射線硬化型
樹脂を用いて形成する。
【0032】本発明では、情報記録部としては、磁気記
録層33、ICチップ35、光記録層などを併用しても
良い。特に、光記録部は、他の記録手段、例えば、磁気
記録層やICチップとを併設することが好ましい。例え
ば、情報の制御部・ID属性・パスワードなどをICチ
ップへ記録することで、情報やパスワードの暗号化など
でセキュリティ性が向上できる。また光記録部をデータ
の記録に専念できるために、大きな情報量を記録するこ
とができる。さらに、磁気ストライプやICチップを併
設すれば、光特性の他に磁気や電気的特性解読も必要に
なることから、偽造・変造・不正使用を一層困難なもの
にすることが出来る。
【0033】本発明の可逆表示部25Aとしては、加熱
温度や冷却速度により、発色(白濁)状態と透明状態が
可逆的に変化する、公知の種々の材料が適用できる。例
えば、染料と可逆性顕色剤を含むロイコ染料型可逆表示
材料、または、脂肪酸の融解凝固で透明性が変化する脂
肪酸‐高分子複合型型可逆表示材料などがある。可逆表
示部は、少なくともカードの1部にあれば良く、複数個
を設けても良い。複数の場合には、上記の可逆表示材料
を組み合わせても良い。さらに、後述する可逆表示部2
5B、25C、25Dも同様である。
【0034】ロイコ染料型可逆表示部は、加熱により高
濃度に発色し、さらに再加熱により消色するものであ
り、コントラストが大きく画像認識がし易い。該表示部
は、通常、無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷
却速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を
生じさせる可逆顕色剤とを主成分とする。通常、フルオ
ラン染料と長鎖アルキルフェノール型可逆性顕色剤を混
合した材料である。
【0035】可逆顕色剤としては、脂肪族炭化水素基を
有する電子受容性化合物が適用でき、特に炭素数6以上
の脂肪族炭化水素基を少なくとも一つ有するフェノール
性化合物が好適である。特にこれらに限定されるもので
はないが、例えば、次のものが例示できる。4′−ヒド
ロキシヘプタンアニリド、4′−ヒドロキシ−3−メチ
ルオクタンアニリド、4′−ヒドロキシトリデカンアニ
リド、4′−ヒドロキシノナデカンアニリド、3′−ヒ
ドロキシノナデカンアニリド、2′,4′−ジヒドロキ
シヘプタデカンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ヘキ
シルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデ
シルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−(ヘプチ
ルチオ)ベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オク
タデシルオキシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4
−ドデシルスルホニルベンズアニリド、4′−ヒドロキ
シ−4−(N−ヘプタデシリデンアミノ)ベンズアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−3,4−ジオクチルオキシベン
ズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−(ヘプタデシルチ
オ)−5−ペンタデシルオキシベンズアニリド、4′−
ヒドロキシ−3−ヘプタデシルカルボニルアミノ−5−
ドデシルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3,5−
ビス(N−ドコシリデンアミノ)ベンズアニリド、
【0036】N−シクロヘキシル−4−ヒドロキシベン
ズアミド、N−シクロヘキシルメチル−4−ヒドロキシ
ベンズアミド、N−メチル−N−オクタデシル−4−ヒ
ドロキシベンズアミド、4−ヒドロキシ−4′−ヘプチ
ルカルボニルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−
4′−オクチルオキシカルボニルアミノベンズアニリ
ド、N−メチル−3−ヒドロキシ−4′−オクタデシル
ベンズアニリド、4−(N−オクチルスルホニルアミ
ノ)フェノール、4′−ヒドロキシ−4−シクロヘキシ
ルベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−
オクタデシルアミノベンゼンスルホンアニリド、N−オ
クチリデン−4−(4−ヒドロキシフェニル)アミノス
ルホニルアニリン、
【0037】4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキ
シジフェニルスルフィド、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−N′−オクタデシル尿素、N−(3−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、N
−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−(4−テトラデ
シルフェニル)尿素、N−(4−ヒドロキシベンジリデ
ン)オクタデシルアミン、N−(4−ヒドロキシベンジ
リデン)−4′−テトラデシルカルボニルオキシアニリ
ン、N−(3−ヒドロキシベンジリデン)ドデシルアミ
ン、N−(4−ヒドロキシ−α−メチルベンジリデン)
−4′−オクタデシルアニリン、N−(4−オクタデシ
ルカルボニルアミノ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシ
アニリンなどがある。
【0038】染料前駆体としては、通常、無色ないし淡
色の電子供与性化合物が適用でき、特にこれらに限定さ
れるものではないが、例えば、次のものなどがある。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチル
アミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドー
ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p
−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール
−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等のトリア
リールメタン系化合物。
【0039】4,4´−ビス(ジメチルアミノフェニ
ル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェ
ニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフ
ェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系化合
物。ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p
−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−
ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロ
ロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−
メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4
−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−トリルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル
アミノ)−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオ
ラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エ
チル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン等のキサンテン系化
合物。ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベ
ンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系化合物。
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等のスピロ系化合物等がある。
これらの通常、無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体
は、それぞれ1種または2種以上を混合して使用しても
よい。
【0040】可逆表示部において、染料前駆体に対する
可逆顕色剤の使用量は5〜5000重量%が好ましく、
10〜3000重量%が特に好ましい。また、染料前駆
体の塗布量は、発色濃度およびコストの点から、0.0
1〜2.0g/m2であることが好ましく、0.1〜
1.5g/m2が特に好ましい。
【0041】また、可逆表示部の強度を向上させ層を形
成させるために、バインダーを添加する。これらのバイ
ンダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポ
リビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル
酸アミド‐アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸ア
ミド‐アクリル酸エステル‐メタクリル酸3元共重合
体、スチレン‐無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、
エチレン‐無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ヒド
ロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースなどの水溶性高分子、ポリ酢酸ビニ
ル、、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、
ポリアクリル酸エステル、スチレン‐ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル‐ブタジエン共重合体、アクリル
酸メチル‐ブタジエン共重合体等のラテックスなどがあ
る。
【0042】また、可逆表示部の発色感度および消色温
度を、調節するために添加剤を含有させても良い。該添
加剤は、例えば、N−ヒドロキシメチルステアリン酸ア
ミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドなどの
ワックス類、2−ベンジルオキシナフタレンなどのナフ
トール誘導体、ビフェニル誘導体、ポリエーテル化合
物、炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体等がある。2
種以上併用して添加することもできる。さらに、可逆表
示部には、タルク、炭酸カルシウムなどの無機及び有機
顔料、分散剤、界面活性剤、蛍光染料などを含有させて
も良い。
【0043】脂肪酸‐高分子複合型可逆表示材料は、有
機低分子化合物の融解・凝固挙動の差を利用して、透明
性を変化させる材料で、有機低分子物質を合成樹脂から
なるバインダへ分散させたものである。該合成樹脂とし
ては、透明性があり、成膜性がよく、有機低分子物質を
均一に分散保持できるものが好ましい。該合成樹脂とし
ては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体およびその部分ケン化物、塩化ビニル−酢酸
ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリル酸
エステル共重合体等の塩化ビニル系樹脂。塩化ビニリデ
ン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸
エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル
共重合体等の塩化ビニリデン系樹脂。そして、各種ポリ
アクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル等の
アクリル系樹脂、その他各種ポリエステル系樹脂などが
適用できる。
【0044】また、有機低分子物質としては、各種脂肪
酸およびその誘導体が適用でき、好ましくは飽和直鎖脂
肪酸で、特に、炭素数C:10〜30、融点:30〜1
60℃の範囲のものが最適である。該有機低分子物質
は、一種または二種以上を混合しても良く、特に、融点
の異なる有機低分子物質、例えば、飽和直鎖脂肪酸のモ
ノカルボン酸とジカルボン酸などを混合すると、透明化
の温度範囲が広くなり好ましい。
【0045】該物質としては、モノカルボン酸では、カ
プリン酸、ラウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペ
ンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステア
リン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ヘンエイコサン
酸、ベヘン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、ペンタ
コサン酸などがあり、ジカルボン酸では、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン2
酸、ドデカン2酸、トリデカン2酸、テトラデカン2
酸、ペンタデカン2酸、ヘキサデカン2酸、ヘプタデカ
ン2酸、オクタデカン2酸、ノナデカン2酸、エイコサ
ン2酸、ヘンエイコサン2酸、ドコサン2酸などがあ
る。また、合成樹脂に対する有機低分子物質の混合量
は、全体に対する有機低分子物質の含有量として1重量
%〜60重量%程度であり、20重量%〜50重量%の
範囲が更に好ましい。有機低分子物質の含有量が1重量
%以下では印字濃度が低く、鮮明さが不充分となり、一
方、60重量%以上になると均一な塗膜の形成が困難と
なる。
【0046】以上、説明してきた可逆表示部25Aの材
料を含む組成物(インキ)を、カードコア101A、お
よび/または101B、必要に応じてオーバーシート1
07A、および/または107Bへ形成する。該可逆表
示部25Aは、パターン状に表示させ、文字、および/
または記号、および/または番号、および/またはバー
コードとする。このようにすることで、サーマルヘッド
でのドット加熱や熱金型を用いずとも、全面を加熱する
だけで、所定の文字、記号、番号、バーコードを表示で
きる。さらに、これらの文字などは、カード属性をあら
わす情報であり、カードの製造工程で印刷される。この
ために、後から印字する方式のように、誤って表示する
ことがない。パターンの形成は、公知のグラビア印刷、
スクリーン印刷、オフセット印刷などの公知の印刷方法
で良く、可逆表示部25Aの材料を含む組成物(イン
キ)を印刷し乾燥して形成する。該可逆表示部の膜厚
は、1〜50μm程度であり、3〜30μmが好適であ
る。3μm未満では表示のコントラストが低下し、30
μmを越えると必要な熱量が過大となり、感度が低下し
てくる。
【0047】以上、説明してきた可逆表示部25Aを、
発色させて可視化させ、また、消色させて不可視化させ
る方法について、説明する。本発明の可逆表示部25A
のロイコ染料型可逆表示材料、脂肪酸白濁型可逆表示材
料、液晶‐高分子複合型可逆表示材料は、熱を用いて可
視的に表示し、また、消去して不可視とすることができ
る。熱源としては、サーマルヘッド・熱ロール・熱金型
などの直接加熱、レーザー光・タングステンランプ・ハ
ロゲンランプなどの照射光・フラッシュ光・赤外線・輻
射熱、またに、高周波誘導加熱・電磁誘導加熱などの電
磁波加熱などが適用できる。発色状態と消色状態を制御
する温度は、使用する可逆表示材料の表示および消去特
性に依存する。一般的には、ロイコ染料型可逆表示材料
の場合は、130〜200℃程度の高温に加熱した状態
から室温までに急冷却することにより、発色(可視)状
態が維持され、また、100〜150℃程度の温度から
徐々に冷却することにより顕色剤が解離し、透明(不可
視)状態となって、目視できない。脂肪酸白濁型可逆表
示材料の場合は、100〜140℃程度の温度で加熱す
ると白濁(可視)状態となり、80〜100℃程度に加
熱で、透明(不可視)状態となる。
【0048】このように、可逆表示部25Aは、加熱し
て発色させて可視化させ、再度、発色より低い温度で加
熱して消色できる。このために、発色させる場合の加熱
を、カードを製造するときの熱プレスの温度を利用する
と、一石二鳥である。また、可逆表示部25Aが不可視
状態では、可逆表示部25A自体の存在の有無も確認で
きないが、熱プレス工程で可視化できれば、それも確認
できる。また、その後の製造工程の、工程管理に利用す
ることもできる。
【0049】さらに、可逆表示部を発色させてパターン
を表示させるためには、加熱に引き続き急速な冷却が起
これば良く、また、消色を行うためには加熱後の冷却速
度が遅ければ良い。例えば、適当な方法で加熱した後、
低温の金属ブロックなどを押し当てて急冷させると、発
色状態となり、また、サーマルヘッド、レーザー光等を
用いて極めて短時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ち
に冷却して、発色状態となる。一方、熱源で、比較的長
い時間加熱すると、記録層だけでなくカード基材も加熱
されて熱源を除いても、冷却しにくいので消色状態にな
る。したがって、同じ加熱温度および/または同じ熱源
を用いても、冷却速度を制御することで、発色、および
消色の両操作に使用しても良い。
【0050】また、熱源として、レーザー光・タングス
テンランプ・ハロゲンランプなどの照射光・フラッシュ
光・赤外線・輻射熱、またに、高周波誘導加熱・電磁誘
導加熱などの電磁波加熱を用いると、非接触で加熱する
ことができる。発色・消色の操作で、加熱手段およびカ
ード面とが接触しないので、加熱手段およびカードの耐
久性が向上する。さらに、熱源として、レーザー光・タ
ングステンランプ・ハロゲンランプなどの照射光・フラ
ッシュ光を用いる場合には、光を効率良く熱に変換する
ために、光の波長に応じた赤外線吸収染料を可逆表示部
に混合するか、上下層を設けて塗布すれば良い。さらに
また、高周波誘導加熱・電磁誘導加熱などの電磁波加熱
を用いた場合には、可逆表示部に接して誘電材料、磁性
材料を含む層を設けておくと、高周波または電磁波の照
射を受けて発熱し、表示部を選択的に加熱できて効率が
良い。これらの加熱手段としては、発色時、消色時、再
表示時に、異なる熱源を用いても、何らの支障もない。
【0051】図4は、本発明のカードの製造法を説明す
る断面図である。図4(A)は、オーバーシート107
A、カードコア101A、カードコア101B、オーバ
ーシート107Bを重ねて熱プレスしようとする状態で
ある。図4(B)は、熱プレスを終了して一体化したカ
ード基材11である。該カード基材11へ、ホログラム
・可逆表示部25D、25Eを設けたのが、図4(C)
である。
【0052】図4(A)で、オーバーシート107Aに
は、予め、磁気記録層33を設けておく。該磁気記録層
33は、通常、転写基材/剥離層/磁気層/接着層の順
に形成した磁気転写箔を作製し、所定の幅にスリット
し、接着層側をオーバーシートに重ねてヒートシール後
に、転写基材を剥離すれば良い。磁気記録層33は、複
数でも良く、また、前述した塗布などによる方法でも良
い。カードコア101Aには、予め、カード表面の意匠
などの絵柄21Aを設け、必要に応じて可逆表示部25
Aを設ける。カードコア101Bには、予め、カード裏
面の意匠などの絵柄21Aを設け、また、必要に応じて
可逆表示部25Aを設ける。オーバーシート107Bに
は、予め、必要に応じて、磁気記録層33Aを設けてお
く。該絵柄の印刷としては、公知のオフセット印刷、紫
外線で硬化させるUVオフセット印刷、グラビア印刷、
スクリーン印刷などが適用できる。可逆表示部25Aの
形成は印刷法であり、絵柄21A印刷と同時に行うのが
好ましく、印刷工程に1色追加するだけで良く効率的で
ある。
【0053】図4(A)のように、カードコア101
A、カードコア101Bを絵柄面のそれぞれを外側にし
て重ね、さらに、その両面にオーバーシート107A、
107Bを重ね。該重ね合わせシートを鏡面金属板11
1A、111Bで挟んで、熱プレスして積層する。図4
(A)は、該重ね合わせシートを鏡面金属板で挟んだ状
態である。図示していない熱プレス機を用いて、上下か
ら加熱加圧して積層する。金属板としては、ニッケル‐
クロムメッキ鋼板、表面研摩したステンレス板、表面研
摩したアルミニウム板などを用いる。熱プレス機の熱源
は、電熱、蒸気、過熱蒸気、燃焼ガスなどが使用でき、
圧力は、100〜500N/cm2程度である。
【0054】該熱プレス条件は、100〜180℃程
度、好ましくは、130〜150℃でである。100℃
以下では、熱プレスに長時間かかって効率が悪く、コス
トが高くなり、また、カードコア間の接着が悪い。18
0℃以上では、カード基材および絵柄のインキ組成物に
歪みが発生しやすい。
【0055】通常、カードコア101A、101B、オ
ーバーシート107A、107Bのカード基材11に
は、塩化ビニル樹脂を用いる。また、カード基材11と
して、例えば、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノ
ール‐エチレングリコール共重合体などのポリエステル
樹脂、ポリカーボネート、若しくはこれらのアロイを用
いる場合は、熱プレス温度が高くなるので、カードコア
へ接着剤層を設ければ良い。カードコア101A、10
1Bの各々へ所定の絵柄21A、21B、必要に応じて
可逆表示部25Aを設けて、さらに接着剤層を設ける。
【0056】該接着剤層としては、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系・メ
タクリル系などのアクリル系樹脂、アクリル酸エステル
系樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラール系樹脂、アルキッ
ド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、ポリウレタン系
樹脂などが適用できる。該接着剤層の厚さは、通常は1
〜50μm程度、好ましくは5〜20μmである。1μ
m以下の厚さでは、均一な層が形成できず、特にインキ
層との接着が弱い。50μm以上の厚さは、熱プレス時
の温度で流動化して、絵柄の歪みが発生し易い。
【0057】接着剤層の形成は、上記の樹脂を溶媒へ分
散または溶解して、ロールコート、リバースロールコー
ト、グラビアコート、グラビアリバースコート、コンマ
コートなどのコーティング方法、グラビア印刷、スクリ
ーン印刷、フレキソ印刷、グラビアオフセット印刷など
の印刷法で、塗布し乾燥、および/または硬化させて形
成すれば良い。また、既存の印刷設備が使用でき、枚葉
形状で印刷のできる、グラビア印刷、スクリーン印刷が
最適である。
【0058】図4(B)は、熱プレスで積層されたカー
ド基材で、4層のカードコア101A、101B、およ
びオーバーシート107A、107Bが一体的に積層さ
れている。該プレスにより、絵柄21A、21B、可逆
表示部25A、磁気記録層33Aは、カード基材へ埋ま
り込んで、カードの表面は略平滑となる。この積層済み
シートを、カード形状に打ち抜いて、生カードとする。
打抜き機は、片刃、または雄金型と雌金型などを用いる
公知の打抜き機で、クレジットカードやキャッシュカー
ドなどの規格寸法、または用途により所定の形状と寸法
に打抜けばよい。
【0059】図4(C)は、プレス済みのカード基材1
1へ可逆表示部を設けた変形態様である。オーバーシー
ト107A、または、その表面へ不透明のもの、例え
ば、ホログラムなどが設けられていると、可逆表示部が
見えないので、プレス済みのカード基材11へ可逆表示
部25D、25Eを設ける。前述の可逆表示部組成物
(インキ)を、プレス済みのカード基材11の表面へ、
直接スクリーン印刷、グラビア印刷などで印刷すれば良
い。この場合には、インキ部が盛り上がって文字などが
判読される恐れがあるので、再度、熱プレスして表面を
平滑にすることが好ましい。
【0060】図5は、本発明の1実施例を示すカードの
断面図である。図5は別の変形態様であり、高意匠性の
カードである。カードコア101Aには、絵柄を印刷せ
ず、必要に応じて磁気記録層は設ける。図4(A)のよ
うに、カードコア101A、カードコア101Bの絵柄
面を外側にして重ね、さらに、その両面にオーバーシー
ト107A、107Bを重ね、さらにオーバーシート1
07Aの外側に、絵柄転写紙を重ねる。該重ね合わせシ
ートを鏡面金属板111A、111Bで挟んで、熱プレ
スして積層した後に、絵柄転写紙の転写基材を剥がすこ
とで、保護層/絵柄123・可逆表示部25A/隠蔽層
が、カード基材11上へ積層される。
【0061】絵柄転写紙は、通常、転写基材/離型層/
保護層121/絵柄123・可逆表示部25A/隠蔽層
125/接着層が、順次積層されている。ところが、離
型層と保護層121、および/または、隠蔽層125と
接着層は、両機能を兼ねている場合もあり、どちらか1
層がない場合もある。転写基材としては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリ
メタクリル酸メチルなどの、厚さが6〜25μmのフィ
ルムが適用でき、離型層は、アクリル系樹脂、セルロー
ス系樹脂、ワックス、メラミン系樹脂などを、乾燥後の
厚さが0.01〜3μm程度にコーティングすれば良
い。保護層121は、アクリル系樹脂、ポリエステル系
樹脂、アミド系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹
脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹
脂などが例示でき、その膜厚は0.5〜5μmが好適で
ある。絵柄123は、公知のインキ、印刷法で形成すれ
ば良く、可逆表示部25Aも、インキが異なるだけで、
同様である。
【0062】隠蔽層125は、隠蔽力のあるアルミニウ
ム・銅などの金属粉、酸化チタンなどの顔料を、塩化ビ
ニール‐酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂などのバインダと、溶剤とに、溶解ま
たは分散させて、公知のスクリーン印刷、グラビア印
刷、ロールコーティング、グラビアコーティングなどの
方法で塗布し乾燥させて、厚さ2μmから10μmの層
を得る。接着層は、公知の加熱されると溶融または軟化
して接着効果を発揮する感熱接着剤が適用でき、具体的
には、塩化ビニール酢酸ビニール共重合樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。該材料
樹脂を溶剤に溶解または分散させて、適宜顔料などの添
加剤を添加して、公知のスクリーン印刷、ロールコーテ
ィング、グラビアコーティングなどの方法で塗布し乾燥
させて、厚さ2μmから10μmの層を得る。このよう
にして、転写箔が得られる。
【0063】なお、この場合には、磁気記録層33A上
に、保護層121/絵柄123・可逆表示部25A/隠
蔽層125/接着層からなる層が形成される。該層を介
して、磁気記録層への書き込み・読み取りが行われ、磁
気ヘッドとの間隙(ギャップ)が大きくなりがちで、書
き込み・読み取りのエラーが生じやすく、層の厚みを薄
く、例えば8μm以下にすることが好ましい。しかし、
隠蔽層の性能を発揮させるには、ある程度以上の厚みを
必要とすることもある。該層の合計厚みが、4〜30μ
mであるときは、磁気記録層33Aとして、磁界の強さ
が1.0〜2.5μWb/m)が好適である。下限未満
では、一般的な端末機で読み取るのに十分な出力が得ら
れず、また、上限を超えると、出力の読み取り波形が飽
和して、波形のピーク検出ができず、発行・読み取りが
困難となる。
【0064】次に、発行方法について、詳細に説明す
る。本発明の、情報記録部と可逆表示部とを有するカー
ドのカード発行方法は、(a)可視表示状態である可逆
性表示部パターンをカードの識別情報として読み取り、
(b)読み取ったカード情報と、使用者の記録および/
または表示する情報と、のマッチングを確認し、(c)
マッチングしていれば、使用者情報のデータに基づい
て、カードへ記録および/または表示し、(d)可視表
示されているカードを識別する可逆性表示部パターンを
消去して、不可視とすることである。
【0065】図6は、本発明のカード発行処理のフロー
図である。まず、ステップS11で、エンボスおよび/
または刻印および/または印字および/または顔写真な
どのカードへの表示手段と、磁気および/またはICチ
ップおよび/または光記録などの情報記録層への記録手
段と、並びに、CCDカメラなどのカード可逆表示部の
可視表示の読取手段、および、可視表示を消去する加熱
手段と、を有するカード発行処理機を、スタート状態と
する。同時に、生カードを準備し、カード発行処理機へ
装填する。該生カードは、カード製造時のペレス工程
で、既に、カードの属性情報が可視表示されているの
で、そのまま、装填するだけで良い。表示しない生カー
ドを、発行時に加熱して表示させても良いのは、もちろ
んである。
【0066】ステップS13で、可逆性表示部へ可視表
示されているカードの識別情報を、CCDカメラで読み
取る。読み取れればステップS15へ進み、読み取れな
ければエンドとなる。ただし、読み取れない生カード
は、加熱して再表示でき、かつ、該表示が正当であれ
ば、再使用することができる。
【0067】読み取ったカード情報を、ステップS15
で、使用者の記録および/または表示する情報とのマッ
チングを確認する。マッチングしていなければ、エンド
となる。マッチングしていれば、ステップS17へ進
み、使用者情報のデータに基づいて、カードへ記録およ
び/または表示する。発行中のカードに、クレジット機
能・キャッシュ機能・ID機能などの複数の信用情報
を、記録する場合には、この動作を繰り返し行う。カー
ド発行が終了したら、ステップS19へ進み、カードを
加熱手段で加熱して、可視表示されているカードの識別
情報を消去して、不可視とし、ステップS21でエンド
となる。
【0068】
【実施例】(実施例1)図7は、実施例1の本発明を説
明するカードの平面図、および断面図である。図7
(A)は、発行前の生カードの平面図である。図7
(B)は、図7(A)のCC断面図である。図7(C)
は、発行処理後の使用できるカードの平面図である。厚
さ280μmの白色の塩化ビニル樹脂からなるカードコ
ア101Aの一方の面へ、カード意匠の絵柄21Aを公
知のオフセット印刷およびスクリーン印刷法で設け、つ
づいて、同じ面へ可逆表示部25Aとして、カード属性
を表わす識別番号「2001 12345」のパターン
を、次のインキ組成物を用いスクリーン印刷法で印刷し
て形成した。可逆表示部インキ組成物(ロイコ染料型可
逆表示材料)は、3‐ジ‐n‐ブチルアミノ‐6‐メチ
ル‐7‐アニリノフルオラン30重量部、N‐(4‐ヒ
ドロキシフェニル)‐N‐ドデシル尿素60重量部、1
0%ポリビニルアルコール水溶液800重量部からな
る。別途、厚さ280μmの白色の塩化ビニル樹脂から
なるカードコア101Bへ、カードの裏面意匠の絵柄2
1Bを公知のオフセット印刷で設けた。
【0069】該カードコア101A、101Bの印刷面
を外側にして重ね、さらに、別途、所定の位置へ磁気ス
トライプ33A、33Bの2本を転写法で設けておいた
厚さ100μmの透明の塩化ビニル樹脂からなるオーバ
ーシート107Aの磁気ストライプを外側にして、カー
ドコア101Aの印刷面を重ね、さらにまた、厚さ10
0μmの透明の塩化ビニル樹脂からなるオーバーシート
107Bをカードコア101Bの印刷面へ重ねる。この
重ね合わせた4枚のシートを、熱プレス機で温度150
℃、圧力100N/cm2で、20分間プレスし一体化
させ冷却した。該カード基材を、打抜き機でクレジット
カードサイズに打抜いて、カードを得た。該カードの可
逆表示部は、プレス工程で150℃に加熱され、冷却で
急冷されて、ロイコ染料が発色し、「2001 123
45」が可視表示され、目視で判読できる図7(A)の
生カード状態である。
【0070】該カードを、磁気記録とエンボス打刻がで
きるDCー9000機(データカード社製、カード発行
機商品名)へ、CCDカメラによる識別番号読取装置お
よび熱ロールを付与設置して、日本太郎氏のカード発行
処理を行った。CCDカメラでカードの識別番号「20
01 12345」を読み取り、まず、クレジット用情
報ファイルの日本太郎氏信用情報とマッチングし、合致
していたので磁気ストライプ33Aへ記録(エンコード
ともいう)し、次いで、キャッシュカード用情報ファイ
ルの日本太郎氏信用情報とマッチングし、合致していた
ので磁気ストライプ33Bへ記録(エンコードともい
う)し、該当する会員番号などがエンボス打刻された。
次に、可逆表示部へ接するように120℃の熱ロールを
通過させたところ、可逆表示部25Aは透明化して不可
視となって図7(C)の状態となった。該カードは日本
太郎氏へ郵送され、クレジット機能、キャッシュ機能と
も、問題なく使用できた。
【0071】(実施例2)図8は、実施例2の本発明を
説明するカードの平面図である。図8(A)は、発行前
の生カードの平面図である。図8(B)は、発行処理後
の使用できるカードの平面図である。厚さ280μmの
白色の塩化ビニル樹脂からなるカードコア101Aの一
方の面へ、カード意匠の絵柄を公知のオフセット印刷お
よびスクリーン印刷法で設け、つづいて、同じ面へ可逆
表示部25Bとして、カード属性を表わす「バーコー
ド」を、次のインキ組成物をスクリーン印刷法で印刷し
て形成した。可逆表示部25Bインキ組成物は、3‐ジ
‐n‐ブチルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニリノフルオ
ラン30重量部、N‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐N
‐ドデシル尿素60重量部、10%ポリビニルアルコー
ル水溶液800重量部からなる。さらに、同じ面の別の
場所へ可逆表示部25Cとして、カード属性を表わす識
別記号および番号「ABC銀行 Lot 2001 1
23」のパターンを、次のインキ組成物をスクリーン印
刷法で乾燥後の厚さが5μmになるように印刷して形成
した。可逆表示部25Cインキ組成物は、エイコ酸3重
量部、ベヘン酸7重量部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重
合体VYHH(UCC社製、商品名)20重量部、テト
ラヒドロフラン100重量部からなる。
【0072】別途、厚さ280μmの白色の塩化ビニル
樹脂からなるカードコア101Bへ、カードの裏面意匠
の絵柄を公知のオフセット印刷で設けた。該カードコア
101A、101Bの印刷面を外側にして重ね、さら
に、別途、所定の位置へ磁気ストライプ33Aの1本を
転写法で設けておいた厚さ100μmの透明の塩化ビニ
ル樹脂からなるオーバーシート107Aの磁気ストライ
プを外側にしてカードコア101Aの印刷面へ重ね、さ
らにまた、厚さ100μmの透明の塩化ビニル樹脂から
なるオーバーシート107Bをカードコア101Bの印
刷面へ重ねる。この重ね合わせた4枚のシートを、熱プ
レス機で温度150℃、圧力100N/cm2で、20
分間プレスし一体化させ冷却した。該カード基材を、打
抜き機でクレジットカードサイズに打抜いてカードを得
た。該カードの所定の位置に精密ドリルでザグリ凹部を
形成し、接着剤でICカード用ICモジュールを固定し
埋め込んだ。該カードの可逆表示部は、プレス工程で1
50℃に加熱され冷却で急冷されて、ロイコ染料型可逆
表示材料が発色した「バーコード」、および脂肪酸‐高
分子複合型可逆表示材料が発色した「ABC銀行 Lo
t 2001 123」が可視表示され、目視で判読で
きる図8(A)の生カード状態である。
【0073】該生カードを、磁気記録とエンボス打刻が
できるDCー9000機(データカード社製、カード発
行機商品名)へ、CCDカメラおよびバーコードリーダ
による読取装置および赤外線ランプを付与設置して、日
本太郎氏のカード発行処理を行った。CCDカメラでカ
ードの識別番号「ABC銀行 Lot 2001 12
3」を読み取り、まず、キャッシュカード用情報ファイ
ルの日本太郎氏信用情報とマッチングし、合致していた
ので磁気ストライプ33Bへ記録(エンコードともい
う)し、つづいて、バーコードリーダでカードの識別
「バーコード」を読み取り、クレジット用情報ファイル
の日本太郎氏信用情報とマッチングし、合致していたの
でICチップへ記録(エンコードともいう)し、次い
で、該当する会員番号などがエンボス打刻された。引き
続いて、2ヶ所の可逆表示部へ200Wの赤外線ランプ
で10秒間照射すると、カードが約120℃に加熱され
て、2ヶ所の可逆表示部25B、および25Cは不可視
となって図8(B)の状態となった。該カードは日本太
郎氏へ郵送され、クレジット機能、キャッシュ機能と
も、問題なく使用できた。
【0074】しかし、ある時、キャッシュ機能が使用で
きなくなり、調査の結果、磁気記録が消失していた。該
カードの、可逆表示部25Cへ集光したYAGレーザ光
(5W)を表面温度が150℃となるように照射する
と、識別番号「ABC銀行 Lot 2001 12
3」が、可視的に再表示された。該当する在庫生カード
を用いて、再発行処理を初回と同様に行って図8(B)
の状態となった。該カードは、再び日本太郎氏へ郵送さ
れ、クレジット機能、キャッシュ機能とも、問題なく使
用できた。
【0075】(実施例3)図9は、実施例3の本発明を
説明するカードの平面図、および断面図である。図9
(A)は、発行前の生カードの平面図である。図9
(B)は、図9(A)のDD断面図である。図9(C)
は、発行処理後の使用できるカードの平面図である。厚
さ280μmの白色の塩化ビニル樹脂からなるカードコ
ア101Aの一方の面へ、カード意匠の絵柄21Aを公
知のオフセット印刷およびスクリーン印刷法で設けた。
別途、厚さ280μmの白色の塩化ビニル樹脂からなる
カードコア101Bへ、カードの裏面意匠の絵柄21B
を公知のオフセット印刷で設けた。
【0076】該カードコア101A、101Bの印刷面
を外側にして重ね、さらに、別途、所定の位置へ磁気ス
トライプ33Aを転写法で設けておいた厚さ100μm
の透明の塩化ビニル樹脂からなるオーバーシート107
Aの磁気ストライプを外側にしてカードコア101Aの
印刷面を重ね、さらにまた、厚さ100μmの透明の塩
化ビニル樹脂からなるオーバーシート107Bをカード
コア101Bの印刷面を重ねる。この重ね合わせた4枚
のシートを、熱プレス機で温度150℃、圧力100N
/cm2で、20分間プレスし一体化させ冷却した。
【0077】該カードへ、アルミニウムを反射層とした
レリーフホログラムの転写箔を、温度130℃、圧力5
0N/cm2で、2秒間加熱加圧してホログラム41を
形成した。さらに、磁気記録部33A面上へ、可逆表示
部25Dとしてカード属性を表わす「バーコード」を、
さらにまた、ホログラム41面上へ、可逆表示部25E
としてカード属性を表わす識別番号「01/12」を、
次のインキ組成物をスクリーン印刷法で乾燥後の厚さが
5μmになるように印刷して形成した。可逆表示部25
D、25Eインキ組成物は、エイコ酸3重量部、ベヘン
酸7重量部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体20重量
部、テトラヒドロフラン100重量部からなる。
【0078】該印刷した状態が図9(B)であり、プレ
ス後のカード表面に設けたために、インキの厚さ5μm
分だけ盛りあがって、光にかざすと判読できてしまう恐
れがあるので、再度プレス(化粧プレス、二度プレスと
もいう)を行った。化粧プレスは、温度150℃、圧力
100N/cm2で、15分間加熱加圧して、可逆表示
部25D、25Eを平滑化した。該カードの可逆表示部
は、化粧プレス工程で150℃に加熱され、冷却で急冷
されて、脂肪酸‐高分子複合型表示材料が発色し、「バ
ーコード」および「01/12」が可視表示され、目視
で判読できる図9(A)の生カード状態である。該カー
ド基材を、打抜き機でクレジットカードサイズに打抜い
て、カードを得た。
【0079】該カードを、磁気記録とエンボス打刻がで
きるDCー9000機(データカード社製、カード発行
機商品名)へ、CCDカメラによる識別番号読取装置お
よび熱ロールを付与設置して、日本太郎氏のカード発行
処理を行った。CCDカメラでカードの属性を示す「バ
ーコード」を読み取り、クレジット用情報ファイルの日
本太郎氏信用情報とマッチングし、合致していたので磁
気ストライプ33Aへ記録(エンコードともいう)し、
該当する会員番号などがエンボス打刻された。次に、可
逆表示部へ接するように120℃の熱ロールを通過させ
たところ、可逆表示部25D、25Eは不可視となって
図9(C)の状態となった。該カードは日本太郎氏へ郵
送され、クレジットカードとして問題なく使用できた。
【0080】しかし、使用中のある時、クレジット機能
が使用できなくなり、調査の結果、磁気記録が消失して
いた。該カードの、可逆表示部25Dへ電磁波(20k
Hz、1.2kW)を0.2秒間照射すると、識別「バ
ーコード」が、また、可逆表示部25Eへ高周波(24
50MHz、500W)を0.2秒間照射すると、識別
番号「01/12」が、可視的に再表示された。該当す
る在庫生カードを用いて、再発行処理を初回と同様に行
って図9(C)の状態となった。該カードは、再び日本
太郎氏へ郵送され、クレジット機能が問題なく使用でき
た。
【0081】(実施例4)カードコア101A、101
Bとして、厚さ280μmの白色のディアフィクス(テ
レフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレング
リコール共重合体、三菱樹脂社製、商品名)を用い、カ
ードコア101Aの一方の面へ、カード意匠の絵柄21
Aを公知のオフセット印刷およびスクリーン印刷法で設
け、さらに、バイロン300(東洋紡績社製、ポリエス
テル樹脂商品名)30重量部と、メチルエチルケトンと
トルエンの等量混合溶剤70重量部とからなる組成物
を、乾燥後の厚さが3μmとなるように、公知のスクリ
ーン印刷法で設け、接着層109Aとする。さらにま
た、オーバーシート107A、107Bとして、厚さ1
00μmで透明のアロイシート(三菱樹脂社製、ポリカ
ーボネートとポリブチレンテレフタレートのアロイ、商
品名)を用いる以外は、実施例1と同様にして、カード
を得た。
【0082】該カードの発行処理も、実施例1と同様に
発行できて、日本太郎氏へ郵送され、クレジット機能、
キャッシュ機能とも、問題なく使用できた。しばらくし
て、日本太郎氏が自身のカードを所持しているにもかか
わらず、落ちていた日本太郎氏名義のカードが拾得され
てきた。該カードの可逆表示部25Fと思われる部分を
加熱したが、表示が現われず、偽造カードであることが
判った。
【0083】
【発明の効果】生カードを製造する印刷工程で、カード
属性の識別情報を示す可逆表示部を形成するので、情報
記録部へ使用者の信用情報を記録しカード発行する際
に、カード種別を誤ることがない。また、使用者の信用
情報は、通常、クレジット機能・キャッシュ機能・ID
機能など機能毎のデータファイルとなっている。これら
の個別ファイルから情報を、該当する生カードへ、間違
いなく記録することができる。
【0084】さらに、カード発行処理後には、カード属
性の識別情報を加熱手段により、消去して不可視として
しまうために、カードの意匠性を損なうことがない。カ
ード製造者、およびカード発行者以外は、その存在の有
無も判らず、セキュリティ性が高い。
【0085】そして、カードを実使用中には、カードが
破損したり、記録部の情報が消失したり、情報が改竄さ
れたり、カードが偽造されたりする場合もある。このよ
うな異常なカードが発生した場合には、カードを再加熱
して、カード属性の識別情報を再表示(可視化)するの
で、該識別情報を判読して、異常を容易に調査できる。
また、再表示しなければ、カード自体が偽造された可能
性が判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示すカードの平面図であ
る。
【図2】 図1のAA断面図である。
【図3】 図1のBB断面図である。
【図4】 本発明のカードの製造法を説明する断面図で
ある。
【図5】 本発明の1実施例を示すカードの断面図であ
る。
【図6】 本発明のカード発行処理のフロー図である。
【図7】 実施例1の本発明を説明するカードの平面
図、および断面図である。
【図8】 実施例2の本発明を説明するカードの平面図
である。
【図9】 実施例3の本発明を説明するカードの平面
図、および断面図である。
【符号の説明】
1 カード 11 カード基材 21A、21B 絵柄 25A、25B、25C、25D、25E、25F 可
逆表示部 31 エンボス 33A、33B、33C 磁気記録部 35 ICチップ 37 接着剤 41 ホログラム 101A、101B カードコア 107A、107B オーバーシート 111A、111B 鏡面板 123 絵柄 125 隠蔽(兼接着)層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/36 G06K 19/00 F G06K 19/077 B41M 5/18 101A 19/08 5/26 102 Fターム(参考) 2C005 HA03 HB01 HB04 HB09 HB14 HB15 HB20 JA02 JA08 JA13 JA18 JA19 JA26 JB08 JB09 JC02 KA03 KA15 KA27 KA28 KA32 KA38 KA40 LA03 LA05 LA17 LA18 LA19 LA20 LB34 MB01 MB02 MB03 MB07 MB08 NA02 NA06 PA04 PA18 PA21 QB03 QC12 RA04 SA05 SA13 TA21 TA22 2H026 AA07 AA09 AA21 AA22 AA24 AA25 BB02 EE05 FF11 FF25 2H111 HA07 HA12 HA13 HA14 HA23 HA32 HA34 5B035 AA13 BA03 BB01 BB02 BB03 BB06 BB12 CA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの情報記録部と、少なく
    ともカードの1部に書き換え可能な可逆性表示部を有す
    るカードにおいて、該可逆性表示部の形状が、表示状態
    のときに、光学的に識別できるパターン状に形成されて
    いることを特徴とする情報記録部と可逆表示部とを有す
    るカード。
  2. 【請求項2】 上記可逆性表示部の形状が、非表示状態
    のときには透明化して、可視光下では不可視となること
    を特徴とする請求項1記載の情報記録部と可逆表示部と
    を有するカード。
  3. 【請求項3】 カード基材が、単層または多層のカード
    コアの両面に、オーバーシートを積層したプラスチック
    であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載
    の情報記録部と可逆表示部とを有するカード。
  4. 【請求項4】 カードコアおよびオーバーシートが、を
    塩化ビニル樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の情報記録部と可逆表示部とを
    有するカード。
  5. 【請求項5】 カードコアおよびオーバーシートが、を
    テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレン
    グリコール共重合体であることを特徴とする請求項4記
    載の情報記録部と可逆表示部とを有するカード。
  6. 【請求項6】 情報記録部が、少なくとも1つの磁気記
    録層、および/またはICチップ、および/または光記
    録層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の情報記録部と可逆表示部とを有するカード。
  7. 【請求項7】 可逆性表示部が、染料と可逆性顕色剤と
    を含むロイコ染料型可逆表示材料、または、高分子化合
    物中に脂肪酸を分散させた脂肪酸‐高分子複合型可逆表
    示材料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の情報記録部と可逆表示部とを有するカード。
  8. 【請求項8】 可逆性表示部の形状が、文字、および/
    または記号、および/または番号、および/またはバー
    コードのパターンであることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の情報記録部と可逆表示部とを有する
    カード。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載のカードを用いたカー
    ド発行方法において、(a)可視表示状態である可逆性
    表示部パターンをカードの識別情報として読み取り、
    (b)読み取ったカード情報と、使用者の記録および/
    または表示する情報と、のマッチングを確認し、(c)
    マッチングしていれば、使用者情報のデータに基づい
    て、カードへ記録および/または表示し、(d)可視表
    示されているカードを識別する可逆性表示部パターンを
    消去して、不可視とすることを特徴とする情報記録部と
    可逆表示部とを有するカードのカード発行方法。
  10. 【請求項10】 可逆表示部の可視表示方法が、カード
    を製造するための熱プレスの熱であり、かつ、該表示の
    消去方法が、熱プレス温度より低い温度で加熱すること
    を特徴とする請求項9記載の情報記録部と可逆表示部と
    を有するカードのカード発行方法。
  11. 【請求項11】 可逆表示部へ、情報を表示または消去
    する熱源が、レーザ光、フラッシュ光、または赤外線の
    光源であることを特徴とする請求項9記載の情報記録部
    と可逆表示部とを有するカードのカード発行方法。
  12. 【請求項12】 可逆表示部へ、情報を表示または消去
    する熱源が、高周波誘導、または電磁誘導の電磁波であ
    ることを特徴とする請求項8記載の情報記録部と可逆表
    示部とを有するカードのカード発行方法。
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