JP2003153083A - フォトセンサシステム及びフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの駆動制御方法 - Google Patents

フォトセンサシステム及びフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの駆動制御方法

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JP2003153083A JP2001349274A JP2001349274A JP2003153083A JP 2003153083 A JP2003153083 A JP 2003153083A JP 2001349274 A JP2001349274 A JP 2001349274A JP 2001349274 A JP2001349274 A JP 2001349274A JP 2003153083 A JP2003153083 A JP 2003153083A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のフォトセンサにより構成されるフォト
センサアレイを備え、正規の画像読取動作とは別個に感
度調整用読取動作を実行するフォトセンサシステムにお
いて、感度調整用読取動作に起因する読取画像の画質の
劣化を抑制することができるフォトセンサシステム及び
フォトセンサの駆動制御方法を提供する。 【解決手段】 フォトセンサアレイ100の各ダブルゲ
ート型フォトセンサ10に対して、1行目からn行目ま
で順方向にパルス間隔Tdelayを基準とした時間間隔
で、リセットパルスを順次印加するとともに、フォトセ
ンサアレイ100の領域RAに含まれるi行目までリセ
ットパルスを印加するリセット動作が終了し、かつ、リ
セットパルスの印加タイミングとは時間的に重ならない
タイミングで、i行目から1行目まで逆方向にパルス間
隔Tdelayを基準とした時間間隔で、読み出しパルスφ
Bi、…φB2、φB1を順次印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトセンサを2
次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフ
ォトセンサシステム及びそのフォトセンサシステムにお
けるフォトセンサの駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物や写真、あるいは、指紋等
の微細な凹凸の形状等を読み取る画像読取装置として、
光電変換素子(フォトセンサ)をライン状あるいはマト
リクス状に配列して構成されるフォトセンサアレイを有
する構造のものがある。このようなフォトセンサアレイ
としては、一般に、CCD(Charge Coupled Device)
等の固体撮像デバイスが用いられている。
【0003】CCDは、周知の通り、フォトダイオード
や薄膜トランジスタ(TFT:ThinFilm Transistor)
等のフォトセンサを複数配列した構成を有し、各フォト
センサの受光部に照射された光量に対応して発生する電
子−正孔対の電荷量を、水平走査回路及び垂直走査回路
により検出し、照射光の輝度を検知している。このよう
なCCDを用いたフォトセンサシステムにおいては、走
査された各フォトセンサを選択状態にするための選択ト
ランジスタを個別に設ける必要があるため、フォトセン
サアレイを構成する画素数を増加させると、それにした
がってシステム自体が大型化してしまうという問題を有
していた。
【0004】そこで、近年、このような問題を解決する
ための構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機
能と選択トランジスタ機能とを持たせた、いわゆる、ダ
ブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ(以下、「ダ
ブルゲート型フォトセンサ」という)をフォトセンサシ
ステムに適用して、システムの小型化、及び、画素の高
密度化を図る試みがなされている。このようなフォトセ
ンサシステムは、概略、ガラス基板等の一面側にトップ
ゲート電極及びボトムゲート電極を備えたダブルゲート
型フォトセンサをマトリクス状に形成して、フォトセン
サアレイを構成し、例えば、ガラス基板の背面側に設け
られた光源から照射光を照射して、ガラス基板の一面側
(フォトセンサアレイの上方)に載置された被写体の2
次元画像の画像パターン(例えば、指の指紋パターン
等)に応じた反射光を、ダブルゲート型フォトセンサに
より明暗情報として検出し、上記2次元画像を読み取る
ものである。
【0005】ここで、フォトセンサアレイによる画像読
取動作は、各行ごとのダブルゲート型フォトセンサへの
リセットパルスの印加による初期化終了時から読み出し
パルスが印加されるまでの電荷蓄積期間において、各ダ
ブルゲート型フォトセンサ毎に蓄積されるキャリヤ(正
孔)の蓄積量に対応する出力電圧(ドレイン電圧)を読
み出すことにより、明暗情報を検出する一連の動作ステ
ップ(リセット動作→電荷蓄積動作→プリチャージ動作
→読み出し動作)により被写体画像の読み取りが行われ
る。なお、このような一連の動作ステップは、上述した
ダブルゲート型フォトセンサを適用した場合に限らず、
周知のフォトダイオードやフォトトランジスタ等をフォ
トセンサとして用いたフォトセンサシステムにおいて
も、同様の動作ステップが実行される。また、上述した
ダブルゲート型フォトセンサ、及び、フォトセンサアレ
イの具体的な構成及び動作については、後述する発明の
実施の形態において詳しく説明する。
【0006】ところで、上述したようなダブルゲート型
フォトセンサのように、入射光による電荷が電荷蓄積期
間、蓄積され、該電荷量に基づいて被写体画像の明暗情
報を検出するフォトセンサにおいては、被写体が暗く、
蓄積される電荷が少ない場合、十分な検出感度を得るた
めに電荷蓄積期間を長く設定(すなわち、画像読取感度
を高く設定)することが必要となり、一方、被写体が明
るく、蓄積される電荷が多い場合には、電荷が飽和しな
いようにするために電荷蓄積期間を短く設定(すなわ
ち、画像読取感度を低く設定)することが必要になる。
すなわち、被写体画像を適切な感度で良好に読み取るた
めには、被写体の明るさに応じてフォトセンサの電荷蓄
積期間(画像読取感度)を適切に設定する必要がある。
【0007】したがって、フォトセンサシステムを使用
する場所や被写体が種々変化するような場合には、外光
照度等の周囲環境の変化や被写体の状態によって被写体
の明るさがその都度変化するため、このようなフォトセ
ンサにより被写体の画像を良好に読み込むためには、正
規の被写体画像の読取動作とは別個に、画像読取感度を
調整、設定するための画像読取動作(以下、便宜的に
「感度調整用読取動作」という)を行ない、その結果か
ら最適な感度を設定する必要がある。
【0008】この感度調整用読取動作としては、例え
ば、フォトセンサがマトリクス状に配列されたフォトセ
ンサアレイを備えたフォトセンサシステムにおいて、各
行ごとのフォトセンサに対して画像読取感度(電荷蓄積
時間)が順次変化するように設定して、フォトセンサア
レイに対応する1画面分の画像読取動作により所定の調
整用画像(正規の被写体画像であってもよい)を複数の
画像読取感度で読み取るようにする。
【0009】具体的には、図18に示すように、マトリ
クス(フォトセンサアレイ)を構成する各行に対して一
括して同時にリセット動作を実行して電荷蓄積動作を開
始した後、各行ごとのプリチャージ動作及び読み出し動
作のタイミングを所定の時間間隔で変化させることによ
り、電荷蓄積期間を相互に変化させる手法や、図19に
示すように、マトリクスを構成する各行に対して1行目
からn行目の順方向に所定の時間間隔でリセット動作を
順次実行して電荷蓄積動作を開始した後、n行目から1
行目の逆方向に所定の時間間隔でプリチャージ動作及び
読み出し動作を順次実行する手法が検討されている。
【0010】このような感度調整用読取動作を行うこと
により、1回の調整用画像の読取動作で、各行ごとに異
なる画像読取感度(マトリクスの行数分の画像読取感
度)の読取画像が得られるので、これにより、周囲環境
の変化や被写体の状態に対応した最適な画像読取感度を
抽出、設定することができる。ここで、図19に示した
感度調整用読取動作においては、行ごとのリセット動作
と読み出し動作の順序を逆にしているため、リセット動
作及び読み出し動作の行ごとの時間間隔を図18の場合
の行毎の読み出し動作の時間間隔と同じとした場合、各
行ごとに設定される電荷蓄積期間を、図18に示した場
合に比較して2倍の時間間隔で変化させることができる
ので、同じ行数を用いた1回の調整用画像の読取動作で
より広い範囲の画像読取感度の読取画像を得ることがで
き、画像読取感度の設定幅(感度調整範囲)をより広く
することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
使用状態において、使用環境や被写体の状態によって
は、最適な画像読取感度はそれ程変化しないため、感度
調整範囲をある程度狭くしても差し支えないことを確認
している。これに対して、感度調整用読取動作に上述し
た図19に示したような手法を用いた場合、各行ごとの
電荷蓄積期間相互の時間間隔やフォトセンサアレイの行
数等の設定条件によっては、フォトセンサアレイの全域
(全行範囲)において感度調整用読取動作を実行する
と、電荷蓄積期間(画像読取感度)が正規の画像読取動
作に対する必要な感度調整範囲を超えて過大になり、無
駄な制御処理や時間を浪費する場合があるという問題を
有していた。また、上記必要な感度調整範囲のみに限定
するように、リセット動作及び読出動作の実行タイミン
グを制御すると、正規の画像読取動作により読み取られ
た画像の劣化が生じるという問題も有していた。なお、
後者の問題点については、後述する発明の実施の形態に
おいて、詳しく説明する。
【0012】そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、
複数のフォトセンサにより構成されるフォトセンサアレ
イを備え、正規の画像読取動作とは別個に感度調整用読
取動作を実行するフォトセンサシステムにおいて、感度
調整用読取動作における感度調整範囲が過大となること
に起因する無駄な制御処理や時間の浪費、さらには、正
規の画像読取動作における読取画像の劣化を抑制して、
感度設定処理に要する時間を短縮するとともに、正規の
画像読取動作の際に良好な画質の読取画像(被写体画
像)を得ることができるフォトセンサシステム及びフォ
トセンサシステムにおけるフォトセンサの駆動制御方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のフォトセ
ンサシステムは、マトリクス状に配列された複数のフォ
トセンサよりなるフォトセンサアレイを備えたフォトセ
ンサシステムにおいて、前記フォトセンサアレイの所定
の行にリセットパルスを印加して、当該行の複数のフォ
トセンサを初期化するリセット手段と、前記複数のフォ
トセンサに所定の電圧のプリチャージパルスを印加する
プリチャージ手段と、前記初期化終了後、照射された光
により発生する電荷を蓄積する電荷蓄積期間が経過し、
かつ、前記プリチャージパルスを印加するプリチャージ
動作が終了した前記所定の行の複数のフォトセンサに対
して読み出しパルスを印加する読み出し手段と、前記読
み出しパルスを印加する読み出し期間に、前記プリチャ
ージ動作により印加され、前記電荷蓄積期間に蓄積され
た電荷に応じて変化した電圧を読み出して出力電圧とし
て出力する出力手段と、正規の画像読取動作に適用され
る画像読取感度を抽出するための画像読み取りを行う感
度調整用読取動作において、少なくとも、前記フォトセ
ンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサに対して
のみ、前記リセットパルス、前記プリチャージパルス及
び前記読み出しパルスを順次印加するとともに、該各行
のフォトセンサに設定される前記電荷蓄積期間が相互に
異なるようにタイミングを制御するタイミング制御手段
と、を備えていることを特徴としている。
【0014】また、請求項2記載のフォトセンサシステ
ムは、請求項1記載のフォトセンサシステムにおいて、
前記タイミング制御手段は、感度調整用読取動作の際
に、前記フォトセンサアレイの全領域の各行のフォトセ
ンサに対して、前記リセットパルスを順次印加するとと
もに、前記フォトセンサアレイの所定の領域の各行のフ
ォトセンサに対してのみ、前記読み出しパルスを順次印
加するように、前記リセットパルス及び前記読み出しパ
ルスの印加タイミングを設定することを特徴としてい
る。
【0015】請求項3記載のフォトセンサシステムは、
請求項1記載のフォトセンサシステムにおいて、前記タ
イミング制御手段は、感度調整用読取動作の際に、前記
フォトセンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサ
に対してのみ、前記リセットパルス及び前記読み出しパ
ルスを順次印加するように、前記リセットパルス及び前
記読み出しパルスの印加タイミングを設定することを特
徴としている。請求項4記載のフォトセンサシステム
は、請求項1乃至3のいずれかに記載のフォトセンサシ
ステムにおいて、前記タイミング制御手段は、感度調整
用読取動作の際に、前記フォトセンサアレイの所定の領
域の各行のフォトセンサに対して、前記リセットパルス
を所定の行順序で印加するとともに、前記読み出しパル
スを前記行順序とは逆の行順序で印加するように、前記
リセットパルス及び前記読み出しパルスの印加タイミン
グを設定することを特徴としている。
【0016】請求項5記載のフォトセンサシステムは、
請求項1乃至4のいずれかに記載のフォトセンサシステ
ムにおいて、前記感度調整用読取動作の際に、前記リセ
ットパルス及び前記読み出しパルスが印加される所定の
領域は、該各行のフォトセンサに設定される前記電荷蓄
積期間が相互に異なり、かつ、所定の時間間隔で順次変
化するように、前記リセットパルス及び前記読み出しパ
ルスの印加タイミングが制御され、前記正規の画像読取
動作における画像読取感度の設定処理に寄与する領域で
あることを特徴としている。
【0017】請求項6記載のフォトセンサシステムは、
請求項1乃至5のいずれかに記載のフォトセンサシステ
ムにおいて、前記タイミング制御手段は、少なくとも、
前記リセット手段による各行ごとのリセットパルスの印
加タイミングと、前記読み出し手段による各行ごとの前
記読み出しパルスの印加タイミングを、相互に時間的に
重ならないように設定するとともに、各行ごとの前記電
荷蓄積期間が、少なくとも2つの異なる行間において、
時間的に重なる期間を有するように設定することを特徴
としている。
【0018】請求項7記載のフォトセンサシステムは、
請求項1乃至6のいずれかに記載のフォトセンサシステ
ムにおいて、前記感度調整用読取動作は、少なくとも、
前記正規の画像読取動作に先立つ任意のタイミングで実
行されることを特徴としている。請求項8記載のフォト
センサシステムは、請求項1乃至7のいずれかに記載の
フォトセンサシステムにおいて、前記フォトセンサは、
半導体層からなるチャネル領域を挟んで形成されたソー
ス電極及びドレイン電極と、少なくとも前記チャネル領
域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された第1
のゲート電極及び第2のゲート電極とを有し、前記第1
のゲート電極又は前記第2のゲート電極のいずれか一方
を光照射側として、該光照射側から照射された光の量に
対応する電荷が前記チャネル領域に発生、蓄積されるこ
とを特徴としている。
【0019】請求項9記載のフォトセンサシステムは、
請求項8記載のフォトセンサシステムにおいて、前記初
期化手段は、前記フォトセンサにおける前記第1のゲー
ト電極に前記リセットパルスを印加して前記フォトセン
サを初期化するリセット動作を行い、前記プリチャージ
手段は、前記フォトセンサにおける前記ドレイン電極に
前記プリチャージパルスを印加するプリチャージ動作を
行い、前記読み出し手段は、前記リセット動作終了後の
前記電荷蓄積期間が経過し、かつ、前記プリチャージ動
作が終了した前記フォトセンサの前記第2のゲート電極
に前記読み出しパルスを印加する読み出し動作を行い、
前記出力手段は、前記読み出しパルスが印加される読み
出し期間に、前記ドレイン電極の電圧を前記出力電圧と
して出力する出力動作を行うことを特徴としている。
【0020】そして、請求項10記載のフォトセンサシ
ステムにおけるフォトセンサの駆動制御方法は、マトリ
クス状に配列された複数のフォトセンサよりなるフォト
センサアレイを備え、該フォトセンサアレイの各行の前
記フォトセンサにリセットパルス及び読み出しパルスを
印加することにより、前記リセットパルスの印加タイミ
ングから前記読み出しパルスの印加タイミングまでの電
荷蓄積時間に蓄積された電荷に基づいて、所望の被写体
画像を読み取る正規の画像読取動作を行うとともに、該
正規の画像読取動作に適用される画像読取感度を抽出す
るための感度調整用読取動作を実行するフォトセンサシ
ステムにおけるフォトセンサの駆動制御方法であって、
前記感度調整用読取動作は、少なくとも、前記フォトセ
ンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサに対して
のみ、前記リセットパルス及び前記読み出しパルスの印
加タイミングが、相互に時間的に重ならないように順次
印加するとともに、該各行のフォトセンサに設定される
前記電荷蓄積期間が相互に異なるようにタイミングが制
御されることを特徴としている。
【0021】請求項11記載のフォトセンサシステムに
おけるフォトセンサの駆動制御方法は、請求項10記載
のフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの駆動制
御方法において、前記感度調整用読取動作は、前記フォ
トセンサアレイの全領域の各行のフォトセンサに対し
て、前記リセットパルスを順次印加するとともに、前記
フォトセンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサ
に対してのみ、前記読み出しパルスを順次印加するよう
にタイミングが設定されることを特徴としている。
【0022】請求項12記載のフォトセンサシステムに
おけるフォトセンサの駆動制御方法は、請求項10記載
のフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの駆動制
御方法において、前記感度調整用読取動作は、前記フォ
トセンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサに対
してのみ、前記リセットパルス及び前記読み出しパルス
を順次印加するようにタイミングが設定されることを特
徴としている。請求項13記載のフォトセンサシステム
におけるフォトセンサの駆動制御方法は、請求項10乃
至12のいずれかに記載のフォトセンサシステムにおけ
るフォトセンサの駆動制御方法において、前記感度調整
用読取動作は、前記フォトセンサアレイの所定の領域の
各行のフォトセンサに対して、前記リセットパルスを所
定の行順序で印加するとともに、前記読み出しパルスを
前記行順序とは逆の行順序で印加するようにタイミング
が設定されることを特徴としている。
【0023】すなわち、本発明に係るフォトセンサシス
テム及びフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの
駆動制御方法は、マトリクス状に配列された複数のフォ
トセンサよりなるフォトセンサアレイを備え、所望の被
写体画像を読み取る正規の画像読取動作に先立つ任意の
タイミングで、該正規の画像読取動作に設定される画像
読取感度を調整するための感度調整用読取動作を実行す
るフォトセンサシステムにおいて、感度調整用読取動作
の際に、少なくとも、フォトセンサアレイの所定の領域
に含まれる各行のフォトセンサに対してのみ、リセット
パルス及び読み出しパルスが順次印加され、上記領域以
外にはリセットパルスのみが印加されるタイミング制
御、もしくは、リセットパルス及び読み出しパルスのい
ずれも印加しないようにタイミングが制御されるととも
に、上記所定の領域に含まれる各行のフォトセンサに設
定される電荷蓄積期間が相互に異なるようにタイミング
が制御される。
【0024】これによれば、フォトセンサアレイの所定
の領域のみを利用して、正規の画像読取動作における必
要な感度調整範囲でのみ感度調整用読取動作を実行する
ことができるので、感度設定処理における無駄な制御処
理、例えば、過度に長い電荷蓄積時間(画像読取感度)
を設定して調整用画像を読み取る動作を実行したり、こ
のような必要以上の画像読取感度により得られた明度デ
ータを含んだ状態での最適感度抽出処理の実行等を回避
して、感度設定処理を迅速かつ簡易に実行して、正規の
画像読取動作のための適切な画像読取感度を設定するこ
とができる。
【0025】また、このような感度設定処理に寄与する
上記所定の領域以外の除外領域に対しては、感度調整用
読取動作の際に、リセットパルスのみを印加するよう
に、もしくは、リセットパルス及び読み出しパルスのい
ずれも印加しないようにタイミングを制御することによ
り、該除外領域に読み出しパルスが印加された後、リセ
ットパルスが印加されることによる被写体画像の画質の
劣化を改善して、良好な被写体画像を得ることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るフォトセン
サシステム及びフォトセンサシステムにおけるフォトセ
ンサの駆動制御方法の実施の形態について詳しく説明す
る。まず、本発明に係るフォトセンサシステムに適用可
能なフォトセンサの一例として、ダブルゲート型フォト
センサについて図面を参照して説明する。
【0027】<ダブルゲート型フォトセンサ>図1は、
ダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す断面構造
図である。図1(a)に示すように、ダブルゲート型フ
ォトセンサ10は、励起光(ここでは、可視光)が入射
されると電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコ
ン等の半導体層(チャネル層)11と、半導体層11の
両端にそれぞれ設けられたnシリコンからなる不純物
層17、18と、不純物層17、18上に形成されたク
ロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択さ
れ、可視光に対して不透明のソース電極12及びドレイ
ン電極13と、半導体層11の上方(図面上方)にブロ
ック絶縁膜14及び上部(トップ)ゲート絶縁膜15を
介して形成されたITO(Indium-Tin-Oxide:インジウ
ム−スズ酸化物)等の透明導電層からなり、可視光に対
して透過性を示すトップゲート電極(第1のゲート電
極)21と、半導体層11の下方(図面下方)に下部
(ボトム)ゲート絶縁膜16を介して形成されたクロ
ム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択され、
可視光に対して不透明なボトムゲート電極(第2のゲー
ト電極)22と、を有して構成されている。そして、こ
のような構成を有するダブルゲート型フォトセンサ10
は、ガラス基板等の透明な絶縁性基板19上に形成され
ている。
【0028】ここで、図1(a)において、トップゲー
ト絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁
膜16、及び、トップゲート電極21上に設けられる保
護絶縁膜20は、いずれも半導体層11を励起する可視
光に対して、高い透過率を有する材質、例えば、窒化シ
リコンや酸化シリコン等により構成されることにより、
図面上方から入射する光のみを検知する構造を有してい
る。すなわち、ダブルゲート型フォトセンサ10は、半
導体層11を共通のチャネル領域として、半導体層1
1、ソース電極12、ドレイン電極13及びトップゲー
ト電極21により形成される上部MOSトランジスタ
と、半導体層11、ソース電極12、ドレイン電極13
及びボトムゲート電極22により形成される下部MOS
トランジスタとからなる2つのMOSトランジスタの組
み合わせた構造が、ガラス基板等の透明な絶縁性基板1
9上に形成されている。
【0029】なお、このようなダブルゲート型フォトセ
ンサ10は、一般に、図1(b)に示すような等価回路
により表される。ここで、TGはトップゲート電極21
と電気的に接続されたトップゲート端子、BGはボトム
ゲート電極22と電気的に接続されたボトムゲート端
子、Sはソース電極12と電気的に接続されたソース端
子、Dはドレイン電極13と電気的に接続されたドレイ
ン端子である。
【0030】次いで、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサの駆動制御方法について、図面を参照して説明す
る。図2は、ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆
動制御方法の一例を示すタイミングチャートであり、図
3は、ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であ
り、図4は、ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の
光応答特性を示す図である。ここでは、上述したダブル
ゲート型フォトセンサの構成(図1)を適宜参照しなが
ら説明する。まず、リセット動作においては、図2、図
3(a)に示すように、ダブルゲート型フォトセンサ1
0のトップゲート端子TGにパルス電圧(以下、「リセ
ットパルス」と記す;例えば、Vtg=+15Vのハイレ
ベル)φTを印加して、半導体層11、及び、ブロック
絶縁膜14における半導体層11との界面近傍に蓄積さ
れているキャリヤ(ここでは、正孔)を放出する(リセ
ット期間Trst)。
【0031】次いで、電荷蓄積動作においては、図2、
図3(b)に示すように、トップゲート端子TGにロー
レベル(例えば、Vtg=−15V)のバイアス電圧φT
を印加することにより、リセット動作を終了し、キャリ
ヤ蓄積動作(電荷蓄積動作)による電荷蓄積期間Taが
スタートする。電荷蓄積期間Taにおいては、トップゲ
ート電極21側から入射した光量に応じて半導体層11
の入射有効領域、すなわち、キャリヤ発生領域で電子−
正孔対が生成され、半導体層11、及び、ブロック絶縁
膜14における半導体層11との界面近傍、すなわち、
チャネル領域周辺に正孔が蓄積される。
【0032】そして、プリチャージ動作においては、図
2、図3(c)に示すように、電荷蓄積期間Taに並行
して、プリチャージパルスφpgに基づいてドレイン端子
Dに所定の電圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加し、ド
レイン電極13に電荷を保持させる(プリチャージ期間
Tprch)。次いで、読み出し動作においては、図2、図
3(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを経過
した後、ボトムゲート端子BGにハイレベル(例えば、
Vbg=+10V)のバイアス電圧(読み出し選択信号;
以下、「読み出しパルス」と記す)φBを印加すること
(選択状態)により、ダブルゲート型フォトセンサ10
をON状態にする(読み出し期間Tread)。
【0033】ここで、読み出し期間Treadにおいては、
チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)が逆極性の
トップゲート端子TGに印加されたVtg(−15V)を
緩和する方向に働くため、ボトムゲート端子BGのVbg
(+15V)によりnチャネルが形成され、ドレイン電
流に応じてドレイン端子Dの電圧(ドレイン電圧)VD
は、図4(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpgか
ら時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0034】すなわち、電荷蓄積期間Taにおける電荷
蓄積状態が明状態の場合には、図3(d)に示すよう
に、チャネル領域に入射光量に応じたキャリヤ(正孔)
が捕獲されているため、トップゲート端子TGの負バイ
アスを打ち消すように作用し、この打ち消された分だけ
ボトムゲート端子BGの正バイアスによって、ダブルゲ
ート型フォトセンサ10はON状態となる。そして、こ
の入射光量に応じたON抵抗に従って、図4(a)に示
すように、ドレイン電圧VDは、低下することになる。
一方、電荷蓄積状態が暗状態で、チャネル領域にキャリ
ヤ(正孔)が蓄積されていない場合には、図3(e)に
示すように、トップゲート端子TGに負バイアスをかけ
ることによって、ボトムゲート端子BGの正バイアスが
打ち消され、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF
状態となり、図4(a)に示すように、ドレイン電圧V
Dが、ほぼそのまま保持されることになる。
【0035】したがって、図4(a)に示したように、
ドレイン電圧VDの変化傾向は、トップゲート端子TG
へのリセットパルスφTの印加によるリセット動作の終
了時点から、ボトムゲート端子BGに読み出しパルスφ
Bが印加されるまでの時間(電荷蓄積期間Ta)に受光
した光量に深く関連し、蓄積されたキャリヤが多い場合
(明状態)には急峻に低下する傾向を示し、また、蓄積
されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低
下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがス
タートして、所定の時間経過後のドレイン電圧VD(=
Vrd)を検出することにより、あるいは、所定のしきい
値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検出
することにより、ダブルゲート型フォトセンサ10に入
射した光(照射光)の光量が換算される。
【0036】なお、図2に示したタイミングチャートに
おいて、プリチャージ期間Tprchの経過後、図3
(f)、(g)に示すように、ボトムゲート端子BGに
ローレベル(例えば、Vbg=0V)を印加した状態(非
選択状態)を継続すると、ダブルゲート型フォトセンサ
10はOFF状態を持続し、図4(b)に示すように、
ドレイン電圧VDは、プリチャージ電圧Vpgに近似する
電圧を保持する。このように、ボトムゲート端子BGへ
の電圧の印加状態により、ダブルゲート型フォトセンサ
10の読み出し状態を選択、非選択状態に切り替える選
択機能が実現される。
【0037】<フォトセンサシステム>次いで、上述し
たダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステム
について、図面を参照して説明する。図5は、ダブルゲ
ート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォト
センサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成
図である。
【0038】図5に示すように、フォトセンサシステム
は、大別して、多数のダブルゲート型フォトセンサ10
を、例えば、n行×m列(n、mは任意の自然数)のマ
トリクス状に配列したフォトセンサアレイ100と、各
ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子T
G(トップゲート電極21)及びボトムゲート端子BG
(ボトムゲート電極22)を各々行方向に接続して伸延
するトップゲートライン101及びボトムゲートライン
102と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイ
ン端子D(ドレイン電極13)を列方向に接続したドレ
インライン(データライン)103と、ソース端子S
(ソース電極12)を列方向に接続するとともに、接地
電位に接続されたソースライン(コモンライン)104
と、トップゲートライン101に接続されたトップゲー
トドライバ110と、ボトムゲートライン102に接続
されたボトムゲートドライバ120と、ドレインライン
103に接続されたコラムスイッチ131、プリチャー
ジスイッチ132、アンプ133からなるドレインドラ
イバ130と、を有して構成されている。
【0039】ここで、トップゲートライン101は、図
1に示したトップゲート電極21とともに、ITO等の
透明導電層で一体的に形成され、ボトムゲートライン1
02、ドレインライン103並びにソースライン104
は、それぞれボトムゲート電極22、ソース電極12、
ドレイン電極13と同一の励起光に不透明な材料で一体
的に形成されている。また、ソースライン104には、
後述するプリチャージ電圧Vpgに応じて設定される定電
圧Vssが印加されるが、接地電位(GND)であっても
よい。
【0040】なお、図5において、φtgは、リセット電
圧及び光キャリア蓄積電圧のいずれかとして選択的に出
力されるパルス信号φT1、φT2、…φTk、…φT
nを生成するための制御信号であり、φbgは、読み出し
電圧及び非読み出し電圧のいずれかとして選択的に出力
されるパルス信号φB1、φB2、…φBk、…φBn
を生成するための制御信号、φpgは、プリチャージ電圧
Vpgを印加するタイミングを制御するプリチャージパル
スである。
【0041】このような構成において、トップゲートド
ライバ110からトップゲートライン101を介して、
トップゲート端子TGに信号φTk(kは任意の自然
数;k=1、2、・・・n)を印加することにより、フ
ォトセンス機能が実現され、ボトムゲートドライバ12
0からボトムゲートライン102を介して、ボトムゲー
ト端子BGに信号φBkを印加し、ドレインライン10
3を介して検出信号をドレインドライバ130に取り込
んで、シリアルデータ又はパラレルデータの出力電圧V
outとして出力することにより、選択読み出し機能が実
現される。
【0042】上述したフォトセンサシステムの駆動制御
方法は、基本的には、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサの駆動制御方法(図2参照)を1処理サイクルとし
て、フォトセンサアレイを構成するマトリクスの行数分
シリアル(時系列的)に繰り返すことにより実現される
が、例えば、読取精度を高精細化するためにフォトセン
サアレイを高密度化した場合には、被写体画像の読取所
要時間が増大して、フォトセンサシステムの実用化の面
で好ましくない。そこで、ダブルゲート型フォトセンサ
を用いたフォトセンサシステムにおいては、例えば、上
述した特開2001−148807号公報等に記載され
ているように、以下に示すような駆動制御方法を適用す
ることにより読取所要時間を大幅に短縮することができ
る。
【0043】図6は、上述したフォトセンサシステムの
駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
ここでは、図5に示したフォトセンサシステムの構成を
適宜参照しながら、駆動制御方法を説明する。図6に示
すように、まず、トップゲートドライバ110からトッ
プゲートライン101を介して、リセットパルスφT
1、φT2、…φTk-1、φTk、…φTn(kは任意
の自然数;k=1、2、・・・n)を順次印加して、リ
セット期間Trstをスタートし、各行ごとのダブルゲー
ト型フォトセンサ10を初期化する。
【0044】次いで、リセットパルスφT1、φT2、
…φTk-1、φTk、…φTnが順次立ち下がり、リセ
ット期間Trstが終了することにより、電荷蓄積期間T
aがスタートして、各行ごとのダブルゲート型フォトセ
ンサ10に入射される光量に応じてチャネル領域に電荷
(正孔)が発生し、蓄積される。ここで、図6に示すよ
うに、電荷蓄積期間Ta内に並行して、ドレインドライ
バ130にプリチャージパルスφpgを印加することによ
り、プリチャージ期間Tprchをスタートし、ドレインラ
イン103にプリチャージ電圧Vpgを印加して各行ごと
のダブルゲート型フォトセンサ10のドレイン電極に所
定の電圧を保持させるプリチャージ動作が行われる。
【0045】次いで、電荷蓄積期間Ta及びプリチャー
ジ期間Tprchが終了したダブルゲート型フォトセンサ1
0に対して、他の行におけるリセット動作、プリチャー
ジ動作及び読み出し動作のための各信号の印加タイミン
グと時間的に重ならないタイミングで、各行ごとにボト
ムゲートドライバ120からボトムゲートライン102
を介して、読み出しパルスφB1、φB2、…φBk-
1、φBk、…φBnを順次印加して、読み出し期間Tr
eadをスタートし、各行ごとのダブルゲート型フォトセ
ンサ10に蓄積された電荷に対応するドレイン電圧VD
1、VD2、VD3、…VDmの変化を、ドレインドラ
イバ130により、各ドレインライン103を介して同
時に検出し、シリアルデータ又はパラレルデータからな
る出力電圧Voutとして読み出す。
【0046】ここで、本駆動制御方法においては、行ご
とのリセットパルスφT1、φT2、φT3、…φT
n、読み出しパルスφB1、φB2、φB3、…φB
n、及び、プリチャージパルスφpgの印加タイミングの
間隔(Tdelay)を、次の(1)式に示すように、リセ
ットパルスによるリセット期間Trstと、読み出しパル
スによる読み出し期間Treadと、プリチャージパルスに
よるプリチャージ期間Tprchとの合計時間、又は、それ
以上に設定する。 Tdelay=Trst+Tprch+Tread ・・・(1) これにより、リセット動作、プリチャージ動作、読み出
し動作が時間的に重なって実行されることがなく、さら
に、各行ごとの処理サイクルの一部を時間的にオーバー
ラップさせることができるので、全ての行におけるリセ
ット動作が終了する前に読み出し動作を行うことがで
き、2次元画像の読み出し動作を良好に実行しつつ、当
該読出所要時間を大幅に短縮することができる。
【0047】<2次元画像読取装置>次に、本発明に係
るフォトセンサシステムを適用した2次元画像読取装置
の一実施形態について、図面を参照して説明する。な
お、以下に示す実施形態においては、フォトセンサとし
て、上述したダブルゲート型フォトセンサを適用し、ト
ップゲート電極を第1のゲート電極として電圧(リセッ
トパルス)を印加することにより、フォトセンス機能を
実現するとともに、ボトムゲート電極を第2のゲート電
極として電圧(読み出しパルス)を印加することによ
り、チャネル領域に蓄積された電荷量を読み出す機能を
実現するものとして説明する。図7は、本発明に係るフ
ォトセンサシステムを適用した2次元画像読取装置の全
体構成を示すブロック図である。なお、ここでは、図
1、図5に示したダブルゲート型フォトセンサ及びフォ
トセンサシステムの構成を適宜参照しながら説明する。
また、図5に示したフォトセンサシステムと同等の構成
については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又
は省略する。
【0048】図7に示すように、本実施形態に係る2次
元画像読取装置は、大別して、図5に示したフォトセン
サシステムと同様に、ダブルゲート型フォトセンサ10
を2次元配列して構成されるフォトセンサアレイ100
と、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端
子TGに所定のタイミングで、所定のトップゲート電圧
(リセットパルス)を印加するトップゲートドライバ
(リセット手段)110と、ダブルゲート型フォトセン
サ10のボトムゲート端子BGに所定のタイミングで、
所定のボトムゲート電圧(読み出しパルス)を印加する
ボトムゲートドライバ(読み出し手段)120と、ダブ
ルゲート型フォトセンサ10へのプリチャージ電圧の印
加及びドレイン電圧の読み出しを行うコラムスイッチ1
31、プリチャージスイッチ132、アンプ133から
なるドレインドライバ(プリチャージ手段、出力手段)
130と、読み出されたドレイン電圧(アナログ信号)
をデジタル信号からなる画像出力信号(画像データ)に
変換するアナログ−デジタル変換器(以下、「A/Dコ
ンバータ」と記す)140と、フォトセンサアレイ10
0による被写体画像の読取動作制御や画像データの照
合、加工等の所定の処理を実行する外部機能部200と
のデータのやり取り等を行うとともに、上述した画像読
取動作及び後述する感度調整用読取動作(すなわち、本
発明に係るフォトセンサの駆動制御方法)を実行制御す
る機能を備えたコントローラ(タイミング制御手段)1
50と、読取画像データや画像読取感度の設定等に関連
するデータ等を記憶するRAM160と、を有して構成
されている。ここで、フォトセンサアレイ100、トッ
プゲートドライバ110、ボトムゲートドライバ12
0、ドレインドライバ130は、図5に示したフォトセ
ンサシステムと同等の構成及び機能を有しているので、
その詳細な説明を省略する。
【0049】コントローラ150は、トップゲートドラ
イバ110及びボトムゲートドライバ120に制御信号
φtg、φbgを出力することにより、図2及び図6に示し
たように、トップゲートドライバ110及びボトムゲー
トドライバ120の各々から、フォトセンサアレイ10
0を構成する各ダブルゲート型フォトセンサ10のトッ
プゲート端子TG及びボトムゲート端子BGに所定の信
号電圧(リセットパルスφTk、読み出しパルスφB
k)を印加する動作を制御する。また、コントローラ1
50は、被写体画像の読み取り動作において、プリチャ
ージスイッチ132にプリチャージパルスφpgを出力す
ることにより、各ダブルゲート型フォトセンサ10のド
レイン端子Dにプリチャージ電圧Vpgを印加して、読み
取られた被写体の画像パターンに対応して各ダブルゲー
ト型フォトセンサ10に蓄積された電荷量に応じたドレ
イン電圧VDを検出する動作を制御する。
【0050】特に、本実施形態においては、図6に示し
た正規の被写体画像の読取動作(画像読取動作)におい
て、フォトセンサアレイ100を構成する少なくとも2
つの異なる行間に印加されるリセットパルスφTk及び
読み出しパルスφBkのいずれのタイミングも相互に時
間的に重ならないように設定するとともに、各行ごとの
処理サイクルの一部(電荷蓄積期間相互)を時間的にオ
ーバーラップさせた期間を有するように設定する。ま
た、後述する感度調整用読取動作において、上記画像読
取動作と同等のタイミング制御に加え、少なくとも、フ
ォトセンサアレイ100の所定の領域に含まれる行範囲
に対してのみ、各行ごとに設定される電荷蓄積期間が順
次変化するように、上記リセットパルス、プリチャージ
パルス及び読み出しパルスの印加タイミングを制御し
て、正規の画像読取動作に適した画像読取感度(電荷蓄
積期間)を抽出、設定する機能を有している。
【0051】さらに、コントローラ150には、ドレイ
ンドライバ130から出力される出力電圧Voutが、A
/Dコンバータ140を介してデジタル信号に変換さ
れ、画像出力信号として入力される。コントローラ15
0は、この画像出力信号に対して、所定の画像処理を施
したり、RAM160への書き込み、読み出しを行うと
ともに、画像データの照合や加工等の所定の処理を実行
する外部機能部200に対するインタフェースとしての
機能をも備えている。
【0052】次に、本発明に係るフォトセンサシステム
におけるフォトセンサの駆動制御方法について詳しく説
明する。ここで、本発明に係る駆動制御方法は、上述し
た一連の画像読取動作に基づいて、正規の被写体画像を
読み取る動作(図6に示した画像読取動作)とは別個
に、該画像読取動作における最適な画像読取感度(すな
わち、電荷蓄積時間)を設定するために、任意のタイミ
ング(例えば、上記画像読取動作の直前等)で実行され
る感度調整用読取動作に適用される。なお、以下に示す
各実施形態においては、フォトセンサとして上述したダ
ブルゲート型フォトセンサを適用した場合について示す
が、本発明の構成は、このダブルゲート型フォトセンサ
に限定されるものではなく、他の構成のフォトセンサを
用いたフォトセンサシステムに対しても同様に適用する
ことができる。
【0053】<第1の実施形態>図8は、本発明に係る
フォトセンサの駆動制御方法におけるフォトセンサアレ
イの領域分割を示す概念図であり、図9は、本発明に係
るフォトセンサの駆動制御方法の第1の実施形態を示す
タイミングチャートであり、図10は、本実施形態にお
けるリセットパルスと読み出しパルスの印加状態を示す
概念図である。ここでは、図5に示したフォトセンサシ
ステムを適宜参照しながら、駆動制御方法を説明する。
【0054】本実施形態に係る駆動制御方法は、図8に
示すように、フォトセンサアレイを構成するマトリクス
のうち、任意の行範囲(例えば、1行目からi行目まで
の範囲(iは任意の自然数;i=1、2、・・・n))
を領域RAとし、該領域RAに含まれない行範囲(例え
ば、i行目からn行目までの範囲)を領域RBとして、
図9に示すように、まず、ダブルゲート型フォトセンサ
10のトップゲート端子TGを行方向に接続するトップ
ゲートライン101の1行目からn行目まで順方向に、
上記(1)式に示したパルス間隔Tdelayを基準とした
時間間隔で、リセットパルスφT1、φT2、…φTn
-1、φTnを順次時間的にタイミングをずらして印加
(立ち上がり/立ち下がり)することにより、リセット
期間Trstに続いて、電荷蓄積期間Taを順次スタート
して、各行ごとのダブルゲート型フォトセンサ10を初
期化した後、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップ
ゲート電極側から入射する光量に応じてチャネル領域に
発生する電荷(正孔)を蓄積する。
【0055】一方、上記トップゲートライン101の1
行目からn行目まで順方向にリセットパルスを印加する
リセット動作と並行し、かつ、リセットパルスの印加タ
イミングとは時間的に重ならない任意のタイミングで、
ダブルゲート型フォトセンサ10のボトムゲート端子B
Gを行方向に接続するボトムゲートライン102のn行
目から1行目まで逆方向に、上記(1)式に示したパル
ス間隔Tdelayを基準とした時間間隔で、読み出しパル
スφBn、φBn-1、…φB2、φB1を順次時間的に
タイミングをずらして印加する。
【0056】ここで、領域RAと領域RBの境界となる
i行目において、上述したリセットパルスφTiの印加
から読み出しパルスφBiの印加までの電荷蓄積期間T
aiが、他の行(1行目からi行目)における電荷蓄積期
間に比較して最小(最短)となるように、読み出しパル
スφBn、φBn-1、…φB2、φB1の印加タイミン
グを設定する。また、領域RAに含まれるi行目から1
行目のボトムゲートライン102に接続されたダブルゲ
ート型フォトセンサに対してのみ、読み出しパルスφB
i、φBi-1、…φB2、φB1の印加に先立って、各
行に設定される電荷蓄積期間内に並行して、各行のダブ
ルゲート型フォトセンサ10のドレインライン103に
プリチャージパルスφpgを印加(立ち上がり/立ち下が
り)することにより、プリチャージ期間Tprchに続い
て、読み出し期間Treadをスタートする。
【0057】これにより、(i−1)行目から1行目の
各行における電荷蓄積期間Taは、i行目に設定される
電荷蓄積期間Taiを最小期間として、パルス間隔Tdela
yの2倍の時間間隔で増加するように設定される。すな
わち、各行の電荷蓄積期間Taは、次の(2)式のよう
に表される。 Ta=2×Tdelay×L+Tai ……(2) ここで、Lは0以上の整数よりなる変数であって、(i
−1)行目から1行目ではLの値が0、1、……、i−
2となる。すなわち、i行目に設定される電荷蓄積期間
Taiを微少時間とすると、図10に示すように、一画面
の読み込み処理によって、電荷蓄積期間Taは、概略、
パルス間隔Tdelayの2倍の時間を整数倍した値でi種類
の異なる値に設定されることになり、i種類の異なる画
像読取感度による読み込み処理(電荷蓄積動作)が実行
されることになる。
【0058】そして、上述した読み出しパルスφBi、
φBi−1、…φB2、φB1の印加により、各々異な
る電荷蓄積期間Taが設定された領域RAに含まれるi
行目から1行目のダブルゲート型フォトセンサ10にお
いてのみ、各電荷蓄積期間Taに蓄積された電荷に対応
する電圧変化VD1、VD2、VD3、…VDmが、ド
レインライン103を介してコラムスイッチ131によ
り取り込まれて読み出される。
【0059】一方、読み出しパルスφBn、φBn−
1、…φBi+1が印加された後、リセットパルスφT
i+1、…φTn-1、φTnが印加されることになり、
上記電荷蓄積期間Taが設定されず、かつ、プリチャー
ジパルスφpgが印加されない領域RBに含まれる(i+
1)行目からn行目のダブルゲート型フォトセンサ10
においては、実質的に電圧変化VD1、VD2、VD
3、…VDmが読み出されない。ここで、領域RBに含
まれる(i+1)行目からn行目のダブルゲート型フォ
トセンサ10に対して、領域RAに含まれるダブルゲー
ト型フォトセンサの場合とは逆の順序で、リセットパル
ス及び読み出しパルスが印加される状態をそのまま継続
するように設定することにより、例えば、各行ごとの各
パルスの印加タイミングを、感度調整用読取動作後に実
行する正規の画像読取動作におけるタイミングと同じに
して、画像読取に係る駆動制御を簡易化することができ
る。
【0060】すなわち、領域RAに含まれる1行目から
i行目のダブルゲート型フォトセンサ10は、調整用画
像の読取動作に使用されて読取データが出力され、感度
設定処理に寄与することになり、領域RBに含まれる
(i+1)行目からn行目のダブルゲート型フォトセン
サ10は、調整用画像の読取動作に使用されることなく
読取データが出力されず、感度設定処理に寄与しないこ
とになる。なお、上述したような感度調整用読取動作に
より読み取られた調整用画像に基づいて、最適な画像読
取感度(電荷蓄積時間)を設定する手法としては、上述
した従来技術に示した場合と同様に、調整用画像の列方
向の明度データの変位(差分)が最大となる行を抽出し
て、該行に設定された電荷蓄積期間を最適感度として設
定する手法等を良好に適用することができる。
【0061】ここで、上述した一連の感度設定処理によ
り設定された最適感度を用いた正規の画像読取動作とし
ては、例えば、上述した図6に示した画像読取動作をそ
のまま適用して、図10に示すように、各行ごとのリセ
ットパルス、プリチャージパルス及び読み出しパルス
を、上記最適感度に対応する電荷蓄積時間を有するよう
に印加するとともに、1行目からn行目の順方向に、所
定のパルス間隔Tdelayを基準とした時間間隔で、順次
ずらして印加するものであってもよいし、n行目から1
行目の逆方向に、所定の時間間隔で、順次ずらして印加
するものであってもよい。また、調整用読取動作は、上
述したように、リセットパルスを1行目からn行目の順
方向に順次印加し、読み出しパルスをn行目から1行目
の逆方向に順次印加する場合に限定されるものではな
く、リセットパルスをn行目から1行目の逆方向に順次
印加し、読み出しパルスを1行目からn行目の順方向に
順次印加するものであってもよい。
【0062】これにより、リセットパルスを1行目から
n行目の順方向に、また、読み出しパルスをn行目から
1行目の逆方向に順次印加させて、1回の調整用画像の
読取動作で、各行ごとに異なる画像読取感度の読取画像
を読み取る感度設定処理を適用したフォトセンサシステ
ムにおいて、所定の領域(行範囲)のダブルゲート型フ
ォトセンサのみを使用して調整用画像の読取動作を実行
することができるので、従来技術(図19参照)に示し
たように、フォトセンサアレイの全域(全行範囲)に対
して電荷蓄積期間(画像読取感度)を順次変化させた場
合に比較して、感度調整範囲が必要以上に広くなり過ぎ
ることがなく、正規の画像読取動作に対する必要な範囲
の画像読取感度で調整用画像を読み取ることができる。
したがって、感度調整用読取動作における無駄な制御処
理(過度に長い電荷蓄積時間を設定した場合の感度調整
用読取動作や最適感度抽出処理等)や時間の浪費を抑制
して、迅速かつ簡易に画像読取感度を設定することがで
きる。
【0063】<第2の実施形態>次に、本発明に係るフ
ォトセンサの駆動制御方法の第2の実施形態について、
図面を参照して説明する。図11は、本発明に係るフォ
トセンサの駆動制御方法の第2の実施形態を示すタイミ
ングチャートであり、図12は、本実施形態におけるリ
セットパルスと読み出しパルスの印加状態を示す概念図
である。ここでも、図5に示したフォトセンサシステム
を適宜参照しながら、駆動制御方法を説明する。また、
上述した第1の実施形態と同等の制御方法については、
その説明を簡略化する。本実施形態は、上述した第1の
実施形態において、フォトセンサアレイの領域RBに含
まれる(i+1)行目からn行目のダブルゲート型フォ
トセンサに対して、読み出しパルスを印加しないように
設定したことを特徴としている。
【0064】本実施形態に係る駆動制御方法は、図11
に示すように、まず、トップゲートライン101の1行
目からn行目まで順方向に、上記パルス間隔Tdelayを
基準とした時間間隔で、リセットパルスφT1、φT
2、…φTn-1、φTnを順次タイミングをずらして印
加(立ち上がり/立ち下がり)することにより、リセッ
ト期間Trstに続いて電荷蓄積期間Taを順次スタート
して、各行ごとのダブルゲート型フォトセンサ10を初
期化した後、ダブルゲート型フォトセンサ10に入射す
る光量に応じてチャネル領域に発生する電荷(正孔)を
蓄積する。
【0065】そして、フォトセンサアレイの領域RAに
含まれる1行目からi行目までのトップゲートライン1
01にリセットパルスを印加するリセット動作が終了
し、かつ、リセットパルスの印加タイミングとは時間的
に重ならない任意のタイミングで、ボトムゲートライン
102のi行目から1行目まで逆方向に、上記パルス間
隔Tdelayを基準とした時間間隔で、読み出しパルスφ
Bi、…φB2、φB1を順次タイミングをずらして印
加する。
【0066】ここで、本実施形態においても、領域RA
と領域RBの境界となるi行目において、リセットパル
スφTiの印加から読み出しパルスφBiの印加までの
電荷蓄積期間Taiが最小(最短)となるように、読み出
しパルスφBi、…φB2、φB1の印加タイミングを
設定する。また、領域RAに含まれる1行目からi行目
までのダブルゲート型フォトセンサにパルス間隔Tdela
yの時間間隔で順次印加されたリセットパルスは、領域
RBに含まれる(i+1)行目からn行目まで領域RA
と同等の時間間隔で順次印加される。すなわち、領域R
Bに含まれる(i+1)行目からn行目のダブルゲート
型フォトセンサには、リセットパルスのみが印加され
て、読み出しパルスが印加されないように設定されてい
る。さらに、i行目から1行目のボトムゲートライン1
02に接続されたダブルゲート型フォトセンサに対して
のみ、読み出しパルスφBi、φBi-1、…φB2、φ
B1の印加に先立って、各行に設定される電荷蓄積期間
内に並行して、プリチャージパルスφpgを印加(立ち上
がり/立ち下がり)することにより、プリチャージ期間
Tprchに続いて読み出し期間Treadをスタートする。
【0067】これにより、上述した第1の実施形態と同
様に、図12に示すように、フォトセンサアレイの所定
の領域のダブルゲート型フォトセンサのみを使用した一
画面の読み込み処理によって、i種類の異なる画像読取
感度が設定されるとともに、正規の画像読取動作におけ
る必要な範囲の画像読取感度で調整用画像を読み取るこ
とができるので、感度調整用読取動作における無駄な制
御処理や時間の浪費を抑制して、迅速かつ簡易に画像読
取感度を設定することができる。また、以下に示すよう
に、上記感度設定処理に寄与しない領域RBへのリセッ
トパルス及び読み出しパルスの印加に起因すると考えら
れる正規の画像読取動作における読取画像の劣化を抑制
することもできる。
【0068】以下、本実施形態に係る感度調整用読取動
作と正規の画像読取動作における読取画像の画質との関
係について、図面を参照して詳しく説明する。図13
は、第1の実施形態に係る感度調整用読取動作と正規の
画像読取動作における読取画像の画質との関係を示す画
像データであり、図14は、第2の実施形態に係る感度
調整用読取動作と正規の画像読取動作における読取画像
の画質との関係を示す画像データである。
【0069】上述した第1の実施形態に係る駆動制御方
法を感度調整用読取動作に適用した場合、領域RAにお
いては、フォトセンサアレイ100のi行目に設定され
る電荷蓄積時間(画像読取感度)を最小時間とし、1行
目方向に順次時間が長くなるように、電荷蓄積時間が設
定されているので、図13(a)に示すように、読み取
られた調整用画像の明暗状態が、i行目から1行目方向
に次第に明るくなる画像が得られるのに対して、領域R
Bにおいては、電荷の蓄積が行われないので、図13
(a)に示すように、(i+1)行目から1行目の範囲
の明暗状態が略均一な明るい画像として得られる。
【0070】このような感度調整用読取動作により得ら
れた調整用画像の明暗情報に基づいて設定された最適な
画像読取感度(電荷蓄積期間)に基づいて、例えば、単
色の均一画像(いわゆる、べた画像)を被写体画像とし
て正規の画像読取動作を実行した場合、図13(b)に
示すように、感度設定処理に寄与する領域RAにおいて
は、被写体画像に対応した均一な明度を有する画像が得
られたのに対して、感度設定処理に寄与しない領域RB
においては、領域RAとは異なる明度の画像が得られ
た。また、指紋の凹凸パターンを被写体画像として正規
の画像読取動作を実行した場合にあっても、図13
(c)に示すように、領域RAにおいては、被写体画像
に対応したほぼ均一な明度を有する画像が得られたのに
対して、領域RBにおいては、図13(b)に示したよ
うな顕著な差異ではないものの、領域RAよりもやや明
るい画像が得られた。すなわち、上述した第1の実施形
態においては、被写体画像のパターンや明暗状態等によ
って、領域RA、RB間で顕著な明度の段差が生じるこ
とが判明した。なお、図13(d)は、図13(b)に
示した読取画像と対比するため、感度設定処理を行うこ
となく、既定の画像読取感度(電荷蓄積期間)をそのま
ま正規の感度調整用読取動作に適用した場合におけるべ
た画像の読取画像であって、全域にわたって均一な明度
の画像が得られた。
【0071】このことから、領域RA、RB間に生じる
明度の段差は、感度調整用読取動作において、領域RB
に含まれる(i+1)行目からn行目のダブルゲート型
フォトセンサに印加されるリセットパルス及び読み出し
パルスと密接な関係があり、ダブルゲート型フォトセン
サに読み出しパルスが印加された後にリセットパルスが
印加された場合と、本来のリセットパルス後に読み出し
パルスが印加された場合のトップゲート電極の電位状態
が、微妙に異なることに起因して発生するものと推定さ
れる。
【0072】これに対して、第2の実施形態に係る駆動
制御方法を感度調整用読取動作に適用し、べた画像を被
写体画像として正規の画像読取動作を実行した場合、図
14(a)に示すように、領域RA、RB間の明度の段
差が小さい画像が得られ、特に、指紋の凹凸パターンを
被写体画像として正規の画像読取動作を実行した場合に
あっては、図14(b)に示すように、その明度の段差
が認識されない程度にほぼ均一な明度を有する画像が得
られ、画質が改善されることが判明した。これは、感度
調整用読取動作において、領域RBのダブルゲート型フ
ォトセンサに対して読み出しパルスを印加することな
く、リセットパルスのみを印加し、さらに正規の画像読
取装置において、再度リセットパルスが印加されること
により、ダブルゲート型フォトセンサのトップゲート電
極の電位状態が、本来のリセット状態により近似するこ
とに起因するものと推定される。
【0073】<第3の実施形態>次に、本発明に係るフ
ォトセンサの駆動制御方法の第3の実施形態について、
図面を参照して説明する。図15は、本発明に係るフォ
トセンサの駆動制御方法の第3の実施形態を示すタイミ
ングチャートであり、図16は、本実施形態におけるリ
セットパルスと読み出しパルスの印加状態を示す概念図
である。ここでも、図5に示したフォトセンサシステム
を適宜参照しながら、駆動制御方法を説明する。また、
上述した第1の実施形態と同等の制御方法については、
その説明を簡略化する。本実施形態は、上述した第1の
実施形態において、フォトセンサアレイの領域RBに含
まれる(i+1)行目からn行目のダブルゲート型フォ
トセンサに対して、リセットパルス及び読み出しパルス
のいずれも印加しないように設定したことを特徴として
いる。
【0074】本実施形態に係る駆動制御方法は、図15
に示すように、まず、フォトセンサアレイ100の領域
RAに含まれるトップゲートライン101の1行目から
i行目まで順方向に、上記パルス間隔Tdelayを基準と
した時間間隔で、リセットパルスφT1、φT2、…φ
Tiを順次時間的にタイミングをずらして印加(立ち上
がり/立ち下がり)することにより、リセット期間Trs
tに続いて電荷蓄積期間Taを順次スタートして、領域
RAの各行ごとのダブルゲート型フォトセンサ10を初
期化した後、ダブルゲート型フォトセンサ10に入射す
る光量に応じてチャネル領域に発生する電荷(正孔)を
蓄積する。
【0075】そして、領域RAに含まれる1行目からi
行目までのトップゲートライン101にリセットパルス
を印加するリセット動作が終了し、かつ、リセットパル
スの印加タイミングとは時間的に重ならない任意のタイ
ミングで、ボトムゲートライン102のi行目から1行
目まで逆方向に、上記パルス間隔Tdelayを基準とした
時間間隔で、読み出しパルスφBi、…φB2、φB1
を順次時間的にタイミングをずらして印加する。すなわ
ち、領域RBに含まれる(i+1)行目からn行目のダ
ブルゲート型フォトセンサ10には、リセットパルス及
び読み出しパルスのいずれも印加されないように設定さ
れている。
【0076】ここで、本実施形態においても、領域RA
と領域RBの境界となるi行目において、リセットパル
スφTiの印加から読み出しパルスφBiの印加までの
電荷蓄積期間Taiが最小(最短)となるように、読み出
しパルスφBi、…φB2、φB1の印加タイミングを
設定する。また、i行目から1行目のボトムゲートライ
ン102に接続されたダブルゲート型フォトセンサに対
してのみ、読み出しパルスφBi、φBi-1、…φB
2、φB1の印加に先立って、各行に設定される電荷蓄
積期間内に並行して、プリチャージパルスφpgを印加
(立ち上がり/立ち下がり)することにより、プリチャ
ージ期間Tprchに続いて読み出し期間Treadをスタート
する。
【0077】これにより、上述した第1及び第2の実施
形態と同様に、図16に示すように、フォトセンサアレ
イの所定の領域のダブルゲート型フォトセンサのみを使
用した一画面の読み込み処理によって、i種類の異なる
画像読取感度が設定されるとともに、正規の画像読取動
作における必要な範囲の画像読取感度で調整用画像を読
み取ることができるので、感度調整用読取動作における
無駄な制御処理や時間の浪費を抑制して、迅速かつ簡易
に画像読取感度を設定することができる。また、上述し
た第2の実施形態と同様に、上記感度設定処理に寄与し
ない領域RBへのリセットパルス及び読み出しパルスの
印加に起因すると考えられる正規の画像読取動作におけ
る読取画像の劣化を抑制することもできる。
【0078】ここで、本実施形態に係る感度調整用読取
動作と正規の画像読取動作における読取画像の画質との
関係について、図面を参照して説明する。図17は、本
実施形態に係る感度調整用読取動作と正規の画像読取動
作における読取画像の画質との関係を示す画像データで
ある。なお、必要に応じて上述した第1及び第2の実施
形態における画像データ(図13、図14)を参照す
る。
【0079】本実施形態に係る駆動制御方法を感度調整
用読取動作に適用し、べた画像を被写体画像として正規
の画像読取動作を実行した場合、図17(a)に示すよ
うに、領域RA、RB間の明度の段差は、第1の実施形
態に示した画像データ(図13(b)参照)に比較し
て、小さく抑制された画像が得られ、特に、指紋の凹凸
パターンを被写体画像として正規の画像読取動作を実行
した場合にあっては、図17(b)に示すように、第2
の実施形態に示した画像データ(図14(b)参照)と
略同様に、その明度の段差が認識されない程度にほぼ均
一な明度を有する画像が得られ、画質が改善されること
が判明した。これは、感度調整用読取動作において、領
域RBのダブルゲート型フォトセンサに対してリセット
パルス及び読み出しパルスを印加することなく、正規の
画像読取動作において、リセットパルスが印加されるこ
とにより、ダブルゲート型フォトセンサのトップゲート
電極の電位状態が、本来のリセット状態により近似する
ことに起因するものと推定される。なお、図17(b)
ではわかりにくいが、領域RAにおいては、感度調整用
読取動作によりリセットパルス、プリチャージパルス、
読み出しパルスが順次印加された後に、正規の画像読取
動作によりリセットパルスが印加されているため、領域
RBに比較して若干暗い画像となるが、画質に大きな劣
化を及ぼすほどではない。
【0080】なお、上述した各実施形態においては、図
19の従来技術に示したように、リセットパルスと読み
出しパルスを逆方向に順次印加することにより、画像読
取感度を順次変化させる電荷蓄積期間の設定方法を採用
した感度調整用読取動作に適用した場合についてのみ説
明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、
例えば、図18の従来技術に示したように、一括して同
時にリセットパルスを印加する手法を採用した感度調整
用読取動作に適用するものであってもよい。要するに、
正規の画像読取動作の感度設定処理において、必要以上
の過大な(長い)電荷蓄積時間(画像読取感度)が設定
される場合や、さらに、このような無駄な制御処理を抑
制するために、フォトセンサアレイの特定の領域に対し
てのみ、感度調整用読取動作を実行した場合に、正規の
画像読取動作により読み取られた画像に明度の段差等の
劣化が生じる場合に良好に適用することができる。
【0081】また、上述した各実施形態に示したよう
に、感度設定動作(感度調整用読取動作)は、正規の画
像読取動作の直前に実行されるものに限定されるもので
はなく、正規の画像読取動作とは別個の任意のタイミン
グで実行されるものであってもよい。さらに、上述した
各実施形態においては、本発明に係るフォトセンサシス
テム及びフォトセンサの駆動制御方法を指紋読取装置に
適用した場合についてのみ示したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、明暗パターンからなる2次元画
像を有する被写体であれば、印刷物等であってもよいこ
とはいうまでもない。
【0082】
【発明の効果】本発明に係るフォトセンサシステム及び
そのフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの駆動
制御方法によれば、正規の画像読取動作に設定される読
取感度を調整するための感度調整用読取動作を実行する
フォトセンサシステムにおいて、感度調整用読取動作の
際に、少なくとも、フォトセンサアレイの所定の領域に
含まれる各行のフォトセンサに対してのみ、リセットパ
ルス及び読み出しパルスが順次印加されるようにタイミ
ングが制御されるとともに、上記所定の領域に含まれる
各行のフォトセンサに設定される電荷蓄積期間が相互に
異なるようにタイミングが制御されるので、フォトセン
サアレイの所定の領域のみを利用して、正規の画像読取
動作における必要な感度調整範囲でのみ感度調整用読取
動作を実行することができ、感度設定処理における無駄
な制御処理を回避して、感度設定処理を迅速かつ簡易に
実行して、正規の画像読取動作のための適切な読取感度
を設定することができる。
【0083】また、上述したような感度設定処理に寄与
する所定の領域以外の除外領域に対して、感度調整用読
取動作の際に、リセットパルスのみを印加するように、
もしくは、リセットパルス及び読み出しパルスのいずれ
も印加しないようにタイミングを制御しているので、該
除外領域に読み出しパルスが印加された後に、リセット
パルスが印加されることによる被写体画像の画質の劣化
を改善して、良好な被写体画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す
断面構造図である。
【図2】ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆動制
御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であ
る。
【図4】ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の光応
答特性を示す図である。
【図5】ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して
構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシ
ステムの概略構成図である。
【図6】フォトセンサシステムの駆動制御方法の一例を
示すタイミングチャートである。
【図7】本発明に係るフォトセンサシステムを適用した
2次元画像読取装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図8】本発明に係るフォトセンサの駆動制御方法にお
けるフォトセンサアレイの領域分割を示す概念図であ
る。
【図9】本発明に係るフォトセンサの駆動制御方法の第
1の実施形態を示すタイミングチャートである。
【図10】本実施形態におけるリセットパルスと読み出
しパルスの印加状態を示す概念図である。
【図11】本発明に係るフォトセンサの駆動制御方法の
第2の実施形態を示すタイミングチャートである。
【図12】本実施形態におけるリセットパルスと読み出
しパルスの印加状態を示す概念図である。
【図13】第1の実施形態に係る感度調整用読取動作と
正規の画像読取動作における読取画像の画質との関係を
示す画像データである。
【図14】第2の実施形態に係る感度調整用読取動作と
正規の画像読取動作における読取画像の画質との関係を
示す画像データである。
【図15】本発明に係るフォトセンサの駆動制御方法の
第3の実施形態を示すタイミングチャートである。
【図16】本実施形態におけるリセットパルスと読み出
しパルスの印加状態を示す概念図である。
【図17】本実施形態に係る感度調整用読取動作と正規
の画像読取動作における読取画像の画質との関係を示す
画像データである。
【図18】従来技術における感度調整用読取動作の一例
を示すタイミングチャートである。
【図19】従来技術における感度調整用読取動作の他の
例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】 10 ダブルゲート型フォトセンサ 100 フォトセンサアレイ 101 トップゲートライン 102 ボトムゲートライン 110 トップゲートドライバ 120 ボトムゲートドライバ 131 コラムスイッチ 132 プリチャージスイッチ 133 アンプ 140 A/Dコンバータ 150 コントローラ 200 外部機能部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA05 AB01 BA05 CA11 CA32 DD09 FB03 FB09 FB13 5C024 CX03 CX51 CX61 GY31 JX08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配列された複数のフォト
    センサよりなるフォトセンサアレイを備えたフォトセン
    サシステムにおいて、 前記フォトセンサアレイの所定の行にリセットパルスを
    印加して、当該行の複数のフォトセンサを初期化するリ
    セット手段と、 前記複数のフォトセンサに所定の電圧のプリチャージパ
    ルスを印加するプリチャージ手段と、 前記初期化終了後、照射された光により発生する電荷を
    蓄積する電荷蓄積期間が経過し、かつ、前記プリチャー
    ジパルスを印加するプリチャージ動作が終了した前記所
    定の行の複数のフォトセンサに対して読み出しパルスを
    印加する読み出し手段と、 前記読み出しパルスを印加する読み出し期間に、前記プ
    リチャージ動作により印加され、前記電荷蓄積期間に蓄
    積された電荷に応じて変化した電圧を読み出して出力電
    圧として出力する出力手段と、 正規の画像読取動作に適用される画像読取感度を抽出す
    るための画像読み取りを行う感度調整用読取動作におい
    て、少なくとも、前記フォトセンサアレイの所定の領域
    の各行のフォトセンサに対してのみ、前記リセットパル
    ス、前記プリチャージパルス及び前記読み出しパルスを
    順次印加するとともに、該各行のフォトセンサに設定さ
    れる前記電荷蓄積期間が相互に異なるようにタイミング
    を制御するタイミング制御手段と、を備えていることを
    特徴とするフォトセンサシステム。
  2. 【請求項2】 前記タイミング制御手段は、前記感度調
    整用読取動作の際に、前記フォトセンサアレイの全領域
    の各行のフォトセンサに対して、前記リセットパルスを
    順次印加するとともに、前記フォトセンサアレイの所定
    の領域の各行のフォトセンサに対してのみ、前記読み出
    しパルスを順次印加するように、前記リセットパルス及
    び前記読み出しパルスの印加タイミングを設定すること
    を特徴とする請求項1記載のフォトセンサシステム。
  3. 【請求項3】 前記タイミング制御手段は、感度調整用
    読取動作の際に、前記フォトセンサアレイの所定の領域
    の各行のフォトセンサに対してのみ、前記リセットパル
    ス及び前記読み出しパルスを順次印加するように、前記
    リセットパルス及び前記読み出しパルスの印加タイミン
    グを設定することを特徴とする請求項1記載のフォトセ
    ンサシステム。
  4. 【請求項4】 前記タイミング制御手段は、感度調整用
    読取動作の際に、前記フォトセンサアレイの所定の領域
    の各行のフォトセンサに対して、前記リセットパルスを
    所定の行順序で印加するとともに、前記読み出しパルス
    を前記行順序とは逆の行順序で印加するように、前記リ
    セットパルス及び前記読み出しパルスの印加タイミング
    を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載のフォトセンサシステム。
  5. 【請求項5】 前記感度調整用読取動作の際に、前記リ
    セットパルス及び前記読み出しパルスが印加される所定
    の領域は、該各行のフォトセンサに設定される前記電荷
    蓄積期間が相互に異なり、かつ、所定の時間間隔で順次
    変化するように、前記リセットパルス及び前記読み出し
    パルスの印加タイミングが制御され、前記正規の画像読
    取動作における画像読取感度の設定処理に寄与する領域
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載のフォトセンサシステム。
  6. 【請求項6】 前記タイミング制御手段は、少なくと
    も、前記リセット手段による各行ごとのリセットパルス
    の印加タイミングと、前記読み出し手段による各行ごと
    の前記読み出しパルスの印加タイミングを、相互に時間
    的に重ならないように設定するとともに、各行ごとの前
    記電荷蓄積期間が、少なくとも2つの異なる行間におい
    て、時間的に重なる期間を有するように設定することを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のフォトセ
    ンサシステム。
  7. 【請求項7】 前記感度調整用読取動作は、少なくと
    も、前記正規の画像読取動作に先立つ任意のタイミング
    で実行されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載のフォトセンサシステム。
  8. 【請求項8】 前記フォトセンサは、半導体層からなる
    チャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイ
    ン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下方
    に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及び
    第2のゲート電極とを有し、 前記第1のゲート電極又は前記第2のゲート電極のいず
    れか一方を光照射側として、該光照射側から照射された
    光の量に対応する電荷が前記チャネル領域に発生、蓄積
    されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載のフォトセンサシステム。
  9. 【請求項9】 前記初期化手段は、前記フォトセンサに
    おける前記第1のゲート電極に前記リセットパルスを印
    加して前記フォトセンサを初期化するリセット動作を行
    い、 前記プリチャージ手段は、前記フォトセンサにおける前
    記ドレイン電極に前記プリチャージパルスを印加するプ
    リチャージ動作を行い、 前記読み出し手段は、前記リセット動作終了後の前記電
    荷蓄積期間が経過し、かつ、前記プリチャージ動作が終
    了した前記フォトセンサの前記第2のゲート電極に前記
    読み出しパルスを印加する読み出し動作を行い、 前記出力手段は、前記読み出しパルスが印加される読み
    出し期間に、前記ドレイン電極の電圧を前記出力電圧と
    して出力する出力動作を行うことを特徴とする請求項8
    記載のフォトセンサシステム。
  10. 【請求項10】 マトリクス状に配列された複数のフォ
    トセンサよりなるフォトセンサアレイを備え、該フォト
    センサアレイの各行の前記フォトセンサにリセットパル
    ス及び読み出しパルスを印加することにより、前記リセ
    ットパルスの印加タイミングから前記読み出しパルスの
    印加タイミングまでの電荷蓄積時間に蓄積された電荷に
    基づいて、所望の被写体画像を読み取る正規の画像読取
    動作を行うとともに、該正規の画像読取動作に適用され
    る画像読取感度を抽出するための感度調整用読取動作を
    実行するフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの
    駆動制御方法であって、 前記感度調整用読取動作は、少なくとも、前記フォトセ
    ンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサに対して
    のみ、前記リセットパルス及び前記読み出しパルスの印
    加タイミングが、相互に時間的に重ならないように順次
    印加するとともに、該各行のフォトセンサに設定される
    前記電荷蓄積期間が相互に異なるようにタイミングが制
    御されることを特徴とするフォトセンサシステムにおけ
    るフォトセンサの駆動制御方法。
  11. 【請求項11】 前記感度調整用読取動作は、前記フォ
    トセンサアレイの全領域の各行のフォトセンサに対し
    て、前記リセットパルスを順次印加するとともに、前記
    フォトセンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサ
    に対してのみ、前記読み出しパルスを順次印加するよう
    にタイミングが設定されることを特徴とする請求項10
    記載のフォトセンサシステムにおけるフォトセンサの駆
    動制御方法。
  12. 【請求項12】 前記感度調整用読取動作は、前記フォ
    トセンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサに対
    してのみ、前記リセットパルス及び前記読み出しパルス
    を順次印加するようにタイミングが設定されることを特
    徴とする請求項10記載のフォトセンサシステムにおけ
    るフォトセンサの駆動制御方法。
  13. 【請求項13】 前記感度調整用読取動作は、前記フォ
    トセンサアレイの所定の領域の各行のフォトセンサに対
    して、前記リセットパルスを所定の行順序で印加すると
    ともに、前記読み出しパルスを前記行順序とは逆の行順
    序で印加するようにタイミングが設定されることを特徴
    とする請求項10乃至12のいずれかに記載のフォトセ
    ンサシステムにおけるフォトセンサの駆動制御方法。
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