JP2003147800A - 深穴作業機 - Google Patents

深穴作業機

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JP2003147800A JP2001346048A JP2001346048A JP2003147800A JP 2003147800 A JP2003147800 A JP 2003147800A JP 2001346048 A JP2001346048 A JP 2001346048A JP 2001346048 A JP2001346048 A JP 2001346048A JP 2003147800 A JP2003147800 A JP 2003147800A
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    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F3/00Dredgers; Soil-shifting machines
    • E02F3/04Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven
    • E02F3/46Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with reciprocating digging or scraping elements moved by cables or hoisting ropes ; Drives or control devices therefor
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    • E02F3/60Buckets, scrapers, or other digging elements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量、かつ構成が簡単で、しかも掘削バケッ
トの昇降速度の如何を問わず、ロープの乱巻きを防止し
得る深穴掘削機を提供する。 【解決手段】 深穴掘削機1を、油圧ショベル本体の起
伏自在なブーム先端に回動自在に連結されるアーム2
と、このアーム2の内側に、シリンダ支持軸31に枢着
されたバケット昇降シリンダ32と、第1、第2固定シ
ーブ33、33′と、前記バケット昇降シリンダ32に
伸縮ロッドに先端に可動可能に設けられた第1、第2可
動シーブ35、35′と、これら第1、第2固定シーブ
33、33′と第1、第2可動シーブ35、35′とに
掛回されたロープ37とからなるロープ掛回し機構3を
構成し、アーム2の下端に設けたガイド手段5から導出
されたロープ37の先端に掘削バケット6を連結してな
る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に油圧ショベル
本体のブームの先端に回動自在に取付けられ、深穴掘削
等の深穴作業に用いられる深穴作業機の技術分野に属す
るものである。
【0002】
【従来の技術】深穴を掘削するための深穴作業機、つま
り深穴掘削機としては、例えば特開平8−338042
号公報に開示されてなるものが公知である。この従来例
1に係る深穴掘削機は、建設機械の一種である油圧ショ
ベル本体のブームの先端に、複数のシーブとこれらシー
ブに掛け回されたロープとからなる伸縮機構により伸縮
される伸縮アームが回動自在に連結されている。そし
て、この伸縮アームの先端に土砂を掘削する、開閉式の
掘削バケットが吊持されている。このような構成の深穴
作業機によって深穴を掘削するときは、伸縮アームを垂
直にすると共に、伸長させる。そして、掘削バケットで
穴底の土砂を掘削すると共に、伸縮アームを縮小させ、
油圧ショベル本体の上部旋回体を旋回させて掘削した土
砂を所定の土砂集積場所に移動させるという作業を繰り
返すものである。
【0003】上記従来例1に係る深穴掘削機の開閉式の
掘削バケットは自身の重力により開閉する構成になるも
ので、穴底に接地すると重力により開き、穴底から離れ
るに連れて閉じるものであるが、バケット開閉シリンダ
により開閉される構成の掘削バケットもある。このよう
なバケット開閉シリンダが付設されてなる掘削バケット
を備えた深穴作業機としては、例えば特開平8−177
088号公報や実開昭60−190843号公報に開示
されてなるものが公知である。
【0004】上記特開平8−177088号公報に開示
されてなる従来例2に係る深穴掘削機は、油圧ショベル
本体のブームの先端に回動自在に取付けられた伸縮アー
ムの基端部の頂部にホースリールが突出する状態に付設
されており、このホースリールに巻取り、繰出し自在に
巻回されてなるホースを介して、前記伸縮ブームの先端
に付設されてなる掘削バケットのバケット開閉シリンダ
に作動油が給排されるように構成されてなるものであ
る。
【0005】上記実開昭60−190843号公報に開
示されてなる従来例3に係る深穴掘削機では、伸縮アー
ムの外側部に、可動体、ロープ、シーブ、引張りばね等
の多くの構成部品からなるホース伸縮機構が付設されて
いる。そして、このホース伸縮機構により伸縮アームの
伸縮に応じてホースに対して張力を付与しながら伸縮さ
せるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例1に係る深
穴掘削機では、掘削し得る深穴の深さが伸縮アームの伸
長時の長さによって決まるから、より深い深穴を掘削す
るためには、より長い伸縮ブームが必要になる。伸縮ブ
ームは長くなるに連れて大重量になるから、深穴掘削機
の機械安定度が悪化する。従って、本体重量によって装
着し得る伸縮アームの上限長が決まり、深穴の掘削深さ
に限度がある。
【0007】上記従来例2に係る深穴掘削機の場合にあ
っても、上記従来例1に係る深穴掘削機の場合と同様
に、油圧ショベル本体の重量によって装着し得る伸縮ア
ームの上限長が決まるから、深穴の掘削深さに限度があ
る。さらに、長尺のホースを巻き取るための付勢力はば
ねにより付与されるように構成されている関係上、ホー
スリールは極めて大型にならざるを得ない。このように
大型のホースリールが、上記のとおり、伸縮ブームの頂
部で突出していて、特に狭隘な作業現場においての深穴
掘削作業では作業時にホースリールが邪魔になってしま
うために、深穴掘削作業能率が悪くならざるを得ず、使
い勝手が悪いという問題があるのに加えて、この伸縮ア
ームが高速で伸縮すると、特にホースの巻取り速度が伸
縮アームの縮小速度に追随することができなくなる結
果、乱巻きによりホースが損傷し易いという問題もあっ
た。
【0008】上記従来例3に係る深穴掘削機にあっても
上記従来例1と同様に、本体重量によって装着し得る伸
縮アームの上限長が決まり、深穴の掘削深さに限度があ
る。また、ホース伸縮機構が多くの構成部品で構成され
ている関係上、伸縮アームが大型、かつ複雑になり、深
穴掘削深さに関して一段と不利になるのに加えて、ホー
ス伸縮機構が掘削作業時の障害になり、上記従来例2の
場合と同様に、深穴掘削作業能率が悪く、使い勝手が悪
いという問題があった。
【0009】従って、本発明の目的は、軽量、かつ構成
が簡単であって、しかも掘削バケットの昇降速度の如何
を問わず、掘削バケットを昇降させるロープやバケット
開閉シリンダに作動油を給排するホースの乱巻きを確実
に防止することを可能ならしめる深穴作業機を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑
みてなされたものであって、従って上記課題を解決する
ために、本発明の請求項1に係る深穴作業機が採用した
手段は、建設機械の起伏自在なブームの先端に回動自在
に連結されるアームと、このアームの内部に配設された
複数の固定シーブと、前記アームの内部に配設され、前
記固定シーブに対して接離可能に配設された複数の可動
シーブと、前記固定シーブと前記可動シーブとに掛回さ
れると共に、一端が前記アームの内側に連結され、他端
が前記アームの先端に設けられたガイド手段を介して作
業具に連結されるロープとを有することを特徴とする。
この請求項1に係る発明によると、伸縮アームを用いる
従来例に比較して深穴作業機を軽量にすることができる
から、この深穴作業機を支持する油圧ショベル本体の機
械安定度が向上する。その結果、より小型の油圧ショベ
ル本体の使用が可能になるから、深穴作業の工事コスト
の削減が可能になるのに加えて、狭隘な工事現場でも深
穴作業を行うことができる。また、固定シーブ、可動シ
ーブ等のロープを移動させるための機構をアームの内部
に収容したことにより、作業中に誤ってアームが壁面等
に接触しても、ロープを移動させるための機構が損傷す
る恐れがない。さらに、アームの外部に複雑な機構が設
けられていないので、見映えの向上にも繋がる。
【0011】本発明の請求項2に係る深穴作業機が採用
した手段は、請求項1に記載の深穴作業機機において、
前記作業具が、前記複数の固定シーブと複数の可動シー
ブとに掛回された一対のロープで吊持されることを特徴
とする。この請求項2に係る発明によると、上記請求項
1に係る効果に加えて、たとえ一方のロープが切断した
としても他方のロープで作業具が吊持されていて落下す
るようなことがないから、深穴作業の安全性に優れてい
る。
【0012】本発明の請求項3に係る深穴作業機が採用
した手段は、請求項2に記載の深穴作業機において、作
業具が開閉式の掘削バケットであり、前記一対のロープ
の一方を前記掘削バケットの開閉用にすると共に、他方
を前記掘削バケットの吊持用にしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る深穴作業機が採用した手
段は、請求項3に記載の深穴作業機において、前記バケ
ット開閉用のロープに、このバケット開閉用のロープの
導出長さを調節して前記掘削バケットの開閉動作を行う
ロープ操作シリンダを介在させたことを特徴とする。
【0013】上記請求項3または4に係る発明による
と、上記請求項2に係る効果に加えて、一方のロープの
操作で掘削バケットを簡単に開閉することができ、一本
のロープで吊持すると共に開閉させる掘削バケットより
も構造を簡単にすることができるから、掘削バケットの
コストに関して有利になるのに加えて、深穴掘削作業能
率に関しても有利になる。また、ロープが短いときに掘
削した土砂を掘削バケットからダンプするのであるか
ら、ダンピング操作性は従来例に係る伸縮アームの場合
と同程度で、使い勝手に対してそれほど不利になるよう
なことがない。
【0014】本発明の請求項5に係る深穴作業機が採用
した手段は、請求項2乃至4のうちの何れか一つの項に
記載の深穴作業機において、前記一対のロープの撚り方
向を互いに逆方向としたことを特徴とする。この請求項
5に係る発明によると、作業具または掘削バケットの吊
持状態における回転振れが少なくなるから、作業具また
は掘削バケットの昇降がスムーズに行え、深穴作業の作
業能率の向上に寄与することができる。
【0015】本発明の請求項6に係る深穴作業機が採用
した手段は、請求項1に記載の深穴作業機において、前
記作業具が、バケット開閉シリンダで開閉する掘削バケ
ットであり、前記複数の固定シーブと複数の作動シーブ
とに、前記バケット開閉シリンダに圧油を供給するホー
スを掛回したことを特徴とする。この請求項6に係る発
明によると、複数の固定シーブと複数の作動シーブとに
掛回したホースでバケット開閉シリンダに圧油を供給す
ることにより掘削バケットを開閉することができ、掘削
バケットを重力で開閉する場合に比較して操作が簡単で
あるから作業効率が向上する。また、アームの外側に大
型のホースリールやホース伸縮機構を設ける必要がない
から、従来例2または3に係る深穴掘削機より狭隘な工
事現場で深穴作業を効率良く行うことができる。
【0016】本発明の請求項7に係る深穴作業機が採用
した手段は、請求項1乃至6のうちの何れか一つの項に
記載の深穴作業機において、前記可動シーブの固定シー
ブに対する接離動作は、前記可動シーブと固定シーブと
の間に介装した作業具昇降シリンダの伸縮作動によって
行われることを特徴とする。この請求項7に係る発明に
よると、作業具昇降シリンダのロッドの伸縮により、固
定シーブに対して可動シーブが接近、かつ離反してロー
プやホースがアームから繰り出しされる一方、アームに
収納されるが、作業具昇降シリンダはウインチに比較し
てロープに強い力を付与することができ、しかもメカ的
なブレーキも不要であるから、深穴作業機の構造の簡単
化、ならびにコストアップの抑制に寄与することができ
る。
【0017】本発明の請求項8に係る深穴作業機が採用
した手段は、請求項7に記載の深穴作業機において、前
記作業具昇降シリンダのボトム側の圧力を検出する圧力
検出手段と、この圧力検出手段によって検出した圧力が
予め設定した圧力以下になったときに前記作業具昇降シ
リンダの縮小動作を停止させる縮小動作停止手段とを備
えたことを特徴とする。この請求項8に係る発明による
と、作業具が深穴に到達すると作業具昇降シリンダのボ
トム側の圧力が低下するが、このボトム側の圧力が予め
設定した圧力以下になると、作業具昇降シリンダの縮小
動作が停止され、ロープやホースの繰り出しが停止され
るので緩むことがなく、これらロープやホースがシーブ
から外れたり、またシーブのフランジ部に掛かって損傷
するような恐れをなくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1に係
る深穴作業機を、深穴作業機が深穴掘削機である場合を
例として、油圧ショベル本体のアームの先端に回動自在
に取付けられている状態を示すその全体側面図の図1
と、その模式的側面断面図の図2(a)と、図2(a)のA
−A線断面図の図2(b)とを順次参照しながら説明す
る。
【0019】図1に示す符号100は、履帯走行式の下
部走行体101と、この下部走行体101の上に、可逆
旋回自在に搭載された上部旋回体102と、この上部旋
回体102によって、起伏自在の支持されたブーム10
3とを備えてなる油圧ショベル本体である。この油圧シ
ョベル本体100のブーム103の先端部には、後述す
る構成になる深穴掘削機1がアーム連結ピンP1を介し
て連結されている。そして、この深穴掘削機1は、前記
ブーム103の背部に設けられたブラケットに、シリン
ダ連結ピンP2を介してボトム側が枢着されてなるアー
ムシリンダ104によって回動されるように構成されて
いる。
【0020】前記深穴掘削機1は、前記油圧ショベル本
体100のブーム103の先端に回動可能に連結され
た、筒状に形成されてなるアーム2を備えている。この
アーム2の先端部には、図2(a),(b)に示すように、
ガイドシーブ51と、このガイドシーブ51よりも小径
の押さえシーブ52とからなるガイド手段5が設けられ
ると共に、その内側には後述するロープ掛回し機構3が
設けられている。
【0021】前記ロープ掛回し機構3は、前記アーム2
の基端付近の相対する内壁に設けられた嵌合穴に端部が
嵌合されることにより前記アーム2と直交する向きにシ
リンダ固定軸31が設けられており、このシリンダ固定
軸31に作業具昇降シリンダである、油圧作動式のバケ
ット昇降シリンダ32のボトム側が枢着されている。前
記シリンダ固定軸31の前記バケット昇降シリンダ32
の枢着部を挟む位置には、第1固定シーブ33と、第2
固定シーブ33′とがそれぞれ回転自在に嵌着されてい
る。
【0022】また、前記バケット昇降シリンダ32の伸
縮ロッドの先端部には可動軸34が嵌着されており、こ
の可動軸34の前記伸縮ロッドからの一方の突出端に第
1可動シーブ35が、また他方の突出端に第2可動シー
ブ35′がそれぞれ回転自在に嵌着されている。さら
に、前記アーム2の基端付近の内壁にロープ端止め金具
36が固着されており、このロープ端止め金具36に一
端側が連結されたロープ37の他端側が前記第1可動シ
ーブ35、第1固定シーブ33、前記第2可動シーブ3
5′、第2固定シーブ33′の順に掛回されてなる構成
になっている。
【0023】そして、前記ロープ掛回し機構3のロープ
37の他端側は、前記ガイド手段5にガイドされて前記
アーム2の外方に導かれると共に、このガイド手段5か
ら導出された前記ロープ37の先端部には、土砂を掘削
し、かつ掘削した土砂を揚土する開閉式の作業具である
掘削バケット6が吊持されている。ところで、ロープ3
7をアーム2から繰出し、かつこのアーム2に収納する
のに、上記のとおり、油圧作動式のバケット昇降シリン
ダ32を用いたので、ウインチに比較してロープ37に
強い力を付与することができ、しかもメカ的なブレーキ
も不要であるから、深穴掘削機1の構造の簡単化、並び
にコストアップの抑制に大いに寄与することができる。
【0024】以下、本実施の形態1に係る深穴掘削機1
の作用態様を説明すると、バケット昇降用シリンダ32
の伸縮ロッドの伸縮によってアーム2からロープ37を
繰出す一方、このアーム2内に収納することにより掘削
バケット6を昇降させ、かつ開閉させることができ、バ
ケット昇降シリンダ32のストローク長の4倍を超える
深さの深穴を掘削することができる。このようなロープ
37のアーム2からの繰出し、このアーム2への収納に
際してドラム等で巻取る構成でないから、ロープ37が
乱巻きになるような恐れがない。ところで、掘削した深
穴の穴底から揚土した土砂をダンプする場合には、バケ
ット昇降シリンダ32の伸縮ロッドの伸長作動により、
ロープ37のアーム2からの繰り出し長さが短くなって
いる。そのため、ダンピング操作性は、従来例に係る伸
縮アームの場合と同程度であるから、使い勝手に関して
特に不利になるようなことがない。
【0025】また、本実施の形態1に係る深穴掘削機1
は、上記従来例1乃至3に係る深穴掘削機のように伸縮
アームを伸縮させる構成でなく、深穴掘削機1の重量を
軽量にすることができるから、深穴掘削機1を支持する
油圧ショベル本体の機械安定度は、従来例に係る深穴掘
削機の場合よりも遥かに優れている。
【0026】従って、本実施の形態1に係る深穴掘削機
1によれば、優れた機械安定度を保持しながら、より深
い深穴を掘削することができる。そして、例えば同じ深
さの深穴を掘削する場合には、従来例に係る深穴掘削機
よりも小型の油圧ショベル本体を活用することができる
から、深穴掘削工事コストの削減にも寄与することがで
きるのに加えて、従来例に係る深穴掘削機よりも狭隘な
工事現場においても深穴掘削工事を効率良く行うことが
できるという優れた効果がある。
【0027】本発明の実施の形態2に係る深穴掘削機
を、その模式的側面断面図の図3を参照しながら以下に
説明する。但し、本実施の形態2が上記実施の形態1と
相違するところは、ロープの本数にあってそれ以外はほ
ぼ同構成であるから、同一のもの並びに同一機能を有す
るものに同一符号を付して、その相違する点について説
明する。
【0028】本実施の形態2に係る深穴掘削機2は、図
3と図2(b)との比較において良く理解されるように、
ロープ端止め金具36に一端側が連結されてなるロープ
37の他端側が第1可動シーブ35、第1固定シーブ3
3に掛回され、ガイド手段5にガイドされてアーム2外
に導出されると共に、先端に掘削バケット6が接続され
ている。また、シリンダ固定軸31の第2固定シーブ3
3′嵌着位置の外側にボトム側が枢着されてなるロープ
操作シリンダ38の伸縮ロッドの先端に一端側が連結さ
れたロープ37′が第2可動シーブ35′、第2固定シ
ーブ33′に掛回され、ガイド手段5にガイドされてア
ーム2外に導出されると共に、先端が前記掘削バケット
6に接続されてなる構成になっている。
【0029】なお、本実施の形態2に係る深穴掘削機1
の場合には、前記ロープ37とロープ37′との撚り方
向を互いに逆方向にすることが好ましい。つまり、これ
により掘削バケット6の吊持状態における回転振れを少
なくすることができ、掘削バケット6をスムーズに昇降
させることが可能になるから、深穴掘削作業の作業能率
の向上に寄与することができるという効果が生じる。
【0030】従って、本実施の形態2に係る深穴掘削機
1によれば、上記実施の形態1に係る深穴掘削機と同等
の効果を得ることができる。さらに、前記ロープ操作シ
リンダ38の伸縮ロッドを伸長させれば掘削バケット6
が開く一方、縮小させれば掘削バケット6が閉まるの
で、上記実施の形態1で採用した一本のロープで昇降、
開閉させる掘削バケットよりも簡単な構造のもので良
く、しかも開閉操作も容易であるから、掘削バケット6
のコストに関して経済的に有利になるのに加えて、深穴
の掘削作業能率に関しても有利になる。そして、この掘
削バケット6は二本のロープ37,37′で吊持されて
いるから、何らかの原因により一方が切断したとしても
脱落するようなことがないので安全性に関しても優れて
いる。
【0031】なお、前記ロープ37,37′が同調して
アーム2から繰り出され、またアーム2内に収納される
ので、掘削バケット6は二本のロープ37,37′で吊
持されているにもかかわらず、傾いたりすることなく昇
降させることができから、深穴の掘削作業に作業上の支
障が生じるような恐れもない。
【0032】本発明の実施の形態3に係る深穴掘削機
を、その模式的側面断面図の図4を参照しながら説明す
る。但し、本実施の形態3が上記実施の形態2と相違す
るところは、上記実施の形態2が一対のロープがアーム
から繰出されると共に、アームに収納される構成になっ
ているのに対して、本実施の形態3は一本ずつのロープ
と、ホースとがアームから繰出される一方、アームに収
納される構成になっているところにあって、それ以外は
上記実施の形態2とほぼ同構成であるから、その相違す
る点について説明する。
【0033】本実施の形態3に係る深穴掘削機1は、ア
ーム2の内側に後述する構成になるロープ・ホース掛回
し機構4が設けられている。このロープ・ホース掛回し
機構4は、図4と図3との比較において良く理解される
ように、上記実施の形態2に係るロープ掛回し機構3と
ほぼ同構成になるものである。より詳しくは、アーム2
と直交する向きのシリンダ固定軸41、このシリンダ固
定軸41に枢着されたバケット昇降シリンダ42、前記
シリンダ固定軸41に嵌着された回転自在な第1固定シ
ーブ43および第2固定シーブ43′、前記バケット昇
降シリンダ42の伸縮ロッドの先端部に設けられた可動
軸44、この可動軸44の前記伸縮ロッドからの突出端
に嵌着された回転自在な第1可動シーブ45および第2
可動シーブ45′を備えている。
【0034】さらに、前記アーム2の基端付近の内壁に
固着されたロープ端止め金具46に一端側が連結された
ロープ47の他端側が前記第1可動シーブ45、第1固
定シーブ43に掛回され、ガイド手段5にガイドされて
アーム2外に導出されると共に、先端に掘削バケット6
が接続されている。そして、前記アーム2の基端付近の
内壁であって、かつ前記ロープ端止め金具46の固着位
置の相対する側に固着されたホース接続部48に一端側
が接続されたツインホース49が第2可動シーブ4
5′、第2固定シーブ43′に掛回され、ガイド手段5
にガイドされてアーム2外に導出されると共に、先端が
前記掘削バケット6のバケット開閉シリンダ61に接続
されている。なお、アーム2の外方位置から前記バケッ
ト昇降シリンダ42、ホース接続部48に連通してなる
ものは、図示しない油圧源から、前記バケット昇降シリ
ンダ42、バケット開閉シリンダ61を作動させる作動
油を給排する油圧ホースである。
【0035】本実施の形態3に係る深穴掘削機1によれ
ば、上記実施の形態2に係る深穴掘削機と同等の効果を
得ることができる。さらに、従来例2に係る深穴掘削機
のように、アームの頂部に大型のホースリールが設けら
れておらず、また従来例3に係る深穴掘削機のように、
アームの外側にホース伸縮機構が設けられていないか
ら、ツインホース49が乱巻きになることも、これらが
掘削作業の障害になるようなことがない。
【0036】従って、本実施の形態3に係る深穴掘削機
1は、上記従来例2または従来例3に係る深穴掘削機よ
りも狭隘な工事現場で深穴の掘削作業をすることがで
き、しかもより深い深穴を高能率で掘削することができ
る。なお、本実施の形態3においては、掘削バケット6
のバケット開閉シリンダ42が複動式であるためにツイ
ンホース49を用いたが、このバケット開閉シリンダ4
2が単動式である場合にはシングルホースにすれば良
い。
【0037】ところで、上記実施の形態1乃至3に係る
深穴掘削機1によれば、上記のとおり、バケット昇降シ
リンダの伸縮ロッドの縮小によって掘削バケットが下降
するが、この掘削バケットを下降させる場合には掘削深
さによって下降位置が異なるため、この掘削バケットが
深穴の穴底に着地したにもかかわらず、バケット昇降シ
リンダの伸縮ロッドを縮小させるとロープまたはロープ
とホースが緩んでしまう。そのため、ロープまたはロー
プとホースがシーブから外れたり、シーブのフランジ部
に掛かって損傷する恐れがある。
【0038】そこで、上記実施の形態1乃至3に係る深
穴掘削機1の何れにあっても、バケット昇降シリンダの
ボトム側の圧力(負圧)を圧力検出手段で測定すると共
に、測定圧力を縮小動作停止手段であるコントローラに
入力する。そして、このコントローラにより測定圧力と
予め設定されている設定圧力との大小を比較すると共
に、測定圧力が設定圧力以下になったときに、前記バケ
ット昇降シリンダのボトム側に連通する油圧ホースを遮
断する構成にするのが好ましい。つまり、これにより、
バケット昇降シリンダの伸縮ロッドの縮小作動が自動停
止され、ロープ、ホースのアームからの過繰り出しが防
止され、上記のようなロープとホースとの破損の恐れを
回避することができるからである。
【0039】上記実施の形態1乃至3に係る深穴掘削機
1においては、上記のとおり、一対ずつの固定シーブと
可動シーブとが設けられているが、例えば2対ずつであ
っても良いので、上記実施の形態1乃至3によってシー
ブの配設数が限定されるものではない。また、上記実施
の形態1乃至3においては、バケット昇降シリンダはボ
トム側がシリンダ固定軸に枢着されているが、このシリ
ンダ固定軸に伸縮ロッドの先端側を枢着しても良い。さ
らに、シリンダ固定軸にバケット昇降用シリンダが枢着
されると共に、固定シーブが回転自在に嵌着されている
が、バケット昇降シリンダと固定シーブとを個別の軸に
枢着、嵌着しても良い。
【0040】また、上記実施の形態2に係る深穴掘削機
1においては、掘削バケットを開閉するロープを操作す
るロープ操作シリンダはボトム側がシリンダ固定軸に枢
着されているが、このシリンダ固定軸に伸縮ロッド側を
枢着しても良く、さらにシリンダ固定軸以外の他の軸に
枢着するように構成しても良い。
【0041】ところで、以上の実施の形態1乃至3に係
る深穴掘削機1においては、作業具が開閉式の掘削バケ
ットである場合を例として説明した。しかしながら、掘
削バケットに限らず、例えば、周知の構成になるフック
を吊持して深穴作業機に変えることができる。このよう
に、ロープでフックを吊持することにより、例えば地下
現場にある資材・機材の昇降等の作業を、この深穴作業
機で行うことができるので、別途クレーンを準備する必
要がなく、準備・使用する機械が少なくて済み、作業効
率が向上する。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係る深穴作業機は、建設機械の起伏自在なブームの先端
に回動自在に連結されるアームと、このアームの内部に
配設された複数の固定シーブと、前記アームの内部に配
設され、前記固定シーブに対して接離可能に配設された
複数の可動シーブと、前記固定シーブと前記可動シーブ
とに掛回されると共に、一端が前記アームの内側に連結
され、他端が前記アームの先端に設けられたガイド手段
を介して作業具に連結されるロープとを有する構成で、
伸縮アームを用いる従来例に比較して深穴作業機を軽量
にすることができるから、この深穴作業機を支持する油
圧ショベル本体の機械安定度が向上する。その結果、よ
り小型の油圧ショベル本体の使用が可能になるから、深
穴作業の工事コストの削減が可能になるのに加えて、狭
隘な工事現場でも深穴作業を行うことができるという優
れた効果がある。また、固定シーブ、可動シーブ等のロ
ープを移動させるための機構をアームの内部に収容した
ことにより、作業中に誤ってアームが壁面等に接触して
も、ロープを移動させるための機構が損傷する恐れがな
い。さらに、アームの外部に複雑な機構が設けられてい
ないので、見映えの向上にも繋がる。
【0043】本発明の請求項2に係る深穴作業機によれ
ば、作業具が、前記複数の固定シーブと複数の可動シー
ブとに掛回された一対のロープで吊持されていて、一方
のロープが切断しても他方のロープで吊持されるから、
作業具が落下することがなく、深穴作業の安全性が優れ
ている。
【0044】本発明の請求項3または4に係る深穴作業
機によれば、一方のロープを操作することにより掘削バ
ケットを簡単に開閉することができ、一本のロープで吊
持すると共に開閉させる掘削バケットよりも構造を簡単
にすることができるから、掘削バケットのコストに関し
て有利になるのに加えて、深穴作業能率に関しても有利
になる。
【0045】本発明の請求項5に係る深穴作業機によれ
ば、一対のロープの撚り方向が互いに逆方向になってい
て、作業具または掘削バケットの吊持状態における回転
振れが少なくなるから、作業具または掘削バケットの昇
降がスムーズに行え、深穴作業の作業能率の向上に寄与
することができる。
【0046】本発明の請求項6に係る深穴作業機によれ
ば、複数の固定シーブと複数の作動シーブとに掛回した
ホースでバケット開閉シリンダに圧油を供給することに
より掘削バケットを開閉することができ、掘削バケット
を重力で開閉する場合に比較して操作が簡単であるから
作業効率が向上する。また、アームの外側に大型のホー
スリールやホース伸縮機構を設ける必要がないから、従
来例2または3より狭隘な工事現場で深穴作業を行うこ
とができる。
【0047】本発明の請求項7に係る深穴作業機によれ
ば、作業具昇降シリンダのロッドの伸縮により、固定シ
ーブに対して可動シーブが接近、かつ離反してロープや
ホースがアームから繰り出しされる一方、アームに収納
されるが、作業具昇降シリンダはウインチに比較してロ
ープに強い力を付与することができ、しかもメカ的なブ
レーキも不要であるから、深穴作業機の構造の簡単化、
ならびにコストアップの抑制に寄与することができる。
【0048】本発明の請求項8に係る深穴作業機によれ
ば、作業具が深穴に到達すると作業具昇降シリンダのボ
トム側の圧力が低下するが、このボトム側の圧力が予め
設定した圧力以下になると、作業具昇降シリンダの縮小
動作が停止され、ロープやホースの繰り出しが停止され
るので緩むことがなく、これらロープやホースがシーブ
から外れたり、またシーブのフランジ部に掛かって損傷
するような恐れをなくすることができるというロープや
ホースの損傷防止効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、油圧ショベル本
体のアームの先端に回動自在に取付けられている状態を
示す深穴掘削機の全体側面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係り、図2(a)は深穴
掘削機の模式的側面断面図であり、図2(b)は図2(a)
のA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る深穴掘削機の模式
的側面断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る深穴掘削機の模式
的側面断面図である。
【符号の説明】
1…深穴掘削機 2…アーム 3…ロープ掛回し機構、31…シリンダ固定軸、32…
バケット昇降シリンダ、33…第1固定シーブ、33′
…第2固定シーブ、34…可動軸、35…第1可動シー
ブ、35′…第2可動シーブ、36…ロープ端止め金
具、37…ロープ、37′…ロープ、38…ロープ操作
シリンダ 4…ロープ・ホース掛回し機構、41…シリンダ固定
軸、42…バケット昇降シリンダ、43…第1固定シー
ブ、43′…第2固定シーブ、44…可動軸、45…第
1可動シーブ、45′…第2可動シーブ、46…ロープ
端止め金具、47…ロープ、48…ホース接続部、49
…ホース 5…ガイド手段、51…ガイドシーブ、52…押さえシ
−ブ 6…掘削バケット、61…バケット開閉シリンダ 100…油圧ショベル本体、101…下部走行体、10
2…上部旋回体、103…ブーム、104…アームシリ
ンダ P1…アーム連結ピン、P2…シリンダ連結ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E02F 5/02 E02F 5/02 R (72)発明者 吉川 洋一 広島県広島市安佐南区祇園3丁目12番25号 コベルコ建機エンジニアリング株式会社 内 Fターム(参考) 3F004 AA01 AB14 EA36 PA06 PB01 PC01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械の起伏自在なブームの先端に回
    動自在に連結されるアームと、このアームの内部に配設
    された複数の固定シーブと、前記アームの内部に配設さ
    れ、前記固定シーブに対して接離可能に配設された複数
    の可動シーブと、前記固定シーブと前記可動シーブとに
    掛回されると共に、一端が前記アームの内側に連結さ
    れ、他端が前記アームの先端に設けられたガイド手段を
    介して作業具に連結されるロープとを有することを特徴
    とする深穴作業機。
  2. 【請求項2】 前記作業具が、前記複数の固定シーブと
    複数の可動シーブとに掛回された一対のロープで吊持さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の深穴作業機。
  3. 【請求項3】 作業具が開閉式の掘削バケットであり、
    前記一対のロープの一方を前記掘削バケットの開閉用に
    すると共に、他方を前記掘削バケットの吊持用にしたこ
    とを特徴とする請求項2に記載の深穴作業機。
  4. 【請求項4】 前記バケット開閉用のロープに、このバ
    ケット開閉用のロープの導出長さを調節して前記掘削バ
    ケットの開閉動作を行うロープ操作シリンダを介在させ
    たことを特徴とする請求項3に記載の深穴作業機。
  5. 【請求項5】 前記一対のロープの撚り方向を互いに逆
    方向としたことを特徴とする請求項2乃至4のうちの何
    れか一つの項に記載の深穴作業機。
  6. 【請求項6】 前記作業具が、バケット開閉シリンダで
    開閉する掘削バケットであり、前記複数の固定シーブと
    複数の作動シーブとに、前記バケット開閉シリンダに圧
    油を供給するホースを掛回したことを特徴とする請求項
    1に記載の深穴作業機。
  7. 【請求項7】 前記可動シーブの固定シーブに対する接
    離動作は、前記可動シーブと固定シーブとの間に介装し
    た作業具昇降シリンダの伸縮作動によって行われること
    を特徴とする請求項1乃至6のうちの何れか一つの項に
    記載の深穴作業機。
  8. 【請求項8】 前記作業具昇降シリンダのボトム側の圧
    力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段によっ
    て検出した圧力が予め設定した圧力以下になったときに
    前記作業具昇降シリンダの縮小動作を停止させる縮小動
    作停止手段とを備えたことを特徴とする請求項7に記載
    の深穴作業機。
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