JP2003145328A - 眼鏡レンズ加工装置 - Google Patents
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Abstract
け加工を行うことができる眼鏡レンズ加工装置を提供す
ること。 【解決手段】 眼鏡レンズの周縁を加工する眼鏡レンズ
加工装置において、被加工レンズを保持するレンズ回転
軸と、被加工レンズに穴をあけるための穴あけ工具を回
転する穴あけ工具回転軸と、前記レンズ回転軸に対する
前記穴あけ工具回転軸の傾斜角を変更する傾斜角変更手
段と、を備える。
Description
を加工する眼鏡レンズ加工装置に関する。
に研削具(砥石、切削カッター)により加工する眼鏡レ
ンズ加工装置が知られている。いわゆるツーポイントフ
レーム(リムレス眼鏡)の場合、周縁加工後のレンズに
穴あけ加工を行う。従来、穴あけ加工はボール盤等によ
り作業者が手作業で行っていた。穴あけ方向は、通常、
レンズ前面における穴位置の法線方向にしている。ま
た、穴あけ機構を眼鏡レンズ加工装置に設けたものもあ
る。この装置ではレンズチャック軸に対して垂直な方向
にのみ穴加工を行っている。
設けられた従来の眼鏡レンズ加工装置においては、レン
ズコバに対する穴あけであり、適用できるツーポイント
フレームが限定されている。また、ボール盤等により手
作業で穴あけすることは容易でなく、所望する穴あけ作
業を行うには熟練を要し、加工に不慣れな作業者では良
好な穴あけは難しかった。さらに、熟練した作業者にお
いては、フレーム作成時のレンズのあおりを考慮し、穴
あけ角度に手心を加えて行うこともある。特にカニ目レ
ンズの場合、この傾向が強い。穴あけ方向はフレームの
仕上がりに大きな影響があり、この方向が固定されてし
まうと所望するフレームに仕上がらなくなる。
熟練度に拘わらず容易に良好な穴あけ加工を行うことが
できる眼鏡レンズ加工装置を提供することを技術課題と
する。
に、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とす
る。 (1)眼鏡レンズの周縁を加工する眼鏡レンズ加工装置
において、被加工レンズを保持するレンズ回転軸と、被
加工レンズに穴をあけるための穴あけ工具を回転する穴
あけ工具回転軸と、前記レンズ回転軸に対する前記穴あ
け工具回転軸の傾斜角を変更する傾斜角変更手段と、を
備えることを特徴とする。 (2) 眼鏡レンズの周縁を加工する眼鏡レンズ加工装
置において、被加工レンズを保持するレンズ回転軸を持
つレンズ回転手段と、被加工レンズに穴をあける穴あけ
工具を回転する穴あけ工具回転軸と、前記レンズ回転軸
に対する前記穴あけ工具回転軸の傾斜角を変更する傾斜
角変更手段と、前記レンズ回転軸に保持された被加工レ
ンズと前記穴あけ工具とを相対的に移動する移動手段
と、穴あけデータを記憶する記憶手段と、該記憶された
穴あけデータに基づいて前記移動手段、傾斜角変更手段
及びレンズの回転角を制御する制御手段と、を備えるこ
とを特徴とする。 (3) (2)の眼鏡レンズ加工装置において、前記穴
あけデータは被加工レンズ前面に対する穴あけ位置のデ
ータと穴あけ方向のデータを含み、前記制御手段は穴あ
け方向のデータに基づいて前記傾斜角変更手段及びレン
ズの回転角を制御することを特徴とする。 (4) (3)の眼鏡レンズ加工装置において、レンズ
前面形状を測定するレンズ形状測定手段と、該測定結果
に基づいてレンズ前面における前記穴あけ位置の法線方
向を求める法線方向算出手段とを備え、前記穴あけ方向
のデータは算出された前記法線方向とすることを特徴と
する。 (5) (2)の眼鏡レンズ加工装置において、前記移
動手段は前記レンズ回転軸と垂直な第1方向に前記穴あ
け工具を相対的に進退移動させる第1移動手段と、前記
第1方向と垂直な面で前記レンズ回転軸を前記穴あけ工
具に対して2次元的に相対的に移動する第2移動手段と
を備え、前記傾斜角変更手段は前記第1方向に垂直な方
向に前記穴あけ工具の回転軸を回転する手段であること
を特徴とする。 (6) (5)の眼鏡レンズ加工装置において、前記第
1移動手段は前記穴あけ工具を進退移動する手段であ
り、その退避位置にて前記穴あけ工具を保護する保護部
材が設けられていることを特徴とする。 (7) (1)又は(2)の眼鏡レンズ加工装置におい
て、前記穴あけ工具の回転軸には溝掘り砥石又は面取り
砥石の少なくとも1つが同軸に取り付けられていること
を特徴とする。 (8) (1)又は(2)の眼鏡レンズ加工装置におい
て、前記穴あけ工具はエンドミルに取替え可能であり、
被加工レンズのフライス加工も行えることを特徴とす
る。 (9) 被加工レンズの周縁を加工する切削具と、被加
工レンズを回転するレンズ回転軸を持つキャリッジと、
該キャリッジを前記レンズ回転軸の軸方向に移動すると
共に、前記レンズ回転軸と切削具の回転軸との軸間距離
を変化させる方向に移動するキャリッジ移動手段と、被
加工レンズに穴を明ける穴あけ工具を回転する穴あけ工
具回転軸と、前記穴あけ工具を前記キャリッジの移動に
よる前記レンズ回転軸の移動方向と垂直な方向に進退移
動させる穴あけ工具移動手段と、 前記穴あけ工具の回転軸を前記進退移動方向と垂直な方
向に回転し、前記レンズ回転軸に対する前記穴あけ工具
の回転軸の傾斜角を変更する傾斜角変更手段と、 被加工レンズに設ける穴位置と穴あけ方向のデータを記
憶する記憶手段と、該記憶された穴位置方向のデータに
基づいて前記穴あけ工具の回転軸の傾斜角と被加工レン
ズの回転角を制御し、穴位置データに基づいて前記キャ
リッジの移動と前記穴あけ工具の進退移動を制御する制
御手段と、を備えることを特徴とする。 (10) (9)の眼鏡レンズ加工装置において、前記
制御手段は前記穴あけ工具の先端を穴あけ位置に位置さ
せた後、前記穴あけ工具回転軸の傾斜角方向に前記キャ
リッジを移動することにより、穴あけ加工を行うことを
特徴とする。
に基づいて説明する。 (1)全体構成 図1は本発明に係る眼鏡レンズ加工装置の外観構成を示
す図である。1は眼鏡レンズ加工装置本体である。装置
本体1には眼鏡枠測定装置2が接続されている。眼鏡枠
測定装置2としては、例えば、本出願人による特開平5
−212661号公報等に記載のものが使用できる。装
置本体1上部には、加工情報等を表示するディスプレイ
415、加工条件等の入力や加工のための指示を行う各
種のスイッチを持つスイッチパネル部420が配置され
ている。402は加工室用の開閉窓である。
工部の構成を示す斜視図である。ベース10上にはキャ
リッジ部700が搭載され、キャリッジ701が持つ回
転軸(レンズチャック軸702L、702R)に挟持さ
れた被加工レンズLEは、砥石回転軸601aに取り付
けられた砥石群602により研削加工される。601は
砥石回転用モータである。砥石群602はガラス用粗砥
石602a、プラスチック用粗砥石602b、ヤゲン及
び平加工用の仕上げ砥石602cからなる。キャリッジ
701の上方には、レンズ形状測定部500、520が
設けられている。キャリッジ部700の後方には、穴あ
け・面取り・溝掘り機構部800が配置されている。
る。キャリッジ701は、レンズLEを2つのレンズチ
ャック軸702L、702Rにチャッキングして回転さ
せることができる。また、ベース10に固定されて砥石
回転軸601aと平行に延びるキャリッジシャフト70
3、704に対して摺動自在になっている。以下では、
キャリッジ701を砥石回転軸601aと平行に移動さ
せる方向をX軸、キャリッジ701の移動によりレンズ
チャック軸(702L、703R)と砥石回転軸601
aとの軸間距離を変化させる方向をY軸として、レンズ
チャック機構及びレンズ回転機構、キャリッジ701の
Y軸移動機構、キャリッジ701のX軸移動機構を説明
する。
>キャリッジ701の左腕701Lにチャック軸702
Lが、右腕701Rにチャック軸702Rが回転可能に
同一軸線上で保持されている。右腕701Rの前面には
チャック用モータ710が固定されており、モータ71
0の回転軸に付いているプーリ711の回転がベルト7
12を介してプーリ713に伝わり、右腕701Rの内
部で回転可能に保持されている図示なき送りネジ及び送
りナットにより、チャック軸702Rが軸方向に移動す
ることができ、レンズLEがチャック軸702L、70
2Rによって挟持される。
ンズ回転用のモータ720が固定されている。モータ7
20の軸に取付けられたギヤ721がギヤ722と噛合
い、ギヤ722と同軸のギヤ723がギヤ724と噛合
い、ギヤ724とギヤ725が噛合っている。ギヤ72
5を回転することにより、チャック軸702Lへモータ
720の回転が伝達される。
701の後方で回転可能に保持されている回転軸728
を介してキャリッジ右腕701R側に伝えられる。キャ
リッジ右腕701R右側端部には、キャリッジ左腕70
1Lの左側端部と同様なギヤ(キャリッジ左腕701L
の左側端部のギヤ721〜725と同様であるため詳細
は省略)が設けられており、これらのギヤの回転はチャ
ック軸702Rに伝えられる。この構成によりチャック
軸702Lとチャック軸702Rは同期して回転する。
構>キャリッジシャフト703、704にはその軸方向
に摺動可能なX軸移動支基740が設けられており、X
軸移動支基740はキャリッジ701と共にX軸方向
(シャフト703の軸方向)に移動する。移動アーム7
40の後部には、シャフト703と平行に延びる図示な
きボールネジが取り付けられており、このボールネジは
ベース10に固定されたX軸移動用モータ745の回転
軸に取り付けられている。これらの構成によりモータ7
45はX軸移動支基740と共にキャリッジ701をX
軸方向に移動させることができる。
るシャフト756、757が固定されている。シャフト
756、757にはキャリッジ701がY軸方向に移動
可能取り付けられている。また、X軸移動支基740に
は取付板751によってY軸移動用モータ750が取り
付けられており、モータ750の回転はプーリ752と
ベルト753を介して、取付板751に回転可能に保持
されたボールネジ755に伝達される。ボールネジ75
5の回転によりキャリッジ701はY軸方向に移動する
(すなわち、レンズチャック軸と砥石回転軸601aと
の軸間距離を変化させる)。
測定部500の構成を説明する図である。ベース10上
に固設された支基ブロック100に取付支基501が固
定され、取付支基501に取付けられたレール502上
をスライダー503が摺動可能に取付けられている。ス
ライダー503にはスライドベース510が取付けら
れ、スライドベース510には測定子アーム504が固
定されている。また、取付支基501の側面には、ボー
ルブッシュ508が嵌められ、測定子アーム504のガ
タどりの役目をしている。測定子アーム504の先端部
には、L型の測定子ハンド505が取付けられ、測定子
ハンド505の先端部には円板状の測定子506が付け
られている。レンズ形状を測定するために、測定子50
6はレンズLEの後面に接触される。
511が設けられている。ラック511は取付支基50
1側に固定されたエンコーダ513のピニオン512と
噛み合っている。また、スライドベース510の移動は
モータ516によって行なわれ、モータ516に取付け
られたギヤ515、アイドルギヤ514、ピニオン51
2を介してモータ516の回転力がラック511に伝え
られ、スライドベース510が左右に移動される。レン
ズ形状測定中、モータ516は常に一定の力で測定子5
06をレンズLEに押し当てている。エンコーダ513
はスライドベース510の左右(X方向)の移動量(測
定子506の移動位置)を検知する。この移動量とレン
ズチャック軸(702L、702R)の回転角度の情報
により、レンズLEの後面形状が測定される。レンズ前
面用のレンズ形状測定部520は、レンズ形状測定部5
00に対して左右対称であるのでその構成の説明は省略
する。
に基づいて説明する。図4は機構部800の立体図、図
5(a)は左側面図、図5(b)は正面図、図6は図5
(b)におけるAA断面図を示したものである。
ースとなる固定板801が固定されている。固定板80
1にはZ方向(XY軸平面に対して直交する方向)に延
びるレール802が取付けられ、レール802上をスラ
イダー803が摺動する。スライダー803には、移動
支基804がネジ止めされている。移動支基804のZ
方向の移動は、モータ805がボールネジ806を回転
することによって行なわれる。
受け811によって回転可能に軸支されている。軸受け
811は2個使用されており、2個の軸受け811の間
隔を保つために、スペーサ812が入れられている。ま
た、軸受け811の片側にはギヤ813が回転支基81
0に固定されている。ギヤ813はアイドルギヤ814
を介して移動支基804に取付けられたモータ816の
軸に固定されたギヤ815と繋がっている。つまり、モ
ータ816を回転させると、回転支基810が軸受け8
11の軸を中心として回転する。
取り・溝掘り加工用の工具を保持する回転部830が設
けられている。回転部830は前述したモータ805に
より、レンズチェック軸に対して進退移動される。回転
部830の回転軸831の中央部にはプーリ832が付
けられ、回転軸831は2つの軸受け834により回転
可能に軸支されている。また、回転軸831の一端には
ドリル835がチャック機構837により取付けられ、
他端にはスペーサ838、砥石部836がナット839
により取付けられている。砥石部836は面取砥石83
6aと溝掘用砥石836bを一体的に形成して構成され
ている。溝掘用砥石836bの直径は約15mm程で、
面取砥石836aは溝掘用砥石836bから先端側に向
かって径が小さくなる円錐形状の加工斜面を持つ。面取
砥石836aは円筒形状であっても良い。
0は、回転支基810に取付けられた取付板841にネ
ジ止めされている。モータ840の軸にはプーリ843
が取付けられている。プーリ832とプーリ843の間
には回転支基810内部でベルト833が掛けられ、モ
ータ840の回転が回転軸831へ伝達される。
て、その動作を図7の制御系ブロック図を使用して説明
する。ここでは、穴あけ加工と溝掘り加工を中心に説明
する。まず、フレームの玉型形状(枠形状)を眼鏡枠測
定装置2により測定する。リムレスフレームの場合、型
板又はダミーレンズから玉型形状を得る。眼鏡枠測定装
置2に得られた玉型形状データは、スイッチ421を押
すことによりデータメモリ161に入力される。ディス
プレイ415には玉型形状に基づく図形が表示され、加
工条件を入力できる状態になる。操作者はスイッチパネ
ル部410の各スイッチを操作して装用者のPD、光学
中心の高さ等の必要なレイアウトデータを入力する。ま
た、加工するレンズの材質や加工モードを入力する。穴
あけ加工を行う場合は、加工モード選択用のスイッチ4
22により穴あけ加工のモードを選択する。溝掘り加工
を行う場合は、加工モード選択用のスイッチ423によ
り溝掘り加工のモードを選択する。面取り加工を行う場
合は、スイッチ424を操作して面取りモードを選択す
る。
ズチャック軸702Lとレンズチャック軸702Rによ
りチャッキングした後、スタートスイッチ425を押し
て装置を作動させる。主制御部160は入力された玉型
形状データとレイアウトデータとを基にして加工中心を
中心とした動径情報を得た後、動径が砥石面に接する接
触点の位置情報から加工補正情報を求め、これをメモリ
161に記憶する。
スプログラムに従って、レンズ形状測定部500及び5
20を用いてレンズ形状の測定を実行する。主制御部1
60はモータ516を駆動して測定子アーム504を退
避位置から測定位置に位置させる。主制御部160は動
径情報に基づき、モータ750の駆動によりキャリッジ
701を移動し、モータ516を駆動して測定子アーム
504をレンズLEの後面屈折面に常に接触しているよ
うに軽い力で押さえつける。
で、モータ720によりレンズLEを回転するととも
に、加工形状データである動径情報を基にモータ750
を駆動してキャリッジ701を上下させる。こうしたレ
ンズLEの回転及び移動に伴い、測定子505はレンズ
後面形状に沿って左右方向に移動する。この移動量はエ
ンコーダ513により検出されレンズLEの後面屈折面
形状が計測される。レンズ形状の測定終了後は、主制御
部160はモータ516を駆動させて測定子アーム50
4を退避させる。
レンズLEの前側屈折面の形状が測定される。レンズの
前側屈折面形状及び後側屈折面形状が得られると、両者
からコバ厚情報を得ることができる。
160は加工条件の入力データに従ってレンズLEの加
工を実行する。主制御部160は粗砥石602b上にレ
ンズLEがくるようにキャリッジ701をモータ720
により移動させた後、モータ750によりキャリッジ7
01を上下移動させて粗加工を行う。次に、仕上げ砥石
602cの平坦部分にレンズLEを移動し、同様にキャ
リッジ701を上下移動させて仕上げ加工を行う。仕上
げ加工が終了した後、穴あけ加工をする場合は、穴あけ
・面取り・溝掘り機構部800を駆動して穴あけ加工に
移る。
はレンズチャック軸(702L、702R)と平行な方
向に穴あけする場合の例である。この場合、モータ81
5の駆動により、ドリル835の軸(回転軸831)を
レンズチャック軸と平行(X方向)に位置させる。ま
た、モータ750によるキャリッジ701の上下(Y方
向)移動、モータ805によるドリル835の前後(Z
方向)移動、モータ720によるレンズチャック軸(7
02L、702R)の回転により、レンズLEの穴あけ
位置P1にドリル835の先端を位置させる。その後、
ドリル835をモータ840によって回転させ、モータ
745によりレンズLEをチャック軸方向(X軸方向)
のドリル835側に移動することによって、穴あけ加工
をする。
スイッチパネル部420のスイッチを操作して入力し、
メモリ161に記憶しておく。穴あけ位置P1の位置デ
ータは、例えば、図10に示すように、型板又はダミー
レンズの幾何中心O(叉はレンズLEの光学中心)に対
する極座標(Δθ、Δd)として測定する。Δθの基準
は眼鏡フレームを装用した状態での水平方向Hとする。
位置データは直交座標系としても良い。主制御部160
は、この穴あけ位置データを装置のX,Y,Zの各方向
データに変換し、ドリル835の先端を位置させる。
は次のようにする。レンズLEに任意の方向で穴をあけ
るには、穴あけ方向に応じてレンズチャック軸(702
L、702R)の回転によりレンズLEの配置角度を変
える。例えば、図9(a)は、レンズLEの水平方向H
(図10と同じく、眼鏡フレームを装用した状態での水
平方向)が、装置のY方向に一致するようにレンズLE
を回転させた場合である。この状態で、図8(b)に示
すように、装置のX方向に対して角度α1だけドリル8
35の回転軸を傾斜させれば、レンズLEの水平方向H
と同じ方向に角度α1だけ傾けた穴あけが行える。
置のZ方向に一致するようにレンズLEを回転させた場
合である。この状態で、図8(b)と同じように、角度
α1だけドリル835の回転軸を傾斜させれば、レンズ
LEの水平方向Hと直交する方向に角度α1だけ傾けた
穴あけが行える。
方向に角度θ1だけレンズLEを回転した場合である。
この場合、レンズLEの回転角θ1方向に、上記と同じ
くドリル835の回転軸の角度α1だけ傾けた穴あけを
行えることになる。なお、図9(b)の場合には、図9
(a)に対して反時計方向に角度θ1=90°だけ回転
したものとなる。
転軸の角度α1とレンズLEの回転角θ1とにより管理
することができる。この穴あけ方向のデータと穴あけ位
置P1の位置データは、予めスイッチパネル部420の
スイッチを操作して入力することにより、メモリ161
に記憶される。また、穴あけデータはツーポイントフレ
ームの設計データを得ることで、これをパーソナルコン
ピュータ等の通信手段により入力して利用することもで
きる。
け方向のデータに基づいてモータ720によりレンズL
Eの回転角を制御すると共に、モータ816の回転によ
りドリル835の角度α1を制御する。また、穴あけ位
置のデータに基づいてモータ750によりキャリッジ7
01の上下(Y方向)移動、モータ805によるドリル
835の前後(Z方向)移動を制御し、レンズLEの穴
あけ位置P1にドリル835の先端を位置させる。その
後、ドリル835をモータ840によって回転させ、キ
ャリッジ701をモータ745によりX軸方向、及びモ
ータ750によりY軸方向に移動することによって、穴
あけ加工をする。すなわち、ドリル835の回転軸の軸
方向(傾斜角α1方向)にキャリッジ701をXY移動
することにより、穴あけ加工を行う。本実施形態の装置
では、キャリッジ701のY軸方向を直線移動の機構と
したので、回旋移動の場合に比べて穴あけ加工の制御が
容易となる。
場合を説明する。この場合は、図11に示すように、穴
あけ位置P1の周囲のポイントQ1、Q2、Q3、Q4
(少なくとも3点)をレンズ形状測定部520により測
定する。この測定結果から穴あけ位置P1における接平
面が近似的に求まり、法線方向はP1における接平面S
の垂直方向として算出される(図11(b)参照)。算
出された穴あけ方向のデータはメモリ161に記憶され
る。なお、レンズ前面形状が予め分かっている場合はそ
のデータを通信手段を介して入力しておき、これと穴あ
け位置データとにより法線方向が算出できる。穴あけ加
工時には、この法線方向のデータに基づいてドリル83
5の回転軸の角度とレンズLEの回転を設定する。レン
ズLEの穴あけ位置P1にドリル835の先端を位置さ
せた後、キャリッジ701のXY方向移動によってレン
ズLEを移動させることにより、レンズLEの位置P1
における法線方向の穴あけ加工が行われる。
法を利用し、ドリル835をエンドミルに取替えること
により、レンズLEにフライス加工や長穴等の加工をす
ることができる。例えば、長穴の場合、長穴の長軸方向
に合わせて、レンズ加工中にキャリッジ701をXY方
向、又はエンドミルの回転部830をZ方向に移動する
ことによって長穴を加工することができる。
は、加工室の中はレンズの破片が飛散するので、ドリル
835を保護することが好ましい。そのため、レンズの
破片が飛散しても当たらない様に退避位置でドリル83
5にカバーを設けるか、図14に示すように、退避位置
で穴あけ・面取り・溝掘り加工をする回転部830を格
納する凹状格納部900を加工室壁面に設けている。
御部160はキャリッジ701を上昇させた後、退避位
置に置かれている溝掘砥石836bが加工位置に来るよ
うにモータ805を回転させる。その後、キャリッジ7
01の上下(Y方向)移動と軸方向(X方向)への移
動、及びモータ816による溝掘用砥石836bの回転
により、図12に示す様にレンズLEを溝掘用砥石83
6b上に位置させ、溝掘り加工用データに基づいてキャ
リッジ701の移動、レンズLEの回転、及び溝掘用砥
石836bの回転軸の傾斜角度βを制御して加工を行
う。
とレンズ形状の測定結果とから予め主制御部160が求
めておく。キャリッジ701のY方向移動及びX方向移
動の制御データは、溝掘軌跡データに基づいて行う。溝
掘軌跡データとは溝掘り加工されるレンズLEにおける
加工溝の描く軌跡であり、玉型形状から溝深さを加味し
た動径情報(動径角、動径長)とレンズチャック軸方向
の位置情報とで現される。レンズチャック軸方向の位置
データは、レンズ形状の測定データによる前側屈折面形
状及び後側屈折面形状からコバ厚が分かるので、これに
基づきヤゲン位置の決定方法と同じ要領で決定すること
ができる。例えば、レンズコバ厚をある比率で定める
他、溝位置をレンズ前面のコバ位置より一定量後面側に
ずらし、レンズ前面カーブに沿わせるようにする等の各
種の方法で行うことができる。
斜角度βを固定のままレンズ全周の溝掘り加工を行う
と、溝幅が広く加工されてしまう部分が現われる。そこ
で、この対応として次のようにする。図13に示すよう
に、溝掘軌跡のカーブから仮定される球面を求め、溝掘
り軌跡の各加工点における法線方向を求める。図13上
のN1,N2は、それぞれ加工点K1,K2における法
線方向を示す。そして、この法線方向に溝掘用砥石83
6bの回転軸を傾けることにより、各加工点の動径角に
対応させて溝掘用砥石836bの回転軸の傾斜角度βの
データを得る。各加工点は、溝掘軌跡のカーブから仮定
される球面に砥石外周が全て接するという条件の下に、
砥石径補正(特開平5−212661号等を参照)を立
体的に行って求める。これにより溝幅の広がりを抑える
ことができる。
の進退移動位置は、溝掘軌跡のカーブから仮定される球
の中心がレンズチャック軸上にあるものとし、レンズチ
ャック軸が移動するXY軸平面上に溝掘用砥石836b
の回転軸を位置させた場合である。溝掘軌跡のカーブか
ら仮定される球の中心がレンズチャック軸から偏位して
いる場合には、その偏位に応じてZ方向における溝掘用
砥石836bの進退移動の位置を変えるようにモータ8
05を制御することにより、溝幅が広く加工されること
を抑えることが可能となる。
掘砥石幅よりも幅広く加工されてしまう傾向にある。本
装置では、溝掘用砥石836bの外径が15mm程度と
しているので、溝掘砥石幅よりも幅広く加工されてしま
うことが避けられる。
用砥石836bの傾斜角度を変えると共に、キャリッジ
701のY軸方向及びX軸方向の移動により、レンズL
Eを回転しながら、回転する溝掘用砥石836bに押し
当てて行われる。
溝加工が終了すると、主制御部160は面取り加工デー
タに基づいてキャリッジ701、穴あけ・面取り・溝掘
り機構部800を移動制御して面取り加工を行う。面取
り加工は、砥石部836の面取砥石836aをレンズコ
バの角部に当てて研削する。この面取加工においても、
面取砥石836aを備える回転軸831の傾斜角度を変
えることができるので、レンズコバの角部に施す面取角
が任意に設定可能である。さらに、図15に示すよう
に、面取砥石836aの加工面を角度M1,M2,M3
にて傾け、面取角を複数段階に変化させることにより、
同一動径角のレンズ角部に複数段の斜面角度加工を実現
することができる。
面取砥石836aを配置し、面取角の設定に応じて回転
軸831の傾斜角度βを制御する。レンズコバの角部の
位置は、玉型形状に基づくレンズ形状の測定から得るこ
とができる。面取砥石836aの加工面を角度M1,M
2,M3毎に傾けたときのそれぞれの加工データを算出
し、その加工データに応じてY軸方向又はX軸方向のキ
ャリッジの移動を制御する。多段の斜面角度加工を行う
ときは、各角度設定毎にレンズLEを回転させる。こう
した複数段の斜面角度加工を利用すれば、レンズコバの
角部をデザイン的な形状に仕上げることもできる。
レンズLEを挟持して回転するチャック軸を持つキャリ
ッジ701をXY方向に移動するタイプの装置について
説明したが、特開平9−253999号公報に示された
ように、周縁加工用の砥石側をXY方向に移動して加工
するタイプの装置であっても良い。こうした装置の場
合、XY方向へのレンズLEの移動を行わないので、穴
あけ・面取り・溝掘り機構部800側を相対的にXY方
向に移動する移動機構を設けた構成とする。
作業者の熟練度に拘わらずに容易に良好な穴あけ加工を
行うことができる。穴あけ方向を自由に設定できるの
で、フレーム作成時のレンズのあおりを考慮したフレー
ム状態を実現できる。
示す図である。
示す斜視図である。
る。
視図である。
面図、左側面図である。
面図である。
ことを示す図である。
る図である。
る。
明する図である。
る。
め、各加工点における法線方向に溝掘り用砥石の回転軸
を傾けることを説明する図である。
格納されていることを示す図である。
取り加工することを説明する図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 眼鏡レンズの周縁を加工する眼鏡レンズ
加工装置において、被加工レンズを保持するレンズ回転
軸と、被加工レンズに穴をあけるための穴あけ工具を回
転する穴あけ工具回転軸と、前記レンズ回転軸に対する
前記穴あけ工具回転軸の傾斜角を変更する傾斜角変更手
段と、を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項2】 眼鏡レンズの周縁を加工する眼鏡レンズ
加工装置において、被加工レンズを保持するレンズ回転
軸を持つレンズ回転手段と、被加工レンズに穴をあける
穴あけ工具を回転する穴あけ工具回転軸と、前記レンズ
回転軸に対する前記穴あけ工具回転軸の傾斜角を変更す
る傾斜角変更手段と、前記レンズ回転軸に保持された被
加工レンズと前記穴あけ工具とを相対的に移動する移動
手段と、穴あけデータを記憶する記憶手段と、該記憶さ
れた穴あけデータに基づいて前記移動手段、傾斜角変更
手段及びレンズの回転角を制御する制御手段と、を備え
ることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項3】 請求項2の眼鏡レンズ加工装置におい
て、前記穴あけデータは被加工レンズ前面に対する穴あ
け位置のデータと穴あけ方向のデータを含み、前記制御
手段は穴あけ方向のデータに基づいて前記傾斜角変更手
段及びレンズの回転角を制御することを特徴とする眼鏡
レンズ加工装置。 - 【請求項4】 請求項3の眼鏡レンズ加工装置におい
て、レンズ前面形状を測定するレンズ形状測定手段と、
該測定結果に基づいてレンズ前面における前記穴あけ位
置の法線方向を求める法線方向算出手段とを備え、前記
穴あけ方向のデータは算出された前記法線方向とするこ
とを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項5】 請求項2の眼鏡レンズ加工装置におい
て、前記移動手段は前記レンズ回転軸と垂直な第1方向
に前記穴あけ工具を相対的に進退移動させる第1移動手
段と、前記第1方向と垂直な面で前記レンズ回転軸を前
記穴あけ工具に対して2次元的に相対的に移動する第2
移動手段とを備え、前記傾斜角変更手段は前記第1方向
に垂直な方向に前記穴あけ工具の回転軸を回転する手段
であることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項6】 請求項5の眼鏡レンズ加工装置におい
て、前記第1移動手段は前記穴あけ工具を進退移動する
手段であり、その退避位置にて前記穴あけ工具を保護す
る保護部材が設けられていることを特徴とする眼鏡レン
ズ加工装置。 - 【請求項7】 請求項1又は2の眼鏡レンズ加工装置に
おいて、前記穴あけ工具の回転軸には溝掘り砥石又は面
取り砥石の少なくとも1つが同軸に取り付けられている
ことを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項8】 請求項1又は2の眼鏡レンズ加工装置に
おいて、前記穴あけ工具はエンドミルに取替え可能であ
り、被加工レンズのフライス加工も行えることを特徴と
する眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項9】 被加工レンズの周縁を加工する切削具
と、被加工レンズを回転するレンズ回転軸を持つキャリ
ッジと、該キャリッジを前記レンズ回転軸の軸方向に移
動すると共に、前記レンズ回転軸と切削具の回転軸との
軸間距離を変化させる方向に移動するキャリッジ移動手
段と、被加工レンズに穴を明ける穴あけ工具を回転する
穴あけ工具回転軸と、前記穴あけ工具を前記キャリッジ
の移動による前記レンズ回転軸の移動方向と垂直な方向
に進退移動させる穴あけ工具移動手段と、前記穴あけ工
具の回転軸を前記進退移動方向と垂直な方向に回転し、
前記レンズ回転軸に対する前記穴あけ工具の回転軸の傾
斜角を変更する傾斜角変更手段と、被加工レンズに設け
る穴位置と穴あけ方向のデータを記憶する記憶手段と、
該記憶された穴位置方向のデータに基づいて前記穴あけ
工具の回転軸の傾斜角と被加工レンズの回転角を制御
し、穴位置データに基づいて前記キャリッジの移動と前
記穴あけ工具の進退移動を制御する制御手段と、を備え
ることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 【請求項10】 請求項9の眼鏡レンズ加工装置におい
て、前記制御手段は前記穴あけ工具の先端を穴あけ位置
に位置させた後、前記穴あけ工具回転軸の傾斜角方向に
前記キャリッジを移動することにより、穴あけ加工を行
うことを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
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