JP2003139447A - 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫 - Google Patents

製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

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JP2003139447A
JP2003139447A JP2001340285A JP2001340285A JP2003139447A JP 2003139447 A JP2003139447 A JP 2003139447A JP 2001340285 A JP2001340285 A JP 2001340285A JP 2001340285 A JP2001340285 A JP 2001340285A JP 2003139447 A JP2003139447 A JP 2003139447A
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ice making
water
tray
block
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JP2001340285A
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English (en)
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Junichi Mogi
淳一 茂木
Takeo Komatsubara
健夫 小松原
Junichi Kubota
順一 久保田
Hideaki Kamiya
英昭 神谷
Hitoshi Hoshino
仁 星野
Masaya Matsuoka
雅也 松岡
Naoki Otsuka
直樹 大塚
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製氷すると白濁しやすい水を処理できる製氷
装置及びこの装置を用いた冷凍冷蔵庫を提供する。 【解決手段】 製氷装置において、製氷ブロック同士の
仕切りの上部にはこれら製氷ブロック同士の水が連通す
る連通部を形成し、給水装置を製氷ブロックの仕切りの
ほぼ上端に水面が位置する程度に給水するよう制御し、
駆動機構を、前記各製氷ブロックでの製氷がほぼ完了し
たときに、製氷皿を所定角度傾けて製氷ブロック内の未
製氷の水を補助製氷ブロックに移し、この補助製氷ブロ
ックでの製氷が完了したときに、製氷皿を回動させて脱
氷させるよう制御したので、未製氷の製氷すると白濁し
やすい水を補助製氷ブロックで製氷させることによって
製氷ブロックでの氷の透明度を上げることができる。そ
して、この補助製氷ブロックで製氷した氷を、使用者自
身の判断で、使用したり廃棄したりすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭等におけ
る冷凍冷蔵庫に用いられる製氷装置にかかり、特に高品
質な透明氷を短時間で製氷することが可能な製氷装置及
びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、家庭用の冷凍冷蔵庫等において
は、水を製氷皿に貯留して製氷する製氷装置が装備され
ているものもあり、中には所定量の氷が常備できるよう
に給水タンクから自動給水して製氷する製氷装置が市場
に提供されている。
【0003】しかし、単に製氷皿を冷却して製氷すると
白濁した氷になることが知られており、かかる白濁した
氷をウイスキーの水割等に用いても雰囲気が盛り上がら
ないことなどの理由から透明氷が要望され種々の構成の
製氷装置が提案されている。
【0004】一般に製氷皿は、複数の製氷ブロックに区
画され、この各製氷ブロックに水が貯留されている。こ
のような製氷皿を単に冷却すると、各製氷ブロックの周
囲から製氷が始まり、内部の水が最後に製氷するように
なる。
【0005】このとき、水に溶存していた空気等のガス
成分は、未製氷の水中に気泡となってでてきて、この気
泡が氷に閉じこめられると白濁した氷となる。また、ミ
ネラル成分も白濁の原因となる。
【0006】そこで、透明氷を得るために、例えば特公
平6−70543号公報においては、冷気を製氷皿の底
部側から送風して製氷し、その際気泡が氷に閉じこめら
れないように、製氷皿の蓋にヒータを埋込んで水面が内
部より先に製氷しないようにした構成が開示されてい
る。
【0007】これにより、各製氷ブロックの底の方から
徐々に製氷し、最後に水面が製氷するようになるので、
製氷完了時まで気泡の脱気パスが確保されて透明氷が製
氷できるようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、脱気パスは確保されるものの以下の理由から十
分な脱気が行えず、透明度の高い高品質な透明氷を作る
ことが困難になる問題があった。
【0009】即ち、各製氷ブロックの底部側に発生した
気泡が脱気されるためには、当然ながらこの気泡は水面
まで浮上しなければならない。
【0010】しかし、この気泡は非常に小さいため、そ
の浮力も小さくこの浮力だけで水面まで浮上することが
困難であると共に、時には製氷面に付着したりして氷の
中に閉じこめられてしまい脱気が不十分となってしま
う。
【0011】無論、表面はヒータにより加熱されている
ので、未製氷の水には温度勾配が発生し、これにより対
流が生じるので、各製氷ブロックの底部側に発生した気
泡がこの対流により水面まで運ばれる場合がある。
【0012】ところが、上記ヒータ加熱の方法では、製
氷ブロックに貯留されている水は強制的な攪拌等が行わ
れておらず、かつ、その温度勾配も小さいため製氷面に
付着した気泡を対流で動かし脱気させるには非常に困難
であった。従って、十分に脱気を行うには製氷速度を小
さくしなければならず、製氷時間が長くなってしまう問
題があった。
【0013】そこで、本出願人は、複数の製氷ブロック
を有する製氷皿と、その製氷皿の水面に温風を吹出すブ
ロー機構とを備え、製氷皿の底面側への冷気(例えば−
20℃程度)で製氷ブロックの底部側から徐々に製氷さ
せ、底部側から透明氷を得るようにした製氷装置を試作
した。しかし、この製氷装置では、底部側はかなり透明
度が高いものの、上部の製氷面にミネラル成分などが結
晶化したり、完全に脱気しないため氷の上部に白濁部が
生じたりし、この氷の上部が大変目立ってしまうもので
あった。
【0014】このため、この氷の上部、即ちこの最後に
製氷する水を、製氷させずに処理できれば、製氷ブロッ
クの氷の透明度を、更に向上させることができると考え
られる。
【0015】この発明は、製氷すると白濁しやすい水を
処理できる製氷装置及びこの装置を用いた冷凍冷蔵庫を
提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、複数の製氷ブロック及びこの製氷ブロックの側部に
形成した補助製氷ブロックを有する製氷皿を0℃未満の
冷気が供給される室に配置すると共に、この製氷皿を回
動させる駆動機構と、前記製氷皿に水を給水するための
給水装置とを備えた製氷装置において、前記製氷ブロッ
ク同士の仕切りの上部にはこれら製氷ブロック同士の水
が連通する連通部を形成し、前記給水装置の給水を前記
製氷ブロックの仕切りのほぼ上端に水面が位置する程度
に制御し、前記駆動機構を、前記各製氷ブロックでの製
氷がほぼ完了したときに、前記製氷皿を所定角度傾けて
前記製氷ブロック内の未製氷の水を前記補助製氷ブロッ
クに移し、この補助製氷ブロックでの製氷が完了したと
きに、前記製氷皿を回動させて脱氷させるよう制御した
ものである。
【0017】また、複数の製氷ブロック及びこの製氷ブ
ロックの側部に形成した補助製氷ブロックを有する製氷
皿を0℃未満の冷気が供給される室に配置すると共に、
この製氷皿を回動させる駆動機構と、前記製氷皿に水を
給水するための給水装置とを備えた製氷装置において、
前記製氷ブロック同士の仕切りの上部にはこれら製氷ブ
ロック同士の水が連通する連通部を形成すると共に、前
記製氷ブロックの水面に0℃以上の温風を吹付けるブロ
ー機構を備え、前記給水装置の給水を前記製氷ブロック
の仕切りのほぼ上端に水面が位置する程度に制御し、前
記駆動機構を、前記各製氷ブロックでの製氷がほぼ完了
したときに、前記製氷皿を所定角度傾けて前記製氷ブロ
ック内の未製氷の水を前記補助製氷ブロックに移し、こ
の補助製氷ブロックでの製氷が完了したときに、前記製
氷皿を回動させて脱氷させるよう制御したものである。
【0018】また、前記製氷皿を前記補助製氷ブロック
側に傾けて配置したものである。
【0019】更に、前記製氷皿の下方には貯氷箱を配置
し、この貯氷箱には前記製氷ブロックからの氷を受ける
透明氷貯氷部と、前記補助製氷ブロックからの氷を受け
る通常氷貯氷部とを形成したものである。
【0020】また、前記のうち何れかの製氷装置を冷凍
冷蔵庫に備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に沿って
説明する。図1は本発明にかかる製氷装置20を搭載し
た冷凍冷蔵庫2の側断面図であり、図2、図3はこの製
氷装置20の構成図で、図2は側面図、図3は平面図で
ある。なお、これらの図において、構成が容易に理解で
きるように部材の一部を適宜省略し又は簡略化して示さ
れている部分があることを付言する。
【0022】冷凍冷蔵庫2は、外箱3と内箱4とを有
し、この間に断熱材が充填されてなる断熱構造体で、内
箱4の内部には複数の断熱中仕切板6が設けられて冷蔵
室7、冷凍室8、野菜室9等が形成されている。
【0023】冷蔵室7の下端部には、氷を作るための水
が貯留される給水タンク(給水装置)11が設けられ、
また冷凍室8には製氷装置20及び貯氷箱12が設けら
れている。なお、貯氷箱12は製氷装置20の下に設け
られて、この製氷装置20からの氷を受止めて貯氷する
ものであり、この貯氷箱12には、図2や後述の図5の
(6)に示すように、製氷ブロック24Aからの氷を受
ける透明氷貯氷部12Aと、補助製氷ブロック24Bか
らの氷を受ける通常氷貯氷部12Bとを形成している。
【0024】また、製氷皿21は補助製氷ブロック24
B側が製氷ブロック24A側に比べてやや下になるよう
に、例えば、約1度程度傾斜させて配置している。約1
度程度の傾斜でも、後述するように、製氷皿21を傾け
ると、未製氷の水が補助製氷ブロック24Bに流れるも
のである。
【0025】更に、製氷ブロック24A同士を仕切る仕
切りには、この仕切りの上端よりやや低く設定され、製
氷ブロック内の水が行き来できる連通部24Cが形成さ
れている。また、24Dは製氷ブロック24Aと補助製
氷ブロック24Bとを仕切る仕切りである。
【0026】また、冷凍冷蔵庫2の下部等には、冷媒を
圧縮する圧縮機、冷媒の流量を絞るキャピラリーチュー
ブ、冷媒の熱を放熱して凝縮させる凝縮器、内部で冷媒
を気化させて庫内空気を冷却する冷却器(蒸発器)13
等からなる冷凍装置が収納されて、庫内空気をファン1
4により強制循環させながら庫内を冷却している。
【0027】一方、製氷装置20は、給水タンク11か
らの水を貯留する製氷皿21、この製氷皿21に貯留さ
れた水に空気(例えば5℃程度の温風)を吹付けるブロ
ー機構22、製氷皿21を反転させてこの製氷皿21の
氷を貯氷箱12に移す脱氷装置(駆動機構)23等を有
している。このように製氷皿21の氷を貯氷箱12に移
すために180度回転させるような反転ではなく、90
度から130、140度程度動かすような回動させる方
法を用いて氷を移すようにしても良い。
【0028】なお、図1においてはこの製氷装置20の
少なくとも一部を断熱中仕切板6に埋込んだ構成を示し
ている。このような構成にしたのは、冷凍室8の利用空
間容積を増やすためであるので、状況により断熱中仕切
板6に埋込まなくてもよいことは明らかである。
【0029】このような製氷皿21は、平面が開口して
形成された合成樹脂(ポリプロピレン)製で、その内側
が凹状に形成された複数の製氷ブロック24に区画さ
れ、また製氷皿21の両端部(図2では、左右方向)に
は回転軸25が設けられると共に、左端に給水タンク1
1からの水が給水される給水口26が設けられている。
そして、製氷皿21の底面側に冷却装置から冷凍室8に
送られてきた冷気(例えば−20℃程度)が送風され
て、この製氷皿21を底部側から冷却して製氷が行われ
る。
【0030】脱氷装置23は、製氷皿21の一端側(図
2では左側)に設けられた駆動部27、貯氷箱12に所
定量以上の氷が蓄えられているか否かを検出する検氷レ
バー29等から構成され、駆動部27は図示しないパル
スモータ、ギア及び出力軸等により構成されている。
【0031】そして、製氷皿21の一方側の回転軸25
を介して駆動部27の動力が製氷皿21に伝達されるこ
とによりこの製氷皿21が上下反転して製氷された氷が
貯氷箱12に落下して貯氷される。
【0032】なお、貯氷箱12に氷が所定量以上貯氷さ
れているか否かの判断は、脱氷を行う際に先ず検氷レバ
ー29が貯氷箱12に向かって回動する。
【0033】このとき検氷レバー29が、図2に示す点
線状態まで所定量回動しても、氷に当接して力を受けな
い場合には、貯氷箱12に氷が無くなっていると判断し
て脱氷動作が開始する。
【0034】また、脱氷時には、製氷皿21は上下反転
して脱氷するが、このとき氷が製氷皿21にくっつき容
易に脱氷できない場合がある。
【0035】かかる場合には、製氷皿21の側面や底面
等に脱氷ヒータ(図示せず)を取付けて、脱氷時にこの
脱氷ヒータに通電することにより製氷皿21に接する氷
の表面を少し溶かすようにしても良い。
【0036】なお、脱氷ヒータで氷の表面を少し溶かす
ことにより脱氷を容易にするが、溶けた部分は脱氷と略
同時に再び凍るので、氷の表面は非常に滑らかになり、
貯氷箱12に落下したときの衝撃や氷をウイスキー等に
入れたときの熱衝撃等に対して割れにくくなる利点があ
る。
【0037】また、脱氷時に氷表面が割れるのを防ぐの
で透明氷としての見栄えが良くなる。
【0038】ブロー機構22は、空気を送風するファン
31、このファン31により送風される空気を製氷皿2
1の上方まで導く送風ダクト32、この送風ダクト32
により導かれた空気を加熱する空気加熱ヒータ33、こ
の空気加熱ヒータ33により加熱されて温風となった空
気を各製氷ブロック24に貯留された水に吹き当てるノ
ズル34、このノズル34から吹出された空気を吸込む
吸込口35、製氷皿21の上部の温度を検出する温度検
出器36等を有している。
【0039】ファン31は、シロッコファン等からな
り、中央部分から吸気し、周囲から吐出すように形成さ
れると共に、ファン31、送風ダクト32、ノズル3
4、吸込口35の順の温風の循環路が形成されている。
【0040】ノズル34は、製氷ブロック24に対応し
て複数設けられて、空気を整流して製氷皿21に貯留さ
れた水に対して所定の吹付角度で吹付けられるように取
付けられている。
【0041】今日市販されている製氷皿21では概ね吹
付角度(水面となす角度)は20〜70度の角度がよ
く、より好ましくは45±1度がよい。
【0042】また、吹付位置は、少なくとも製氷ブロッ
ク24Aの水平面中心位置に対して風上側の位置である
ことが好ましい。
【0043】このように吹付位置及び吹付角度を設定し
たノズル34から吹出された温風は、製氷皿21の水面
に吹き当り、この水を攪拌する。温風により水は鉛直断
面で回転するようになる。特に、吹付位置が中心より風
上側であるので効率的に水を回転させて攪拌できるよう
になっている。
【0044】また、ノズル34は左右の中心となる線上
に設ける。これによりこの線上に対して左右対称に水が
回転するようになって攪拌を効率的に行うことができる
ようになっている。
【0045】温風を吹付けることにより、製氷ブロック
24の水を回転させ、この水を攪拌させると、製氷過程
で未製氷の水中にでてきた気泡(ガス成分)も攪拌され
た水と一緒に動き、水面又は水面近傍まで運ばれるよう
になるので容易に脱気することが可能になる。
【0046】なお、吹付ける空気が温風であることよ
り、この温風に吹付けられて回転する水の温度も、相応
に高くなるので、水面が内部や底部より先に製氷するこ
とが無くなり製氷完了まで脱気パスを確保することがで
きることは付言するまでもない。
【0047】これにより製氷される氷に含まれる空気の
量を極めて少なくすることができるようになり、非常に
高品質な透明氷を得ることが可能になっている。
【0048】なお、空気加熱ヒータ33は、ニクロム線
等の発熱体から構成され、この発熱体が送風ダクト32
を流動する空気を加熱するようになっている。
【0049】次に、上記構成の製氷装置20における透
明氷の製氷過程及び制御方法を説明する。
【0050】先ず、温度検出器36により製氷ブロック
24の空気の温度が検出され、ファン31の動作が開始
する。
【0051】温度検出の結果、製氷ブロック24の空気
が氷点下の場合には、空気加熱ヒータ33を動作させて
空気を加熱してノズル34から吹出してセンサ36周辺
における製氷皿21上部の空気を暖める。
【0052】その後、製氷ブロック24に給水タンク1
1から水が供給されて製氷が開始する。
【0053】このように給水を行う前に、温風を送風す
るのは以下の理由からである。即ち、ヒータ33が暖ま
るのに時間を要するので、この時間だけ早めに空気加熱
ヒータ33を動作させて、給水時には約5℃の温風が吹
出されるようにするためである。また、温風を吹出して
製氷皿を0℃以上に温めておくことによって、給水した
水が脱気しないうちに即座に凍り白濁した氷になるのを
防止するためである。
【0054】そこで、本発明では、給水に先立ち温度検
出器36により製氷ブロック24内の空気の温度を検出
し、この空気の温度(即ち製氷ブロック24の温度)が
氷点下の場合には空気加熱ヒータ33で加熱された空気
をノズル34から吹出して製氷皿21上部の空気温度が
氷点より高くなるようにしている。
【0055】なお、このように製氷皿21の温度を高め
たりする方法には、脱氷ヒータを駆動することも可能で
ある。即ち、製氷皿21が氷点下の場合には、所定時間
脱氷ヒータを動作させて製氷皿21を暖めることで、上
記不都合が回避できる。
【0056】製氷中の空気加熱ヒータ33及びファン3
1の制御方法としては、例えば図4に示すような制御が
可能である。図4は給水開始から製氷完了までの時間に
ついて、空気加熱ヒータ33のパワー(図4(a))、
ファン31の送風量(図4(b))を示した図である。
【0057】無論、この他の制御も可能であり、例えば
空気を一定時間だけ加熱したり空気加熱ヒータ33のパ
ワーとファン31の送風量とを同時に制御するようにし
ても良い。
【0058】このように、空気加熱ヒータ33のパワー
等を変化させるのは、製氷ブロック24の底部の製氷速
度が速いためである。底は、冷気が直接当るし、空気加
熱ヒータ33からも遠いので製氷速度が速く白濁し易
い。
【0059】また、温度及び風量は未製氷の水の量に依
存して適温、適量があるが、かかる適温適量の条件から
ずれた条件で製氷すると、十分な脱気を行うことができ
なかったり、未製氷の水が吹飛ばされたりする場合があ
る。
【0060】そこで、本発明では、上記例に示すよう
に、常に適切な温度及び風量で空気の吹付けが行えるよ
うに制御している。
【0061】これにより、ノズル34からの空気により
製氷ブロック24の水が水平面及び垂直面で回転して攪
拌され、その際未製氷の水にでてきた気泡が攪拌されて
流動する水と共に動いて水面及び水面近傍に達して脱気
される。
【0062】図5は、冷凍冷蔵庫の製氷装置における製
氷皿の制御の様子を示し、図5の(A)に示す左側は製
氷皿の正面を示し、(B)に示す右側は、この(A)に
対応した製氷皿の側面を示しており、(1)、(2)、
(3)、……、(6)の順に示すように制御されるもの
である。
【0063】このように構成された冷凍冷蔵庫の製氷装
置では、次に説明するように動作する。尚、この動作の
説明は、この図5に基いて行う。
【0064】脱氷後は製氷皿21には、氷が残っていな
い状態になる((1)参照)。
【0065】そして、製氷皿21には給水装置によって
製氷ブロック24Aの仕切りのほぼ上端に水面が位置す
るように給水される((2)参照)。このとき、補助製
氷ブロック24Bにオーバーフローすることもあるが、
その水量はごく僅かである。それは、給水量がオーバー
フローしない程度に設定されているためと、製氷ブロッ
ク24A同士の仕切りより、製氷ブロック24Aと補助
製氷ブロック24Bとを仕切る仕切り24Dがやや高く
設定されているからである。
【0066】そして、この製氷皿21は、その底部に冷
気が供給されると共に、ブロー機構22により水面に温
風が吹付けられて製氷される。温風が吹付けられると、
製氷ブロック24Aでの底部と上部とでは温度差が比較
的大きくなり、ガス成分が含まれていると、そのガス成
分が上昇して抜けやすい。また、ガス成分やミネラル成
分が含まれていない水の方が早く製氷するので、ガス成
分やミネラル成分を含む水は、最後まで製氷しないもの
である。更に、水が製氷する際に、約7〜8%体積が膨
張するので、ガス成分やミネラル成分を含む水は、補助
製氷ブロック24B側に押し出されるように移動するこ
とになる。
【0067】製氷皿21での製氷がほぼ製氷完了したと
き、つまり、未製氷の水が約2〜3mmになったとき
((3)参照)、製氷皿21は、駆動機構によりゆっく
り、約30度回動させられる((4)参照)。約30度
回動されると、未製氷の水は、補助製氷ブロック24B
に流れ込む。この補助製氷ブロック24Bに流れ込んだ
水は、ミネラル成分やガス成分を含むため、製氷すると
白濁することもある。
【0068】製氷皿21を約30度回動させて、未製氷
の水を補助製氷ブロック24Bに移動させると、製氷ブ
ロック24Aに残る水はごく僅かである。
【0069】そして、未製氷の水が補助製氷ブロック2
4Bに移動させた後、製氷皿21を元の水平に戻して、
補助製氷ブロック24Bの水が製氷するまで、製氷させ
る((5)参照)。
【0070】補助製氷ブロック24Bの水が製氷したと
き、当然、製氷ブロック24Aでも完全に製氷してお
り、脱氷機構23により製氷皿21が反転させられ、製
氷ブロック24A及び補助製氷ブロック24Bの氷が脱
氷される((6)参照)。
【0071】貯氷箱12には、透明氷貯氷部12Aと通
常氷貯氷部12Bとが形成されているので、製氷ブロッ
ク24Aからの氷Aは透明氷貯氷部12Aで貯氷され、
補助製氷ブロック24Bからの氷Bは通常氷貯氷部12
Bで貯氷される。
【0072】このため、使用者は、その要望に応じて、
ほぼ透明な氷Aのみを使用したり、あるいは、透明な氷
Aと通常の氷Bとを一緒に使用したりすることができ
る。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、製氷装置において、製氷ブロック同士の
仕切りの上部にはこれら製氷ブロック同士の水が連通す
る連通部を形成し、給水装置の給水を前記製氷ブロック
の仕切りのほぼ上端に水面が位置する程度に制御し、駆
動機構を、前記各製氷ブロックでの製氷がほぼ完了した
ときに、製氷皿を所定角度傾けて製氷ブロック内の未製
氷の水を補助製氷ブロックに移し、この補助製氷ブロッ
クでの製氷が完了したときに、製氷皿を回動させて脱氷
させるよう制御したので、製氷すると白濁することもあ
る水を補助製氷ブロックで製氷させることによって製氷
ブロックでの氷の透明度を上げることができる。しか
も、この補助製氷ブロックで製氷した氷を、使用者自身
の判断で、使用したり廃棄したりすることもできる。
【0074】また、請求項2に記載の発明によれば、製
氷装置において、製氷ブロック同士の仕切りの上部には
これら製氷ブロック同士の水が連通する連通部を形成す
ると共に、前記製氷ブロックの水面に0℃以上の温風を
吹付けるブロー機構を備え、前記給水装置の給水を前記
製氷ブロックの仕切りのほぼ上端に水面が位置する程度
に制御し、前記駆動機構を、前記各製氷ブロックでの製
氷がほぼ完了したときに、前記製氷皿を所定角度傾けて
前記製氷ブロック内の未製氷の水を前記補助製氷ブロッ
クに移し、この補助製氷ブロックでの製氷が完了したと
きに、前記製氷皿を回動させて脱氷させるよう制御した
ので、前記ブロー機構の温風により製氷ブロックでの上
下の温度差を形成してガス成分が上昇して抜けやすくす
ると共に、ミネラル成分やガス成分を含まない水を下部
から製氷して、製氷ブロックでの透明度を上昇させるこ
とができる。また、製氷すると白濁することもある水を
補助製氷ブロックに移動させて製氷させることによっ
て、製氷ブロックでの氷の透明度を更に上げることがで
きる。しかも、この補助製氷ブロックで製氷した氷を、
使用者自身の判断で、使用したり廃棄したりすることも
できる。
【0075】また、請求項3に記載の発明によれば、製
氷皿を補助製氷ブロック側に傾けて配置したので、駆動
機構により製氷皿を所定角度回動させると未製氷の水を
速やかに補助製氷ブロックに流すことができる。これに
より、製氷ブロックに残る水を少なくすることができ、
製氷ブロックの氷の透明度を上げることができる。
【0076】更に、請求項4に記載の発明によれば、製
氷皿の下方に貯氷箱を配置し、この貯氷箱には製氷ブロ
ックからの氷を受ける透明氷貯氷部と、補助製氷ブロッ
クからの氷を受ける通常氷貯氷部とを形成したので、製
氷ブロックからのほぼ透明な氷を透明氷貯氷部で貯氷で
き、補助製氷ブロックからの白濁部を有することもある
通常の氷を通常氷貯氷部で貯氷でき、両氷を使用者の要
望に応じて使い分けることができる。
【0077】また、請求項5に記載の発明によれば、こ
れらの何れかに記載の製氷装置を冷凍冷蔵庫に備えたの
で、ほぼ透明な氷を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概略を示す冷凍冷蔵庫の
側断面図である。
【図2】冷凍冷蔵庫の製氷装置の側断面図である。
【図3】製氷装置の平面図である。
【図4】空気加熱ヒータ等の制御例を示す図である。
【図5】製氷皿の制御の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 冷凍冷蔵庫 8 冷凍室(室) 11 給水タンク(給水装置) 12 貯氷箱 12A 透明氷貯氷部 12B 通常氷貯氷部 20 製氷装置 21 製氷皿 22 ブロー機構 23 脱氷装置(駆動機構) 24A 製氷ブロック 24B 補助製氷ブロック 24C 連通部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 順一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 神谷 英昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 星野 仁 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松岡 雅也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大塚 直樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3L110 AA01 AB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の製氷ブロック及びこの製氷ブロッ
    クの側部に形成した補助製氷ブロックを有する製氷皿を
    0℃未満の冷気が供給される室に配置すると共に、この
    製氷皿を回動させる駆動機構と、前記製氷皿に水を給水
    するための給水装置とを備えた製氷装置において、前記
    製氷ブロック同士の仕切りの上部にはこれら製氷ブロッ
    ク同士の水が連通する連通部を形成し、前記給水装置の
    給水を前記製氷ブロックの仕切りのほぼ上端に水面が位
    置する程度に制御し、前記駆動機構を、前記各製氷ブロ
    ックでの製氷がほぼ完了したときに、前記製氷皿を所定
    角度傾けて前記製氷ブロック内の未製氷の水を前記補助
    製氷ブロックに移し、この補助製氷ブロックでの製氷が
    完了したときに、前記製氷皿を回動させて脱氷させるよ
    う制御したことを特徴とする製氷装置。
  2. 【請求項2】 複数の製氷ブロック及びこの製氷ブロッ
    クの側部に形成した補助製氷ブロックを有する製氷皿を
    0℃未満の冷気が供給される室に配置すると共に、この
    製氷皿を回動させる駆動機構と、前記製氷皿に水を給水
    するための給水装置とを備えた製氷装置において、前記
    製氷ブロック同士の仕切りの上部にはこれら製氷ブロッ
    ク同士の水が連通する連通部を形成すると共に、前記製
    氷ブロックの水面に0℃以上の温風を吹付けるブロー機
    構を備え、前記給水装置の給水を前記製氷ブロックの仕
    切りのほぼ上端に水面が位置する程度に制御し、前記駆
    動機構を、前記各製氷ブロックでの製氷がほぼ完了した
    ときに、前記製氷皿を所定角度傾けて前記製氷ブロック
    内の未製氷の水を前記補助製氷ブロックに移し、この補
    助製氷ブロックでの製氷が完了したときに、前記製氷皿
    を回動させて脱氷させるよう制御したことを特徴とする
    製氷装置。
  3. 【請求項3】 前記製氷皿を前記補助製氷ブロック側に
    傾けて配置したことを特徴とする請求項1または2に記
    載の製氷装置。
  4. 【請求項4】 前記製氷皿の下方には貯氷箱を配置し、
    この貯氷箱には前記製氷ブロックからの氷を受ける透明
    氷貯氷部と、前記補助製氷ブロックからの氷を受ける通
    常氷貯氷部とを形成したことを特徴とする請求項1乃至
    3の何れかに記載の製氷装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至4の何れかに記載の製
    氷装置を備えたことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
JP2001340285A 2001-11-06 2001-11-06 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫 Pending JP2003139447A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022980A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 製氷装置
US7284392B2 (en) 2005-05-27 2007-10-23 Whirlpool Corporation Refrigerator icemaker with wiring hooks
CN111829227A (zh) * 2019-04-15 2020-10-27 青岛海尔电冰箱有限公司 制冰模块

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