JP2003139225A - 遊星歯車装置の遊星キャリア - Google Patents

遊星歯車装置の遊星キャリア

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JP2003139225A
JP2003139225A JP2001337944A JP2001337944A JP2003139225A JP 2003139225 A JP2003139225 A JP 2003139225A JP 2001337944 A JP2001337944 A JP 2001337944A JP 2001337944 A JP2001337944 A JP 2001337944A JP 2003139225 A JP2003139225 A JP 2003139225A
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pinion
gear
pinion gear
center
opening angle
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Koji Yoneyama
弘司 米山
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Exedy Corp
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    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/0427Guidance of lubricant on rotary parts, e.g. using baffles for collecting lubricant by centrifugal force
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H57/08General details of gearing of gearings with members having orbital motion
    • F16H57/082Planet carriers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダブルプラネタリギアを用いた遊星歯車装置
において、ピニオンワッシャの誤組が生じてもピニオン
ギアに潤滑油を十分に供給する。 【解決手段】 遊星キャリア13は、第1キャリア部材
51及び第2キャリア部材52を有し、第1ピニオンギ
ア61及び第2ピニオンギア62からなるダブルプラネ
タリギア12の軸方向両側を挟むように軸支している。
ピニオンギア61、62の軸方向両側とキャリア部材5
1、52との間には、1対のピニオンワッシャ64が配
置されている。ピニオンワッシャ64は、第1貫通部6
4aと、第1貫通部64aからキャリア部材51、52
の軸中心に向かって広がるように切り欠かれた第1溝部
64bと、第2貫通部64cと、第2貫通部64cから
キャリア部材51、52の軸中心に向かって広がるよう
に切り欠かれた第2溝部64dとを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊星歯車装置の遊
星キャリア、特に、回転軸回りに並んで配置された第1
ピニオンギアと、第1ピニオンギアの外周側に配置され
第1ピニオンギアに噛み合う第2ピニオンギアとからな
るダブルピニオンギアを軸支するための遊星歯車装置の
遊星キャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】車両の自動変速機や無段変速機等におい
ては、サンギアと、サンギアの外周側に配置された複数
のプラネタリギアと、プラネタリギアの外周側に配置さ
れたリングギアと、プラネタリギアを軸支するための遊
星キャリアとから主に構成された遊星歯車装置が使用さ
れている。
【0003】このような遊星歯車装置の一つとして、プ
ラネタリギアがダブルピニオンギアから構成されたもの
(以下、ダブルプラネタリギアとする)がある。ダブル
プラネタリギアを用いた遊星歯車装置では、回転軸回り
に並んで配置された第1ピニオンギアと、第1ピニオン
ギアの外周側に配置され第1ピニオンギアに噛み合う第
2ピニオンギアとから構成されている。そして、第1ピ
ニオンギアはサンギアに噛み合い、第2ピニオンギアは
リングギアに噛み合うようになっている。
【0004】第1及び第2ピニオンギアは、遊星キャリ
アを構成するキャリア部材によって軸方向両側を挟ま
れ、各ピニオンギアに対応するピニオンシャフトによっ
て軸支されている。より詳細には、ピニオンギアは、ピ
ニオンシャフトの外周面とピニオンギアの内周面との間
に配置された軸受を介して回転可能に装着されている。
また、各ピニオンギアの軸方向両側とキャリア部材との
間には、1対のピニオンワッシャが配置されている。
【0005】従来のピニオンワッシャの1つとして、第
1ピニオンギア及び第2ピニオンギアの両方に同時に組
み付けられる形状を有したものがある。このピニオンワ
ッシャは各ピニオンシャフトが貫通する孔からなる2つ
の貫通部と、2つの貫通部のそれぞれからキャリア部材
の内周側に向かうように切り欠かれた2つの溝部が形成
されている。これらの溝部は、キャリア部材の内周側か
ら供給される潤滑油を受けて、ピニオンギア(具体的に
は、ピニオンシャフト及び軸受)を潤滑するために設け
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のピニオ
ンワッシャでは、上記2つの溝部が第1ピニオンギア及
び第2ピニオンギアの中心とキャリア部材の軸中心を結
ぶ線に対して平行に切り欠かれているため、ピニオンワ
ッシャをキャリア部材に組み付けする際に表裏を間違え
て誤組すると、2つの溝部がキャリア部材の軸中心を向
かなくなってしまう。これにより、第1及び第2ピニオ
ンギアの潤滑が不十分になるおそれがある。
【0007】本発明の課題は、ダブルプラネタリギアを
用いた遊星歯車装置において、ピニオンワッシャの誤組
が生じてもピニオンギアに潤滑油を十分に供給できるよ
うにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の遊星歯
車装置の遊星キャリアは、回転軸回りに並んで配置され
た第1ピニオンギアと、第1ピニオンギアの外周側に配
置され第1ピニオンギアに噛み合う第2ピニオンギアと
からなるダブルピニオンギアを軸支している。遊星キャ
リアは、キャリア部材と、ピニオンワッシャとを備えて
いる。
【0009】キャリア部材は、複数のダブルピニオンギ
アの軸方向両側を挟み、第1及び第2ピニオンギアに対
応する第1及び第2ピニオンシャフトにより、複数のダ
ブルピニオンギアを軸支している。複数のピニオンワッ
シャは、ダブルピニオンギアとキャリア部材との軸方向
間に配置されており、第1ピニオンギア及び第2ピニオ
ンギアの両方に同時に組み付け可能である。そして、ピ
ニオンワッシャは、第1ピニオンシャフトが貫通する孔
からなる第1貫通部と、第1貫通部からキャリア部材の
内周側に向かって広がるように切り欠かれた第1溝部
と、第2ピニオンシャフトが貫通する孔からなる第2貫
通部と、第2貫通部からキャリア部材の内周側に向かっ
て広がるように切り欠かれた第2溝部とを有している。
【0010】この遊星歯車装置の遊星キャリアでは、ピ
ニオンワッシャの第1溝部及び第2溝部がキャリア部材
の内周側に向かって広がるように切り欠かれているた
め、キャリア部材の内周側から潤滑油を受けるための範
囲が広くなっている。これにより、ピニオンギアへ潤滑
油を十分に供給できる。また、ピニオンワッシャの表裏
を間違えて誤組した場合でも、ピニオンギアへの潤滑油
の供給を確保できる。
【0011】請求項2に記載の遊星歯車装置の遊星キャ
リアでは、請求項1において、回転軸中心と第1ピニオ
ンギアの中心とを結ぶ線と、第1溝部の第2溝部側の縁
部との開き角度である第1内方開角度が20度以上55
度以下の範囲にある。また、回転軸中心と第1ピニオン
ギアの中心とを結ぶ線と、第1溝部の反第2溝部側の縁
部との開き角度である第1外方開角度が20度以上55
度以下の範囲にある。
【0012】この遊星歯車装置の遊星キャリアでは、第
1溝部について、第1内方開角度及び第1外方開角度を
20度以上にしているので、ピニオンワッシャの誤組が
生じて第1溝部が第2ピニオンギア側に組み付けられる
ことになっても、キャリア部材の内周側からの潤滑油を
受けることが可能である。また、第1内方開角度及び第
1外方開角度を55度以下にしているので、ピニオンワ
ッシャ組み付け後のがたつきも生じにくい。
【0013】請求項3に記載の遊星歯車装置の遊星キャ
リアは、請求項1又は2において、回転軸中心と第2ピ
ニオンギアの中心とを結ぶ線と、第2溝部の第1溝部側
の縁部との開き角度である第2内方開角度が20度以上
55度以下の範囲にある。また、回転軸中心と第2ピニ
オンギアの中心とを結ぶ線と、第2溝部の反第1溝部側
の縁部との開き角度である第2外方開角度が20度以上
55度以下の範囲にある。
【0014】この遊星歯車装置の遊星キャリアでは、第
2溝部について、第2内方開角度及び第2外方開角度を
20度以上にしているので、ピニオンワッシャの誤組が
生じて第2溝部が第1ピニオンギア側に組み付けられる
ことになっても、キャリア部材の内周側からの潤滑油を
受けることが可能である。また、第2内方開角度及び第
2外方開角度を55度以下にしているので、ピニオンワ
ッシャ組み付け後のがたつきも生じにくい。
【0015】請求項4に記載の遊星歯車装置の遊星キャ
リアは、請求項1〜3のいずれかにおいて、ピニオンワ
ッシャは、第1貫通部の中心と第2貫通部の中心とに等
距離にある線を挟んで対称な形状を有している。この遊
星歯車装置の遊星キャリアでは、ピニオンワッシャの表
裏がなくなるため、ピニオンワッシャの組み付けが容易
である。
【0016】
【発明の実施の形態】(1)構成 本発明の一実施形態の遊星歯車装置の遊星キャリアを採
用した無段変速機の正逆転装置1を図1に示す。 全体構成 図1に示す正逆転装置1は、トルクコンバータ(図示せ
ず)から延びるシャフトである入力軸8からの回転を出
力軸9に出力する機能を有している。出力軸9は、無段
変速機(図示せず)から延びるシャフトである。また、
正逆転装置1は、車両を後退させるためにトルクコンバ
ータからの回転駆動方向を逆転するための機構でもあ
る。正逆転装置1は、前後進切換装置4と、前後進切換
装置4によって動力の伝達経路が切り換えられる遊星歯
車装置5とを備えている。前後進切換装置4は、トルク
コンバータからの動力が入力される前進用油圧クラッチ
装置6と、遊星歯車装置5の制御を行う後進用油圧ブレ
ーキ装置7とを有している。尚、図1のO−Oは、正逆
転装置1の回転軸である。
【0017】遊星歯車装置5は、入力軸8の先端に形成
されたサンギア11と、後進用油圧ブレーキ装置7によ
って回転の許容及び禁止が制御されるリングギア14
と、サンギア11及びリングギア14に噛み合うダブル
ピニオン式プラネタリギア12(以下、ダブルプラネタ
リギア12とする)とを有している。サンギア11とリ
ングギア14は同心に配置され、ダブルプラネタリギア
12はサンギア11とリングギア14に噛み合ってい
る。ダブルプラネタリギア12は遊星キャリア13に回
転可能に支持されており、遊星キャリア13は出力軸9
に連結されている。ここで、遊星歯車装置5を構成する
ギア11、12、14は、はすば歯車である。
【0018】入力軸8の先端には、フランジ部8aと、
その外周縁からさらに出力軸9側にのびる筒状部8bと
が形成されている。つまり、入力軸8の先端面に空洞部
が形成されていることになる。筒状部8bの外周面に
は、サンギア11が形成されており、その前進用油圧ク
ラッチ装置6側にスプライン17がさらに形成されてい
る。また、入力軸8の中心部には油路8cが形成されて
いる。さらに、筒状部8bのサンギア11とスプライン
17との軸方向間には、筒状部8bの内周から外周へ貫
通する複数の油路8dが放射状に形成されている。これ
らの油路8dから遊星歯車装置5及び前進用油圧クラッ
チ装置6へ潤滑油が供給されるようになっている。
【0019】出力軸9は無段変速機のプライマリプーリ
から延びるシャフトである。出力軸9の先端は入力軸8
の筒状部8b内に延びて配置されている。具体的には、
出力軸9の先端面は入力軸8のフランジ部8aに近接
し、出力軸9の先端部外周面と筒状部8bとの半径方向
間には隙間が確保されている。なお、出力軸9の先端側
外周面にはスプライン20が形成されている。また、出
力軸9は軸受70を介してミッションケース46に回転
自在に支持されている。
【0020】前進用油圧クラッチ装置の構成 前進用油圧クラッチ装置6は、クラッチドラム18と、
クラッチドラム18の内部に配置された遊星キャリア1
3の一部である第2キャリア部材52と、クラッチドラ
ム18と第2キャリア部材52との間の動力の伝達を制
御するクラッチ部22と、クラッチドラム18内に摺動
自在に配置されたピストン23とから主に構成されてい
る。
【0021】後進用油圧ブレーキ装置の構成 後進用油圧ブレーキ装置7は、ピストン41と、このピ
ストン41によって互いに圧接される複数のブレーキプ
レートを有するブレーキ部40とから主に構成されてい
る。ピストン41は、環状の部材であり、ブレーキ部4
0とミッションケース46の側壁部46aとの間に配置
されている。ピストン41の外周部及び内周部は、それ
ぞれミッションケース46の外壁部46b及び内壁部4
6cの間に摺接されている。ピストン41のリングギア
14側には、ピストン41をブレーキ部40から離れる
方向に付勢するためのリターンスプリング42が配置さ
れている。リターンスプリング42は、ミッションケー
ス46の内壁部46cに支持されたスプリングリティー
ナ43によって支持されている。このリターンスプリン
グ42は、環状のウェーブスプリングを軸方向に複数重
ねて形成されたものである。
【0022】遊星歯車装置の構成 遊星歯車装置5は、前述のように、サンギア11、ダブ
ルプラネタリギア12、リングギア14及び遊星キャリ
ア13から主に構成されている。リングギア14は、後
進用油圧ブレーキ装置7によって回転の禁止及び許容が
制御されるようになっている。つまり、リングギア14
は、後進用油圧ブレーキ装置7に連結されていない状態
では、自由に回転可能となっている。リングギア14は
内周側に内歯14aを有し、外周側にスプライン14b
を有している。スプライン14bは、後進用油圧ブレー
キ装置7のブレーキ部40に噛み合っている。内歯14
aは、ダブルプラネタリギア12に噛み合っている。そ
して、リングギア14と遊星キャリア13の外周部との
軸方向間には、環状のスラストワッシャ54がさらに設
けられている。
【0023】次に、図2及び図3を用いて、ダブルプラ
ネタリギア12及び遊星キャリア13について説明す
る。ここで、図2は遊星キャリア13を前進用油圧クラ
ッチ装置6側から見た平面図であり、図3は図2のA−
O−A断面図である。ダブルプラネタリギア12は、図
2に示すように、合計6個のピニオンギアからなり、互
いに噛み合う3対のダブルピニオンとなっている。ここ
で、ダブルプラネタリギア12のうち遊星キャリア13
の内周側に配置されたピニオンギアを第1ピニオンギア
61とし、第1ピニオンギア61よりも外周側に配置さ
れたピニオンギアを第2ピニオンギア62とする。ダブ
ルプラネタリギア12の各対において、第1ピニオンギ
ア61はサンギア11と噛み合い、第2ピニオンギア6
2はリングギア14の内歯14aと噛み合っている。
尚、前述のように、ピニオンギア61、62は、はすば
歯車であるため、スラストワッシャ54はリングギア1
4からのスラスト荷重を受けることになる。
【0024】ダブルプラネタリギア12は、遊星キャリ
ア13に回転可能に装着されている。この遊星キャリア
13は、後進用油圧ブレーキ装置7側に配置された第1
キャリア部材51と、前進用油圧クラッチ装置6の出力
部材を構成する第2キャリア部材52とから主に構成さ
れている。ダブルプラネタリギア12の第1ピニオンギ
ア61及び第2ピニオンギア62は、第1キャリア部材
51と第2キャリア部材52とによって、軸方向両側が
挟まれ、第1ピニオンギア61に対応する第1ピニオン
シャフト65及び第2ピニオンギア62に対応する第2
ピニオンシャフト66を介してそれぞれ軸支されてい
る。より詳細には、ピニオンギア61、62は、それぞ
れに対応する第1及び第2ピニオンシャフト65、66
の外周面とピニオンギア61、62の内周面との間に配
置された軸受63を介して回転可能に装着されている。
また、ピニオンギア61、62の軸方向両側とキャリア
部材51、52との間には、1対のピニオンワッシャ6
4が配置されている。
【0025】ピニオンワッシャ64の形状について、図
3、図4及び図5を用いて説明する。ここで、図4は、
遊星キャリア13の部分平面図であってピニオンワッシ
ャ64(破線及びハッチングで示す)の組み付け状態を
示す図である。このピニオンワッシャ64は、図2に示
す第1ピニオンギア61及び第2ピニオンギア62の両
方に同時に組み付けられる形状を有している。ピニオン
ワッシャ64は、第1ピニオンギア61の第1ピニオン
シャフト65が貫通する孔からなる第1貫通部64a
と、第1貫通部64aからキャリア部材51、52の軸
中心に向かって広がるように切り欠かれた第1溝部64
bと、第2ピニオンギア62の第2ピニオンシャフト6
6が貫通する孔からなる第2貫通部64cと、第2貫通
部64cからキャリア部材51、52の軸中心に向かっ
て広がるように切り欠かれた第2溝部64dとを有して
いる。これらの溝部64b、64dは、キャリア部材5
1、52の内周側から供給される潤滑油を受けて、ピニ
オンギア61、62、特に、ピニオンシャフト65、6
6及び軸受63を潤滑するために設けられている。
【0026】第1溝部64bは、キャリア部材51、5
2の中心Oと第1ピニオンギア61の中心P1を結ぶ線
O−P1に対して第2溝部64dと反対側の縁部とが第
1外方開角度θaをなすように広がり、さらに線O−P
1に対して第2溝部64d側の縁部とが第1内方開角度
θbをなすように広がっている。同様に、第2溝部64
dは、キャリア部材51、52の中心Oと第2ピニオン
ギア62の中心P2を結ぶ線O−P2に対して第1溝部
64b側の縁部とが第2内方開角度θcをなすように広
がり、さらに線O−P2に対して第2溝部64dと反対
側の縁部とが第2外方開角度θdをなすように広がって
いる。
【0027】これらの開き角度θa、θb、θc、θd
は、20度以上、55度以下になるように設定されるこ
とが望ましく、本実施形態のピニオンワッシャ64にお
いては、第1ピニオンギア61と第2ピニオンギア62
との半径方向の位置関係を考慮して、θa、θb、θc
及びθdを上記角度の範囲内で設定し、図5に示すよう
に、中心線Q−Qに対して左右対称な形状となるように
している。
【0028】第1キャリア部材51は、出力軸9と連結
する出力ハブであり、環状の固定部51aと、その内周
縁から入力軸8側に延びるように形成された筒状部51
bと、固定部51aの外周縁から入力軸8側に延びるよ
うに形成された3つの柱状部51cとから構成されてい
る。固定部51aには、出力軸9を挿入するための中心
孔51fと、ピニオンシャフト65、66の出力軸9側
の端部が挿入される孔51dとが形成されている。筒状
部51bは、図1に示すように、入力軸8の筒状部8b
内に延びている。筒状部51bの先端と入力軸8のフラ
ンジ部8aとの間にはスラストニードルベアリング71
が配置されている。筒状部51bの内周面には、スプラ
イン孔51eが形成されている。スプライン孔51e
は、ブローチ加工で形成され、出力軸9のスプライン2
0に噛み合っている。すなわち、遊星キャリア13の出
力部である筒状部51bはサンギア11の内周側の同一
軸方向位置に形成されている。各プラネタリギア12は
キャリア部材51,52に挿入されたピニオンシャフト
65、66の回りに回転自在になっている。柱状部51
cは、ダブルプラネタリギア12の各対の回転方向間に
等間隔に形成されて第2キャリア部材52まで延び、第
2キャリア部材52に溶接固定されている。
【0029】第2キャリア部材52は、筒状部52a
と、筒状部52aの後進用油圧ブレーキ装置7側を内周
側にプレス曲げで一体で形成された環状の固定部52b
とを有している。筒状部52aの外周面には、前進用油
圧クラッチ装置6のクラッチ部22が係合する複数の係
合凹凸部52cが形成されている。また、固定部52b
には、ピニオンシャフト65、66の他端が挿入される
孔52dと、スラストワッシャ54が当接するスラスト
受け部52eとが形成されている。
【0030】(2)特徴 本実施形態の遊星キャリアの特徴について説明する。 ピニオンギアの潤滑性向上 本実施形態の遊星歯車装置5の遊星キャリア13では、
ピニオンワッシャ64の第1溝部64b及び第2溝部6
4dがキャリア部材51、52の内周側に向かって広が
るように切り欠かれているため、キャリア部材51、5
2の内周側から潤滑油を受けるための範囲が広くなって
いる。これにより、ピニオンギア61、62へ潤滑油を
十分に供給できる。また、ピニオンワッシャ64の表裏
を間違えて誤組した場合でも、ピニオンギア61、62
への潤滑油の供給が確保できる。
【0031】具体的には、第1溝部64b及び第2溝部
64dについて、外方開角度θa、θd及び内方開角度
θb、θcを20度以上にしているので、ピニオンワッ
シャ64の誤組が生じて第2ピニオンギア62側に第1
溝部64bが組み付けられ、第1ピニオンギア61側に
第2溝部64dが組み付けられることになっても、キャ
リア部材51、52の内周側からの潤滑油を受けること
が可能な開き角度を確保している。また、外方開角度θ
a、θd及び内方開角度θb、θcを55度以下にして
いるので、ピニオンワッシャ64のがたつきも生じにく
い。
【0032】ピニオンギアの組立性向上 本実施形態の遊星歯車装置5の遊星キャリア13では、
図5に示すように、ピニオンワッシャ64が中心線Q−
Qに対して左右対称となり、裏表がなくなるため、ピニ
オンワッシャ64の組み付けを容易である。
【0033】
【発明の効果】本発明にかかる遊星歯車装置の遊星キャ
リアでは、ダブルプラネタリギアを用いた遊星歯車装置
において、ピニオンワッシャの誤組が生じてもピニオン
ギアに潤滑油を十分に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の遊星キャリアが採用され
た無段変速機の正逆転装置の縦断面概略図。
【図2】図1の遊星キャリアを前進用油圧クラッチ装置
側から見た平面図。
【図3】図1の遊星キャリアの縦断面図であって、図2
のA−O−A断面図。
【図4】本発明の一実施形態の遊星キャリアの部分平面
図であって、ピニオンワッシャの組み付け状態を示す
図。
【図5】図4のピニオンワッシャの平面図。
【符号の説明】
51 第1キャリア部材 52 第2キャリア部材 61 第1ピニオンギア 62 第2ピニオンギア 65 第1ピニオンシャフト 66 第2ピニオンシャフト 64 ピニオンワッシャ 64a 第1貫通部 64b 第1溝部 64c 第2貫通部 64d 第2溝部 θa 第1外方開角度 θb 第1内方開角度 θc 第2内方開角度 θd 第2外方開角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 57/04 F16H 57/04 D J Fターム(参考) 3J011 AA07 BA09 CA01 CA04 DA02 3J027 FA12 FB01 GC14 GE26 3J028 EA12 EB35 FA34 FA52 FC16 FD01 GA01 3J063 AA01 AB12 AC04 BA01 BA11 CA01 CB04 CB06 CD04 CD61 XA11 XD03 XD42 XD62 XD72 XE14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸回りに並んで配置された第1ピニオ
    ンギアと、前記第1ピニオンギアの外周側に配置され前
    記第1ピニオンギアに噛み合う第2ピニオンギアとから
    なるダブルピニオンギアを軸支するための遊星歯車装置
    の遊星キャリアであって、 前記複数のダブルピニオンギアの軸方向両側を挟み、前
    記第1及び第2ピニオンギアに対応する第1及び第2ピ
    ニオンシャフトにより、前記複数のダブルピニオンギア
    を軸支するキャリア部材と、 前記ダブルピニオンギアと前記キャリア部材との軸方向
    間に配置され、前記第1ピニオンギア及び第2ピニオン
    ギアの両方に同時に組み付け可能な複数のピニオンワッ
    シャとを備え、 前記ピニオンワッシャは、第1ピニオンシャフトが貫通
    する孔からなる第1貫通部と、前記第1貫通部から前記
    キャリア部材の内周側に向かって広がるように切り欠か
    れた第1溝部と、第2ピニオンシャフトが貫通する孔か
    らなる第2貫通部と、前記第2貫通部から前記キャリア
    部材の内周側に向かって広がるように切り欠かれた第2
    溝部とを有している、遊星歯車装置の遊星キャリア。
  2. 【請求項2】前記回転軸中心と前記第1ピニオンギアの
    中心とを結ぶ線と、前記第1溝部の第2溝部側の縁部と
    の開き角度である第1内方開角度が20度以上55度以
    下の範囲にあり、 前記回転軸中心と前記第1ピニオンギアの中心とを結ぶ
    線と、前記第1溝部の反第2溝部側の縁部との開き角度
    である第1外方開角度が20度以上55度以下の範囲に
    ある、請求項1に記載の遊星歯車装置の遊星キャリア。
  3. 【請求項3】前記回転軸中心と前記第2ピニオンギアの
    中心とを結ぶ線と、前記第2溝部の第1溝部側の縁部と
    の開き角度である第2内方開角度が20度以上55度以
    下の範囲にあり、 前記回転軸中心と前記第2ピニオンギアの中心とを結ぶ
    線と、前記第2溝部の反第1溝部側の縁部との開き角度
    である第2外方開角度が20度以上55度以下の範囲に
    ある、請求項1又は2に記載の遊星歯車装置の遊星キャ
    リア。
  4. 【請求項4】前記ピニオンワッシャは、前記第1貫通部
    の中心と前記第2貫通部の中心とに等距離にある線を挟
    んで対称な形状を有している、請求項1〜3のいずれか
    に記載の遊星歯車装置の遊星キャリア。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014014261A (ja) * 2011-12-22 2014-01-23 Honda Motor Co Ltd 車両用駆動装置
US10442282B2 (en) 2011-12-22 2019-10-15 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle drive system

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