JP2003138234A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物

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JP2003138234A
JP2003138234A JP2001337428A JP2001337428A JP2003138234A JP 2003138234 A JP2003138234 A JP 2003138234A JP 2001337428 A JP2001337428 A JP 2001337428A JP 2001337428 A JP2001337428 A JP 2001337428A JP 2003138234 A JP2003138234 A JP 2003138234A
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meth
acrylate
acrylic
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Toshitaka Okabe
年孝 岡部
Hitoshi Matsunami
斉 松浪
Hatsuhiko Suzuki
初彦 鈴木
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル系樹脂と重合可能なオリゴマーとの
相溶性が良好で、接合時には粘着性に優れ、被着体に仮
接着することができ、そして活性エネルギー線照射後に
は接着性に優れ、被着体と強固に接着する活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物、とりわけ、活性エネルギー線硬
化型粘接着剤組成物を提供すること。 【解決手段】 アクリル系樹脂(A)、分子量500以
上のポリオール(B1)とポリイソシアネート(B2)
と水酸基含有(メタ)アクリレート(B3)を反応させ
てなるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー
(B)、光重合開始剤(C)、及び架橋剤(D)からな
り、かかる分子量500以上のポリオール(B1)の少
なくとも1種がアクリル系ポリオール(b)である活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線等の活性エ
ネルギー線型樹脂組成物に関し、更に詳しくは接合時に
は粘着性に優れ、被着体に仮接着することができ、そし
て活性エネルギー線照射後には接着性に優れ、被着体と
強固に接着する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、と
りわけ、活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感圧性接着剤は、粘着テープ、粘
着ラベル、粘着フィルム等に広く使用されている。この
ような感圧性接着剤では、被着体と接合する際など仮接
着が可能で容易に位置決めを行うことができるが、逆に
タックと凝集力のバランスによりその接着力には限界が
あるため、接着力の極めて高い、永久接着性をもつ粘着
テープを作ることは困難であった。かかる対策として、
特開昭58−93765号公報では、永久粘着性接着
剤と、紫外線により重合可能なアクリル系オリゴマーと
の混合物を主成分とする紫外線硬化性接着剤が提案され
ている。又、特開平6−145607号公報では、
(イ)重量平均分子量10万以上のアクリル系重合体又
は共重合体、(ロ)一分子中にラジカル重合性ビニル基
及びリン酸残基をそれぞれ少なくとも一個有する単量
体、並びに、(ハ)一分子中にラジカル重合性ビニル基
を少なくとも一個有する上記(ロ)以外の化合物から成
る活性エネルギー硬化型粘接着性組成物が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
等が詳細に検討を行った結果、上記及び開示技術で
は、アクリル系粘着剤と重合可能な単量体又はオリゴマ
ーとの相溶性が不充分であり、使用できるアクリル系粘
着剤の種類や重合可能な単量体又はオリゴマーの種類は
限られたものとなり、ひいては近年の技術の高度化及び
多様化に対応しきれないものであった。更に、その粘着
物性や接着物性についてもまだまだ満足のいくものでは
なく、更なる改良が求められるものであった。
【0004】そこで、本発明ではこのような背景下にお
いて、アクリル系粘着剤と重合可能なオリゴマーとの相
溶性が良好で、接合時には粘着性に優れ、被着体に仮接
着することができ、そして活性エネルギー線照射後には
接着性に優れ、被着体と強固に接着する活性エネルギー
線硬化型樹脂組成物、とりわけ、活性エネルギー線硬化
型粘接着剤組成物を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者等は、
かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アクリル系樹
脂(A)、分子量500以上のポリオール(B1)とポ
リイソシアネート(B2)と水酸基含有(メタ)アクリ
レート(B3)を反応させてなるウレタン(メタ)アク
リレート系オリゴマー(B)、光重合開始剤(C)、及
び架橋剤(D)からなり、かかる分子量500以上のポ
リオール(B1)の少なくとも1種がアクリル系ポリオ
ール(b)である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が
上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
本発明は、特に粘接着剤用途に有用な活性エネルギー線
硬化型樹脂組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)は、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル(a1)を主成分として重
合又は共重合してなるものであり、更には官能基含有モ
ノマー(a2)を共重合成分とすることが好ましい。
又、必要に応じて、その他の共重合性モノマー(a3)
を共重合成分とすることもできる。(メタ)アクリル酸
アルキルエステル(a1)としては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ter
t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソノニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、イソ
オクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メ
トキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でもアルキル
基の炭素数が1〜12のアクリル酸アルキルエステルが
好ましく、特にはメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく用
いられる。
【0007】又、官能基含有モノマー(a2)として
は、例えば、カルボキシル基含有モノマー、水酸基含有
モノマー、エポキシ基含有モノマー、アルコキシシリル
基含有モノマー、アミド基やメチロール基、アセトアセ
チル基を含有するモノマー、多官能性モノマー等が挙げ
られる。
【0008】カルボキシル基含有モノマーとしては、例
えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、クロ
トン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、シ
トラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミ
ドN−グリコール酸、ケイ皮酸等が挙げられ、中でも
(メタ)アクリル酸が好ましく用いられる。
【0009】水酸基含有モノマーとしては、例えば、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、エチルカルビトールアクリレ
ート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルアクリロイルフォスフェート、4−ブチ
ルヒドロキシアクリレート、カプロラクトン変性2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−アクリロイルオキシ
エチルコハク酸、アリルアルコール等が挙げられ、中で
も2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましく用
いられる。エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、
グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル等が挙げられる。
【0010】アルコキシシリル基含有モノマーとして
は、例えば、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリエト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロ
ピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロピオキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロ
ピオキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルト
リブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルト
リメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシペンチル
トリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシ
ルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキ
シルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオ
クチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
デシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
ドデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シオクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリポロ
ポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニル
メチルジエトキシシラン、ビニルメチルジプロポキシシ
ラン等が挙げられる。
【0011】アミド基やメチロール基、アセトアセチル
基を含有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、ブトキシN−メチロールアクリルアミド、ダイアセ
トンアクリルアミド、2−(アセトアセトキシ)エチル
(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート等が挙
げられる。
【0012】多官能性モノマーとしては、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ
ールメタンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンメ
タクリレートアクリレート、トリス(メタ)アクリロイ
ルオキシフォスフェート、グリセリンジ(メタ)アクリ
レート、ジアリルテレフタレート、テトラアリルオキシ
エタン、ジビニルベンゼン、トリ(メタ)アリルイソシ
アヌレート等が挙げられる。これら官能基含有モノマー
(a2)は、1種又は2種以上併用して用いられる。
【0013】上記の中でも、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、N−メチロールアクリルアミド、ダイアセトン
アクリルアミド、2−(アセトアセトキシ)エチルメタ
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルテレフ
タレート、ジビニルベンゼン等が特に好ましく用いられ
る。
【0014】更に、その他の共重合性モノマー(a3)
としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アル
キルビニルエーテル、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシト
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビニルト
ルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン
酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、
アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニル
ケトン等が挙げられる。
【0015】アクリル系樹脂(A)において、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル(a1)、官能基含有モノ
マー(a2)、及びその他共重合性モノマー(a3)の
含有割合は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a
1)が40〜100重量%、官能基含有モノマー(a
2)が0〜60重量%、その他共重合性モノマー(a
3)が0〜50重量%であることが好ましく、より好ま
しくは(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)が
45〜90重量%、官能基含有モノマー(a2)が5〜
50重量%、その他共重合性モノマー(a3)が0〜4
0重量%であり、特に好ましくは(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル(a1)が50〜90重量%、官能基含
有モノマー(a2)が10〜45重量%、その他共重合
性モノマー(a3)が0〜30重量%である。
【0016】(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a
1)が40重量%未満では他のモノマー間の相互作用に
より保存安定性が低下し好ましくない。官能基含有モノ
マー(a2)が60重量%を越えると反応性が大きく保
存安定性が悪くなり好ましくない。その他共重合性モノ
マー(a3)が50重量%を越えると本発明の効果得難
くなり好ましくない。
【0017】かかるアクリル系樹脂(A)を製造するに
あたっては、特に制限されないが、前記(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル(a1)、官能基含有モノマー
(a2)、その他共重合性モノマー(a3)を有機溶剤
中でラジカル共重合させる如き、当業者周知の方法によ
って製造される。
【0018】かかる重合に用いられる有機溶剤として
は、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エ
チル、酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられ
る。かかるラジカル共重合に使用する重合触媒として
は、通常のラジカル重合触媒であるアゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド等が具体例として挙げられる。
【0019】かくして得られるアクリル系樹脂(A)の
重量平均分子量は、20万〜150万であることが好ま
しく、特に好ましくは30万〜120万、更に好ましく
は40万〜100万である。かかる重量平均分子量が2
0万未満では、仮接着のときの再剥離時に粘着剤組成物
が被着体面に残存する等の欠点があり好ましくない。
【0020】また、アクリル系樹脂(A)のガラス転移
温度は、−65℃以上であることが好ましく、特に好ま
しくは−55℃以上、更に好ましくは−40℃以上であ
る。かかるガラス転移温度が−65℃未満では、紫外線
などの活性エネルギー線照射後の凝集力(剪断力)が劣
る傾向になり好ましくない。
【0021】尚、上記の重量平均分子量は、標準ポリス
チレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液
体クロマトグラフィー(昭和電工社製、「Shodex
GPC system−11型」)に、カラム:Sh
odex GPC KF−806L(排除限界分子量:
2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段
数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビ
ニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本
直列を用いることにより測定されるもので、またガラス
転移温度はFoxの式より算出されるものである。
【0022】本発明で用いられるウレタン(メタ)アク
リレート系オリゴマー(B)は、分子量500以上のポ
リオール(B1)とポリイソシアネート(B2)と水酸
基含有(メタ)アクリレート(B3)を反応させてなる
ものである。かかるポリオール(B1)としては、分子
量500以上であれば特に限定されず、ポリエーテル系
ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネ
ート系ポリオール、アクリル系ポリオール、ポリブタジ
エン系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール等が挙
げられ、より好ましい分子量としては600〜500
0、特に好ましい分子量は750〜2500である。ポ
リオール(B1)の分子量が500未満では相溶性向上
の効果が得られない。
【0023】そして本発明では、かかるポリオール(B
1)の少なくとも1種がアクリル系ポリオール(b)で
あることが必要で、かかるアクリル系ポリオール(b)
を構成するアクリル酸アルキルエステル(b1)として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert
−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)
アクリレート等の他、公知のその他のアクリル酸アルキ
ルエステルが挙げられ、1種又は2種以上が用いられ
る。
【0024】かかるアクリル系ポリオール(b)を製造
する方法としては、特に限定されないが、例えば、
(1)連鎖重合剤としてメルカプタン類(例えば、メル
カプトエタノール、ドデカンチオール等)の存在下に、
上記アクリル酸アルキルエステル(b1)をラジカル重
合し、片末端水酸基含有アクリル系重合体又は共重合体
を得、更に短鎖ジオール(例えば、1,4−ブタンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、エチレン
グリコール等)により、他方の片末端エステル基を水酸
基に交換する方法、(2)2つ以上の開始点を持つ有機
ハロゲン化物、又はハロゲン化スルホニル化合物を開始
剤として用いて上記アクリル酸アルキルエステル(b
1)をリビングラジカル重合し、得られる重合体又は共
重合体の両末端に水酸基含有(メタ)アクリレートを結
合する方法(両末端は水酸基含有(メタ)アクリレート
に基づく水酸基となる)、(3)水酸基含有有機ハロゲ
ン化合物を開始剤として用いて上記アクリル酸アルキル
エステル(b1)をリビングラジカル重合し、得られる
重合体又は共重合体に水酸基含有(メタ)アクリレート
を結合する方法(片末端は開始剤に基づく水酸基とな
り、他端は水酸基含有(メタ)アクリレートに基づく水
酸基となる)等が挙げられる。
【0025】中でも上記(1)の方法で製造したものと
して、Tego Chemie Service社製の
「TEGO Diol BD 1000」、「TEGO
Diol MD 1000N」、「TEGO Dio
l MD 1000X」等が市販品として容易に入手で
きる。
【0026】ポリイソシアネート(B2)としては、特
に限定されることなく、例えば、芳香族系、脂肪族系、
脂環式系等のポリイソシアネートが挙げられ、中でもト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、変
性ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネ
ンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチ
ル)シクロヘキサン、1,4−テトラメチレンジイソシ
アネート、ナフタレンジイソシアネート等のジイソシア
ネート或いはこれらの3量体等が好適に用いられる。該
ポリイソシアネート化合物(a2)の分子量は水酸基と
の反応性の点から150〜700のものが好ましい。
【0027】水酸基含有(メタ)アクリレート(B3)
としては、特に限定されることなく、例えば、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロ
イルホスフェート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−
ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン
変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシー3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、グ
リセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールメ
タクリレートアクリレート等が挙げられる。これらの中
でもアルキル基の炭素数が2〜20のアルキル(メタ)
アクリレートが粘着性、耐候性の点で有用である。
【0028】本発明で用いられるウレタン(メタ)アク
リレート系オリゴマー(B)の製造方法については、反
応制御の安定性と製造時間の短縮の観点から、分子量5
00以上のポリオール(B1)とポリイソシアネート
(B2)を反応させて、末端イソシアネート基含有化合
物を得た後、次いで該末端イソシアネート基含有化合物
に、水酸基含有(メタ)アクリレート(B3)を反応さ
せる方法が好ましく用いられる。
【0029】上記方法において、分子量500以上のポ
リオール(B1)とポリイソシアネート(B2)をk:
k+1(モル比)(kは1以上の整数である。)の反応
モル比で反応させた後、更に、該末端イソシアネート基
含有化合物に水酸基含有(メタ)アクリレート(B3)
を1:2の反応モル比で反応させることが好ましい。こ
れらの反応においては、反応を促進する目的でジブチル
チンジラウレート等の触媒を用いることも好ましい。
【0030】更に、本発明では、ウレタン(メタ)アク
リレート系オリゴマー(B)において、上記アクリル系
ポリオール(b)を、ポリオール(B1)とポリイソシ
アネート(B2)と水酸基含有(メタ)アクリレート
(B3)の合計に対して20重量%以上反応させること
が好ましく、特には30〜80重量%、更には40〜7
0重量%が好ましく、かかる割合が20重量%未満では
アクリル系樹脂(A)との相溶性が悪くなる傾向にあり
好ましくない。
【0031】かくしてウレタン(メタ)アクリレート系
オリゴマー(B)が得られるが、本発明では、ウレタン
(メタ)アクリレート系オリゴマー(B)の重量平均分
子量が100,000以下であることが好ましく、更に
は30,000以下、特には10000以下であること
が好ましい。かかる重量平均分子量が100,000を
越えるとアクリル系樹脂(A)との相溶性悪くなり好ま
しくない。尚、重量平均分子量は、上記と同様の方法で
測定されるものである。
【0032】上記ウレタン(メタ)アクリレート系オリ
ゴマー(B)は、その1分子中の不飽和基数が1〜6
個、好ましくは1〜3個であることが、硬化収縮率が小
さく基材フィルムとの密着性に優れる点で好ましい。
【0033】本発明で用いられる光重合開始剤(C)と
しては、光の作用によりラジカルを発生するものであれ
ば特に限定されず、具体的には、4−フェノキシジクロ
ロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフ
ェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−
1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイ
ル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒド
ロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル
ジフェニルサルファイド、3,3′−ジメチル−4−メ
トキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチ
オキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジ
メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、
カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアン
スラキノン、4′,4″−ジエチルイソフタロフェノ
ン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキシムエス
テル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグ
リオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレン
キノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等が挙げら
れ、中でもベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピ
ルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
が好適に用いられる。
【0034】更に、必要に応じて、光重合開始剤(C)
の助剤としてトリエタノールアミン、トリイソプロパノ
ールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン
(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾ
フェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジ
メチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息
香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息
香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチ
ルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4
−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可
能である。
【0035】又、本発明で用いられる架橋剤(D)とし
ては、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポ
キシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
リンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジル
エーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセ
ロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール
ポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグ
リシジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロ
ールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、
トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロ
ピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−
ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボ
キシアミド)等のアジリジン系化合物、ヘキサメトキシ
メチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキ
サプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメ
ラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサ
ヘキシルオキシメチルメラミン等のメラミン系化合物、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、
1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3
−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレ
ンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンの
キシリレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメ
タン)トリイソシアネート等のイソシアネート系化合物
等が挙げられる。
【0036】かくして上記アクリル系樹脂(A)、ウレ
タン(メタ)アクリレート系オリゴマー(B)、光重合
開始剤(C)及び架橋剤(D)からなる活性エネルギー
線硬化型樹脂組成物が得られるが、本発明では、特に、
アクリル系樹脂(A)とアクリル系ポリオール(b)
が、少なくとも1種以上の同一のアクリル酸アルキルエ
ステルを構成成分としてなることがアクリル系樹脂
(A)とウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー
(B)との相溶性の点で好ましい。
【0037】具体例を示すと、例えば、アクリル系ポリ
オール(b)として、メチルメタクリレートを構成成分
とするポリメチルメタクリレートジオールを用いる場
合、アクリル系樹脂(A)を構成するアクリル酸アルキ
ルエステル(a1)として、少なくともメチルメタクリ
レートを用いて共重合してなるアクリル系樹脂(A)を
用いることを意味するものである。
【0038】更に、本発明では、アクリル系樹脂(A)
において、アクリル系ポリオール(b)を構成するアク
リル酸アルキルエステル(b1)と同一であるアクリル
酸アルキルエステルの含有割合が、アクリル系樹脂
(A)を構成するモノマー((a1)、(a2)及び
(a3))全体に対して1〜90重量%であることが好
ましく、特には2〜80重量%、更には5〜70重量%
が好ましい。かかる含有割合が1重量%未満では相溶性
向上の効果が顕著に発揮されず、90重量%を越えると
目標とする物性バランスがとりづらくなり好ましくな
い。上記具体例で示すと、アクリル系樹脂(A)とし
て、メチルメタクリレートを共重合成分全体に対して1
〜90重量%、特には2〜80重量%、更には5〜70
重量%含有してなることを意味するものである。
【0039】アクリル系樹脂(A)、ウレタン(メタ)
アクリレート系オリゴマー(B)、光重合開始剤(C)
及び架橋剤(D)の各成分の配合量については、特に限
定されないが、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)の配合量は、アクリル系樹脂(A)100重
量部に対して5〜300重量部、特には10〜200重
量部、更には20〜150重量部であることが好まし
く、5重量部未満では紫外線等の活性エネルギー線照射
後の凝集力が不足し、300重量部を越えると硬化収縮
の影響を受けやすく基材フィルムとの密着性が悪くなり
好ましくない。
【0040】又、光重合開始剤(C)の配合量は、アク
リル系樹脂(A)とウレタン(メタ)アクリレート系オ
リゴマー(B)の合計100重量部に対して0.1〜2
0重量部、特には0.5〜15重量部、更には1.0〜
10重量部であることが好ましく、0.1重量部未満で
は紫外線等の活性エネルギー線照射による硬化にばらつ
きができやすくなり好ましくなく、70重量部を越えて
もそれ以上の効果が得られず無駄である。
【0041】更に、架橋剤(D)の配合量は、アクリル
系樹脂(A)とウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)の合計100重量部に対して0.1〜5.0
重量部、特には0.2〜4.5重量部、更には0.5〜
4.0重量部であることが好ましく、0.1重量部未満
では紫外線等の活性エネルギー線照射前の保持力が悪く
なる傾向にあり、5.0重量部を越えると活性エネルギ
ー線照射前の接着力が低くなりすぎることとなり好まし
くない。
【0042】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物の調製法としては、上記の(A)〜(D)を配合(混
合)すればよく、その配合順序等は特に限定されない
が、アクリル系樹脂(A)、ウレタン(メタ)アクリレ
ート系オリゴマー(B)を溶剤中で混合した後、光重合
開始剤(C)や架橋剤(D)を配合する方法が好まし
い。
【0043】この時溶剤を用いることもでき、かかる溶
剤としては、(A)〜(D)を溶解するものであれば、
特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト
酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、
キシレン等の芳香族化合物等が挙げられる。しかし、溶
解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、トルエンが
好適に用いられる。
【0044】かくして本発明の活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物が得られるわけであるが、本発明の効果を損
なわない範囲において、ウレタン樹脂等の上記アクリル
系樹脂(A)以外の合成樹脂や、クマロン・インデン樹
脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フ
ェノール樹脂、テルペン・フェノール樹脂、p−t−ブ
チルフェノール、アセチレン樹脂、フェノール・ホルム
アルデヒド樹脂、テルペン樹脂、キシレン・ホルムアル
デヒド樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、ス
チレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤、酸化防
止剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、レベリング剤、安
定剤、補強剤、艶消し剤、紫外線或いは放射線照射によ
り呈色或いは変色を起こすような化合物等の公知の添加
剤を添加することができる。
【0045】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物は、通常基材に塗布された後、活性エネルギー線照射
によって硬化される樹脂組成物であり、種々の用途に使
用され得るが、中でも特に、活性エネルギー線硬化型粘
接着剤組成物として非常に有用である。かかる活性エネ
ルギー線硬化型粘接着剤組成物とは、接合時には粘着性
に優れ、被着体に仮接着することができ、そして活性エ
ネルギー線照射後には接着性に優れ、被着体と強固に接
着する樹脂組成物のことである。
【0046】本発明の活性エネルギー線硬化型粘着剤組
成物は、通常基材シート等に塗布されて粘接着シートや
粘接着テープ等として実用に供されることが多く、かか
る粘接着シートや粘接着テープ等を製造するに当たって
は、まず本発明の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成
物をそのまま又は適当な有機溶剤により、濃度調整し、
シリコン処理等が施された基材の処理面に塗工したり、
或いは直接基材に塗工して、例えば80〜120℃、3
0秒〜5分間加熱処理等により乾燥させて粘接着層を形
成させることにより得られる。
【0047】必要に応じて、該粘接着層の上に剥離性シ
ートを貼り合わせることにより、粘接着シート又は粘接
着テープとすることもできる。又、両面に粘接着剤層を
有するシート又はテープとする場合は、上記粘接着シー
ト又は粘接着テープの裏面に更に同じ要領で塗工すれば
よい。
【0048】かかる基材(基材フィルム)としては、紫
外線等が透過するフィルムであれば特に限定されず、例
えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、
ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテ
ン、ポリブチレンテレフタレート等の透明フィルムが挙
げられる。
【0049】本発明の活性エネルギー線硬化型粘接着剤
組成物の硬化に用いられる活性エネルギー線としては、
遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、
γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等
が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、
価格等から紫外線照射による硬化が有利である。紫外線
照射により硬化させる方法としては、150〜450n
m波長域の光を発する高圧水銀ランプ、メタルハライド
ランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ等を用いて、
50〜5000mJ/cm2、好ましくは100〜30
00mJ/cm2の程度照射すればよい。
【0050】かくして本発明の活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物、とりわけ活性エネルギー線硬化型粘接着剤
組成物は、アクリル系樹脂(A)とウレタン(メタ)ア
クリレート系オリゴマー(B)との相溶性が良好であ
り、接合時には粘着性に優れ、被着体に仮接着すること
ができ、そして活性エネルギー線照射後には接着性に優
れ、被着体と強固に接着することができるものである。
被着体としては、特に限定されないが、例えば金属板、
ガラス板、プラスチック板(ポリカーボネート板、AB
S板、ポリエチレン板、ポリプロピレン板等)等が挙げ
られる。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、実施例中「%」、「部」とあるのは、特
に断りのない限り重量基準を表す。
【0052】実施例1 〔アクリル系樹脂(A)の作製〕4ツ口丸底フラスコに
還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計をとりつ
け、n−ブチルアクリレート(a1)75部、メチルメ
タクリレート(a1)20部、アクリル酸(a2)5
部、及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還流開始後、
重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07
部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、アゾビ
スイソブチロニトリル0.07部をトルエン5部に溶解
させたものを加え、還流温度にて更に4時間反応させた
後トルエンにて希釈することにより、樹脂分40%、重
量平均分子量55万、ガラス転移温度−28℃のアクリ
ル系樹脂(A−1)を得た。
【0053】〔ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)の作製〕温度計、撹拌機、水冷コンデンサ
ー、窒素ガス吹き込み口を備えた四つ口フラスコに、ポ
リメチルメタクリレートジオールの65%キシレン溶液
(TegoChemie Service社製、「TE
GO Diol MD 1000X」:メチルメタクリ
レート(b1)を構成成分とするアクリル系ポリオール
で分子量1000)73部、イソホロンジイソシアネー
ト18.7部を仕込み、内温80〜90℃で約5時間反
応させ、残存イソシアネート基が2.6%となった時点
で、4−ヒドロキシブチルアクリレート8.3部を加え
て4時間反応させて、残存イソシアネート基が0.3%
となった時点で反応を終了(ポリメチルメタクリレート
ジオールとイソホロンジイソシアネートと4−ヒドロキ
シブチルアクリレートの反応モル比=2:3:2.0
5)し、ウレタンアクリレート系オリゴマー(B−1)
[樹脂分75%、重量平均分子量8900]を得た。
【0054】〔活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
の作製〕紫外線の遮断された部室にて、250mlのポ
リエチレン容器にトルエン24部と上記ウレタンアクリ
レート系オリゴマー溶液(B−1)26部を入れ、40
℃にて溶解した後、上記アクリル系樹脂(A−1)(樹
脂分40%)の溶液50部と、光重合開始剤(C)とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア18
4)1.5部、架橋剤(D)としてトリメチロールプロ
パンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エ
チル溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−5
5E」)0.5部を加えて撹拌し、本発明の粘接着剤組
成物溶液を得た。
【0055】〔粘接着シートの作製〕紫外線の遮断され
た状態で、得られた粘接着剤組成物溶液をシリコーン剥
離処理した厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)セパレーター上に乾燥後の厚さが10μmに
なるように塗工し、100℃、2分間加熱乾燥した。そ
の後、基材となる150μmのPETフィルム上に転写
し、40℃にて3日間エージングすることにより粘接着
シートを作製した。
【0056】上記について、以下の評価を行った。 [相溶性] (試験)上記アクリル系樹脂(A)20部と上記ウレ
タンアクリレート系オリゴマー(B)20部を混合し、
トルエン60部を加え樹脂分濃度40%に希釈して、そ
の後24時間放置し、液の様子を観察した。評価基準は
以下の通りである。 ○・・・均一であった △・・・液がやや濁っていた ×・・・液が2層に分離していた (試験)上記で得られた粘接着シートの糊面の曇り具
合を観察した。評価基準は以下の通りである。 ○・・・曇りなし △・・・わずかに曇りあり ×・・・曇りあり
【0057】[初期(紫外線硬化前)の接着力]紫外線
の遮断された状態で、JIS Z 0237の方法に準
じて、上記粘接着シートのPETセパレーターを剥がし
た後、粘接着シートをステンレス板(SUS304)に
圧着し、23℃、50%RHの条件下で30分間放置し
た後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度
(g/25mm)を測定した。
【0058】[初期(紫外線硬化前)の保持力]紫外線
の遮断された状態で、上記粘接着シートのPETセパレ
ーターを剥がした後、粘接着シートをステンレス板(S
US304)に貼り付け面積が25mm×25mmにな
るように圧着し、23℃、50%RHの条件下で30分
間放置した後、40℃の条件下にて1kgの荷重をかけ
て、JIS Z 0237の保持力の測定法に準じて測
定し、以下の基準で評価した。 ◎ ・・・24時間後も落下せず ○ ・・・1〜24時間以内で落下 △ ・・・1分〜1時間以内に落下 × ・・・1分以内に落下
【0059】[初期(紫外線硬化前)の剪断接着力]紫
外線の遮断された状態で、上記粘接着シートのPETセ
パレーターを剥がした後、粘接着シートをPETフィル
ムに貼り付け面積が5mm×5mmになるように圧着
し、23℃、50%RHの条件下で24時間放置した
後、剥離速度5mm/minで剪断接着力(kg/cm
2)を測定した。
【0060】[紫外線硬化後の接着力]上記で得られた
粘接着シートのPETセパレーターを剥がした後、粘接
着シートをステンレス板(SUS304)に圧着し、2
3℃、50%RHの条件下で30分間放置した後、紫外
線照射(高圧水銀ランプにて1000mJ/cm2の照
射量)を行い硬化させた後、上記と同様にして接着力
(g/25mm)を測定した。
【0061】[紫外線硬化後の保持力]上記で得られた
粘接着シートのPETセパレーターを剥がした後、粘接
着シートをステンレス板(SUS304)に貼り付け面
積が25mm×25mmになるように圧着し、23℃、
50%RHの条件下で30分間放置した後、紫外線照射
(高圧水銀ランプにて1000mJ/cm2の照射量)
を行い硬化させた後、80℃の条件下にて1kgの荷重
をかけて、上記と同様にして保持力を評価した。
【0062】[紫外線硬化後の剪断接着力]上記で得ら
れた粘接着シートのPETセパレーターを剥がした後、
粘接着シートをPETフィルムに貼り付け面積が5mm
×5mmになるように圧着し、23℃、50%RHの条
件下で24時間放置した後、紫外線照射(高圧水銀ラン
プにて1000mJ/cm2の照射量)を行い硬化さ
せ、その後23℃、50%RHの条件下で5時間放置し
た後、上記と同様にして剪断接着力(kg/cm2)を
測定した。
【0063】実施例2 〔アクリル系樹脂(A)の作製〕4ツ口丸底フラスコに
還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計をとりつ
け、n−ブチルアクリレート(a1)60部、n−ブチ
ルメタクリレート(a1)30部、メチルメタクリレー
ト(a1)5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート
(a2)5部、及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還
流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリ
ル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応
後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部をトルエン
5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間
反応させた後トルエンにて希釈することにより、樹脂分
40%、重量平均分子量50万、ガラス転移温度−28
℃のアクリル系樹脂(A−2)を得た。
【0064】〔ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)の作製〕実施例1と同様のウレタンアクリレ
ート系オリゴマー(B−1)[樹脂分75%、重量平均
分子量8900]を用いた。
【0065】〔活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
の作製〕紫外線の遮断された部室にて、250mlのポ
リエチレン容器にトルエン24と上記ウレタンアクリレ
ート系オリゴマー(B−1)26部を入れ、40℃にて
溶解した後、上記アクリル系樹脂(A−2)(樹脂分4
0%)の溶液50部と、光重合開始剤(C)として1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペ
シャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)
1.5部、架橋剤(D)としてトリメチロールプロパン
のトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル
溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55
E」)0.5部を加えて撹拌し、本発明の粘接着剤組成
物溶液を得た。
【0066】〔粘接着シートの作製〕得られた粘接着剤
組成物について、実施例1と同様にして粘接着シートを
作製した。上記について、実施例1と同様にして相溶性
評価及び粘接着シートの評価を行った。
【0067】実施例3 〔アクリル系樹脂(A)の作製〕実施例2と同様のアク
リル系樹脂(A−2)[樹脂分40%、重量平均分子量
50万、ガラス転移温度−28℃]を用いた。
【0068】〔ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)の作製〕温度計、撹拌機、水冷コンデンサ
ー、窒素ガス吹き込み口を備えた四つ口フラスコに、ト
ルエン20部、ポリn−ブチルメタクリレートジオール
(TegoChemie Service社製、「TE
GO Diol BD 1000」:n−ブチルメタク
リレート(b1)を構成成分とするアクリル系ポリオー
ルで分子量1000)54.5部、イソホロンジイソシ
アネート17.7部を仕込み、内温80〜90℃で約5
時間反応させ、残存イソシアネート基が2.4%となっ
た時点で、4−ヒドロキシブチルアクリレート7.8部
を加えて4時間反応させて、残存イソシアネート基が
0.3%となった時点で反応を終了(ポリn−ブチルメ
タクリレートジオールとイソホロンジイソシアネートと
4−ヒドロキシブチルアクリレートの反応モル比=2:
3:2.05)し、ウレタンアクリレート系オリゴマー
(B−2)[樹脂分濃度80%、重量平均分子量890
0]を得た。
【0069】〔活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
の作製〕紫外線の遮断された部室にて、250mlのポ
リエチレン容器にトルエン25部と上記ウレタンアクリ
レート系オリゴマー(B−2)25部を入れ、40℃に
て溶解した後、上記アクリル系樹脂(A−2)(樹脂分
40%)の溶液50部と、光重合開始剤(C)として1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ス
ペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)
1.5部、架橋剤(D)としてトリメチロールプロパン
のトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル
溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55
E」)0.5部を加えて撹拌し、本発明の粘接着剤組成
物溶液を得た。
【0070】〔粘接着シートの作製〕得られた粘接着剤
組成物について、実施例1と同様にして粘接着シートを
作製した。上記について、実施例1と同様にして相溶性
評価及び粘接着シートの評価を行った。
【0071】実施例4 〔アクリル系樹脂(A)の作製〕4ツ口丸底フラスコに
還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計をとりつ
け、2−エチルヘキシルアクリレート(a1)50部、
n−ブチルメタクリレート(a1)45部、アクリル酸
(a2)5部、及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還
流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリ
ル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応
後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部をトルエン
5部に溶解させたものを加え、還流温度にて更に4時間
反応させた後トルエンにて希釈することにより、樹脂分
40%、重量平均分子量55万、ガラス転移温度−30
℃のアクリル系樹脂(A−3)を得た。
【0072】〔ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)の作製〕実施例3と同様のウレタンアクリレ
ート系オリゴマー(B−2)[樹脂分80%、重量平均
分子量8900]を用いた。
【0073】〔活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
の作製〕紫外線の遮断された部室にて、250mlのポ
リエチレン容器にトルエン25部と上記ウレタンアクリ
レート系オリゴマー(B−2)25部を入れ、40℃に
て溶解した後、上記アクリル系樹脂(A−3)(樹脂分
40%)の溶液50部と、光重合開始剤(C)として1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ス
ペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)
1.5部、架橋剤(D)としてトリメチロールプロパン
のトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル
溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55
E」)0.5部を加えて撹拌し、本発明の粘接着剤組成
物溶液を得た。
【0074】〔粘接着シートの作製〕得られた粘接着剤
組成物について、実施例1と同様にして粘接着シートを
作製した。上記について、実施例1と同様にして相溶性
評価及び粘接着シートの評価を行った。
【0075】実施例5 実施例1において、光重合開始剤(C)として1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)1.5
部を、ベンジルメチルケタール(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ社製、イルガキュア651)1.5部に変
更した以外は同様に行い、粘接着剤組成物を得、更に、
得られた粘接着剤組成物について、実施例1と同様にし
て粘接着シートを作製した。上記について、実施例1と
同様にして相溶性評価及び粘接着シートの評価を行っ
た。
【0076】実施例6 実施例1において、架橋剤(D)としてトリメチロール
プロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢
酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、コロネートL−
55E)0.5部を、アルミニウムアセチルアセトネー
ト(日本化学産業社製、「ナーセムAl」)の5%トル
エン溶液1.0部に変更した以外は同様に行い、粘接着
剤組成物を得、更に、得られた粘接着剤組成物につい
て、実施例1と同様にして粘接着シートを作製した。上
記について、実施例1と同様にして相溶性評価及び粘接
着シートの評価を行った。
【0077】比較例1 実施例1において、アクリル系樹脂(A)を配合しなか
った以外は同様に行い、粘接着剤組成物を得、更に、得
られた粘接着剤組成物について、実施例1と同様にして
粘接着シートを作製した。上記について、実施例1と同
様にして粘接着シートの評価を行った。
【0078】比較例2 実施例1において、ウレタン(メタ)アクリレート系オ
リゴマー(B)として以下のウレタンアクリレート系オ
リゴマー(B’−1)を用いた以外は同様に行い、粘接
着剤組成物を得、更に、得られた粘接着剤組成物につい
て、実施例1と同様にして粘接着シートを作製した。上
記について、実施例1と同様にして相溶性評価及び粘接
着シートの評価を行った。
【0079】〔ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B’−1)の作製〕温度計、撹拌機、水冷コンデ
ンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた四つ口フラスコ
に、トルエン20部、1,6−ヘキサンジオール(分子
量118)16.5部、イソホロンジイソシアネート4
6.8部を仕込み、内温80〜90℃で約5時間反応さ
せ、残存イソシアネート基が7.0%となった時点で、
2−ヒドロキシエチルアクリレート16.7部を加えて
4時間反応させて、残存イソシアネート基が0.3%と
なった時点で反応を終了(1,6−ヘキサンジオールと
イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルア
クリレートの反応モル比=2:3:2.05)し、ウレ
タンアクリレート系オリゴマー(B’−1)[樹脂分8
0%、重量平均分子量4200]を得た。
【0080】比較例3 実施例1において、ウレタン(メタ)アクリレート系オ
リゴマー(B)として以下のウレタンアクリレート系オ
リゴマー(B’−2)を用いた以外は同様に行い、粘接
着剤組成物を得、更に、得られた粘接着剤組成物につい
て、実施例1と同様にして粘接着シートを作製した。上
記について、実施例1と同様にして相溶性評価及び粘接
着シートの評価を行った。
【0081】〔ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B’−2)の作製〕温度計、撹拌機、水冷コンデ
ンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた四つ口フラスコ
に、トルエン20部、ポリブタジエン系ジオール(日本
曹達社製、「GI−2000」、分子量2000)67
部、イソホロンジイソシアネート9部を仕込み、内温8
0〜90℃で約5時間反応させ、残存イソシアネート基
が1.2%となった時点で、4−ヒドロキシブチルアク
リレート4部を加えて4時間反応させて、残存イソシア
ネート基が0.3%となった時点で反応を終了(ポリブ
タジエン系ジオールとイソホロンジイソシアネートと4
−ヒドロキシブチルアクリレートの反応モル比=2:
3:2.05)し、ウレタンアクリレート系オリゴマー
(B’−2)[樹脂分80%、重量平均分子量1230
0]を得た。実施例及び比較例の評価結果を表1に示
す。
【0082】 〔表1〕 紫外線硬化前 紫外線硬化後 相溶性 接着力 保持力 剪断 接着力 保持力 剪断 接着力 接着力 (N/25mm) (kg/cm2) (N/25mm) (kg/cm2) 実施例1 ○ ○ 18 ○ 4.5 20 ◎ >20 〃 2 ○ ○ 13 ○ 2.0 14 ◎ 19 〃 3 ○ ○ 14 ○ 3.5 14 ◎ 18 〃 4 ○ ○ 20 ○ 4.0 >20 ◎ >20 〃 5 ○ ○ 17 ○ 3.5 18 ◎ 20 〃 6 ○ ○ 18 ○ 3.5 20 ◎ >20 比較例1 ――― <5 × <1 (*) (*) (*) 〃 2 △ × >20 ○ 3.0 6 ◎ 2.5 〃 3 × × 19 △ 3.0 10 ◎ 3.0 注)(*):粘接着シートが剥がれたため測定できなかった。
【0083】
【発明の効果】本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物は、アクリル系樹脂(A)、分子量500以上のポ
リオール(B1)とポリイソシアネート(B2)と水酸
基含有(メタ)アクリレート(B3)を反応させてなる
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(B)、光
重合開始剤(C)、及び架橋剤(D)からなり、かかる
分子量500以上のポリオール(B1)の少なくとも1
種がアクリル系ポリオール(b)であるため、アクリル
系樹脂(A)とウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マー(B)との相溶性が良好であり、接合時には粘着性
に優れ、被着体に仮接着することができ、そして活性エ
ネルギー線照射後には接着性に優れ、被着体と強固に接
着することができるものであり、特に粘接着剤組成物と
して非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/00 C08L 33/00 35/00 35/00 43/04 43/04 63/00 63/00 A 75/16 75/16 C09J 175/14 C09J 175/14 (72)発明者 鈴木 初彦 大阪府茨木市室山2丁目13番1号 日本合 成化学工業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4J002 BC01W BC04W BC08W BC09W BD05W BD10W BE01W BE04W BE05W BF01W BF02W BF05W BG01W BG04W BG05W BG06W BG07W BG08W BG10W BG13W BH02W BJ00W BQ00W CD01Y CD05Y CK03X CK04X CK05X EE037 EE047 EE057 EH127 ER006 EU016 EU186 EU237 EV067 EV307 EW147 FD15Y FD156 FD157 GJ01 4J011 PA39 PA43 PA69 PA86 PB30 PB39 PC02 PC08 QB24 RA03 RA10 SA01 SA21 SA31 SA41 SA51 SA63 SA64 UA01 UA03 UA04 UA06 VA01 WA06 4J027 AG02 AG03 AG04 AG05 AG23 AG24 AG25 AG27 AG33 CA03 CA10 CA25 CB10 CC04 CC05 CC06 CC07 CC08 CD09 4J040 DF041 DF042 DF051 DF052 EF101 EF102 EF181 EF182 EF281 EF282 FA291 FA292 JB09 KA13 KA16 LA01 LA06 PA23 PA32 QA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系樹脂(A)、分子量500以
    上のポリオール(B1)とポリイソシアネート(B2)
    と水酸基含有(メタ)アクリレート(B3)を反応させ
    てなるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー
    (B)、光重合開始剤(C)、及び架橋剤(D)からな
    り、かかる分子量500以上のポリオール(B1)の少
    なくとも1種がアクリル系ポリオール(b)であること
    を特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
    マー(B)において、アクリル系ポリオール(b)を、
    分子量500以上のポリオール(B1)とポリイソシア
    ネート(B2)と水酸基含有(メタ)アクリレート(B
    3)の合計に対して20重量%以上反応させることを特
    徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
    マー(B)1分子中の不飽和基数が1〜6個であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬
    化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル系樹脂(A)とアクリル系ポリ
    オール(b)が、少なくとも1種以上の同一のアクリル
    酸アルキルエステルを構成成分とすることを特徴とする
    請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 アクリル系樹脂(A)において、アクリ
    ル系ポリオール(b)を構成するアクリル酸アルキルエ
    ステル(b1)と同一であるアクリル酸アルキルエステ
    ルの含有割合が、アクリル系樹脂(A)を構成するモノ
    マー全体に対して1〜90重量%であることを特徴とす
    る請求項4記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
    マー(B)が、アクリル系樹脂(A)100重量部に対
    して5〜300重量部であることを特徴とする請求項1
    〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 粘接着剤に用いることを特徴とする請求
    項1〜6いずれか記載の活性エネルギー線樹脂組成物。
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