JP2003138166A - 水系プライマー及び接着方法 - Google Patents

水系プライマー及び接着方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の溶剤型プライマーに匹敵する接着強度を
与える水系プライマーを供することを目的とする。 【解決手段】ポリクロロプレンとケイ酸ナトリウムを必
須成分とし、それらが水中に分散または溶解されている
ことを特徴とする水系プライマーであり、ケイ酸ナトリ
ウムとして特にオルソケイ酸ナトリウムを用いた水系プ
ライマーである。また、これらの水系プライマーを用い
て被着体を接着する接着方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム,エラストマ
ー,合成樹脂等の被着体を接着する際に、とりわけポリ
クロロプレン系の水系接着剤を用いて接着する際に、充
分な接着強度を得るために、接着剤を塗布する前に被着
体の表面にあらかじめ塗布するための新規な水系プライ
マーである。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴム,エラストマー,合成樹脂等
の難接着な被着体を接着する方法としては、被着体表面
に溶剤型プライマーを塗布した後、ポリクロロプレン等
の溶剤型接着剤を用いる接着方法が主に採用されてい
た。しかし、溶剤型接着剤は、トルエン,酢酸エチル,
メチルエチルケトン等の有機溶剤が多量に用いられてい
ることから、作業員の安全衛生面、環境面で好ましくな
かった。そのため、接着剤及びプライマーの水性化の要
求が年々高まってきている。接着剤の水性化について
は、例えば特開2001−64616や特開2001−
26756等、幾つかの提案がなされている。しかし、
プライマーに関しては実用化に耐え得るものは知られて
おらず、実際には、例えば特開2001−164176
に示される様な溶剤型プライマーが使用されているのが
現状であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
を鑑み、従来の溶剤型プライマーに匹敵する接着強度を
与える水系プライマーを供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリクロロプレン
とケイ酸ナトリウムを必須成分とし、それらが水中に分
散または溶解されている組成物が水系プライマーとして
優れた接着強度を与えることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0005】すなわち、本発明は、ポリクロロプレンと
ケイ酸ナトリウムを必須成分とし、それらが水中に分散
または溶解されていることを特徴とする水系プライマー
であり、ケイ酸ナトリウムとして特にオルソケイ酸ナト
リウムを用いた水系プライマーである。また、これらの
水系プライマーを用いて被着体を接着する接着方法であ
る。
【0006】以下、本発明の内容を詳細に説明する。本
発明で云うポリクロロプレンとは、2−クロロ−1,3
−ブタジエン(以下クロロプレンと記す)の単独重合
体、またはクロロプレンとクロロプレンと共重合可能な
単量体との共重合体とのことである。ここで云う共重合
体とは、ポリクロロプレン存在下にその他の単量体をグ
ラフト重合させた様なグラフト共重合体も含む。
【0007】クロロプレンと共重合可能な単量体として
は、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、
1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプ
レン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸及びそ
のエステル類、メタクリル酸及びそのエステル類等が挙
げられ、必要に応じて2種類以上用いても構わない。
【0008】ポリクロロプレンの重合方法は、特に限定
されるものではないが、乳化重合による方法が一般的で
あり、かつ簡便である。本発明を完成させるに当たって
は、ポリクロロプレンを水に分散させる必要があるが、
乳化重合であれば、得られたポリクロロプレン・ラテッ
クスをそのまま使用することが出来る。
【0009】ポリクロロプレン系ラテックスの乳化重合
に使用される乳化剤及び/または分散剤は特に限定する
ものではなく、通常クロロプレンラテックスに使用され
ている各種アニオン型、ノニオン型、カチオン型が使用
できる。アニオン型の乳化剤としては、カルボン酸型,
スルホン酸型,硫酸エステル型等があり、例えば、ロジ
ン酸のアルカリ金属塩、炭素数が8〜20個のアルキル
スルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタ
リンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合
物等が挙げられる。ノニオン型の具体例としては、ポリ
ビニルアルコールまたはその共重合体(例えば、アクリ
ルアミドとの共重合体)、ポリビニルエーテルまたはそ
の共重合体(例えば、マレイン酸との共重合体)、ポリ
ビニルピロリドンまたはその共重合体(例えば、酢酸ビ
ニルとの共重合体)、あるいは、これら(共)重合体を
化学修飾したもの、あるいは、セルロース系誘導体(ヒ
ドロキシエチルセルロース)等を挙げることができる。
カチオン型の具体例としては、脂肪族アミン塩、脂肪族
4級アンモニウム塩等があり、例えば、オクタデシルト
リメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルア
ンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウム
クロリド等が挙げられる。ただし、本発明のプライマー
に用いられるポリクロロプレン系ラテックスは、ロジン
酸及び/又はロジン酸アルカリ金属塩を含むことが好ま
しい。
【0010】本発明におけるポリクロロプレン系ラテッ
クス中の乳化剤及び/または分散剤の添加量は、初期仕
込み単量体の合計100質量部に対して0.5〜20質
量部が好ましい。0.5質量部未満の場合には、乳化力
が十分でなく、20質量部を超えると耐水接着力を低下
させてしまう欠点がある。
【0011】本発明におけるポリクロロプレン系ラテッ
クスの重合温度は特に限定されるものではないが重合反
応を円滑に行うために、重合温度を0〜50℃とするこ
とが好ましい。重合の開始剤は、過硫酸カリウム等の過
硫酸塩、第3−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過
酸化物等が好適に用いられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0012】重合に用いる連鎖移動剤の種類は特に限定
されるものではなく、通常クロロプレンの乳化重合に使
用されるものが使用できる。例えばn−ドデシルメルカ
プタンやtert−ドデシルメルカプタン等の長鎖アル
キルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジス
ルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジア
ルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の
公知の連鎖移動剤を使用することができる。
【0013】ポリクロロプレンの重合停止剤(重合禁止
剤)は特に限定するものでなく、例えば、2,6−ター
シャリーブチルー4−メチルフェノール、フェノチアジ
ン、ヒドロキシアミン等が使用できる。
【0014】ポリクロロプレンの最終重合率は、特に限
定するものではなく、任意に調節することができ、未反
応のモノマーは脱モノマー操作によって除去されるが、
その方法は特に限定するものではない。本発明のポリク
ロロプレン系ラテックスは、濃縮あるいは、水等の添加
で希釈することで、固形分濃度を必要な濃度に制御する
ことができる。濃縮の方法としては、減圧濃縮などがあ
るが、特に限定するものではない。
【0015】本発明におけるポリクロロプレン系ラテッ
クスの構造は、特に限定されるものではないが、重合温
度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、最終重合
率、脱モノマー、濃縮条件等を適切に選定、制御するこ
とで、固形分濃度、トルエン可溶部の分子量、トルエン
不溶分(ゲル含有量)等を調整することが可能である。
接着特性の点からは、ポリクロロプレン系ラテックス中
の(共)重合体のゲル含有量を3〜60質量%に調整す
ることが、初期接着力と常態接着力のバランスの点から
好ましい。
【0016】ケイ酸ナトリウムは一般式Na2O・nS
iO2・mH2Oで表され、Na2OとSiO2のモル比、
すなわち係数nによってオルソケイ酸ナトリウム,メタ
ケイ酸ナトリウム,ケイ酸ナトリウム1号,ケイ酸ナト
リウム2号,ケイ酸ナトリウム3号,ケイ酸ナトリウム
4号等に分けられるが、本発明のポリクロロプレン系ラ
テックス組成物には何れのタイプも用いることが出来
る。しかし、接着強度の点からはオルソケイ酸ナトリウ
ムを使用することがより好ましい。ケイ酸ナトリウムの
添加量は、特に規定されるものではないが、接着強度の
点からは、ポリクロロプレン100重量部(固形分)あ
たり0.1〜30重量部が好ましく、より好ましくは
0.5〜10重量部である。ケイ酸ナトリウムの添加方
法は、特に限定されるものではないが、メタケイ酸ナト
リウム以外は直接ポリクロロプレン系ラテックスに溶解
して使用することも、一旦水に溶解した後ポリクロロプ
レン系ラテックスに添加することも可能である。メタケ
イ酸ナトリウムの場合は、直接ポリクロロプレン系ラテ
ックスに添加することも出来るが、より好ましくは、一
旦適当な乳化剤を用いて水中に乳化分散させた後、乳化
液をポリクロロプレン系ラテックスに添加する方法が用
いられる。
【0017】本発明のプライマーの固形分濃度は特に規
定されるものではないが、60重量%以下が好ましく、
さらに好ましくは10〜30重量%である。60重量%
以上の固形分濃度にすると乳化系の安定性が損なわれる
問題が発生し易く実用上問題となる。また、10重量%
未満の低固形分濃度の場合や30重量%を超える固形分
濃度の場合、乾燥後のプライマー層の厚みを最適な範囲
に制御するのが難しくなるため、10〜30重量%の範
囲の固形分濃度が実用上好ましい。
【0018】本発明のプライマーは、ポリクロロプレン
とケイ酸ナトリウムを必須成分とし、それらが水中に分
散または溶解されているだけでも充分な効果を発揮する
が、初期接着力,耐水接着力,粘着保持時間等の特性を
より実用的なものとするためには、さらに粘着付与樹脂
を添加することが効果的である。
【0019】水系接着剤に粘着付与樹脂を配合する場
合、その種類は特に限定されるものではない。具体的に
は、ロジン樹脂、重合ロジン樹脂、α−ピネン樹脂、β
−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C5留分系石
油樹脂、C9留分系石油樹脂、C 5/C9留分系石油樹
脂、DCPD系石油樹脂、アルキルフェノール樹脂、キ
シレン樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂など
が挙げられる。十分な初期接着力を得るためには、軟化
点温度が50〜160℃の樹脂が好ましい。
【0020】粘着付与樹脂の添加方法は特に限定される
ものではないが、プライマー中に樹脂を均一に分散させ
るために、水性エマルジョンとしてから添加することが
好ましい。さらに粘着付与樹脂の水性エマルジョンの製
法には、トルエン等の有機溶剤に溶解させたものを乳化
剤を用いて水中に乳化/分散させた後、有機溶剤を減圧
しながら加熱して取り除く方法と、微粒子に粉砕して乳
化/分散させる方法などがあるが、より微粒子のエマル
ジョンが作成できる前者が好ましい。
【0021】本発明におけるプライマーは、上述した以
外にも、要求性能に合わせて、増粘剤、金属酸化物、充
填剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、
加硫剤、加硫促進剤、消泡剤等を任意に添加することが
できる。
【0022】プライマーに増粘剤を配合することで、任
意の粘度に調節することが可能である。具体的な増粘剤
としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアク
リル酸ナトリウム、水溶性ポリウレタン、会合型ポリウ
レタン系エマルジョン、アルカリ膨潤型アクリル系エマ
ルジョン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メ
チルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルセルロース
(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HP
C)、ポリビニルアルコール、合成スメクタイト等が挙
げられる。好適な増粘剤の配合量は、ポリクロロプレン
系ラテックスを固形分で100質量部に対し、0.01
〜10質量部(固形分換算)である。この範囲で配合す
れば、エラストマー材の表面での、プライマーのはじき
を防ぐことができるためである。
【0023】プライマーの粘度は、塗布方法及び塗布装
置の仕様にあわせて調節すれば良いが、10〜1500
0[mPa・s](B型粘度計,25℃,30rpm)
が好ましい。粘度が10[mPa・s]未満では、エラ
ストマー材の表面でのはじきが問題となる場合があり、
粘度が15000[mPa・s]よりも高いと均一な塗
布が困難になる場合がある。
【0024】本発明のプライマーの塗布するのに必要
な、塗布方法及び塗布装置仕様は特に限定されない。具
体例としては、スプレー法、カーテンフローコーター
法、バーコーター法、ロールコーター法等が適用可能で
ある。さらにロールコーター法には、グラビアロールコ
ーター法、リバースグラビアロールコーター法等があ
る。しかし、塗布面積が小さい場合には、刷毛、ブラシ
で塗布する方法か、より好ましくは、スポンジや布類に
しみ込ませてからエラストマー材の表面を軽く拭く方法
が確実で好ましい。塗布量は特に限定されないが、プラ
イマー層の厚さが接着剤層の厚さよりも薄い方が、より
強固な接着構造体が得られるため好ましい。具体的に
は、5〜100g/m2(ウェット)が好ましい。
【0025】本発明のプライマーは、溶剤系,水系を問
わず、ポリウレタン系,アクリル系,酢ビ等、どの様な
タイプの接着剤へも適用可能であるが、ポリクロロプレ
ン系の接着剤に対しては、溶剤系,水系を問わず特に好
適に用いられる。
【0026】本発明のプライマーが適用されるゴム,エ
ラストマー,合成樹脂等の材料とは、特に限定されるも
のではないが、具体的には、ブタジエンゴム(BR),
クロロプレンゴム(CR),天然ゴム(NR),イソプ
レンゴム(IR),スチレン−ブタジエンゴム(SB
R),ブチルゴム(IIR),ノルボルネンゴム(NO
R),ニトリルゴム(NBR),水素化ニトリルゴム
(HNBR),臭素化ブチルゴム(BIIR),塩素化
ブチルゴム(CIIR),アクリロニトリル−イソプレ
ン共重合体(NIR),エチレン−プロピレン−ジエン
ゴム(EPDM),等の加硫ゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン・ブロック共重合体(SBS),ポリエス
テル系,ウレタン系,オレフィン系等の熱可塑性エラス
トマー、塩化ビニル樹脂(PVC),エチレン−酢ビ共
重合体(EVA),1,2−ポリブタジエン(RB),
ポリオレフィン樹脂、スチレン系樹脂,アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等が例示
される。また、これら材料の配合組成、架橋密度、形状
等は特に限定されず、発泡体であっても適用可能であ
る。用途についてもスポーツ用品のグリップ,靴底,建
材用等、如何なる分野へも好適に用いることが出来る。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明の効果
を詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を限定す
るものではない。なお、以下の説明において特に断りの
ない限り部および%は質量基準で表す。
【0028】[実験例1]内容積3リットルの反応器を
用い、窒素気流下で、水100部、不均化ロジン酸5
部、水酸化ナトリウム0.6部、水酸化カリウム0.7
部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナ
トリウム塩0.3部、亜硫酸水素ナトリウムを0.3部
を仕込み、溶解後、攪拌しながらクロロプレン単量体1
00部とn−ドデシルメルカプタン0.14部を加え
た。過硫酸カリウムを開始剤として用い、窒素雰囲気
下、10℃で重合し、重合率が90%に達したところで
フェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧
下で未反応単量体を除去し、ポリクロロプレンラテック
スを得た。更に減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行い、固
形分が60質量%となるように調整した。
【0029】[実験例2]内容積3リットルの反応器を
用い、窒素気流下で、水120部、不均化ロジン酸4
部、水酸化ナトリウム0.8部、ホルムアルデヒドナフ
タレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩0.5部、亜硫
酸水素ナトリウムを0.3部を仕込み、溶解後、攪拌し
ながらクロロプレン単量体100部とn−ドデシルメル
カプタン0.25部を加えた。過硫酸カリウムを開始剤
として用い、窒素雰囲気下、10℃で重合し、重合率が
70%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加え
て重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去した
後、常法の凍結凝固乾燥法にてポリクロロプレンのチッ
プを得た。
【0030】[実施例1]実験例1で得られたポリクロ
ロプレンラテックスを用い、ポリクロロプレンラテック
ス100部に対し、粘着付与樹脂として固形分濃度53
%のテルペンフェノール樹脂エマルジョン(タマノルE
−100/荒川化学工業株式会社製)を50部、ケイ酸
ナトリウム1号(旭電化工業株式会社製)を3部添加し
た。さらに純水を加え、配合物全体の固形分を20%に
調節し、プライマーとした。
【0031】また、実験例1で得られたポリクロロプレ
ンラテックス100部に対し、粘着付与樹脂として固形
分濃度53%のテルペンフェノール樹脂エマルジョン
(タマノルE−100/荒川化学工業株式会社製)を5
0部、ポリアクリル酸ナトリウム水溶液系増粘剤(アロ
ンA−20L/東亞合成株式会社製)を2.0部、充填
剤として水酸化アルミニウム粉末(ハイジライトH−4
2M/昭和電工株式会社製)を10部、受酸剤として固
形分濃度50%の酸化亜鉛分散液を2部、硬化剤として
水分散型イソシアネート化合物(タケネートWD−73
0/三井武田ケミカル株式会社製)を2部で配合し、ク
ロロプレン水系接着剤とした。
【0032】接着面をバフ加工(表面研磨)した後、ア
セトン洗浄により削りかすを除去した加硫スチレンブタ
ジエンゴム(加硫SBR、糊代部のサイズは幅20mm
×長さ70mm)2枚各々の表面を、プライマーをしみ
込ませたガーゼで軽く拭き、60℃雰囲気下で10分間
乾燥させた。その上に200g(wet)/m2の接着
剤を刷毛で塗布し、60℃雰囲気下で6分間乾燥させた
後、張り合わせ、ハンドローラーで圧着した。この方法
で得られた試験片について、以下の評価をおこなった。
[初期接着力評価試験]圧着してから10分後に引張試
験機で引張速度200mm/minでT型剥離強度を測
定した。 [常態接着力評価試験]圧着してから1日後に引張試験
機で引張速度200mm/minでT型剥離強度を測定
した。
【0033】[実施例2〜4]ケイ酸ナトリウムの種類
を表1に示す通り変更した以外は、実施例1と同様に試
験を行った。
【0034】[実施例5]テルペンフェノール樹脂エマ
ルジョンを加えなかった以外は実施例1と同様に試験を
行った。
【0035】[実施例6]実験例2で得たポリクロロプ
レンのチップ100gを、内容積1リットルの反応器に
入れ、トルエン600gを加え撹拌しながら溶解した。
溶解後、メチルメタクリレート50gを加え、過酸化ベ
ンゾイルを開始剤に用いて85℃で5時間グラフト重合
を行った。このクロロプレン・グラフト共重合体溶液に
ポリイソシアネート(ディスモジュールRFE/バイエ
ル製)を2部添加したものを溶剤系接着剤とし、実施例
6に供した。
【0036】[比較例1]プライマーを使用せずに、実
施例1で調整した水系接着剤のみを使用して接着試験を
実施した。
【0037】[比較例2]ケイ酸ナトリウムを添加せず
にプライマーを調製し、試験に供した以外は実施例1と
同様に試験を実施した。
【0038】[比較例3]実施例7で得られたクロロプ
レン・グラフト共重合体溶液をトルエンで希釈し、固形
分濃度5%に合わせ溶剤型プライマーとした。
【0039】得られた試験結果を表1にまとめて示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】表1より明らかな如く、本発明のプライ
マー(実施例1〜6)は、従来のプライマーである溶剤
系プライマー並以上の接着強度を示し、水系接着剤,溶
剤系接着剤に係わらず高い接着力を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 5/02 C09J 5/02 Fターム(参考) 4F006 AA04 AA12 AA13 AA14 AA15 AA17 AA35 AA58 AB05 AB76 BA01 EA04 4J038 BA232 CA081 CR012 HA456 KA08 MA08 MA10 NA12 4J040 CA141 JA03 MA10 MA12 PA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリクロロプレンとケイ酸ナトリウムを
    必須成分とし、それらが水中に分散または溶解されてい
    ることを特徴とする水系プライマー。
  2. 【請求項2】 ケイ酸ナトリウムがオルソケイ酸ナトリ
    ウムである請求項1に記載のプライマー。
  3. 【請求項3】 固形分の割合が10〜30重量%の範囲
    に調製されてなる請求項1または請求項2に記載の水系
    プライマー。
  4. 【請求項4】 更に粘着付与樹脂エマルジョンを含有す
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の水系プライマ
    ー。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水
    系プライマーを用いて被着体を接着する接着方法。
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