JP2003138131A - 皮革様シート材料 - Google Patents
皮革様シート材料Info
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Abstract
好な風合いを有し、耐熱水性、耐アルカリ性に優れる皮
革様シート材料を提供する。 【解決手段】 ポリウレタン樹脂の水性分散体を繊維材
料基体に付与し感熱凝固させてなる皮革様シート材料に
おいて、ポリウレタン樹脂がポリウレタン樹脂の重量に
基づいて0.3重量%以上6重量%以下のカルボキシレ
ート基(−COO-)を含有するカルボン酸塩型ポリウレ
タン樹脂(A)からなり、該水性分散体がエポキシ化合
物及び/又はイソシアネート化合物(D)、10以上1
8以下のHLBを有するノニオン性界面活性剤(B)及
び無機塩(C)を含有することを特徴とする、皮革様シ
ート材料を用いる。
Description
に関する。更に詳しくは、カルボン酸塩型ポリウレタン
樹脂水性分散体を繊維材料基体に含浸又は塗布して感熱
凝固させてなる皮革様シート材料に関する。
し加熱乾燥した場合、水が繊維材料基体の表面より蒸発
し、水の移動に引き連られて水系ウレタン樹脂が繊維材
料基体の表面に移行するマイグレーションを起こすこと
が挙げられる。このマイグレーションによって、ウレタ
ン樹脂は繊維材料基体の表面に移行し内部にほとんど付
着していない状態となるため、風合いが硬い状態の皮革
様シート状物しか得られなかった。そこで、このマイグ
レーションを防止するため種々の検討がなされてきた。
度を境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化して加熱
によりゲル化に至るビニル重合体とからなる水性樹脂分
散体組成物を繊維材料基体に付与し、該ビニル重合体の
転移温度以上かつ熱軟化点以下の温度で加熱する方法が
知られている。(例えば、特開2000−17034号
公報)
ような水性分散体組成物では、マイグレーションの防止
が十分でなく、得られる皮革様シート状物の風合いが十
分に改良されているとは言い難い。第1の課題は、マイ
グレーションが無く、得られる皮革様シート状物が良好
な風合いを有する皮革様シート材料を提供することであ
る。また、従来、水系ウレタン樹脂の皮革様シート材料
は、水性化する場合に必要なイオン基の作用により耐熱
水性、耐アルカリ性はまだ満足するレベルには至ってな
いのが実状であった。第2の課題は、上記のような良好
な風合いを有し、かつ優れた耐熱水性、耐アルカリ性を
有する皮革様シート材料を提供することである。
と第2の課題を解決する皮革様シート材料について鋭意
研究の結果、本発明を完成するに至ったものである。
リウレタン樹脂の水性分散体を繊維材料基体に付与し感
熱凝固させてなる皮革様シート材料において、ポリウレ
タン樹脂がポリウレタン樹脂の重量に基づいて0.3〜
6重量%のカルボキシレート基(−COO-)を含有する
カルボン酸塩型ポリウレタン樹脂(A)からなり、該水
性分散体が10〜18のHLBを有するノニオン性界面
活性剤(B)及び無機塩(C)を含有することを特徴と
する、皮革様シート材料及びその製造方法を提供するも
のである。また第2の課題に対しては、ポリウレタン樹
脂の水性分散体を繊維材料基体に付与し感熱凝固させて
なる皮革様シート材料において、ポリウレタン樹脂が上
記(A)からなり、該水性分散体が上記(B)、上記
(C)、並びにエポキシ化合物及び/又はイソシアネー
ト化合物(D)を含有することを特徴とする、皮革様シ
ート材料及びその製造方法を提供するものである。
するポリウレタン樹脂は、該ポリウレタン樹脂の重量に
基づいて通常0.3〜6重量%、好ましくは0.4〜5
重量%、さらに好ましくは0.5〜4重量%のカルボキ
シレート基(−COO-)を含有する。すなわち、本発明
の皮革様シート材料を構成するポリウレタン樹脂のカル
ボキシレート基含有量は、通常0.3重量%以上、好ま
しくは0.4重量%以上、さらに好ましくは0.5重量
%以上であり、6重量%以下、好ましくは5重量%以
下、さらに好ましくは4重量%以下である。カルボキシ
レート基の含有量が0.3重量%未満では安定な水性分
散体が得られず、6重量%を越えると形成樹脂皮膜の耐
水性が低下する傾向となる。
造に用いられるノニオン性界面活性剤(B)のHLB
(親水性−疎水性バランス)は通常10〜18、好まし
くは11〜17、さらに好ましくは12〜16である。
すなわち、本発明のポリウレタン樹脂水性分散体の製造
に用いられるノニオン性界面活性剤(B)のHLBは通
常10以上、好ましくは11以上、さらにこのましくは
12以上であり、通常18以下、好ましくは17以下、
さらに好ましくは16以下である。(B)のHLBが1
0未満では、水性分散体を長期に保存した場合に、凝固
物が発生するなどの保存安定性に問題を生じる。一方H
LBが18を越えると、ポリウレタンの水に対する親和
性が大きくなりすぎるため、水性分散体が凝固しにくく
なる。本発明におけるHLB値は、藤本武彦著、新・界
面活性剤入門、三洋化成工業株式会社発行(1992
年)、P128記載の下記のグリフィンの方法により算
出される値である。HLB=(親水基の重量%)×(1
/5)
しないポリエーテル単位を有している界面活性剤であ
り、特に下記一般式(1)で表されるノニオン性界面活
性剤であることが好ましい。R−O−(CH2−CH2−
O−)x−H (1)但し、Rは炭素数8以上2
0以下のアルキル基が好ましく、直鎖状のものであって
も、枝分かれ構造のものでもよい。具体的には、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、セチル基、オ
レイル基などを挙げることができる。これらの中で好ま
しいものはラウリル基、セチル基、オレイル基である。
xは5〜40の整数を表し、好ましいものは7以上30
以下である。
で示されるアルキル基の疎水性とエチレングリコール中
に含まれるエチレンオキシド単位の繰り返し数であるx
により決まり、xが大きいほどHLBは大きくなる。
(B)の例としては、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル(x=9)、ポリオキシ
エチレンセチルエーテル(x=12)、ポリオキシエチ
レンステアリルエーテル(x=15)、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル(x=20)などの高級アルコー
ルエチレンオキサイド付加物を挙げることができる。
(B)の含有量は特に限定されないが、ポリウレタン樹
脂(A)の重量に基づいて0.5〜20重量%が好まし
く、更に好ましくは1〜15重量%である。すなわち、
(B)の含有量は特に限定されないが、ポリウレタン樹
脂(A)の重量に基づいて好ましくは0.5重量%以
上、更に好ましくは1重量%以上であり、好ましくは2
0重量%以下、更に好ましくは15重量%以下である。
属又はアルカリ土類金属の、無機塩又はハロゲン化物が
挙げられる。 アルカリ金
属の無機塩又はハロゲン化物としては、炭酸ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、硝酸ナトリウ
ム、塩化カリウム、炭酸カリウムが挙げられ、アルカリ
土類金属の無機塩又はハロゲン化物としては、塩化カル
シウム、硫酸カルシウムが挙げられる。
の観点から、ポリウレタン樹脂(A)の重量に基づいて
0.5〜5重量%が好ましく、更に好ましくは1〜4重
量%である。すなわち、(C)の含有量は、樹脂自体の
保存安定性の観点から、ポリウレタン樹脂(A)の重量
に基づいて好ましくは0.5重量%以上、更に好ましく
は1重量%以上であり、好ましくは5重量%以下、更に
好ましくは4重量%以下である。
化合物(D1)としては、芳香族、複素環含有、脂環
族、脂肪族、及びそれらの2種以上の混合物のいずれで
あってもよい。官能基数は1以上、好ましくは2以上5
以下である。
ェノール変性ポリグリシジルエーテル、単環性フェノー
ル変性ポリグリシジルエーテルおよびポリグリシジル芳
香族ポリアミン等が挙げられる。多環性フェノール変性
ポリグリシジルエーテルとしては、例えば、ビスフェノ
ールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノー
ルAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグ
リシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジ
グリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシ
ジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニルジグリシジルエーテル等が挙げられる。単環
性フェノール変性ポリグリシジルエーテルとしては、例
えば、フェニルグリシジルエーテル、フェノールのアル
キレンオキサイド付加物(付加モル数:5以上50以
下)グリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジル
エーテルカテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノー
ルジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジル
エーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル等が挙
げられる。ポリグリシジル芳香族ポリアミンとしては、
例えば、N,N−ジグリシジルアニリンおよびN,N,
N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミ
ンが挙げられる
えば、トリスグリシジルメラミンが挙げられる。
ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシ
ド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−
エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコー
ルビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4−エ
ポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’
−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレ
ート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキ
シルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン、及び前
記芳香族エポキシ化合物の核水素添加物が挙げられる。
アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシ
ジルエーテル、ラウリルジグリシジルエーテルのアルキ
レンオキサイド付加物(付加モル数:5以上50以下)
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリ(n:1以上22以
下)エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
(n:1以上11以下)プロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、
およびソルビトールポリグリシジルエーテルが挙げられ
る。
シ化合物であり、さらに好ましいのは、ソルビトールポ
リグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグ
リシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテルである。
(D2)としては、有機モノイソシアネート、有機ジイ
ソシアネート、有機トリイソシアネートが挙げられる。
有機モノイシシアネートとしては、例えば、フェニル
イソシアネート、ステアリルイソシアネート等が挙げら
れる。有機ジイソシアネートとしては、例えば、下記に
示す(a1)が挙げられる。有機トリイソシアネートと
しては、例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシ
アネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、
1,8−ジイソシアネート−4イソシアネートメチルオ
クタン、1,3,6ヘキサメチレントリイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げら
れ、水に分散させた上記イソシアネートも使用できる。
熱水性、耐アルカリ性効果の観点から、(A)中のカル
ボキシレート基1当量当り、好ましくは0.5当量以
上、さらに好ましくは1.0当量以上であり、好ましく
は2.0当量以下、さらに好ましくは1.5当量以下で
ある。
ジイソシアネート(a1)、高分子ポリオール(a
2)、ヒドロキシル基含有カルボン酸(a3)から形成
されるカルボン酸塩型ポリウレタン樹脂(A’)を3級
アミン(a5)で中和してなるものであるか、又は上記
(a1)、上記(a2)、上記(a3)および鎖伸長剤
(a4)から形成されるカルボン酸塩型ポリウレタン樹
脂(A’’)を3級アミン(a5)で中和してなるもの
である。以下、各成分について説明する。
従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用
できる。このような有機ジイソシアネートには、炭素数
(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香
族ジイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシ
アネート、炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、
炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、これら
のジイソシアネートの変性体(カーボジイミド変性体、
ウレタン変性体、ウレトジオン変性体など)およびこれ
らの2種以上の混合物が含まれる。
ては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイ
ソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレ
ンジイソシアネート(以下TDIと略記)、2,4’−
および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(以下MDIと略記)、4,4’−ジイソシアナ
トビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソ
シアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−
ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレン
ジイソシアネートなどが挙げられる。
ては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデ
カメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビ
ス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソ
シアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエー
トなどが挙げられる。
ては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレン
ジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシア
ネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロ
ヘキシレン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−お
よび/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートな
どが挙げられる。
としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシ
アネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネートなどが挙げられる。
シアネート、脂環式ジイソシアネートであり、特に好ま
しいものはMDI、TDI、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
トである。
ば、ポリアルキレンエーテルジオール(a2−1)、ポ
リエステルジオール(a2−2)およびこれらの2種以
上の混合物が挙げられる。高分子ジオール(a2)の数
平均分子量は、500〜20,000が好ましく、さら
に好ましくは500〜10,000、特に好ましくは
1,000〜3,000である。すなわち、高分子ジオ
ール(a2)の数平均分子量は、好ましくは500以
上、さらに好ましくは1,000以上であり、好ましく
は20,000以下、さらに好ましくは10,000以
下、特に好ましくは3,000以下である。(a2)の
数平均分子量は水酸基価より求める。水酸基価は、JI
S K 0070−1992(電位差滴定方法)に規定
された方法で測定する。
1)としては、活性水素原子含有二官能化合物にアルキ
レンオキサイド(以下AOと略記)が付加した構造の化
合物およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。活
性水素原子含有二官能化合物としては、2価アルコ―
ル、2価フェノ―ル類、ジカルボン酸などが挙げられ
る。
―ル、プロピレングリコ―ル、1,3−ブチレングリコ
−ル、1,4−ブタンジオ―ル、1,6−ヘキサンジオ
―ル、ジエチレングリコ―ル、ネオペンチルグリコ―
ル、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス
(ヒドロキシエチル)ベンゼンなどの2価アルコ―ルな
どが挙げられる。2価フェノ―ル類としては、カテコー
ル、ヒドロキノンなどの2価フェノ―ルのほかビスフェ
ノ―ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどの
ビスフェノ―ル類などが挙げられる。ジカルボン酸とし
てはコハク酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸、
フタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸があ
げられる。上述した活性水素原子含有化合物は2種以上
使用することもできる。
しては、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキ
サイド(PO)、1,2−、2,3−もしくは1,3−
ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(THF)、
スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、エピ
クロルヒドリンなどがあげられる。AOは単独でも2種
以上併用してもよく、後者の場合はブロック付加でもラ
ンダム付加でも両者の混合系でもよい。これらのAOの
うちで好ましいものはEO単独、PO単独、THF単
独、POおよびEOの併用、POおよび/またはEOと
THFの併用(併用の場合、ランダム、ブロックおよび
両者の混合系)である。活性水素原子含有化合物(a)
へのAOの付加は、通常の方法で行うことができ、無触
媒でまたは触媒(アルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触
媒)の存在下行なわれる。
低分子ジオ―ルおよび/または分子量1000以下のポ
リアルキレンエ−テルジオ―ルとジカルボン酸とを反応
させて得られる縮合ポリエステルジオ―ル、ラクトンの
開環重合により得られるポリラクトンジオ―ル、低分子
ジオール及びその混合物と低級アルコール(メタノール
など)の炭酸ジエステルとを反応させて得られるポリカ
ーボネートジオール及びその共重合体などが含まれる。
リコ―ル、ジエチレングリコ―ル、プロピレングリコ―
ル、ジプロピレングリコ―ル、1,4−、1,3−ブタ
ンジオ―ル、ネオペンチルグリコ―ル、1,6−ヘキサ
ンジオ―ル;環状基を有する低分子ジオ―ル類[たとえ
ば特公昭45−1474号公報記載のもの:ビス(ヒド
ロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチ
ル)ベンゼン、ビスフェノ―ルAのエチレンオキサイド
付加物等]、およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。また、分子量1,000以下のポリアルキレンエ
−テルジオ―ルとしては、ポリテトラメチレンエ−テル
グリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリエチレン
グリコ−ル、およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。
ボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸など)、これらのジカルボン酸のエ
ステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数
1〜4)エステルなど]およびこれらの2種以上の混合
物が挙げられ;ラクトンとしてはε−カプロラクトン、
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、およびこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。
低分子ジオ―ルおよび/または分子量1000以下のポ
リエ−テルジオ―ルを、ジカルボン酸もしくはそのエス
テル形成性誘導体[たとえば無水物(無水マレイン酸、
無水フタル酸など)、低級エステル(アジピン酸ジメチ
ル、テレフタル酸ジメチルなど)、ハライド等]と、ま
たはその無水物およびアルキレンオキサイド(たとえば
エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイ
ド)とを反応(縮合)させる、あるいは開始剤(低分子
ジオ―ルおよび/または分子量1,000以下のポリエ
−テルジオ―ル)にラクトンを付加させることにより製
造することができる。
2)の具体例としては、ポリエチレンアジペ−トジオー
ル、ポリブチレンアジペ−トジオール、ポリヘキサメチ
レンアジペ−トジオール、ポリネオペンチルアジペ−ト
ジオール、ポリエチレンプロピレンアジペ−トジオー
ル、ポリエチレンブチレンアジペ−トジオール、ポリブ
チレンヘキサメチレンアジペ−トジオール、ポリジエチ
レンアジペ−トジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエ
−テル)アジペ−トジオール、ポリエチレンアゼレ−ト
ジオール、ポリエチレンセバケ−トジオール、ポリブチ
レンアゼレ−トジオール、ポリブチレンセバケ−トジオ
ール、ポリカプロラクトンジオ―ル、ポリテトラメチレ
ンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネ
ートジオールなどが挙げられる。
ましいものは、低分子ジオ―ルとジカルボン酸との縮合
ポリエステルジオ―ル、ポリカーボネートジオールであ
る。
は、ポリウレタン樹脂を水中に自己分散させることを目
的として、アニオン性の親水基導入のために使用される
成分である。(a3)の具体例としては、乳酸等のモノ
ヒドロキシカルボン酸;α,α−ジメチロール酢酸、
α,α−ジメチロールプロピオン酸、α,α−ジメチロ
ール酪酸等のジヒドロキシカルボン酸などが挙げられ
る。これらのうち好ましいものはジヒドロキシカルボン
酸であり、特に好ましいものはα,α−ジメチロールプ
ロピオン酸およびα,α−ジメチロール酪酸である。
4)および/または鎖停止剤を用いることができる。該
鎖伸長剤(a4)としては炭素数2〜10のジアミン類
(例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、イソホロンジアミン、トルエンジ
アミンなど);ポリアミン類(例えばジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミンなど);ヒドラジンもし
くはその誘導体(二塩基酸ジヒドラジドたとえばアジピ
ン酸ジヒドラジドなど);炭素数2〜15の多価アルコ
ール類[2価アルコール(例えばエチレングリコール、
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ブタンジオール、ジエチレングリコールなど)、3
価アルコール(例えばグリセリン、トリメチロールプロ
パンなど)、これらの多価アルコールのアルキレンオキ
サイド(エチレンオキサイドおよび/またはプロピレン
オキサイド)低モル付加物(分子量500未満)]など
が挙げられる。これらのうち好ましいものは、エチレン
ジアミン、イソホロンジアミンである。該鎖停止剤とし
ては炭素数1〜8のモノアルコール類(メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール、セロソルブ
類、カービトール類など)、炭素数1〜10のモノアミ
ン類(モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチ
ルアミン、ジブチルアミン、モノオクチルアミン、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミンなど)などが挙
げられる。これらのうち好ましいものは、モノエチルア
ミン、モノブチルアミンである。
に用いられる3級アミン(a5)としては、炭素数3〜
12またはそれ以上の3級モノアミン、例えば脂肪族
3級モノアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールア
ミン、N,N−ジメチルエタノールアミン等);複素
環式3級モノアミン(N−メチルピペリジン、N−メチ
ルモルホリン等);不飽和環式3級モノアミン(N−
メチルピリジン、N−メチルキノリン等);芳香環含
有脂肪族3級モノアミン(ベンジルジメチルアミン、α
−メチルベンジルジメチルアミン等);芳香族3級モ
ノアミン(N−ジメチルアニリン等)およびこれらの2
種以上の併用が挙げられる。これらのうち好ましいもの
は脂肪族3級モノアミンであり、特に好ましいものはト
リエチルアミンである。
るカルボン酸3級アミノ塩の基において、カルボキシレ
ート基は上記(a3)から由来するものであり、カルボ
キシル基と3級アミノ基のモル比は、(1:1.01)
〜(1:2)が好ましく、(1:1.05)〜(1:
1.5)がさらに好ましい。すなわち、カルボキシレー
ト基を含有する3級アミノ塩の基において、カルボキシ
レート基は上記(a3)から由来するものであり、(3
級アミノ基のモル数)/(カルボキシル基のモル数)
は、好ましくは1.01以上、さらに好ましくは1.0
5以上であり、好ましくは2以下、さらに好ましくは
1.5以下である。
製造法は通常の方法でよく、特に限定されないが、たと
えば下記の方法が例示できる。 分子内に活性水素含有基を含まない有機溶剤(アセト
ン、メチルエチケトン、テトラヒドロフラン、N,N−
ジメチルホルムアミド等)の存在下または非存在下で、
前記有機ジイソシアネート(a1)と、高分子ジオール
(a2)およびヒドロキシル基含有カルボン酸(a3)
からなる活性水素成分とを、(NCO/水酸基)当量比
が、通常1.05〜2.0、好ましくは1.1〜1.6
の範囲で、すなわち、通常1.05以上、好ましくは
1.1以上であり、通常2.0以下、好ましくは1.6
以下の範囲でワンショット法または多段法により、通常
20℃〜150℃、好ましくは60℃〜110℃で、す
なわち、通常20℃以上、好ましくは60℃以上、通常
150℃以下、好ましくは110℃以下で反応させて、
末端NCO基含有ウレタンプレポリマーとし、該プレポ
リマーを3級アミン(a5)で中和後または中和しなが
ら、通常10℃〜60℃、好ましくは20℃〜40℃
で、すなわち、通常10℃以上、好ましくは20℃以
上、通常60℃以下、好ましくは40℃以下で、必要に
より鎖伸長剤(a4)および/または鎖停止剤を含む水
と混合して、NCO基がなくなるまで乳化・鎖伸長反応
を行い、必要により有機溶剤を溜去する方法。 有機溶剤の存在下または不存在下に、有機ジイソシア
ネート(a1)と高分子ジオール(a2)およびヒドロ
キシル基含有カルボン酸(a3)とからなる活性水素成
分とを、(NCO/水酸基)当量比が、0.5〜0.9
9の範囲でワンショット法または多段法で反応させ、末
端NCO基を含まないウレタンポリマーとし、これを3
級アミン(a5)で中和後または中和しながら水と混合
後、必要により有機溶剤を溜去する方法。 有機溶剤の存在下または不存在下に、有機ジイソシア
ネート(a1)と高分子ジオール(a2)からなる活性
水素成分とを、(NCO/水酸基)当量比が2.0〜
1.3の範囲でワンショット法または多段法で反応さ
せ、末端NCO基を含むウレタンポリマーとし、これに
ヒドロキシル基含有カルボン酸(a3)を3級アミン
(a5)で中和したものを(NCO/水酸基)当量比が
1.5〜1.0の範囲で反応させた後、水と混合後、必
要により有機溶剤を溜去する方法。 上記の方法のうちの方法が好ましい。
法は、(B)、(C)の水溶液を(A)に配合し、攪拌
すればよい。また、上記(A)への、(B)、(C)及
び(D)の添加方法は、(B)、(C)及び(D)の水
溶液を(A)に配合し、攪拌すればよい。
定する。試験管(内径18mm)に固形分が20%とな
るように希釈した水性分散体を10g秤取し、90℃の
熱水浴中で無攪拌の状態で10℃/分の速度で昇温し、
該水性分散体が流動性を失いゲル状物となったときの、
該水性分散体の温度を感熱凝固温度とする。ポリウレタ
ン樹脂(A)水性分散体の感熱凝固温度は、樹脂自体の
保存安定性の観点から40℃以上が好ましく、マイグレ
ーションの観点から80℃以下が好ましい。さらに好ま
しくは50〜70℃である。すなわち、ポリウレタン樹
脂(A)水性分散体の感熱凝固温度は、樹脂自体の保存
安定性の観点から40℃以上が好ましく、さらに好まし
くは50℃以上であり、マイグレーションの観点から8
0℃以下が好ましく、さらに好ましくは70℃以下であ
る。本発明において、固形分とは、水性分散体に基づい
て、該水性分散体中のポリウレタン樹脂(A)および必
要により加えられたその他の添加剤(揮発性物質は除
く)の合計含有率を示す。本発明の水性分散体の固形分
は、好ましくは5%〜40%、さらに好ましくは10〜
30%である。すなわち、本発明の水性分散体の固形分
は、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上
であり、好ましくは40%以下、さらに好ましくは30
%以下である。
測定する。大塚電子株式会社製、ELS−800型電気
泳動光散乱光度計を用い、分散媒を水として平均粒子径
を測定する。ポリウレタン樹脂(A)水性分散体の平均
分散粒子径はマイグレーションの観点から0.1μm以
上が好ましく、樹脂自体の安定性の観点から2μm以下
が好ましい。さらに好ましくは0.2μm〜1μmであ
る。すなわち、ポリウレタン樹脂(A)水性分散体の平
均分散粒子径はマイグレーションの観点から0.01μ
m以上が好ましく、さらに好ましくは0.1μm以上で
あり、樹脂自体の安定性の観点から2μm以下が好まし
く、さらに好ましくは1μm以下である。
酸化チタンなどの着色剤、紫外線吸収剤(ベンゾフェノ
ン系、ベンゾトリアゾール系など)や酸化防止剤[4,
4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−1−ブチル
フェノール)などのヒンダートフェノール;トリフェニ
ルホスファイト、トリクロルエチルホスファイトなどの
有機ホスファイトなど]などの各種安定剤を添加させる
ことができる。これら各添加剤の合計量はポリウレタン
樹脂に対して5重量部以下が好ましく、さらに好ましく
は0.1重量部以上3重量部以下である。
使用される繊維材料基体としては、従来から繊維材料基
体の製造に用いられている不織布や編織布が全て特に制
限無く用いられる。不織布としては、補強用等の目的で
編織布等が内部または表面に積層されたものでも良い。
構成繊維として
は、天然繊維、化学繊維のいずれでも良く、天然繊維と
しては綿、羊毛、絹、石綿等、化学繊維としてはレーヨ
ン、テンセルなどの再生繊維、アセテート、トリアセテ
ートなどの半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフィン、アクリルなどの合成繊維が挙げられる。
またこれらを混合使用した繊維を適宜用いることも可能
である。
体の繊維材料基体への付与は、含浸または塗布により行
われ、通常行われる方法であればいずれでも良い。例え
ば繊維材料基体に水性分散体を含浸し、マングル等で搾
ってピックアップを調製する方法、ナイフコーティン
グ、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、
スプレーコーティング等が挙げられる。該水性分散体を
付与された繊維材料基体は、必要により、水洗等の処理
が施される。
の方法としては、例えば、(1)ポリウレタン樹脂
(A)水性分散体を付与した繊維材料基体に、加熱水蒸
気を吹き付けて凝固する方法、
(2)ポリウレタン樹脂(A)水性分
散体を付与した繊維材料基体を、乾燥装置中にそのまま
導入して加熱凝固すると共に乾燥する方法などを挙げる
ことができる。上記のうちで好ましいのは、(1)の方
法である。
(A)水性分散体を凝固させる温度は、ポリウレタン樹
脂の凝固を速やかに完了させることでマイグレーション
を防止できる点から50〜150℃が好ましく、さらに
好ましくは60〜140℃である。すなわち、本発明で
使用されるポリウレタン樹脂(A)水性分散体を凝固さ
せる温度は、ポリウレタン樹脂の凝固を速やかに完了さ
せることでマイグレーションを防止できる点から50℃
以上が好ましく、さらに好ましくは60℃以上であり、
150℃以下が好ましく、さらに好ましくは140℃以
下である。上記(1)の凝固方法を用いた場合は、ポリ
ウレタン樹脂(A)水性分散体の加熱凝固後に、加熱乾
燥または風乾を行って、皮革様シート状物中に含まれる
水分を除去することが好ましい。乾燥後の繊維材料基体
への付着重量は、好ましくは繊維材料基体100重量部
に対し3〜150重量部、さらに好ましくは20〜12
0重量部である。すなわち、乾燥後の繊維材料基体への
付着重量は、繊維材料基体100重量部に対し好ましく
は3重量部以上、さらに好ましくは20重量部以上であ
り、好ましくは150重量部以下、さらに好ましくは1
20重量部以下である。
な柔軟性を有し天然皮革に近似した良好な風合いを有し
ており、第2に第1の効果に加えて良好な耐熱水性、耐
アルカリ性を有しているので、シート材料として極めて
有用である。本発明の皮革様シート材料は、種々の用
途、例えば、マットレス、鞄内張り材料、衣料、靴用芯
材、クッション地、自動車内装材、壁材などに好適に使
用することができる。
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて、「部」は重量部を示す。
ンアジペートジオール(数平均分子量2000)330
部、α,α−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)1
9.7部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート102部およびアセトン450部を仕込み、反
応系を窒素ガスで置換したのち、攪拌下80℃で6時間
反応させ、NCO末端ウレタンプレポリマーを得た。
得られた該アセトン溶液を40℃に冷却してトリエチル
アミン15.6部を加えた。次にエチレンジアミン1.
0部を水30部に溶解したものを該アセトン溶液に加
え、乳化・鎖伸長反応をさせた後、減圧下でアセトンを
留去し、水で濃度調整して、固形分40%のウレタン樹
脂の水性分散体を得た。 得られ
たポリウレタン樹脂中のカルボキシレート基の含有量は
該ポリウレタン樹脂に基づいて1.5重量%であった。
次いでポリウレタン樹脂(A)に対してポリオキシエチ
レンセチルエーテル(HLBは14.4、エチレンオキ
サイドの重合度は14)が5部、硫酸ナトリウムが3部
配合されるよう予め添加した水で希釈し、固形分が20
%となるよう調製した水性分散体(以下、水性分散体
(1)と称する)を得た。水性分散体(1)の感熱凝固
温度は55℃、平均分散粒子径は0.23μmであっ
た。
メチレンカーボネートジオール(数平均分子量200
0)330部、DMPA10.5部、4,4’−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート80部およびアセト
ン450部を仕込み、反応系を窒素ガスで置換したの
ち、攪拌下80℃で6時間反応させ、NCO末端ウレタ
ンプレポリマーを得た。 得られた該ア
セトン溶液を40℃に冷却してトリエチルアミン7.9
9部を加えた。次にエチレンジアミン1.0部を水30
部に溶解したものを該アセトン溶液に加え、乳化・鎖伸
長反応をさせた後、減圧下でアセトンを留去し、水で濃
度調整して、固形分40%のウレタン樹脂の水性分散体
を得た。 得られたポリウレタン樹脂中のカ
ルボキシレート基の含有量は該ポリウレタン樹脂に基づ
いて0.8重量%であった。次いでポリウレタン樹脂
(A)に対してポリオキシエチレンラウリルエーテル
(HLBは13.6、エチレンオキサイドの重合度は
9)が10部、塩化カルシウムが2部配合されるよう予
め添加した水で希釈し、固形分が20%となるよう調製
した水性分散体(以下、水性分散体(2)と称する)を
得た。水性分散体(2)の感熱凝固温度は50℃、平均
分散粒子径は0.37μmであった。
メチレンアジペ−トジオール(数平均分子量2000)
216部、DMPA35.5部、TDI81部、および
アセトン230部を仕込み、反応系を窒素ガスで置換し
たのち、攪拌下80℃で6時間反応させ、NCO末端ウ
レタンプレポリマーを得た。 得られた該アセトン溶
液を40℃に冷却してトリエチルアミン27.3部を加
えた。次にエチレンジアミン1.3部を水30部に溶解
したものを該アセトン溶液に加え、乳化・鎖伸長反応を
させた後、減圧下でアセトンを留去し、水で濃度調整し
て、固形分40%のウレタン樹脂の水性分散体を得た。
得られたポリウレタン樹脂中のカルボキシレート基の含
有量は該ポリウレタン樹脂に基づいて3.2重量%であ
った。次いでウレタン樹脂(A)に対してポリオキシエ
チレンオレイルエーテル(HLBは15.7、エチレン
オキサイドの重合度は23)が8部、塩化カルシウムが
4部配合されるよう予め添加した水で希釈し、固形分が
20%となるよう調製した水性分散体(以下、水性分散
体(3)と称する)を得た。水性分散体(3)の感熱凝
固温度は67℃、平均分散粒子径は0.62μmであっ
た。
メチレンカーボネートジオール(数平均分子量200
0)330部、DMPA2.5部、4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート60部およびアセトン
450部を仕込み、反応系を窒素ガスで置換したのち、
攪拌下80℃で6時間反応させ、NCO末端ウレタンプ
レポリマーを得た。
得られた該アセトン溶液を40℃に冷却してトリエチ
ルアミン2.0部を加えた。次にエチレンジアミン1.
0部を水30部に溶解したものを該アセトン溶液に加
え、乳化・鎖伸長反応をさせた後、減圧下でアセトンを
留去し、水で濃度調整して、固形分40%のウレタン樹
脂の水性分散体を得た。 得られたポリウ
レタン樹脂中のカルボキシレート基の含有量は該ポリウ
レタン樹脂に基づいて0.2重量%であった。次いでポ
リウレタン樹脂に対してポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル(HLBは13.6、エチレンオキサイドの重合
度は9)が3部、塩化カルシウムが1部配合されるよう
予め添加した水で希釈し、固形分が20%となるよう調
製した水性分散体(以下、水性分散体(4)と称する)
を得た。水性分散体(4)の感熱凝固温度は38℃であ
り、室温で放置しておくと、ゲル状物となっており、以
後の皮革様シートの作製はできなかった。
剤として、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド、分
子量20万)をポリウレタン樹脂に対して2部使用する
こと以外は、製造例3と同様に調製した水性分散体を得
た。(以下、水性分散体(5)と称する)水性分散体
(5)の感熱凝固温度は85℃、平均分散粒子径は1.
21μmであった。
オキシエチレンセチルエーテル(HLBは18.5、エ
チレンオキサイドの重合度は60)を使用すること以外
は製造例1と同様に調製した水性分散体を得た。(以
下、水性分散体(6)と称する)水性分散体(6)は9
0℃まで加熱したが、全くゲル状物はなかった。
調製した水性分散体を得た。(以下、水性分散体(7)
と称する)水性分散体(7)は90℃まで加熱したが、
全くゲル状物はなかった。
ート短繊維から積層シートを作り、このシートを280
本/cm2の打込数となるようにニードルパンチした後
乾燥し、重量380g/m2、見掛密度0.18g/c
m2の不織布を得た。
分散体(4)は不可)、樹脂の付着率が不織布重量に対
して約50重量%となるようにマングルで絞った後、1
00℃の飽和水蒸気中で2分感熱凝固させ、更に120
℃の熱風乾燥機で10分乾燥後水洗し、再度100℃の
熱風乾燥機で10分乾燥することによりシートを得た。
〜4で製造した皮革様シートについて、下記試験方法に
よりマイグレーションの有無、風合いを評価した。これ
らの結果を表1に示した。
おいて次式により算出した。 100×[(皮革様シートの重量)−(繊維材料基体の
重量)]/(繊維材料基体の重量)(単位重量%) [マイグレーションの有無]シートの断面を電子顕微鏡
(日立製作所製、S−800)で観察し、表面部分と中
央部分のポリウレタン樹脂の基体への付着状態を調べ、
ポリウレタン樹脂が繊維材料基体中に均一に分布してお
り、マイグレーションが発生していないものを「○」、
ポリウレタン樹脂が繊維材料基体表面部分に偏在してお
り、マイグレーションが発生しているものを「×」と判
定した。 [風合い]シートが天然皮革様の風合いを有するものであ
る場合を「○」と判定し、天然皮革に比べて柔軟性がや
や劣るものを「△」、柔軟性不足のためシートが天然皮
革様の風合いを呈さない場合を「×」と判定した。判定
は手の触感による官能試験で行った。 [通気性]ガーレのデンソメータを使用して、JIS
P8117の方法に準じて、50mlの空気が通過する
に要する時間(秒)を測定した。
ネートジオール(数平均分子量2000)330部、
α,α−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)19.
7部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート102部およびアセトン450部を仕込み、反応系
を窒素ガスで置換したのち、攪拌下80℃で6時間反応
させ、NCO末端ウレタンプレポリマーを得た。 得ら
れた該アセトン溶液を40℃に冷却してトリエチルアミ
ン15.6部を加えた。次にエチレンジアミン1.0部
を水30部に溶解したものを該アセトン溶液に加え、乳
化・鎖伸長反応をさせた後、減圧下でアセトンを留去
し、水で濃度調整して、固形分40%のウレタン樹脂の
水性分散体を得た。得られたポリウレタン樹脂中のカル
ボキシレート基の含有量は該ポリウレタン樹脂に基づい
て1.5重量%であった。次いでポリウレタン樹脂
(A)に対してソルビトールポリグリシジルエーテルが
3.5部、ポリオキシエチレンセチルエーテル(HLB
は14.4、エチレンオキサイドの重合度は14)が5
部、硫酸ナトリウムが3部配合されるよう予め添加した
水で希釈し、固形分が20%となるよう調製した水性分
散体(以下、水性分散体(8)と称する)を得た。水性
分散体(8)の感熱凝固温度は55℃、平均分散粒子径
は0.23μmであった。
の代わりにプロピレングリコールジグリシジルエーテル
4.5部を用いること以外は、製造例4と同様に調製し
た水性分散体(以下、水性分散体(9)と称する)を得
た。水性分散体(9)の感熱凝固温度は55℃、平均分
散粒子径は0.23μmであった。
の代わりに水分散ポリイソシアネート(旭化成株式会社
製、デュラネートWB40−100)6部を用いること
以外は、製造例4と同様にして調製した水性分散体(以
下、水性分散体(10)と称する)を得た。水性分散体
(10)の感熱凝固温度は55℃、平均分散粒子径は
0.23μmであった。
た。
(7)を含浸し、樹脂の付着率が不織布重量に対して約
50重量%となるようにマングルで絞った後、100℃
の飽和水蒸気中で2分感熱凝固させ、更に120℃の熱
風乾燥機で10分乾燥後水洗し、再度100℃の熱風乾
燥機で10分乾燥することによりシートを得た。
〜7で製造した皮革様シートについて、下記試験方法に
より耐熱水性および耐アルカリ性を評価した。これらの
結果を表2に示した。
時間浸漬した。 [耐アルカリ試験]シートを100℃の1%NaOH水溶
液に1時間浸漬した。 [樹脂の付着率]上記と同様の方法で測定した。 [風合い]上記と同様の方法で判定した。
性分散体を繊維材料基体に付与し感熱凝固する際、マイ
グレーションが無く、適度な柔軟性を有し天然皮革に近
似した良好な風合いを有している。また、第2に第1の
効果に加えて良好な耐熱水性、耐アルカリ性を有してい
る。本発明の皮革様シート材料は、上記効果を奏するこ
とから、種々の用途、例えば、マットレス、鞄内張り材
料、衣料、靴用芯材、クッション地、自動車内装材、壁
材などに有用である。
Claims (10)
- 【請求項1】 ポリウレタン樹脂の水性分散体を繊維材
料基体に付与し感熱凝固させてなる皮革様シート材料に
おいて、ポリウレタン樹脂がポリウレタン樹脂の重量に
基づいて0.3〜6重量%のカルボキシレート基(−C
OO-)を含有するカルボン酸塩型ポリウレタン樹脂
(A)からなり、該水性分散体が10〜18のHLBを
有するノニオン性界面活性剤(B)及び無機塩(C)を
含有してなることを特徴とする皮革様シート材料。 - 【請求項2】 水性分散体が、さらにエポキシ化合物及
び/又はイソシアネート化合物(D)を含有してなる請
求項1記載の皮革様シート材料。 - 【請求項3】 (A)が、有機ジイソシアネート(a
1)、高分子ジオール(a2)、及びヒドロキシル基含
有カルボン酸(a3)を必須構成成分として形成される
カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A’)を3級ア
ミン(a5)で中和してなる請求項1又は2記載の皮革
様シート材料。 - 【請求項4】 (A)が、有機ジイソシアネート(a
1)、高分子ジオール(a2)、ヒドロキシル基含有カ
ルボン酸(a3)およびさらに鎖伸長剤(a4)を必須
構成成分として形成されるカルボキシル基含有ポリウレ
タン樹脂(A’’)を3級アミン(a5)で中和してな
る請求項1〜3いずれか記載の皮革様シート材料。 - 【請求項5】 (C)が、アルカリ金属又はアルカリ土
類金属の、無機塩又はハロゲン化物である請求項1〜4
いずれか記載の皮革様シート材料。 - 【請求項6】 該水性分散体が40〜80℃の感熱凝固
温度を有する請求項1〜5いずれか記載の皮革様シート
材料。 - 【請求項7】 該水性分散体の分散粒子が0.01μm
以上2μm以下の平均分散粒子径を有する請求項1〜6
いずれか記載の皮革様シート材料。 - 【請求項8】 ポリウレタン樹脂の水性分散体を繊維材
料基体に付与し感熱凝固させて皮革様シート材料を製造
する方法において、ポリウレタン樹脂としてポリウレタ
ン樹脂の重量に基づいて0.3〜6重量%のカルボキシ
レート基(−COO-)を含有するカルボン酸塩型ポリウ
レタン樹脂(A)を用い、該水性分散体中に10〜18
のHLBを有するノニオン性界面活性剤(B)及び無機
塩(C)を含有させることを特徴とする皮革様シート材
料の製造方法。 - 【請求項9】 ポリウレタン樹脂の水性分散体を繊維材
料基体に付与し感熱凝固させて皮革様シート材料を製造
する方法において、ポリウレタン樹脂としてカルボン酸
塩型ポリウレタン樹脂(A)を用い、該水性分散体中に
ノニオン性界面活性剤(B)、無機塩(C)及びエポキ
シ化合物及び/又はイソシアネート化合物(D)を含有
させることを特徴とする請求項8記載の製造方法。 - 【請求項10】 感熱凝固を50〜150℃の温度で行
う請求項8又は9記載の製造方法。
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