JP2003135190A - ロッキング椅子 - Google Patents

ロッキング椅子

Info

Publication number
JP2003135190A
JP2003135190A JP2001334808A JP2001334808A JP2003135190A JP 2003135190 A JP2003135190 A JP 2003135190A JP 2001334808 A JP2001334808 A JP 2001334808A JP 2001334808 A JP2001334808 A JP 2001334808A JP 2003135190 A JP2003135190 A JP 2003135190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate support
seat
backward
shaft
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001334808A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4008691B2 (ja
Inventor
Yutaka Takeuchi
裕 竹内
Shinji Inoue
信治 井上
Koichi Isoda
浩一 磯田
Hiroshi Iwabuchi
浩 岩淵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoki Crebio Corp
Original Assignee
Itoki Crebio Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoki Crebio Corp filed Critical Itoki Crebio Corp
Priority to JP2001334808A priority Critical patent/JP4008691B2/ja
Publication of JP2003135190A publication Critical patent/JP2003135190A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4008691B2 publication Critical patent/JP4008691B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chairs Characterized By Structure (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】座が背もたれの後傾動に連動して後退及び後傾
するシンクロ椅子において、部材の加工の容易性と強度
とを損なうことなく、座のシンクロ量を従来よりも大き
くできるようにする。 【手段】座板48は合成樹脂製の中間支持体4にて前後ス
ライド自在に保持されている。中間支持体4はベース3
と背支持フレーム6とに連結されており、かつ、背支持
フレーム6はベース3に連結されている。背支持フレー
ム6が後傾すると、リンク体54が回動して座板48が中間
支持体4に対して相対的に後退動する。中間支持体4は
座板48の下方に広がる板状に形成されており、リブ32に
よって補強されており、かつ、逃がし穴61に嵌まってい
るため、中間支持体4の強度は高い。中間支持体は成形
品であるため量産が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背もたれの後傾動
に連動して座が後退動及び/又は後傾動するシンクロタ
イプのロッキング椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロッキング椅子において座を背もたれに
シンクロさせる場合、一般に三点リンク機構を採用して
いることが多い。
【0003】すなわち、脚支柱の上端に取り付くベース
(支基)の前部と座とを第1軸で連結し、背もたれが取
り付く背支持フレームの先端部とベースとを第2軸で連
結し、座と背支持フレームとを第3軸で回動自在に連結
し、更に、第1軸又は第2軸が嵌まっている穴を前後長
手の長穴とすることにより、背もたれの後傾動に連動し
て座が後退しつつ後傾するように構成していることが多
い。
【0004】また、座の前後位置を調節可能とすること
も行われており、この場合、シンクロタイプでない椅子
の場合は、ベースに座を前後移動調節可能に取り付けて
おり、シンクロタイプの椅子の場合は、ベースの上方
に、背支持フレームに連動して後傾動及び後退動する中
間支持体を配置し、この中間支持体に座を前後移動調節
可能に取付けることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シンクロタ
イプの椅子において中間支持体を設ける場合、中間支持
体は、金属板(鋼板)を材料として板金加工品とするこ
とと、合成樹脂成形品やアルミダイキャストのような成
形品とすることとが考えられる。
【0006】金属板製の場合は、強度に優れている反
面、中間支持体は複雑な形状であることから、打ち抜き
や曲げ、或いは溶接などの工程を何回も経なければなら
ずに加工が厄介であるという問題、重量が重くなる問
題、或いは、軸受け部と軸との間でこすれ音が発生する
虞があるために合成樹脂製のブッシュが別に必要になる
等の問題がある。
【0007】他方、成形品の場合は、複雑な形状であっ
ても量産が容易である利点、軽量化できる利点があり、
また、特に合成樹脂製の場合は、別に軸受け用のブッシ
ュを必要としない利点がある。
【0008】しかし、中間支持体が成形品である場合
(特に合成樹脂製の場合)、例えば特開2001−18
6954号公報のように内部が大きく開口した平面視中
空枠状であると、強度を確保できない虞がある。
【0009】本発明は、中間支持体を備えたシンクロタ
イプのロッキング椅子において、強度の問題を生じるこ
となく中間支持体を成形品とすることを可能にすること
等を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明に係るロッキン
グ椅子は、脚の上端に設けたベースと、ベースの上方に
配置した中間支持体と、中間支持体の上方に配置した座
と、中間支持体に後傾動自在に設けた背支持フレーム
と、背支持フレームに取付けた背もたれと、背支持フレ
ームの後傾動を弾性的に支持するばね手段とを備えてい
る。
【0011】≪請求項1の発明≫そして、請求項1の発
明では、前記中間支持体は合成樹脂を素材とした射出成
形品のような成形品であって、前後方向及び左右方向に
広がる板状に形成されていると共に、多数のリブで補強
されており、この中間支持体とベースと背支持フレーム
とを、背支持フレームの後傾動に連動して中間支持体が
後退動及び/又は後傾動し得るように連結している。
【0012】≪請求項2の発明≫ところで、座を背もた
れの後傾動に連動して後退動及び後傾動させるのは、ロ
ッキング時に座と背もたれとの間隔が広がることによっ
ていわゆるシャツ捲れ現象が発生することを回避するた
めであるが、中間支持体の後退ストロークには限度があ
るため、シャツ捲れ現象を的確に防止できない場合があ
る。
【0013】この点、背支持フレームの後傾動に連動す
る連動部材を備えた相対動機構を椅子に設けて、座を中
間支持体に対して相対的に後退動させると、座の後退動
ストロークを中間支持体の後退動ストロークよりも大き
くできるため、シャツ捲れ現象を的確に防止してより快
適なロッキング状態を得ることができる。
【0014】その場合、中間支持体とベースとの干渉を
回避しなければならないが、連動部材が中間支持体の外
側に配置すると、連動部材が著しく大型化してしまい、
美感等の点で問題を生じる。
【0015】この点について、請求項2の発明では、前
記中間支持体に、背支持フレームの後傾動に連動して座
を後退動させるための連動部材が貫通する逃がし穴を、
その内周が連続した状態に形成している。
【0016】≪請求項3の発明≫請求項3の発明では、
請求項1又は2において、前記中間支持体は、その左右
両側縁が中間部よりも高くなるように正面視で上向き凹
の翼状に形成されており、この中間支持体の左右両側縁
に、前後方向に延びる雄形レール部が一体に形成されて
いる一方、前記座は、合成樹脂製の座板とその上面に重
ねたクッションとを備えており、前記座板に、前記中間
支持体の雄形レール部に左右外側から前後スライド可能
に嵌まる内向き開口の雌形レール部を一体に形成してい
る。
【0017】≪請求項4,5の発明≫椅子において、着
座した人の体重は座のうち後部に強く作用する。従っ
て、例えば中間支持体を座とを平面視で同心状に配置し
ている場合は、中間支持体のうちその後部に荷重が強く
作用する。他方、肘掛け装置を設ける場合、中間支持体
の下面に固定するのが有益であるが、その場合、中間支
持体は成形品であるため、単に中間支持体にボルトで締
結しただけでは取付け強度を確保できない虞がある。
【0018】この点について、請求項4の発明では、請
求項1〜請求項3のうちの何れかにおいて、前記中間支
持体の上面に、少なくとも着座した人の臀部の下方部に
位置する金属製の補強板を固定している。
【0019】また、請求項5の発明では、前記補強板
に、肘掛け装置を固定するためのボルトをねじ込み得る
雌ねじ部が形成されており、前記中間支持体には、前記
ボルトが貫通する通孔を空けている。
【0020】≪請求項6,7の発明≫中間支持体を合成
樹脂製として、この中間支持体に設けた軸受け部とベー
スとを第1軸で連結した場合、中間支持体にはは第1軸
を取付けるためのブッシュが不要になる利点がある。そ
の場合、第1軸の抜け止め手段が必要であり、また、美
感の点からは第1軸の端部を隠すのが好ましい。
【0021】そこで、請求項6の発明では、前記中間支
持体を合成樹脂製として、その前部には前記ベースの左
右外側に位置する軸受け部を下向きに突設し、この軸受
け部とベースとに第1軸が貫通しており、更に、前記軸
受け部には、軸を外側から覆うキャップを装着してい
る。
【0022】また、請求項7の発明では、請求項6のよ
り好適な態様として、前記キャップは、当該キャップを
前記中間支持体の軸受け部に脱落不能に保持するための
鉤状の係止爪を水平横向きに突設している一方、前記中
間支持体の軸受け部には、前記キャップの係止爪が弾性
に抗して貫通する横向きの係合穴と、係止爪が係合穴を
抜け出て軸受け部に引っ掛かることを許容するための中
空部とが形成されており、前記中空部は上方又は下方若
しくは上下両方に開口している。
【0023】
【発明の作用・効果】≪全請求項≫本願発明では、中間
支持体は全体として前後左右に広がる板状に形成されて
おり、しかも、補強リブを形成しているため、中間支持
体を成形品としたことの利点を損なうことなく強度を確
保することができる。
【0024】また、中間支持体は広いスペースがあるた
め、椅子に肘掛け装置を設ける場合、例えば請求項4の
ような方法によって肘掛け装置を中間支持体に取付ける
ことができるが、その場合、ロッキング時に肘掛け装置
は中間支持体と一緒に動くため、着座した人の肘と肘当
てとの間にすべりが生じることを防止して、快適なロッ
キング状態を得ることができる。
【0025】≪請求項2≫請求項2のように構成する
と、連動部材は中間支持体に設けた穴を通っているた
め、連動部材を大型化することなく、中間支持体との干
渉を回避した状態で座を中間支持体に対して相対的に後
退動させることができ、しかも、中間支持体の穴はその
周囲が連続しているため(すなわち外側に切り開かれた
ものではないため)、中間支持体の強度低下も抑制する
ことがができる。
【0026】従って、美感の悪化や部材の大型化、或い
は中間支持体の強度低下といった弊害を生じることな
く、座を中間支持体に対して相対的に後退動させて、快
適なロッキング状態を得ることができる。
【0027】≪請求項3≫請求項3のように構成する
と、座板と中間支持体との間に空間が空いていることに
より、着座した人の体重によって座板が下向きに凹むよ
うに延び変形することが許容されるため、座り心地を向
上することができる。
【0028】また、中間支持体も合成樹脂製とすると、
これらに形成した雄形レール部と雌形レール部との滑り
を良好ならしめて、座をスムースに前後動させることが
できる。
【0029】≪請求項4,5≫請求項4のように構成す
ると、中間支持体のうち着座した人の体重が強く作用す
る部分を補強板で補強できるため、中間支持体の全体を
厚肉化することなく、強度を一層向上することができ
る。
【0030】また、請求項5のように構成すると、補強
体を利用して肘掛け装置を強固に取付けることができる
(逆にいうと、肘掛け装置を固定するための補強板を利
用して中間支持体を補強できる)。
【0031】≪請求項6,7≫請求項6のように構成す
ると、第1軸の端部はキャップ(カバー)で覆われるた
め、第1軸の端部が露出することを防止して、美感や安
全性を向上することができる。また、キャップで第1軸
の抜けを防止しても良いのであり、この場合は、第1軸
は単なる丸棒を使用できるため加工が簡単になる。
【0032】請求項7のように構成すると、キャップを
中間支持体の軸受け部にワンタッチ的に取付けることが
できるため、組み立て作業の能率を向上することができ
る。また、軸受け部に空所を設けたことにより、軸受け
部の肉厚をできるだけ均等化することができ、その結
果、成形後の収縮によるヒケを防止して加工精度を向上
できる利点もある。
【0033】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。
【0034】(1).第1実施形態(図1〜図20) .全体の概要 図1〜図20では第1実施形態を示している。このうち
図1は椅子の正面図、図2は右側面図、図3は背面図で
ある。
【0035】これらの図に示すように、椅子は、キャス
ター及び脚支柱(ガスシリンダ)1を備えた脚2と、脚
支柱2の上端に固定したベース3と、ベース3の上方に
配置した中間支持体4と、中間支持体4で支持した座5
と、ベース3に後傾動自在に取付けた背支持フレーム6
と、背支持フレーム6に取付けた背もたれ7と、背もた
れ7に取付けたヘッドレスト装置8と、座5の左右両側
に配置した肘掛け装置9とを備えている。
【0036】背もたれ7は、合成樹脂製の背もたれ板
(背インナー部材)10と、その前面に重ねたクッショ
ン11と、背もたれ板10の裏側に空間を隔てて配置し
た裏カバー(背アウター部材)12とを備えている。
【0037】詳細は省略するが、背もたれ板10と裏カ
バー12との間には、背もたれ板10のうち主として着
座した人の腰に当たる部分を押し出すランバーサポート
機構を配置している。ランバーサポート機構は裏カバー
12を囲うように延びるハンドル14を備えており、こ
のハンドル14を操作することにより、背もたれ板10
の前向き突出量と押し出し高さ位置とを調節することが
できる。
【0038】肘掛け装置9は、肘支柱15と、これに高
さ調節自在及び回転自在に被嵌した昇降筒16と、昇降
筒16の上端に上下回動自在に取付けた肘当て17とを
備えている。肘支柱15は若干の角度で前傾している。
脚支柱1はカバー18で覆われている。
【0039】.ロッキング機構の概要 次に、ロッキング機構や座の支持機構など、本願発明に
関する部分の詳細を図4以下の図面を参照して説明す
る。まず、図4〜図13に基づいて、ロッキング機構を
説明する。
【0040】図4は中央縦断側面図、図5は中間支持体
の平面図、図6はベース3の側部の箇所で切断した状態
の部分的な右側断面、図7は分離した状態の右側面図、
図9〜図13は部材の斜視図である。
【0041】例えば図8〜10に示すように、ベース3
は上向きに開口したケース状に形成されており、後部寄
りの箇所に脚支柱1が嵌着している。また、ベース3の
左右側板の前部には、前後長手で側面視後傾状の長穴2
0が空いており、これに第1軸(スライド軸)21がブ
ッシュ22を介して貫通している。
【0042】ベース3の前後ほぼ中間部には第2軸23
が貫通しており、この第2軸23で背支持フレーム6の
前端がベース3に連結されている。第2軸23はねじ
(図示せず)で背支持フレーム6に抜け不能に保持され
ている。
【0043】背支持フレーム6は側面視で略L字状に形
成されており、本実施形態では、アルミのような軽合金
(鉄のような他の金属でも良い)のダイキャスト品を使
用している(合成樹脂製や金属パイプ製などでも良
い)。
【0044】左右の背支持フレーム6の前後中途部には
上向き突起24が形成されており、左右の突起24は第
3軸25で連結されている。
【0045】また、前記第2軸23には、ばね手段の一
例として、左右一対のキックばね(ねじりコイルばね)
26がばね受け27を介して被嵌している。キックばね
26の前向き端部は受け部材28で上方から支持されて
おり、キックばね26の後方に延びる他端は第3軸25
の下方まで延びている。
【0046】図4に示すように、ばね受け27には側面
視で略U字状で前向きに延びる荷重受け部27aが形成
されている。そして、詳細は省略するが、キックばね2
6の前向き端部は、ばね受け27の荷重受け部27aで
上方から支持されている。
【0047】また、ばね受け27の荷重受け部27aに
はボルト受け29が旋回不能に嵌まっており、このボル
ト受け29に上方から調節用ボルト30が回転不能に嵌
まっている。調節用ボルト30はベース3に貫通してお
り、これに摘まみ31が下方からねじ込まれている。
【0048】中間支持体4は合成樹脂製であり、全体と
しては板状で、正面視で上向き凹状に形成されている。
より正確に述べると、中間支持体4は、その左右中間部
は水平状で、その左右両側の部分は外側に向けて上向き
に傾斜した羽根部となっており、全体として翼状に形成
されている。また、中間支持体4には、主として補強の
ため、前後方向及び左右方向に延びる多数本のリブ32
が形成されている。
【0049】中間支持体4の前部と後部とには、ベース
3の左右外側に位置する左右一対ずつの軸受け部33,
34を下向きに突設しており、前軸受け部33を前記第
1軸21でベース3に連結されている。また、後軸受け
部34には前記第3軸25が貫通している。
【0050】従って、背支持フレーム6はキックばね2
6の弾性に抗して後傾し、かつ、中間支持体4及び座5
は背支持フレーム11の後傾動に連動して後傾しつつ後
退する(すなわち、座5が背もたれ7にシンクロす
る)。
【0051】例えば図10から明らかなように、ベース
3は、脚支柱1が取り付いている部分よりも手前側は幅
広で、それよりも後方の部位はやや巾狭となるように平
面視で凸形に形成されている。
【0052】そして、キックばね26の後ろ向き端部2
6aは、ベース3の巾狭後部の外側で後方に延びてお
り、このため、キックばね26の後ろ向き端部26a
は、中間支持体4における左右の後軸受け部34の間隔
を短くした状態で、ベース3の上面よりも下方まで押し
曲げることができる。従って、中間支持体4をできるだ
け下方に配置して、座5の最低高さ寸法をできるだけ低
くすることができる。
【0053】ベース3における巾狭の後部の左右側板に
は、ロッキング時におるけ第3軸25との干渉を防止す
るため、上向きの切り欠き35を形成している。中間支
持体4の後端には、ベース3の後面に沿って延びる後部
カバー36を設けている。
【0054】.中間支持体の軸受け部 次に、中間支持体4における前軸受け部33の詳細を、
図5,9、13等に加えて図14,15も参照して説明
する。図14は要部の平面図、図15のうち(A)は前
軸受け部33の平断面図、(B)は(A)のB−B視断
面図である。
【0055】前後の軸受け部33,34は、合成樹脂製
であっても軸21,25の支持強度を確保できるように
ある程度の左右幅寸法を取っている。このうち前軸受け
部33には第1軸21が貫通する軸受け穴38が空いて
いると共に、外向きに開口した凹所39が形成されてお
り、更に、軸受け部38の肉厚部内には、軸受け穴38
を挟んだ前後両側において上向きに開口した空所40が
形成されている。
【0056】そして、凹所39と空所40との間の肉部
に、係合手段の一例として前後一対の係合穴41を形成
する一方、前軸受け部33の外側面に重なるキャップ4
2に、係止手段の一例として、前記係合穴41に嵌入す
る係止爪42を設けている。従って、第1軸21は単な
る丸棒であっても、左右のキャップ42によって抜け不
能に保持され、かつ、第1軸21の端部が露出して美感
を損なうことを防止できる。
【0057】そして、前軸受け部33に空所39を形成
したことにより、キャップ42の係止爪42が前軸受け
部33に引っ掛かり係合することが可能になり、しか
も、肉厚をできるだけ均等化して成形時のヒケを防止で
きる。
【0058】ところで、射出成形法によって中間支持体
4を製造する場合、図15(B)に示すように、中間支
持体4の上面に重なる形状の第1金型44と下面に重な
る形状の第2金型45とをメイン金型として成形され
る。
【0059】この場合、第1金型44には、空所40を
形成するための下向き突起44aを設ける一方、第2金
型45には、凹所39及び係合穴41を形成するための
可動型(割型)46を設けることにより、互いに連通し
た空所39と係合穴41とを形成することができる。
【0060】なお、必ずしも凹所39を設ける必要はな
い。また、凹所39を設けた場合、キャップ42は凹所
39にすっぽり嵌まり込む大きさに形成しても良い。ま
た、空所40は下方のみ又は上下両方に開口させること
も可能である。
【0061】.中間支持体及び座の詳細 例えば図8〜図11に明示するように、中間支持体4の
左右両側縁は、前後方向に延びる雄形レール部47を形
成している。
【0062】他方、図4に示すように、座5は合成樹脂
製の座板(座インナー部材)48と、その上面に張った
クッション49とから成っており、図11や図17に示
すように、座板48の左右側部には、中間支持体4の雄
形レール部47に対して外側からスライド自在に嵌まる
雌形レール部50を形成している。
【0063】座板48には、その撓み変形を容易ならし
めるため、向きや長さの異なる多数のスリット群51を
形成している。この場合、着座した人の体圧が強く作用
する部分ほどスリット群51の密度を高くすることによ
り、人の臀部へのフィット性を高めている。
【0064】図4及び図5に示すように、中間支持体4
の後部上面には左右雄型レール47の間まで延びる1枚
の補強板52が重ねられて、ビス53で固定されている
(補強板52については、肘掛け装置9の取付けに関連
して詳述する)。
【0065】.座と中間支持体との相対動機構 座5は中間支持体4よりも大きい寸法で後退動するよう
に設定されている。この点を、上記各図の他に図16も
参照して説明する。
【0066】図4や図9に示すように、第1軸21のう
ち左右中間部には、請求項に記載した連動部材の一例と
して、側面視く字状(ベルクランク状)のリンク体(て
こ部材)54が回動自在に嵌まっている。
【0067】リンク体54の下部には左右外向きに突出
するガイド軸55が一体に形成されており、このガイド
軸55は、ベース3に一体に又は別体に設けた左右下係
止体56の側面に形成された側面視後傾状のガイド溝5
7にスライド自在に嵌まっている。従って、着座した人
が背もたれ7にもたれかかることによって第1軸21が
後退すると、リンク体54はその上端が後方に移動する
ように回動する。
【0068】リンク体54の上端には、左右長手の駆動
ピン58が左右外側にはみ出た状態で貫通している一
方、座板48の前部下面には、前記駆動ピン58の左右
端部が嵌合する複数(3個の)の嵌合溝59を備えた係
合ブラケット60を一体成形している。従って、背もた
れ7が後傾して第1軸21が後退すると、リンク体54
が回動して、座5は中間支持体4よりも大きい寸法で後
退動する。
【0069】なお、係合ブラケット60は座板48とは
別体に製造して、ねじ止め等の適宜の手段で座板48に
固定することも可能である。
【0070】リンク体54は中間支持体4に設けた逃が
し穴61から上向きに延びており、このため、中間支持
体4の前後動を許容した状態でリンク体54を回動させ
ることができる。中間支持体4の逃がし穴61は切り開
かれてはおらず、その内周が環状に連続している。この
ため、中間支持体4の強度低下を抑制できる。
【0071】また、逃がし穴61の左右横幅はリンク体
54の左右横幅よりも僅かに大きい寸法に設定されてお
り、この点からも中間支持体4の強度低下を抑制でき
る。
【0072】駆動ピン58を設けることに代えて、リン
ク体54の上端に、左右外向きに突出する円柱状駆動部
を一体成形しても良いが、実施形態のように駆動ピン5
8を抜き差し自在に設けると、駆動ピン58を抜き外し
た状態で中間支持体4をセットすることによってリンク
体54を逃がし穴61に嵌め入れることができるため、
逃がし穴61の横幅を可能な限り小さくすることができ
る。
【0073】また、駆動ピン58を使用すると、嵌合溝
59がストレート状であってもリンク体54の傾動が許
容されるため、駆動ピン58と嵌合溝59との間のガタ
をなくして、座5の前後ガタ付きを防止できる利点であ
る。
【0074】例えば図11から良く理解できるように、
座板48の下面のうち左右係合ブラケット60の外側に
は、駆動ピン58の抜けを防止するためのサイドストッ
パー63を一体に設けている。
【0075】中間支持体4の左右中間部は下向き凹状に
なっているが、これは、中間支持体4の左右中間部の下
面に、後述するロック機構の操作部材などを配置するた
めである。
【0076】詳しくは後述するが、座板4には、その周
辺部を下方から覆う下カバー64が取付けられており、
この下カバー64の前端部には、下向き凹状の引手穴6
5を形成している。
【0077】座板48は撓み変形させることができるた
め、着座した人が腰を浮かした状態で下カバー64の引
手穴65に指を掛けて持ち上げると、駆動ピン58と嵌
合溝59との嵌合状態を解除できる。従って、座板48
の前部を持ち上げて前後移動させて、駆動ピン58の嵌
合位置を変えることにより、座3を着座した人の身体の
大きさに応じて前後移動調節することができる。
【0078】図16に明示するように、係合ブラケット
60の前部は、座板48の後退位置を規制するためのフ
ロントストッパー60aになっており、係合ブラケット
60の後部は、座板48の前身位置を規制するためのリ
アストッパー60bになっており、これらのストッパー
60a,60bは、その間の部位よりも下向き高さが高
くなっている。
【0079】また、リアストッパー60bの後面は傾斜
面60cになっており、このため、座板48の雌形レー
ル部50を中間支持体4の雄形レール部47に嵌め込む
において、傾斜面60cのガイド作用により、座板48
の弾性変形を利用して係合ブラケット60は駆動ピン5
8を簡単に乗り越えることができる。
【0080】.肘掛け装置の取付け 次に、図5、図7及び図12に加えて図17も参照して
肘掛け装置9の取付けについて説明する。図17は図5
のXVII−XVII視断面図である。
【0081】肘掛け装置9を構成する金属パイプ製は肘
支柱15は正面視で略L字状に形成されており、その水
平状部の先端を斜めにカットして、これに取付け板67
を溶接等によって固着している。取付け板67は、着脱
自在なカバー68で覆われている。
【0082】そして、取付け板67と中間支持体4とに
3つの通孔69a,69bが空いており、これらの通孔
69a,69bに下方から挿通したボルト70を、補強
板52の左右側部に形成した雌ねじ穴71にねじ込んで
いる。補強板52の左右両端は中間支持体4の雄型レー
ル部47に当接又は近接している。
【0083】中間支持体4の通孔69bはリブ32の箇
所に筒状に形成されており、このため強度に優れている
と共に、補強板552の安定性を向上できる。
【0084】このように補強板52を使用することによ
り、中間支持体4が合成樹脂製であっても、肘掛け装置
9を強固に取付けることができる。また、補強板52
は、肘支柱15を固定するためのボルト70によって左
右両側部においても中間支持体4に固定されるため、中
間支持体4と補強板52とが一体化して、中間支持体4
が補強される。
【0085】補強板52には剛性を高めるためのリブ7
2を膨出形成している。また、本実施形態では、補強板
52のうち雌ねじ穴71を形成している先端部52aは
下向きに段落ちしており、この先端部に形成したバーリ
ング部に雌ねじ穴71を形成している。補強板52にお
ける段落ちした先端部52aが重なる部分では、中間支
持体4のリブ62の高さも低くなっている。
【0086】このように雌ねじ穴71が形成されている
先端部を段落ちさせることにより、リブ効果によって補
強板52の剛性が高まるのみならず、ボルト70が上向
きに高く露出することを防止して、座板48の沈み込み
変形がボルト70によって阻害されることを防止でき
る。
【0087】本実施形態では、補強板補強板52の雌ね
じ穴71をバーリング部に形成しているが、ナットを溶
接しても良い。また、肘支柱15の取付けを主たる目的
として補強板52を設ける場合は、補強板52は、肘支
柱15の取付け箇所に応じてその配置場所を設定したら
良い。
【0088】ところで、着座した人の体重は座板48を
介して中間支持体4に作用するが、着座した人の荷重
は、座骨を中心にした臀部が当たる箇所で座板48に強
く作用し、従って、中間支持体4にはその後部寄りの箇
所箇所に荷重が強く作用し、後部寄りの箇所で大きく変
形し勝手になる。
【0089】この点、本願発明のように、補強板52を
少なくとも中間支持体4の後部寄りの箇所に重ね固定す
ると、中間支持体4のうち最も変形しやすい箇所が補強
されるため、中間支持体4の耐久性を向上できると共に
変形による座板48とのこじれを抑制して座5をスムー
スにスライドさせることができる。
【0090】また、人が着座することによって座板48
は下向きに凹むように変形し、これに伴って、雌形レー
ル部50は雄形レール部47を強く嵌合するように作用
するため、体重によって雌雄レール部47,50の嵌合
が外れることは全くない。
【0091】更に、座板48は中間支持体4によって両
端支持の状態で支持されているため、着座した人の体重
により、中間支持体4の左右量羽根部には、図17に示
すように、下向きの力F1と水平内向きの力F2とが作
用し、その合力F3は椅子の正面視で斜め下向きの力に
なっている。
【0092】そして、中間支持体4の羽根部は正面視で
外側に向けて高くなるように傾斜しているため、着座し
た人の荷重は中間支持体4の羽根部を左右方向に圧縮す
るような力になっており、このため、中間支持体4の強
度が高い(仮に座板48が完全な剛体であると、中間支
持体4の左右羽部には下向き曲げ力が作用するに過ぎな
いため、強度が低くなる)。
【0093】また、座板48に作用した荷重によって中
間支持体4の左右雄形レール部47はその間隔が狭まる
ように変形する傾向を呈するが、本実施形態のように補
強板52の左右両端を中間支持体4の雄形レール部47
に当接又は密接させると、中間支持体4のうち特に強く
荷重が作用する部分において変形が阻止されるため、座
5をよりスムースにスライドさせることができる。
【0094】なお、肘掛け装置9はユーザーの要望に応
じて取付ければ良いのであり、肘掛け装置9を取付けな
い場合は、通孔69a,69bや雌ねじ穴71は遊んで
いる状態になっている。
【0095】.下カバー 座5の下面には下カバー64を取付けている。この点
を、図4に加えて図18〜図19も参照して説明する。
図18は座板48と下カバー64とを左右に並べた状態
での平面図、図19のうち(A)は下カバー64の斜視
図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は正面図
である。
【0096】下カバー64は、座板48の周縁部を囲う
ように環状に形成されており、その周縁を溝形レール5
0の上方のコーナー部に当接させた状態で、座板48に
取付けられている。本実施形態では、下カバー64の前
後長手部には縦長の空間73が空いている。
【0097】下カバー64には、その前部に位置した側
面視で後ろ向き鉤状の上部フロント係合爪74と、左右
側部に位置した鉤状のサイド係合爪75と、後部に位置
したリア係合爪76とを設けており、これらの係合爪7
4,75,76を、座板48に形成した係止部に係合さ
せることにより、下カバー64を脱落不能に保持してい
る。
【0098】図面では省略しているが、座5のクッショ
ン49を覆うクロスの周縁部は筒状に縫着されており、
クロスの筒状部に紐が挿通されている。そして、図11
に一部だをけを示すように、座板48の下面のうち少な
くともコーナー部の下面に、前記紐を引っ掛ける突起7
7を設けている。
【0099】.傾動範囲調節機構・ロック機構 例えば図4及び図20に示すように、第3軸25には、
筒部を介して一体に連結された左右一対のカム体78が
回転自在に被嵌している。
【0100】このカム体78は、ベース3の受け部79
に当接することにより、背もたれ7の傾動範囲を複数
(4つ)の範囲に切り換えることができる。本願発明の
の関連は薄いので詳述しないが、図4に示すように、中
間支持体4の下面に左右横向きに設けた後部操作軸78
aを操作すると、カム体78の角度を変更することがで
きる。
【0101】また、図20に示すように、前記した左右
係止体56の上面には側面視鋸歯状の凹凸80が形成さ
れている一方、第1軸21には、前記凹凸80に係脱し
得るロックアーム81が回動自在に嵌まっている。
【0102】図4に示すように、中間支持体4の下面に
左右横向きに設けた前部操作軸81aを回転操作する
と、ロックアーム81を回動させることにより、背もた
れ7を後傾動不能にロックすることができる。但し、こ
の点も本願発明との関連は薄いので詳細は省略する。
【0103】(2).その他 本発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化すること
ができる。例えば、座を中間支持体に対して相対的に後
退動させる相対動機構としては、実施形態のようなリン
ク体と係合ブラケットとの組合せには限らず、他の様々
の機構を採用することができる。また、後述する関連発
明1と同様の相対動機構を採用しても良いのである。
【0104】また、係合ブラケットを座体に一体成形す
ることに代えて、係合ブラケットを座体に昇降自在に取
付けると共に、係合ブラケットの昇降操作手段を設ける
ことにより、座の前後位置を調節できるようにしても良
いのである。係合ブラケットを背支持フレームに連動さ
せ、ガイドピンを座板に固定的に設けることも可能であ
る。
【0105】更に、座を中間支持体に相対動させる機構
と、座の前後位置を調節する機構とは別々に構成しても
良い。また、本発明は、座が単に背もたれに連動して後
退動のみまたは後傾動のみするものにも適用可能であ
る。
【0106】中間支持体の軸受け部に設けるキャップは
水平方向の移動によって装着することには限らず、上方
から差し込み装着したり下方から差し込み装着したりす
ることも可能である。
【0107】シンクロ機構としては、第1軸をスライド
軸とすることに代えて、第2軸をスライド軸としたり
(すなわち、第2軸が嵌まっているベースの穴を長穴に
したり)、後述する関連発明1と同様に、中間支持体に
おける第1軸の貫通穴を長穴とすることもの可能であ
る。もちろん、三点リンク機構以外の他のシンクロ機構
を採用しても良い。
【0108】ロッキング用のばね手段してはキックばね
には限らず、圧縮コイルばねやトーションバーのような
他のばね体を採用しても良い。また、金属製ばね体とゴ
ム等の軟質弾性体とを併用することも可能である。
【0109】本明細書及び図面では請求項1の構成の他
に様々の発明を開示しているが、これらの発明は、それ
自体が独立して請求項たり得るものである(例えば、後
述する関連発明1,2も含んだ座体の相対動機構の発明
を独立した請求項とする場合、中間支持体は必ずしも成
形品には限らず、板金製でも良い)。
【0110】(3).関連発明1(図21〜図24) 図21〜図24では関連発明の1つを示している。この
発明は、背支持フレーム6の後傾動に際して座5を中間
支持体4よりも大きく後退させる機構の別例であり、図
21は座5を分離した状態での縦断側面図、図22のう
ち(A)は図21のA−A視断面図、(B)は図21の
B−B視断面図、図23は主要部材の分離側面図、図2
4は要部拡大側断面図である。
【0111】.基本的な構成 本例では、中間支持体4は金属板から成っており、その
左右両端に側板4aを折曲げ形成し、側板4aの前部を
第1軸21によってベース3に連結し、側板4aの後部
寄り部位を第3軸25によって背支持フレーム6の凸部
24に連結している。本例では背支持フレーム6も金属
板製である(もちろん、ダイキャスト製としたり合成樹
脂製としても良い)。
【0112】本例でもばね手段としてキックばね26を
使用しており、その後ろ向き端部26aに、中間支持体
4の側板4aに挿通したロッド82を当てている(中間
支持体4をキックばね26の後ろ向き端部に直接に当て
ても良い)。なお、ばね受けや調節用摘まみなどは省略
している。
【0113】中間支持体4と座板48との間に金属板製
の上金具83が配置されており、座板48の左右側部が
上金具83の左右側部に図示しないブラケットを介して
固定されている。図22に示すように、座板48と上金
具83との間に空間を形成するため、上金具83は、左
右中央部は水平状で左右部分は斜め上向きに傾斜してい
る。
【0114】中間支持体4も、上金具83の形状に合わ
せて、その左右両側部が斜め上向きに傾斜しており、そ
の左右両端から側板4aが垂下している。従って、中間
支持体4は正面視で略M字に近い形状になっている。
【0115】上金具83と中間支持体4とは、図21及
び図22(A)に示すような合成樹脂製の連結部材84
によって連結されている。連結部材84は上金具83に
ねじ85で固定されており、その爪部84aが中間支持
体4に形成した前後長手の長穴86にスライド自在に嵌
まっている。従って、上金具83(及び座5)は中間支
持体4に対して相対的に前後し得る。
【0116】連結部材84は、中間支持体4と上金具8
3との間に介在するスペーサ部84bを備えており、こ
のスペーサ部84bがスライダーの役割を果たして、金
属音を発することなく上金具83をスムースにスライド
させることができる。
【0117】連結部材84は中間支持体4と上金具83
との傾斜部にそれぞれ前後左右4個配置しているが、そ
の個数や配置場所は任意に設定できる。連結部材84の
めねじ部84cは中間支持体4の上端縁に外側から当た
っており、これによっても、上金具83が左右ガタ付き
不能に保持される。
【0118】.座と中間支持体との相対動機構 中間支持体4の下面のうち第3軸25の近傍部には、左
右一対の合成樹脂製ガイドブロック87をねじ止め等に
よって固定しており、これら左右のガイドブロック87
に側面視で後傾状に延びる長穴88を空け、この長穴8
8に駆動ピン89を挿通している。
【0119】左右ガイドブロック87の内側には左右一
対のリンク90が配置されており、リンク90の上端に
は駆動ピン89が抜け不能に取付けられており、リンク
90の下端は、ベース3に固定したブラケット91に第
4軸92によって回動自在に連結されている。
【0120】上金具83の後部には、座5の後退動と前
後位置調節とを司る係合部材93を配置している。係合
部材93は合成樹脂(金属板製でも良い)であり、正面
視で左右ガイドブロック87の外側に位置した左右足部
93aと、左右足部93aの上端間に接続された天板部
93bとで面視下向き開口コ字状に形成されている。上
金具83と中間支持体4とには、係合部材93の左右足
部93aが嵌まる穴94,95を空けている。
【0121】この場合、中間支持体4の穴95は前後に
長い長穴になっており、このため、上金具83と中間支
持体4とが前後方向に相対動することが許容されてい
る。
【0122】係合部材93の左右足部93aには、駆動
ピン89が下方から嵌合し得る複数個(5個)の嵌合溝
96が前後に適当な間隔で形成されている。従って、リ
ンク90が回動すると上金具83は中間支持体4に対し
て相対的に前後動し、また、駆動ピン87に嵌合する嵌
合溝59の位置を変えることにより、上金具83及び座
5の前後位置を調節することができる。係合部材93の
足部93aと第3軸25とは干渉しないように設定され
ている。
【0123】係合部材93の足部93aは上金具83の
穴94に対して上下動自在に嵌まっており、このように
係合部材93が上下動することにより、駆動ピン89に
嵌合する嵌合溝96の位置を変更することができる。
【0124】上金具83の上面には、係合部材93を駆
動ピン89に係脱させる操作手段の一例として、係合部
材93の上面を通って前後方向に延びる操作バー97が
前後のブラケット98によって回転自在に取付けられて
いる。
【0125】操作バー97のうち係合部材93の上面に
重なる部分はクランク部97aになっている一方、係合
部材93には、操作バー97のクランク部97aに上方
から当たる鉤部97cを形成している。また、操作バー
97の先端には摘まみ部97bを曲げ形成している。こ
の摘まみ部97bは、クランク部97aが下向きのとき
に横向き姿勢になっている。
【0126】従って、摘まみ部97bを下向きに回動さ
せて操作バー97aを軸心回りに回転させると、クラン
ク部97aの回動作用によって係合部材93が上昇する
ため、駆動ピン89に嵌合する嵌合溝59を変更して、
中間支持体4に対する座5の前後位置を調節することが
できる。
【0127】.動きの説明 図24に円弧の軌跡99,100で示すように、着座した人
が背もたれにもたれ掛かって背支持フレーム6が後傾す
ると、第3軸25は第2軸23を中心にして後傾動し、
これに連動して、中間支持体4は後退しつつ後傾する
(第1軸21も後退しつつ後傾するため、中間支持体4
の後傾角度はごく小さい)。
【0128】そして、リンク90は上金具83の押圧作
用によって第4軸92を中心にして後傾動するが、第3
軸25及び駆動ピン89の軌跡99,100 から明らかな
ように、背支持フレーム6及びリンク90の回動によっ
て第3軸25と駆動ピン89との間隔は広がるため、上
金具83(及び座5)は、駆動ピン89による係合部材
93の押圧作用により、中間支持体4に対して相対的に
後退動する。
【0129】これにより、ロッキング時におけるいわゆ
るシャツ捲れを防止して、快適なロッキング状態を提供
することができる。
【0130】ところで、係合部材93を上昇させた状態
では上金具83は中間支持体4に対して前後動自在にな
っており、仮に、この状態で人が背もたれ7にもたれ掛
かると、座5が一気に後退して人に不快感を与える虞が
ある。
【0131】この点、本例のように、係合部材93を上
昇させたときに操作バー97の摘まみ部97bが下向き
になるように設定しておくと、摘まみ部97bが中間支
持体4に当たることにより、座5が一気に後退すること
が阻止されるため、着座した人に不快感を与えることを
防止できる。操作用の摘まみとは別に、座が不測に後退
することを阻止する安全ストッパーを設けても良い。
【0132】合成樹脂製のガイドブロック87を設ける
ことに代えて、金属板製のブラケットを設けてたり、或
いは、中間支持体4にブラケットを切り起こして形成し
てこれに長穴を形成して良いが、合成樹脂の部材を使用
すると、駆動ピン89のスライドがスムースになると共
に擦れ音の発生を防止できる利点がある。
【0133】係合部材93は正面視コ字状に限らず、ブ
ロック状に形成して左右ガイドブロック87の間の部位
において駆動ピン89に係脱させても良い。また、係合
部材93の操作手段はクランク式の操作バー97には限
らず、くさび作用を利用したものなど、他の手段を採用
しても良い。
【0134】(4).関連発明2(図25〜図26) 図25及び図26に示す例では、座を前後調節する機能
は持っておらず、リンク機構を利用して、背もたれの後
傾動に連動して座5が中間支持体4より大きく後退する
ように設定されている。
【0135】すなわち、この例では、中間支持体4にお
ける左右側板4aの後端部と背支持フレーム6とを第3
軸25で連結すると共に、上金具83に固定した下向き
足部材102 と背支持フレーム6とベース3とを、第3軸
25よりも手前側に配置したベルクランク状のリンク1
03及びピン群104,105,106 で連結している。上金具8
3は中間支持体4に対して前後動し得るように取付けら
れている。
【0136】リンク103 と背支持フレーム6とを連結す
るために背支持フレーム6に空けた穴107 は長穴になっ
ている。また、本例では、中間支持体4の側板4aに設
けた長穴108 に第1軸21を嵌め入れることにより、中
間支持体4が後退しつつ後傾するように設定している。
【0137】本例では、着座した人が背もたれにもたれ
掛かって背支持フレーム6が後傾すると、第3軸25と
駆動ピン104 との間隔Lは徐々に狭まるため、上金具8
3(及び座)は中間支持体4に対して相対的に後退動す
る。
【0138】本例においても、下向き足部材102 に複数
の嵌合溝を形成すると共に、足部材102 を操作手段によ
って駆動ピン104 に嵌脱させ得るように構成することに
より、座の前後位置を調節できるようにしても良いので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る椅子の正面図である。
【図2】右側面図である。
【図3】背面図である。
【図4】要部の中央縦断側面図である。
【図5】中間支持体の平面図である。
【図6】ベースの側部の箇所で切断した状態の部分的な
右側断面図である。
【図7】分離した状態の要部の右側面図である。
【図8】座板と中間支持体とベースとの上方からの分離
斜視図である。
【図9】ベースは中間支持体との上方からの分離斜視図
である。
【図10】座板と中間支持体とベースとの下方からの分離
斜視図である。
【図11】座板と中間支持体との下方からの分離斜視図で
ある。
【図12】中間支持体と補強板と肘支柱との分離斜視図で
ある。
【図13】中間支持体とキャップとの分離斜視図である。
【図14】中間支持体の部分的な一部破断平面図である。
【図15】 (A)は中間支持体の平断面図、 (B)は (A)の B
-B視断面図である。
【図16】座の前後位置調節を示す図である。
【図17】図5のXVII−XVII視断面図である。
【図18】座板と下カバーとを左右に並べた状態での平面
図である。
【図19】 (A)は下カバーの斜視図、 (B)は (A)の B-B視
断面図、 (C)は下カバーの正面図である。
【図20】ベースを後方から見た斜視図である。
【図21】関連発明1において、座を分離した状態での縦
断側面図である。
【図22】 (A)は図21の A-A視断面図、 (B)は図21の
B-B視断面図である。
【図23】関連発明1における主要部材の分離側面図であ
る。
【図24】関連発明1における要部拡大側断面図である。
【図25】関連発明2のロッキング前の概略側面図であ
る。
【図26】関連発明2のロッキング時の概略側面図であ
る。
【符号の簡単な説明】
1 脚支柱 3 ベース 4 中間支持体 5 座 9 肘掛け装置 15 肘支柱 21 第1軸 23 第2軸 25 第3軸 26 ばね手段の一例としてのキックばね 32 リブ 33 前軸受け部 34 後軸受け部 39 凹所 40 空所 41 係合穴 42 キャップ 43 係合爪 48 座板 50 雄形レール部 52 補強板 54 連動部材の一例としてのリンク体 58 駆動ピン 60 係合ブラケット 61 逃がし穴 67 肘支柱の取付け板 70 肘掛け装置取付け用のボルト 71 雌ねじ穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯田 浩一 大阪市城東区今福東1丁目4番12号 株式 会社イトーキクレビオ内 (72)発明者 岩淵 浩 大阪市城東区今福東1丁目4番12号 株式 会社イトーキクレビオ内 Fターム(参考) 3B091 AA04 AB04 AC04 AD02 3B099 AA02 BA08 CA36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脚の上端に設けたベースと、ベースの上方
    に配置した中間支持体と、中間支持体の上方に配置した
    座と、中間支持体に後傾動自在に設けた背支持フレーム
    と、背支持フレームに取付けた背もたれと、背支持フレ
    ームの後傾動を弾性的に支持するばね手段とを備えてお
    り、 前記中間支持体は合成樹脂を素材とした射出成形品のよ
    うな成形品であって、前後方向及び左右方向に広がる板
    状に形成されていると共に、多数のリブで補強されてお
    り、この中間支持体とベースと背支持フレームとを、背
    支持フレームの後傾動に連動して中間支持体が後退動及
    び/又は後傾動し得るように連結しており、 更に、前記座を中間支持体に前後移動可能に取付けてい
    る、ロッキング椅子。
  2. 【請求項2】前記中間支持体に、背支持フレームの後傾
    動に連動して座を後退動させるための連動部材が貫通す
    る逃がし穴を、その内周が連続した状態に形成してい
    る、請求項1に記載したロッキング椅子。
  3. 【請求項3】前記中間支持体は、その左右両側縁が中間
    部よりも高くなるように正面視で上向き凹の翼状に形成
    されており、この中間支持体の左右両側縁に、前後方向
    に延びる雄形レール部が一体に形成されている一方、 前記座は、合成樹脂製の座板とその上面に重ねたクッシ
    ョンとを備えており、前記座板に、前記中間支持体の雄
    形レール部に左右外側から前後スライド可能に嵌まる内
    向き開口の雌形レール部を一体に形成している、請求項
    1又は請求項2に記載したロッキング椅子。
  4. 【請求項4】前記中間支持体の上面に、少なくとも着座
    した人の臀部の下方部に位置する金属製の補強板を固定
    している、請求項1〜3のうちの何れかに記載したロッ
    キング椅子。
  5. 【請求項5】前記補強板には、肘掛け装置を固定するた
    めのボルトをねじ込み得る雌ねじ部が形成されており、
    前記中間支持体には、前記ボルトが貫通する通孔を空け
    ている、請求項4に記載したロッキング椅子。
  6. 【請求項6】前記中間支持体は合成樹脂製であり、その
    前部には前記ベースの左右外側に位置する軸受け部を下
    向きに突設し、この軸受け部とベースとに第1軸が貫通
    しており、更に、前記軸受け部には、軸を外側から覆う
    キャップを装着している、請求項1〜請求項5のうちの
    何れかに記載したロッキング椅子。
  7. 【請求項7】前記キャップは、当該キャップを前記中間
    支持体の軸受け部に脱落不能に保持するための鉤状の係
    止爪を水平横向きに突設している一方、 前記中間支持体の軸受け部には、前記キャップの係止爪
    が弾性に抗して貫通する横向きの係合穴と、係止爪が係
    合穴を抜け出て軸受け部に引っ掛かることを許容するた
    めの中空部とが形成されており、前記中空部は上方又は
    下方若しくは上下両方に開口している、請求項6に記載
    したロッキング椅子。
JP2001334808A 2001-10-31 2001-10-31 ロッキング椅子 Expired - Fee Related JP4008691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001334808A JP4008691B2 (ja) 2001-10-31 2001-10-31 ロッキング椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001334808A JP4008691B2 (ja) 2001-10-31 2001-10-31 ロッキング椅子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003135190A true JP2003135190A (ja) 2003-05-13
JP4008691B2 JP4008691B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=19149886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001334808A Expired - Fee Related JP4008691B2 (ja) 2001-10-31 2001-10-31 ロッキング椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4008691B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142208A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Okamura Corp 椅子の肘掛け取付構造
JP2010094342A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Okamura Corp リクライニング椅子
JP2016174691A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社エルゴジャパン 椅子用座の支持構造体及びそれを備える椅子
CN111616535A (zh) * 2020-07-22 2020-09-04 青岛理工大学 一种多功能可调节座椅

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142208A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Okamura Corp 椅子の肘掛け取付構造
JP2010094342A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Okamura Corp リクライニング椅子
JP2016174691A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社エルゴジャパン 椅子用座の支持構造体及びそれを備える椅子
CN111616535A (zh) * 2020-07-22 2020-09-04 青岛理工大学 一种多功能可调节座椅

Also Published As

Publication number Publication date
JP4008691B2 (ja) 2007-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4856911B2 (ja) 背もたれ付き椅子
CA2782824C (en) Reclining chair with enhanced adjustability
KR20080037029A (ko) 의자
US20060181128A1 (en) Chair and support mechanism unit thereof
JP2006526484A (ja) 快適表面を備える座席
JP4183084B2 (ja) 椅子及びその背もたれ
US20080100119A1 (en) Seating Furniture, In Particular Office Chairs
JP2006218047A (ja) 椅子
JP3967150B2 (ja) 椅子
JP4160742B2 (ja) ロッキング椅子
JP2008302082A (ja) ロッキング椅子
JP2003135190A (ja) ロッキング椅子
JP5712370B2 (ja) 椅子
JP2003079476A (ja) 椅 子
JP2007152145A (ja) 椅子
JP4067347B2 (ja) 椅子
JP3998222B2 (ja) 椅子の支持機構
JP4255804B2 (ja) 椅子
JP7469860B2 (ja) 椅子
JP2021106758A (ja) ヘッドレスト付き椅子
JP4097186B2 (ja) 椅子のヘッドレスト装置
JP7260949B2 (ja) 椅子
JPH0350780Y2 (ja)
JP2005211467A (ja) 椅子
JP2008302084A (ja) ロッキング椅子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees