JP2008302084A - ロッキング椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】座り心地が良い家庭用(児童・生徒用)のシンクロ式ロッキング椅子を提供する。
【手段】ベース2と中間金具17と傾動フレーム23とが軸25,26,27で相対回動可能に連結されている。中間金具17で座3が支持され、傾動フレーム23に背もたれ4が取付けられている。座3は、座インナーシェル12と座アウターシェル15とを備えており、座インナーシェル12の変形許容部12′が座アウターシェル15の凹状支持部15′で支持されている。座インナーシェル12、座アウターシェル15、中間金具17の上面31a、の三者は平行でかつ水平Hに対して2〜4°程度後傾している。変形許容部12′と凹状支持部15′とが平行であるため変形許容部12′を大きく沈み込み変形させて高いクッション性とフィット性とを確保できる。
【選択図】図11

Description

本願発明は、座が背もたれに連動して後退及び後傾するシンクロタイプのロッキング椅子に関するものである。
ロッキング椅子の一つのタイプとして、背もたれが後傾する(ロッキングする)と座も一緒に後退しつつ後傾するシンクロタイプがある。このシンクロタイプの椅子は、ロッキングに際して座が後退することによっていわゆるシャツ捲れや背ずれを防止または抑制でき、また、ロッキングに際して座が後傾することで安楽性を向上できる。このため、オフィス用の椅子では広く普及している。
座を背もたれに連動させる(シンクロさせる)手段には様々の機構が提案されかつ実施されているが、その一例が、本願出願人の先願に係る特許文献1に開示されている。
すなわち特許文献1では、脚支柱の上端に固定されたベースと、前記ベースの上方に配置した座と、前記座の後方に配置した背もたれとを備えている椅子において、前記ベースの前部には、座を取付けた中間金具が後退動及び後傾動し得るようにスライド軸(第1軸)で連結されており、ベースのうちスライド軸よりも後方の部位には、背もたれを設けた傾動フレームがばね手段に抗して後傾動し得るように連結されており、中間金具と傾動フレームとを相対回動可能に連結することにより、背もたれの後退動に連動して座が後退動及び後傾動するようになっている。
また、特許文献1では、座は、クッション材が上面に重なっている樹脂製の弾性変形可能な座インナーシェルと、前記座インナーシェルを下方から支持する座アウターシェルとを備えており、前記座アウターシェルの後半部は縦断正面視で上向き凹状に凹んでいて座アウターシェルの後半部と座インナーシェルの後半部とには空間が空いており、前記空間の存在により、座インナーシェルは人が着座すると主として後半部が伸び変形して下方に沈み込むようになっている。また、特許文献1では座アウターシェルは中間金具に前後位置調節可能に取付けられている。
他方、特許文献2には、特許文献1と同様のシンクロ機構の椅子において、中間金具の左右両側部に座インナーシェルの左右両側部をスライド自在に嵌め込むことが開示されている(従って、特許文献2では座アウターシェルを備えていない)。
そして、特許文献1のように座に座アウターシェルを設けると、a)座アウターシェルが強度メンバーとして機能するため、中間金具の左右幅寸法を狭くすることができ、このため座部をコンパクト化できる、b)着座に伴う座インナーシェルの沈み込み量を座アウターシェルで規制できるため、座インナーシェルに過大な荷重が掛かることによる座インナーシェルの破断を防止できる、c)座インナーシェルは撓み変形を重視した材質や構造として座アウターシェルはスライドの容易性や座インナーシェルの安定的な支持といった点を重視した材質や構造とすることができるため、設計上での制約が少ない、といった利点がある。
特開2005−131210号公報 特開2003−135196号公報
ところで、椅子の座面は非ロッキング状態で水平に対して2〜4度程度後傾させていることが多い。これは、人が背筋を伸ばして腰掛けた状態で大腿部から臀部にかけてのラインが若干後傾気味であることに起因しており、座面をこのように傾斜させることにより、人は大腿部や臀部への負担が少ない自然な状態で椅子を使用できる。このため、特許文献1の図面(図3)では便宜的に縦断側面視で座面を水平に描いているが、実施品は座面が2度程度後傾している。
他方、オフィスにおいて男性が椅子を使用する場合、大きなロッキング角度を好む傾向があり、このため、特許文献1,2のようにオフィス用を主用途として開発されたロッキング椅子は、例えば17〜20度程度の大きなロッキング角度を確保している(それ以上に大きな角度でロッキングするものもある。)。
さて、特許文献1の場合、ロッキングによって中間金具が後傾するが、傾動フレーム(のブリッジ部材)がベースのストッパー部に上方から当たることで背もたれの後傾角度が規制される。傾動フレームは側面視で鉛直線に対して後傾姿勢になっているが、傾動フレームの後傾ストロークを大きくするには、非ロッキング状態で傾動フレームをできるだけ鉛直に近い方向に起こした姿勢にしておけば良いと言える。しかし、傾動フレームは中間金具に連結されているため、非ロッキング状態での傾動フレームの姿勢は中間金具の姿勢に規制される。換言すると、傾動フレームの最大回動角度は中間金具の最大回動角度に規制される。
そして、特許文献1の実施品は、非ロッキング状態で座インナーシェルを水平に対して後傾させるという条件を保持しつつ中間金具の後傾角度をできるだけ大きくするために、中間金具はその上面を殆ど水平の姿勢にしているが、座アウターシェルの底部は中間金具の上面とは平行になっているため、縦断側面視で座インナーシェルとの座アウターシェルとの間隔は後部に行くほど小さくなっている。勿論、この構成に不都合がある訳ではない。
既述のとおり、成人男性は後ろにのけ反るような状態にロッキングすることを好むのであるが、児童・生徒及び成人女性は大きな角度でのロッキングを好むとは言えず(特に、女子の児童・生徒の場合は大きな角度のロッキングは敬遠する傾向が強いと言える)、また、家庭では机や椅子の設置スペースが狭いことが多いため、ロッキング角度が大きいと、使用者の頭が後ろの家具につかえたり家族の歩行の邪魔になったりというような不具合もあり得る。更に、子供が着座状態で身体を大きく反らすのは行儀が良くないという認識も予想される。他方、座のクッション性やフィット性は家庭で児童・生徒や成人女性等が使用する椅子においても確保すべき重要な要素である。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、特許文献1のような中間金具を備えているシンクロタイプのロッキング椅子を家庭で使用するのに好適な形態にアレンジすることを目的とするものである。
本願発明の椅子は、基本的には特許文献1と同様であり、脚支柱の上端に固定されたベースと、前記ベースの上方に配置した座と、前記座の後方に配置した背もたれとを備えており、前記ベースには、前記座を取付けた中間金具が後退動及び後傾動し得るように連結さていると共に、前記背もたれが取り付く傾動フレームがばね手段に抗して後傾動し得るように連結されており、前記中間金具と傾動フレームとを相対回動可能に連結することにより、背もたれの後退動に連動して座が後退動及び後傾動するようになっている。
そして、前記座は、等厚のクッション材が上面に重なっている樹脂製の座インナーシェルと、前記座インナーシェルを下方から支持する座アウターシェルとを備えており、前記座インナーシェル12の略後半部は着座した人の体圧で下向きに沈み込み変形し得る変形許容部になっており、この変形許容部の左右中間部は縦断側面視で直線状の形態を成している。
一方、前記座アウターシェルのうち少なくとも座インナーシェルの変形許容部に対応した部分は、縦断正面視において上向き凹状でかつ座インナーシェルの変形許容部との間に空間が開いた凹状支持部になっており、前記凹状支持部の左右両端部に座インナーシェルの変形許容部を取り付けることによって当該変形許容部の下向き沈み込み変形が許容されており、かつ、前記座アウターシェルの凹状支持部の左右中間部は縦断側面視において中間金具の上面と平行に延びる直線状の形態になっている。
そして、特徴として、前記座インナーシェルにおける変形許容部の左右中間部は非ロッキング状態において縦断側面視で水平に対して2〜4度後傾しており、このため座面も非ロッキング状態で全体的に水平に対して2〜4度後傾している一方、座インナーシェルの変形許容部と座アウターシェルの凹状支持部とは縦断側面視で平行か又は後方に行くに従って間隔が広がる相対姿勢になっており、このため前記中間金具の上面は非ロッキング状態で水平に対して約2〜4度又はそれ以上の角度で後傾している。
既述のように、家庭で使用する椅子(特に児童・生徒や女性が使用する椅子)には大きなロッキング角度が欲しいとの要請は希薄で、せいぜい15度程度の後傾角度があれば良いと言える。このため、本願発明のように非ロッキング状態で中間金具の上面を水平に対して後傾させていても、必要なロッキング角度を確保できる。
すなわち、本願発明においても中間金具の後傾角度によって傾動フレームの後傾角度(ロッキング角度)が規制されることは特許文献1と同じであるが、中間金具の後傾角度は特許文献1の場合よりも小さくて良いため、中間金具の上面と座アウターシェルの凹状支持部とを非ロッキング状態で水平に対して後傾させていても、必要なロッキング機能は確保されるのである。
そして、座インナーシェルの変形許容部は使用者の体圧によって沈み込むが、座インナーシェルの変形許容部と座アウターシェルの凹状支持部とは、縦断側面視で平行か又は後方に向けて上下間隔が広がる相対姿勢になっているため、座インナーシェルの変形許容部の沈み込み量を大きく確保することができる。
つまり、本願発明は、家庭用椅子のようにロッキング角度が大きくなくても良いという要望があることを利用して、中間金具と座アウターシェルとを備えた椅子において、座面は非ロッキング状態で後傾させたままで座インナーシェルの沈み込み量を従来以上に大きく確保できるようにしたものであり、これにより、座のクッション性・フィット性に優れた家庭用椅子を提供できる。オフィスにおいても、女性が椅子を使用するにおいては腹筋が弱いことを主因として大きなロッキングは敬遠される傾向が強いため、本願発明は女性がオフィスで使用する椅子としても好適である。
なお、単純には、特許文献1の構成でも座アウターシェルの凹み量を大きくしたら座インナーシェルの沈み込み量を大きくできると言えるが、かくすると、座が全体的に厚くなり過ぎて美観が劣ったり、座の最低高さ(脚支柱を下限まで下げた状態での座の高さ)が高くなるという問題がある(座の最低高さが高いと身長の低い人は対応できない場合があるため、最低高さはできるだけ低いのが良い。)。これに対して本願発明は、座部を全体としてコンパクト化しかつ座の最低高さをできるだけ低くしつつ、また、必要なロッキング機能を確保しつつ、座に高いクッション性・フィット性を保持せしめることができるのである。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、児童・生徒が学習机とセットで使用する椅子に適用しているが、勿論、事務用椅子のような成人用の椅子にも使用できる。
(1).椅子の概要
まず、図1〜図5に基づいて椅子の概要を説明する。図1は椅子を前方から見た斜視図、図2のうち(A)は正面図で(B)は側面図、図3は縦断側面図、図4は座を中心にした分離斜視図で、図5は傾動フレーム及び背フレームの斜視図である。
椅子は、主要要素として、キャスター付きの脚1と、脚1の上端に固定したベース2と、ベース2の上方に配置された座3と、座3の後方及び上方に配置された背もたれ4と、オプション品としての肘掛け装置5とを備えている(図2(B)では肘掛け装置5は表示していない。)。脚1は伸長自在及び回転自在な脚支柱(ガスシリンダ)6を備えており、脚支柱6の上端にベース2が固定されている。
また、脚1は放射状に延びる5本の枝足7を備えており、隣り合った3本の枝足7に平面視円弧状のステップ板8を固定している。敢えて説明するまでもないが、ステップ板は、児童が机を適正に使用する状態で床に足が届かないときに足を載せるためのものである。ベース2の外側には、ロッキング用ばねの弾性を調節するためのハンドル9、座3を高さ調節するに際して脚支柱6のロックを解除する昇降レバー10、座3の前後位置を調節するに際してロックを解除する前後レバー11が露出している。
図3及び図4に示すように、座3は、樹脂製の座インナーシェル(座板)12とその上面に張った座クッション材13とを備えており、座クッション材13はクロス(表皮材)で覆われている。座クッション材13は発泡ポリウレタン等の発泡樹脂であり、等厚にシート状に製造されたものを切断にして使用している。従って、素材の状態ではその全面積にわたって等しい厚さである。座インナーシェル12に張った状態でも基本的には全体にわたって等厚であるが、クロスによる押圧力の違いによって多少の厚さの違いは生じている。
座インナーシェル12には、下向きに沈むように変形してクッション性・フィット性を高めるために多数のスリット14を形成している。スリット14は主として座インナーシェル12の後半部に形成しており、このスリット14の群が形成されている部分が変形許容部12′になっている。
座インナーシェル12の下方には樹脂製の座アウターシェル15が配置されており、座インナーシェル12の左右側部は座アウターシェル15の左右側部にビス16で固定されている。座アウターシェル15は座インナーシェル12を支持する強度メンバーとして機能するもので、その下方に配置した金属製の中間金具17に前後位置調節可能に支持されている(詳細は後述する。)。
背もたれ4は、図5に示す正面視四角形の金属製背フレーム18を備えており、背フレーム18の前面に背インナーシェル19(図1参照)が取付けられており、また、背インナーシェル19の前面に背クッション20が張られている。背クッション20と背インナーシェル19とは袋状のクロス21ですっぽり覆われている。背フレーム18は、当該背フレーム18と相似形(四角形)の裏カバー22(図2(B)参照)で裏側から覆われている。
背フレーム16の下端部には、ベース2の左右外側において略前後方向に延びる左右の傾動フレーム23の後端が溶接によって固着されている。傾動フレーム23はベース2に後傾動自在に連結されており、また、肘掛け装置5は傾動フレーム21に固定されている。本実施形態では背もたれフレーム18と傾動フレーム23とは溶接によって一体化しているが、ねじ止め等のように分離可能な状態であってもよい。また、傾動フレーム23に背支柱を一体に形成してこれに背もたれを取り付けることも可能である。
(2).部材の詳細・ロッキング機構・シンクロ機構
背もたれ4は後傾動し(ロッキングし)、また、座3は背もたれ4の後傾動に連動して(シンクロして)後退しつつ後傾する。次に、このロッキング機構と座シンクロ機構及びその周辺の部材の詳細を、従前の図に加えて図6〜図10も参照して説明する。
図6うち(A)はベース2を中心にした支持機構部を上方から見た斜視図、(B)は支持機構部を下方から見た斜視図、図7は主として中間金具15とベース2との関係を示す分離斜視図、図8のうち(A)は座アウターシェル15を裏返して後ろから見た斜視図、(B)は中間金具15を分離して表示した(A)のB−B視断面図、(C)は中間カバーの斜視図、図9は主としてベース2と背フレーム18との関係を示す分離斜視図、図10は図3の X-X視断面図である。
本実施形態では、中間金具17の前部が第1軸25にてベース2の前部に後傾自在及び後退自在に連結され、傾動フレーム21がベース2の後部に第2軸26によって後傾可能に連結され、更に、中間金具17の後部が傾動フレーム21の前後中途部に第3軸27で回動可能に連結されており、これらの一種のリンク機構によって背もたれ4がロッキング(後傾)すると共に、座3が背もたれ4の後傾動に連動して後退しつつ後傾するようになっており、かつ、背もたれ4のロッキングと座3のシンクロとが主としてロッキング用ばね28で弾性的に支持されている。以下、説明する。
例えば図7や図9に明示するように、ベース2は左右側板2aを備えた上向き開口の箱状に形成されており、その後部に、脚支柱6が嵌着するインナーブラケット29を固着している。
中間金具17は前後長手で平行に延びる左右のサイドフレーム31′,32″を備えており、左右のサイドフレーム31′,31″の前部には丸パイプ製の第1軸25が溶接にて固着され、後部には丸パイプ製の第3軸27が溶接にて固着されている。サイドフレーム31′,31″は上フランジ31aを有する断面逆L形であり、以下の手段により、上フランジ31aに座アウターシェル15がスライド可能に嵌まっている。
まず、サイドフレーム31′,31″について述べると、左右のサイドフレーム31′,31″におけるフランジ31aの前後中途部には、前後方向に延びる抉り部32が形成されている。他方、図8(A)(B)に示すように、座アウターシェル15の下面には、サイドフレーム31′,31″の内側面に位置する左右の内ガイドリブ33と、サイドフレーム31′,31″の上フランジ31aを抱持する鉤形の左右の外ガイド片34,35の群とが形成されている。外ガイド片34,35は、射出成形におけるいわゆる抜き違い法によって形成されており、外ガイド片34,35の群により、座アウターシェル15はサイドフレーム31に前後動可能に取付けられている。
この場合、手前側に位置した外ガイド片34の群と奥側に位置した外ガイド片35の群との間にはある程度の寸法の間隔が空いている。そして、奥側に位置した外ガイド片35の群の全体の前後長さ寸法L1はサイドフレーム31′,31″における抉れ部32の前後長さ寸法L2よりもやや小さく、また、前後の外ガイド片34,35の間の間隔寸法L3は、サイドフレーム31′、31″における上フランジ31aのうち抉り部32よりも手前の部分の長さ寸法L4よりも大きい。
上記L1〜L4の寸法関係により、座アウターシェル15における奥側の外ガイド片35の群をサイドフレーム31における抉り部32に上方より嵌め込んでから、座アウターシェル15の全体を奥側にスライドさせると、いう手順によって座アウターシェル15をサイドフレーム31′、31″に取り付けることができる。なお、サイドフレーム31′,31″の上フランジ31aを中間金具17のガイドレールと呼び、座アウターシェル15のうち外ガイド片34,35の部分をガイド溝と呼ぶことも可能である。
図7に示すように、左サイドフレーム31′における上フランジ31aに前後位置調節用の係合溝36が複数個切欠き形成されている一方、座アウターシェル15には、前記係合溝36に係脱する爪部を有する前後レバー11が取付けられている。前後レバー11が係合溝36に嵌まることにより、座アウターシェル15はサイドフレーム31′,31″に対して抜け不能に保持されている。
図7に示すように、左サイドフレーム31′における上フランジ31aのうち係合溝36の群の手前の部分には補助切欠き37が形成されており、前後レバー11の一部が補助切欠き37の箇所に位置している。換言すると、前後レバー11との緩衝を回避するために、左サイドフレーム31′に補助切欠き37を形成している。
例えば図7から理解できるように、ベース2における左右側板2aの前部には、第1軸25を軸支するための前向き開口溝39が形成されている。そして、第1軸25には、ベース2の前向き開口溝39に入り込む左右のフロントブッシュ40と、左右フロントブッシュ40の間に挟まれた前部ばね受け41とが被嵌している。左右フロントブッシュ40はベース2にねじで固定されている。
第1軸25の左右中間部には横ずれ防止用のストッパー材42が固定されている。左右フロントブッシュ40は合成樹脂製で側面視U字状に形成されており、その空所に第1軸25が前後摺動自在に嵌まっている。前部ばね受け41は、第1軸25が嵌まるように後向き開口の側面視U字状に形成されている。
ベース2の内部には、インナーブラケット29の前壁面で左右スライド可能に支持されたばね受けスライダー43が配置されており、ばね受けスライダー43には後部ばね受け44が嵌まっている。前後のばね受け41,44でロッキング用ばね28が挟まれている。ハンドル9を回転操作するとばね受けスライダー43が左右移動し、すると、くさび作用により、後部ばね受け44は前後移動する。これによってロッキング用ばね28の初期弾性力が変化する。
傾動フレーム21は断面小判形の金属パイプ(鋼管)を使用しており、既述のとおり、ベース2の左右外側に配置されている。そして、左右傾動フレーム21の前端部には丸パイプ製の第2軸26が固着されている。図9から容易に理解できるように、第1軸25は、上センターブッシュ45と下センターブッシュ46とで上下から挟まれており、かつ、上下センターブッシュ45,46はセンター金具47を介してベース2の下面に固定されている。上センターブッシュ45はベース2に対して左右動不能に嵌まっている。
図3(B)に示すように、第3軸27は、左右傾動フレーム21に架け渡すように配置された金属板製ブリッジ部材48に、二つ割り式の合成樹脂製リアブッシュ49及び押さえ用のリア金具50にて連結されている。ブリッジ部材48は背フレーム18に溶接で固着されている。
ベース2の後端と背フレーム18の下端との間には、背もたれ4を任意の後傾角度に保持できる背用ガスシリンダ51を配置している(ガスシリンダ51はロッキング及び座3のシンクロの弾性的な支持機能も備えている。)。背用ガスシリンダ51はベース2と背フレーム18とに相対回動可能に連結されている。このため、例えば図5に示すように、背フレーム16の下部の左右中間部には連結用突起部52が突設されており、また、左側の傾動フレーム21の後部にはブラケット53が固着されており、このブラケット53には、背用ガスシリンダ51をロック状態とフリー状態とに切り替えるレバー(図示せず)が取付けられている。
既述のとおり、着座した人が背もたれ4に凭れかかると、背もたれ4はロッキング用ばね28及び背用ガスシリンダ51の弾性に抗して第2軸26を中心に後傾動し、他方、座3は第3軸27による引っ張り作用と第1軸25のスライドとにより、後傾しつつ後退動する。言うまでもないが、座3の後傾の度合いは背もたれ4の後傾の度合いよりも遥かに小さい。また、背もたれ4及び座3の後傾角度は、ブリッジ部材48がベース2の後部のストッパー材2cに当たることで規制される。ストッパー材2cは硬質ゴムような軟質材からなっている。
図3(A)に明示するように、ベース2はその前部が高くなるように側面視で傾斜姿勢になっている。他方、図3(A)や図4,図8(A)に示すように、座アウターシェル15は基本的には上向きに開口した浅い皿状になっており、その左右両側部に座インナーシェル12を固定することにより、座インナーシェル12が人の体圧で下向きに伸び変形すること(ベンディングすること)が許容されている。
この場合、座インナーシェル12は着座者の臀部が当たる変形許容部12′が主として沈み込み変形すれば良く、座インナーシェル12の前半部は殆ど沈み変形する必要はない(座インナーシェル12の前半部にはあまり体圧はかからないため、沈み込み変形しなくても大腿部に対する突っ張り感はない。)。
そこで、図3(A)及び図4から容易に理解できるように、座アウターシェル15の前半部でかつ左右中間部には、ベース2よりも広巾で座インナーシェル12に向けて突出した上向き凹部15aが形成されており、この上向き凹部15aの存在により、ベース2の前部と座アウターシェル15との間隔をできるだけ小さくしている。このため、座3の最低高さをできるだけ低くできると共に、椅子が全体的にコンパクト化されている。
図2や図3(A)に示すように、ベース2はそのほぼ全体がベースカバー54で覆われている。ベースカバー54は上下のパーツに区分されていてベース2に装着されており、第1軸25や第2軸26やレバー類9,10とは干渉しないように配慮されている。
図2,図6,図7,図10等に示すように、中間金具17のサイドフレーム31には外側から中間カバー55,56が装着されている。図10に示すように、中間カバー55,56は、外側板と周壁57とを有することによって容器状の形態を成しており、内部には、第1軸25と第3軸27に弾性的に嵌入する前後のボス体58,59が設けられている。
また、図7,図8(C),図10等に示すように、中間カバー55,56の内部には、サイドフレーム31′,31″の鉛直部に重なるリブ60を設けている。更に、右中間カバー55の上面は全長にわたってフラットになっているが、左中間カバー56の上面のうちその前寄り部位には、前後レバー11との干渉を回避するための2段階状の段部61が形成されている。
(3).座インナーシェルと座アウターシェルと中間金具との関係
図11では、本願発明との関係で座インナーシェル12と座アウターシェル15と中間金具17の姿勢を明瞭に示している(図11は説明の便宜を優先して一部を模式化又は簡略化しており、従って、製図法に正確に準拠している訳ではない。)。
既述のとおり、座インナーシェル12の略後半部はスリット14の群の存在によって伸び変形可能な変形許容部12′になっている。他方、座アウターシェル15のうち座インナーシェル12の変形許容部12′に対応した部分(すなわち上向き凹部12aの後方の部分)は上向き凹状に凹んだ凹状支持部15′になっており、座アウターシェル15の凹状支持部15′と座インナーシェル12の変形許容部12′との間におおきな空間が空いている。
そして、図10と図11とから理解できるように、座インナーシェル12の変形許容部12′は平板に近い形態であって、左右中間部は縦断側面視で直線状の形態になっている。他方、座アウターシェル15の凹状支持部15′は平板状の底部が広がっており、このため、左右中間部は縦断側面視で直線状の形態になっている。そして、座インナーシェル12の変形許容部12′は樹段側面視で水平面Hに対して若干の角度(2〜4度)だけ後傾している。
座クッション材13は全体にわたって等厚なので、座面も縦断側面視(或いは側面視)で水平に対して若干の角度θ(2〜4度)だけ後傾している。このように座面が後傾していることにより、人は非ロッキング状態で疲れのない自然な姿勢を採ることができる。
座インナーシェル12の変形許容部12′と座アウターシェル15の凹状支持部15′とは縦断側面視で平行に延びており、従って、座アウターシェル15の凹状支持部15′も水平に対して若干の角度θだけ後傾しており、かつ、中間金具17を構成するサイドフレーム31′,31″の上フランジ31aは座アウターシェル15の底面と平行に延びているので、中間金具17の上面(上フランジ31a)も水平に対して若干の角度θだけ後傾している。
既述のとおり、ロッキング角度の規制は傾動フレーム23のブリッジ部材48がベース2のストッパー材2cに当たることで行われる。図11に示すよう、ブリッジ部材48にはゴム製等の当たり材48aを設けており、当たり材48aがストッパー材2cに当たることで最大ロッキング角度θ2が規制される。本実施形態ではθ2は約15°に設定しているが、例えば10〜15°の範囲でもよい。
そして、中間金具17が非ロッキング状態で水平Hに対して後傾していることで最大ロッキング角度θ2は特許文献1の場合よりも小さくなるが、既述のとおり、家庭用(特に児童・生徒用)や女性用の椅子の場合は大きなロッキング角度に対する要請は低いので、中間金具17を非ロッキング状態で後傾させことによる不都合は生じない。そして、中間金具17を非ロッキング状態で後傾させたことで、座インナーシェル12の変形許容部12′と座アウターシェル15の凹状支持部15′との間隔を大きく採ることができるため、高いクッション性・フィット性を得ることができるのである。
本実施形態では座インナーシェル12の変形許容部12′と座アウターシェル15の凹状支持部15′とは縦断側面視で平行の姿勢にしているが、両者の上下間隔を例えば1〜2度程度の広がり角度で後方に行くに従って間隔が広がるように設定することも可能である。
(4).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、中間金具は上板の左右両側に下向きの側板が形成された下向き開口コ字状の形態にすることも可能である。また、本願発明は特許文献1のように中間金具の左右両側部で座を支持しているものにも適用できる。更に、本願発明において座は中間金具に前後位置調節不能に固定されていても良い。
また、中間金具は「金具」の名称が付されているが素材は金属製である必要はなく、樹脂製であっても良い。ベースがベースカバーを備えていない場合も有り得るが、この場合は、中間カバーをベースの側面に近接させたら良い。
実施形態に係る椅子を前方から見た斜視図である。 (A)は正面図で(B)は側面図である。 縦断側面図である。 座を中心にした分離斜視図である。 傾動フレーム及び背フレームの斜視図である。 (A)はベース2を中心にした機構部を上方から見た斜視図、(B)は機構部を下方から見た斜視図である。 主として中間金具とベースとの関係を示す分離斜視図である。 (A)は座アウターシェルを裏返して後ろから見た斜視図、(B)は中間金具を分離して表示した(A)のB−B視断面図、(C)は中間カバーの斜視図である。 主としてベースと背フレームとの関係を示す分離斜視図である。 ベースカバーと中間カバーとの位置関係を示す側面図である。 図3の XI-XI視断面図である。
符号の説明
1 脚装置
2 ベース
3 座
4 背もたれ
12 座インナーシェル
12′ 座インナーシェルの変形許容部
13 座クッション
15 座アウターシェル
15′ 座アウターシェルの凹状支持部
17 中間金具
23 傾動フレーム
25,26,27 軸
31′,31″ 中間金具を構成するサイドフレーム
31a サイドフレームの上フランジ部
28 ロッキング用ばね
34,35 座アウターシェルの外ガイド片

Claims (1)

  1. 脚支柱の上端に固定されたベースと、前記ベースの上方に配置した座と、前記座の後方に配置した背もたれとを備えており、前記ベースには、前記座を取付けた中間金具が後退動及び後傾動し得るように連結されていると共に、前記背もたれを設けた傾動フレームがばね手段に抗して後傾動し得るように連結されており、前記中間金具と傾動フレームとを相対回動可能に連結することにより、背もたれの後退動に連動して座が後退動及び後傾動するようになっており、
    前記座は、等厚のクッション材が上面に重なっている樹脂製の座インナーシェルと、前記座インナーシェルを下方から支持する座アウターシェルとを備えており、前記座インナーシェルの略後半部は着座した人の体圧で下向きに沈み込み変形し得る変形許容部になっており、この変形許容部の左右中間部は縦断側面視で直線状の形態を成している一方、
    前記座アウターシェルのうち少なくとも座インナーシェルの変形許容部に対応した部分は、縦断正面視において上向き凹状でかつ座インナーシェルの変形許容部との間に空間が開いた凹状支持部になっており、前記凹状支持部の左右両端部に座インナーシェルの変形許容部を取り付けることによって当該変形許容部の下向き沈み込み変形が許容されており、かつ、前記座アウターシェルの凹状支持部の左右中間部は縦断側面視において中間金具の上面と平行に延びる直線状の形態になっている、
    という椅子であって、
    前記座インナーシェルにおける変形許容部の左右中間部は非ロッキング状態において縦断側面視で水平に対して2〜4度後傾しており、このため座面も非ロッキング状態で全体的に水平に対して2〜4度後傾している一方、座インナーシェルの変形許容部と座アウターシェルの凹状支持部とは縦断側面視で平行か又は後方に行くに従って間隔が広がる相対姿勢になっており、このため前記中間金具の上面は非ロッキング状態で水平に対して約2〜4度又はそれ以上の角度で後傾している、
    ロッキング椅子。
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