JP2003134999A - シート状油中水型乳化油脂組成物およびその製造法並びにそれを用いた層状膨化食品 - Google Patents
シート状油中水型乳化油脂組成物およびその製造法並びにそれを用いた層状膨化食品Info
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Abstract
常にソフトなクロワッサン、デニッシュ等の層状膨化食
品を提供すること。 【解決手段】 水分量30〜70重量%にしたシート状
油中水型乳化油脂組成物、及びその製造法、好ましくは
融解したエマルションを加圧晶析する製造法、並びに当
該シート状油中水型乳化油脂組成物を用いて製造してな
る層状膨化食品。
Description
重量%のシート状油中水型乳化油脂組成物およびその製
造法、並びにそれを用いて製造してなる層状膨化食品に
関する。
状膨化食品は、その独特な食感により、非常に人気の高
い食品の一つである。これらの食品の製造には、ロール
インマーガリンとよばれるシート状の油脂加工食品を用
いて、生地と油脂を伸ばしては折り畳む工程(ロールイ
ン)を繰り返し実施し、得られた生地を焼成することで
作製される。これらの層状膨化食品は、使用する油脂が
比較的多く、食感はサックリとしているが、手にとって
食するときに油のベタツキがあったり、油っぽく感じた
り、またカロリーが多いなどの点で敬遠されることもあ
る。この点で最近では、油脂含量の少ないフラワーシー
トが使用され、従来とは異なるソフトな食感の層状膨化
食品の人気が出ている。しかし、フラワーシートの場
合、油脂量が少なく、水中油型乳化油脂組成物の為、得
られる層状膨化食品は、浮きが悪く、また層状にはなり
にくく、浮き及び層を出すためにわざわざロールインマ
ーガリンと併用している場合もある。
に、折り込むロールイン量を低減することも試みられて
いる。しかし、この場合、製造される層状膨化食品は、
そのボリュームに欠けた、食感の硬いものとなる。この
ようにベタツキが少なく、油っぽくない、食感がソフト
な層状膨化食品を得るために様々な工夫がなされてい
る。しかし、いずれもまだ満足のいけるレベルには至っ
ていない。
の低減された油脂加工食品の検討も種々なされている。
このような低脂肪の油脂加工食品の製造においては、油
相と水相の分離が起こり、安定な乳化状態で製品化する
にはまだまだ問題がある。このような問題を解決するた
めに種々の検討がなされてきている。例えば、ポリグリ
セリン縮合リシノレイン酸エステル、レシチン、酢酸グ
リセリン脂肪酸エステルを配合(特開平8−18705
1)したり、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル、不飽和脂肪酸を用いたモノグリセリド及びソルビタ
ン不飽和脂肪酸エステルとDE7〜20のデキストリン
を併用(特開平4−262740)、ポリグリセリン縮
合リシノレイン酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンを併用(特開平
5−49398)、HLB2以下のポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステルとゼラチンとの併用(特開平6
−237690)、ヨウ素価が30〜120のモノグリ
セリド、レシチン、ヨウ素価30以上のジアセチル酒石
酸モノグリセリドを併用(特開平7−39303)、ポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、レシチン、
ショ糖脂肪酸エステル、結晶セルロース等を併用(特開
平3−191744)、脂肪酸モノグリセリド、ポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル、大豆蛋白を併用
(特開昭59−196036)したりなどの試みがなさ
れている。しかし、いずれの場合も乳化剤や乳化安定剤
を通常の油中水型油脂組成物と比べて多量に配合するこ
とから、これらによる風味や口溶けが悪くなる等の問題
や、急冷可塑化時の水分離や、冷蔵保管時に離水が起こ
る等の問題があり、満足の出来るものではない。さら
に、これらの方法では、乳化安定性にのみ着眼してお
り、マーガリン製造時の急冷可塑化によりシート化する
際の保型性には全くふれられておらず、実際、シート状
に成型出来るような保型性を有したものはこれまで報告
された例がない。また、油相成分と水相成分とを乳化
後、該乳化液が分離するまでの時間より短い時間で、急
冷可塑化する方法(特開平10−136874)が記載
されているが、加圧晶析に関することは記載されていな
い。
くなく、ベタツキの少ない、食感が非常にソフトなクロ
ワッサン、デニッシュ等の層状膨化食品が得られるシー
ト状油中水型乳化油脂組成物、及びその製造法を提供し
ようとするものである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、シート状油中水型
乳化油脂組成物において、水分量を高くしたものを用い
れば、油っぽくなく、ベタツキの少ない、食感が非常に
ソフトな層状膨化食品が得られる事を見いだし、本発明
を完成するに至った。
重量%であるシート状油中水型乳化油脂組成物に関す
る。好ましい実施態様としては、融解したエマルション
を加圧晶析して得られることを特徴とする、上記記載の
シート状油中水型乳化油脂組成物に関する。
成物を捏和し、これをシート状に成型する上記記載のシ
ート状油中水型乳化油脂組成物の製造法に関する。好ま
しい実施態様としては、加圧晶析時の加圧圧力が、10
〜150MPaの範囲である上記記載のシート状油中水
型乳化油脂組成物の製造法に関する。
中水型乳化油脂組成物を使用して製造してなる層状膨化
食品に関する。
において、シート状油中水型乳化油脂組成物は水分が3
0〜70重量%であることが必要であり、好ましくは、
40〜60重量%、更に好ましくは45〜55重量%で
ある。上記範囲内であると、本発明のシート状油中水型
乳化油脂組成物を用いて作製した層状膨化食品が油っぽ
くなく、ベタツキの少ない、食感が非常にソフトなもの
となる為好ましい。
に使用される油脂は、特に限定されず、従来マーガリン
やショートニングに用いられる油脂であれば、いかなる
油脂でも使用可能であり、例えば、亜麻仁油、桐油、サ
フラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実
油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡
麻油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、
椰子油、パーム油、パーム核油、葡萄油、カカオ脂、シ
ア脂、コクム脂、ボルネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨
油、牛脂、豚油、鶏油、卵黄油、羊油等の動物油脂から
選ばれる1種または2種以上の油脂が挙げられ、また、
これらの油脂をエステル交換したものや、硬化、分別し
たもの等、通常食用に供されるすべての油脂類を用いる
事が可能である。使用する油脂の量は、30〜70重量
%であり、好ましくは、40〜60重量%であり、更に
好ましくは、45〜55重量%である。油脂の量が上記
範囲内であると、本発明のシート状油中水型乳化油脂組
成物を用いた層状膨化食品が油っぽくなく、ベタツキの
少ない、食感が非常にソフトなものとなる為好ましい。
は、基本的には油脂と水を含んでなるが、その他にも、
通常油中水型乳化油脂組成物を製造するために添加され
る乳化剤を使用しても何ら問題ない。使用する乳化剤に
ついては特に限定されず、例えば、通常使用されるグリ
セリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レ
シチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレング
リコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙
げられる。また、本発明の油中水型乳化油脂組成物に
は、その他必要に応じて乳製品、食塩、香料、着色料、
酸化防止剤等を添加することができる。
は、シート状に加工可能であるなど、保型性を付与出来
るのであればどのような製造法で製造しても良いが、水
分30〜70重量%のシート状油中水型乳化油脂組成物
を工業的に効率良く生産を行うためには、晶析の工程に
おいて、融解したエマルションを加圧晶析行うことが望
ましい。本発明における加圧晶析とは、融解した油脂を
冷却晶析させるときに、強制的に加圧することをいう。
ここで、加圧は冷却と同時に開始してもよいが、油脂を
予め結晶が析出しない程度に冷却した後に加圧して晶析
を行ってもよく、後者の方が得られる結晶が微細とな
り、より好ましい物性となるだけではなく、加圧時間の
短縮や晶析時間の短縮等の利点がある。通常、水分が3
0〜70重量%の油中水型乳化油脂組成物であると乳化
安定性が悪い為、多量の乳化剤等の添加剤に依存する場
合もあるが、融解したエマルションを加圧晶析すること
で、安定的に、且つ、多くの添加剤を加えずともシート
状に成型出来る為好ましい。
が、具体的には上記のような油脂を加熱融解し、例え
ば、静水圧容器に注入して加圧と冷却を行う。この静水
圧容器は、加圧と冷却とを同時に行うことが出来るよう
になっているもので、静水圧容器内の内容物を加圧しな
がら、静水圧容器壁面部から内容物の冷却を行うことが
できる。加圧方式は、ピストン式、液圧式、空気圧式の
いずれの方法でもよい。冷却方式は、冷媒式、空冷式い
ずれでもよい。加圧圧力、加圧時間、冷却媒体温度は、
用いる食用油脂の原料組成や量等により最適値が異なる
ので一概に規定できないが、通常、加圧圧力は10〜1
50MPaが好ましく、更には、20〜70MPaが好
ましい。また、加圧時間は1〜60分が好ましく、更に
は、2〜10分が好ましい。冷却媒体の温度は−30〜
15℃の範囲で処理を行うのが好ましく、更には、−2
0〜−5℃が好ましい。上記加圧圧力が10MPa未満
であると、加圧による晶析の促進や結晶の微細化が不十
分であり、効果が少ない場合が多い。また、圧力が15
0MPaを越える高圧で処理をしても差し支えないが、
晶析促進効果や結晶の微細化効果が少なくなってゆき、
必要以上の高圧での加圧は経済的にも、安全性の面から
も好ましくない。また、加圧時間は加圧圧力、温度、油
脂組成等との兼ね合いで決まるが、1分未満であると晶
析が不十分な場合がある。一方、晶析が終了した後に更
に加圧を続けても油脂物性等の品質の劣化はないが、更
なる効果は少ないばあいがある。更に、冷却媒体の温度
が15℃より高いと冷却速度が遅く、加圧の効果があっ
ても晶析時間は長く大きな効果は得られない場合があ
る。一方、冷却媒体の温度が−30℃より低い場合は冷
却速度は速まるが、加圧による晶析促進効果や結晶の安
定化、微細化効果の向上は少なくなり、経済面からも好
ましくない場合がある。
見られるが、晶析が不十分である場合等、必要によって
は同様の処理を繰り返し行うことで更に効果が得られ
る。また工業的に本発明の加圧晶析を行う場合は、静水
圧容器の代わりに、耐圧構造を有するエクストルーダー
や耐圧冷却ユニット等を利用して、加圧と冷却を同時に
行うように工夫することも出来る。
和を行うことが好ましい。前記捏和とは油脂組成物を機
械的に練ることを意味する。また、晶析と捏和を同時に
行ってもよい。晶析が終了した油脂組成物は、更に必要
に応じてレスティングチューブ等の熟成ユニットで、更
に結晶の安定化を図ることが望ましい。
は、このようにして晶析および捏和を行った油脂組成物
をシート状に成型することにより得ることが出来る。シ
ート状に成型する方法に特に限定はなく、一般的に使用
される方法を用いることが出来る。即ち、前記油脂組成
物をシート状に成型するには、晶析、捏和を行った油脂
組成物を麺棒等を用いて厚さ5〜15mm程度に引き伸
ばすことでシート状油中水型乳化油脂組成物が得られ
る。また、工業的な連続生産においては、晶析、捏和を
行った油脂組成物を、通常、開口部が、高さ5〜15m
m程度、幅200〜250mm程度の成型ノズルを用い
て連続的に押し出し、押し出された帯状の油脂組成物
を、一定時間または一定長さごとにカッター等により切
断することで、シート状油中水型乳化油脂組成物を得る
ことが出来る。
型乳化油脂組成物を、折り込み用油脂として使用するこ
とが出来る。本発明でいう層状膨化食品とは、クロワッ
サン、デニッシュ、デニッシュブレッド、パイ、クロー
ネ等の、油脂を折り込んで作られることを特徴とする、
いわゆるペーストリー類とよばれる食品をいう。本発明
のシート状油中水型乳化油脂組成物を折り込み用油脂と
して用いることで、油っぽくなく、ベタツキの少ない、
食感が非常にソフトな、層状膨化食品を製造することが
出来る。
て説明するが、本発明はこれらにより何ら限定を受ける
ものではない。尚、以下の記載において、特にことわら
ない限り、「部」、「%」は全て「重量部」、「重量
%」を表す。 (実施例1)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油49.4部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水50部を添加し、約60℃に
温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマ
ルジョンを作製した。その後、三連ロールミル(井上製
作所製)を用いローラー温度5℃で、三回冷却捏和を行
った。得られた油中水型乳化油脂組成物を麺棒にて厚さ
10mmに引き伸ばし、シート状油中水型乳化油脂組成
物を得た。 (実施例2)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油69.4部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水30部を添加し、約60℃に
温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマ
ルジョンを作製した。その後、三連ロールミル(井上製
作所製)を用いローラー温度5℃で、三回冷却捏和を行
った。得られた油中水型乳化油脂組成物を麺棒にて厚さ
10mmに引き伸ばし、シート状油中水型乳化油脂組成
物を得た。 (比較例1)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油82.9部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水16.5部を添加し、約60
℃に温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、
エマルジョンを作製した。その後、三連ロールミル(井
上製作所製)を用いローラー温度5℃で、三回冷却捏和
を行った。得られた油中水型乳化油脂組成物を麺棒にて
厚さ10mmに引き伸ばし、シート状油中水型乳化油脂
組成物を得た。 (比較例2)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油98.4部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水1部を添加し、約60℃に温
度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマル
ジョンを作製した。その後、三連ロールミル(井上製作
所製)を用いローラー温度5℃で、三回冷却捏和を行っ
た。得られた油中水型乳化油脂組成物を麺棒にて厚さ1
0mmに引き伸ばし、シート状油中水型乳化油脂組成物
を得た。 (実施例3)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油49.4部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水50部を添加し、約60℃に
温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマ
ルジョンを作製した。その後、図1に示すような、乳化
槽1、ピストンポンプ2、3台の冷却捏和装置(A1ユ
ニット3、A2ユニット5及びA3ユニット6)及びレ
スティングチューブ(Rユニット9)を備えるシステム
において、A2ユニット5及びA3ユニット6における
圧力をギアポンプ4及び7により50MPaにコントロ
ールし、シート状油中水型乳化油脂組成物を製造した。
得られたシート状油中水型乳化油脂組成物は、通常のロ
ールインマーガリンよりしっかりとした物性を示してい
た。 (実施例4)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油69.4部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水30部を添加し、約60℃に
温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマ
ルジョンを作製した。その後、実施例3と同様のシステ
ム、条件で、シート状油中水型乳化油脂組成物を製造し
た。得られたシート状油中水型乳化油脂組成物は、通常
のロールインマーガリンよりしっかりとした物性を示し
ていた。 (比較例3)硬化コーン油(mp40℃)50%、精製
ラード(mp31℃)20%、ナタネ白絞油30%から
なる調合油82.9部に、グリセリン脂肪酸エステル
0.3部、大豆レシチン0.3部を添加した油相を作製
した。この油相に対し、水16.5部を添加し、約60
℃に温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、
エマルジョンを作製した。その後、実施例3と同様のシ
ステムにおいて、特にギアポンプによる圧力調整を行わ
ずに、シート状油中水型乳化油脂組成物を製造した。
ッサンの製造 実施例1〜4、及び比較例1〜3で得られたシート状油
中水型乳化油脂組成物を使用し、以下の配合、製法でク
ロワッサンを作製した。 生地配合 小麦粉(強力) 700g 小麦粉(薄力) 300g 上白糖 80g 食塩 20g 脱脂粉乳 20g マーガリン 50g イースト 50g 卵 50g 水 500g 上記配合の原料をボールに入れ、ビーターを用いタテ型
ミキサーにて低速、中速にて各原料が均一に混合される
まで混捏、生地を作製した。その時の捏ね上げ温度は2
5〜26℃になるように調整した。フロアータイム30
分の後、−5℃の冷蔵庫に保存した。この生地を冷蔵庫
から取り出して生地温度が0℃になった時点で、予め2
0℃に一晩温調されたシート状油中水型乳化油脂組成物
(実施例1〜4、比較例1〜3)を各500gロールイ
ンした。ロールインは四つ折り一回、三つ折2回行っ
た。−5℃で一晩保存した後、シーターにて延ばした生
地を底辺12.5cm、高さ15cmの二等辺三角形に
カットし、丸めて成型し、35℃、湿度70%のホイロ
にて醗酵後、上火230℃、下火210℃のオーブンに
て18分間焼成を行った。
で行った。評価は、5人の訓練されたパネラーにより、
以下のような5段階評価で行い、その平均点を各々の点
数とした。 <油っぽさ> 5点:油っぽさが少なくて非常に良好 4点:油っぽさが少なくて良好 3点:普通 2点:油っぽくやや不良 1点:油っぽく非常に不良 <ベタツキ> 5点:ベタツキが非常に少なくて良好 4点:ベタツキが少なくて良好 3点:普通 2点:ベタツキがややあり不良 1点:ベタツキが多く不良 <ソフトさ> 5点:非常にソフトである 4点:ソフトである 3点:普通 2点:ややソフトさにかける 1点:全くソフトさが感じられない
ト状油中水型乳化油脂組成物を使用した実施例5〜8の
クロワッサンは、比較例4〜6のクロワッサンと比べて
クロワッサンの油っぽさ、ソフトさなどの食感を改良す
る効果が大きいことが示された。
の製造 実施例1〜4、及び比較例1〜3で得られたシート状油
中水型乳化油脂組成物を使用し、以下の配合、製法でパ
イを作製した。 生地配合 小麦粉(強力) 500g 小麦粉(薄力) 500g 食塩 15g 油脂 50g 水 580g 上記配合で、カントーミキサーにて低速2分、高速5分
でパイ生地を作製した(捏ね上げ温度:20℃)。その
後、粉500g分に分割し丸めて、アルミ製の天板にの
せ、ナイロン袋をかぶせて−5℃で一晩冷却した。室温
20℃にて、温調されたパイ生地を取り出し、麺棒にて
30センチ四方に延ばし、その上に予め20℃に一晩温
調されたシート状油中水型乳化油脂組成物(実施例1〜
4、比較例1〜3)を各800g乗せた。生地の四方を
合わせてシート状油中水型乳化油脂組成物を包み込み、
シーターにて延ばした後、四つ折、三つ折を行った。−
3℃にて1時間温調した後、同様に四つ折り、三つ折り
を繰り返す。更に−3℃で2時間温調した後、生地をシ
ーターで延ばし、直径9センチと5センチの円形抜き型
を用いてドーナッツ型に成型した。250℃のオーブン
にて15分焼成を行い、パイを得た。
た。評価は、5人の訓練されたパネラーにより、以下の
ような5段階評価で行い、その平均点を各々の点数とし
た。 <油っぽさ> 5点:油っぽさが少なくて非常に良好 4点:油っぽさが少なくて良好 3点:普通 2点:油っぽくやや不良 1点:油っぽく非常に不良 <ベタツキ> 5点:ベタツキが非常に少なくて良好 4点:ベタツキが少なくて良好 3点:普通 2点:ベタツキがややあり不良 1点:ベタツキが多く不良 <ソフトさ> 5点:非常にソフトである 4点:ソフトである 3点:普通 2点:ややソフトさにかける 1点:全くソフトさが感じられない
ト状油中水型乳化油脂組成物を使用した実施例9〜12
のパイは、比較例7〜9のパイと比べてパイの油っぽ
さ、ソフトさなどの食感を改良する効果が大きいことが
示された。
して使用した時、従来の油脂を使用した場合と比べ、油
っぽくなく、ベタツキの少ない、食感が非常にソフトな
クロワッサン、デニッシュ、パイ等の層状膨化食品が得
られるシート状油中水型乳化油脂組成物を提供すること
ができた。また、本発明では、高水分でも効率よく、安
定的にシート状油中水型乳化油脂組成物を製造すること
ができた。
状油中水型乳化油脂組成物の製造工程を示す工程説明図
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 水分が30〜70重量%であるシート状
油中水型乳化油脂組成物。 - 【請求項2】 融解したエマルションを加圧晶析して得
られることを特徴とする、請求項1記載のシート状油中
水型乳化油脂組成物。 - 【請求項3】 加圧晶析して得た油脂組成物を捏和し、
これをシート状に成型する請求項1又は2記載のシート
状油中水型乳化油脂組成物の製造法。 - 【請求項4】 加圧晶析時の加圧圧力が、10〜150
MPaの範囲である請求項3記載のシート状油中水型乳
化油脂組成物の製造法。 - 【請求項5】 生地に請求項1又は2記載のシート状油
中水型乳化油脂組成物を使用して製造してなる層状膨化
食品。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010063366A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Kaneka Corp | 高水分シート状油中水型乳化油脂組成物 |
-
2001
- 2001-11-01 JP JP2001336103A patent/JP2003134999A/ja active Pending
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JP2010063366A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Kaneka Corp | 高水分シート状油中水型乳化油脂組成物 |
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