JP2003131533A - 記録媒体の再生方法および装置 - Google Patents

記録媒体の再生方法および装置

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JP2003131533A
JP2003131533A JP2001330941A JP2001330941A JP2003131533A JP 2003131533 A JP2003131533 A JP 2003131533A JP 2001330941 A JP2001330941 A JP 2001330941A JP 2001330941 A JP2001330941 A JP 2001330941A JP 2003131533 A JP2003131533 A JP 2003131533A
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Haruo Tomono
晴夫 友野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録媒体の再生方法において、機械的再生法と
して知られている、単純なブレード剥離方式において、
剥離したトナーを簡単かつ最小限の部品を使用して、小
型の装置で回収することが可能な再生方法及び装置を提
供する。 【解決手段】記録済みの記録層を有する記録媒体に刃形
状を有する除去手段を用いて、記録媒体表面から記録層
を機械的に剥離除去するに際し、除去手段の記録層剥離
側に刃先端部に沿って開口部を有する記録材回収容器を
設け、記録層を剥離すると同時に、設けた前記回収容器
に剥離した記録材を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙・OHPシートな
どの記録媒体上のトナー・インクなどの記録層を除去す
ることにより、記録媒体をその場で再生するための方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の発達において、ペーパ
ーレス時代の到来が予測されたが実際は、複写機、レー
ザービームプリンター及びインクジェットプリンター等
の画像出力機が多く必要であり、その設置台数の増加に
伴って、コピー用紙やプリント用紙、オーバー・ヘッド
・プロジェクター(OHP)シート、高品位画像出力用
光沢シートに代表される記録媒体の消費量が飛躍的に増
加している。
【0003】このような状況の中で、最近では古紙のリ
サイクルが盛んであり、オフィスで分別された古紙は古
紙業者、製紙工場というルートを経て古紙の再生が行わ
れている。しかしながら、再生にかかる手間やコストさ
らに紙の品質低下など多くの問題がある。
【0004】このような問題を解決する方法として、一
度使用した用紙上に形成された画像記録層を化学的、物
理的、あるいは機械的に消去または剥離して再利用する
方法が種々提案されている。
【0005】これらの中で例えば電子写真方式で形成さ
れたトナー画像を機械的に剥離消去する方法は、原理が
単純で装置の小型化が可能であるため、有望視されてい
る。
【0006】以下にその原理を説明する。図1は記録媒
体の断面構造を示す模式図であり、紙、高分子シート等
からなるベース層(基材)1とその表面層2との積層構
造をなす。図2は、前記の記録媒体を例えば、複写機や
レーザービームプリンター等のトナー記録方式を用いた
記録装置に通して、記録層3を定着させ、記録画像を形
成させた状態を示す。そして図3では、機械的にトナー
等からなる記録層3をブレード等からなる除去手段4の
刃先端部を記録媒体表面に押し付けて、記録層3を剥離
している状態を示し、同様に図4にはその3次元的な模
式図を示す。
【0007】従来の技術では、図3のように、ブレード
刃先により剥離されたトナーは、特に回収手段をもたな
ければ、その性質が紛体状態であるため、装置内に飛び
散ったり、記録媒体表面に再度付着したり、ブレード刃
先にこびりつく等の問題を起こし、装置の汚染・耐久性
能への悪影響や再生すべき記録媒体の品質上の問題とな
っていた。
【0008】例として、以下の公知の方法をあげること
ができる。紙に印字されたトナー記録層に、溶剤を付着
させてトナーを溶解し、溶解したトナーを例えば、クリ
ーニングブレードのような機械的手段により剥離する除
去装置を用いて、コピー紙を再生していた(特開平4-30
0395号公報)。しかしこの公報には、クリーニングブレ
ードで除去したトナーの回収処理方法に関する記載がま
ったくなく、別の方法として、溶解したトナーを直接、
「吸引器で吸引する」という記載があるが、具体的な例
が示されていない。
【0009】特開平7-199757号公報では、上記の問題を
解決するために、主にプラスチックフィルム基材表面に
主にシリコーン系樹脂よりなる剥離層を設けた記録シー
トに印字されたトナーを、ブレードを押し当てて記録シ
ート上のトナーを、溶剤を使用せず直接、削り取り再生
している。しかしながら、「トナーは剥離装置に設けら
れた吸引装置(図示せず)によって回収」と、記載され
ているだけであり、具体的な例が示されていない。
【0010】また、ブレード剥離法ではないが、トナー
を加熱剥離ローラーに一旦転写させてから、剥離ローラ
ー上のトナーをスクレーパ等で回収タンクに回収する方
法(実開平3-68460号公報)、トナーを液体で膨潤さ
せ、熱時、転写ベルトで剥離させ、回転ブラシローラー
で、ベルト上のトナーを回収容器に回収する方法(特開
平9-44043号公報)等がある。これらの方法では、剥離
工程と回収工程が別々の2段階の工程でるため、装置が
大型になる問題がある。またスクレーパやブラシでは、
熱剥離したトナーは粘着性が強く完全に回収し難いとい
う問題もある。さらに完全に回収するために、スクレー
パやブラシで強く擦ると剥離ローラー面や剥離ベルト面
にキズが付き、トナーがキズにめり込み、回収しにくく
なる等の問題がある。
【0011】また特開平7-191581号公報には、ローラー
砥石でトナーを削り取りながら、吸引して回収する方法
が記載されている。この方法は、砥石にトナー粒子がつ
まり、吸引力のみでは、完全にトナーを回収することが
困難であるという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
媒体の再生方法において、機械的再生法として知られて
いる、単純なブレード剥離方式において、剥離したトナ
ーを簡単かつ最小限の部品を使用して、小型の装置で回
収することが可能な再生方法及び装置を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
前記の課題について鋭意検討した結果、記録媒体上の記
録層をブレードにより、剥離したトナーが刃先で剥離さ
れる勢い(剥離トナーの流れ・次々と押し出される力)
によって、刃先に沿って舞い上がるので、これを効率よ
く自ずから入る容器を刃先に沿って設ければ、解決され
ることを見出し、本発明に至った。
【0014】すなわち、第1の発明は、記録済みの記録
層を有する記録媒体に刃形状を有する除去手段を用い
て、記録媒体表面から記録層を機械的に剥離除去する記
録媒体の再生方法において、除去手段の記録層剥離側に
設けられ、かつ刃先端部に沿って開口部を有する記録材
回収容器に、記録層を剥離すると同時に、剥離した記録
材を回収することを特徴とする記録媒体の再生方法であ
り、簡単な部品構成で、容易かつ確実に剥離したトナー
等の記録材を回収することができる。
【0015】第2の発明は、記録材回収容器の、除去手
段の刃先端部に沿った開口部の間隙巾を0.05〜1.0
mmとする記録媒体の再生方法であり、そうすることに
より、回収後の記録材が容器に安定して保持され、開口
部から外に飛び出ずに、周辺部を汚染しない。
【0016】第3の発明は、記録材回収容器の、除去手
段の刃先端部に沿った開口部を刃先端から0.05〜1.
0mmにする記録媒体の再生方法であり、そうすること
により、剥離後の記録材を、取り残しなく、効率よく回
収することができる。
【0017】第4の発明は、剥離した記録材が重力によ
り容器内部に落下する方向に、記録媒体、除去手段及び
回収容器を配置する記録媒体の再生方法であり、そうす
ることにより、剥離後の記録材を、第3の発明より取り
残しなく、効率よく回収することができ、また容器内に
記録材を密に回収できる。
【0018】第5の発明は、記録材回収容器の開口部か
ら空気を吸引しながら剥離した記録材を前記容器内に回
収する記録媒体の再生方法であり、そうすることによ
り、剥離後の記録材を、より取り残しなく、効率よく回
収することができる。または周辺部に付着した記録材、
再生された記録媒体の表面に残った記録材までをも、吸
引力で回収できる。
【0019】第6の発明は、除去手段の刃先端部に沿っ
て開口部を有する第1の記録材回収容器に接続して、第
2の記録材回収容器を備え、かつ第2の記録材回収容器
は空気吸引手段を備えた記録媒体の再生方法であり、そ
うすることにより、第1の記録材回収容器を小さくする
ことが可能であり、刃先周辺のスペースを有効利用する
ことができ、第2の記録材容器を大きくすることによ
り、より多くの記録材が回収でき、容器の交換頻度が減
らせる。
【0020】第7の発明は、記録材回収容器の、除去手
段の刃先端部に沿う開口部に、柔軟な弁を備え、記録層
が剥離されると同時に、剥離した記録材が前記弁を押し
て、前記容器内に回収される記録媒体の再生方法であ
り、そうすることにより、回収された記録材が容器開口
部から外に飛び出ずに、周辺部を汚染しない。
【0021】第8の発明は、弁の構造材料を高分子フィ
ルムとした記録媒体の記録媒体であり、そうであること
により、第7の発明の効果を、安価で容易に実現でき
る。第9の発明は、記録材がトナーである記録媒体の再
生方法であり、本発明の上記効果がより効果的に達成で
きる。複写機やレーザービームプリンター等のトナーで
記録された記録媒体の再生に適用できる。
【0022】第10から18の発明は、上記の効果を実
現できる装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、実施例によって本発明を
説明する。
【0024】図5は本発明の記録媒体の再生方法であ
る。記録媒体はベース層(基材)1の表面に鉛筆硬度
(JIS K5401)H以上を有する表面層2が積層
されている。
【0025】ここで用いられる基材1は、記録媒体とし
て使用可能なシート状のものであればいかなるものでも
良く、紙、プラスチックシート、セラミックシート、金
属シート等の単層又は複層シートが挙げられる。表面層
2をコートし易くするため、紙であれば表面コート紙、
光沢紙、目止めコート紙等表面に紙の繊維がなく、比較
的平滑なものが好ましい。またプラスチックシートで
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリアミド等のプラスチックで
できたものがあげるかことが可能であり、耐熱性の高い
もの、ある程度の剛性のあるものが好ましい。またシー
トは用途により、透明であったり、白色又はその他の色
であっても良い。中でもポリエチレンテレフタレートシ
ートが、OHPシートあるいは光沢シートとして、変形
しにくく耐久性が良く、記録媒体として有用である。
【0026】また表面層2は鉛筆硬度H以上であればい
かなるものでも良く、樹脂、セラミックス、金属あるい
は、それらの混合物であっても良い。例えば、アクリル
系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、フェノール系樹脂、フォスファゼン系樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ジアリルフタレ
ート系樹脂等の硬化型樹脂や、上記とシリカビーズ等の
無機微粒子との混合物が挙げられる。これらは樹脂モノ
マー組成物を塗布し、硬化することにより表面層が得ら
れる。また基材表面に蒸着、スパッタリング、CVD等
の真空成膜手段を使って、たとえば、SiO2、Al2
3、Cr、Al、Ni、等の酸化物や金属からなる表面
層を形成しても良い。また上記の表面層2を形成する側
は、基材1の片面でも、両面でも良い。
【0027】再生される記録媒体は表面層2上に記録層
3を有している。記録層3は、複写機、レーザービーム
プリンター等で利用されている電子写真記録手段による
トナー記録層、あるいはインクジェット記録、昇華転写
記録、熱転写記録手段によるインク記録層があり、本発
明ではいずれでも良い。中でも記録層が表面上に物理的
に積層され、記録層の厚みが2〜20μm程度あるもの
であればより好ましい。さらにトナー記録によるもの
に、本発明を効率的に適用できる。
【0028】刃形状を有する除去手段4と、その側面に
備えられている記録材回収容器5を用いて記録層3を表
面層から剥離する。ここで用いられる刃は、先端が刃形
状であるものであればいかなるものでも良い。例えば図
5のような単一のカッター刃、剃刀、研削刃や研磨刃等
が挙げられる。
【0029】また刃の先端は2つの平面からなる稜線
(直線)からなるものが、作成しやすく、安定な剥離性
能を得やすいので好ましい。その材質は、金属、セラミ
ックス、プラスチック等いかなるものでも良い。好まし
くは先端形状が所定形状に加工しやすく、繰り返し使用
しても耐磨耗性に優れる金属材料が好ましい。また刃の
長さは、図4のように記録媒体の幅の長さと同程度が好
ましい。例えば記録媒体がA4サイズであれば、刃の長
さは210mm程度である。
【0030】また記録材回収容器5は、金属、プラスチ
ック等いかなる材質でも良く、例えば容器状に板金加工
したものを、除去手段4に接合したものが容易に作製可
能である。
【0031】除去手段4の先端部に沿って開口部5aを
有するように作製、接合する。その開口部5aの間隙巾
dは、剥離された記録材の剥離片が通過する程度であれ
ばよく、0.05〜1.0mmが適当である。開口部5a
の刃先からの距離hは、記録材回収容器の先端が記録媒
体に接触しない程度、また、剥離した記録材の剥離片が
記録材回収容器に充分届く程度であればよく、通常0.
05〜1.0mmが適当である。
【0032】記録層を剥離除去する際の最適な工程とし
て、まず再生する記録媒体を、記録層を表面として、固
定台(図示せず)に固定し、除去手段4の刃先端を記録
媒体の記録層2表面に押し当てて、刃先端を均一に隙間
なく密着させる。次に刃先端と記録媒体を図5の水平方
向に相対移動(除去手段4は図左より右へ、記録媒体
(固定台)は図右より左へ)させて、記録層3の側面に
当ててから、記録層に剥離応力を効率良く与えて、剥離
させる。剥離した記録材剥離片は、刃先端から、除去手
段4側面に沿って移動し、次々と押される勢いにより、
回収容器5内に回収される。なお、剥離の条件は記録媒
体の材質、記録層の種類、除去手段の刃の材質等により
異なり、最適になるよう適宜設定される。
【0033】なお、図5では固定台を平面としたものを
示したが、ロール状であってもかまわない。この場合
は、除去手段を固定し、ロールに固定された記録媒体を
回転させる。
【0034】また図6には、記録媒体の記録層3が下向
きに置き、それに刃先端が接するように除去手段4が配
置し、その除去手段4に記録材回収容器5が設けら、そ
の開口部5aは除去手段4の刃先端に沿うように上向き
にある例を示した。これによると、剥離した記録材の剥
離片が落下する方向に、記録材回収容器5の開口部5a
が配置されおり、剥離した記録材の剥離片が開口部5a
近傍に溜まることなく容器底部に移行するので、図5に
示した例よりもスムーズに記録材の剥離片6を記録材回
収容器5内に回収できる。
【0035】図7では、記録材回収容器5に、フィルタ
ー8を介して真空ポンプやファン等からなる吸引手段7
が設けられている。吸引手段7を働かせることにより記
録材回収容器5の開口部5aからに空気を吸引しながら
剥離した記録材の剥離片を回収すれば、図5に示した例
よりもスムーズに記録材の剥離片6を記録材回収容器5
内に回収でき、取り残しが少なくなる。
【0036】また装置構成や配置上の問題等により、刃
先端周辺に充分な大きさの記録材回収容器を設置するた
めのスペースがない場合には、図8に示すように、刃先
端には、前述の剥離回収機能だけを持たせた開口部を有
した小型の第1の記録材回収容器5を設置し、これに配
管9接続して、第2の記録材回収容器10を設け、第2
の記録材回収容器には吸引手段7をフィルター8を介し
て接続する。こうすることにより、除去手段の近傍にス
ペースがない時にも問題なくなり、また、第2の記録材
回収容器10の容積を大きくすることにより、大量の記
録材の回収ができる。
【0037】図9に記録材回収容器5の開口部分に柔軟
な弁12が設けた例を示した。図9(a)には記録媒体
の記録層3剥離前の状態が示されている。記録材回収容
器5の開口部分に設けられた、例えば高分子フィルムか
らなる柔軟な部材からなる弁12は開口部を塞いでい
る。図9(b)には、記録媒体の記録層3を剥離すると
きの状態が示されている。記録層3を剥離する勢い、す
なわち剥離された記録材の剥離片の流力によって、弁1
2が開いて記録材の剥離片が記録材回収容器5に入る。
図9(c)には、記録媒体の記録層3剥離を止めた時の
状態が示されている。除去手段4の相対移動が止まると
記録層3の剥離が止まるので、記録材の剥離片が弁12
を押すのが止まるので、弁12が閉じる。したがって、
回収済みの記録材6が開口部から飛び出すことがない。
【0038】開口部の弁12の巾や、刃先先端からの設
置角度は、弁の材料や厚みにより適宜、設定される。こ
こで用いられる弁の材料は柔軟性があり、シート状のも
ので、回収容器に取り付けられるものであればいかなる
ものでも良く、例えば、ポリエステル、ポリイミド、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリサ
ルホン等の高分子フィルム、ステンレス等の金属シート
などが、弁としての機能(バネ性)があり好ましい。
【0039】
【実施例】以下に具体的な実施例を示す。 参考例(再生用記録済み記録媒体の製造) 厚さ100μm、サイズ296×210mmのポリエチ
レンテレフタレート・フィルム(東洋紡(株)製、東洋
紡エステルフィルム、商品名)の表面に、メラミン系樹
脂表面コート剤(大日本インキ(株)製、SFC−32
9、商品名)をバーコーター(松尾産業(株)製、ハン
ドコーター、商品名)によりコートし、150℃で30
秒間乾燥して、厚さ約3μm、鉛筆硬度2Hの表面層を
もった再生用記録媒体を得た。この表面層にレーザービ
ーム・プリンター(キヤノン(株)製、LBP-2160、商品
名)により、トナー画像(文字・写真を含む)を記録
し、記録層を形成した。シルボン紙による擦り試験(1
0mm幅、加重500g)を行なったところ、トナー剥
離は見られず、トナーの密着性は良好であった。ここで
得られた記録済み記録媒体を以下の実施例で使用した。
【0040】記録層剥離試験 高速度鋼(SKH51、Hv硬度 750)からなるブレ
ード(刃先角度 45°、刃先R 5μm、長さ 22
0mm、を、平面性の良好な稼動テーブル(サイズ32
0×250mm)上に参考例で作成した記録済み記録媒
体を取り付け、垂直に荷重5Kgで刃を押し付け、稼動
テーブルを記録層が剥離されるよう(図3〜9において
左方向)に20mm/秒で移動する。トナー残り(%)
は、ブレードに記録材回収容器を取り付けずに記録層を
剥離して得られたトナー剥離片(全剥離トナー、g)に
対する、ブレードに記録材回収容器を取り付けて記録層
を剥離した時に記録媒体上に残ったトナー剥離片(記録
媒体面上の残存トナー、g)の割合である(式1)。 (式1) トナー残り(%)=〔記録媒体面上の残存トナー(g)
/全剥離トナー(g)〕×100
【0041】実施例1〜6 図5のように、厚さ0.1mmのステンレス製の記録材
買う周容器5を、刃4に取り付けた。なお、開口部5a
の間隙巾dと刃先端からの距離hを微調整できるよう
に、調整機構(不図示)を容器の外部に取り付けた。回
収容器の開口部5aの間隙巾dと開口距離hを表1のよ
うに種々変えた状態で、トナー記録層の剥離試験を行な
った。トナー記録画像はすべて良好に剥離した。トナー
残り(%)を測定したところ表1の結果が得られた。な
お、数値は各条件で5回試験したときの、最大値と最小
値の範囲である。剥離後の記録媒体表面のキズ、及び回
収容器下面のトナー汚れ状況を目視により観察した結果
を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】実施例7 記録済みシートを下面から剥離できるように図5の試験
装置全体を反転させて支柱(不図示)で支え、図6のよ
うに、記録媒体、ブレード4、記録材回収容器5を配置
した。記録材回収容器5の開口部5aを実施例2と同じ
条件に設定して、剥離試験を行なった。トナー残りは0
〜5%であり、この構成での効果が大きいことが確認で
きた。
【0044】実施例8 記録材回収容器5の側面に穴をあけ、図7のようにメッ
シュフィルター8を取り付け、小型減圧ポンプ7を配管
接続した。約20Torrの減圧で吸引しつつ、その他は実施
例2とまったく同様な条件にして、剥離試験を行なっ
た。トナー残りは0〜3%であり、この構成での効果が
大きいことが確認できた。
【0045】実施例9 図8のように、記録材回収容器5を、ブレード刃先端部
側面に付けるように小型化し、さらにメッシュフィルタ
ー8を介して小型減圧ポンプに接続された第2の記録材
回収容器10と配管9接続した以外は、実施例8とまっ
たく同様な条件にて、剥離試験を行なった。、トナー残
りは0〜3%であり、この構成でも効果が大きい事が確
認できた。回収トナーは、刃先端部側面の第1の記録材
回収容器5にほとんど滞留せず、大部分を第2の記録材
回収容器10に回収することができた。この第2の記録
材回収容器10を大きくすれば、トナー回収量を大幅に
増大できる可能性を確認した。
【0046】実施例10 図9のように、記録材回収容器5の開口部の間隙巾を3
mmとし、その開口部を塞ぐように厚さ75μmのポリエ
ステルシートを接着剤で固定し、弁12を有する記録材
回収容器5を作製した。このときの弁(ポリエステルシ
ート)と水平面(記録媒体)とのなす角度は25度であっ
た。次にトナー画像の剥離試験を行なった。剥離トナー
は容器内に回収可能であり、このときのトナー残りは0
〜2%であった。開口部に柔軟な弁を設けることも効果
があると確認された。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡単な板金加工部品により記録材回収容器を構成して刃
先に設置するだけで、剥離記録材を容易に回収できるた
め、下記のメリットが達成される。 (1)記録材回収機構を刃先と一体化、小型化できる。
したがって装置全体も小型化できる。 (2)記録材回収機構の部品が少ないので、回収ユニッ
トが安価となる。したがって装置全体も安価となる。 (3)余分な消耗品や電気エネルギーを必要としない。
そのため環境保護に適した記録媒体の再生が可能とな
る。 (4)記録材が容器内に回収されているため、その容器
を交換又は、取り出して中身の記録材を廃棄するだけの
簡単な操作で、初期の状態に戻せるため、ユーザー側で
装置のメンテナンスが容易にできる。 (5)また剥離記録材の分別・回収がし易くなるため、
将来的には、剥離記録材再生の一助ともなり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる記録媒体の断面図である。
【図2】本発明に用いられる記録済みの記録媒体の断面
図である。
【図3】従来の剥離再生方法の断面図である。
【図4】従来の剥離再生方法の斜視図である。
【図5】本発明の剥離再生方法の実施例を示す断面図を
である。
【図6】本発明の剥離再生方法の別の実施例を示す断面
図である。
【図7】本発明の剥離再生方法の別の実施例を示す断面
図である。
【図8】本発明の剥離再生方法の別の実施例を示す断面
図である。
【図9】本発明の剥離再生方法の別の実施例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 :ベース層(基材) 2 :表面層 3 :記録層 4 :刃形状を有する除去手段 5 :記録材回収容器 5a:記録材回収容器の開口部 6 :回収された記録材 7 :吸引手段 8 :フィルター 9 :配管 10 :第2の記録材回収容器 12 :回収容器の弁

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録済みの記録層を有する記録媒体に刃形
    状を有する除去手段を用いて、記録媒体表面から記録層
    を機械的に剥離除去する記録媒体の再生方法において、
    除去手段の記録層剥離側に設けられ、かつ刃先端部に沿
    って開口部を有する記録材回収容器に、記録層を剥離す
    ると同時に、剥離した記録材を回収することを特徴とす
    る記録媒体の再生方法。
  2. 【請求項2】記録材回収容器の、除去手段の刃先端部に
    沿った開口部の間隙巾が0.05〜1.0mmである請求
    項1記載の記録媒体の再生方法。
  3. 【請求項3】記録材回収容器の、除去手段の刃先端部に
    沿った開口部が刃先端からの高さが0.05〜1.0mm
    にある請求項1記載の記録媒体の再生方法。
  4. 【請求項4】剥離した記録材が重力により記録材回収容
    器内部に落下する方向に、記録媒体、除去手段及び記録
    材回収容器を配置した請求項1記載の記録媒体の再生方
    法。
  5. 【請求項5】記録材回収容器の開口部から空気を吸引し
    ながら剥離した記録材を前記容器内に回収する請求項1
    記載の記録媒体の再生方法。
  6. 【請求項6】除去手段の刃先端部に沿って開口部を有す
    る第1の記録材回収容器に接続して、第2の記録材回収
    容器を備え、かつ第2の記録材回収容器は空気吸引手段
    を備えた請求項5記載の記録媒体の再生方法。
  7. 【請求項7】記録材回収容器の、除去手段の刃先端部に
    沿う開口部に、柔軟な弁を備え、記録層が剥離されると
    同時に、剥離した記録材が前記弁を押して、前記容器内
    に回収される請求項1記載の記録媒体の再生方法。
  8. 【請求項8】弁の構造材料が高分子フィルムである請求
    項7記載の記録媒体の再生方法。
  9. 【請求項9】記録材がトナーである請求項1記載の記録
    媒体の再生方法。
  10. 【請求項10】記録済みの記録層を有する記録媒体に刃
    形状を有する除去手段による、記録媒体表面から記録層
    を機械的に剥離除去する記録媒体の再生装置において、
    除去手段の記録層剥離側に設けられ、かつ刃先端部に沿
    って開口部を有し、記録層を剥離すると同時に、剥離し
    た記録材を回収するための記録材回収容器を備えている
    ことを特徴とした記録媒体の再生装置。
  11. 【請求項11】記録材回収容器の、除去手段の刃先端部
    に沿った開口部の間隙巾が0.05〜1.0mmである請
    求項10記載の記録媒体の再生装置。
  12. 【請求項12】記録材回収容器の、除去手段の刃先端部
    に沿った開口部が刃先端から0.05〜1.0mmにある
    請求項10記載の記録媒体の再生装置。
  13. 【請求項13】剥離した記録材が重力により容器内部に
    落下する方向に、記録媒体、除去手段及び記録材回収容
    器を配置した請求項10記載の記録媒体の再生装置。
  14. 【請求項14】記録材回収容器の開口部から空気を吸引
    しながら剥離した記録材を前記容器内に回収するための
    吸引手段を備える請求項10記載の記録媒体の再生装
    置。
  15. 【請求項15】除去手段の刃先端部に沿って開口部を有
    する第1の記録材回収容器に連結して、さらに第2の記
    録材回収容器を備え、かつ第2の記録材回収容器に吸引
    手段が備えられている請求項14記載の記録媒体の再生
    装置。
  16. 【請求項16】記録材回収容器の、除去手段の刃先端部
    に沿う開口部に、記録層が剥離されると同時に、剥離し
    た記録材に押されて開閉する、柔軟な弁を備え請求項1
    0記載の記録媒体の再生装置。
  17. 【請求項17】弁の構造材料が高分子フィルムである請
    求項16の記録媒体の再生装置。
  18. 【請求項18】記録材がトナーである請求項10の記録
    媒体の再生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012515937A (ja) * 2009-01-19 2012-07-12 エイブリィ デニソン コーポレーション 再使用可能な印刷メディアとこれを採用する装置および方法
US9682540B2 (en) 2009-02-25 2017-06-20 Avery Dennison Corporation Method for making multi-layer print media by extrusion coating
JP2018510378A (ja) * 2015-03-13 2018-04-12 リープ テクノロジーズ エルティーディー アンプリントエンジン

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