JP2003131465A - 導電性ローラとその製造方法 - Google Patents

導電性ローラとその製造方法

Info

Publication number
JP2003131465A
JP2003131465A JP2001331969A JP2001331969A JP2003131465A JP 2003131465 A JP2003131465 A JP 2003131465A JP 2001331969 A JP2001331969 A JP 2001331969A JP 2001331969 A JP2001331969 A JP 2001331969A JP 2003131465 A JP2003131465 A JP 2003131465A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
coating
coating liquid
solvent
roller body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001331969A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Wakukawa
祐一 湧川
Yasunori Mikata
康範 見方
Hiroshi Izumi
央 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001331969A priority Critical patent/JP2003131465A/ja
Publication of JP2003131465A publication Critical patent/JP2003131465A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工膜表面のうねり(凹凸)が殆ど生じるこ
とがなく、またローラ本体の両端部に塗工膜の膨らみが
ない導電性ローラの製造方法を提供する。 【解決手段】 ローラ成形体を、水平に保った状態で、
移動方向に対し傾斜させて配置された塗工槽5にオーバ
ーフローしながら貯留された塗工液面に、ローラ本体の
始端から5〜10mmを残した位置より接触し、回転さ
せながら移動して終端より5〜10mmの長さを残して
塗工し、つづけて塗工液を塗工していない両端部に前記
塗工液の溶媒と同種の溶剤を塗布し、前記ローラ成形体
の表面を乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真装置な
どのOA機器において現像ローラ、帯電ローラ、転写ロ
ーラなどに使用される導電性ローラとその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の導電性ローラは、軸体の外周に
弾性体からなるローラ本体を形成し、このローラ成形体
(塗工液を塗工する前の導電性ローラをいう)を軸体を
縦にして塗工槽の塗工液に垂直に浸漬して塗工したの
ち、塗工液を乾燥させることにより製造されている。し
かし、この垂直に浸漬する方法では、ローラを引き上げ
る際に塗工液が下方に垂れて塗工むらを生じたり、軸端
部まで塗工されるため、乾燥後、剥離・切削等の仕上げ
工程を必要とする問題があった。
【0003】また、ローラ本体を塗工する際に、ローラ
を水平にして回転させながら塗工して製造する方法が実
施されているが、この方法の場合、塗工液にローラ本体
の全長を接触させてローラを回転させつつ移動し、塗工
液中から引き上げると、ローラ本体のほぼ全長にわたり
一直線状に液切れ跡が生じ塗布むらとなるという問題が
あった。
【0004】そこで本出願人は塗工槽を、その両側壁を
ローラ整形体の移動方向に対して平行に傾斜させて平面
視、平行四辺形に配置し、ローラ本体の一端(始端)か
ら他端(終端)にかけて塗工液を一定幅でスパイラル状
に塗工する方法を提案している。この傾斜角度やローラ
の回転数、移動速度を規定することで液切れ跡は目立た
なくなり、この点は改善されたが、図5に示すように、
塗工液の種類によってはローラ本体22の表面の両端部
23の中央よりに5〜15mmのところに、他の部分に
比べて厚みが厚い塗工膜24の膨らみ24aが形成され
やすいという問題が生じていた。
【0005】この原因としてローラ本体22の両側の端
部23より塗工液Aが表面張力により中央部側に引っ張
られること、また塗工液Aの乾燥速さが両端と中央部で
異なることにより両端部23の塗工液Aの濃度が高くな
り両端部23に塗工液Aが溜まりやすくなると推測され
る。結果的には、ローラ本体22表面の両側の端部23
(ローラ本体の端から5mm〜15mmの範囲)にかけ
て20〜50マイクロメートル(μm)の塗工膜24の
膨らみ24aが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ローラ本体の両端部に
塗工膜の膨らみがあると、例えば、感光体ドラムに対し
て導電性ローラを添接した場合に、感光体ドラムと導電
性ローラとの間に隙間を生じ、画像が不鮮明となるなど
の問題がある。
【0007】この問題に対して従来は、ローラ本体の長
さを製品寸法に比べてやや長く形成し、塗工膜の膨らみ
が生じた両端部分を切除することで対応していた。しか
し、この方法は材料に無駄が生じて不経済なうえに、両
端部分を切除する余分な作業が増え生産効率が低下する
という欠点がある。
【0008】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、塗工液を塗工する工程で塗工膜の直線状またはスパ
イラル状の液切れ跡がほとんど生じることがなく、しか
も両端部に塗工膜の膨らみがない導電性ローラを効率よ
く提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために本発明の導電性ローラの製造方法は、ローラ成形
体を、水平に保った状態で、移動方向に対し傾斜させて
配置された塗工槽にオーバーフローしながら貯留された
塗工液面に、ローラ本体の始端から5〜10mmを残し
た位置より接触し、回転させながら移動して終端より5
〜10mmの長さを残して塗工し、つづけて塗工液を塗
工していない両端部に前記塗工液の溶媒と同種の溶剤を
塗布し、前記ローラ本体の表面を乾燥することを特徴と
する。
【0010】ローラ成形体の移動方向に対し傾斜させて
配置された塗工槽を使用することにより、ローラ本体に
一端部(始端)から他端(終端)まで順次塗工すること
ができ、回転させながら移動し塗工することにより、直
線状の液切れ跡を残さず塗工できる。ローラ本体を水平
に保ち塗工槽に接近して移動させることにより、塗工槽
に接することなくオーバーフローする塗工液面に接触塗
工する。この始端および終端においてローラ本体の端部
を5〜10mm残して塗工することにより、つづけて溶
剤を塗工する範囲を確保する。
【0011】塗工液を塗工した後つづけて塗工液が乾燥
しない間に、塗工液を塗工していないローラ本体の両端
部に、前記塗工液の溶媒と同種の溶剤を塗布することに
より、塗工液の溶剤側への移動が計られ、塗工液の端部
の膨れが解消される。溶剤を塗工した後、塗工液、溶剤
を乾燥させて導電性ローラを完成する。
【0012】この導電性ローラの製造方法では、従来の
ように膨らみを生じることを前提に、ローラ本体を仕上
げ長さより長く形成し、塗工後切除する必要がなく、材
料および切除工数の無駄がなくなり、生産効率がよくな
る。
【0013】請求項2に記載の導電性ローラの製造方法
は、前記塗工槽の側辺が平面視平行四辺形であり、ロー
ラ移動方向に傾斜して交差する側辺である傾斜側辺がロ
ーラの軸心方向に対して30°以上の角度で交差し、前
記ローラの移動方向に平行な側辺である平行側辺の間隔
が前記ローラ本体の塗工液を塗工する幅に相当する間隔
であることを特徴とする。
【0014】塗工槽の側辺が平面視平行四辺形であっ
て、ローラ移動方向に交差する傾斜側辺を、ローラ移動
方向に対して30°以上傾斜させることにより、ローラ
本体が塗工液面より離間するとき生じるスパイラル状の
液切れ跡(凹凸、うねりともいう)のピッチを小さくし
てその表面のスパイラル凹凸の高さを所定高さ(例え
ば、5μm以下)に抑えることができ、画像を安定させ
ることができる。ローラ移動方向に平行な平行側辺の間
隔をローラ本体の塗工液を塗工する幅に相当する間隔と
することにより、この塗工液面に沿って通過するローラ
本体の両端部を、所定の幅(5〜10mm)を残して塗
工する。
【0015】請求項3に記載の導電性ローラの製造方法
は、前記塗工液を塗布しないローラ本体の両端部に溶剤
を塗布する方法が、前記ローラ本体を回転させながら前
記溶剤をスプレー装置により塗布することを特徴とす
る。スプレー装置は小さく構造が簡単であり、塗工槽に
接近して取り付けることができ、塗工液が乾燥する前に
溶剤を塗布することができる。これにより溶剤と塗工液
とが容易に混ざり合い、塗工膜の端部が膨れることを防
止できる。
【0016】請求項4に記載の導電性ローラは、前記塗
工液を塗工しないローラ本体の両端部に塗布する溶剤が
メチルエチルケトン(MEKともいう)またはジメチル
ホルムアルデヒド(DMFともいう)もしくはこれらの
混合物であることを特徴とする。ローラ本体の材質は例
えばNBR,EPDM,ウレタンゴム、シリコンゴム、
エピクロルヒドリンゴム、CR等であり、塗工液は、例
えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂等
を溶質とし、溶媒として例えばMEK、DMF等が使用
され、ローラ本体の端部に塗布する溶剤としては塗工液
の溶質が移動しやすい点で、同種の溶剤、即ち、ME
K,DMFが好ましく使用される。
【0017】請求項5に記載の導電性ローラは、電子写
真装置等に使用される現像ローラ、帯電ローラ、転写ロ
ーラ等の導電性ローラであって、両端の一部を残した軸
体の外周に導電弾性体からなる円筒状のローラ本体と塗
工液膜とを同心に形成し、この塗工液膜の軸方向端部に
中央部の塗工液を溶剤で誘導して乾燥させたローラの軸
方向中央部と両端部の外径差が10μm以下であること
を特徴とする。
【0018】弾性体からなるローラ本体の両端部の各端
から中央部方向に5〜10mmの範囲を残して塗工液を
塗工し塗工液膜(乾燥前の塗工膜をいう)を形成し、こ
の塗工液膜を形成されない範囲に溶剤が塗布され、塗工
液膜の端部に凝集する塗工液を更に溶剤部分に移動する
ことにより、乾燥後の塗工膜の厚さは、塗工膜端部から
ローラ本体端部に向かって順次に薄くなり、膨らみを生
じない。このようにしてローラの軸方向中央部と両端部
の外径差を10μm以下とする。これによって現像ロー
ラ等として使用してもローラ端部において隙間を生じて
画像が不鮮明となることがない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の導電性ローラとそ
の製造方法に係る実施の形態を図面を参照して説明す
る。図1(a)は本発明の実施例としての導電性ローラ
1の全体の断面図であり、塗工膜4は強調のため厚く表
している。図1(b)はその一端部を拡大して示す部分
断面図である。
【0020】図1(a)に示すように、本例の導電性ロ
ーラ1は、ゴム等の弾性体からなる円筒状のローラ本体
2と、このローラ本体2の中心を貫通する軸体3と、ロ
ーラ本体2の表面に塗工された塗工膜4とを備えてい
る。軸体3は図1(b)に示すように、外周にローラ本
体が同心に形成される丸棒状の軸本体3aとその両端中
心に突設され小径で短寸の軸端部3bとで構成されてお
り、ローラ本体2の両端から軸本体3aの一部および軸
端部3bが外方に突出している。
【0021】導電性ローラ1の具体的寸法は限定するも
のではないが、ローラ本体2が全長で200mm〜40
0mm(本例では250mm)で、図1(b)に示すよ
うに、直径dは6mm〜16mm程度(本例では6.9
mm)であり、ローラ本体2の厚みtは半径方向で1.
0〜5.0mm(本例では1.0mm)であり、塗工さ
れた塗工膜4の厚みpは半径方向で0.05mm前後で
ある。塗工膜4の厚さは、その端部(塗工膜端部4a)
において膨らみを生じることがなく、先端部4bが最小
限のRを形成するのみである。これによって、感光ドラ
ムに当接した場合においても先端部近傍まで均一に当接
される。
【0022】図2(a)に塗工槽5の平面図を示し、塗
工槽本体6は、上方からみて平行四辺形であり、導電性
ローラ1の移動方向(矢印x)に平行な側辺である平行
側辺6aと、導電性ローラ1の移動方向に傾斜して交差
する傾斜側辺6bとを有し、傾斜側辺6bが導電性ロー
ラ1の軸心方向yに対してα°傾斜している。塗工槽本
体6の周囲には側溝7が形成され、塗工槽本体6をオー
バーフローする塗工液はこの側溝7に回収され回収管8
に集められ、この塗工液は図示しない流動手段(粘度調
整を含む)を経て液供給管9より塗工槽本体6に再供給
する。塗工液は、ウレタン系樹脂、アクリル系フッ素系
樹脂など、目的に応じた溶質を使用し、これらを容易に
溶解しかつ乾燥しやすいMEK,DMF等の溶媒により
所定の粘度に調整している。
【0023】図2(b)に塗工槽5の正面図(一部断面
図)を示すように、導電性ローラ1はその外周面を塗工
層5の側辺上端に接近させて水平に支持され、塗工槽5
をオーバーフローする図示しない塗工液の表面に接触し
ている。なお、ローラ本体2の両端部12は塗工槽5の
平行側辺6aより外方に突出され、この部分には塗工液
が塗工されない。両端部12は後で溶剤を塗布する部分
であって、5〜10mmであることが好ましい。塗工し
ない範囲がローラ本体の端から5mm未満では、従来の
塗工膜の膨らみを解消するに必要な量の溶剤を塗布する
ことができず、この範囲が10mm位を超えると塗工膜
の厚さが薄くなる範囲が大きくなり画像形成に影響を及
ぼすことがある。
【0024】この塗工槽5を用いてローラ本体2に塗工
液を塗工する手順を図3を参照して説明する。図3
(a)は塗工開始時を示し、図3(c)は終了時を、図
3(b)は塗工途中の平面図を示す。図3(a)に示す
ようにローラ本体2はその軸心yを、平行四辺形の塗工
槽5の傾斜側辺6bに対して傾斜角αで交差させてい
る。ローラ本体2と塗工槽5の平行側辺6aとの位置関
係は、図3(c)に示すようにローラ本体2の長さLは
塗工槽5の幅wより大きく、ローラ本体2の両端部12
は塗工液を塗工しない部分として塗工槽5より突出して
いる。なお、塗工槽5による塗工条件は、例えば、ロー
ラ移動速度=3.9mm/sec、回転数=37rp
m、塗工液は粘度=300〜400mPa・sec、固
形分=12〜15重量%である。なお、ローラ本体2の
軸心yと傾斜側辺6bとの傾斜角αは30°以上とする
ことにより、ローラ本体2の表面の塗工膜のうねり(凹
凸)は5μm以下となっている。
【0025】図4を参照しながら、塗工液を塗工しない
部分(ローラ本体の両端部12、端部12ともいう)に
溶剤11を塗工する経過を説明する。まず、図4(a)
に示すように、ローラ本体2に塗工槽により塗工液を塗
工したあと、少し膨らんでいる塗工膜4(見やすくする
ために厚さを過大に表している)の端部4aに隣り合う
塗工液を塗工していない端部12にスプレー10により
溶剤11を塗布する。溶剤11を塗布するタミングは、
ローラ本体2が塗工液面より離間した直後(10秒以内
が望ましい)であって、ローラ本体2を回転させながら
塗布する。図4(b)は端部12に溶剤11が塗布され
盛り上がった状態を示し、図3(c)は端部12の溶剤
11の向かって(矢印m)に塗工膜4を形成しつつある
塗工液が移動して、塗工膜4の端部の膨らみ4aは減少
している状態を示す。更に時間の経過とともに塗工膜4
を形成しつつある塗工液が移動し、乾燥して図4(d)
に示すように、端部12には端部に至るに従って薄くな
る塗工膜4が形成され、膨らみ4aは解消される。
【0026】図6に塗工膜の厚さを測定した結果を示
し、図6(a)に本発明の製造方法で製造された導電性
ローラの塗工膜の厚さを示し、図6(b)に従来の製造
方法により製造された導電性ローラの塗工膜の厚さを示
す。測定方法は、非接触型の外径測定機であって、導電
性ローラの軸心に平行にレーザー発振部を一定速度で移
動させ、レーザー発振部の上側エッジ位置からローラ表
面までの距離を測定し、長手方向に0.5mmピッチで
測定した。この測定機は、(株)キーエンス社製:レー
ザー外径測定機・LS−5000を用いた。
【0027】図6(a)に示すように本発明の製造方法
による導電性ローラの端部における塗工膜の厚み差dは
約5μmとなり、図6(b)に示す従来の製造方法によ
る塗工膜の厚み差d’は約50μmであり、大幅に減少
されている。なお、表中厚さおよび位置の数値は指標で
示す。
【0028】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の導電性ローラとその製造方法には、次のような
効果がある。
【0029】請求項1に記載の導電性ローラの製造方法
は、ローラ本体を所定の形状・寸法の塗工槽により、両
端部に均一な塗工液を塗工しない部分を残して塗工し、
つづけて、この塗工液を塗工しない部分に溶剤を塗布す
ることにより、塗工された塗工液と溶剤は容易に混ざり
合い、塗工液を塗工した塗工膜の端部に膨らみを生じ
ず、ローラ本体全長にわたりほぼ均一な塗工膜を有する
導電性ローラが得られる。これによってローラ本体を所
定寸法より長く形成して塗工膜端部の膨らみを取り除く
作業はなくなり、材料の低減にもつながる。
【0030】請求項2に記載の導電性ローラの製造方法
は、前記塗工槽が平面視平行四辺形であり、この塗工槽
の傾斜側辺をローラ本体軸心方向に対して傾斜角度を3
0°以上とすることにより、ローラ本体が塗工液面より
離間するとき生じやすい塗工膜表面のうねりを解消する
ことができる。更に、平行な側辺の間隔をローラ本体の
塗工液を塗工する幅に相当する間隔とし、塗工液面にロ
ーラ本体を回転させながら移動させることにより、ロー
ラ本体の両端部に均一な塗工液を塗工しない部分(両端
より5〜10mm)を残して塗工する。
【0031】請求項3に記載の導電性ローラの製造方法
は、導電性ローラを回転させながら塗工液を塗工しない
部分にスプレー装置により溶剤をスプレーする。溶剤は
ローラ全周にわたり均一に塗工され、かつ、簡単なスプ
レー装置により塗布できるので、塗工槽に接近する狭い
場所にも容易に取り付けることができる。
【0032】請求項4に記載の導電性ローラの製造方法
は、ローラ本体の両端部の塗工液を塗工しない部分に塗
工する塗工液の溶媒と同種の溶剤として、MEK、DM
Fが塗布されているので、溶剤と塗工液とはきわめて早
く分散、混合され、ローラ本体端部の塗工膜には膨らみ
が生じない。
【0033】請求項5に記載の導電性ローラでは、塗工
液がローラ本体の両端部が所定の範囲を残して塗工さ
れ、この両端部に溶剤が塗布されることにより、塗工液
と溶剤が互いに分散混合して、ローラ本体に塗工された
塗工膜の端部に膨らみが生ぜず、ローラ本体の中央部と
端部との塗工膜の厚み差は10μm以下である。これに
よって導電性ローラを感光ドラム等に添接したとき両者
は全長にわたり均一に当接し、均一な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ローラの長さ方向断面図を示
し、図1(a)は全体図であり、図1(b)は一端部の
部分拡大断面図である。
【図2】本発明の導電性ローラの製造方法に使用される
塗工槽を示し、図2(a)は平面図であり、図2(b)
は一部断面で示す正面図である。
【図3】本発明の導電性ローラの製造方法について、塗
工されているローラ本体と塗工槽との位置関係を示す平
面図であり、図3(a)は塗工開始時であり、図3
(b)は塗工途中であり、図3(c)はローラ本体が塗
工液より離間する直前である。
【図4】本発明の導電性ローラの製造方法において、ロ
ーラ本体端部12に溶剤11をスプレーした後の溶剤お
よび塗工液の動きを説明する部分断面図であり、図4
(a)は溶剤11をスプレーしている状態を示し、図4
(b)は溶剤がローラ本体端部12に付着した状態であ
り、図4(c)は塗工液の一部が端部12に移行してい
る状態であり、図4(d)は塗工液が移行し乾燥を終了
した状態である。
【図5】従来の製造方法による導電性ローラの端部の部
分断面図である。
【図6】導電性ローラの塗工膜の厚さの測定結果であ
り、図6(a)は本発明に係る導電性ローラの塗工膜の
厚さであり、図6(b)は従来の導電性ローラの塗工膜
の厚さである。
【符号の説明】
1:導電性ローラ 2:ローラ本体 3:軸体 4:塗工膜 4a:塗工膜端部 5:塗工槽 6:塗工槽本体 6a:平行側辺 6b:傾斜側辺 7:側溝 8:回収管 9:供給管 10:スプレー 11:溶剤 12:ローラ本体の両端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/02 101 G03G 15/02 101 4F040 15/08 501 15/08 501D 15/16 103 15/16 103 (72)発明者 泉 央 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 Fターム(参考) 2H071 BA43 DA06 DA08 DA09 2H077 AD06 FA13 FA22 FA25 2H200 FA13 FA19 HA02 HA28 HB12 HB22 HB43 HB45 HB46 JA02 JA23 JA25 JA26 JB10 LC04 MA03 MB01 3J103 AA01 AA13 AA32 AA51 BA41 CA03 EA20 FA15 FA18 GA02 GA57 HA04 HA43 HA48 HA54 4D075 AB02 AB12 AB39 BB24Z BB65Z CA22 CA48 DA15 DB35 DC18 EA07 4F040 AA05 AA06 AB05 BA45 CC02 CC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端の一部を残した軸体の外周に導電弾
    性体であるローラ本体を同心に積層し、このローラ本体
    の外周全長にわたり外径がほぼ等しくなるように塗工膜
    を形成した電子写真装置等に使用される導電性ローラの
    製造方法であって、 ローラ成形体を、水平に保った状態で、移動方向に対し
    傾斜させて配置された塗工槽にオーバーフローしながら
    貯留された塗工液面に、ローラ本体の始端から5〜10
    mmを残した位置より接触させ、回転させながら移動し
    て終端より5〜10mmの長さを残して塗工し、つづけ
    て塗工液を塗工していない両端部に前記塗工液の溶媒と
    同種の溶剤を塗布し、前記ローラ本体の表面を乾燥する
    ことを特徴とする導電性ローラの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記塗工槽の側辺が平面視平行四辺形で
    あり、ローラ移動方向に傾斜して交差する側辺である傾
    斜側辺が前記ローラ成形体の軸心方向に30°以上の角
    度で交差し、前記ローラ移動方向に平行な側辺である平
    行側辺の間隔が前記ローラ本体の塗工液を塗工する幅に
    相当する間隔である請求項1に記載の導電性ローラの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記塗工液を塗布しないローラ本体の両
    端部に溶剤を塗布する方法が、前記ローラ本体を回転さ
    せながら前記溶剤をスプレー装置により塗布する請求項
    1または2に記載の導電性ローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記塗工液を塗工しないローラ本体の両
    端部に塗布する溶剤がメチルエチルケトンまたはジメチ
    ルホルムアルデヒドもしくはこれらの混合物である請求
    項1〜3のいずれかに記載の導電性ローラの製造方法。
  5. 【請求項5】 電子写真装置等に使用される現像ロー
    ラ、帯電ローラ、転写ローラ等の導電性ローラであっ
    て、両端の一部を残した軸体の外周に導電弾性体からな
    る円筒状のローラ本体と塗工液膜とを同心に形成し、こ
    の塗工液膜の軸方向端部に中央部の塗工液を溶剤で誘導
    して乾燥させたローラ本体の軸方向中央部と両端部の外
    径差が10μm以下であることを特徴とする導電性ロー
    ラ。
JP2001331969A 2001-10-30 2001-10-30 導電性ローラとその製造方法 Pending JP2003131465A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001331969A JP2003131465A (ja) 2001-10-30 2001-10-30 導電性ローラとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001331969A JP2003131465A (ja) 2001-10-30 2001-10-30 導電性ローラとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003131465A true JP2003131465A (ja) 2003-05-09

Family

ID=19147459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001331969A Pending JP2003131465A (ja) 2001-10-30 2001-10-30 導電性ローラとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003131465A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006276479A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Tokai Rubber Ind Ltd 転写ロール及びその製造方法
CN100386697C (zh) * 2002-11-27 2008-05-07 迪姆可有限责任公司 环形金属结构及其生产方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100386697C (zh) * 2002-11-27 2008-05-07 迪姆可有限责任公司 环形金属结构及其生产方法
JP2006276479A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Tokai Rubber Ind Ltd 転写ロール及びその製造方法
JP4543995B2 (ja) * 2005-03-29 2010-09-15 東海ゴム工業株式会社 転写ロールの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4521459A (en) Coating method and apparatus
JP2000329137A (ja) 樹脂ローラ及びその製造方法
JP3990467B2 (ja) 管状物の製造方法及び管状物
CN1479655A (zh) 对基底进行涂敷的方法
JP2003131465A (ja) 導電性ローラとその製造方法
JP3309621B2 (ja) ローラの製造方法
JP4068449B2 (ja) 塗膜形成装置及び塗膜形成方法
JP2003131453A (ja) 導電性ローラとその製造方法
JP2665795B2 (ja) ロールコーティング方法
CN1442237A (zh) 涂覆装置和涂覆方法
JP4601918B2 (ja) 塗工用ダイヘッド、塗工装置及び塗工用ダイヘッドの製造方法
JP4726583B2 (ja) 円筒状基体への塗布装置及び塗布方法、並びに電子写真感光体の製造方法
JPH10216591A (ja) ロール塗布方法およびその装置
JP3855896B2 (ja) 電子写真用無端ベルトの製法
JP2001170532A (ja) ロール塗布装置
JPH04110066A (ja) ローラの製造方法
JPH0312261A (ja) 円筒状物体の塗布方法
JP2004050025A (ja) 塗工用ダイヘッド
JPH04134918U (ja) ローラ外周面の塗布材の塗布方法及び塗布装置
JP3519963B2 (ja) 無端状ベルトの形成装置
JP2692915B2 (ja) ゴム被覆ローラの製造方法
JP3763959B2 (ja) 無端ベルトの製造方法
JPH105674A (ja) 塗膜形成方法
JPH0377985A (ja) ゴム被覆ローラの製造方法
JPH11237799A (ja) 無端ベルトの製造方法