JP2003128395A - 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両 - Google Patents

産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両

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JP2003128395A JP2001326656A JP2001326656A JP2003128395A JP 2003128395 A JP2003128395 A JP 2003128395A JP 2001326656 A JP2001326656 A JP 2001326656A JP 2001326656 A JP2001326656 A JP 2001326656A JP 2003128395 A JP2003128395 A JP 2003128395A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラを荷役作業に応じた撮影位置に移動配
置することで、適切な撮影画像を提供し、提供した撮影
画像を通して荷役作業を効果的に支援できる産業車両に
おける荷役作業支援装置を提供する。 【解決手段】 フォークリフトのマストに沿って昇降す
るキャリッジにはカメラが昇降可能に設けられており、
カメラはフォークの根元付近に配置される格納位置と下
降位置とに移動配置される。揚高Hが所定閾値Ho 以下
ではカメラは格納位置に配置される(S120,S150) 。揚高
Hが閾値Ho 以上になると、カメラは荷取作業であれば
格納位置に保持され、荷置作業であれば下降位置に配置
される(S120,S130,S150,S160) 。また荷置作業時にカメ
ラが荷役対象に付されたマークに対し所定距離Xo 以下
の距離に接近するとカメラは格納位置に配置される(S14
0,S150) 。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフト等
の産業車両において、フォーク等の荷役機器の作業エリ
アを撮影するカメラを備えた産業車両における荷役作業
支援装置及び産業車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、この種の産業車両であるフォー
クリフトは、多段式のマストを車体に備え、フォーク等
の荷役機器を有したキャリッジがマストに沿って昇降可
能に設けられている。例えば棚の高所で荷取りや荷置き
をする際は、運手者は高所(例えば3〜6メートル)を
仰ぎ見ながらフォークが荷役対象(棚面またはパレッ
ト)に位置合わせされたかどうかを目視で確認しつつ荷
役レバーを操作する必要がある。しかし、高所を下方か
ら仰ぎ見ながらフォークが荷役対象に位置合わせされた
かを目視で判断することは非常に困難で、熟練者でもこ
の位置合わせに時間を要し作業効率がかなり低下すると
いう問題があった。
【0003】例えば米国特許5586620号には、フ
ォークリフトのキャリッジにカメラを取り付け、フォー
ク正面に見える棚やパレット等の様子を撮影した画像
を、運転席の表示装置の画面で見られるようにし、高所
でのフォークの位置合わせ作業を支援する装置が開示さ
れている。カメラはキャリッジに対し昇降機構を介して
昇降変位可能かつバネで下方に付勢された状態で取り付
けられていた。キャリッジが最下降位置付近まで下降す
るとマスト側に設けられたプレートに当たってカメラが
バネの付勢力に抗して上昇して保護位置に格納される。
このため、フォークが最下降位置から少し上昇するとカ
メラがキャリッジから下降してフォーク正面の撮影がで
き、フォーク下降時には最下降位置に達する前にカメラ
が上昇して保護位置に格納され、カメラが床面に衝突す
ることが回避される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置では、フ
ォークが最下降位置に下降する過程でプレートに当たっ
てカメラを保護位置に格納する機械的構造を採用してい
たため、カメラが保護位置から下降するときの高さ(フ
ォーク最下降位置より少し上方の高さ)以上の揚高で
は、常にカメラがキャリッジから下方に突出した状態に
あった。つまり、カメラの撮影位置は、荷取作業でも荷
置作業でもフォークに対して所定距離下方の位置に固定
であった。カメラをフォークから所定距離下方に配置す
るのは、荷置作業時にフォーク上の荷に遮られることな
くフォーク正面を撮影するためである。
【0005】ところで、フォークの位置合わせを支援す
る観点からは、フォークの差込部と同じ高さの視点で撮
影された画像が提供されることが望ましい。特にカメラ
の撮影を遮る荷がフォーク上に無い荷取作業では、フォ
ークの差込部と同じ高さにカメラを配置することが望ま
しい。しかし、従来装置では上述したようにカメラの撮
影位置が固定であったため、荷取作業時にもカメラがフ
ォークの下方から荷置作業時と同じだけ突出した状態に
あった。カメラが下方に突出した状態にあると、荷役作
業時にカメラが周辺物と干渉する恐れがあり、この発生
頻度はカメラのキャリッジからの突出量および突出頻度
(又は突出時間)が多いほど増すことになる。このた
め、従来装置では、カメラが周辺物と干渉し易いうえ、
荷取作業時にフォーク下方の低いアングルからの撮影を
余儀なくされていたという問題があった。なお、荷役作
業に応じた適切な撮影アングルが確保されないという問
題は、カメラがキャリッジ等から突出する構成であるか
否かに拘わらず起こり得る問題である。
【0006】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであって、その第1の目的は、カメラを荷役作業
に応じた撮影位置に移動配置することで、荷役作業に応
じた適切な撮影画像を提供し、提供した撮影画像を通し
て荷役作業を効果的に支援できる産業車両における荷役
作業支援装置及び産業車両を提供することにある。
【0007】第2の目的は、第1の目的を達成するに当
たり、荷役作業時にカメラが周辺物と干渉することをな
るべく回避することを可能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、荷役機器が移
動可能に設けられた産業車両に適用される。特に請求項
3〜11の発明では、荷役機器を有するキャリッジがマ
ストに沿って昇降可能に設けられた産業車両に適用され
る。
【0009】前記第1の目的を達成するため、請求項1
に記載の荷役作業支援装置では、移動機構によって、カ
メラを荷役作業に応じた撮影位置に移動可能に支持す
る。カメラを移動配置するためのアクチュエータと、荷
役作業を判別するための検出を行う検出手段と、アクチ
ュエータを駆動制御する制御手段とを設ける。制御手段
は、検出手段の検出結果から判別される荷役作業に応じ
た撮影位置にカメラが配置されるようにアクチュエータ
を駆動制御するように構成される。なお、「荷役作業に
応じた撮影位置」とは、荷役作業に適したアングル(例
えば撮影対象を撮影するのに都合のよいアングル)から
撮影できるように撮影アングルの適切化を目的として設
定された撮影位置である場合と、荷役作業の様子や対象
(撮影対象)を何らかの障害物等に遮られることなく目
標箇所の撮影を確実にする目的で設定された撮影位置で
ある場合とを含む。荷役作業に応じて撮影位置が決まる
のであればどちらのケースでも構わないし、それ以外の
理由で荷役作業に応じた撮影位置を決めるものであって
もよい。また、荷役作業毎に撮影位置がすべて異なる必
要はなく、二つの異なる撮影位置が少なくとも設定され
ていれば、複数(3つ以上)の荷役作業の中に撮影位置
が一致するものがあっても構わない。以下の請求項につ
いても同様である。また運搬作業には空荷時の走行作業
も含まれる。
【0010】この発明によれば、検出手段の検出結果か
ら判別される、運搬作業を含む荷役作業に応じた撮影位
置にカメラは配置される。よって、荷役作業に応じた適
切な撮影画像を提供することにより荷役作業を効果的に
支援できる。
【0011】前記第1の目的を達成するため、請求項2
に記載の荷役作業支援装置では、移動機構によって、荷
役機器の作業エリアを撮影するカメラを、車両に移動可
能に支持する。カメラを移動させるためのアクチュエー
タと、荷役作業を判別するための検出を行う検出手段
と、アクチュエータを駆動制御する制御手段とを設け
る。制御手段は、検出手段の検出結果から判別される荷
役作業に応じた撮影位置にカメラが配置されるようにア
クチュエータを駆動制御するように構成される。
【0012】この発明によれば、検出手段の検出結果か
ら判別される荷役作業に応じた撮影位置にカメラは配置
される。よって、荷役作業に応じた適切な撮影画像を提
供することにより荷役作業を効果的に支援できる。
【0013】前記第1及び第2の目的を達成するため、
請求項3に記載の荷役作業支援装置では、移動機構によ
って、荷役機器の作業エリアを撮影するカメラを、マス
トを昇降するキャリッジに対し移動可能に支持する。カ
メラをキャリッジに対し移動させるアクチュエータと、
荷役作業が荷取作業か荷置作業かを判別するための検出
を行う検出手段と、アクチュエータを駆動制御する制御
手段とを設ける。制御手段は、検出手段の検出結果から
荷取作業と判別されたときにはカメラをキャリッジから
突出しない格納位置に配置し、荷置作業と判別されたと
きにはカメラをキャリッジから突出する突出位置に配置
するようアクチュエータを駆動制御するように構成され
る。突出位置は、荷置きすべき荷に遮られることなくカ
メラの撮影エリアが必要なだけ確保されるように設定さ
れる。ここで、「必要なだけ」とは、必要箇所(例えば
目標箇所)が撮影されれば足りる意味であり、例えば必
要箇所が撮影され得るのであれば、カメラの撮影画像の
例えば半分以上の部分が荷に遮られても構わない。
【0014】この発明によれば、検出手段の検出結果か
ら荷取作業と判別されたときにはカメラがキャリッジか
ら突出しない格納位置に配置される。一方、荷置作業と
判別されたときにはカメラがキャリッジから突出する突
出位置に配置される。従って、カメラは荷置作業のとき
だけキャリッジ18から突出するのみで、その突出する
頻度が少なく済むので、カメラが周辺物と干渉すること
をなるべく回避することが可能となる。
【0015】前記第1及び第2の目的を達成するため、
請求項4に記載の荷役作業支援装置では、昇降機構によ
って、荷役機器の作業エリアを撮影するカメラを、キャ
リッジから下方に突出しない格納位置と、キャリッジか
ら下方に突出する下降位置との間をキャリッジに対し昇
降可能に支持する。カメラをキャリッジに対し昇降させ
るアクチュエータと、荷役作業が荷取作業か荷置作業か
を判別するための検出を行う検出手段と、荷役機器の揚
高を検出する揚高検出手段と、アクチュエータを駆動制
御する制御手段とを設ける。制御手段は、揚高検出手段
の検出結果により荷役機器の揚高が所定閾値未満の低揚
高にあると判断されたときはカメラを格納位置に配置す
るようにアクチュエータを駆動制御するように構成され
る。また荷役機器の揚高が所定閾値以上の揚高にあると
判断されたときは、検出手段の検出結果から荷取作業と
判別されたときにカメラを格納位置に配置し、荷置作業
と判別されたときにカメラを下降位置に配置するように
アクチュエータを駆動制御するように構成される。ここ
で、制御手段が行うカメラの移動配置制御は、カメラの
所定位置(格納位置・下降位置)への配置が完了するこ
とが必須な訳ではなく、カメラの所定位置への配置のた
めの始動を含むものである。例えば揚高が所定閾値を超
えたらカメラの下降位置への下降を開始したり、揚高が
所定閾値未満になったらカメラの格納位置への上昇を開
始するものであってもよい。
【0016】この発明によれば、揚高検出手段の検出結
果により荷役機器の揚高が所定閾値未満の低揚高にある
と判断されたときには、荷役作業内容に依らずカメラは
格納位置に配置される。つまり、荷役機器が低揚高にあ
るときは、カメラはキャリッジから突出する状態に配置
されない。そして、荷役機器が所定閾値以上の揚高にな
って始めてカメラは荷役作業に応じた撮影位置に移動配
置される。すなわち、荷役作業が荷取作業であればカメ
ラは格納位置に配置され、荷置作業であればカメラは下
降位置に配置される。従って、カメラがキャリッジから
突出状態に配置されるのは、荷役機器が所定閾値を超え
る揚高にあるときに限られるので、カメラがキャリッジ
から突出する頻度をなるべく減らすことが可能となる。
よって、カメラが周辺物と干渉する不都合をなるべく少
なくすることができる。また荷役機器が高所にあるとき
に必要となるカメラ撮影による荷役作業の支援は適切に
なされる。また、荷役機器が所定閾値未満の低揚高にな
ると、カメラはキャリッジから突出しない格納位置に格
納されるように駆動されるので、例えばキャリッジを最
下降させたときにカメラが床面などに衝突することが回
避される。
【0017】請求項5に記載の荷役作業支援装置では、
請求項4に記載の発明において、所定閾値は、荷役機器
が所定閾値の揚高から最下降位置に下降し終わるまで
に、カメラが下降位置から格納位置へ格納完了し得る揚
高値に設定されている。
【0018】この発明によれば、請求項4に記載の発明
の作用において、荷役機器が所定閾値未満の低揚高にな
るとカメラが格納位置に配置されるようにアクチュエー
タが駆動制御され、キャリッジが最下降位置に下降し終
わるまでに、カメラの格納位置への移動が完了する。
【0019】前記第1及び第2の目的を達成するため、
請求項6に記載の荷役作業支援装置では、移動機構によ
って、荷役機器の作業エリアを撮影するカメラを、キャ
リッジから突出しない格納位置と、キャリッジから突出
する突出位置との間をキャリッジに対し移動可能に支持
する。荷役作業が荷取作業か荷置作業かを判別するため
の検出を行う検出手段と、カメラが荷役対象に接近した
ことを検出する接近検出手段と、カメラをキャリッジに
対し移動させるアクチュエータを駆動制御する制御手段
とを設ける。制御手段は、検出手段の検出結果から荷取
作業と判別されたときにはカメラを格納位置に配置し、
荷置作業と判別されたときにはカメラを突出位置に配置
するとともに、接近検出手段の検出結果によりカメラが
荷役対象に設定距離以内に接近したと判断されたときは
カメラを格納位置に配置するように、アクチュエータを
駆動制御する。
【0020】この発明によれば、検出手段の検出結果か
ら荷取作業と判別されたときにはカメラはキャリッジか
ら突出しない格納位置に配置される。一方、荷置作業と
判別されたときにはカメラはキャリッジから突出する突
出位置に配置される。接近検出手段の検出結果によりカ
メラが荷役対象に設定距離以内に接近したと判断された
ときは、カメラは格納位置に配置される。従って、カメ
ラが荷役対象に近づいたときに荷役対象やその周辺物と
干渉することがなるべく回避される。
【0021】請求項7に記載の荷役作業支援装置では、
請求項3又は6に記載の発明において、移動機構はカメ
ラをキャリッジに対し昇降可能に支持する昇降機構であ
る。アクチュエータはカメラをキャリッジに対し昇降さ
せるために駆動される。突出位置は、荷役機器に積載又
は把持された荷に遮られず荷役対象を必要なだけ撮影可
能に前記キャリッジから下方に突出する下降位置であ
る。ここで、「必要なだけ」とは、荷役対象の必要な箇
所が撮影されれば足りる意味であり、例えば必要な箇所
が撮影され得るのであれば、カメラの撮影画像のかなり
の部分が荷に遮られても構わない。
【0022】この発明によれば、荷置作業時にはカメラ
が下降位置に配置されることで、荷役機器に積載または
把持された荷に遮られず荷役対象の少なくとも必要箇所
が撮影され、荷取作業時にはカメラはキャリッジに格納
される。
【0023】請求項8に記載の荷役作業支援装置では、
請求項4、5及び7のいずれか一項に記載の発明におい
て、昇降機構は、カメラを荷役機器の幅方向中央部にお
いて上下方向に昇降可能に支持するリニアスライド機構
である。
【0024】この発明によれば、請求項4、5及び7の
いずれか一項に記載の発明の作用に加え、カメラは荷役
機器の幅方向中央位置をリニアガイド機構により昇降す
るので、カメラの昇降位置によらずその撮影位置が荷役
機器の幅方向中央位置に保たれる。例えばカメラの撮影
画像を用いると荷役機器の位置合わせがし易い。
【0025】請求項9に記載の荷役作業支援装置では、
請求項8に記載の発明において、昇降機構は、カメラを
アクチュエータと作動連結された状態で吊り下げ支持す
る可撓性動力伝達部材と、カメラを下方へ付勢する付勢
手段とを備えている。
【0026】この発明によれば、請求項8に記載の発明
の作用に加え、カメラが突出状態にあるときに周辺物に
衝突したり、アクチュエータが故障などで万一格納でき
なくなってカメラが床面に仮に衝突しても、その衝突時
にカメラを吊り下げている可撓性動力伝達部材が撓むこ
とによってカメラに伝わる衝撃が緩和される。またアク
チュエータにも衝撃が伝わりにくくなる。また付勢手段
によって下方へ付勢されることでカメラに必要な下降速
度が確保され易くなる。さらに付勢手段が弾性的に付勢
するもの(例えばガスダンパやゴム、バネ等)である場
合、付勢手段によっても衝撃が吸収されるので、カメラ
に衝撃が伝わりにくくなる。なお、ここでいう「付勢手
段」は、カメラを下方へ付勢するものであれば足り、弾
性付勢するものである必要は必ずしもなく、例えば重力
によって下方へ付勢するウェイト(錘)の類でも構わな
い。
【0027】請求項10に記載の荷役作業支援装置で
は、請求項3〜9のいずれか一項に記載の発明におい
て、キャリッジはマストに沿って昇降する昇降部材と、
昇降部材に対し傾動可能に設けられた傾動部材と、傾動
部材に対し車幅方向に移動可能に設けられたサイドシフ
タと、傾動部材に対しサイドシフタを車幅方向に移動さ
せるサイドシフト駆動手段とを備える。カメラは、荷役
機器が一体に取り付けられているサイドシフタに対し昇
降可能に設けられている。
【0028】この発明によれば、請求項3〜9のいずれ
か一項に記載の発明の作用に加え、カメラは荷役機器が
一体に取付けられているサイドシフタと共に左右に移動
し、サイドシフタに対し昇降するので、荷役機器の左右
方向においては常に同じ位置から作業エリアを撮影でき
る。このため、例えばカメラが撮影した撮影画像を用い
て荷役機器の位置合わせ支援をするときには位置合わせ
がし易くなる。
【0029】請求項11に記載の荷役作業支援装置で
は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発明におい
て、検出手段には、荷役機器に積載又は把持された荷の
有無を検出する荷検出手段を用いる。制御手段は、荷検
出手段により荷が検出されれば荷置作業と判別し、荷が
検出されなければ荷取作業と判別し、その判別結果に応
じてアクチュエータを駆動制御する。
【0030】この発明によれば、荷検出手段により荷役
機器における荷の有無を検出することにより、荷置作業
か荷取作業かを判別するので、荷役作業の判別を比較的
簡単に行える。
【0031】請求項12に記載の荷役作業支援装置で
は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の発明におい
て、カメラが撮影した画像を表示する表示手段を備えて
いる。この発明によれば、請求項1〜11のいずれか一
項に記載の発明の作用に加え、カメラにより撮影された
画像を表示手段で見ることができる。よって、撮影画像
を見ることで荷役作業を効果的に支援できる。
【0032】請求項13に記載の荷役作業支援装置で
は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発明におい
て、カメラが撮影した画像データを基に荷役作業支援の
ための画像処理を行う画像処理手段を備えている。
【0033】この発明によれば、請求項1〜12のいず
れか一項に記載の発明の作用に加え、カメラにより撮影
された画像データが画像処理手段により画像処理され、
この画像処理結果を用いて荷役作業の支援が行われる。
【0034】請求項14に記載の荷役作業支援装置で
は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発明におい
て、カメラは、荷役対象を位置検出するために作業エリ
アに設けられたマークを撮影するものである。カメラが
撮影した画像データを基にマークの画像認識処理をする
ことにより荷役対象の位置を割り出す位置検出手段を備
えている。
【0035】この発明によれば、請求項1〜12のいず
れか一項に記載の発明の作用に加え、カメラによって荷
役対象を位置検出するために作業エリアに設けられたマ
ークが撮影される。カメラにより撮影された画像データ
を基に位置検出手段によってマークの画像認識処理がな
され、この画像認識処理により荷役対象の位置が割り出
される。そして、割り出された荷役対象の位置(位置デ
ータ)を用いて荷役作業の支援が行われる。
【0036】請求項15に記載の産業車両は、請求項1
〜14のいずれか一項に記載の荷役作業支援装置を備え
ている。この発明によれば、産業車両は請求項1〜14
のいずれか一項に記載の荷役作業支援装置を備えるの
で、請求項1〜14のいずれか一項に記載の発明と同様
の作用が得られる。
【0037】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を産業車両としてのフォークリフトに具体化した第1の
実施形態を図面に従って説明する。
【0038】図1に示すように、産業車両としてのリー
チ型フォークリフト(以下、フォークリフトという)1
は、例えば工場内での荷役作業をするために使用され
る。荷役作業として、例えば工場内に立設された棚に対
して荷役機器としてのフォーク2を昇降させて荷取りお
よび荷置き作業を行う。荷取り作業は、棚に格納された
荷を載せたパレットにフォーク2を差し込んで荷取りす
る作業で、フォーク2をパレットの差込穴に位置合わせ
する必要がある。また荷置き作業は、フォーク2上に載
せた荷(パレット)を棚の棚面に置く作業で、フォーク
2を棚面の上方所定高さ(棚面から例えば10〜20c
m上方の高さ)に位置合わせする必要がある。
【0039】このフォークリフト1は前二輪・後一輪駆
動の3輪車タイプであり、左右の前輪(従動輪)4は、
車体3の前部から前方へ延出する左右一対のリーチレグ
5の先端部にそれぞれ取付けられている。後側一輪は操
舵輪を兼ねた駆動輪(以下、駆動操舵輪という)6とな
っており、駆動操舵輪6は車体3に配備されたバッテリ
7を電源として駆動される走行用モータ8の動力により
走行駆動される。なお、後輪として駆動操舵輪6を補助
するキャスタ(図示せず)も設けられている。
【0040】車体3の後部右部分には立席タイプの運転
席9が設けられている。運転席9の側方(左隣)に立設
された収容ボックス3Aの上面にはハンドル(ステアリ
ングホイール)10が設けられている。ハンドル10を
操作することで駆動操舵輪6は操舵される。
【0041】車体3の前部には、荷役装置(マスト装
置)11が左右一対のリーチレグ5に沿って前後方向に
移動可能に装備されている。荷役装置11には車体3の
底部に配設されたリーチシリンダ(油圧シリンダ)12
のピストンロッド12aが連結されており、リーチシリ
ンダ12の駆動により荷役装置11は前後方向に移動
(リーチ動作)する。すなわち、従来技術で述べた米国
特許に開示の車両ではパンタグラフリーチ式であったの
に対し、本実施形態の車両は、マストリーチ式を採用し
ている。
【0042】荷役装置11は多段式(本例では3段式)
マスト13と、リフトシリンダ14(片側のみ図示)と
を備えている。マスト13はアウタマスト15、ミドル
マスト16およびインナマスト17の3段がスライド可
能に係合されてなる。各マスト15,16,17は左右
一対のマスト材と両マスト材を連結するビーム材から構
成されている。
【0043】マスト13には、荷役用のキャリッジ18
が昇降可能に装備されている。キャリッジ18はインナ
マスト17に案内されると共にチェーン機構(図示せ
ず)を介してインナマスト17に吊り下げられた状態に
ある。マスト13の背後に配設された左右一対のリフト
シリンダ14が駆動されることにより、マスト13のス
ライド伸縮を伴ってキャリッジ18がマスト13に沿っ
て昇降する。但し、このマスト13はテレスコピック式
であり、キャリッジ18が最下降位置からマスト上端位
置まで上昇した後、はじめて多段式マスト13の伸長動
作が開始される。フォーク2は最高約6メートルまで上
昇する。
【0044】フォークリフト1には、高所(高揚高範
囲)でのフォーク2の位置合わせ操作を支援する荷役操
作支援装置(フォーク位置決め操作支援装置)20が設
けられている。荷役操作支援装置20は、キャリッジ1
8の前面中央部に装備されたカメラ昇降装置21を備え
る。カメラ昇降装置21は、そのハウジング22の下端
から下方へ出没する昇降式のカメラユニット23を備え
ている。ハウジング22はキャリッジ18の幅方向中央
部に縦長に延びた状態に組付けられ、その前面はバック
レスト24の前面とほぼ面一となっている。カメラユニ
ット23はそのケース25の下端部にカメラ(CCDカ
メラ)26を内蔵し、ケース25の前面下端部に撮影部
(レンズ部)26Aを有している。
【0045】カメラユニット23はハウジング22内に
格納された格納位置(図2参照)と、図1に示す下降位
置(図3参照)との二位置間を昇降する。ハウジング2
2の前面下部には、格納位置に配置されたカメラユニッ
ト23の撮影部26Aと相対する位置に撮影窓22Aが
形成されており、格納位置からでもカメラ26によって
フォーク2の前面(作業エリア)の画像を撮影できるよ
うになっている。つまりカメラ昇降装置21ではカメラ
26によって格納位置と下降位置の二位置からフォーク
2の真正面(前正面)の画像を撮影できる。
【0046】ルーフ27には運転席9に立つ運転者から
よく見える位置に表示装置(液晶ディスプレイ装置(L
CD))28が取り付けられている。荷役作業時にカメ
ラ26によって撮影されたフォーク真正面の棚やパレッ
トの画像が、表示装置28の画面に映し出されるように
なっている。
【0047】以下、キャリッジ18およびカメラ昇降装
置21の構成について説明する。ここで、図2,3はキ
ャリッジの正面視を示し、図2はカメラユニットの格納
状態、図3はカメラユニットの下降状態をそれぞれ示
す。また図4はキャリッジの側断面視、図5はカメラ昇
降装置の一部分解斜視をそれぞれ示す。
【0048】まずカメラ昇降装置21が取付けられてい
るキャリッジ18の構造について、図4に基づいて説明
する。キャリッジ18は、リフトブラケット(昇降部
材)30、フィンガバー(傾動部材)31、サイドシフ
タ32、バックレスト24およびフォーク2から構成さ
れる。なお、フォーク2はアタッチメントであるため、
荷役作業の用途に応じて他のアタッチメントと交換可能
である。
【0049】リフトブラケット30はマスト13間に昇
降可能に配備されている。すなわちリフトブラケット3
0はインナマスト17の案内面(内面)上を転動するロ
ーラ30A(図4に示す)をその両側面に複数個(2
個)ずつ備え、チェーン(図示せず)により昇降可能に
吊り下げ支持されている。フィンガバー31はリフトブ
ラケット30に対し前後に傾動可能な状態で支持されて
いる。
【0050】サイドシフタ32はフィンガバー31に対
し左右にスライド可能な状態で取付けられている。すな
わちフィンガバー31の上下両端に固定された車幅方向
に延びる上下一対の支持レール33に対し、サイドシフ
タ32の二本のガイドレール34がそれぞれ係合するこ
とで、サイドシフタ32はレール33に沿って車幅方向
(左右方向)にスライド可能となっている。バックレス
ト24はサイドシフタ32の上部に固定されている。ま
たフォーク2はサイドシフタ32に着脱可能に取り付け
られている。
【0051】リフトブラケット30には、フィンガバー
31を傾動させるティルトシリンダ35が配設されてい
る。ティルトシリンダ35が駆動されることでフィンガ
バー31は傾動動作し、これによってフォーク2がティ
ルト動作する。またフィンガバー31の上部にはサイド
シフト駆動手段としてのサイドシフトシリンダ36が設
けられており、そのピストンロッド36Aはサイドシフ
タ32と連結されている。サイドシフトシリンダ36が
駆動されることにより、サイドシフタ32はフィンガバ
ー31に対してその幅中心(図3における▼印)から左
右に一定距離(例えば50〜100mm内の設定値)ず
つ相対移動可能となっている。
【0052】次に、カメラ昇降装置21の構成を、図2
〜図5に基づいて詳述する。カメラ昇降装置21は、サ
イドシフタ32の幅中央部に組付けられた左右一対のガ
イドレール40A,40Bを備えている。カメラユニッ
ト23は、左右のガイドレール40A,40Bに案内さ
れて昇降可能に支持されている。カメラユニット23の
ケース25は断面コ字形の柱状で、その底部にカメラ2
6の収容空間を区画する隔壁25Aが形成されている。
【0053】ケース25の左右側壁には、それぞれ上下
2個ずつのローラ(ローラベアリング)41が回転可能
に設けられている。各ローラ41はガイドレール40
A,40B上を転動する。ケース25の左右側壁におい
て上下一対のローラ41間に固定されている樹脂ブロッ
ク42は、スラスト荷重を受けたときの軸受として機能
し、ローラ41にスラスト荷重がかからないようにガイ
ドレール40A,40Bの内壁と摺接する。
【0054】バックレスト24には、左右のレール40
A,40Bの上側領域にアクチュエータとしての電動モ
ータユニット(電動アクチュエータ)43が配設されて
いる。電動モータユニット43は、電動モータ44、ギ
ヤボックス45およびドラム46を備えている。ドラム
46内には可撓性動力伝達部材としてのワイヤ47が巻
回されている。ドラム46から下方へ延びるワイヤ47
はケース25の幅中心線上に位置し、その下端はテンシ
ョナー48を介してケース25の内壁に連結されてい
る。電動モータ44が正逆転駆動されることにより、ギ
ヤボックス45を介してドラム46が正逆転をし、ドラ
ム46に巻回されたワイヤ47が巻き取りおよび繰り出
しされることにより、ケース25(カメラユニット2
3)が昇降する。
【0055】またケース25内には付勢手段としてのガ
スダンパ49が配設されている。ガスダンパ49の基端
部は、左右のガイドレール40A,40Bの上端部を連
結するビーム材50(図4参照)に固定されている。ガ
スダンパ49はケース25の幅中心位置に上下に延びる
状態に配置され、その下端側に位置するピストンロッド
51がケース25の隔壁25Aに連結固定されている。
ガスダンパ49はケース25を下方へ押圧付勢する。
【0056】また図4に示すように、サイドシフタ32
には、カメラユニット23が格納位置(上昇位置)に配
置されたことを検知する上限位置検知スイッチ55と、
カメラユニット23が下降位置に配置されたことを検知
する下限位置検知スイッチ56とがそれぞれ配設されて
いる。2つの位置検知スイッチ55,56は、ケース2
5の左右の側壁背面に高低差(凹凸)をつけた加工面の
被検知部(凸面)を検知し、カメラユニット23の上限
位置と下限位置とをそれぞれ検知する。電動モータユニ
ット43は、各位置検知スイッチ55,56の検知信号
を基に停止制御される。なお、ケース25にドグを取り
付けて被検知部とすることもできる。
【0057】ケース25内にはケーブルベア(登録商
標)57が設けられており、カメラ26の電気配線はケ
ーブルベア57の中を通って配線されている。カメラ2
6の電気配線は電動モータユニット43や各種スイッチ
55,56などの他の電気配線と共に、インナマスト1
7に取着されたプーリ(図示せず)を経由して車体3内
のコントローラ58と接続されている。なお、ガイドレ
ール40A,40B、ローラ41、ワイヤ47、ガスダ
ンパ49などにより、リニアスライド機構、移動機構及
び昇降機構が構成される。
【0058】カメラ昇降機構(リニアスライド機構)と
して、電動モータユニット43とカメラユニット23を
ワイヤ47とダンパ49を使用して連結する連結構造を
採用している。このため、フォーク2を最下降する際
に、万一電源故障等でカメラユニット23が下降位置に
配置されたままになあってカメラユニット23が床面に
衝突したとしても、その際の衝撃力はワイヤ47が弛む
こととガスダンパ49の衝撃吸収作用により小さく緩和
される。よって、カメラ26および電動モータ44に加
わる衝撃が極力小さく抑えられ、カメラ26および電動
モータ44の破損の心配がなくなる。
【0059】また、電動モータユニット43からワイヤ
47が繰り出される際、カメラユニット23はその自重
加速に加えガスダンパ49の付勢力によって速やかに下
降する。カメラユニット23の昇降速度はガスダンパ4
9のストローク速度により制御されるためほぼ一定とな
る。また、ワイヤ47とケース25との連結部に介装さ
れたテンショナー48によってワイヤ47は常に張力が
付与された状態に保たれる。このため、ワイヤ47の弛
みが原因で電動モータユニット43のドラム46内で起
こるワイヤ47の乱巻きなどの不具合が発生し難くなっ
ている。
【0060】運転席9の前部に設置されたインストルメ
ントパネル上には、図6に示す操作レバー(マルチレバ
ー)61が設けられている。操作レバー61は、これ1
つで走行操作と荷役操作の全ての操作を可能とするもの
で複数種類の操作部を備えている。
【0061】操作レバー61は、インストルメントパネ
ル上の所定箇所に形成されたスロット62に沿って前後
方向に傾動するレバー本体63を備えている。レバー本
体63は操作しない状態では同図に示す中立位置にバネ
(図示せず)の付勢力により復帰する。レバー本体63
の上端部にはグリップ64が車幅方向に対し30度〜6
0度程度の角度をもって傾斜する姿勢に取付けられてい
る。グリップ64の左端部には、略円筒形のノブ65が
軸線Cを中心に回転可能に設けられている。またグリッ
プ64の左部分前縁にシーソースイッチ66が、グリッ
プ64の左部分背面に十字スイッチ67が、グリップ6
4の左部分前面に作動スイッチ68がそれぞれ設けられ
ている。グリップ64は、運転者が右肘を付いた状態で
右手により握られる。グリップ64を握った状態では、
親指でノブ65と十字スイッチ67を操作でき、人差し
指でシーソースイッチ66を操作でき、中指で作動スイ
ッチ68を操作できる。なお、同図における円内がA方
向から見た十字スイッチ67である。
【0062】グリップ64を握った右手でレバー本体6
3を前方に傾けるとフォークリフト1が前進し、レバー
本体63を後方に傾けるとフォークリフト1が後進す
る。ノブ65に形成された突起65Aを親指で上方へ押
してノブ65を上側に回すとフォーク2が上昇し、親指
で突起65Aを下方へ押してノブ65を下側に回すとフ
ォーク2が下降する。また、人差し指でシーソースイッ
チ66の前端を押すと荷役装置11が前方に移動し、人
差し指でシーソースイッチ66の後端を押すと荷役装置
11が後方に移動する。十字スイッチ67は上下・左右
の4方向に操作可能になっており、上下方向の操作でマ
スト13のティルトを操作し、左右方向の操作でサイド
シフトを操作する。親指で十字スイッチ67の上端部を
押すとマスト13が前傾し、十字スイッチ67の下端部
を押すとマスト13が後傾する。また親指で十字スイッ
チ67の右端部を押すとフォーク2が右方向に移動し、
十字スイッチ67の左端部を押すとフォーク2が左方向
に移動する。なお、作動スイッチ68は、後述するフォ
ーク自動位置合わせ制御を行うときに運転者が操作する
ためのものである。
【0063】図7に示すように、荷役対象である棚70
とパレット71には、フォーク2を荷取位置または荷置
位置に位置合わせするときの位置目標に用いられるマー
クM1,M2が付されている。パレット71に付された
マークM1はパレット位置検出用で、パレット71の2
つの差込穴71A間の中央部に付されている。一方、棚
70に付されたマークM2は棚位置検出用で、棚部(ビ
ーム)72の正面中央部に付されている。ここで、マー
クM1とマークM2は同図から分かるように白黒模様の
図形からなり、互いに白黒が反転しただけの同じ図形と
なっている。カメラ26により撮影されたマークM1
(またはM2)の画面上の位置からフォーク2と荷役対
象(パレット71または棚部72)の左右(Y方向)・
上下(Z方向)のずれ量を算出し、そのずれ量を無くす
ようにフォーク2を荷役対象に自動で位置合わせするフ
ォーク自動位置合わせ制御が行われる。なお、パレット
71に載置された荷73を含めて荷役対象となる。
【0064】次に、荷役操作支援装置20の電気的構成
を図8に基づいて説明する。荷役操作支援装置20は、
制御手段としてのコントローラ58を備える。コントロ
ーラ58は、画像制御部76、荷役制御部77、駆動回
路78,79およびソレノイド駆動回路80を備えてい
る。
【0065】画像制御部76には入力側にカメラ26が
接続され、その出力側には表示装置28およびスピーカ
81が接続されている。画像制御部76は、カメラ26
から入力される映像信号(画像信号)を基に表示装置2
8の画面にカメラ26が撮影した画像を表示させる。ま
た画像制御部76は、マークM1,M2を画像認識する
画像認識処理(テンプレートマッチング処理)をし、表
示装置28の画面に設定された画面座標系におけるマー
クM1,M2の位置座標を求め、この位置座標データを
基に幾何学変換を行ってカメラ26とマークM1,M2
の相対位置座標(実座標系)を求める。そして、この相
対位置座標データを基にフォーク2を荷取位置または荷
置位置に位置合わせするために必要な上下方向および左
右方向の各移動量をそれぞれ算出する。このフォーク自
動位置合わせ処理については後で詳述する。また、スピ
ーカ81は所定の情報を音声ガイドで知らせるために用
いられる。
【0066】一方、荷役制御部77には、上限位置検知
スイッチ55、下限位置検知スイッチ56、マルチレバ
ー61のレバー用ポテンショメータ82、ノブ用ポテン
ショメータ83およびスイッチ66,67,68、さら
に揚高検出手段としての揚高センサ84、荷検出手段と
しての荷重センサ85、ティルト角センサ86などが接
続されている。また荷役制御部77には、駆動回路7
8,79を介して電動アクチュエータ43および荷役モ
ータ(電動モータ)87がそれぞれ接続されるととも
に、ソレノイド駆動回路80を介してオイルコントロー
ルバルブ88に組付けられた各種電磁比例弁89〜92
のソレノイドが接続されている。
【0067】荷役制御部77は、各ポテンショメータ8
2,83、スイッチ66,67からの信号を基に電磁比
例弁89〜92の電流値制御と荷役モータ87の駆動制
御を行う。荷役モータ87の作動により荷役ポンプ(油
圧ポンプ)93が駆動されることでオイルコントロール
バルブ88に作動油が供給される。マルチレバー61か
らの各操作信号を基に各電磁比例弁89〜92が比例制
御され、リフトシリンダ14、リーチシリンダ12、サ
イドシフトシリンダ36、ティルトシリンダ35が油圧
制御されることで、マルチレバー61によりフォーク2
の昇降操作、リーチ操作、サイドシフト操作、ティルト
操作が可能となっている。
【0068】荷役制御部77は、マルチレバー操作時の
荷役制御の他、カメラユニット23の昇降制御と、フォ
ーク自動位置合わせ制御とを司る。フォーク自動位置合
わせ制御は、フォーク2が一定揚高(設定揚高(例えば
約2メートル))以上にある高所での荷役作業時のみ実
行される。
【0069】揚高センサ84は、フォーク2が設定揚高
以上の高さ(揚高)にあるか否かを検出するもので、例
えば設定揚高でオン・オフが切換わる揚高スイッチから
なる。揚高センサ84の検出揚高が設定揚高(所定閾値
Ho )以上のときに限りフォーク自動位置合わせ制御は
行われる。なお、揚高センサ84は、フォーク2の揚高
を連続的に検出可能なセンサであってもよい。例えば揚
高センサ84として、キャリッジ18の昇降に合わせて
ワイヤが繰出し・巻取りされるリールの回転量を検出す
るリール型揚高センサや、リフトシリンダ14内の油中
を伝播する超音波がピストンに反射して戻るまでの時間
計測からシリンダストロークを検出する超音波式揚高セ
ンサを採用することができる。
【0070】荷重センサ85は、フォーク2に積載され
た荷73の重量(荷重)を検出するもので、本実施形態
ではリフトシリンダ14内の油圧を検出する圧力センサ
からなる。荷重センサ85はフォーク2上の荷73の重
量に応じた電圧値の検出信号を出力する。
【0071】ティルト角センサ86は、フォーク2の水
平姿勢にあるときの角度(水平角)を基準とした傾斜角
を検出するもので、例えばポテンショメータからなる。
フォーク自動位置合わせ制御が行われるときには、荷役
制御部77はティルト角センサ86の検出値を基にフォ
ーク2が水平姿勢に配置されるようにティルトシリンダ
35を駆動制御する。
【0072】荷役制御部77は荷重センサ85の検出値
Wが閾値Wo 以下であると「荷無し」と判定し、その検
出値Wが所定の閾値Wo を超えると「荷有り」と判定す
る。つまり、荷役制御部77は、荷の有無から荷役作業
を判定し、W≦Wo が成立するときはフォーク2が荷無
し状態で行われる「荷取作業」であると判定し、W>W
o が成立するときはフォーク2が荷有り状態で行われる
「荷置作業」であると判定する。荷役制御部77は、荷
重センサ85の検出値を基に判定される荷役作業が「荷
取作業」であると判断したときは「荷取りモード」を設
定し、「荷置作業」であると判断したときは「荷置きモ
ード」を設定する。この荷役モードの設定処理は一定時
間(例えば数10msec. )ごとに実行される。荷重セン
サ85の検出値Wにはキャリッジ18等の重量分も含ま
れるので、空荷のときの検出値またはその検出値に少し
余裕をみた値が閾値Wo に設定されている。例えばパレ
ット71のみを積んだときに「荷有り」と判定される閾
値Wo を設定することが望ましい。
【0073】荷役制御部77は、揚高センサ84の検出
値から把握されるフォーク2の揚高Hが所定閾値Ho
(例えば約2メートル)を超える揚高条件(揚高H>H
o )成立と判断したときに限り、フォーク自動位置合わ
せ制御の起動準備モードに入る。起動準備モードに入る
と、荷役作業に応じた撮影位置にカメラ26を配置する
カメラユニット23の昇降制御の開始が許可される。
【0074】カメラユニット23はフォーク2の揚高H
が所定閾値Ho (=2m)未満のときは格納位置に配置
されている。揚高Hが所定閾値Ho (=2m)を超え起
動準備モードに入ると、カメラユニット23は「荷取り
モード」であれば格納位置に配置され、「荷置きモー
ド」であれば下降位置に配置される。一方、揚高Hが所
定閾値Ho (=2m)以下になって起動準備モードから
抜けると、カメラユニット23は格納位置に配置され
る。
【0075】起動準備モードに入る揚高条件(H>Ho
(=2メートル))を設定しているのは、フォーク2が
最下降位置に達するまでにカメラユニット23の格納位
置への上昇を完了させるためである。カメラユニット2
3を確実に格納させるため上昇を開始しなければならな
い最低の揚高Hmin は、カメラユニット23の格納所要
時間T1秒、フォーク2の最大下降速度V1とすると、
揚高Hmin =V1×T1で表され、この揚高Hmin に少
し余裕をみた揚高Ho (=Hmin +ΔH)以下では、カ
メラユニット23の上昇動作を強制し、カメラユニット
23の床面への衝突を回避するよう設定している。よっ
て、所定閾値Ho 以下の揚高ではフォーク自動位置合わ
せ制御が行われないが、フォーク2の低揚高時は、運転
者の目線からでもフォーク2が棚やパレットに対して位
置合わせされたかどうかをある適度正確に判断できるた
め、荷役作業上特に不都合はない。
【0076】本実施形態では、荷役モードに応じて撮影
位置を切り替える理由は、以下のとおりである。荷取作
業(荷取モード)時は、フォーク2の差込部(荷載置
部)と略同じ高さからの視点で撮影できるように、図2
に示すようにカメラ26をフォーク2の根元付近に配置
する。このフォーク2の根元付近にカメラ26が配置さ
れる「格納位置」では、カメラ26(カメラユニット2
3)はフォーク2(つまりキャリッジ18)の下方へは
突出しないようにフォーク2より上方位置に格納され
る。一方、荷置作業(荷置モード)時は、格納位置から
ではフォーク2上の荷が邪魔になって作業エリアを撮影
できないので、荷が撮影の邪魔にならないアングルから
撮影できるように、図3に示すようにカメラ26をフォ
ーク2の下方所定距離の位置(下降位置)に配置する。
この「下降位置」では、カメラ26(カメラユニット2
3)がフォーク2(つまりキャリッジ18)の下方へ突
出した状態にある。
【0077】フォーク自動位置合わせ制御は、フォーク
2の揚高Hが所定閾値Ho (=2m)を超える高所での
荷役作業に利用される。運転者はマルチレバー61のノ
ブ65を操作してフォーク2を上昇させ、表示装置28
の画面を見ながら目標とする荷役対象71(72)に対
しフォーク2を大雑把に位置合わせする。この際、揚高
Hが所定閾値Ho を超えた時点で起動準備モードに入
り、荷取モードであればカメラユニット23はそのまま
格納位置に保持され、荷置モードであればカメラユニッ
ト23は下降位置に下降する。起動準備モードでは荷役
対象71(72)に付されたマークM1(M2)の画像
認識処理による位置検出が逐次行われ、フォーク2の大
雑把な位置合わせを完了したときには、目標とする荷役
対象71(72)とフォーク2とのずれ量が演算されて
いる。この状態で作動スイッチ68を操作すると、フォ
ーク2を荷役対象71(72)に対して位置合わせする
フォーク自動位置合わせ制御が始動される。
【0078】荷役制御部77は、作動スイッチ68が操
作された操作信号を入力すると、フォーク自動位置合わ
せ制御を始動させる旨を画像制御部76に通信により伝
える。画像制御部76は、画像認識処理の開始の旨の始
動指令データと、荷取りモードか荷置きモードかを知ら
せる荷役モードデータなどを荷役制御部77から入力す
る。
【0079】画像制御部76は、表示処理部95、画像
処理部96、描画表示部97、描画データ記憶部98お
よび音声合成部99を備える。表示処理部95は、カメ
ラ26により撮影された画像が画面に映し出されるよう
にカメラ26から入力した映像信号を同期をとって表示
装置28に出力する。また音声合成部99は、音声アナ
ウンスなどのための音声合成処理を行ってスピーカ81
に音声信号を出力する。また表示処理部95からの画像
データが画像処理部96に入力される。
【0080】画像処理部96は、画面上のマークM1,
M2の位置を割り出す画像認識処理と、その割り出した
マーク位置を基に車両(フォーク2)と荷役対象との位
置関係を演算する。画像処理部96は、画像認識処理部
101、テンプレート記憶部102、画像演算部103
および表示位置決定部104を備えている。
【0081】画像認識処理部101は、テンプレート記
憶部102に記憶されたテンプレートデータを用いたパ
ターンマッチング法による画像認識処理を行う。画像演
算部103は、画像認識処理の結果から画面座標系にお
けるマークM1(M2)の位置座標を演算する。
【0082】表示位置決定部104は、表示装置28の
画面上に描画を表示する表示位置(描画位置)を算出す
る処理を行う。例えばマークの輪郭枠を描く描画位置
や、フォーク2を荷役対象に位置合わせするうえで画面
上でマークM1(M2)の位置合わせ目標とすべき目標
マーク(移動目標点)の描画位置を計算する。描画表示
部97は表示位置決定部104から描画位置データを受
け付けると、描画データ記憶部98からその描画内容に
対応する描画データ(画像データ等)を読み出し、表示
処理部95に描画信号を送りその描画の画像を撮影画像
上の指定された描画位置に重ね合わせるように表示させ
る。音声合成部99は、描画のタイミングに同期して必
要であれば運転者に音声アナウンスをスピーカ81から
発生させる。
【0083】画像認識処理部101は、荷役モードデー
タに基づき認知される荷役モードが、荷取モードであれ
ばパレット位置検出用マークM1を認識対象とするパタ
ーンマッチング処理を行い、荷置モードであれば棚位置
検出用マークM2を認識対象とするパターンマッチング
処理を行う。テンプレート記憶部102には、マークM
1を認識対象とする際のテンプレートT1と、マークM
2を認識対象とする際のテンプレートT2(いずれも図
9を参照)とが記憶されている。画像認識処理部101
は、パターンマッチング処理を行う際、荷取モードであ
ればテンプレートT1を使用し、荷置モードであればテ
ンプレートT2を使用する。
【0084】図9は、マークとテンプレートを示す。同
図(a)はパレット位置検出用マークM1を示し、同図
(c)は棚位置検出用マークM2を示す。また同図
(b)がマークM1用のテンプレートT1、同図(d)
がマークM2用のテンプレートT2である。
【0085】マークM1はパターンP1,P1を2個並
べて構成され、マークM2はパターンP2,P2を2個
並べて構成されている。2つのマークM1,M2の各パ
ターンP1,P2は、互いに白と黒が反転した模様とな
っている。パターンマッチング処理に使うテンプレート
T1,T2は、パターンP1,P2と同じ模様を有す
る。
【0086】各パターンP1,P2は、一点を中心とし
て放射状に真っ直ぐ延びる複数本の境界線によって白と
黒に色分けされた模様である。本実施形態の各パターン
P1,P2は、正方形の2本の対角線を境界線として区
画された4つの領域を白と黒で色分けした模様である。
但し、テンプレートの四角形の辺に相当する外形線は模
様の一部ではない。マークM1,M2とカメラ26の距
離の違いに応じて画面28A上に映し出されるマークM
1,M2の大きさが変化しても、その撮影されたパター
ンP1,P2の中心部分には常にテンプレートT1,T
2と同サイズのパターンが存在することになる。よっ
て、1つのテンプレートT1,T2を用いただけのパタ
ーンマッチング処理によりマークM1,M2を画像認識
できるようになっている。
【0087】図10は画面上に設定された画面座標系を
示す。画面座標系では座標を画素の単位で取り扱い、同
図におけるHは画面28Aの横方向画素数であり、Vは
画面28Aの縦方向画素数である。画像認識処理部10
1は、同図(b)に示すように、画像データ上のマーク
M1を構成する2つのパターンP1,P1(P2,P
2)に対しテンプレートT1(T2)により2箇所でマ
ッチングし、各パターンP1,P1を認識する。画像演
算部103は、画像認識処理部101が認識した各パタ
ーンP1,P1の中心点(放射中心点)の座標(I1 ,
J1 ),(I2 ,J2 )を算出し、これら2つの座標値
を基にマークM1の重心(I,J)とパターンP1,P
1の中心間距離Dを求める。
【0088】画像演算部103にて算出されたデータ
(I,J,D)は、画像制御部76から荷役制御部77
に送られる。荷役制御部77は相対座標算出部105お
よび制御量算出部106を備え、フォーク2を荷役対象
に位置合わせするために必要なフォーク2の制御量(Y
およびZ方向移動量)を算出する。
【0089】相対座標算出部105は、データ(I,
J,D)を用いて、幾何変換を行って図7に示す実座標
系(XYZ座標系)におけるカメラ26とマークMとの
3次元相対位置座標(Xc,Yc,Zc)を計算する。
マークの重心を原点Oとするカメラ26の座標(Xc ,
Yc ,Zc )は、次式より算出される。 Xc ==−Hd/(2Dtan α) Yc =d/D(I−H/2) Zc =d/D(J−V/2) ここで、「α」はカメラ26の水平画角の2分の1、d
は実座標系においてマークM1の2つのパターンP1,
P1の中心間距離である。H,V,α,d値は既知の値
であるため、I,J,D値を算出すれば、座標(Xc,
Yc,Zc)が求まる。そしてこの実座標系で求めたカ
メラ26の相対座標(Xc,Yc,Zc)を基にフォー
ク2の位置ずれ量(制御量)を算出する。ここでXc は
マークMとカメラ26との距離Xocに相当し、本実施形
態では、荷置作業時にカメラ26がマークM2に所定距
離Xo 以内に接近したことを判断するために、Xc 値が
使用される。なお、カメラ26、画像認識処理部10
1、テンプレート記憶部102、画像演算部103およ
び相対座標算出部105により、カメラと荷役対象の接
近を検出する接近検出手段、並びに荷役対象の位置を検
出する画像処理手段及び位置検出手段が構成される。
【0090】相対座標算出部105は、データ(I,
J,D)を基にカメラ26とマークM1(M2)との相
対座標(Xc,Yc,Zc)を算出する。ここで、カメ
ラ26とフォーク2の位置関係は既知であり、パレット
71とマークM1,M2の位置関係も既知である。制御
量算出部106は、相対座標(Xc,Yc,Zc)およ
び既知情報を用いて、フォーク2を荷役対象71(7
2)の目標位置(荷取位置または荷置位置)に位置合わ
せするのに必要なフォーク2の上下方向(Y方向)およ
び左右方向(Z方向)の各移動量(各制御量)を算出す
る。
【0091】そして、荷役制御部77は、フォーク2の
上下・左右方向の各移動量を制御量指令値としてソレノ
イド駆動回路80に対し指令する。つまり、荷役制御部
77は、上下・左右方向の各制御量データを基にリフト
用電磁比例弁89とサイドシフト用電磁比例弁91を電
流値制御し、リフトシリンダ14とサイドシフトシリン
ダ36を駆動制御する。
【0092】この結果、リフトシリンダ14およびサイ
ドシフトシリンダ36が駆動制御され、フォーク2は上
下・左右方向に自動で位置合わせされる。このため、荷
取モードの際はフォーク2はパレット71の差込穴71
Aに位置決めされ、荷置モードの際はフォーク2は棚面
72Aから所定距離上方の目標位置に位置合わせされ
る。本実施形態では、フォーク2の上下・左右方向につ
いてのみ自動位置制御を行い、前後方向(リーチ方向)
については運転者の操作に任せている。もちろん、フォ
ーク2のリーチ動作も自動制御で行ってもよい。なお、
各制御部76,77は、マイクロコンピュータおよびメ
モリ(ROM等)に格納されたプログラムデータなどに
よって構成される。
【0093】荷役制御部77は、図11,図12にフロ
ーチャートで各々示す荷役作業判定ルーチンおよびカメ
ラ昇降制御ルーチンの各プログラムをメモリに記憶して
いる。各ルーチンは、荷役制御部77内のCPUにより
実行される。このCPUは、各ルーチンでの判定結果に
応じて、カメラ昇降制御およびフォーク自動位置合わせ
制御を実行する。CPUは荷役作業判定ルーチンにおい
て、これから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業である
かを判定する。そしてCPUはカメラ昇降制御ルーチン
において、その荷役作業の種別に応じた位置にカメラ2
6を配置するとともに、カメラ26(カメラユニット2
3)を所定条件(揚高条件・接近条件)成立時に格納位
置に格納する制御を実行する。そして揚高Hが所定閾値
Ho を超える高揚高範囲で作動スイッチ68が操作され
たときにフォーク自動位置合わせ制御を実行する。
【0094】以下、上記各ルーチンについて説明する。
まず荷役作業判定ルーチンについて、図11に基づいて
説明する。まずステップ(以下、単に「S」と記す)1
0では、荷重センサ85の検出値を取得する。
【0095】S20では、荷重Wが閾値Wo を超えるか
否かを判断する。荷重W≦Wo が成立すればS30に進
み。荷重W>Wo が成立すればS40に進む。S30で
は、これから行う荷役作業が「荷取作業」であると判定
する。
【0096】S40では、これから行う荷役作業が「荷
置作業」であると判定する。CPUはこのルーチンを所
定時間間隔毎に実行することで荷役作業の内容を常時判
定している。
【0097】次にカメラ昇降制御ルーチンについて、図
12に基づいて説明する。まずS110では、揚高セン
サ84の検出値を取得する。S120では、揚高Hが閾
値Ho を超える(H>Ho )か否かを判断する。揚高H
>Ho が成立すればS130に進み、揚高H≦Ho が成
立すればS150に進む。
【0098】S130では、荷役作業を判別する。荷置
作業であればS140に進み、荷取作業であればS15
0に進む。S140では、マークMとの距離Xocが所定
閾値Xo 以下(Xoc≦Xo )であるか否かを判断する。
Xoc≦Xo が成立したときはS150に進み、Xoc>X
oが成立するときはS160に進む。
【0099】S150では、カメラユニット23を格納
位置に配置するように電動モータユニット43を制御す
る。S160では、カメラユニット23を下降位置に配
置するように電動モータユニット43を制御する。
【0100】図13はカメラ昇降制御およびフォーク自
動位置合わせ制御の荷役動作を示すもので、同図(a)
はフォークが荷取位置に配置された状態、同図(b)は
フォークが荷置位置に配置された状態を示す。荷重セン
サ85の検出値(荷重)Wが閾値Wo 以下であるときは
(W≦Wo )、これから行う荷役作業が「荷取作業(荷
取モード)」であると判定される。一方、荷重センサ8
5の検出値(荷重)Wが閾値Wo を超えるときは(W>
Wo )、これから行う荷役作業が「荷置作業(荷置モー
ド)」であると判定される。
【0101】フォーク2の揚高Hが閾値Ho を超えて起
動準備モードに入ったときに、カメラ昇降制御が開始さ
れている。カメラ昇降制御は、フォーク2が揚高Hが閾
値Ho (=2m)に達したときに揚高センサ84から入
力される信号を指令信号として開始される。このとき、
これから行う荷役作業が荷取作業か荷置作業であるかが
荷重センサ85の検出値を基に判定される。すなわち荷
取モード(荷重W<Wo )のときは、カメラ26は同図
(a)に示す格納位置に配置される。一方、荷置モード
(荷重W≧Wo )のときは、カメラ26は同図(b)に
示す下降位置に配置される。このとき、カメラユニット
23を移動させる必要があるときに限り、電動モータユ
ニット43は駆動される。
【0102】荷取モードではテンプレートT1を読出し
てパレット位置検出用マークM1の画像認識処理を行っ
てマークM1の位置を求めるとともに、そのマーク位置
から決まるデータ(I,J,D)を基に、マークM1と
カメラ26の相対座標(Xc,Yc ,Zc )を求める。
そして、この相対座標(Xc ,Yc ,Zc )から決まる
上下および左右方向の各制御量をコントロールバルブ8
8に指令する。この結果、同図(a)に示すように、フ
ォーク2はパレット71の差込穴71Aに相対する状態
(揚高はHt )に配置される。
【0103】一方、荷置モードではテンプレートT2を
読出して棚位置検出用マークM2の画像認識処理を行っ
てマークM2の位置を求めるとともに、そのマーク位置
から決まるデータ(I,J,D)を基に、マークM2と
カメラ26の相対座標(Xc,Yc ,Zc )を求める。
そして、フォーク2を棚部72に対する荷置位置に配置
するためにこの相対座標(Xc ,Yc ,Zc )から決ま
る、上下および左右方向の各制御量をコントロールバル
ブ88に指令する。この結果、同図(b)に示すよう
に、フォーク2は棚面72Aから所定距離ΔLだけ上方
に位置する揚高Hp に配置される。
【0104】図13(c)に示すように、荷置位置にフ
ォーク2が位置合わせされた後、荷置作業のためにマス
ト13をリーチさせる。このとき、カメラ26とマーク
M2の距離が設定距離Lo(例えば50〜80cmの範
囲内の値)以下に接近すると、カメラ26は上昇する。
この結果、カメラ26が棚部72と干渉することが回避
される。そして、荷73が棚面72Aに置かれると、荷
重Wが閾値Wo 以下になるので荷取モードとなり、カメ
ラ26は上昇して格納位置に配置される。一方、荷取作
業を終えたときは、荷重Wが閾値Wo を超えるので荷置
モードとなり、カメラ26は下降位置に配置される。
【0105】図13(d)に示すように、フォーク2上
に荷73を載せた荷置きモードで、フォーク2を下降さ
せるときは、揚高Hが閾値Ho 以下になると、カメラ2
6の上昇が開始される。そして、フォーク2が最下降位
置に達するまでにカメラ26は格納位置に格納される。
従って、カメラ26が床面に当たることから保護され
る。なお、運搬作業(走行作業)中であっても空荷のと
きには、格納位置に配置されたカメラ26によって走行
先前方エリアが撮影され、その撮影画像が表示装置28
の画面28A上に表示される。
【0106】この実施の形態では、以下の効果が得られ
る。 (1)荷重センサ85の検出結果から荷取作業か荷置作
業かを判別し、カメラ26を荷取作業のときに格納位置
に配置し、荷置作業のときに下降位置に配置する。カメ
ラ26は荷役作業に応じた撮影位置に配置されるため、
荷役作業に応じた適切な撮影位置から作業エリアを撮影
できる。この結果、フォーク2の位置合わせ作業をする
うえで適切な画像を画面28A上で見たり、その適切な
画像データを使って荷役作業支援に的確な画像処理を行
うことができる。
【0107】(2)カメラユニット23を荷置作業時の
必要時のみ下降させるので、カメラ26がキャリッジ1
8から突出状態に配置される頻度をなるべく少なくする
ことができる。よって、キャリッジ18から突出状態
(下降位置)にあるカメラユニット23を、例えば運転
者が誤って周辺物(棚など)に当てる不具合をなるべく
減らすことができる。
【0108】(3)荷取作業時の格納位置では、フォー
ク2の差込部とほぼ同じ高さからパレット71の差込穴
71Aへの挿入方向(荷取操作方向(水平方向))に見
たカメラ視点で撮影することができる。よって、表示装
置28の画面28A上を通してフォーク2の差込部とほ
ぼ同じ高さの視点からパレット71の差込穴71Aを見
ることができるので、表示装置28の画面28Aを通し
て行われるフォーク2の位置合わせ作業を正確かつ短時
間に行うことができる。一方、荷置作業時の下降位置で
は、フォーク2上の荷73に遮られず作業エリアを撮影
することができる。よって、いずれの荷役作業でも作業
エリアを適切に撮影できる。
【0109】(4)フォーク間中央位置(フォーク幅方
向中央位置)から正面を撮影することでマークM1,M
2をなるべく幅方向中央に据えて撮影することが可能で
ある。さらにカメラ26は荷取作業時にフォーク2の根
本部近傍高さに位置してマークM1をほぼ正面に捉えマ
ークM1をなるべく上下方向中央に据えて撮影すること
ができ、またカメラ26は荷置作業時にフォーク2から
所定距離下方に位置してマークM2をほぼ正面に捉えマ
ークM2をなるべき上下方向中央に据えて撮影すること
ができる。よって、目標物(撮影対象)であるマークM
1,M2をほぼ中央に据えた広い領域を見ることができ
る。例えばフォーク2を目視などによりおおよそ位置合
わせした際にマークM1,M2が画面28A中に捉えら
れる頻度が多くなる。
【0110】(5)自動位置合わせ制御を実行する揚高
範囲を2メートルを超える範囲に設定したので、荷置作
業時であってもHo (=2m)の高さでまではカメラユ
ニット23が格納されたまま保持され、Ho (=2m)
を超えて始めてカメラユニット23が下降するので、こ
の点からもカメラ26が突出した状態に配置される頻度
を少なくすることができる。フォーク2の低揚高時は、
運転者の目線からでもフォーク2が棚やパレットに対し
て位置合わせされたかどうかをある適度正確に判断でき
るため、荷役作業上特に不都合はない。
【0111】(6)また揚高HがHo (=2m)以下に
なるとカメラユニット23の格納位置への移動(上昇)
を開始するので、フォーク2が最下降位置に達するまで
にカメラユニット23の格納を確実に完了することがで
きる。この結果、カメラユニット23が床面に衝突する
ことを確実に回避できる。よって、フォーク2の最下降
時にカメラユニット23が自動格納されることにより、
カメラ26の破損を防止できる。
【0112】(7)荷置作業のためマスト13をリーチ
させたときにカメラ26と棚部72(マークM2)との
距離Xocが設定距離Xo 以内に接近したことが検出され
ると(Xoc≦Xo )、カメラユニット23を格納位置に
格納する。よって、荷置作業時にカメラ26が棚部72
と干渉するなどの不都合を防ぐことができる。
【0113】(8)一対のフォーク2の幅方向中央部
(フォーク間中央部)に、カメラユニット23を上下方
向にスライドさせるリニアスライド機構を採用するの
で、カメラユニット23の昇降位置によらず、常にカメ
ラ26をフォーク2の幅方向中央部に配置することがで
きる。よって、画面28Aを通してフォーク2の位置合
わせを確認し易いうえ、カメラ26がマークMを撮影す
るときに斜めからではなくほぼ真正面でマークMを捉え
ることができるので、マークMの位置検出処理に誤差が
含まれにくくなり、パレット71や棚部72などの荷役
対象の位置検出精度をよくすることができる。
【0114】(9) ワイヤ47を介して吊り下げると
ともにガスダンパ49により下方へ押圧付勢した構成を
採用している。万一、電動モータユニット43が故障
し、フォーク2を最下降させる際にカメラユニット23
が下降位置から上昇しなかったとしても、カメラユニッ
ト23が床面に当たったときのカメラ26の衝撃はワイ
ヤ47の撓みとガスダンパ49によって吸収されるた
め、カメラ26の破損を防ぐことができる。また、この
際の衝撃は電動モータユニット43には伝わらず、電動
モータユニット43の破損も防止できる。
【0115】(10)荷役作業の判別処理は、荷重セン
サ85の検出値を基に行うので、例えばリミットスイッ
チなどの接触式スイッチにより荷の有無を判断する構成
に比べ、センサ85が壊れ難く信頼性が高い。
【0116】(第2の実施形態)次に第2の実施形態を
図14,図15に従って説明する。前記第1の実施形態
では、カメラユニット23が上下方向に直線上に昇降す
る昇降機構(リニアスライド機構)を採用したが、本実
施形態では、カメラ26を回動機構により昇降させる昇
降機構を採用する。また、本実施形態では、荷役作業だ
けでなく運搬作業を支援する目的でカメラ26によって
走行方向前方を撮影するようにしており、運搬作業に応
じたカメラ26の撮影位置が設定されている。なお、荷
役操作支援装置20は、昇降機構の具体方式が異なるこ
と以外は基本的に前記第1の実施形態と同様の構成であ
るので、特に異なる部分についてのみ説明する。
【0117】図14に示すよう、キャリッジ18にはカ
メラ26が先端に配置された所定長さの支持体110が
サイドシフタ32の端部を回動中心として回動可能に支
持されている。サイドシフタ32の背面にはギヤボック
ス111およびアクチュエータとしての電動モータ(電
動アクチュエータ)112が組付けられており、ギヤボ
ックス111の出力軸113に支持体110の基部が連
結されている。モータ112が駆動されることで支持体
110は基部を中心に回動するようになっている。支持
体110の回動位置には作業内容に応じて三位置が設定
されている。支持体110は、荷取作業のときに配置さ
れる荷取撮影位置(同図実線位置A)と、荷置作業のと
きに配置される荷置撮影位置(同図実線位置B)と、運
搬作業のときに配置される運搬位置(同図鎖線位置C)
との三位置の間を動く。
【0118】荷取撮影位置では、カメラ26はフォーク
2の差込部とほぼ同じ高さに配置される。また荷置撮影
位置では、カメラ26はフォーク2から所定距離下方に
配置され、フォーク2上の荷に遮られず作業エリアをカ
メラ26により撮影することが可能である。さらに運搬
位置では、カメラ26はサイドシフタ32の上方かつキ
ャリッジ18から突出しない位置に配置される。荷取撮
影位置と荷置撮影位置では、カメラ26はキャリッジ1
8から突出状態にある。また、荷取撮影位置Aからカメ
ラ26がキャリッジ8から突出しない位置まで上昇した
ところに待機位置が設定されている。
【0119】モータ112が正転駆動されると、支持体
110が運搬位置から同図における時計回り方向に回動
することでカメラ26は順次下降する。一方、モータ1
12が逆転駆動されると、支持体110が荷置撮影位置
から同図における反時計回り方向に回動することでカメ
ラ26は順次上昇する。
【0120】図15は荷役操作支援装置20の電気的構
成を示し、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成で
ある。但し、車速センサ115およびエンコーダ116
が追加されている。車速センサ115は運搬作業を判別
するために加えられたもので、エンコーダ116は支持
体110の回動角度を検出するために設けられたもので
ある。
【0121】コントローラ58は、荷重センサ85の検
出結果に基づき荷取作業と判別したときは、支持体11
0を荷取撮影位置に配置するように電動モータ112を
駆動制御する。一方、荷重センサ85の検出結果に基づ
き荷置作業と判別したときは、支持体110を荷置撮影
位置に配置するように電動モータ112を駆動制御す
る。本実施形態でも、揚高Hが所定閾値Ho を超えてか
ら支持体110はA,B位置に下降する。またカメラ2
6とマークMの距離Xocが所定距離Xo 以内に接近する
と、支持体110が上方へ回動するように電動モータ1
12を駆動し、カメラ26はA,B位置からキャリッジ
18から突出しない待機位置に移動配置される。
【0122】コントローラ58はエンコーダ116から
入力した検出パルスをカウントして支持体110の回動
角度を求めている。そしてカメラ26の撮影した画像デ
ータをその回動角度に応じて角度変換処理することで正
規の向きの画像に変換する。またマークMを位置検出す
るための画像認識処理は角度変換処理後の画像データを
基に行われる。このときカメラ26の座標を求めるとき
には回動角度のデータが用いられる。
【0123】フォーク2を下降させて揚高Hが閾値Ho
以下になると、コントローラ58は荷取撮影位置または
荷置撮影位置の回動姿勢にある支持体110を上方へ回
動させるように電動モータ112を駆動し、カメラ26
をキャリッジ18から突出しない待機位置まで上昇させ
る。またコントローラ58は、車速センサ115の検出
結果に基づく車速Vが設定速度を超えると、荷役作業か
ら運搬作業に移行したと判断し、支持体110を待機位
置から上方へ回動させてカメラ26を運搬位置Cに配置
する。運搬作業中はカメラ26によって運搬位置から走
行先前方エリアが撮影され、画面28A上にその撮影画
像が表示される。なお、運搬中の荷がカメラ26を遮っ
て走行先前方エリアの撮影に支障をきたすときは、支持
体110を運搬位置からさらに図14における反時計回
り方向に回動して例えばキャリッジ18の上部側方から
カメラ26を突出させた撮影位置から走行先前方エリア
を撮影する。なお、運搬作業であることを判別するため
に用いられる車速センサ115は、検出手段を構成す
る。もちろん、フォーク2が最下降に近い所定閾値HL
未満に下降したことをもって荷役作業が終了して運搬作
業に移行したと判断して運搬作業の撮影位置にカメラ2
6を配置することも可能でる。この場合は、揚高センサ
84が検出手段を構成することになる。
【0124】なお、この実施形態では、支持体110の
回動中心をキャリッジ18の幅方向端部に設定したが、
例えばキャリッジ18の中央部に回動中心を設定するこ
ともできる。例えば支持体110が鉛直に垂下してカメ
ラ26をフォーク2の下方に突出させた位置を例えば荷
置作業時の撮影位置とし、支持体110を水平に配置し
てキャリッジ18の側方からカメラ26を突出させた位
置を荷取作業時の撮影位置とする。またキャリッジ18
の側方からカメラ26を突出させた位置を、運搬作業時
の撮影位置とすることもできる。
【0125】この実施の形態では、以下の効果が得られ
る。 (11)昇降機構として支持体110を回動させること
によってカメラ26を昇降させる回動機構を採用し、カ
メラ26を荷取作業と荷置作業のそれぞれに応じた撮影
位置に配置する構成であるので、前記第1の実施形態で
記載した前記(1)〜(3),(5),(6),(1
0)の効果が同様に得られる。但し、効果(3)では、
荷取作業時の撮影位置でカメラ26がキャリッジ18か
ら少し突出はするが、極力少ない突出量なので周辺物と
の干渉はほとんど心配ない。
【0126】(12)運搬作業時は、カメラ26によっ
て走行先前方エリアが撮影されて表示装置28の画面2
8A上で見ることができるので、画面28A上の画像が
走行支援(運搬支援)として役に立つ。
【0127】なお、実施の形態は上記に限定されず、次
の態様で実施することもできる。 ○ カメラ26の移動変位は昇降に限定されない。例え
ばカメラ26を左右(車幅方向)にスライドさせること
で複数の撮影位置に移動配置させる構成でも構わない。
例えばキャリッジ18に左右方向(車幅方向)のスライ
ド機構を設け、このスライド機構に沿ってカメラ26を
フォーク幅中央位置とキャリッジ18の側方から突出す
る荷置時の撮影位置とに移動配置可能とする。この場
合、スライド機構により移動機構が構成される。
【0128】○ 前記各実施形態では、荷役作業の種別
毎にカメラの配置位置(撮影位置)が1箇所に固定であ
ったが、1つの荷役作業に対しカメラの配置位置(撮影
位置)を連続的に可変させることも可能である。例えば
フォーク上の荷のサイズに応じてカメラの配置位置を可
変させてもよい。荷が前後方向に長いほど、カメラの撮
影視界が遮られるので、荷が前後方向に長いほどカメラ
をより低い位置に下降させるようにする。すなわち、荷
置作業のときにフォーク上の荷に遮られず目標箇所を撮
影可能でなるべく必要最小限の下降量(突出量)で済む
撮影位置を、別途用意した第2検出手段の検出結果を用
いて求める。そしてこの求めた撮影位置にカメラを移動
配置するようアクチュエータを駆動制御することによ
り、荷置作業時のカメラ位置(撮影位置)をなるべく必
要最小限の突出量で済ませられるようにカメラの格納位
置からの下降量を可変とする。フォーク上の荷に遮られ
ず目標箇所を撮影可能な撮影位置を求めるための検出
は、例えば測長センサを用いて荷の前後方向長さを求
め、荷の前後方向長さが長いほどカメラの下降量を多く
する。また、画像データを画像処理することによって画
面領域内における荷の領域を認識し、現カメラ位置と荷
に遮られた画像上の領域とから、荷に遮られることなく
マークを撮影可能な撮影位置を幾何学的な演算で求め、
カメラの格納位置からの下降量を求める方法を採ること
もできる。また例えば運転者がキー操作で入力した荷の
長さデータに基づいてカメラの下降位置を決定すること
も可能である。
【0129】また荷置作業時は、カメラ26をなるべく
下降させて配置した方が撮影視界をより広く確保できる
ので、フォーク上昇時のマーク発見タイミングをより早
くしスピーディな制御を実現できる。この点を考慮し、
高揚高ほどカメラ26をより低く配置するように、揚高
センサにより検出される揚高Hに応じてカメラ26の配
置位置を可変とすることも可能である。但し、カメラ下
降位置はフォーク2を最高速で下降させてもフォーク2
が最下降位置に達するまでにカメラ26を十分格納し得
る下降量であることを条件とする。
【0130】○ カメラの配置位置を決める荷役作業の
種別は、荷取作業と荷置作業に限定されない。フォーク
リフト以外の産業車両では、荷役機器が担当する荷役作
業の種類に応じてカメラ位置を設定することができ、例
えば荷役機器が担当する荷役作業の種別は3つ以上であ
ってもよい。
【0131】○ カメラ26は画像処理目的で作業エリ
アを撮影するものであることに限定されない。カメラ2
6は運転者が作業エリアを表示装置の画面上で見る目的
で作業エリアを撮影するだけであっても構わない。
【0132】○ カメラ26が画像処理目的で作業エリ
アを撮影する場合、その画像処理は荷役対象の位置認識
のための画像処理に限定されない。 ○ カメラ26による撮影目的が荷役対象の画像認識処
理である場合、その画像認識処理の使用目的がフォーク
の自動位置合わせ制御のためであることに限定されな
い。例えば画像認識処理結果に基づき表示装置28の画
面上に位置合わせのためのガイド表示を表示させるもの
であってもよい。また画像認識処理結果に基づきスピー
カ81から音声ガイドを行うものであってもよい。また
表示ガイドとしては、フォークを位置合わせのために移
動すべき方向を指示するものであってもよいし、移動目
標位置に目標表示(目標マーク)を表示させるものであ
ってもよい。
【0133】○ 位置検出用のマークを放射状の図形と
したが、丸(●)、三角(▲)や四角(■)などの単純
図形でもよい。この場合、パターンマッチングによりテ
ンプレートを多数用意すればよい。またパターンマッチ
ング以外の画像認識処理方法を採用し、荷役対象の位置
検出を行ってもよい。
【0134】○ カメラ26の設置個所はキャリッジ1
8に限定されない。例えばインナマスト17に対しカメ
ラ26を昇降可能に設けることもできる。テレスコピッ
ク型のマスト13であれば、キャリッジ18がインナマ
スト17の最上端位置に達した位置より高揚高側では、
キャリッジ18とインナマスト17が常に一定の位置関
係に定まるので、インナマスト17にカメラ26を設置
しても、フォーク2に対するカメラ26の位置調整が比
較的簡単となる。キャリッジ18がインナマスト17の
最上端位置に達したときのフォーク2(フォーク差込
部)に対し、カメラ26はフォーク2とほぼ同一高さに
位置する上昇位置と、フォーク2より所定距離下降した
下降位置との二位置間を昇降できるようにインナマスト
17に設けられる。
【0135】○ カメラ26の配置位置は位置合わせに
適した撮影位置であることに限定されない。例えば高揚
高での作業エリアの様子を見るだけの目的でカメラを設
置した構成も含む。この場合も、荷取作業と荷置作業と
でカメラの撮影位置を切り替える。このような撮影目的
であれば、カメラ26をフォーク上の荷の上方へ突出さ
せることも可能である。
【0136】○ 撮影位置の一つが格納位置であること
に限定されない。前記第1の実施形態において、荷取作
業時のカメラ位置は格納位置に限定されず、例えばフォ
ーク2(差込部)と同一高さから撮影できるように、カ
メラユニット23を格納位置から少し下降させた位置を
荷取作業時の撮影位置とすることもできる。このときの
カメラ26の位置がフォーク2の底面から下方へ突出す
る位置、つまりキャリッジ18から下方へ突出する突出
位置であっても構わない。荷役作業に応じた複数の撮影
位置が設けられ、荷役作業終了時にカメラが格納位置に
格納される構成であっても構わない。つまり格納位置は
必ずしも撮影位置である必要はなく、撮影の必要がない
ときにカメラを格納する位置であっても構わない。
【0137】○ カメラの移動は昇降・左右スライドに
限定されない。例えばカメラを前後方向に移動できるよ
うにしてもよい。例えばカメラをフォーク2(パレット
71)の下方を通る経路で前後方向に出退させられる移
動機構を設け、荷置作業のときにはカメラを前方へ移動
させるようにアクチュエータを駆動する。さらに複数の
スライド機構を組み合わせて例えばカメラユニットから
カメラがスライドによって出没する機構や、スライド機
構と回動機構を組み合わせて例えば支持体110からカ
メラがスライドによって出没する機構を採用することも
できる。
【0138】○ 検出手段は、荷重センサ85に限定さ
れない。検出手段は、例えばフォーク上に設置したリミ
ットスイッチでもよい。またフォーク上に載置された荷
を検知するその他のセンサを用いることもできる。例え
ば荷を非接触で検出する近接センサなどの非接触式セン
サを使用することもできる。またカメラにより撮影した
画像を基にフォーク上における荷の有無を画像認識処理
により検出する荷検出手段を使用することもできる。例
えば、フォークの底面形状を画像認識で認識し、フォー
クの底面形状を認識できれば荷無し(荷取作業)と判定
し、フォークの底面が荷で隠れてフォークの底面形状を
認識できなければ荷有り(荷置作業)と判定する。な
お、リミットスイッチや近接スイッチを使用したとき
は、スイッチから出力される信号が、例えば荷を検知し
たオン信号であれば荷置作業と判定し、荷を検知できな
いオフ信号であれば荷取作業と判定する。
【0139】○ アクチュエータは電動アクチュエータ
に限定されない。キャリッジに取り付けられた油圧シリ
ンダ又は空圧シリンダをアクチュエータとして使用する
こともできる。カメラはシリンダのピストンロッドに連
結され、シリンダが油圧又は空圧により伸縮駆動される
ことにより、カメラは移動機構により撮影位置を移動す
る。
【0140】○ カメラを下方へ付勢するための付勢手
段としてガスダンパを設けたが、付勢手段は、ガスダン
パに限らず、ゴム、バネ等であってもよい。さらに付勢
手段は、ガスダンパ、ゴム、バネ等のように弾性付勢を
するものである必要は必ずしもなく、例えば重力(自
重)によってカメラを下方へ付勢するウェイト(錘)の
類でも構わない。例えばカメラユニットのケースにウェ
イトを取付けたり、ケース自体にウェイト部(厚肉部)
を形成するなどして、カメラと一体に移動する部分の質
量を増やし、重力の付勢によりカメラの下降速度を確保
するようにしても構わない。
【0141】○ フォークが車幅方向に移動可能に設け
られた産業車両に限定されない。例えばサイドシフト機
能を備えないフォークリフトに適用することもできる。 ○ 荷役機器はフォークに限定されない。フォーク以外
のアタッチメントでもよい。またクランプ装置でもよ
い。さらにバケットでもよい。また、荷とは、パレット
やパレットで取り扱われる荷物に限定されず、丸太、ロ
ール紙、コンテナ、土砂など産業車両が作業で扱う対象
であればよい。またパレット以外の荷載置用部材や荷収
容箱をも含む。なお、「積載」とは、フォーク、バケッ
トなど、荷を支えて持つもの、また「把持」とは、クラ
ンプなどのように荷役機器が変位することで荷の面に圧
をかけて持つことである。荷の面に把持圧のかかる磁着
も含まれる。
【0142】○ 産業車両はリーチ型フォークリフトに
限定されない。カウンタバランス型フォークリフトでも
よい。また産業車両はフォークリフトに限定されない。
例えばパワーショベルでもよい。なお荷役作業の対象と
される荷は、荷物、パレット、丸太、土砂、セメント、
人などが含まれる。人とは高所作業車の場合である。
【0143】前記実施形態及び別例等から把握される技
術的思想を、以下に記載する。 (1)請求項1又は2に記載の発明において、前記荷役
機器を有するキャリッジがマストに沿って昇降可能に設
けられた産業車両であって、前記荷役作業に応じた撮影
位置では、前記カメラの前記キャリッジからの突出量が
荷役作業に応じてそれぞれ異なることを特徴とする。こ
の構成によれば、荷役作業に応じた適切な撮影位置にカ
メラが配置されることで、カメラのキャリッジからの突
出量がなるべく必要最小限度に抑えられ(撮影位置によ
っては全く突出しないこともあり得る)、例えばカメラ
が周辺物と干渉するなどの不都合をなるべく回避するこ
とができる。
【0144】(2)請求項1又は2の発明において、前
記移動機構は、前記カメラを荷役作業に応じた撮影位置
に昇降可能に支持する昇降機構である。 (3)請求項4、5、7のいずれか一項の発明におい
て、前記格納位置は、前記荷役機器を荷役対象に位置合
わせするときの位置合わせ箇所をほぼ荷取操作方向の視
点から撮影可能な位置に設定されている。この構成によ
れば、荷役機器を荷役対象に位置合わせする位置合わせ
箇所をほぼ荷取操作方向の視点から撮影できるので、例
えばカメラで撮影した画像を表示手段で見ながら位置合
わせ作業をする際に、その位置合わせを正確に行える。
【0145】(4)請求項7に記載の発明において、前
記荷役機器の揚高を検出する揚高検出手段を備え、前記
制御手段は、前記揚高検出手段の検出結果により前記荷
役機器の揚高が所定閾値未満の低揚高にあると判断され
たときは前記カメラを格納位置に配置するとともに、前
記荷役機器の揚高が所定閾値以上の揚高にあると判断さ
れたときは、前記検出手段の検出結果から荷取作業と判
別されたときに前記カメラを前記格納位置に配置し、荷
置作業と判別されたときに前記カメラを前記下降位置に
配置するように、前記アクチュエータを駆動制御するこ
とを特徴とする。
【0146】(5)請求項9に記載の発明において、前
記アクチュエータは、その駆動によって正逆転駆動され
ると共に前記可撓性動力伝達部材を巻回する回転体を備
え、前記アクチュエータの駆動によって前記回転体が正
逆転駆動されることで該回転体から前記可撓性動力伝達
部材が繰り出し及び巻き取りされることにより前記カメ
ラは吊り下げ支持された状態で昇降動することを特徴と
する。
【0147】(6)請求項11に記載の発明において、
前記荷検出手段は、前記荷役機器に積載又は把持された
荷の荷重に応じた重量を検出する荷重検出手段であっ
て、前記制御手段は、前記荷重検出手段により検出され
た荷重が所定の閾値を超えると荷置作業と判別し、荷重
が所定の閾値未満であると荷取作業と判別することを特
徴とする。
【0148】(7)請求項1〜14のいずれか一項に記
載の発明において、前記カメラは、荷役機器の幅中央位
置に配置されていることを特徴とする。 (8)請求項6〜7のいずれか一項に記載の発明におい
て、前記格納位置とは、前記カメラの撮影部が前記荷役
機器の荷取部と略同一の高さに配置される位置であるこ
とを特徴とする。
【0149】(9)請求項1〜14のいずれか一項に記
載の発明において、前記移動機構又は前記昇降機構は、
前記カメラを昇降可能な回動機構であることを特徴とす
る。 (10)請求項1において、前記荷役作業のうち少なく
とも一つは運搬作業であり、該運搬作業と判別されたと
きには、前記カメラは、運搬中の前方視野領域を撮影可
能な撮影位置に配置されることを特徴とする。
【0150】(11)請求項4又は5において、前記閾
値は、該閾値の高さ距離を、前記荷役機器の最大下降速
度で割って得られる時間が、前記カメラが下降位置から
格納位置に配置されるまでの所要時間よりも長くなるよ
うに設定されていることを特徴とする。
【0151】(12)請求項1〜14のいずれか一項に
記載の発明において、前記アクチュエータは、電動アク
チュエータである。 (13)請求項1〜14のいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記アクチュエータは、前記キャリッジに取り
付けられた油圧シリンダ又は空圧シリンダであり、前記
カメラは当該シリンダのピストンロッドに連結されてい
る。
【0152】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜15に記
載の発明によれば、カメラを荷役作業に応じた撮影位置
に移動配置することで、荷役作業に応じた適切な撮影画
像を提供し、提供した撮影画像を通して荷役作業を効果
的に支援することができる。
【0153】請求項3〜15に記載の発明によれば、さ
らに荷役作業時にカメラが周辺物と干渉することをなる
べく回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態におけるフォークリフトの斜
視図。
【図2】 カメラが格納位置にあるときのキャリッジの
正面図。
【図3】 カメラが下降位置にあるときのキャリッジの
正面図。
【図4】 キャリッジの側断面図。
【図5】 カメラ昇降装置の分解斜視図。
【図6】 操作レバーの平面図。
【図7】 棚に対する荷役作業の様子を示す斜視図。
【図8】 荷役操作支援装置の電気的構成を示すブロッ
ク図。
【図9】 マークとテンプレートを示す正面図。
【図10】 画面座標系を説明する画面図。
【図11】 荷役作業判定ルーチンのフローチャート。
【図12】 カメラ昇降制御のフローチャート。
【図13】 カメラ昇降制御をを説明する模式側面図。
【図14】 第2の実施形態におけるキャリッジの正面
図。
【図15】 荷役操作支援装置の電気的構成を示すブロ
ック図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、2…荷役機器と
してのフォーク、3…車体、11…荷役装置、13…マ
スト、18…キャリッジ、23…カメラユニット、25
…移動機構、昇降機構及びリニアスライド機構を構成す
るケース、26…接近検出手段を構成するカメラ、28
…表示装置、30…昇降部材としてのリフトブラケッ
ト、31…傾動部材としてのフィンガバー、32…サイ
ドシフタ、36…サイドシフト駆動手段としてのサイド
シフトシリンダ、40A,40B…移動機構、昇降機構
及びリニアスライド機構を構成するガイドレール、41
…移動機構、昇降機構及びリニアスライド機構を構成す
るローラ、43…アクチュエータとしての電動モータユ
ニット、44…アクチュエータを構成する電動モータ、
47…昇降機構及びリニアスライド機構を構成するとと
もに可撓性動力伝達部材としてのワイヤ、49…昇降機
構及びリニアスライド機構を構成するとともに付勢手段
としてのガスダンパ、58…制御手段としてのコントロ
ーラ、70…棚、72…荷役対象としての棚部、71…
荷役対象としてのパレット、71A…差込穴、84…揚
高検出手段としての揚高センサ、85…荷検出手段とし
ての荷重センサ、95…表示処理部、96…接近検出手
段、画像処理手段及び位置検出手段としての画像処理
部、101…接近検出手段及び位置検出手段を構成する
画像認識処理部、102…接近検出手段及び位置検出手
段を構成するテンプレート記憶部、103…演算手段と
しての画像演算部、104…接近検出手段及び位置検出
手段を構成する表示位置決定部、110…移動機構及び
昇降機構を構成する支持体、112…アクチュエータと
しての電動モータ、Ho …所定閾値、M1,M2…マー
ク。
フロントページの続き (72)発明者 山之内 寅彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 Fターム(参考) 3F333 AA02 BA02 CA30 DA02 DB10 FD12 FD20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役機器が車体に対し移動可能に設けら
    れ、運搬を含む複数種の荷役作業を行う産業車両におい
    て、 前記荷役作業に適した撮影エリアを撮影するカメラと、 前記カメラを荷役作業に応じた撮影位置に移動可能に支
    持する移動機構と、 前記カメラを前記撮影位置に移動配置するために駆動さ
    れるアクチュエータと、 前記荷役作業を判別するための検出を行う検出手段と、 前記検出手段の検出結果から判別される荷役作業に応じ
    た撮影位置に前記カメラを配置するように前記アクチュ
    エータを駆動制御する制御手段とを備えたことを特徴と
    する産業車両における荷役作業支援装置。
  2. 【請求項2】 荷役作業をするために車体に対し移動可
    能に設けられた荷役機器を備えた産業車両において、 荷役機器の作業エリアを撮影するカメラと、 前記カメラを移動可能に車両に支持する移動機構と、 前記カメラを移動させるために駆動されるアクチュエー
    タと、 荷役作業を判別するための検出を行う検出手段と、 前記検出手段の検出結果から判別される荷役作業に応じ
    た撮影位置に前記カメラを配置させるように前記アクチ
    ュエータを駆動制御する制御手段とを備えた産業車両に
    おける荷役作業支援装置。
  3. 【請求項3】 荷役機器を有するキャリッジがマストに
    沿って昇降可能に設けられた産業車両において、 前記荷役機器の作業エリアを撮影するカメラと、 前記カメラを前記キャリッジに対し移動可能に支持する
    移動機構と、 前記カメラを前記キャリッジに対し移動させるために駆
    動されるアクチュエータと、 荷役作業が荷取作業か荷置作業かを判別するための検出
    を行う検出手段と、 前記検出手段の検出結果から荷取作業と判別されたとき
    には前記カメラを前記キャリッジから突出しない格納位
    置に配置し、荷置作業と判別されたときには前記カメラ
    を撮影エリアが荷置きすべき荷に遮られず必要なだけ確
    保されるように前記キャリッジから突出する突出位置に
    配置するよう前記アクチュエータを駆動制御する制御手
    段とを備えた産業車両における荷役作業支援装置。
  4. 【請求項4】 荷役機器を有するキャリッジがマストに
    沿って昇降可能に設けられた産業車両において、 前記荷役機器の作業エリアを撮影するカメラと、 前記カメラを前記キャリッジから下方に突出しない格納
    位置と、前記キャリッジから下方に突出する下降位置と
    の間を前記キャリッジに対し昇降可能に支持する昇降機
    構と、 前記カメラを前記キャリッジに対し昇降させるために駆
    動されるアクチュエータと、 荷役作業が荷取作業か荷置作業かを判別するための検出
    を行う検出手段と、 前記荷役機器の揚高を検出する揚高検出手段と、 前記揚高検出手段の検出結果により前記荷役機器の揚高
    が所定閾値未満の低揚高にあると判断されたときは前記
    カメラを格納位置に配置するとともに、前記荷役機器の
    揚高が所定閾値以上の揚高にあると判断されたときは、
    前記検出手段の検出結果から荷取作業と判別されたとき
    に前記カメラを前記格納位置に配置し、荷置作業と判別
    されたときに前記カメラを前記下降位置に配置するよう
    に、前記アクチュエータを駆動制御する制御手段とを備
    えた産業車両における荷役作業支援装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の産業車両における荷役
    作業支援装置において、 前記所定閾値は、前記荷役機器が前記所定閾値の揚高か
    ら最下降位置に下降し終わるまでに、前記カメラが下降
    位置から格納位置へ格納完了し得る揚高値に設定されて
    いる産業車両における荷役作業支援装置。
  6. 【請求項6】 荷役機器を有するキャリッジがマストに
    沿って昇降可能に設けられた産業車両において、 前記荷役機器の作業エリアを撮影するカメラと、 前記カメラを前記キャリッジから突出しない格納位置
    と、前記キャリッジから突出する突出位置との間を前記
    キャリッジに対し移動可能に支持する移動機構と、 前記カメラを前記キャリッジに対し移動させるために駆
    動されるアクチュエータと、 荷役作業が荷取作業か荷置作業かを判別するための検出
    を行う検出手段と、 前記カメラが荷役対象に接近したことを検出する接近検
    出手段と、 前記検出手段の検出結果から荷取作業と判別されたとき
    には前記カメラを前記格納位置に配置し、荷置作業と判
    別されたときには前記カメラを前記突出位置に配置する
    とともに、前記接近検出手段の検出結果により前記カメ
    ラが前記荷役対象に設定距離以内に接近したと判断され
    たときは前記カメラを格納位置に配置するように、前記
    アクチュエータを駆動制御する制御手段とを備えた産業
    車両における荷役作業支援装置。
  7. 【請求項7】 請求項3又は6に記載の産業車両におけ
    る荷役作業支援装置において、 前記移動機構は前記カメラを前記キャリッジに対し昇降
    可能に支持する昇降機構であり、前記アクチュエータは
    前記カメラを前記キャリッジに対し昇降させるために駆
    動されるものであって、 前記突出位置は、前記荷役機器に積載又は把持された荷
    に遮られず荷役対象を必要なだけ撮影可能に前記キャリ
    ッジから下方に突出する下降位置である産業車両におけ
    る荷役作業支援装置。
  8. 【請求項8】 請求項4、5及び7のいずれか一項に記
    載の産業車両における荷役作業支援装置において、 前記昇降機構は、前記カメラを前記荷役機器の幅方向中
    央部において上下方向に昇降可能に支持するリニアスラ
    イド機構である産業車両における荷役作業支援装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の産業車両における荷役
    作業支援装置において、 前記昇降機構は、前記カメラを前記アクチュエータと作
    動連結された状態で吊り下げ支持する可撓性動力伝達部
    材と、 前記カメラを下方へ付勢する付勢手段とを備えている産
    業車両における荷役作業支援装置。
  10. 【請求項10】 請求項3〜9のいずれか一項に記載の
    産業車両における荷役作業支援装置において、 前記キャリッジは前記マストに沿って昇降する昇降部材
    と、該昇降部材に対し傾動可能に設けられた傾動部材
    と、該傾動部材に対し車幅方向に移動可能に設けられた
    サイドシフタと、前記傾動部材に対し前記サイドシフタ
    を車幅方向に移動させるサイドシフト駆動手段とを備
    え、 前記荷役機器は前記サイドシフタに一体に取り付けら
    れ、 前記カメラは、前記サイドシフタに対し昇降可能に設け
    られている産業車両における荷役作業支援装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の産業車両における荷役作業支援装置において、 前記検出手段は、前記荷役機器に積載又は把持された荷
    の有無を検出する荷検出手段であって、 前記制御手段は、前記荷検出手段により荷が検出された
    ときは荷置作業と判別し、荷が検出されないときは荷取
    作業と判別して、前記アクチュエータを駆動制御する産
    業車両における荷役作業支援装置。
  12. 【請求項12】 前記カメラが撮影した画像を表示する
    表示手段を備えている請求項1〜11のいずれか一項に
    記載の産業車両における荷役作業支援装置。
  13. 【請求項13】 前記カメラが撮影した画像データを基
    に荷役作業支援のための画像処理を行う画像処理手段を
    備えている請求項1〜12のいずれか一項に記載の産業
    車両における荷役作業支援装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか一項に記載
    の産業車両における荷役作業支援装置において、 前記カメラは、荷役対象を位置検出するために作業エリ
    アに設けられたマークを撮影するものであって、 前記カメラが撮影した画像データを基に前記マークの画
    像認識処理をすることにより前記荷役対象の位置を割り
    出す位置検出手段を備えている産業車両における荷役作
    業支援装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか一項に記載
    の荷役作業支援装置を備えている産業車両。
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