JP2003126755A - 光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよび光ディスクの製造方法 - Google Patents
光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよび光ディスクの製造方法Info
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- JP2003126755A JP2003126755A JP2001323432A JP2001323432A JP2003126755A JP 2003126755 A JP2003126755 A JP 2003126755A JP 2001323432 A JP2001323432 A JP 2001323432A JP 2001323432 A JP2001323432 A JP 2001323432A JP 2003126755 A JP2003126755 A JP 2003126755A
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- Japan
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- substrate
- protective film
- coating
- optical disk
- spin coater
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- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来のスピンコート方式による塗布膜の形成に
おける問題点を解決した、光ディスクの保護膜塗布用ス
ピンコータを提供する。また該スピンコータを用いて保
護膜を形成する工程を含むことを特徴とする光ディスク
の製造方法を提供する。 【解決手段】光ディスクの基板上に形成した記録膜上に
スピンコート方式により保護膜を塗布する光ディスクの
保護膜塗布用スピンコータにおいて、基板の外径と同等
の外形を有する基板保持部材と、基板の外径よりも0.
2mm以上大きな内径と基板の外径よりも10mm以上
大きな外径を有する環状のミスト飛散防止部材とを含
み、ミスト飛散防止部材を、その表面が基板保持部材に
基板を保持した時の基板表面高さよりも、0.1mm以
上低く、基板保持部材の表面高さよりも0.1mm以上
高く、かつ、基板表面と平行となるように設けたことを
特徴とする光ディスクの保護膜塗布用スピンコータ。
おける問題点を解決した、光ディスクの保護膜塗布用ス
ピンコータを提供する。また該スピンコータを用いて保
護膜を形成する工程を含むことを特徴とする光ディスク
の製造方法を提供する。 【解決手段】光ディスクの基板上に形成した記録膜上に
スピンコート方式により保護膜を塗布する光ディスクの
保護膜塗布用スピンコータにおいて、基板の外径と同等
の外形を有する基板保持部材と、基板の外径よりも0.
2mm以上大きな内径と基板の外径よりも10mm以上
大きな外径を有する環状のミスト飛散防止部材とを含
み、ミスト飛散防止部材を、その表面が基板保持部材に
基板を保持した時の基板表面高さよりも、0.1mm以
上低く、基板保持部材の表面高さよりも0.1mm以上
高く、かつ、基板表面と平行となるように設けたことを
特徴とする光ディスクの保護膜塗布用スピンコータ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの基板
上に形成した記録膜上にスピンコート方式により保護膜
を塗布する光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよ
びこれを用いて保護膜を形成する工程を含むことを特徴
とする光ディスクの製造方法に関する。
上に形成した記録膜上にスピンコート方式により保護膜
を塗布する光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよ
びこれを用いて保護膜を形成する工程を含むことを特徴
とする光ディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年書き換え可能を特徴とする光磁気デ
ィスクが上市され、コンピューターのコード情報や画像
などのデータファイルの記録に応用されつつある。更
に、モバイルコンピューターの普及や、情報の多様化に
伴い、小型大容量の光磁気ディスクが要求されてきてい
る。
ィスクが上市され、コンピューターのコード情報や画像
などのデータファイルの記録に応用されつつある。更
に、モバイルコンピューターの普及や、情報の多様化に
伴い、小型大容量の光磁気ディスクが要求されてきてい
る。
【0003】光ディスクの製造方法においては、一般的
に、樹脂基板上に記録膜を形成した後に、スピンコート
方式により保護膜を形成している。
に、樹脂基板上に記録膜を形成した後に、スピンコート
方式により保護膜を形成している。
【0004】スピンコート方式は、主に塗布液の粘度や
塗布量と、回転条件を設定することにより任意の塗布膜
厚を得られる特徴があり、生産性が優れていると考えら
れている。
塗布量と、回転条件を設定することにより任意の塗布膜
厚を得られる特徴があり、生産性が優れていると考えら
れている。
【0005】しかしながら、小型大容量化に伴って保護
膜の高品位化が要求されるにしたがって、様々な塗布欠
陥が確認されている。特に、スピンコート中に過剰な塗
布液が基板から飛散し、飛散した塗布液が基板の回転に
よる気流などによりミストとなり、基板の裏面に付着す
る欠陥や、基板から飛散した塗布液がスピンナーカップ
の壁などに衝突した後に跳ね返り、基板に再付着する欠
陥が発生しやすく、製造歩留りが悪化することがあっ
た。
膜の高品位化が要求されるにしたがって、様々な塗布欠
陥が確認されている。特に、スピンコート中に過剰な塗
布液が基板から飛散し、飛散した塗布液が基板の回転に
よる気流などによりミストとなり、基板の裏面に付着す
る欠陥や、基板から飛散した塗布液がスピンナーカップ
の壁などに衝突した後に跳ね返り、基板に再付着する欠
陥が発生しやすく、製造歩留りが悪化することがあっ
た。
【0006】コンパクトディスクなどの光ディスク分野
では、記録膜の腐食防止や機械的保護を目的として保護
膜が形成されるが、粘度などの塗布液の性状や回転条件
などスピンコータの運転条件を最適化することにより、
上記塗布欠陥が比較的少なかった。
では、記録膜の腐食防止や機械的保護を目的として保護
膜が形成されるが、粘度などの塗布液の性状や回転条件
などスピンコータの運転条件を最適化することにより、
上記塗布欠陥が比較的少なかった。
【0007】一方、光磁気ディスク分野では、コンパク
トディスクなどに比べて記録膜が腐食しやすいため、使
用できる塗布液が特定のものに限定されてしまい、塗布
液の性状の最適化は制限されることがあった。このた
め、スピンコートの欠陥を防止するには、塗布液量や回
転条件などのスピンコータの運転条件の最適化が中心に
なり、十分に欠陥を防止することが困難であった。
トディスクなどに比べて記録膜が腐食しやすいため、使
用できる塗布液が特定のものに限定されてしまい、塗布
液の性状の最適化は制限されることがあった。このた
め、スピンコートの欠陥を防止するには、塗布液量や回
転条件などのスピンコータの運転条件の最適化が中心に
なり、十分に欠陥を防止することが困難であった。
【0008】更に、高密度化高速化に伴って、磁界変調
方式の光磁気ディスクが研究されてきている。磁界変調
方式を行う場合には、保護膜上に浮上式あるいは摺動式
の磁気ヘッドが配置されるため、保護膜に潤滑性向上材
やフィラーなどを添加することが行われる。このため、
従来よりも低粘度の塗布液が使われて、塗布液が裏面に
廻り込み、基板表面側に塗布液が付着する欠陥が発生す
ることがあった。また、磁界変調方式では、磁気ヘッド
と記録膜との距離を一定に保つ必要があり、保護膜の膜
厚精度や基板外周部における局所的な保護膜膜厚の盛り
上がりなどの保護膜の品質が高精度に要求されている。
特に、低粘度の塗布液を使用した場合ほど、保護膜の外
周部における盛り上がりが増加する傾向にあり、保護膜
の膜厚が均一な高品質の保護膜を形成することが困難で
あった。
方式の光磁気ディスクが研究されてきている。磁界変調
方式を行う場合には、保護膜上に浮上式あるいは摺動式
の磁気ヘッドが配置されるため、保護膜に潤滑性向上材
やフィラーなどを添加することが行われる。このため、
従来よりも低粘度の塗布液が使われて、塗布液が裏面に
廻り込み、基板表面側に塗布液が付着する欠陥が発生す
ることがあった。また、磁界変調方式では、磁気ヘッド
と記録膜との距離を一定に保つ必要があり、保護膜の膜
厚精度や基板外周部における局所的な保護膜膜厚の盛り
上がりなどの保護膜の品質が高精度に要求されている。
特に、低粘度の塗布液を使用した場合ほど、保護膜の外
周部における盛り上がりが増加する傾向にあり、保護膜
の膜厚が均一な高品質の保護膜を形成することが困難で
あった。
【0009】保護膜の外周部における盛り上がりは、ス
ピンコート後の回転停止時に、塗布液の表面張力により
基板外周端部の塗布液が内周側に引き戻されて発生する
と考えられ、低粘度の塗布液の場合ほど、高速回転によ
る塗布液の振り切りが困難となり、外周端部に過剰に残
留した塗布液が流動性が高いために容易に引き戻されて
盛り上がりが増加すると考えられる。
ピンコート後の回転停止時に、塗布液の表面張力により
基板外周端部の塗布液が内周側に引き戻されて発生する
と考えられ、低粘度の塗布液の場合ほど、高速回転によ
る塗布液の振り切りが困難となり、外周端部に過剰に残
留した塗布液が流動性が高いために容易に引き戻されて
盛り上がりが増加すると考えられる。
【0010】すなわち、磁界変調方式の光磁気ディスク
などにおいては、使用できる塗布液が限定され、塗布液
の塗布量や回転条件などのスピンコータの運転条件を中
心に欠陥の少ない製造条件の選定しているため、欠陥を
防止することが困難であった。
などにおいては、使用できる塗布液が限定され、塗布液
の塗布量や回転条件などのスピンコータの運転条件を中
心に欠陥の少ない製造条件の選定しているため、欠陥を
防止することが困難であった。
【0011】このため、特開平1−254277号公報に開示
されているように、塗布装置として、図3に示したよう
な、スピンコーター内の下方に排気手段6を設けて、ス
ピンコーター中の気流を制御することにより、塗布液の
跳ね返りやミストによる欠陥を防止することのできるス
ピンコーターが考えられた。更に、特開平6−9912
5号公報や特開平7−14217号公報には、他の塗布
液の再付着防止方法が提案されている。
されているように、塗布装置として、図3に示したよう
な、スピンコーター内の下方に排気手段6を設けて、ス
ピンコーター中の気流を制御することにより、塗布液の
跳ね返りやミストによる欠陥を防止することのできるス
ピンコーターが考えられた。更に、特開平6−9912
5号公報や特開平7−14217号公報には、他の塗布
液の再付着防止方法が提案されている。
【0012】しかしながら、上記従来方法では、以下の
問題があることがわかった。
問題があることがわかった。
【0013】スピンコータの下方に排気を設けて、気流
を制御する方法では、回転中の乱流を制御するために、
非常に大きな排気風量が必要であり、気流を完全に制御
することが困難である。特にスピンコータを高速回転を
した場合には、回転に伴って基板外周近傍で、大きな乱
流が発生するため、排気風量を大きくしても乱流を抑制
することが困難であり、塗布液の再付着を防止するには
不十分であった。また、低粘度の塗布液を用いた場合に
も、外周端部の過剰な塗布液の残留を防止することが困
難であり、外周部での盛り上がりが発生していた。
を制御する方法では、回転中の乱流を制御するために、
非常に大きな排気風量が必要であり、気流を完全に制御
することが困難である。特にスピンコータを高速回転を
した場合には、回転に伴って基板外周近傍で、大きな乱
流が発生するため、排気風量を大きくしても乱流を抑制
することが困難であり、塗布液の再付着を防止するには
不十分であった。また、低粘度の塗布液を用いた場合に
も、外周端部の過剰な塗布液の残留を防止することが困
難であり、外周部での盛り上がりが発生していた。
【0014】特開平6−99125号公報に記載された
発明の一実施例を示す概略縦断面図(同公報記載の図
1)に基づき作成した同図記載の発明の骨子を示す模式
断面図を図4に示す。該公報には、回転テーブル12の
周囲を覆うコーティングカップ15の上方内側に気体供
給ノズル10を設け、コーティングカップ15に沿って
下降する気流を形成し、気流を制御すると共に、基板の
外周部に、基板表面と同一の高さで、コーティングカッ
プ15に沿って下方に沿って伸びるインナーカップ17
と、インナーカップ17と回転テーブル12の隙間から
空気を吸引する機構を設けたことを特徴とするスピンコ
ーターが提案されている。
発明の一実施例を示す概略縦断面図(同公報記載の図
1)に基づき作成した同図記載の発明の骨子を示す模式
断面図を図4に示す。該公報には、回転テーブル12の
周囲を覆うコーティングカップ15の上方内側に気体供
給ノズル10を設け、コーティングカップ15に沿って
下降する気流を形成し、気流を制御すると共に、基板の
外周部に、基板表面と同一の高さで、コーティングカッ
プ15に沿って下方に沿って伸びるインナーカップ17
と、インナーカップ17と回転テーブル12の隙間から
空気を吸引する機構を設けたことを特徴とするスピンコ
ーターが提案されている。
【0015】上記スピンコーターにおいては、インナー
カップ17と回転テーブル12の隙間から下方に排気す
るだけでなく、コーティングカップ15に沿って下降す
る気流を形成し、気流を制御しているものの、スピンコ
ーターを高速回転した場合には、基板外周近傍における
乱流が非常に大きく、この乱流を抑制するために、イン
ナーカップ17とコーティングカップ15の隙間を狭め
て、気流の流れを高速化すると、塗布液がコーティング
カップ15に衝突した後、跳ね返り、基板に再付着する
機会が増大し、上方から導入する気体が基板外周部に干
渉することによる乱流も発生しやすくなる。
カップ17と回転テーブル12の隙間から下方に排気す
るだけでなく、コーティングカップ15に沿って下降す
る気流を形成し、気流を制御しているものの、スピンコ
ーターを高速回転した場合には、基板外周近傍における
乱流が非常に大きく、この乱流を抑制するために、イン
ナーカップ17とコーティングカップ15の隙間を狭め
て、気流の流れを高速化すると、塗布液がコーティング
カップ15に衝突した後、跳ね返り、基板に再付着する
機会が増大し、上方から導入する気体が基板外周部に干
渉することによる乱流も発生しやすくなる。
【0016】また、インナーカップ17を基板表面と同
一の高さにして、コーティングカップ15に沿って下方
に傾斜したインナーカップ17を設けたことで、低粘度
の塗布液を使用した場合でも、過剰な塗布液が基板外に
流れ外周部の盛り上がりが減少する傾向がみられるが、
基板の表面高さとインナーカップ17を同一の高さにし
たことにより塗布液がインナーカップ17の端部に蓄積
されやすくなり、次の基板を塗布する時にインナーカッ
プ17端部に蓄積された塗布液によって基板表面が汚染
される虞があった。
一の高さにして、コーティングカップ15に沿って下方
に傾斜したインナーカップ17を設けたことで、低粘度
の塗布液を使用した場合でも、過剰な塗布液が基板外に
流れ外周部の盛り上がりが減少する傾向がみられるが、
基板の表面高さとインナーカップ17を同一の高さにし
たことにより塗布液がインナーカップ17の端部に蓄積
されやすくなり、次の基板を塗布する時にインナーカッ
プ17端部に蓄積された塗布液によって基板表面が汚染
される虞があった。
【0017】更に、高速回転した場合は、インナーカッ
プ17が下方に傾斜しているため、インナーカップ17
に塗布液が流れずに、直接コーティングカップ15に付
着して、基板に再付着することがあった。
プ17が下方に傾斜しているため、インナーカップ17
に塗布液が流れずに、直接コーティングカップ15に付
着して、基板に再付着することがあった。
【0018】これは、上記のように高速回転時の気流の
制御が極めて困難であり、かつ塗布液の基板からの飛散
が、回転立ち上がり時に下方に傾斜して飛散するもの
の、定常回転状態、特に高速回転時では、水平方向に飛
散するためであると考えられる。また、インナーカップ
17が傾斜しているために、水平方向に飛散する塗布液
との隙間で乱流が発生してミストが基板外周近傍に浮遊
しているものと推測される。
制御が極めて困難であり、かつ塗布液の基板からの飛散
が、回転立ち上がり時に下方に傾斜して飛散するもの
の、定常回転状態、特に高速回転時では、水平方向に飛
散するためであると考えられる。また、インナーカップ
17が傾斜しているために、水平方向に飛散する塗布液
との隙間で乱流が発生してミストが基板外周近傍に浮遊
しているものと推測される。
【0019】特開平7−14217号公報に記載され
た、光ディスクの保護膜塗布用スピナーの全体を示す切
欠き側面図(同公報記載の図5)に基づき作成した同図
に記載された発明の骨子を示す模式断面図を図5に示
す。同公報には、基板表面側にミストが付着するのを防
止するために、ミスト吹き飛ばし用エアーを光ディスク
の下面に直接吹き付けられるように、エアー吹出口20
を光ディスクの下面の近傍に設けたことを特徴とする光
ディスクの保護膜塗布用スピナーが開示されている。ま
た、該スピナーにおいては、チャンバー内カバー27の
上面を光ディスク21の外周に至るまで、その光ディス
ク21の下面と平行に形成するのが好ましいことが開示
されている。
た、光ディスクの保護膜塗布用スピナーの全体を示す切
欠き側面図(同公報記載の図5)に基づき作成した同図
に記載された発明の骨子を示す模式断面図を図5に示
す。同公報には、基板表面側にミストが付着するのを防
止するために、ミスト吹き飛ばし用エアーを光ディスク
の下面に直接吹き付けられるように、エアー吹出口20
を光ディスクの下面の近傍に設けたことを特徴とする光
ディスクの保護膜塗布用スピナーが開示されている。ま
た、該スピナーにおいては、チャンバー内カバー27の
上面を光ディスク21の外周に至るまで、その光ディス
ク21の下面と平行に形成するのが好ましいことが開示
されている。
【0020】しかしながら、上記スピナーにおいても、
光ディスクの下面のエアー供給量が少ない場合は、回転
による乱流が大きくミストの付着防止効果が低下する虞
があり、エアー供給量が大きい場合は、光ディスクの外
周が浮上して乱流が発生しやすくなるものと考えられ
る。
光ディスクの下面のエアー供給量が少ない場合は、回転
による乱流が大きくミストの付着防止効果が低下する虞
があり、エアー供給量が大きい場合は、光ディスクの外
周が浮上して乱流が発生しやすくなるものと考えられ
る。
【0021】また、エアーが吹きだしているため低粘度
の塗布液を使用した場合には、過剰な塗布液が光ディス
クの外周部に残留しやすくなる虞があるものと考えられ
る。
の塗布液を使用した場合には、過剰な塗布液が光ディス
クの外周部に残留しやすくなる虞があるものと考えられ
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来のス
ピンコーター(スピナー)によって解決するのが困難で
あったスピンコート方式による塗布膜の形成における問
題点を解決した、塗布欠陥のない保護膜を形成すること
のできる光ディスクの保護膜塗布用スピンコータを提供
することおよび該スピンコータを用いて保護膜を形成す
る工程を含むことを特徴とする光ディスクの製造方法を
提供することを目的とする。
ピンコーター(スピナー)によって解決するのが困難で
あったスピンコート方式による塗布膜の形成における問
題点を解決した、塗布欠陥のない保護膜を形成すること
のできる光ディスクの保護膜塗布用スピンコータを提供
することおよび該スピンコータを用いて保護膜を形成す
る工程を含むことを特徴とする光ディスクの製造方法を
提供することを目的とする。
【0023】すなわち、過剰な塗布液が基板から飛散し
た後の跳ね返りによる基板への再付着や塗布液ミストの
付着、基板表面への廻りこみによる付着、外周部の塗布
膜厚の盛り上がりを防止して、任意の塗布液を用いても
歩留りおよび生産性を向上することのできる光ディスク
の保護膜塗布用スピンコータを提供することを目的とす
る。また、本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピンコ
ータにより保護膜を形成する工程を含む光ディスクの製
造方法を提供することにより、塗布液の制約を受けるこ
となく、任意の膜厚で均一な保護膜を形成された、高品
位の光ディスク、特に光磁気ディスクを提供することの
できる製造方法を提供することを目的とする。
た後の跳ね返りによる基板への再付着や塗布液ミストの
付着、基板表面への廻りこみによる付着、外周部の塗布
膜厚の盛り上がりを防止して、任意の塗布液を用いても
歩留りおよび生産性を向上することのできる光ディスク
の保護膜塗布用スピンコータを提供することを目的とす
る。また、本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピンコ
ータにより保護膜を形成する工程を含む光ディスクの製
造方法を提供することにより、塗布液の制約を受けるこ
となく、任意の膜厚で均一な保護膜を形成された、高品
位の光ディスク、特に光磁気ディスクを提供することの
できる製造方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータ
は、光ディスク基板上に形成した記録膜の上にスピンコ
ート方式により保護膜を塗布する光ディスクの保護膜塗
布用スピンコータにおいて、前記基板の外径と同等の外
形を有する基板保持部材と、前記基板の外径よりも0.
2mm以上大きな内径と前記基板の外径よりも10mm
以上大きな外径とを有する環状のミスト飛散防止部材と
を含み、該ミスト飛散防止部材を、前記ミスト飛散防止
部材の表面が、前記基板保持部材に前記基板を保持した
時の基板表面高さよりも、0.1mm以上低く、前記基
板保持部材の表面高さよりも0.1mm以上高く、か
つ、前記基板表面と平行となるように設けたことを特徴
とする光ディスクの保護膜塗布用スピンコータであり、
本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータは、前
記ミスト飛散防止部材の周囲に、前記ミスト飛散防止部
材を覆うように配置したカバー部材と、前記カバー部材
で受け止めた塗布液と前記カバー部材で覆われた空間内
の気体を下方より排出する排出手段を備え、前記ミスト
飛散防止部材と前記基板との隙間から塗布液と気体とを
下方に排気するのが好ましく、前記ミスト飛散防止部材
と前記基板保持部材とを一体化し、前記基板と共に回転
することができるようにするのも好ましい。
に、本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータ
は、光ディスク基板上に形成した記録膜の上にスピンコ
ート方式により保護膜を塗布する光ディスクの保護膜塗
布用スピンコータにおいて、前記基板の外径と同等の外
形を有する基板保持部材と、前記基板の外径よりも0.
2mm以上大きな内径と前記基板の外径よりも10mm
以上大きな外径とを有する環状のミスト飛散防止部材と
を含み、該ミスト飛散防止部材を、前記ミスト飛散防止
部材の表面が、前記基板保持部材に前記基板を保持した
時の基板表面高さよりも、0.1mm以上低く、前記基
板保持部材の表面高さよりも0.1mm以上高く、か
つ、前記基板表面と平行となるように設けたことを特徴
とする光ディスクの保護膜塗布用スピンコータであり、
本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータは、前
記ミスト飛散防止部材の周囲に、前記ミスト飛散防止部
材を覆うように配置したカバー部材と、前記カバー部材
で受け止めた塗布液と前記カバー部材で覆われた空間内
の気体を下方より排出する排出手段を備え、前記ミスト
飛散防止部材と前記基板との隙間から塗布液と気体とを
下方に排気するのが好ましく、前記ミスト飛散防止部材
と前記基板保持部材とを一体化し、前記基板と共に回転
することができるようにするのも好ましい。
【0025】また、本発明の光ディスクの製造方法は、
前記の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータにより保
護膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
前記の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータにより保
護膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0026】本発明の光ディスクの保護膜塗布用スピン
コータにおいては、ミスト飛散防止部材を基板の外周に
基板とほぼ同一高さで基板表面に平行に配置したことに
より、基板上の過剰な塗布液が基板表面側に裏廻りする
ことなく、ミスト飛散防止部材に流れ受け止められる。
コータにおいては、ミスト飛散防止部材を基板の外周に
基板とほぼ同一高さで基板表面に平行に配置したことに
より、基板上の過剰な塗布液が基板表面側に裏廻りする
ことなく、ミスト飛散防止部材に流れ受け止められる。
【0027】これは、スピンコータ回転時に基板から飛
散する過剰な塗布液が、遠心力の増加に伴ってほぼ水平
に飛散し、回転数の小さい場合においても、大きい場合
においても、基板上の過剰な塗布液が水平に配置された
ミスト飛散防止部材で捕獲されることによると推定され
る。
散する過剰な塗布液が、遠心力の増加に伴ってほぼ水平
に飛散し、回転数の小さい場合においても、大きい場合
においても、基板上の過剰な塗布液が水平に配置された
ミスト飛散防止部材で捕獲されることによると推定され
る。
【0028】また、塗布液がミスト飛散防止部材に蓄積
されてアウターカップに飛散した場合でも、ミスト飛散
防止部材の外周近傍で乱流が発生するものの、ミスト飛
散防止部材の外径を必要に応じて大きくすることで基板
への再付着を防止することが可能である。
されてアウターカップに飛散した場合でも、ミスト飛散
防止部材の外周近傍で乱流が発生するものの、ミスト飛
散防止部材の外径を必要に応じて大きくすることで基板
への再付着を防止することが可能である。
【0029】更に、基板とミスト飛散防止部材の間に隙
間を設けることで、ミスト飛散防止部材の内周端部近傍
に塗布液が蓄積された場合でも、ミスト飛散防止部材の
下面の位置が基板よりも低い位置になるように形成する
ことにより、ミスト飛散防止部材下方に塗布液が流れ
て、基板への再付着を防止することができると共に、定
期的にミスト飛散防止部材を洗浄する場合にも、前記隙
間に洗浄液が流れることにより基板保持部材を汚染する
ことがなくなる。
間を設けることで、ミスト飛散防止部材の内周端部近傍
に塗布液が蓄積された場合でも、ミスト飛散防止部材の
下面の位置が基板よりも低い位置になるように形成する
ことにより、ミスト飛散防止部材下方に塗布液が流れ
て、基板への再付着を防止することができると共に、定
期的にミスト飛散防止部材を洗浄する場合にも、前記隙
間に洗浄液が流れることにより基板保持部材を汚染する
ことがなくなる。
【0030】ミスト飛散防止部材を基板保持部材と一体
化させることにより、回転軸の面ぶれ精度の影響を受け
ずに、常に基板表面とミスト飛散防止部材の表面との高
さが均一に保たれるために、基板の過剰な塗布液を基板
表面側に裏廻りすることなくミスト飛散防止部材にスム
ーズに移動させることができ、基板外周における盛り上
がりを大幅に低減させることができる。更に、ミスト飛
散防止部材と基板が同時に回転することで、ミスト飛散
防止部材と基板間での回転時における乱流の発生がより
抑制されて、基板へのミストの再付着をさらに低減させ
ることができる。
化させることにより、回転軸の面ぶれ精度の影響を受け
ずに、常に基板表面とミスト飛散防止部材の表面との高
さが均一に保たれるために、基板の過剰な塗布液を基板
表面側に裏廻りすることなくミスト飛散防止部材にスム
ーズに移動させることができ、基板外周における盛り上
がりを大幅に低減させることができる。更に、ミスト飛
散防止部材と基板が同時に回転することで、ミスト飛散
防止部材と基板間での回転時における乱流の発生がより
抑制されて、基板へのミストの再付着をさらに低減させ
ることができる。
【0031】また、従来方法のようなエアー供給手段を
用いないため、装置構成が簡略化でき、しかも、回転時
における気流の制御を厳密に行わなくても大きな乱流を
発生させずに、塗布液の基板への再付着を防止すること
ができる。
用いないため、装置構成が簡略化でき、しかも、回転時
における気流の制御を厳密に行わなくても大きな乱流を
発生させずに、塗布液の基板への再付着を防止すること
ができる。
【0032】
【実施例】(実施例1)第1図は本実施例に係る光ディ
スクの保護膜塗布用スピンコータの模式断面図である。
スクの保護膜塗布用スピンコータの模式断面図である。
【0033】基板1として厚さ0.6mm、外径50.
8mm、内径11mmのポリカーボネイト樹脂基板を用
いて、基板上に記録膜を成膜した。記録膜は、必要に応
じて複数の積層からなる光磁気記録膜と、記録膜の上下
に無機の保護膜および反射膜をスパッタリングあるいは
蒸着により形成することができる。
8mm、内径11mmのポリカーボネイト樹脂基板を用
いて、基板上に記録膜を成膜した。記録膜は、必要に応
じて複数の積層からなる光磁気記録膜と、記録膜の上下
に無機の保護膜および反射膜をスパッタリングあるいは
蒸着により形成することができる。
【0034】上記基板1を記録膜を上側にして、基板を
保持するターンテーブル3上に配置して、基板をターン
テーブルの中心部近傍で真空吸着させた。ターンテーブ
ルの大きさは、基板の外径と同一にした。また、基板と
ターンテーブルの隙間は、0.1mmにして、内周のク
ランプエリア2のみで基板を保持した。基板とターンテ
ーブルの隙間は、任意に設定できるが、ミストの再付着
の観点から極力狭い方が良いが、ターンテーブル上に異
物や汚れがあった場合基板表面を汚染する可能性がある
ため、0.1mm〜1.0mmの隙間があれば良く、
0.1〜0.5mmの隙間が望ましい。
保持するターンテーブル3上に配置して、基板をターン
テーブルの中心部近傍で真空吸着させた。ターンテーブ
ルの大きさは、基板の外径と同一にした。また、基板と
ターンテーブルの隙間は、0.1mmにして、内周のク
ランプエリア2のみで基板を保持した。基板とターンテ
ーブルの隙間は、任意に設定できるが、ミストの再付着
の観点から極力狭い方が良いが、ターンテーブル上に異
物や汚れがあった場合基板表面を汚染する可能性がある
ため、0.1mm〜1.0mmの隙間があれば良く、
0.1〜0.5mmの隙間が望ましい。
【0035】基板の保持方法は、特に限定なく、真空吸
着以外にもマグネットを利用したマグネットチャック方
式や、機械的にクランプする方法を用いることができ
る。
着以外にもマグネットを利用したマグネットチャック方
式や、機械的にクランプする方法を用いることができ
る。
【0036】次いで、ターンテーブルを20rpmの低
速で回転させて、塗布液として100mPasの粘度を
有する紫外線硬化型樹脂を用いて、基板上に塗布するた
めのノズルを所定の位置に移動させて、塗布液を塗布し
た。このとき、基板を回転させると共にノズルを移動さ
せてスパイラル状に塗布液を塗布することができる。塗
布量が多い場合は、過剰な塗布液による跳ね返りやミス
トの再付着が多くなるため、必要最低限の塗布量を塗布
することが望ましい。
速で回転させて、塗布液として100mPasの粘度を
有する紫外線硬化型樹脂を用いて、基板上に塗布するた
めのノズルを所定の位置に移動させて、塗布液を塗布し
た。このとき、基板を回転させると共にノズルを移動さ
せてスパイラル状に塗布液を塗布することができる。塗
布量が多い場合は、過剰な塗布液による跳ね返りやミス
トの再付着が多くなるため、必要最低限の塗布量を塗布
することが望ましい。
【0037】更に、所定の膜厚を得る為に、2000r
pmの高速回転数で10秒間保持して、基板上の過剰な
塗布液を飛散させて除去することにより全面均一な膜厚
を得た。必要に応じて、回転数を多段制御して、膜厚の
均一化と基板外周部近傍における過剰な塗布液を飛散除
去させることができる。上記スピンコータ内の基板外周
部に、内径が51.8mmで外径72mmの環状のミス
ト飛散防止部材4を設けた。上記ミスト飛散防止部材4
の大きさは、基板から飛散した塗布液を十分に捕獲し
て、かつ乱流による基板へのミストの再付着を防止でき
る大きさであれば良く、基板の外形よりも10mm以上
大きければ良いが、20〜60mm大きくしたものが望
ましい。また、内径は、基板の外形よりも0.2mm以
上有れば良いが、基板の着脱性や塗布液の流動性を考慮
すると0.5〜3mm大きいものが望ましい。
pmの高速回転数で10秒間保持して、基板上の過剰な
塗布液を飛散させて除去することにより全面均一な膜厚
を得た。必要に応じて、回転数を多段制御して、膜厚の
均一化と基板外周部近傍における過剰な塗布液を飛散除
去させることができる。上記スピンコータ内の基板外周
部に、内径が51.8mmで外径72mmの環状のミス
ト飛散防止部材4を設けた。上記ミスト飛散防止部材4
の大きさは、基板から飛散した塗布液を十分に捕獲し
て、かつ乱流による基板へのミストの再付着を防止でき
る大きさであれば良く、基板の外形よりも10mm以上
大きければ良いが、20〜60mm大きくしたものが望
ましい。また、内径は、基板の外形よりも0.2mm以
上有れば良いが、基板の着脱性や塗布液の流動性を考慮
すると0.5〜3mm大きいものが望ましい。
【0038】上記ミスト飛散防止部材4の表面は、基板
と平行に形成されており、かつ基板の表面よりも0.3
mm低い高さに設定した。
と平行に形成されており、かつ基板の表面よりも0.3
mm低い高さに設定した。
【0039】この高さは、通常は、基板の表面よりも
0.1mm以上低い高さ、好ましくは、0.2mm以上低
い高さ、より好ましくは、0.3mm以上低い高さに設
定され、前記基板保持部材の表面高さより0.1mm以
上高く、好ましくは、0.2mm以上高く、より好まし
くは、0.3mm以上高くなるように設置される。
0.1mm以上低い高さ、好ましくは、0.2mm以上低
い高さ、より好ましくは、0.3mm以上低い高さに設
定され、前記基板保持部材の表面高さより0.1mm以
上高く、好ましくは、0.2mm以上高く、より好まし
くは、0.3mm以上高くなるように設置される。
【0040】また、ミスト飛散防止部材4は、アウター
カップ5の下方で固定されており、アウターカップの下
方には、塗布液とミストを排気できるように排気孔6を
設けた。これにより、基板上の過剰な塗布液は、ミスト
飛散防止部材4の上面に受け止められて、基板に再付着
することを防止することができた。必要に応じて、ター
ンテーブルの下方にターンテーブル下方の気流を制御す
るためのインナーカップ7を設けても良い。
カップ5の下方で固定されており、アウターカップの下
方には、塗布液とミストを排気できるように排気孔6を
設けた。これにより、基板上の過剰な塗布液は、ミスト
飛散防止部材4の上面に受け止められて、基板に再付着
することを防止することができた。必要に応じて、ター
ンテーブルの下方にターンテーブル下方の気流を制御す
るためのインナーカップ7を設けても良い。
【0041】次いで、基板の回転を停止して、基板をタ
ーンテーブルから取り出して、紫外線照射を行い、塗布
液を硬化させて保護膜を形成して、光磁気ディスクを製
造した。
ーンテーブルから取り出して、紫外線照射を行い、塗布
液を硬化させて保護膜を形成して、光磁気ディスクを製
造した。
【0042】この時の基板外周部での盛り上がりは、過
剰な塗布液が飛散除去されており、発生していなかっ
た。
剰な塗布液が飛散除去されており、発生していなかっ
た。
【0043】(実施例2)第2図は本実施例に係る光デ
ィスクの保護膜塗布用スピンコータの模式断面図であ
る。
ィスクの保護膜塗布用スピンコータの模式断面図であ
る。
【0044】ミスト飛散防止部材4として、内径が5
1.8mmで外径72mmの環状のミスト飛散防止部材
を保持アーム8により、ターンテーブルに固定したこと
以外は実施例1と同様にして光磁気ディスクを製造し
た。
1.8mmで外径72mmの環状のミスト飛散防止部材
を保持アーム8により、ターンテーブルに固定したこと
以外は実施例1と同様にして光磁気ディスクを製造し
た。
【0045】上記ミスト飛散防止部材4の高さは、基板
表面高さよりも0.1mm低い位置に設定した。上記方
法により、回転軸の面ぶれ精度の影響を受けることな
く、ミスト飛散防止部材の高さを設定することができる
ため、基板上の過剰な塗布液をスムーズに飛散除去させ
ることができた。
表面高さよりも0.1mm低い位置に設定した。上記方
法により、回転軸の面ぶれ精度の影響を受けることな
く、ミスト飛散防止部材の高さを設定することができる
ため、基板上の過剰な塗布液をスムーズに飛散除去させ
ることができた。
【0046】更に、基板とミスト付着防止部材が同時に
回転するため、基板外周部付近での乱流を更に抑制する
ことができて、基板表面のミスト付着が完全に防止で
き、歩留りを向上することができた。また、スピンコー
タの構成部材が低減できたことにより、スピンコータの
洗浄が容易になり、生産性を向上することができた。
回転するため、基板外周部付近での乱流を更に抑制する
ことができて、基板表面のミスト付着が完全に防止で
き、歩留りを向上することができた。また、スピンコー
タの構成部材が低減できたことにより、スピンコータの
洗浄が容易になり、生産性を向上することができた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スピンコータ内の基板外周部に、基板よりも大きな内径
を有し基板と平行なミスト飛散防止部材を基板の高さよ
りも低い位置に設けることにより、塗布液の粘度の制約
を受けることなく、塗布膜を任意の膜厚で均一にかつ、
高品位に形成することのできる光ディスクの保護膜塗布
用スピンコータおよび該コータにより保護膜を形成する
工程を含む光ディスク、特に光磁気ディスクの製造方法
を提供するものである。
スピンコータ内の基板外周部に、基板よりも大きな内径
を有し基板と平行なミスト飛散防止部材を基板の高さよ
りも低い位置に設けることにより、塗布液の粘度の制約
を受けることなく、塗布膜を任意の膜厚で均一にかつ、
高品位に形成することのできる光ディスクの保護膜塗布
用スピンコータおよび該コータにより保護膜を形成する
工程を含む光ディスク、特に光磁気ディスクの製造方法
を提供するものである。
【図1】本発明の第一の実施例に係る光ディスクの保護
膜塗布用スピンコータの模式断面図を示す。
膜塗布用スピンコータの模式断面図を示す。
【図2】本発明の第二の実施例に係る光ディスクの保護
膜塗布用スピンコータの模式断面図を示す。
膜塗布用スピンコータの模式断面図を示す。
【図3】特開平1−254277号公報に開示されたスピンナ
ー回転塗布装置の模式断面図を示す。
ー回転塗布装置の模式断面図を示す。
【図4】特開平6−99125公報に記載された発明の
一実施例を示す概略縦断面図(同公報記載の図1)に基
づき作成した同図記載の発明の骨子を示す模式断面図を
示す。
一実施例を示す概略縦断面図(同公報記載の図1)に基
づき作成した同図記載の発明の骨子を示す模式断面図を
示す。
【図5】特開平7−14217号公報に記載された、光
ディスクの保護膜塗布用スピナーの全体を示す切欠き側
面図(同公報記載の図5)に基づき作成した同図に記載
された発明の骨子を示す模式断面図を示す。
ディスクの保護膜塗布用スピナーの全体を示す切欠き側
面図(同公報記載の図5)に基づき作成した同図に記載
された発明の骨子を示す模式断面図を示す。
1:基板
2:基板保持部材(吸着部)
3:ターンテーブル
4:ミスト飛散防止部材
5:アウターカップ
6:排出手段(排気孔)
7:インナーカップ
8:ミスト飛散防止部材保持アーム
9:気体取り入れ孔
10:気体供給ノズル
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D075 AC79 AC86 AC93 DA08 DC21
DC27 EA05
4F042 AA08 AB00 BA08 CC01 CC09
CC28 DF03 DF09 DF28 DF32
EB05 EB09 EB24 EB28
5D121 AA04 EE22 EE24
Claims (4)
- 【請求項1】光ディスク基板上に形成した記録膜の上に
スピンコート方式により保護膜を塗布する光ディスクの
保護膜塗布用スピンコータにおいて、基板の外径と同等
の外形を有する基板保持部材と、基板の外径よりも0.
2mm以上大きな内径と基板の外径よりも10mm以上
大きな外径を有する環状のミスト飛散防止部材とを含
み、ミスト飛散防止部材を、その表面が基板保持部材に
基板を保持した時の基板表面高さよりも、0.1mm以
上低く、基板保持部材の表面高さよりも0.1mm以上
高く、かつ、基板表面と平行となるように設けたことを
特徴とする光ディスクの保護膜塗布用スピンコータ。 - 【請求項2】前記ミスト飛散防止部材の周囲に、前記ミ
スト飛散防止部材を覆うように配置したカバー部材と、
前記カバー部材で受け止めた塗布液と前記カバー部材で
覆われた空間内の気体を下方より排出する排出手段を備
え、前記ミスト飛散防止部材と前記基板との隙間から塗
布液と気体とを下方に排出することを特徴とする請求項
1に記載の光ディスクの保護膜塗布用スピンコータ。 - 【請求項3】前記ミスト飛散防止部材と前記基板保持部
材とを一体化し、両者が、前記基板と共に回転すること
ができるようにしたことを特徴とする光ディスクの保護
膜塗布用スピンコータ。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の光デ
ィスクの保護膜塗布用スピンコータにより保護膜を形成
する工程を含むことを特徴とする光ディスクの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001323432A JP2003126755A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | 光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよび光ディスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001323432A JP2003126755A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | 光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよび光ディスクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003126755A true JP2003126755A (ja) | 2003-05-07 |
Family
ID=19140321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001323432A Pending JP2003126755A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | 光ディスクの保護膜塗布用スピンコータおよび光ディスクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003126755A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007069433A1 (ja) * | 2005-12-16 | 2007-06-21 | Niigata University | 非接触型回転処理装置 |
JP2007160282A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-28 | Niigata Univ | 非接触型被処理物回転処理装置 |
JP2008073636A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Niigata Univ | 磁気的浮上回転処理装置 |
-
2001
- 2001-10-22 JP JP2001323432A patent/JP2003126755A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007160282A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-28 | Niigata Univ | 非接触型被処理物回転処理装置 |
JP4644766B2 (ja) * | 2005-11-21 | 2011-03-02 | 国立大学法人 新潟大学 | 非接触型被処理物回転処理装置 |
WO2007069433A1 (ja) * | 2005-12-16 | 2007-06-21 | Niigata University | 非接触型回転処理装置 |
US7959139B2 (en) | 2005-12-16 | 2011-06-14 | Niigata University | Noncontact rotating processor |
JP2008073636A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Niigata Univ | 磁気的浮上回転処理装置 |
JP4671292B2 (ja) * | 2006-09-22 | 2011-04-13 | 国立大学法人 新潟大学 | 磁気的浮上回転処理装置 |
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