JP2004022074A - 記録媒体及びその製造装置、並びに記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録媒体及びその製造装置、並びに記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に対する保護膜の付着強度を高めるとともに、基板上にて保護膜の膜厚が均一である記録媒体及びその製造装置、並びに記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の光ディスク10は、ディスク基板11上の、反射膜12の周囲に内周凹部17を有している。さらに、内周凹部17の形成位置を境界として、ディスク基板11の径方向に対して外周側にある反射膜12が設けられている領域に、保護膜13が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体及びその製造装置、並びに記録媒体の製造方法に関し、詳細には、基板上に形成された信号層を覆う保護膜を有する記録媒体及びその製造装置、並びに記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録の分野にて、記録媒体として用いられている光ディスクは、大容量の情報を記録可能であるとともに、安価であるため、産業用から民生用まで幅広く用いられている。光ディスクは、再生専用型、追記型、書き換え可能型といったそれぞれのメモリー形態に対応でき、例えば、再生専用型の光ディスクとしてCDやDVD、書き換え可能型の光ディスクとしてミニディスク(MD)が広く普及している。
【0003】
以下では、再生専用型の円盤状光ディスクを例に挙げ、該光ディスクについて、図19ないし図24に基づいて説明する。
【0004】
光ディスク100は、図19に示すように、情報信号を示すピットやグルーブ等の凹凸パターンが形成されたディスク基板101上に、信号層としての反射膜102が形成されている。また、上記反射膜102上には、大気中の水分や酸素から反射膜102を保護するための保護膜103が形成されている。この保護膜103は、通常、光透過性の樹脂にて形成されている。
【0005】
上記光ディスク100上の情報を再生する際には、図19に示すように、ディスク基板101側から上記凹凸パターン上に、対物レンズ104を介してレーザ光105を集光照射する。そして、入射光と反射光との光量差や偏光状態の差によって情報が検出される。
【0006】
このような光ディスク100は、通常、ディスク基板101の中心に、図20(a)に示すように、中央孔106を有している。そのため、上記光ディスク100の製造に際しては、まず、射出成形法によって凹凸パターンを有するディスク基板101を形成し、該ディスク基板101上に反射膜102をスパッタリング等により形成する。
【0007】
次いで、反射膜102上に、図20(b)に示すように、紫外線硬化樹脂等の光硬化性樹脂123を滴下する。このとき、光硬化性樹脂123は、中央孔106に入り込まない位置にて、中央孔106を取り囲むように環状に滴下される。その後、ディスク基板101を面内方向に回転する。これにより、光硬化性樹脂123が遠心力によって飛散し、図20(c)に示すように、ディスク基板101の外周部方向へ回転延伸され、反射膜102上に塗布される。そして、回転延伸された光硬化性樹脂123に対して、紫外線を照射することにより、光硬化性樹脂123が硬化し、図19に示す保護膜103が形成される。
【0008】
ところで、近年、記録情報量の増大に伴い、光ディスク100上へのさらなる情報の高記録密度化を実現するために、光ピックアップの対物レンズ104の開口数NAを大きくすることが求められている。対物レンズ104の開口数NAが大きくなると、光ディスク100の傾き許容度が減少する。そのため、ディスク基板101側から行われていた凹凸パターンに対する光照射(図19)は、図21に示すように、光透過性の保護膜103の側から行われる。このとき、保護膜103の膜厚が不均一であると、レーザ光105の集光スポットに収差が発生し、記録再生信号の劣化を引き起こすため、保護膜103の膜厚を均一に形成する必要がある。
【0009】
しかしながら、上記のように、回転延伸により、反射膜102上に光硬化性樹脂123を塗布するスピンコート法では、遠心力により、光硬化性樹脂123がディスク基板101の最外周部に偏ることになる。その結果、保護膜103は、ディスク基板101の系方向に不均一な膜厚を有することになる。また、図20(c)に示すように、光硬化性樹脂123は、表面張力により、端部に樹脂溜り123aを形成する。この樹脂溜り123aは、上記紫外線照射時にディスク基板101の回転を停止すると反射膜102上へ移動するため、反射膜102上での保護膜103の膜厚の均一性を損なう原因となる。
【0010】
そこで、上記保護膜103の膜厚を均一に形成するために、特開平11−213459号公報では、図22に示すように、中央孔106(図20(a))を覆う中央孔キャップ120が取り付けて、光硬化性樹脂123を塗布している。つまり、この中央孔キャップ120上に、光硬化性樹脂123を滴下して回転延伸することにより、保護膜103の膜厚の均一性を図っている。
【0011】
すなわち、図23(a)に示すように、ディスク基板101上の凹凸パターンを覆うように反射膜102を形成した後、該ディスク基板101をターンテーブル130上に配置する。ターンテーブル130は、ディスク基板101の中央孔106(図20(a))に対応する位置に、凹形状のキャップ受部131を有している。次いで、ディスク基板101の中央孔106を覆うように中央孔キャップ120が配置される。中央孔キャップ120は、中央孔106付近のディスク基板101表面を覆う被覆部120aと、中央孔106に嵌め込まれる突起部120bとを有している。この突起部120bは、中央孔106を貫通し、ターンテーブル130のキャップ受部131に嵌め込まれる。
【0012】
そして、この中央孔キャップ120の被覆部120aの中心に、光硬化性樹脂123が滴下される。その後、図23(a)の矢印にて示すように、ターンテーブル130が、キャップ受部131を回転中心として回転することにより、同時にディスク基板101も回転する。これにより、光硬化性樹脂123は、回転延伸され、反射膜102上に均一に塗布される。
【0013】
このように、中央孔106に中央孔キャップ120を設けているので、ターンテーブル130の回転中心に一致する中央孔キャップ120の被覆部120aの中心から、光硬化性樹脂123を回転延伸することができる。それゆえ、被覆部120aの中心から径方向に均一に、光硬化性樹脂123を塗布することが可能になり、保護膜103(図21)の膜厚の均一性を図ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示されている光ディスクの製造方法では、光硬化性樹脂123を硬化させる際に中央孔キャップ120を取り外すと、中央孔キャップ120の被覆部120a上に塗布された光硬化性樹脂123がディスク基板101上に垂れ落ちるという問題を有している。
【0015】
つまり、上記したように、保護膜103(図21)は光硬化性樹脂123が硬化することによって形成される。それゆえ、光硬化性樹脂123を回転延伸した後、該光硬化性樹脂123を硬化させるために光照射が行われる。上記保護膜103は、通常、反射膜102上に形成されるので、光照射が行われる前に、図23(b)に示すように、上記中央孔キャップ120がディスク基板101から取り外される。
【0016】
このとき、被覆部120a上に塗布された光硬化性樹脂123が、図23(b)の矢印にて示すように、被覆部120aの端部から、重力に従ってディスク基板101上に垂れ落ちることがある。垂れ落ちた光硬化性樹脂123は、ディスク基板101上にて、樹脂溜り123bを形成する。
【0017】
樹脂溜り123bは、紫外線照射によって光硬化性樹脂123が硬化することにより、保護膜103の端部にて突出した樹脂突起(図示せず)を形成する原因となる。この樹脂突起は、光ディスク100を収納するカートリッジケース等に引っ掛かる。このように、樹脂突起での引っ掛かりが生じると、ディスク基板101上の保護膜103が端部から剥離され、保護膜103のディスク基板101に対する付着強度を低下させる。
【0018】
また、上記樹脂突起は、光ディスク100の記録再生時に、対物レンズ104(図21)や対物レンズ104の支持ホルダ等と接触し、トラッキングやフォーカシングが外れる原因となる。さらに、対物レンズ104の破損や、光ディスク100の破損を引き起こすこともある。
【0019】
また、光硬化性樹脂123の回転延伸により、図24に示すように、ディスク基板101の最外周領域には、遠心力によって光硬化性樹脂123の樹脂溜り123cが形成される。この樹脂溜り123cは、反射膜102側へ流れることがある。反射膜102側へ流れた樹脂溜り123cは、ディスク基板101の反射膜102上にて、光硬化性樹脂123が均一に塗布されない原因となり、その結果、保護膜103の膜厚の不均一性を引き起こす。
【0020】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、反射膜等の信号層上に形成される保護膜の付着強度を高めるとともに、上記信号層上にて保護膜の膜厚が均一である記録媒体及びその製造装置、並びに記録媒体の製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録媒体は、上記課題を解決するために、基板上に設けられた環状の信号層を覆うように保護膜が形成されている記録媒体において、上記信号層の内周側及び外周側の周囲うち、少なくとも一方の周囲に凹部を有するとともに、上記基板の径方向に対し、上記凹部の形成位置を境界として、上記基板上の領域を区別した場合に、上記保護膜は、上記信号層が設けられている側の情報領域に形成されていることを特徴としている。
【0022】
上記情報領域とは、基板上にて保護膜が形成されている領域であって、少なくとも信号層を含む基板上の領域を指す。
【0023】
上記の構成によれば、上記保護膜の端部が上記凹部に入り込んでいるので、保護膜の端部が突起状となることを防止することができる。これにより、保護膜の端部が記録媒体のカートリッジケース等に引っ掛かり、該端部から保護膜を剥離することを防止することができる。それゆえ、上記基板に対する保護膜の付着強度を向上することができる。
【0024】
また、記録媒体への記録情報量の増大化に伴い、光ピックアップの対物レンズの開口数NAを大きくするために、対物レンズを記録媒体の保護膜側に近接して配置することがある。この場合にも、保護膜の端部が凹部に入り込んでいることにより、該端部が突起状となることはなく、従って、対物レンズ又は対物レンズの支持ホルダに接触することはない。それゆえ、対物レンズのトラッキングやフォーカシングを良好に保ち、また、対物レンズや記録媒体の破損することを防止することができる。
【0025】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記凹部は、上記信号層の内周側及び外周側の周囲に設けられていることを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、上記保護膜の両端部が上記凹部に入り込むので、保護膜の端部が突起状となることを防止することができる。これにより、保護膜の両端部にてカートリッジケース等に引っ掛かることを防止することができる。それゆえ、端部から保護膜が剥離されることを防止し、上記基板に対する保護膜の密着強度を高めることができる。さらに、保護膜の端部が、対物レンズ又は対物レンズの支持ホルダに接触することがない。そのため、上記記録媒体の記録再生時に、対物レンズのトラッキングやフォーカシングの不具合を引き起こすことはない。
【0027】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記保護膜は、光透過性を有することを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、記録媒体上の信号層に、上記保護膜側から光照射を行うことができる。この場合にも、光ピックアップの対物レンズのトラッキングやフォーカシングを良好に保ち、上記記録媒体の記録再生を好適に行うことができる。
【0029】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記基板の径方向に対し、上記凹部の形成位置を境界として、上記基板上の領域を区別した場合に、上記基板は、上記情報領域の基板の厚さが、情報領域とは反対側の領域の基板の厚さよりも小さいことを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、上記情報領域に形成される保護膜の端部が、より一層、上記基板の内部へ入り込むことができるので、保護膜の剥離耐性をさらに向上することができる。これにより、上記記録媒体の記録再生を安定に行うことができる。
【0031】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記保護膜上には、さらにハードコート層が形成されていることを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、ハードコート層が上記保護膜を覆っているので、基板に対する保護膜の密着強度を向上することができる。また、カートリッジケースや光ピックアップの対物レンズが接触しても、ハードコート層が設けられているので、保護膜が剥離されることはない。
【0033】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、基板上に設けられた環状の信号層を覆うように、流動性を有する光硬化性樹脂を回転延伸によって塗布し、該光硬化性樹脂を硬化させて保護膜を形成する記録媒体の製造方法において、上記信号層の内周側及び外周側の周囲うち、少なくとも一方の周囲に凹部を有する基板に対し、上記信号層が露出し、かつ上記凹部を被覆するようにキャップ部材を配置して、光硬化性樹脂を塗布した後、上記キャップ部材を上記基板から取り外して上記保護膜を形成することを特徴としている。
【0034】
上記の方法によれば、基板上の凹部がキャップ部材によって覆われた状態にて光硬化性樹脂が回転延伸され、上記基板上の保護膜が形成される領域(以下、情報領域と記載する)に、均一に光硬化性樹脂が塗布される。そのため、上記キャップ部材の取り外しに際して、キャップ部材上に塗布された光硬化性樹脂が、上記情報領域に塗布された光硬化性樹脂上に垂れ落ちても、垂れ落ちた光硬化性樹脂は上記凹部に流れ込むことができる。従って、情報領域には、光硬化性樹脂が樹脂溜りを形成することはなく、均一に塗布される。それゆえ、保護膜の膜厚が均一な記録媒体を提供することができる。
【0035】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、上記の記録媒体の製造方法において、上記キャップ部材は、該キャップ部材の端部領域にて上記凹部を被覆することを特徴としている。
【0036】
上記の方法によれば、キャップ部材は、端部領域にて基板上の上記凹部を被覆するので、上記情報領域は、上記凹部に隣接して形成されることになる。それゆえ、キャップ部材上から上記情報領域に垂れ落ちた光硬化性樹脂は、容易に凹部に流れ込むことができる。
【0037】
さらに、上記キャップ部材を基板から取り外した際に、上記情報領域に塗布されている光硬化性樹脂の一部が上記凹部に流れ込むこともできる。これにより、光硬化性樹脂の回転延伸によって、基板の最外周領域に樹脂溜りが形成されても、上記凹部に光硬化性樹脂が流れ込む。それゆえ、基板上に均一に光硬化性樹脂を塗布することができる。従って、光硬化性樹脂が硬化することによって形成される保護膜の端部が、上記凹部に入り込んだ記録媒体を提供することができる。
【0038】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、上記の記録媒体の製造方法において、上記基板は、上記信号層の内周側及び外周側の周囲に凹部を有し、上記キャップ部材は、内周側の凹部を被覆する内周側キャップ、及び、外周側の凹部を被覆する外周側キャップを有していることを特徴としている。
【0039】
上記の方法によれば、内周側キャップ及び外周側キャップの取り外しに際して、基板上の情報領域に垂れ落ちた光硬化性樹脂が、上記凹部に流れ込むので、上記基板上に、均一な膜厚を有する保護膜を形成することができる。
【0040】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、上記の記録媒体の製造方法において、さらに、上記保護膜上にハードコート層を形成することを特徴としている。
【0041】
上記の方法によれば、上記保護膜を覆うハードコート層が形成されるので、基板に対する保護膜の密着強度の高い記録媒体を得ることができる。
【0042】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置であって、上記基板上の凹部を被覆するキャップ部材を備えていることを特徴としている。
【0043】
上記の構成によれば、上記キャップ部材の取り外しに際して、キャップ部材上に塗布された光硬化性樹脂が、基板上に垂れ落ちても、上記凹部に流れ込むことができる。従って、基板上の信号層には、光硬化性樹脂が、樹脂溜りを形成することなく、均一な厚さにて塗布される。それゆえ、保護膜の膜厚が均一な記録媒体を提供することができる。
【0044】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置において、上記キャップ部材は、該キャップ部材の端部領域にて上記凹部を被覆することを特徴としている。
【0045】
上記の構成によれば、上記情報領域が、上記凹部に隣接して形成されるので、光硬化性樹脂が、基板上の凹部に容易に流れ込むことができる。従って、保護膜の端部が凹部に入り込み、かつ、基板に対する保護膜の付着強度の高い記録媒体を提供することができる。
【0046】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置において、上記キャップ部材の上記基板と対向する側の表面形状は、上記基板の表面形状に対応していることを特徴としている。
【0047】
上記の構成によれば、基板の厚さが、上記情報領域と該情報領域以外の領域との間で異なり、基板表面に凹凸等が形成されている場合にも、上記キャップ部材の上記基板と対向する側の表面形状が、上記基板表面の凹凸に対応する形状となっている。従って、基板表面の凹凸に対応するように、上記キャップ部材の凹凸を嵌め込んで、上記キャップ部材を基板上に載置することができる。これにより、記録媒体を製造する際に、基板上にて上記キャップ部材を安定に配置することができる。
【0048】
また、光硬化性樹脂を回転延伸する際に、基板上にてキャップ部材を安定に固定させた状態にて、基板を回転させることができる。これにより、保護膜の膜厚が均一な記録媒体を、好適に製造することができる。
【0049】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置において、上記キャップ部材は、上記基板上の凹部に嵌め込まれる凸部を有していることを特徴としている。
【0050】
上記の構成によれば、キャップ部材に設けられた凸部は、基板上にキャップ部材を配置する際のガイドとなるので、基板上の凹部を確実に覆うようにキャップ部材を配置することができる。
【0051】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置であって、上記内周側に設けられた凹部を被覆する内周側キャップと、上記外周側の周囲に設けられた凹部を被覆する外周側キャップとを備えていることを特徴としている。
【0052】
上記の構成によれば、基板上に樹脂溜りが形成されることはなく、保護膜の膜厚が均一な記録媒体を提供することができる。また、保護膜の両端部が基板上の凹部に入り込んだ記録媒体を提供することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の記録媒体の実施の一形態について、図1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0054】
図1(b)に示すように、本実施の形態の光ディスク(記録媒体)10は、円盤状のディスクであり、中心に中央孔16を有している。該光ディスク10のディスク基板(基板)11上にて、上記中央孔16を取り囲むように、情報信号を示すピットやグルーブ等の凹凸パターン(図示せず)が形成されている。そして、図1(a)に示すように、この凹凸パターンを覆うように、信号層である反射膜12が形成され、さらに、該反射膜12が光透過性の保護膜13にて覆われている。上記凹凸パターン、反射膜12、保護膜13は、図1(b)に示すように、中央孔16を取り囲むように環状に形成されている。
【0055】
なお、本実施の形態では、信号層として反射膜12を示しているが、この反射膜12は、例えば、追記型や書き換え可能型の光ディスク等では、情報が記録される記録膜に相当する。つまり、本発明は、上記光ディスク10の反射膜12を記録膜とすれば、追記型や書き換え可能型の光ディスクにも適用することができる。
【0056】
上記ディスク基板11は、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート等のプラスチック基板、ガラス基板、セラミック基板、シリコンウエハー基板等であり、このうち、プラスチック基板が好ましい。上記ディスク基板11には、図1(a)に示すように、反射膜12が形成される領域よりも中央孔16側に凹形状の内周凹部(凹部)17を有している。なお、以下では、ディスク基板11の径方向に対して中央孔16側を、内周側と記載し、ディスク基板11の径方向に対して、中央孔16とは反対側を、外周側と記載する。
【0057】
上記内周凹部17は、図1(b)に示すように、中央孔16を取り囲むように環状に設けられている。この内周凹部17の断面形状は、図1(a)に示すように、凹形状となっていればその形状は特に限定されず、例えば、三角形状、四角形状、半円形状等であればよい。また、内周凹部17は、図1(b)に示すように、反射膜12の内周に沿って、連続的に形成されていてもよく、あるいは、断続的に形成されていてもよい。
【0058】
反射膜12は、ディスク基板11の中心と同一の中心から、同心円状に形成されている。つまり、反射膜12が形成されている領域は、図1(a)(b)に示すように、ディスク基板11の径方向に一定の幅αを有する反射膜形成領域である。上記反射膜12は、再生専用型の光ディスクの場合、上記凹凸パターンとしての凹凸ピット列上に、例えば、真空成膜技術によって形成された膜厚20〜60nmのAl,Au,Pt,Cu等が成膜されてなっている。
【0059】
また、書換え型の光ディスクの場合、上記反射膜12に代えて記録膜が設けられている。該記録膜は、上記書換え型の光ディスクが相変化光ディスクの場合、上記凹凸パターンとしての案内トラック上に、例えば、Al,ZnS−SiO,GeSbTe,ZnS−SiOの順に成膜されてなっている。これに対し、上記書換え型の光ディスクが光磁気ディスクの場合には、記録膜は、案内トラック上に、例えば、Al,SiN,TbFeCo,SiNの順に成膜されてなっている。
【0060】
さらに、光ディスク10が追記型光ディスクの場合も、上記反射膜12に代えて記録膜が設けられている。該記録膜は、案内トラック上に、Au又はAlを成膜した後、スピンコート法により、シアニン系又はフタロシアニン系の有機色素膜が形成されてなっている。
【0061】
上記保護膜13は、上記反射膜12を大気中の水分や酸素から保護するために形成され、紫外線硬化樹脂等の流動性の光硬化性樹脂が硬化してなっている。光硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系紫外線硬化樹脂等を用いることができる。また、光硬化性樹脂の粘度は、上記保護膜13の膜厚を考慮して決定される。例えば、膜厚10〜200μmの保護膜13を形成するためには、光硬化性樹脂の粘度を300〜3000cpsとすることが望ましい。
【0062】
このような保護膜13は、ディスク基板11上の内周凹部17を境界として、反射膜12が形成されている側のデータ領域(情報領域)に形成されている。すなわち、保護膜13は、図1(a)に示すように、ディスク基板11のうち、内周凹部17よりも外周側に形成され、反射膜12を覆うように形成されている。そして、保護膜13の内周側に位置する端部は、上記内周凹部17に入り込んでいる。
【0063】
そのため、内周凹部17が設けられていない場合に比べて、保護膜13のディスク基板11への付着強度が高められる。この理由は、保護膜13の内周側の端部が、内周凹部17に入り込んでいることにより、カートリッジケース等と接触することがないためである。つまり、内周凹部17が設けられていない場合、保護膜13の内周側の端部が、カートリッジケース等に引っ掛かり、保護膜13の剥離を引き起こすことになる。これに対し、保護膜13の内周側の端部が、図1(a)に示すように、内周凹部17に入り込んでいる場合、保護膜13の端部がカートリッジケース等に引っ掛かることを回避し、保護膜13の剥離を防止することができる。
【0064】
また、内周凹部17の形成位置よりも中央孔16側は、図1(a)に示すように、ディスク基板11の平坦な基板表面が露出している。このディスク基板11の基板表面が露出した領域は、光ディスク10の記録再生を行う記録再生装置と、光ディスク10とが接合するチャッキング領域となる。光ディスク10のチャッキング領域は、図1(b)に示すように、中央孔16を含む直径βの円にて描かれる領域に相当する。上記のように、光ディスク10には、平坦なチャッキング領域が設けられているため、光ディスク10を平行に保って、記録再生装置に装着することができる。それゆえ、光ディスク10の記録再生時に、安定なチャッキングを実現することができる。
【0065】
次に、上記光ディスク10の製造方法について、図2及び図3に基づいて説明する。
【0066】
まず、中央孔16と内周凹部17とを有するディスク基板11上に、射出成形法等により図示しない凹凸パターンを形成する。この凹凸パターンは、ディスク基板11上の、内周凹部17が形成されている側の表面に形成される。さらに、この凹凸パターン上に、スパッタリング等によって反射膜12を形成する。
【0067】
次いで、反射膜12が形成されたディスク基板11を、図2(a)に示すように、ターンテーブル30上に配置する。ターンテーブル30は、後述する中央孔キャップ(キャップ部材)20が嵌め込まれるキャップ受部31を有している。そのため、このキャップ受部31とディスク基板11の中央孔16とが一致するように、ディスク基板11を配置する。
【0068】
続いて、上記中央孔16を覆うように、中央孔キャップ20をディスク基板11に取り付ける。中央孔キャップ20は、図2(a)に示すように、ディスク基板11上の上記チャッキング領域を覆う被覆部20aを有し、さらに、被覆部20aのディスク基板11に対向する側に、中央孔16及びキャップ受部31に嵌め込まれる突起部20bと、内周凹部17に嵌め込まれるキャップ側凸部(凸部)20cとを有している。なお、中央孔キャップ20は、被覆部20a、突起部20b、キャップ側凸部20cが一体化されて形成されていてもよく、あるいは、これらがそれぞれ組み合わせられて形成されていてもよい。
【0069】
上記被覆部20aは、その厚さが中心から外周に向けて小さくなっている。また、被覆部20aの外直径は、少なくともディスク基板11上のチャッキング領域及び内周凹部17を覆うことが必要であるため、ディスク基板11の中央孔16の直径よりも大きくなるように形成されている。さらに、上記反射膜12が形成されている反射膜形成領域(図1(a)(b)中のαにて示す領域)を覆うように、保護膜13(図1(a))を形成する必要がある。そのため、被覆部20aの外直径は、ディスク基板11にて反射膜形成領域の内周側の直径よりも小さい直径にて形成されている。
【0070】
また、中央孔キャップ20の突起部20bは、図2(b)に示すように、ディスク基板11の中央孔16を貫通し、ターンテーブル30のキャップ受部31に挿入される。さらに、キャップ側凸部20cは、内周凹部17に嵌めこまれる。そのため、突起部20bは、中央孔16及びキャップ受部31に嵌め込み可能な大きさ及び形状にて形成されている。また、キャップ側凸部20cは、内周凹部17に嵌め込み可能な大きさ及び形状にて形成されている。なお、キャップ側凸部20cは、中央孔キャップ20をディスク基板11上に配置する際のガイドとなるが、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0071】
ここで、ターンテーブル30を回転駆動する際のディスク基板11のがたつきを抑制するため、突起部20bの直径及び形状と、ディスク基板11の中央孔16の直径及び形状と、ターンテーブル30に設けられたキャップ受部31の直径及び形状とを、実質的に等しくすることが好ましい。これにより、中央孔キャップ20の突起部20bを、中央孔16及びキャップ受部31に挿入固定することができ、ターンテーブル30の回転駆動を好適に行うことができる。また、キャップ側凸部20cと、内周凹部17とは、実質的に同一の形状であり、実質的に同一の大きさであることが好ましい。
【0072】
上記のようにして、ターンテーブル30上のディスク基板11に中央孔キャップ20を装着した後、図2(b)に示すように、中央孔キャップ20の被覆部20aの中心部の上部に樹脂供給ノズル26を配置し、光硬化性樹脂23を滴下する。その後、図3(a)の矢印にて示すように、光硬化性樹脂23の滴下位置(図2(b))を回転中心として、ターンテーブル30を回転駆動する。言い換えれば、ターンテーブル30のキャップ受部31の中心を回転中心とするために、該キャップ受部31の中心に対応するように、中央孔キャップ21の被覆部20a上に光硬化性樹脂23を滴下する。
【0073】
そして、上記ターンテーブル30の回転に伴って、ディスク基板11が面内方向にて回転し、中央孔キャップ20の被覆部20a上の光硬化性樹脂23が回転延伸される。中央孔キャップ20の被覆部20aは、その厚さが中心から外周に向けて小さくなっているため、光硬化性樹脂23が滑らかに回転延伸することができる。これにより、中央孔キャップ20及びディスク基板11上に、均一な厚さにて光硬化性樹脂23が塗布される。
【0074】
ディスク基板11上に、光硬化性樹脂23が塗布されると、図3(b)に示すように、中央孔キャップ20をディスク基板11から取り外す。その後、ディスク基板11上に対して光照射を行い、光硬化性樹脂23を硬化させて、図1(a)に示す保護膜13を形成することにより、光ディスク10が得られる。
【0075】
上記の中央孔キャップ20の取り外しに際して、被覆部20a上に塗布された光硬化性樹脂23がディスク基板11上に垂れ落ちる場合がある。しかしながら、中央孔キャップ20が取り外されると、ディスク基板11上に設けられた内周凹部17が露出するので、垂れ落ちた光硬化性樹脂23は、内周凹部17に入り込む。そのため、ディスク基板11上にて、垂れ落ちた光硬化性樹脂23が樹脂溜りを形成することはない。その結果、反射膜12上に形成される保護膜13の膜厚の均一化を図ることができる。
【0076】
従って、上記内周凹部17は、中央孔キャップ20の被覆部20a表面から垂れる光硬化性樹脂23が流れ込むように、中央孔キャップ20の端部にて被覆されることが好ましい。また、上記キャップ側凸部20cは、中央孔キャップ20の端部領域に設けられることが望ましい。
【0077】
これにより、被覆部20aから垂れ落ちた光硬化性樹脂23はもちろんのこと、ディスク基板41上の反射膜形成領域を含むデータ領域に塗布された光硬化性樹脂23の一部も、内周凹部17に流れ込むことができる。従って、光硬化性樹脂23の回転延伸に際して、遠心力により、ディスク基板11の外周端部に樹脂溜りが形成されても、光硬化性樹脂23の一部が内周凹部17に流れ込むことにより、データ領域に光硬化性樹脂23を均一に塗布することができる。
【0078】
その結果、図1(a)に示すように、保護膜13のうち、内周側に位置する端部がディスク基板11上の内周凹部17に入り込むので、保護膜13の端部が盛り上がって突起状となることを防止することができる。
【0079】
また、上記内周凹部17及びキャップ側凸部20cが、中央孔キャップ20の端部に近接した位置に設けられることにより、中央孔キャップ20を取り外すと、光硬化性樹脂23が内周凹部17に流れ込むことができる。それゆえ、図1(a)に示すように、保護膜13のうち、内周側に位置する端部がディスク基板11上の内周凹部17に入り込んだ光ディスク10を提供することができる。
【0080】
〔実施の形態2〕
本発明の記録媒体の他の実施の形態について、図4ないし図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0081】
本実施の形態の光ディスク(記録媒体)40は、図4(b)に示すように、前記実施の形態1の光ディスク10(図1(a)(b))に形成された反射膜12の外周側に、さらに、中心孔16の同心円状に、環状の外周凹部47を設けている。
【0082】
すなわち、本実施の形態の光ディスク40のディスク基板(基板)41は、図4(a)に示すように、凹形状の内周凹部17と外周凹部(凹部)47とを有している。そして、この2つの内周凹部17と外周凹部47との間にて、反射膜12を覆うように保護膜43が設けられている。
【0083】
このような保護膜43は、ディスク基板41上の内周凹部17及び外周凹部47を境界として、反射膜12が形成されている側のデータ領域(情報領域)に形成されている。すなわち、保護膜43は、図4(a)に示すように、ディスク基板11のうち、内周凹部17よりも外周側であって、かつ外周凹部47よりも内周側にて、反射膜12を覆うように形成されている。
【0084】
保護膜43の内周側及び外周側に位置する端部は、それぞれ、ディスク基板41上の内周凹部17及び外周凹部47に入り込んでいる。そのため、保護膜43の端部が、カートリッジケース等に接触して引っ掛かることを回避することができ、保護膜43がディスク基板41から剥離することを防止することができる。これにより、保護膜43のディスク基板41への付着強度を高めることができる。
【0085】
なお、基板41の材質、外周凹部47の形状及び形成位置は、前記実施の形態1にて、基板11、内周凹部17を用いて行った説明と同様である。
【0086】
次に、上記光ディスク40の製造方法について、図5及び図6に基づいて説明する。上記光ディスク40の製造方法では、前記実施の形態1にて、光ディスク10の製造方法にて使用した、中央孔16及び内周凹部17を覆う中央孔キャップ(内周側キャップ)20とともに、外周凹部47を覆う外周キャップ(外周側キャップ)21を使用する。
【0087】
すなわち、まず、前記実施の形態1にて説明したように、ディスク基板41上に形成された凹凸パターン上に、反射膜12を形成する。そして、反射膜12が形成されたディスク基板41を、図5(a)に示すように、ターンテーブル32上に配置する。ターンテーブル32は、中央孔キャップ20が嵌め込まれるキャップ受部31と、後述する外周キャップ21が取り付けられる外周キャップ受部33とを有している。そのため、この中央キャップ受部31とディスク基板41の中央孔16とが一致し、かつ、外周キャップ受部33の内周側の端部とディスク基板41の外周側の端部とが一致するように、ディスク基板41を配置する。
【0088】
続いて、図5(a)の矢印にて示すように、上記中央孔16を覆うように中央孔キャップ20をディスク基板41に取り付け、これと同時に、上記外周キャップ受部33を覆うように外周キャップ21を取り付ける。外周キャップ21は、図5(a)に示すように、ディスク基板41上の外周領域を覆う被覆部21aを有し、さらに、被覆部21aのディスク基板41に対向する側に、外周キャップ受部33に嵌め込まれる突起部21bと、外周凹部47に嵌め込まれるキャップ側凸部(凸部)21cとを有している。つまり、外周キャップ21は、ディスク基板41の外周端部に沿って取り付けられるように、環状に形成されている。
【0089】
なお、外周キャップ21は、被覆部21a、突起部21b、キャップ側凸部21cが一体化されて形成されていてもよく、あるいは、これらをそれぞれ組み合わせて形成してもよい。
【0090】
上記被覆部21aは、その厚さが中心から外周に向けて小さくなっている。また、少なくともディスク基板41上の外周凹部47を覆うことが必要である。そのため、被覆部21aの内直径、すなわち、外周キャップ21がディスク基板41に配置された場合に、内周側に位置する被覆部21aの端部が描く円の直径は、ディスク基板41の直径よりも小さくなるように形成されている。さらに、上記反射膜12が形成されている反射膜形成領域(図4(a)(b)にてαで表す領域)を覆うように、保護膜43を形成する必要がある。それゆえ、外周キャップ21の内直径は、ディスク基板41の反射膜形成領域の外周側の直径よりも大きい直径にて形成されている。
【0091】
また、外周キャップ21の突起部21bは、図5(b)に示すように、ディスク基板41の外周に沿って取り付けられ、ターンテーブル32の外周キャップ受部33に配置される。また、キャップ側凸部21cは、外周凹部47に嵌め込まれる。そのため、突起部21bは、外周凹部47にて、ディスク基板41の外周に沿って取り付けることができる大きさ及び形状にて形成されている。また、キャップ側凸部21cは、外周凹部47に嵌め込み可能な大きさ及び形状にて形成されている。なお、キャップ側凸部21cは、外周キャップ21をディスク基板41上に配置する際のガイドとなっているが、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0092】
ここで、ターンテーブル32を回転駆動する際に生じるディスク基板41のがたつきを抑制するため、突起部21bの内周側の直径及び形状と、ディスク基板41の直径及び形状と、ターンテーブル32に設けられた外周キャップ受部33の内直径及び形状とを、実質的に等しくすることが好ましい。これにより、外周キャップ21の突起部21bを、外周キャップ受部33に固定することができ、ターンテーブル32の回転駆動を好適に行うことができる。また、キャップ側凸部21cと、外周凹部47とは、実質的に同一の形状であり、実質的に同一の大きさであることが好ましい。
【0093】
上記のようにして、ターンテーブル32上のディスク基板41に、中央孔キャップ20及び外周キャップ21を装着した後、図5(b)に示すように、中央孔キャップ20の被覆部20aの中心部の上部に樹脂供給ノズル26を配置し、光硬化性樹脂23を滴下する。その後、図6(a)の矢印にて示すように、ターンテーブル32を回転駆動する。このターンテーブル32の回転に伴って、ディスク基板41が面内方向にて回転し、中央孔キャップ20の被覆部20a上の光硬化性樹脂23が回転延伸される。
【0094】
中央孔キャップ20の被覆部20aは、前記したように、その厚さが中心から外周に向けて小さくなっているため、光硬化性樹脂23が滑らかに回転延伸することができる。また、外周キャップ21の被覆部21aも、中央孔キャップ20と同様、その厚さが中心から外周に向けて小さくなっているため、ディスク基板41上から被覆部21a上へと滑らかに回転延伸される。これにより、ディスク基板41上及び外周キャップ21の被覆部21a上に、均一な厚さにて光硬化性樹脂23を塗布することができる。
【0095】
また、回転延伸された光硬化性樹脂23は、遠心力によって、図7(a)に示すように、外周キャップ21の外周端部に樹脂溜り23aを形成する。本実施の形態では、外周キャップ21が設けられているため、上記樹脂溜り23aは、ディスク基板41上から離れた外周キャップ21上に形成される。それゆえ、樹脂溜り23aが生じても、ディスク基板41上での光硬化性樹脂23の膜厚の不均一性を抑制することができる。
【0096】
さらに、外周キャップ21の被覆部21aは、その厚さが中心から外周に向けて小さくなっている。そのため、外周キャップ21の外周端部に形成された樹脂溜り23aは、図7(a)にて矢印で示すように、被覆部21aの傾斜に沿って、ディスク基板41側とは反対側へと流れ落ちる。それゆえ、外周キャップ21の外周端部に樹脂溜り23aが、反射膜12上にて、光硬化性樹脂23の膜厚の不均一性を引き起こすことはない。
【0097】
これに対し、例えば、図7(b)に示すように、外周キャップ21の代わりに、被覆部22aの厚さが内周側から外周側へと増加する傾斜型キャップ22を用いた場合、被覆部22aの傾きのために、樹脂溜り23aはディスク基板41側へ流れ落ちやすくなる(図中、矢印)。ディスク基板41側へ流れ落ちた樹脂溜り23aは、ディスク基板41上での光硬化性樹脂23の膜厚の不均一性を引き起こす原因となる。
【0098】
従って、ディスク基板41側へ樹脂溜り23aが逆流しないように、被覆部21aの厚さが、内周側から中心へと増加し、中心から外周側へ減少する外周キャップ21を用いることが好ましい。
【0099】
上記のように、ディスク基板41上に光硬化性樹脂23が塗布されると、図6(b)に示すように、中央孔キャップ20及び外周キャップ21をディスク基板41から取り外す。その後、ディスク基板41上に対して光照射を行い、光硬化性樹脂23を硬化させる。これにより、図4(a)に示す保護膜43が形成され、光ディスク40が得られる。
【0100】
なお、上記の中央孔キャップ20及び外周キャップ21の取り外しに際して、被覆部20a・21a上に塗布された光硬化性樹脂23がディスク基板41上に垂れ落ちる場合がある。しかしながら、前記実施の形態1にて、中央孔キャップ20を用いて説明したように、垂れ落ちた光硬化性樹脂23は、ディスク基板41上の内周凹部17及び外周凹部47に入り込むことができる。そのため、ディスク基板41上に、中央孔キャップ20及び外周キャップ21から垂れ落ちた光硬化性樹脂23が樹脂溜りを形成することはなく、反射膜12上に形成される保護膜43(図4(a))の膜厚の均一化を図ることができる。
【0101】
従って、上記外周凹部47は、外周キャップ21の被覆部21a表面から垂れる光硬化性樹脂23が流れ込むように、外周キャップ21の内周側の端部にて覆われることが好ましい。また、上記キャップ側凸部21cは、外周キャップ21の内周側の端部領域に設けられることが望ましい。これにより、被覆部21aから垂れ落ちた光硬化性樹脂23は、外周凹部47に流れ込むことができる。それゆえ、保護膜43は、図4(a)に示すように、内周側に位置する端部がディスク基板41上の内周凹部17に入り込み、外周側に位置する端部が外周凹部47に入り込むので、保護膜43の端部が盛り上がった突起状となることを防止することができる。
【0102】
また、上記のように、上記外周凹部47及びキャップ側凸部21cが、外周キャップ21の端部に近接した位置に設けられることにより、外周キャップ21の取り外しに際して、光硬化性樹脂23が外周凹部47に流れ込むことができる。それゆえ、図4(a)に示すように、保護膜43の端部がディスク基板11上の内周凹部17及び外周凹部47に入り込んだ光ディスク40を提供することができる。
【0103】
なお、本実施の形態においては、図6(a)に示すように、外周キャップ21の外周側の端部(以下、外周キャップ21の外縁と記載)と、ターンテーブル32の外周側の端部(以下、ターンテーブル32の外縁と記載)とが一致して形成されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0104】
つまり、ターンテーブル32の回転によって回転延伸された光硬化性樹脂23は、遠心力により、図7(a)に示すように、外周キャップ21の外周端部に樹脂溜り23aを形成する。この樹脂溜り23aは、図7(a)にて矢印で示すように、外周キャップ21の外縁側へ流れ落ちる。これにより、樹脂溜り23aが、図8に示すように、外周キャップ21の外縁をつたって、ターンテーブル32の外縁に付着する。この外周キャップ21及びターンテーブル32の外縁に付着した付着樹脂23bは、外周キャップ21の突起部21bと、ターンテーブル32の外周キャップ受部33との間に容易に入り込む。そのため、突起部21bや外周キャップ受部33の清掃を頻繁に行う必要があり、光ディスク40の量産性を大きく損なうことになる。
【0105】
そこで、図9及び図10に示すように、外周キャップ21の外縁をターンテーブル32の外縁よりも外側に形成することによって、光ディスク40の量産性を改善することができる。すなわち、例えば、図9に示すように、ターンテーブル34を用い、該ターンテーブル34の外周キャップ受部35の外周側の端部が描く円の直径を、外周キャップ21の突起部21bの外周側の端部が描く円の直径よりも小さくする。これにより、外周キャップ21上に形成された樹脂溜り23aが、外周キャップ21の外縁をつたって流れ落ちても、付着樹脂23bが突起部21bと外周キャップ受部34との間に入り込むことを防止することができる。それゆえ、光ディスク40の量産性を向上することができる。
【0106】
あるいは、図10に示すように、ターンテーブル32の外縁を覆う外周側突出部25dを有する外周キャップ25を用いてもよい。この外周側突出部25dは、外周キャップ25の突起部25bの外周側の端部から突出するように形成されている。外周側突出部25dは、図10に示すように、外周キャップ25がディスク基板41に取り付けられた際に、ターンテーブル32の外縁を覆う大きさにて形成されている。従って、外周キャップ25上に形成された樹脂溜り23aが、外周キャップ25の外縁をつたって流れ落ちても、付着樹脂23bは、突起部25bの外縁及び外周側突出部25dの外縁に付着する。それゆえ、突起部25bと外周キャップ受部33との間に、付着樹脂23bが入り込むことを完全に防止することができ、光ディスク40の量産性を大幅に改善することが可能になる。
【0107】
また、ディスク基板41に対する保護膜43の密着強度を向上させるために、図11に示すように、図4(a)に示す保護膜43上に、さらに、ハードコート層24を設けてもよい。ハードコート層24は、アクリル系紫外線硬化樹脂等の光硬化性樹脂からなり、上記保護膜43よりも硬度が高いことが好ましい。このような硬度の高いハードコート層24を形成し得る光硬化性樹脂を用いればよい。あるいは、保護膜43の形成に用いた光硬化性樹脂23(図5(b))の粘度を小さくして、1〜10μmの厚さのハードコート層24を形成してもよい。
【0108】
上記のように、保護膜43上にハードコート層24を設けることにより、ディスク基板41への保護膜43の密着強度を著しく向上させることができる。また、光ディスク40表面の硬度が高くなるので、光ディスク40表面への傷等の損傷を抑制することができる。
【0109】
また、上記ハードコート層24は、図11に示すように、チャッキング領域(図中、βにて表す領域)を除いた領域に形成されている。つまり、上記チャックング領域には、ハードコート層24の形成に際して生じる層厚の不均一性が生じることはない。従って、チャッキング領域を平坦な状態に保つことができるので、光ディスク40が傾くことなく平行な状態にて、記録再生装置に装着することができる。それゆえ、光ディスク40の記録再生時に、安定なチャッキングを実現することができる。
【0110】
上記ハードコート層24の形成は、保護膜43を形成する場合と同様に、光硬化性樹脂をスピンコート法によって、1〜10μmの膜厚となるように塗布し、光照射によって硬化させることによって行われる。この際、保護膜43の形成に際して説明したように、ディスク基板41上に、樹脂溜りが発生する可能性がある。しかしながら、光ディスク40の記録再生時に、ディスク表面に付着する塵埃が光ビームの光路に与える影響を小さくするため、前記した保護膜43に比べ、ハードコート層24の層厚は薄く形成されている。そのため、ハードコート層24の形成時に、スピンコート法によって形成される樹脂溜りも小さい。それゆえ、ハードコート層24の形成に際して、樹脂溜りが形成されても、光ディスク40の記録再生時に影響を及ぼすことはない。
【0111】
なお、上記ハードコート層24について、図4(a)に示す光ディスク40を用いて説明したが、図1(a)に示す光ディスク10の保護膜13上に、ハードコート層を設けた場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0112】
さらに、本実施の形態の光ディスク40は、図4(a)に示すように、反射膜12が形成されているデータ領域(情報領域)の保護膜43が、ディスク基板41表面から突出しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、保護膜43が、ディスク基板41表面から突出しないようにしてもよい。
【0113】
つまり、図12に示すように、ディスク基板51を用いて、光ディスク50を形成してもよい。上記ディスク基板51は、上記データ領域が、ディスク基板51内部に入り込んで設けられている。言い換えれば、ディスク基板51のうち、チャッキング領域(図中、βにて示す領域)及びディスク基板51の外周端部領域(図中、γにて示す領域)のディスク基板51の厚さが、データ領域のディスク基板51の厚さよりも大きくなっている。そのため、反射膜12上に形成される保護膜43が、チャッキング領域及び外周端部領域と同一平面をなす、あるいは、チャッキング領域及び外周端部領域よりもディスク基板51内部に入り込むように設けられている。
【0114】
このように、ディスク基板51のうち、チャッキング領域及び外周端部領域の厚さを、データ領域の厚さよりも大きくすることにより、保護膜43の端部が、ディスク基板51内部へ入り込むことができるので、保護膜43の付着強度をより一層高めることができる。
【0115】
また、特に、ディスク基板51のうち、チャッキング領域及び外周端部領域の厚さを、上記したディスク基板41の対応する領域の厚さよりも大きくすることにより、上記光ディスク50は、図4(a)に示す光ディスク40に比較して、機械的強度を向上することができる。
【0116】
上記光ディスク50のディスク基板51は、上記チャッキング領域及び外周端部領域の厚さが、データ領域の厚さよりも大きくなるように金型を設計し、該金型を用いて圧縮射出成形法にて形成すればよい。また、上記ディスク基板51の基板表面の形状に合わせて、使用する中央孔キャップ27及び外周キャップ28(図13(a))の形状を設計すればよい。すなわち、中央孔キャップ27及び外周キャップ28のディスク基板51に対向する側の表面形状を、ディスク基板51の表面の凹凸形状に対応するように設計すればよい。
【0117】
具体的には、図13(b)に示すように、上記チャッキング領域にて厚くなったディスク基板51に中央孔キャップ27を取り付けるために、中央孔キャップ27の被覆部27aのうち、ディスク基板51と対向する側に、凹形状の基板受部27eを設けている。また、図13(a)に示すように、上記外周端部領域にて厚くなったディスク基板51に外周キャップ28を取り付けるために、外周キャップ28の被覆部28aのうち、ディスク基板51と対向する側に、凹形状の基板受部28eを設けている。
【0118】
上記基板受部27e及び基板受部28eは、それぞれ、チャッキング領域及び外周端部領域の形状に対応するように形成することが好ましい。これにより、ターンテーブル32を回転駆動して光硬化樹脂23を回転延伸する際に、ディスク基板41上にて、中央孔キャップ27及び外周キャップ28を安定に配置することができる。
【0119】
上記の光ディスク50に対しても、図14に示すように、光ディスク40(図11)と同様に、保護膜43上及び外周端部領域(図中、γにて示す領域)にハードコート層24を形成してもよい。これにより、保護膜43のディスク基板51上への密着強度を高めることができる。また、光ディスク50の光入射面の硬度を高め、光ディスク50の損傷を抑制することができる。
【0120】
なお、上記ディスク基板51は、チャッキング領域及び外周端部領域の双方について、データ領域の厚さよりも大きくなっているが、チャッキング領域又は外周端部領域のいずれかの厚さのみを、データ領域の厚さより大きくしてもよい。これによっても、上記と同様、ディスク基板51の機械的強度を高めることができる。
【0121】
以上のように、上記実施の形態1・2では、ディスク基板上の反射膜に沿って、内周凹部を設けた場合、及び、内周凹部と外周凹部とを設けた場合について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、ディスク基板上の反射膜の周囲の一方に、凹部が設けられていればよく、例えば、外周凹部のみを設ける構成としてもよい。また、上記凹部は、信号層の内周側又は外周側の周囲に沿って、連続的に形成されていてもよく、あるいは、不連続に形成されていてもよい。
【0122】
〔実施の形態3〕
本発明の記録媒体の製造装置の実施の一形態について、図15ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1・2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0123】
本実施の形態では、前記実施の形態2にて説明した光ディスク40を製造するための製造装置60を例に挙げて説明する。本実施の形態の製造装置60は、図15(a)に示すように、ターンテーブル61と、支持体62と、中央孔キャップ20と、外周キャップ21と、光硬化性樹脂を供給する樹脂供給ノズル26(図5(b))と、光硬化性樹脂に対して光照射を行う図示しない光源とを有している。
【0124】
ターンテーブル61は、ディスク基板41を回転駆動する。ターンテーブル61の構成は、前記実施の形態2にて説明したターンテーブル32と同様であるが、図15(a)に示すように、さらに、内部に中央側磁石61aと外周側磁石61bとを備えている。中央側磁石61a及び外周側磁石61bは、中央孔キャップ20及び外周キャップ21が取り付けられるキャップ受部31及び外周キャップ受部33に対応する位置にて、ターンテーブル61の内部に埋設されている。また、本実施の形態では、中央側磁石61a及び外周側磁石61bは、いずれも永久磁石である。
【0125】
支持体62は、ターンテーブル61に対して進退可能に設けられ、中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bを固定支持している。支持体62は、図15(b)に示すように、中央側電磁石63aと外周側電磁石63bとを支持するための十字形状の直線アーム62aと、外周側電磁石63bを支持するための環状アーム62bとを備えている。本実施の形態では、環状アーム62bは、4個の外周側電磁石63bによって外周キャップ21を支持している。
【0126】
本実施の形態では、磁力を利用して中央孔キャップ20及び外周キャップ21をディスク基板41上に着脱するため、中央孔キャップ20及び外周キャップ21は磁性材料からなっている。中央孔キャップ20及び外周キャップ21は、被覆部20a・21aにて、それぞれ、支持体62に固定されている中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bに、磁力によって吸着されている。
【0127】
上記の構成の製造装置60の動作では、まず、ターンテーブル61上に、例えば図示しない真空チャック等によってディスク基板41が固定される。そして、このディスク基板41上に、中央孔キャップ20及び外周キャップ21を配置する。具体的には、支持体62に固定された中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bに、それぞれ、電磁力によって中央孔キャップ20及び外周キャップ21を吸着し、この吸着状態を保ったまま、図15(a)の矢印にて示すように、支持体62をターンテーブル61側へ移動する。
【0128】
続いて、中央孔キャップ20の突起部20bが、ディスク基板41上の中央孔16及びターンテーブル61上のキャップ受部31に嵌め込まれ、キャップ側凸部20cが内周凹部17に嵌め込まれる。また、外周キャップ21の突起部21bがターンテーブル61上の外周キャップ受部33に嵌め込まれ、キャップ側凸部21cがディスク基板41上の外周凹部47に嵌め込まれる。これにより、中央孔キャップ20がチャッキング領域(図4(a)(b)にてβで示す領域)を覆い、外周キャップ21がディスク基板41の外周端部領域を覆う。
【0129】
次いで、中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bの電磁力による中央孔キャップ20及び外周キャップ21の吸着を解除する。これにより、中央孔キャップ20及び外周キャップ21は、ターンテーブル61内部に埋め込まれている中央側磁石61a及び外周側磁石61bの磁力により、それぞれ、ターンテーブル61上に吸着固定される。その後、支持体62をターンテーブル61とは反対側へ移動させることにより、ターンテーブル61上のディスク基板41上には、中央孔キャップ20及び外周キャップ21のみが配置された状態となる。
【0130】
続いて、前記実施の形態2にて、図5(b)及び図6(a)を用いて説明したように、中央孔キャップ20上に光硬化性樹脂23を滴下して回転延伸し、ディスク基板41上に光硬化性樹脂23を塗布する。その後、再び、支持体62をターンテーブル61側へ移動させ、中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bに、中央孔キャップ20及び外周キャップ21を吸着させる。そして、支持体62をターンテーブル61とは反対側へ移動させる。これにより、この支持体62の移動とともに、中央孔キャップ20及び外周キャップ21がディスク基板41上から離脱する。
【0131】
次いで、ディスク基板41上の光硬化性樹脂23に対して、図示しない光源から光照射を行い、光硬化性樹脂23を硬化させて、図4(a)に示す保護膜43を形成する。以上により、ディスク基板41上のデータ領域に保護膜43を形成することができる。
【0132】
なお、本実施の形態では、4個の外周側電磁石63bを用いて外周キャップ21を支持しているが、これに限定されるものではない。つまり、外周キャップ21を、ディスク基板41に対して安定に着脱するためには、外周側電磁石63bを3個以上用いればよい。
【0133】
また、中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bの形状は特に限定されるものではない。例えば、図15(a)に示すように、中央孔キャップ20及び外周キャップ21に接触する側の面(以下、吸着面と記載する)の形状は、平坦であってもよい。あるいは、中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bの吸着面の形状を、中央孔キャップ20及び外周キャップ21の被覆部20a・21aの形状に一致するように、湾曲形状としてもよい。中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bの吸着面を湾曲形状とすることにより、中央側電磁石63a及び外周側電磁石63bの吸着力が大きくなり、中央孔キャップ20及び外周キャップ21をより一層安定して着脱することが可能になる。
【0134】
さらに、本実施の形態では、中央孔キャップ20及び外周キャップ21全体を磁性材料にて形成している。つまり、被覆部20aと突起部20bと、被覆部21aと突起部21bとが、それぞれ一体的に形成されているので、中央孔キャップ20及び外周キャップ21の機械的強度を高め、破損等を低減することができる。
【0135】
これに対し、中央孔キャップ20及び外周キャップ21のうち、被覆部20a・21a又は突起部20b・21bのどちらか一方のみを磁性材料にて形成してもよい。あるいは、中央孔キャップ20及び外周キャップ21、又は、突起部20b・21bの中に、磁性体や磁石が埋め込まれた構造であってもよい。これによっても、上記のように、中央孔キャップ20及び外周キャップ21の着脱を行うことができる。
【0136】
また、上記製造装置60に代えて、図16に示すように、磁石や電磁石を用いない製造装置70を用いてもよい。この製造装置70は、図16(a)に示すように、ターンテーブル32、支持体71、支持アーム73、中央孔キャップ20、外周キャップ21、光硬化性樹脂を供給する樹脂供給ノズル76(図17(a))、光硬化性樹脂に対して光照射を行う図示しない光源を有している。
【0137】
支持体71は、ターンテーブル32に対して進退可能に設けられ、ボールベアリング72によって回転可能に支持アーム73を支持している。支持アーム73は中央側アーム73aと外周側アーム73bとを備えている。中央側アーム73aには、中央孔キャップ20が被覆部20aにて固定され、外周側アーム73bには、外周キャップ21が突起部21bの外縁にて固定されている。
【0138】
また、上記支持アーム73は、外周キャップ21を支持するために、4つの外周側アーム73bを有している。この外周側アーム73bは、中央側アーム73aとともに、図16(b)に示すように、十字形状の直線アーム73cによって支持されている。なお、外周側アーム73bは、4個に限定されるものではなく、少なくとも3個有していれば外周キャップ21を安定に着脱可能である。
【0139】
上記の構成の製造装置70の動作は、ターンテーブル32上に配置されたディスク基板41上に、中央孔キャップ20及び外周キャップ21を着脱する。つまり、上記支持体71が、図16(a)の矢印にて示すように、ターンテーブル32側へ移動すると、この移動に伴って、支持体71に対して回転可能に支持された支持アーム73がターンテーブル32側へ移動する。
【0140】
これにより、支持アーム73に固定された中央孔キャップ20及び外周キャップ21が、ディスク基板41上に配置される。このとき、中央孔キャップ20の突起部20b及びキャップ側凸部20cが、ディスク基板41上の中央孔16及び内周凹部17に嵌め込まれる。また、外周キャップ21の突起部21bがターンテーブル32上の外周キャップ受部33に嵌め込まれ、キャップ側凸部21cがディスク基板41上の外周凹部47に嵌め込まれる。さらに、支持体71により、中央孔キャップ20及び外周キャップ21がディスク基板41上に押し付けられて固定される。それゆえ、図17(a)に示すように、中央孔キャップ20がチャッキング領域(図4(a)(b)にてβで示す領域)を覆い、外周キャップ21がディスク基板41の外周端領域を覆った状態となる。
【0141】
次いで、図17(a)に示すように、中央孔キャップ20を支持する中央側アーム73aの近傍に、樹脂供給ノズル76を配置し、樹脂供給ノズル76から光硬化性樹脂23を供給する。この光硬化性樹脂23は、中央孔キャップ20を覆い、中央側アーム73aを取り囲むように供給される。
【0142】
続いて、図17(b)の矢印にて示すように、支持体71に、ボールベアリング72を介して支持された支持アーム73を、ターンテーブル32とともに回転させる。このとき、中央孔キャップ20及び外周キャップ21をディスク基板41上に固定した状態にて、ディスク基板41は回転する。これにより、光硬化性樹脂23が回転延伸され、ディスク基板41上に塗布される。その後、支持体71をターンテーブル32とは反対側へ移動させ、この移動とともに、中央孔キャップ20及び外周キャップ21をディスク基板41上から離脱させる。
【0143】
次に、ディスク基板41上の光硬化性樹脂23に対して、図示しない光源から光照射を行い、光硬化性樹脂23を硬化させて、図4(a)に示す保護膜43を形成する。以上により、ディスク基板41上のデータ領域に保護膜43を形成することができる。
【0144】
なお、上記光硬化性樹脂23の回転延伸に際して、中央側アーム73aを中心として、ターンテーブル32及び支持体71が回転するため、中央側アーム73aは、円柱状であることが好ましい。
【0145】
また、上記光硬化性樹脂23を回転延伸すると、遠心力により、外周キャップ21の外周端部に樹脂が溜りやすくなっている。上記製造装置70では、外周キャップ21の突起部21bの外縁にて、外周側アーム73bが固定されているので、外周キャップ21と外周アーム73bとの間に樹脂が溜りやすい。それゆえ、中央孔キャップ20及び外周キャップ21をディスク基板41上から離脱させる際に、外周キャップ21と外周アーム73bとの間に溜まった樹脂が、ディスク基板41側へ流れ、光硬化性樹脂23の膜厚を不均一にする可能性がある。
【0146】
そこで、ディスク基板41上の光硬化性樹脂23の膜厚を均一に保つために、本実施の形態の製造装置70が有している外周キャップ21に代えて、前記実施の形態2にて説明した図10に示す外周キャップ25を用いる。すなわち、図18に示すように、支持体81が、ボールベアリング72を介して、回転可能に支持アーム83を支持した製造装置80を用いる。
【0147】
製造装置80の支持アーム83は、図18に示すように、中央側アーム73aと外周側アーム83bとを備えている。中央側アーム73aには中央孔キャップ20が固定され、外周側アーム83bには外周キャップ25が固定されている。外周側アーム83bは、ディスク基板41上に中央孔キャップ20及び外周キャップ25が配置された際に、ディスク基板41表面よりもターンテーブル32側の位置にて、外周キャップ25の外周側突出部25dの外縁に固定される。そのため、外周キャップ25の被覆部25a及び突起部25bの外縁と、外周側アーム83bとの間には、隙間が設けられている。
【0148】
それゆえ、ターンテーブル32及び支持アーム83の回転により、光硬化性樹脂23が回転延伸された場合に、外周キャップ25の外周端部に溜った樹脂は、外周キャップ25の外縁をつたって流れ落ちる。従って、外周端部に溜った樹脂がディスク基板41上に流れず、回転延伸された光硬化性樹脂23の膜厚を均一にすることが可能になる。
【0149】
なお、図18に示す製造装置80では、外周キャップ25の外周側突出部25dに外周側アーム83bを固定しているが、必ずしも外周側突出部25dを備えた外周キャップ25を用いる必要はない。すなわち、ディスク基板41上に中央孔キャップ20及び外周キャップ25が配置された際に、外周側アーム83bが、ディスク基板41表面よりもターンテーブル32側の位置にて固定され、外周キャップ25と外周アーム83bとの間に隙間が設けられていればよい。
【0150】
また、上記製造装置60・70にて、図5(a)に示すターンテーブル61・32を用いているが、図9に示すターンテーブル34を用いてもよい。すなわち、外周キャップ21の突起部21bの外周側の端部が描く円の直径を、ターンテーブル34の外周キャップ受部35の外周側の端部が描く円の直径よりも大きくする。これにより、外周キャップ21上に形成された樹脂溜り23aが、外周キャップ21の外縁をつたって流れ落ちても、突起部21bと外周キャップ受部34との間に入り込むことを防止することができる。それゆえ、光ディスク40の量産性を向上することができる。
【0151】
さらに、製造装置70のように、支持体71により、中央孔キャップ20及び外周キャップ21がディスク基板41上に押し付けられて固定される場合は、ターンテーブル32の回転駆動時に、ディスク基板41上での中央孔キャップ20及び外周キャップ21のがたつきを抑制することができる。従って、必ずしも、中央キャップ20及び外周キャップ21に、突起部20a・21aが設けられていなくてもよい。
【0152】
なお、上記製造装置60・70は、実施の形態1にて説明した光ディスク10のように、中央孔キャップ20のみを用いる場合にも、同様に適用することができる。
【0153】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0154】
【発明の効果】
本発明の記録媒体は、以上のように、信号層の内周側及び外周側の周囲うち、少なくとも一方の周囲に凹部を有するとともに、上記基板の径方向に対し、上記凹部の形成位置を境界として、上記基板上の領域を区別した場合に、上記保護膜は、上記信号層が設けられている側の情報領域に形成されているものである。
【0155】
それゆえ、上記保護膜の端部が上記凹部に入り込んでいるので、保護膜の端部が突起状となることを防止することができるという効果を奏する。これにより、保護膜の端部が記録媒体のカートリッジケース等に引っ掛かり、該端部から保護膜を剥離することを防止するとともに、基板に対する保護膜の付着強度を向上することができるという効果を奏する。
【0156】
また、保護膜の端部が凹部に入り込んでいることにより、対物レンズ又は対物レンズの支持ホルダに接触することはない。これにより、対物レンズのトラッキングやフォーカシングを良好に保ち、また、対物レンズや記録媒体の破損することを防止することができるという効果を奏する。
【0157】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記凹部は、上記信号層の内周側及び外周側の周囲に設けられているものである。
【0158】
それゆえ、上記保護膜の両端部が上記凹部に入り込むので、保護膜の端部が突起状となることを防止することができるという効果を奏する。これにより、保護膜の両端部にてカートリッジケース等に引っ掛かることを防止するとともに、上記基板に対する保護膜の密着強度を高めることができるという効果を奏する。さらに、記録媒体の記録再生を安定して行うことができるという効果を奏する。
【0159】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記保護膜は、光透過性を有するものである。
【0160】
それゆえ、記録媒体上の信号層に、上記保護膜側から光照射を行う場合にも、上記記録媒体の記録再生を好適に行うことができるという効果を奏する。
【0161】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記基板の径方向に対し、上記凹部の形成位置を境界として、上記基板上の領域を区別した場合に、上記基板は、上記情報領域の基板の厚さが、情報領域とは反対側の領域の基板の厚さよりも小さいものである。
【0162】
それゆえ、上記情報領域に形成される保護膜の端部が、より一層、上記基板の内部へ入り込むことができるので、保護膜の剥離耐性をさらに向上することができるという効果を奏する。
【0163】
また、本発明の記録媒体は、上記の記録媒体において、上記保護膜上には、さらにハードコート層が形成されているものである。
【0164】
それゆえ、ハードコート層が上記保護膜を覆っているので、基板に対する保護膜の密着強度を向上することができるという効果を奏する。また、カートリッジケースや光ピックアップの対物レンズに接触しても、保護膜が剥離されることはないという効果を奏する。
【0165】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、信号層の内周側及び外周側の周囲うち、少なくとも一方の周囲に凹部を有する基板に対し、上記信号層が露出し、かつ上記凹部を被覆するようにキャップ部材を配置して、光硬化性樹脂を塗布した後、上記キャップ部材を上記基板から取り外して上記保護膜を形成する方法である。
【0166】
それゆえ、上記キャップ部材の取り外しに際して、キャップ部材上に塗布された光硬化性樹脂が、上記情報領域に塗布された光硬化性樹脂上に垂れ落ちても、垂れ落ちた光硬化性樹脂は上記凹部に流れ込むことができる。従って、情報領域には、光硬化性樹脂が樹脂溜りを形成することはなく、均一に塗布されるという効果を奏する。
【0167】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、上記の記録媒体の製造方法において、上記キャップ部材は、該キャップ部材の端部領域にて上記凹部を被覆する方法である。
【0168】
それゆえ、情報領域は、上記凹部に隣接して形成されるので、キャップ部材上から上記情報領域に垂れ落ちた光硬化性樹脂は、容易に凹部に流れ込むことができるという効果を奏する。
【0169】
さらに、上記キャップ部材を基板から取り外した際に、上記情報領域に塗布されている光硬化性樹脂の一部が上記凹部に流れ込むこともできるので、保護膜の端部が、上記凹部に入り込んだ記録媒体を提供することができるという効果を奏する。
【0170】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、上記の記録媒体の製造方法において、上記基板は、上記信号層の内周側及び外周側の周囲に凹部を有し、上記キャップ部材は、内周側の凹部を被覆する内周側キャップ、及び、外周側の凹部を被覆する外周側キャップを有している方法である。
【0171】
それゆえ、基板上の情報領域に垂れ落ちた光硬化性樹脂が、上記凹部に流れ込むので、上記基板上に、均一な膜厚を有する保護膜を形成することができるという効果を奏する。
【0172】
また、本発明の記録媒体の製造方法は、上記の記録媒体の製造方法において、さらに、上記保護膜上にハードコート層を形成する方法である。
【0173】
それゆえ、上記保護膜を覆うハードコート層が形成されるので、基板に対する保護膜の密着強度の高い記録媒体を得ることができるという効果を奏する。
【0174】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置であって、上記基板上の凹部を被覆するキャップ部材を備えているものである。
【0175】
それゆえ、キャップ部材上に塗布された光硬化性樹脂が、基板上に垂れ落ちても、上記凹部に流れ込むことができるという効果を奏する。従って、基板上の信号層には、光硬化性樹脂を均一な厚さにて塗布し、保護膜の膜厚が均一な記録媒体を提供することができるという効果を奏する。
【0176】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置において、上記キャップ部材は、該キャップ部材の端部領域にて上記凹部を被覆するものである。
【0177】
それゆえ、上記情報領域が、上記凹部に隣接して形成されるので、光硬化性樹脂が、基板上の凹部に容易に流れ込むことができるという効果を奏する。
【0178】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置において、上記キャップ部材の上記基板と対向する側の表面形状は、上記基板の表面形状に対応しているものである。
【0179】
それゆえ、基板表面の凹凸に対応するように、上記キャップ部材を基板上に載置することができるので、記録媒体を製造する際に、基板上にて上記キャップ部材を安定に配置することができるという効果を奏する。また、光硬化性樹脂を回転延伸する際に、基板上にてキャップ部材を安定に固定させた状態にて、基板を回転させることができるという効果を奏する。
【0180】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置において、上記キャップ部材は、上記基板上の凹部に嵌め込まれる凸部を有しているものである。
【0181】
それゆえ、キャップ部材に設けられた凸部は、基板上にキャップ部材を配置する際のガイドとなるので、基板上の凹部を確実に覆うようにキャップ部材を配置することができるという効果を奏する。
【0182】
また、本発明の記録媒体の製造装置は、上記の記録媒体の製造装置であって、上記内周側に設けられた凹部を被覆する内周側キャップと、上記外周側の周囲に設けられた凹部を被覆する外周側キャップとを備えているものである。
【0183】
それゆえ、保護膜の膜厚が均一な記録媒体を提供することができるという効果を奏する。また、保護膜の両端部が基板上の凹部に入り込んだ記録媒体を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光ディスクの実施の一形態を示し、(a)は光ディスクの断面図であり、(b)は光ディスクの平面図である。
【図2】(a)(b)は、上記光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図3】(a)(b)は、上記光ディスクの製造工程の続きを示す断面図である。
【図4】本発明における光ディスクの他の実施の形態を示し、(a)は光ディスクの断面図であり、(b)は光ディスクの平面図である。
【図5】(a)(b)は、上記光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図6】(a)(b)は、上記光ディスクの製造工程の続きを示す断面図である。
【図7】(a)は、上記光ディスクの製造工程を示す断面図であり、(b)は、(a)にて用いたものとは異なる外周キャップを用いた場合の光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図8】上記光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図9】上記光ディスクの製造工程のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図10】上記光ディスクの製造工程のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図11】本発明における光ディスクのさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図12】本発明における光ディスクのさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図13】(a)は、上記光ディスクの製造工程を示す断面図であり、(b)は、(a)の中央孔キャップの配置された領域を示す断面図である。
【図14】本発明における光ディスクのさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図15】本発明における光ディスクの製造装置の実施の一形態を示し、(a)は、製造装置の断面図であり、(b)は、製造装置の平面図である。
【図16】本発明における光ディスクの製造装置の他の実施の形態を示し、(a)は、製造装置の断面図であり、(b)は、製造装置の平面図である。
【図17】(a)(b)は、上記製造装置を用いた光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図18】上記製造装置を用いた光ディスクの製造工程の続きを示す断面図である。
【図19】従来の光ディスクを示す断面図である。
【図20】(a)〜(c)は、従来の光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図21】従来の他の光ディスクを示す断面図である。
【図22】上記従来の光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図23】(a)(b)は、上記従来の光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【図24】上記従来の光ディスクの製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
10  光ディスク(記録媒体)
11  ディスク基板(基板)
12  反射膜(信号層)
13  保護膜
17  内周凹部(凹部)
20  中央孔キャップ(キャップ部材・内周側キャップ)
20c キャップ側凸部(凸部)
21  外周キャップ(キャップ部材・外周側キャップ)
21c キャップ側凸部(凸部)
23  光硬化性樹脂
24  ハードコート層
25  外周キャップ(キャップ部材・外周側キャップ)
27  中央孔キャップ(キャップ部材・内周側キャップ)
28  外周キャップ(キャップ部材・外周側キャップ)
40  光ディスク(記録媒体)
41  ディスク基板(基板)
43  保護膜
47  外周凹部(凹部)
50  光ディスク(記録媒体)
51  ディスク基板(基板)

Claims (14)

  1. 基板上に設けられた環状の信号層を覆うように保護膜が形成されている記録媒体において、
    上記信号層の内周側及び外周側の周囲うち、少なくとも一方の周囲に凹部を有するとともに、
    上記基板の径方向に対し、上記凹部の形成位置を境界として、上記基板上の領域を区別した場合に、上記保護膜は、上記信号層が設けられている側の情報領域に形成されていることを特徴とする記録媒体。
  2. 上記凹部は、上記信号層の内周側及び外周側の周囲に設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
  3. 上記保護膜は、光透過性を有することを特徴とする請求項1又は2記載の記録媒体。
  4. 上記基板の径方向に対し、上記凹部の形成位置を境界として、上記基板上の領域を区別した場合に、上記基板は、上記情報領域の基板の厚さが、情報領域とは反対側の領域の基板の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1、2又は3記載の記録媒体。
  5. 上記保護膜上には、さらにハードコート層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録媒体。
  6. 基板上に設けられた環状の信号層を覆うように、流動性を有する光硬化性樹脂を回転延伸によって塗布し、該光硬化性樹脂を硬化させて保護膜を形成する記録媒体の製造方法において、
    上記信号層の内周側及び外周側の周囲うち、少なくとも一方の周囲に凹部を有する基板に対し、上記信号層が露出し、かつ上記凹部を被覆するようにキャップ部材を配置して、光硬化性樹脂を塗布した後、上記キャップ部材を上記基板から取り外して上記保護膜を形成することを特徴とする記録媒体の製造方法。
  7. 上記キャップ部材は、該キャップ部材の端部領域にて上記凹部を被覆することを特徴とする請求項6記載の記録媒体の製造方法。
  8. 上記基板は、上記信号層の内周側及び外周側の周囲に凹部を有し、
    上記キャップ部材は、内周側の凹部を被覆する内周側キャップ、及び、外周側の凹部を被覆する外周側キャップを有していることを特徴とする請求項6又は7記載の記録媒体の製造方法。
  9. さらに、上記保護膜上にハードコート層を形成することを特徴とする請求項6、7又は8に記載の記録媒体の製造方法。
  10. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録媒体の製造装置であって、
    上記基板上の凹部を被覆するキャップ部材を備えていることを特徴とする記録媒体の製造装置。
  11. 上記キャップ部材は、該キャップ部材の端部領域にて上記凹部を被覆することを特徴とする請求項10記載の記録媒体の製造装置。
  12. 上記キャップ部材の上記基板と対向する側の表面形状は、上記基板の表面形状に対応していることを特徴とする請求項10又は11記載の記録媒体の製造装置。
  13. 上記キャップ部材は、上記基板上の凹部に嵌め込まれる凸部を有していることを特徴とする請求項10、11又は12に記載の記録媒体の製造装置。
  14. 請求項2に記載の記録媒体の製造装置であって、
    上記内周側に設けられた凹部を被覆する内周側キャップと、上記外周側の周囲に設けられた凹部を被覆する外周側キャップとを備えていることを特徴とする記録媒体の製造装置。
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