JP2003124058A - 積層型電子部品 - Google Patents

積層型電子部品

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JP2003124058A
JP2003124058A JP2001313785A JP2001313785A JP2003124058A JP 2003124058 A JP2003124058 A JP 2003124058A JP 2001313785 A JP2001313785 A JP 2001313785A JP 2001313785 A JP2001313785 A JP 2001313785A JP 2003124058 A JP2003124058 A JP 2003124058A
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(57)【要約】 【課題】 必要な半田付け強度が得られる小型積層型電
子部品であり、かつ部品実装密度が向上する積層型電子
部品を提供することを目的とする。 【解決手段】 相対向する第1および第2の主面と当該
主面間を連結する側面を備えた積層基板に内部回路要素
を介在し、該内部回路要素と接続する回路素子を前記第
1の主面に実装するとともに、前記第2の主面の近傍に
グランド電極を積層配置した積層型電子部品であって、
前記第2の主面に前記グランド電極とスルーホールを介
して接続する外部グランド電極を形成することを特徴と
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリーンシート一
体焼結型の多層基板を用いて構成されるアンテナスイッ
チ、VCO等の高周波回路部品などに用いられる積層型
電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の積層型電子部品は、図5に示すよ
うに誘電体や磁性体のグリーンシートに内部電極1をパ
ターン印刷して積層した積層基板2に、前記内部電極1
によりインダクタやコンデンサ等の内部回路要素を形成
し、これらの内部回路要素と積層基板2の側面に形成さ
れた外部端子3と適宜接続するとともに、積層基板2の
上面(第1の主面)にチップコンデンサ、チップ抵抗、
チップインダクタ、ダイオード、トランジスタ等の回路
素子(図示せず)を搭載して、前記内部回路要素と適宜
接続して構成される。
【0003】前述の構成よりなる積層型電子部品を回路
基板に実装する場合、回路基板MBには外部端子3に対
応して形成された半田付け用のランドに、前記外部端子
3が半田付けされるのが一般的である。このような実装
方法においては、機械的かつ電気的に確実な接続とする
ように、外部端子3及びランド間に滑らかにフィレット
FLが形成する半田付けが行われる。滑らかなフィレッ
トFLを形成するためには、外部端子3の大きさに応
じ、また隣接するランド間の距離を十分に確保して半田
付け用のランドを形成する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の積層型
電子部品においては、回路基板に半田付けする際に十分
なフィレットFLを配設して半田付け強度やオーミック
接続を得るため、半田付けランドを長くする必要があ
る。このため回路基板には積層型電子部品形状よりも、
十分に広い実装面積が必要であり、部品実装密度の向上
を図ることが出来ないという問題があった。また積層型
電子部品の小型化に伴い、外部端子そのものの寸法形状
も小さくせざるを得ず、半田付け面積が減少する傾向に
あり、必要な半田付け強度を得ることも困難な状況にあ
った。そこで本発明は、小型の積層型電子部品であって
も、必要な半田付け強度が得られ、かつ部品実装密度を
向上する積層型電子部品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、相対向する第
1および第2の主面と当該主面間を連結する側面を備え
た積層基板に内部回路要素を介在し、該内部回路要素と
接続する回路素子を前記第1の主面に実装するととも
に、前記第2の主面の近傍にグランド電極を積層配置し
た積層型電子部品であって、前記第2の主面に前記グラ
ンド電極とスルーホールを介して接続する外部グランド
電極を形成した積層型電子部品である。本発明において
は、前記第2の主面に前記内部回路要素と接続する高周
波端子と、前記グランド電極と接続するグランド端子が
形成され、前記第2の主面において前記高周波端子とグ
ランド端子とは前記グランド電極と離間して配置され
る。そして、グランド電極と外部グランド電極とのスル
ーホールによる接続を2ヶ所以上で行うのも固着性を向
上でき好ましい。さらに、前記積層基板の側面にキャス
タレーション(窪み)を設けて、該キャスタレーション
に前記高周波端子又はグランド端子と接続する側面電極
を形成するのも好ましい。そして、前記外部グランド電
極の周辺部をオーバーコートガラスで被覆するのも好ま
しい。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明の積層型電子部品に
係る一実施例の斜視図である。この積層型電子部品は、
低温焼成が可能なセラミック誘電体材料からなり、厚さ
が30μm〜200μmのグリーンシートを用意し、そ
のグリーンシート上にAgを主体とする導電ペーストを
印刷して、所望の電極パターンを形成し、それを適宜積
層し、圧着し、一体焼成して、外形寸法が5.4mm×
4.0mm×1.0mmの積層基板とし、これにダイオ
ード、チップコンデンサ、チップ抵抗などの回路素子を
実装して形成される。図3は本発明の積層型電子部品に
係る一実施例の等価回路である。図2に前記積層基板の
各層の平面図を一例として示す。最下層のグリーンシー
ト上には、電流分布が均一化するようにグランド電極が
ほぼ全面に形成され、積層基板の側面電極と接続するよ
うに構成されている。前記グランド電極の上層には、ラ
イン電極やコンデンサ用の電極が形成され適宜スルーホ
ール(図中、黒丸で表示)で接続されてコンデンサやイ
ンダクタ等の内部回路要素を構成する。そして内部回路
要素は接続用のラインやスルーホールを介して積層体の
外表面に導出され、積層基板の上面(第1の主面)に搭
載されるダイオード、チップコンデンサ、チップ抵抗な
どの回路素子と接続される。なお、図1及び図2には、
説明の簡単化のために前記回路素子については図示して
いない。また第2の主面には、前記内部回路要素やグラ
ンド電極と接続する高周波端子(ANT端子、TX2端
子、TX1端子、RX1端子、RX2端子)とグランド
端子、コントロール端子VC1、VC2が形成され、さ
らに前記高周波端子やグランド端子に囲まれるように第
2の主面の略中央に、2.0mm×1.0mmの大きさ
の外部グランド電極が形成されている。そして、前記グ
ランド電極と外部グランド電極とはφ0.15に形成さ
れたスルーホールを介して接続されている。
【0007】本発明の積層型電子部品について固着性試
験を行った。図4に固着性試験結果を示す。固着性は、
積層型電子部品の高周波端子、グランド端子、コントロ
ール端子、外部グランド電極を試験用のプリント基板に
半田付けし、その側面を押し治具で押えつけ、積層型電
子部品がプリント基板から脱落するのに必要な荷重を測
定して評価した。比較例として、外部グランド電極を形
成しないもの、単に外部グランド電極を形成しスルーホ
ールによるグランド電極との接続を行わないものを準備
して評価した。その結果、単に外部グランド電極を形成
した場合であっても、固着性は向上するがその効果は十
分ではなく、さらにグランド電極とスルーホールで接続
すれば固着性が向上し、スルーホールの数が増加するほ
どその効果が大きいことがわかった。このスルーホール
による強度向上の理由は定かではないが、マクロなアン
カー効果により固着性が向上し、スルーホールを複数化
することで更にアンカー効果が向上発揮されるものと考
えられる。
【0008】第2の主面において、前記外部グランド電
極と前記グランド端子とが離間して配置される。このよ
うに構成することで積層型電子部品を回路基板に実装す
る際に多少の実装ずれが発生しても、回路基板の高周波
端子との接続用ランドとの短絡を防ぐことが出来る。よ
り好ましくは、前記外部グランド電極の周辺部をオーバ
ーコートガラスで被覆すれば、確実に短絡を防ぐことが
出来る。
【0009】また本発明の積層型電子部品では、積層基
板の側面にキャスタレーション(窪み)を有し、このキ
ャスタレーションに前記第2の主面に形成した高周波端
子やグランド端子と接続する側面電極を形成している。
この様に構成することで、前記第2の主面にのみ高周波
端子やグランド端子を形成する場合よりも、半田付け面
積を確保できると共に、前記キャスタレーション(窪
み)にはんだフィレットを収容できるので、積層型電子
部品の実装面積をその外形寸法とほぼ等しくすることが
出来、部品実装密度の向上を図ることができる。
【0010】本発明の積層型電子部品において、グラン
ド電極と外部グランド電極とをスルーホールを介して接
続すると高周波特性の積層型電子部品間バラツキも低減
することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、小型の積層型電子部品
であっても必要な半田付け強度が得られ、かつ部品実装
密度を向上する積層型電子部品を提供することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る積層型電子部品の斜視
図である。
【図2】本発明の一実施例に係る積層型電子部品の分解
平面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る積層型電子部品の等価
回路である。
【図4】固着性試験結果を示す特性図である。
【図5】従来の積層型電子部品の断面図である。
【符号の説明】
1 内部電極 2 積層基板 3 外部端子 FL フィレット MB 回路基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する第1および第2の主面と当該
    主面間を連結する側面を備えた積層基板に内部回路要素
    を介在し、該内部回路要素と接続する回路素子を前記第
    1の主面に実装するとともに、前記第2の主面の近傍に
    グランド電極を積層配置した積層型電子部品であって、
    前記第2の主面に前記グランド電極とスルーホールを介
    して接続する外部グランド電極を形成することを特徴と
    する積層型電子部品。
  2. 【請求項2】 前記第2の主面に前記内部回路要素と接
    続する高周波端子と、前記グランド電極と接続するグラ
    ンド端子が形成され、第2の主面において前記グランド
    端子は前記外部グランド電極と離間して配置されること
    を特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 【請求項3】 グランド電極と外部グランド電極とのス
    ルーホールによる接続を2ヶ所以上で行うことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の積層型電子部品。
  4. 【請求項4】 前記積層基板の側面にキャスタレーショ
    ンを備え、該キャスタレーションに前記高周波端子又は
    前記グランド電極と接続する側面電極を形成したことを
    特徴とする請求項2又は3に記載の積層型電子部品。
  5. 【請求項5】 前記外部グランド電極の周辺部をオーバ
    ーコートガラスで被覆することを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかに記載の積層型電子部品。
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