JP2003121650A - ホログラム回折格子素子およびその製造方法 - Google Patents

ホログラム回折格子素子およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントラスト比の高い偏光分離素子として用
いることが可能なホログラム回折格子素子およびその製
造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 光学的異方性を有するパターン3が所定
周期で配列され、このパターン3が単一相で構成され、
かつその内部において液晶コア部7(液晶相を示す分子
構造部分)が同一方向に配向していることを特徴とする
ホログラム回折格子素子1である。パターン3間には、
光学的等方性を有する材料からなる等方性材料層5が配
置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラム回折格
子素子およびその製造方法に関し、特には偏光分離素子
として好適に用いることができるホログラム回折格子素
子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶パネル(液晶ライトバルブ)
を光スイッチング素子として利用した投射型ディスプレ
イ、いわゆる液晶プロジェクタの商品化が進んでいる。
このうち特に、解像度や光利用効率に優れた反射型液晶
パネル(すなわち反射型液晶ライトバルブ)を用いた反
射型プロジェクタの開発が活発化している。この反射型
液晶プロジェクタにおいては、反射型液晶ライトバルブ
が偏光変換素子として作用するため、その光学系には偏
光ビームスプリッター(以下PBS)などの偏光分離素
子が必須となる。
【0003】ところが、通常、偏光分離素子として用い
られているPBSは、全可視域にわたる消光比が必ずし
も十分ではなく、しかもガラスの立方体であるためバル
キーで重いという難点がある。そこで、光重合相分離を
用いたホログラフィック高分子分散型液晶素子(Hologr
aphic Polymer Dispersed Liquid Crystals、以下H−
PDLC)を応用したホログラム回折格子を偏光分離素
子として用いることが提案されている。
【0004】このH−PDLCは、図8(1)に示すよ
うに、非重合性液晶101(以下、液晶)と等方相しか
示さない光重合性モノマー102との混合相からなるホ
ログラム記録材料層103に、ホログラム回折格子を露
光記録(パターン露光)することによって形成される。
そして、パターン露光の際に生じる光重合相分離によ
り、図8(2)に示すように、液晶(101)を殆ど含
まない高分子過多層105と、液晶が析出したドロプレ
ット106が高分子中に分散された状態の液晶過多層1
07とからなる多層構造が構成され、液晶過多層107
と高分子過多層105との屈折率差により、ある角度よ
り入射した特定波長の光を回折させる回折格子として構
成されるのである。
【0005】この方法により作製したH−PDLC素子
は、薄い透明基板間にホログラム記録材料を挟み込んだ
簡単な構造であるため、PBSに比較して非常に薄くて
軽い。また、露光記録する回折格子により回折させる波
長、角度などが任意に制御できる特徴も兼ね備えてい
る。さらに、ホログラム記録材料と透明基板の屈折率を
一致させることにより、回折光、非回折光ともにほとん
どロスのない明るい光学素子となる。
【0006】このようなH−PDLC素子においては、
ある種の光重合性モノマーと液晶との組み合わせを用い
ることにより、液晶過多層107内で液晶が回折格子の
層構造に対してある角度を持って(例えば液晶分子長軸
が垂直もしくは平行など)配列するという現象が起こ
る。
【0007】そして、液晶分子長軸が回折格子層に対し
て垂直に配列している場合には、回折格子層に対して垂
直な面内で傾いた方向からの入射光のうち、その傾斜面
と平行な偏光(P偏光)は、液晶の異常光屈折率と高分
子過多層の屈折率の差により回折が起こる。また、この
場合、上記傾斜面に対して垂直な偏光(S偏光)は、液
晶の常光屈折率と高分子過多層の屈折率の差により回折
が起こる。一方、液晶分子長軸が回折格子層に対して平
行に配列している場合は、この逆の回折現象が生じる。
【0008】したがって、液晶の異常光屈折率または常
光屈折率のいずれか一方と、高分子過多層の屈折率とを
一致させれば、一方の偏光に対して回折は起こらず、P
偏光とS偏光によりコントラスト比の高い偏光分離を実
現できる。この場合、実効的な液晶の常光屈折率と異常
光屈折率との差、つまり光学的異方性の大きい方が回折
格子の屈折率変調が大きくなり、ひいては偏光分離度が
高くなるため、このホログラム回折格子における光学的
異方性の大きさ(複屈折)がH−PDLC素子の偏光分
離度を決定する重要な要素となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、H−P
DLC素子においては、光重合性モノマーと液晶とを適
宜選択して組み合わせることにより、液晶過多層内の液
晶を回折格子に対して配列させることができるとはい
え、その複屈折は液晶材料固有の値に対して数パーセン
トから数十パーセントと非常に小さく、実現できるP偏
光とS偏光の回折効率の比つまり偏光分離度は不十分で
あった。
【0010】これは、光重合性モノマーが重合する際、
液晶過多層において高分子中の微小な球形空孔にドロッ
プレット状に液晶が閉じ込められ、その閉じこめられた
壁面に対して液晶が揃うため一様な液晶配向とならず、
実効的な複屈折が、液晶の材料に固有の値に対して小さ
くなってしまうためである。(参考”Liquid CrystalDi
spersions”, Paul S. Drzaic, World Scientific Publ
ishing Co.)
【0011】また、このような液晶の配向を示す光重合
性モノマーと液晶との組み合わせは非常に限られてお
り、光重合性モノマーの屈折率と液晶モノマーの屈折率
と一致させる場合に、光重合性モノマーの選択肢がほと
んどない点も問題であった。
【0012】そこで本発明は、コントラスト比の高い偏
光分離素子として用いることが可能なホログラム回折格
子素子およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明のホログラム回折格子素子は、光学的異
方性を有するパターンを所定周期で配列してなるホログ
ラム回折格子素子において、前記パターンが、単一相で
構成され、かつその内部において液晶相を示す分子構造
部分が同一方向に配向していることを特徴としている。
【0014】このような構成のホログラム回折格子素子
では、所定周期で配列形成されたパターンが同一相で構
成されているため、このパターン内で同一方向に配向し
ている分子構造部分は、パターンの側壁に沿って配向す
ることになる。このため、パターン内においてドロップ
レット状に分散された相分離部分内で液晶分子が配向し
ている場合と比較し、パターン全体においての液晶相を
示す分子構造部分の配向状態が良好になり、パターンに
おける光学的異方性(複屈折)がより大きくなる。
【0015】また、本発明のホログラム回折格子素子の
第1の製造方法は、先ず、光重合性液晶モノマーを含有
する組成物層を形成し、次いで組成物層に対してパター
ン露光を行うことにより当該光重合性液晶モノマーを重
合させてなる前記パターンを形成する。この際、光重合
性液晶モノマーを配向させた状態でパターン露光を行
う。このパターン露光は、干渉波形を用いて行っても良
い。
【0016】さらに本発明のホログラム回折格子素子の
第2の製造方法は、先ず、液晶モノマーを含有する組成
物層を形成し、次いで液晶モノマーを配向させた状態で
当該液晶モノマーを重合させることによって組成物層を
硬化させる。そして、硬化させた組成物層を、パターニ
ングすることによって前記パターンを形成する。
【0017】このような第1および第2の製造方法で
は、液晶モノマー(光重合成モノマー)を配向させた状
態で重合させているため、これらの液晶モノマーは、露
光部内、つまりパターン内において相分離することな
く、配向状態を保ったまま重合されるため、重合によっ
て形成されたパターン内においては液晶相を示す分子構
造部分が良好な配向状態に保たれる。このため、光学的
異方性(複屈折)が大きいパターンで構成されたホログ
ラム回折格子素子が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のホログラム回折格
子素子およびその製造方法の実施の形態を説明する。
【0019】<ホログラム回折格子素子>図1は、本発
明のホログラム回折格子素子を概念的に示す断面概略構
成図である。
【0020】この図に示すホログラム回折格子素子1
は、偏光分離素子として用いることを目的するものであ
り、光学的異方性を有するパターン3を所定周期で配列
形成してなる。このパターン3間には、光学的等方性を
有する材料が充填された等方性材料層5が配置されてい
る。
【0021】パターン3は、単一相として構成されてお
り、この内部において液晶相を示す分子構造部分(以下
液晶コア部と記す)7が同一方向に配向しており、配向
した状態で固定されていることとする。ここで液晶コア
部7とは、単一相で構成されたパターン3内において、
光学的異方性を示す骨格部分であることとする。また、
単一相で構成されたパターン3内においては、液晶コア
部7が同一方向に配向していれば、液晶コア部7のみが
連続して結合することで固定されて単一相からなるパタ
ーン3が構成されていても良く、また液晶コア部7間に
他の分子が挟まれる状態で結合することで固定されて単
一相からなるパターンが構成されていても良い。ただ
し、パターン3内には、液晶相が示される程度に十分な
配合比で液晶コア部7が含有されていることとする。
【0022】尚、液晶コア部7の配向方向は、パターン
3の配列方向に対して垂直または平行であることとす
る。
【0023】このようなパターン3は、可視光領域の光
(概ね波長400nm〜700nm)を偏光分離するこ
とを目的として、その波長と同程度の周期pで配置され
ていることとする。そして、このパターン3の周期p方
向の幅は、周期pの半分程度であることとするが、これ
に限定されることはない。また、パターン3の高さhは
数μmから10μm程度であり、長さ(図面奥行き方
向)は所望の長さに設定されることとする。
【0024】そして、パターン3間に配置される等方性
材料層5は、光学的等方性を示していれば良く、好まし
くは液晶コア部7の異常光屈折率または常光屈折率のい
ずれか一方と、略同一の屈折率を有していることとす
る。また、この等方性材料層5に光学的異方性を示す分
子構造(例えば液晶分子構造部分)が含有されていたと
しても、これらの構造分子が配向状態に無ければ良い。
【0025】このようなホログラム回折格子素子1は、
ここでの図示を省略した基板上に形成されていても良
く、また対向配置された基板間に挟持されていても良
い。
【0026】このような構成のホログラム回折格子素子
1では、所定周期pで配列形成されたパターン3が同一
相で構成されているため、このパターン3内で同一方向
に配向している液晶コア部7は、パターン3の側壁に沿
って配向することになる。このため、例えばパターン内
においてドロップレット状に分散された相分離部分内で
液晶分子が配向している場合と比較し、パターン3全体
においての液晶コア部7の配向状態が良好になり、パタ
ーン3における光学的異方性(複屈折)がより大きくな
る。したがって、このホログラム回折格子素子1は、屈
折率変調が大きい、すなわち偏光分離度が十分に高いも
のとなる。
【0027】尚、パターン3間には、必ずしも上述した
等方性材料層5が設けられている必要はなく、パターン
3間に大気やその他の気体が充填されていても良い。こ
の場合、パターン3とその間の部分との屈折率差が大き
く回折効率の良好なホログラム回折格子素子が得られ
る。尚、偏光分離度を決めるP波およびS波に対するパ
ターン3と等方性材料層5との屈折率差による回折効率
は、H.kogelnik,Bell Syst.Tech.J.,48,2909(1969)に記
述されるCoupled wave theoryにより精度良く計算する
ことができる。
【0028】<ホログラム回折格子素子の製造方法−1
>次に、このようなホログラム回折格子素子の製造方法
の実施形態を、図2および必要に応じて他の図を用いて
説明する。
【0029】先ず、図2(1)に示すように、1対の透
明基板11,12の表面に、必要に応じて透明材料から
なる配向膜13をそれぞれ形成する。配向膜13は、一
般的に液晶配向に用いられている高分子ラビング膜や、
一酸化珪素、二酸化珪素などの斜方蒸着膜であることと
する。そして、一方の透明基板11の配向膜13上に球
状のスペーサー14を散布し、他方の透明基板12の配
向膜13上に光重合性液晶モノマー21を含有する光重
合性混合材料を滴下する。
【0030】次いで、配向膜13の溝が平行または反平
行となるように透明基板11,12を対向配置し、その
周縁部を接着剤15で封止する。これにより、スペーサ
ー14によって決められた膜厚を有する組成物層23を
形成する。
【0031】この組成物層23には、「光重合性液晶モ
ノマー21」の他に、必要に応じて「非重合性材料」
や、液晶モノマー以外の「他の重合性モノマー」が含有
されていることとする。さらにこの組成物層23には、
含有されている「光重合性液晶モノマー」や「他の重合
性モノマー」に応じた、重合開始剤および光重合増感剤
などの「添加剤」も含有されていることとする。
【0032】このため、組成物層23の構成は、次のよ
うな各材料の組み合わせ〜に大きく類別される。 「光重合性液晶モノマー21」+「非重合性材料」+
「添加剤」 「光重合性液晶モノマー21」+「他の重合性モノマ
ー」+「添加剤」 「光重合性液晶モノマー21」+「添加剤」 尚、これらの組み合わせ〜で構成される組成物層2
3内には、液晶相が示される程度に十分な配合比で光重
合液晶モノマー21が含有されていることとする。ただ
し、以降に説明するように、光重合液晶モノマー21の
重合過程において相分離が生じる場合には、光重合性液
晶モノマー21の重合部分において液晶相が示されれば
良い。
【0033】ここで、「光重合性液晶モノマー21」と
しては、シッフ塩基系、アゾ及びアゾキシ系、ビフェニ
ル系、ターフェニル系、エステル系、シクロヘキサン環
系、複素環系、環置換導入系、などベンゼン環やシクロ
ヘキサン環などの環状構造及びそれに挟まれた部分から
成る液晶相を示す基となる剛直な骨格部(すなわち上述
したコア部)に、光重合を起こすアクリル基やメタクリ
ル基、エポキシ基などの官能基が結合した構造の化合物
が使用できる。尚、「光重合性液晶モノマー21」の具
体的な物質例としては、Angeloni, et. Al, Makromol.
Chem. 186, 977(1985), Broer, et. al, Makromol. Che
m. 190, 2255(1989)、特開平11−116534号に記
載された材料を用いることができる。なかでも、次に行
うパターン露光において可視光波長領域の露光光を用い
る場合、この可視光波長領域の露光光においては主とし
てラジカル重合過程が進行する。したがって、「光重合
性液晶モノマー21」としては、次のパターン露光にお
いて重合が進行しやすい、ラジカル重合過程において光
重合するアクリル基を持つ物質を選択することが好まし
い。
【0034】また、「非重合性材料」としては、光重合
性液晶モノマー21や添加剤などの他の材料成分との相
溶性から、セルロースエステル系、シクロヘキサン系、
ビニルカルバゾール系などのバインダーポリマーと呼ば
れる高分子材料が適している。このような「非重合性材
料」は、光重合性液晶モノマー21の光重合過程を阻害
しなければ、光重合性液晶モノマー21と一致する屈折
率を持ち、他の成分との相溶性から適当に材料を選択す
ればよい。また、適当な官能基により修飾すれば、光重
合性液晶モノマー21の光重合速度を向上させることも
可能である。
【0035】さらに、「他の重合性モノマー」として
は、光重合性液晶モノマーとは異なる過程で重合する他
の重合性モノマーであることが好ましい。例えば、光重
合性液晶モノマー21として、上述したように、ラジカ
ル重合過程において光重合するアクリル基を持つ物質が
選択された場合、「他の重合性モノマー」としては主と
して紫外線照射時において重合が進行し易いカチオン重
合過程において光重合する物質(例えばカチオン重合過
程において光重合するエポキシ系の等方性モノマー)
や、アニオン重合過程などの他の光重合過程により光重
合する官能基を持つ物質、さらには光照射以外の要因
(例えば熱)によって重合する物質を選択して用いるこ
ととする。またこれらの他にも、光重合性液晶モノマー
21と逆の官能基を持つ物質を「他の重合性モノマー」
として用い、次に行われるパターン露光でおこる光重合
過程に対して、さらにその後に行われる紫外線照射時に
おいて逆の光重合過程が起こるようにしても良い。
【0036】このような「他の重合性モノマー」の具体
例としては、ラジカル重合する重合性モノマーとして、
ポリエステル系、エポキシ系、ウレタン系、アルキッド
樹脂系、スピラン樹脂系、シリコーン樹脂系、イミド系
などのアクリレートもしくはメタクリレート、またはN
−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリジノンなどが
ある。また、カチオン重合する光重合性モノマーとし
て、エポキシ化合物、オキセタン化合物、多官能性ビニ
ルエーテルなどがある。
【0037】そして、「添加剤」のうち、重合開始剤と
しては、ベンゾフェノン、アントラキノン、チオキサン
トンなどの芳香族ケトン、トリス(トリクロロメチル)
-s-トリアジンに代表されるハロゲン系化合物、過酸化
ベンゾイルなどの有機過酸化物、ヘキサアリールビスイ
ミダゾール系化合物、シアニンボレートなどのボレート
系化合物、ビスペンタジエニルチタニウム−ジ(ペンタ
フルオロフェニル)やチタノセン化合物などの有機金属
化合物、N−フェニルグリシン、もしくはその一部にこ
れらと同等の構造を持った化合物などが有効である。
【0038】また特に、ラジカル重合とともにカチオン
重合を開始させる光重合開始剤として、ジアゾニウム
塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム
塩、鉄−アレーン錯体、シラノール/アルミニウム錯
体、スルホン酸エステル、イミドスルホネート類などが
ある。
【0039】さらに、「添加剤」のうち、光重合増感剤
としては、スチリル系、フルオロン系、クマリン系、ケ
トクマリン系、チオピリリウム系、ピラゾトリアゾール
系、スクワリリウム系、ポルフィリン系、シアニン系な
どの可視光波長領域において吸収を持つ色素が適してい
る。ただし、鉄アレイ錯体やチタノセンに代表されるよ
うに、光重合開始剤として作用する化合物自体にホログ
ラム回折格子露光を行うレーザー光波長領域に吸収を持
つ場合には、光重合増感剤は不要となる場合がある。
【0040】以上で例示した各物質は、上記各組み合わ
せ〜に用いられている各材料として、単独であるい
は複数を混合して用いることができる。
【0041】例えば、光重合性液晶モノマー21が液晶
相を示す温度範囲を広げるために、光重合性液晶モノマ
ー21として例示される複数の物質を混合して用いても
良い。
【0042】さらに、組成物層23がまたはの組み
合わせからなる場合には、光重合性液晶モノマー21以
外の材料の屈折率を光重合性液晶モノマー21の屈折率
と一致させるために、非重合性材料や、他の重合性モノ
マーとして例示される複数の物質を混合することによっ
て屈折率調整を行うことが好ましい。
【0043】以上のようにして各材料を含有する組成物
層23を形成した後、図2(2)に示すように、基板1
1,12間に形成された組成物層23中の光重合性液晶
モノマー21が一定方向に向かうように配向させる。
【0044】この際、光重合性液晶モノマー21が液晶
相を示す条件(例えば温度条件)を整えることで、光重
合性液晶モノマー21を配向膜13の溝方向に沿って配
向させる。
【0045】また、基板11,12上に配向膜13を設
けていない場合には、光重合性液晶モノマー21が液晶
相を示す条件を整えた状態において、外的要因を与える
ことで光重合性液晶モノマー21を配向させる。このよ
うな配向処理としては、一般的に行われている、ずり応
力配向法、温度勾配法、電場もしくは磁場による外場配
向法などを適用することができる。
【0046】、そして、図2(3)に示すように、光重
合性モノマー21を配向させた状態で、この組成物層2
3に対して回折格子パターンをパターン露光する。
【0047】このパターン露光においては、光の干渉に
よって形成した干渉波形(いわゆる干渉縞)を露光光H
として組成物層23に照射することで、400nm〜7
00nm程度の短い周期でのパターン露光を行うことが
好ましい。また、干渉波形を用いたパターン露光に限定
されることはなく、マスクを用いたパターン露光であっ
ても良い。
【0048】これにより、組成物層23における露光光
Hの照射部分部で、光重合性液晶モノマー21の重合を
進行させ、これにより組成物層23内に光重合性液晶モ
ノマー21を配向状態を保って重合させてなるパターン
25を形成する。
【0049】ここで、図3には、上述したの組み合わ
せ、すなわち「光重合性液晶モノマー21」+「非重合
性材料31」+「添加剤(図示省略)」で構成された組
成物層23においての光重合性液晶モノマー21の重合
過程を示す。
【0050】この場合、図3(1)に示すように、光重
合性液晶モノマー21と非重合成材料31とを含有して
いる組成物層23に対して、上述したように光重合性液
晶モノマー21を一定方向に向かうように配向させた状
態で、図3(2)に示すように、この組成物層23に対
して回折格子パターンの露光光Hを照射するパターン露
光を行う。これにより、組成物層23内においては、露
光光Hの照射部に光重合性液晶モノマー21が析出して
層分離が進み、この照射部において光重合性液晶モノマ
ー21を重合させたパターン25が形成される。
【0051】またここでは、パターン露光による重合が
終了した後、図3(3)に示すように、パターン25間
に残された非重合成材料31やその他の材料の定着させ
る。この際、例えば組成物層23全体に紫外線UVを一
括照射することにより、材料の定着と共に組成物層23
に含まれる色素の脱色を行う。ただし、パターン25間
に多量の光重合性液晶モノマー21が残されている場合
には、光重合性液晶モノマー21が液晶相を示さない条
件(例えば温度条件)を整えた上で上記定着を行い、こ
れによりパターン25間の材料を光学的等方性に保つ。
また、紫外線UVを一括照射させる前に、熱処理を行う
ことにより、反応部分と未反応部分の分離を加速させ、
回折効率を向上させても良い。
【0052】次に、図4には、上述したの組み合わ
せ、すなわち「光重合性液晶モノマー21」+「他の重
合性モノマー33」+「添加剤(図示省略)」のうち、
他の重合性モノマー33が光重合性液晶モノマー21と
異なる重合過程で重合する物質である場合の組成物層2
3においての光重合性液晶モノマー21の重合過程を示
す。
【0053】この場合、図4(1)に示すように、光重
合性液晶モノマー21と、これとは異なる重合過程で重
合する他の重合性モノマー33とを含有している組成物
層23に対して、上述したように光重合性液晶モノマー
21を一定方向に向かうように配向させた状態で、図4
(2)に示すように、この組成物層23に対して回折格
子パターンの露光光Hを照射するパターン露光を行う。
これにより、組成物層23内においては、露光光Hの照
射部に光重合性液晶モノマー21が析出して層分離が進
み、この照射部において光重合性液晶モノマー21を重
合させたパターン25が形成される。
【0054】またここでは、パターン露光による重合が
終了した後、図4(3)に示すように、パターン25間
に残された他の重合性モノマー33の重合を行う。この
際、例えば組成物層23全体に紫外線UVを一括照射す
るか、または、他の重合成モノマー33として用いてい
る物質によっては熱を加えることによって重合を行うよ
うにしても良い。ただし、パターン25間に多量の光重
合性液晶モノマー21が残されている場合には、光重合
性液晶モノマー21が液晶相を示さない条件(例えば温
度条件)を整えた上で重合を行い、これによりパターン
25間の材料を光学的等方性に保つ。尚、材料の定着と
共に組成物層23に含まれる色素の脱色を行うために
は、紫外線UVの一括照射を行うこととする。さらに、
紫外線UVの一括照射によって重合を行う場合には、紫
外線UVを一括照射させる前に、熱処理を行うことによ
り、反応部分と未反応部分の分離を加速させ、回折効率
を向上させても良い。
【0055】さらに、図5には、上述したの組み合わ
せ、すなわち「光重合性液晶モノマー21」+「他の重
合性モノマー33’」+「添加剤(図示省略)」のう
ち、他の重合性モノマー33’が光重合性液晶モノマー
21と同様の光重合過程で重合する物質である場合の組
成物層23においての光重合性液晶モノマー21の重合
過程を示す。
【0056】この場合、図5(1)に示すように、光重
合性液晶モノマー21と、これと同様の重合過程で重合
する他の重合性モノマー33’とを含有している組成物
層23に対して、上述したように光重合性液晶モノマー
21を一定方向に向かうように配向させた状態で、図5
(2)に示すように、この組成物層23に対して回折格
子パターンの露光光Hを照射するパターン露光を行う。
これにより、組成物層23内においては、露光光Hの照
射部において光重合性液晶モノマー21と他の重合性モ
ノマー33’とを重合させたパターン25が形成され
る。この際、層分離は起こらない。
【0057】このような場合であっても、パターン露光
による重合が終了した後、図5(3)に示すように、パ
ターン25間に残された組成物の重合を行う。この際、
パターン25間には光重合性液晶モノマー21が残され
るため、光重合性液晶モノマー21が液晶相を示さない
条件(例えば温度条件)を整えることで、光重合性液晶
モノマー21を未配向状態とし、組成物層23全体に露
光光H’を一括照射する。この際、材料の定着と共に組
成物層23に含まれる色素の脱色を行うためには、露光
光H’として紫外線を照射する。
【0058】また、図6には、上述したの組み合わ
せ、すなわち「光重合性液晶モノマー21」+「添加剤
(図示省略)」で構成された組成物層23においての光
重合性液晶モノマー21の重合過程を示す。
【0059】この場合、図6(1)に示すように、光重
合性液晶モノマー21と添加剤とを含有している組成物
層23に対して、上述したように光重合性液晶モノマー
21を一定方向に向かうように配向させた状態で、図6
(2)に示すように、この組成物層23に対して回折格
子パターンの露光光Hを照射するパターン露光を行う。
これにより、組成物層23内においては、露光光Hの照
射部において光重合性液晶モノマー21を重合させたパ
ターン25が形成される。この際、層分離は起こらな
い。
【0060】このような場合であっても、パターン露光
による重合が終了した後、図6(3)に示すように、パ
ターン25間に残された光重合性液晶モノマー21の重
合を行う。この際、光重合性液晶モノマー21が液晶相
を示さない条件(例えば温度条件)を整えることで、光
重合性液晶モノマー21を未配向状態とし、組成物層2
3全体に露光光Hを一括照射する。この際、材料の定着
と共に組成物層23に含まれる色素の脱色を行うために
は、露光光H’として紫外線を照射する。
【0061】以上説明したような各重合過程をへて、図
1を用いて説明したと同様のホログラム回折格子素子1
が得られる。
【0062】以上の製造方法−1によれば、光重合性液
晶モノマー21を配向させた状態で重合させているた
め、光重合性液晶モノマー21は、露光部内、つまりパ
ターン25内において相分離することなく、配向状態を
保ったまま重合される。このため、パターン25内にお
いては液晶相を示す分子構造部分(液晶コア部21a)
が良好な配向状態に保たれる。したがって、パターンに
おける光学的異方性(複屈折)がより大きく、コントラ
スト比の高い偏光分離が可能なホログラム回折格子素子
を得ることができる。
【0063】さらに、このような製造方法によれば、パ
ターン25に複屈折を与える光重合性液晶モノマー21
が高分子化されるため、高分子空孔中に非重合性液晶が
閉じ込められるだけのH−PDLC素子に比較して、長
期安定性が高いホログラム回折格子素子を得ることがで
きる。また、外部からの相互作用により光重合性液晶モ
ノマー21を配向させるため、液晶材料を配向させるこ
とを目的として他の材料を選択する必要はなく、他の材
料の選択範囲を広げることもできる。したがって、液晶
コア部7の屈折率と、パターン25間に配置される等方
性材料層5の屈折率を一致させる場合に、材料の選択肢
が広く、実現が容易である。
【0064】また、露光記録するホログラム回折格子方
向に対して、配向処理方向を平行もしくは垂直にするこ
とにより、等方性材料層5の屈折率を液晶コア部7の常
光線に対する屈折率、異常光線に対する屈折率にそれぞ
れ一致させることができる。すなわち、形成する回折格
子に対して相対的に配向処理方向を変えるだけで、S偏
光、P偏光のいずれを回折させるかを簡単に制御するこ
とができる。
【0065】尚、以上の製造方法においては、パターン
25間の材料は必要に応じて除去しても良い。この場
合、パターン露光によって光重合性液晶モノマー21を
重合させた後に、パターン25間の材料の定着を行うこ
となく、この部分に残された材料を、例えばウェットエ
ッチングによって除去する工程を行う。
【0066】<ホログラム回折格子素子の製造方法−2
>次に、図1に示したホログラム回折格子素子の製造方
法の他の実施形態を、図7を用いて説明する。
【0067】先ず、図7(1)に示すように、上述した
製造方法−1と同様にして、例えば透明基板に形成した
配向膜間に、液晶モノマー71を含有する組成物層73
を形成する。この組成物層73内には、液晶相が示され
る程度に十分な配合比で液晶モノマー71が含有されて
いることとする。
【0068】この組成物層73に含有させる液晶モノマ
ー71は、その重合過程が光重合であることに限定され
ず、例えば加熱によって重合反応が進む物質であっても
良い。また、この組成物層73には、液晶モノマー71
の他に、必要に応じて非重合性材料や、他の重合性モノ
マー、さらには液晶モノマー71や他の重合性モノマー
に応じた、重合開始剤などの添加剤も含有されているこ
ととする。尚、他の重合性モノマーを含有させる場合に
は、液晶モノマー71と同一の重合過程で重合する物質
を選択して用いることが好ましい。
【0069】次に、図7(2)に示すように、組成物層
73中の液晶モノマー71を一定方向に配向させる。こ
の際、液晶モノマー71が液晶相を示す条件(例えば温
度条件)を整えることで、液晶モノマー71を配向膜の
溝方向に沿って配向させる。このような配向方法の他に
も、上述した製造方法−1で説明したと同様に、一般的
な配向方法を適用することができる。
【0070】このような状態で、図7(3)に示すよう
に、この組成物層73全体に対して、液晶モノマー71
の重合を進める処理を行う。この場合、液晶モノマー7
1の重合過程によってそれぞれ適する処理を行うことと
し、液晶モノマー71が光重合性である場合には、この
組成物層73全体に対して、一括して露光光を照射する
処理を行う。また、この液晶モノマー71が加熱によっ
て重合が進む物質である場合には、液晶モノマー71が
配向状態を保ち、かつ重合が進む範囲で組成物層73を
加熱する処理を行う。
【0071】以上の後、図7(4)に示すように、重合
によって硬化させた組成物層73上に、リソグラフィ法
によってレジストパターン75を形成する。このレジス
トパターン75は、回折格子パターンと同様のデザイ
ン、すなわち可視光領域の光(概ね波長400nm〜7
00nm)を偏光分離することを目的として、その波長
と同程度の周期pで配置され、その幅wは周期pの半分
程度であることとする。また、レジストパターン75の
配列方向は、液晶モノマー71の配向方向と平行または
垂直であることとする。このようなレジストパターン7
5形成の際のリソグラフィにおいては、露光光として干
渉波形を用いても良い。
【0072】そして、このレジストパターン75をマス
クに用いて組成物層73をパターンエッチングし、重合
によって硬化させた組成物層73からなるパターン77
を形成する。
【0073】次に、図7(5)に示すように、パターン
77間に光学的等方性を有する材料を埋め込む。この材
料は、好ましくは液晶コア部7の異常光屈折率または常
光屈折率のいずれか一方と、略同一の屈折率を有してい
ることとする。以上によって、パターン77と、この材
料からなる等方性材料層79とを交互に配置してなるホ
ログラフ回折格子素子を得る。
【0074】以上説明した製造方法−2によれば、上述
した製造方法−1と同様に、液晶モノマー71を配向さ
せた状態で重合させているため、製造方法−1と同様
に、パターン77内においては液晶相を示す分子構造部
分(液晶コア部71a)が良好な配向状態に保たれ、パ
ターン77における光学的異方性(複屈折)がより大き
く、コントラスト比の高い偏光分離が可能なホログラム
回折格子素子を得ることができる等、製造方法−1と同
様の効果を得ることができる。しかも、パターン77が
ほぼ液晶モノマーのみからなるため、その固有の複屈折
がほとんど損なわれることがない。また、相分離を用い
ていないため、液晶モノマーと他の材料(等方性材料)
との組み合わせが自在である。
【0075】尚、以上の製造方法においては、必ずしも
パターン77間に等方性材料層79を設ける必要はな
く、この場合には光学的等方性を有する材料の埋め込み
工程を省略することとする。
【0076】
【実施例】次に、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。
【0077】<第1実施例>本第1実施例においては、
上述した実施の形態において、図3を用いて説明した重
合過程を適用してホログラム回折格子素子を製造した例
を説明する。
【0078】先ず、液晶相を示す骨格の両末端に光ラジ
カル重合を起こすアクリレート基を持つ液晶ジアクリレ
ート(光重合性液晶モノマー21)と、光学的に等方性
で非重合性のセルロースエステル系バインダーポリマー
(非重合性材料31)とを、液晶ジアクリレート95重
量%、バインダーポリマー5重量%の配合比で混合し
た。さらに、次のパターン露光において露光光として使
用するレーザー光波長において光重合開始剤として作用
するトリス(トリクロロメチル)-s-トリアジンと、増
感剤としてクマリン系色素とを、上記配合物:光重合開
始剤:増感剤=97:1.5:1.5の重量配合比で混
合した。以上から成る混合材料を加熱しながら攪拌し、
均一な光重合性混合材料を得た。
【0079】また、2枚の透明ガラス基板を洗浄後、ポ
リイミド配向剤をスピンコート塗布、焼成後、コットン
布にて配向剤表面にラビング処理を行った。そして、一
方の基板の配向処理した表面上に球状スペーサーを均一
に散布し、他方の基板の配向処理した表面上には上記の
光重合性混合材料を滴下し、ラビング処理方向が反平行
となり、かつ配向処理表面でスペーサー及び光重合性混
合材料を狭持するように基板を対向配置し、エポキシ系
接着剤で二枚の基板をその周縁部で固定したセルを形成
した。
【0080】その後、液晶ジアクリレート(光重合性液
晶モノマー21)の均一配向を得るために、光重合性混
合材料が液晶相もしくは等方相となる温度領域まで加熱
後、除冷した。これにより、図3(1)に示すように、
配向処理方向に沿った一方向に液晶ジアクリレートを配
向させた。
【0081】次いで、以上の手順で作製したセルを光重
合性混合材料が液晶相を示す温度領域に保持しながら、
図3(2)に示すように、波長477nmのレーザー光
の干渉波形を露光光Hとして照射した。すると、干渉波
形の明部では光重合が起こり、液晶ジアクリレートが均
一な配向状態を保持したまま重合して高分子化した。一
方、暗部には非重合性のバインダーポリマー(非重合性
材料31)が、相分離により析出し、これによって干渉
波形に応じて高分子化した液晶性層のパターン25と光
学的な等方性層との屈折率変調を持った多層構造、つま
りホログラム回折格子が形成された。
【0082】その後、図3(3)に示すように、液晶相
を示さない温度領域において光重合性混合材料からなる
組成物層23の全面に紫外線UVを一括照射することに
より、色素を脱色及び回折格子を定着させた。尚、以上
の手順はすべて暗室中で行われた。
【0083】以上のようにして得られたホログラム回折
格子素子1は、偏光分離度が100:1程度のコントラ
スト比の高い偏光分離が可能であり、例えば反射型液晶
ライトバルブを用いた反射型プロジェクタ用の偏光分離
素子として十分に用いることが可能であった。
【0084】<第2実施例>本第2実施例においては、
上述した実施の形態において、図4を用いて説明した重
合過程を適用してホログラム回折格子素子を製造した例
を説明する。
【0085】先ず、液晶相を示す骨格の両末端に光ラジ
カル重合を起こすアクリレート基を持つ液晶ジアクリレ
ート(光重合性液晶モノマー21)と、光学的に等方性
で光カチオン重合を起こす脂環式エポキシオリゴマー
(他の重合性モノマー33)とを、液晶ジアクリレート
90重量%、脂環式エポキシオリゴマー10重量%の配
合比で混合した。さらに、ラジカル重合及びカチオン重
合の双方の光重合開始剤として作用するジフェニルヨー
ドニウム塩、増感剤としてケトクマリン系色素とを、上
記配合物:光重合開始剤:増感剤=97:1.5:1.
5の重量配合比で混合した。以上から成る混合材料を加
熱しながら攪拌し、均一な光重合性混合材料を得た。
【0086】そして、第1実施例と同様にして、光重合
性混合材料を狭持してなるセルを形成した。
【0087】その後、液晶ジアクリレート(光重合性液
晶モノマー21)の均一配向を得るために、光重合性混
合材料が液晶相もしくは等方相となる温度領域まで加熱
後、除冷した。これにより、図4(1)に示すように、
配向処理方向に沿った一方向に液晶ジアクリレートを配
向させた。
【0088】次いで、以上の手順で作製したセルを光重
合性混合材料が液晶相を示す温度領域に保持しながら、
図4(2)に示すように、波長532nmのレーザー光
の干渉波形を露光光Hとして照射した。すると、干渉波
形の明部では光ラジカル重合が選択的に起こり、液晶ジ
アクリレートが均一な配向状態を保持したまま高分子化
した。一方、暗部には光ラジカル重合を起こさない脂環
式エポキシオリゴマーが相分離により析出し、これによ
って干渉波形に応じて高分子化した液晶性層のパターン
25と光学的な等方性層との屈折率変調を持った多層構
造、つまりホログラム回折格子が形成された。
【0089】その後、図4(3)に示すように、液晶相
を示さない温度領域において光重合性混合材料からなる
組成物層23の全面に紫外線UVを一括照射することに
より、カチオン重合が起こり、等方性層部分も高分子化
した。これにより、回折格子を定着させるとともに、色
素を脱色させた。尚、以上の手順はすべて暗室中で行わ
れた。
【0090】以上のようにして得られたホログラム回折
格子素子1も、第1実施例で作製したホログラム回折格
子素子と同様に、偏光分離度が150:1程度のコント
ラスト比の高い偏光分離が可能であり、例えば反射型液
晶ライトバルブを用いた反射型プロジェクタ用の偏光分
離素子として十分に用いることが可能であった。
【0091】<第3実施例>本第3実施例においては、
上述した実施の形態において、図6を用いて説明した重
合過程を適用してホログラム回折格子素子を製造した例
を説明する。
【0092】先ず、液晶相を示す骨格の両末端に光ラジ
カル重合を起こすアクリレート基を持つ液晶ジアクリレ
ート(光重合性液晶モノマー21)に、使用するレーザ
ー光波長において光重合開始剤として作用するトリス
(トリクロロメチル)-s-トリアジン、増感剤としてク
マリン系色素を、光重合性液晶モノマー21:光重合開
始剤:増感剤=97:1.5:1.5の重量配合比で混
合した。以上から成る混合材料を加熱しながら攪拌し、
均一な光重合性混合材料を得た。
【0093】そして、第1実施例と同様にして、光重合
性混合材料を狭持してなるセルを形成した。
【0094】その後、液晶ジアクリレート(光重合性液
晶モノマー21)の均一配向を得るために、光重合性混
合材料が液晶相もしくは等方相となる温度領域まで加熱
後、除冷した。これにより、図6(1)に示すように、
配向処理方向に沿った一方向に液晶ジアクリレートを配
向させた。
【0095】次いで、以上の手順で作製したセルを光重
合性混合材料が液晶相を示す温度領域に保持しながら、
図6(2)に示すように、波長477nmのレーザー光
の干渉波形を露光光Hとして照射した。すると、干渉波
形の明部では光重合が起こり、液晶ジアクリレートが均
一な配向状態を保持したまま高分子化した。一方、暗部
では十分な光エネルギーが得られないことで光重合が起
こらず、干渉波形に応じて高分子化した液晶性層のパタ
ーン25と、高分子化していない液晶性層の多層構造が
形成された。
【0096】このままでは屈折率変調を示さないため、
その後、図6(3)に示すように、等方相もしくは結晶
相などの液晶相を示さない温度領域において紫外線UV
もしくは可視光線照射することにより、パターン露光に
より未重合であった部分を光学的に等方性とした状態で
高分子化し、屈折率変調を持った多層構造を形成した。
また、この光照射により色素を脱色及び回折格子を定着
させた。以上の手順はすべて暗室中で行われた。
【0097】以上のようにして得られたホログラム回折
格子素子1も、第1実施例で作製したホログラム回折格
子素子と同様に、偏光分離度が80:1程度のコントラ
スト比の高い偏光分離が可能であり、例えば反射型液晶
ライトバルブを用いた反射型プロジェクタ用の偏光分離
素子として十分に用いることが可能であった。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のホログラ
ム回折格子素子によれば、同一相で構成されたパターン
内で液晶相を示す分子構造部分を一方向に配向させる構
成としたことで、所定周期で配列されたパターンにおけ
る光学的異方性(複屈折)を最大限とすることができ、
よりコントラスト比の高い偏光分離を行うことが可能に
なる。また、本発明のホログラム回折格子素子の製造方
法によれば、液晶モノマーを配向させた状態で重合させ
ることで、より良好な配向状態のパターンを形成する構
成としたことで、コントラスト比の高い偏光分離が可能
な偏光分離素子として用いることができるホログラム回
折格子素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム回折格子素子の一例を説明
する断面図である。
【図2】本発明のホログラム回折格子素子の製造方法−
1を説明する図である。
【図3】製造方法−1における第1の重合過程を示す図
である。
【図4】製造方法−1における第2の重合過程を示す図
である。
【図5】製造方法−1における第2の重合過程の他の例
を示す図である。
【図6】製造方法−1における第3の重合過程を示す図
である。
【図7】本発明のホログラム回折格子素子の製造方法−
2を説明する図である。
【図8】H−PDLC素子からなるホログラム回折格子
素子を説明する図である。
【符号の説明】
1…ホログラム回折格子素子、3,25,77…パター
ン、5,79…等方性材料層、7,21a,71a…液
晶コア部、21…光重合性液晶モノマー、23,73…
組成物層、71…液晶モノマー、H…露光光

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的異方性を有するパターンを所定周
    期で配列してなるホログラム回折格子素子において、 前記パターンが、単一相で構成され、かつその内部にお
    いて液晶相を示す分子構造部分が同一方向に配向してい
    ることを特徴とするホログラム回折格子素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のホログラム回折格子素子
    において、 前記パターン間には、光学的等方性を有する材料が充填
    されていることを特徴とするホログラム回折格子素子。
  3. 【請求項3】 光学的異方性を有するパターンを所定周
    期で配列してなるホログラム回折格子素子の製造方法で
    あって、 光重合性液晶モノマーを含有する組成物層を形成し、 前記光重合性液晶モノマーを同一方向に向けて配向させ
    た状態で前記組成物層に対してパターン露光を行うこと
    により、当該光重合性液晶モノマーを重合させてなる前
    記パターンを形成することを特徴とするホログラム回折
    格子素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のホログラム回折格子素子
    の製造方法において、 前記パターン露光は、干渉波形を用いて行われることを
    特徴とするホログラム回折格子素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 光学的異方性を有するパターンを所定周
    期で配列してなるホログラム回折格子素子の製造方法で
    あって、 液晶モノマーを含有する組成物層を形成し、 前記液晶モノマーを同一方向に向けて配向させた状態で
    当該液晶モノマーを重合させることによって前記組成物
    層を硬化させ、 前記硬化させた組成物層をパターニングすることによっ
    て前記パターンを形成することを特徴とするホログラム
    回折格子素子の製造方法。
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