JP2003121452A - 液体分注装置 - Google Patents
液体分注装置Info
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- JP2003121452A JP2003121452A JP2001315604A JP2001315604A JP2003121452A JP 2003121452 A JP2003121452 A JP 2003121452A JP 2001315604 A JP2001315604 A JP 2001315604A JP 2001315604 A JP2001315604 A JP 2001315604A JP 2003121452 A JP2003121452 A JP 2003121452A
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Abstract
にした液体分注装置を提供する。 【解決手段】 ノズル120の内部に保持した液体試料
115を微小液滴111として吐出口129より吐出す
る吐出ヘッド108と、吐出ヘッド108から吐出され
た微小液滴111が通過する位置に平行光束112を照
射するように設けられた平行光束発生部材109と、平
行光束発生部材109に対向して設けられ平行光束11
2を受光する光検出部材110とを具備して成る液体分
注装置100は、受光した平行光束112に基づき液体
試料115の吐出状態(正常に吐出したか否か、液滴の
大きさおよび飛翔速度)を検出するように構成されてい
る。
Description
注する医療用途の液体分注装置に関するものである。
従来例としては、例えば、特開平10−114394号
公報に記載されている、圧電変換器を適用したマイクロ
ディスペンサを搭載した微量流体処理装置がある。以
下、その概略構成を図16を用いて説明する。
ガラス毛細管に取り付けられた圧電変換器を使用するマ
イクロディスペンサ216と、マイクロディスペンサ2
16に移送流体224を充填し、マイクロディスペンサ
216から移送流体224を吸引し、システム流体22
0の圧力を制御するとともに移送と移送との間にマイク
ロディスペンサ216を洗浄する容積式ポンプ212
と、システム流体220の圧力を測定するとともに対応
する電気信号を発するピエゾ抵抗圧力センサ214とを
具備している。ピエゾ抵抗圧力センサ214により測定
された圧力信号は、分配される移送流体224の体積を
点検および測定するため、ならびにマイクロディスペン
サ216の自動化された調整および診断を行うために使
用される。
し、分配し、測定するための装置および方法に関する構
成が開示されており、その構成では、分配される移送流
体の容積と適正な装置の機能とを確保するために、マイ
クロディスペンサ内の圧力の変化を検知する。具体的に
は、マイクロディスペンサ内の圧力低下の程度を、エア
ーギャップ222の寸法および分配される液体量の関数
として検出する。上記圧力センサ214により検出され
る圧力変化は、エアーギャップ222の容積が既知であ
る場合、分配される量に関係するため、制御論理242
は、圧力センサ214により測定された圧力変化を基に
して、分配された移送流体224の量を判断(確認)す
る。
体224の量を下記方法によっても判断(確認)する。
すなわち、図示しない注射器のプランジャを上方に進め
るべくポンプ212に命令する間、制御論理242は、
システム流体220のライン圧を監視しており、システ
ム流体220のライン圧が(分配前の)初期値に戻るま
で上記注射器のプランジャを前進させる制御を行う。こ
の間、ステッピンジモータを1ステップ作動させる毎に
20.83ナノリットルが排出されることを考慮して、
プランジャが押し出す排出容積を追跡する制御論理24
2が、分配された移送流体224の量を判断(確認)す
る。
量の2通りの判断(確認)によってシステムの信頼性が
高まるので、多数回の分配手順を指示することにより、
システム流体220のライン圧がマイクロディスペンサ
216の所望の分配量に適合することになる。
ム系管内の圧力を監視することにより液滴吐出量を検出
し、リアルタイム動作中に分配された液体の微少量を確
実に検査することを意図している。
分野)での液体分注について考察すると、分注する液体
は多種に亘っており、各種液体の液体物理定数(粘度、
表面張力、比重、接触角)が異なる値となる毎に、飛翔
する液滴の量や飛翔速度は異なるものとなる。一般に、
微小量の液体を取り扱う場合には通常の液体流れの関係
が成立せず、液体流れの関係に粘性や表面張力等が大き
く影響することになり、極微小量領域に進むにつれてそ
の影響が激しくなり、さらに、液滴の飛翔する空気抵抗
さえも無視できなくなる。したがって、上記従来例のよ
うにシステム管内での圧力を制御して一定値に管圧を維
持したとしても、各種液体の液体物理定数の相違に応じ
て吐出口での液体のメニスカス形状が異なってしまうた
め、飛翔する液滴の量や飛翔速度が異なるものとなり、
さらには、サテライト(メインドロップ以外の飛翔ドロ
ップ)の発生頻度も異なってくる。特に、サテライトは
一般的にメインドロップに比べてサイズが微小となるた
め、サテライトの吐出の有無をシステム管内圧力により
判断することは極めて困難である。さらに、血清等の人
血または異種のDNA含有溶液を扱う場合には、個人差
または含有DNA塩基長に応じて僅かに液体物理定数が
異なるものとなるため、飛翔する液滴の量や飛翔速度を
システム管内の圧力のみによって制御しようとしても、
所望の液滴吐出状態を実現するのは極めて困難である。
とした場合には、吐出ヘッドの製造上の組立誤差や吐出
ヘッド自体の吐出特性の個体差(例えば圧電素子の特性
差)により吐出ヘッド毎に吐出口位置や液滴の飛行角度
がばらつくため、液滴の大きさや着弾位置にずれが生じ
ることがある。この場合、上記従来例では、吐出ヘッド
の加工精度および組立精度を支障のないレベル(例えば
μmレベル)まで向上させる対策を講じないと上記不具
合に解消することができず、上記対策を講じた場合には
装置の高価格化等の問題を招いてしまう。
出し得るようにした液体分注装置を提供することを第1
の目的とする。本発明は、液体試料の吐出状態を正確に
検出し得るようにした安価な液体分注装置を提供するこ
とを第2の目的とする。
るため、請求項1に記載の第1発明は、ノズル内部に保
持した液体試料を微小液滴としてノズル吐出口より吐出
する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドから吐出された微小
液滴が通過する位置に平行光束を照射するように設けら
れた平行光束発生手段と、前記平行光束発生手段に対向
して設けられ前記平行光束を受光する光検出手段とを具
備して成り、受光した平行光束に基づき液体試料の吐出
状態を検出するようにしたことを特徴とする。
束の照射方向と前記微小液滴の吐出方向とがほぼ直交す
るようにしたことを特徴とする。
束発生手段は、平行光束を絞るための光束制限部材を備
えることを特徴とする。
限部材はピンホールであることを特徴とする。
ールの直径がメイン微小液滴の最大径よりも小さくなる
ようにしたことを特徴とする。
限部材は、前記微小液滴の吐出方向および前記平行光束
の光軸方向とほぼ直交する方向が長軸となるように設け
られたスリットであることを特徴とする。
ッドから吐出された微小液滴が通過する位置で、照射さ
れた平行光束が互いに直交するように前記平行光束発生
手段を2組設けるとともに、各平行光束発生手段に対向
してそれぞれからの平行光束を受光する光検出手段を設
け、該光検出手段はポジションセンサであることを特徴
とする。
手段は、前記微小液滴の吐出方向に2分割された受光部
と、この2分割された受光部からの出力の差信号を生成
する差信号演算回路とを備えることを特徴とする。
手段は、前記2分割された受光部からの出力の和信号を
生成する和信号演算回路と、前記差信号を前記和信号で
除算する除算回路とをさらに備えることを特徴とする。
光した平行光束の光量変化量を検出する光量変化量検出
回路を備え、検出した光量変化量に基づき吐出した微小
液滴の最大径を検出するようにしたことを特徴とする。
光した平行光束の光量が変化している光量変化時間を検
出する光量変化時間検出回路を備え、検出した光量変化
時間に基づき吐出した微小液滴の速度を検出するように
したことを特徴とする。
2に記載の第12発明は、前記吐出ヘッドを複数本備
え、各吐出ヘッドから吐出された微小液滴が前記平行光
束発生手段から照射される平行光束と交差するように全
吐出ヘッドを整列配置したことを特徴とする。
ら照射された平行光束が該平行光束発生手段に対向して
設けられた光検出手段により受光される際には、吐出ヘ
ッドのノズル吐出口より吐出された液体試料の微小液滴
が前記平行光束中を通過するので、前記微小液滴が正常
に吐出された場合には前記光検出手段が検出する平行光
束の光量が前記微小液滴の通過に応じて変化し、前記微
小液滴が吐出されなかった場合には前記光検出手段が検
出する平行光束の光量が変化しないので、光量変化の有
無によって吐出ヘッドから液体試料の微小液滴が正常に
吐出されたか否かを判定できるようになる。したがっ
て、液体試料の吐出状態を正確に検出し得るようにした
液体分注装置を提供することができる。
向と前記微小液滴の吐出方向とがほぼ直交するようにし
たから、液体分注装置内において前記平行光束発生手段
および光検出手段が占有するスペースが最小限になるの
で、液体分注装置内に効率良く前記平行光束発生手段お
よび光検出手段を収容することができる。
は、平行光束を絞るための光束制限部材を備えるから、
前記微小液滴が前記平行光束を通過するのに要する時間
が短縮されることになるので、前記液体試料の微小液滴
が正常に吐出されたか否かの判定を高速化することがで
きる。
ンホールであるから、入射した平行光束を所望の断面円
形状の平行光束に絞ることができる。
がメイン微小液滴の最大径よりも小さくなるようにした
から、メイン微小液滴全体とサテライト液滴全体とが同
時に前記ピンホールで絞った平行光束内に入り込む状態
が生じることが防止され、メイン微小液滴の場合とサテ
ライト液滴の場合とを確実に識別することができるとと
もに、光検出手段の検出信号のS/N比を向上させるこ
とができる。なお、メイン微小液滴とは、吐出ヘッドに
吐出指令(例えば所定の吐出ヘッド駆動電圧波形)を与
えた直後に当該吐出ヘッドから吐出される微小液滴のこ
とを表わすものとし、サテライト液滴とは、吐出ヘッド
からメイン微小液滴が吐出された後に吐出される液滴
(一般的に、メイン液滴よりも小さくなる)のことを表
わすものとする。
前記微小液滴の吐出方向および前記平行光束の光軸方向
とほぼ直交する方向が長軸となるように設けられたスリ
ットであるから、入射した平行光束を所望の断面矩形形
状の平行光束に絞ることができるとともに、前記スリッ
トの長軸方向において前記吐出ヘッドをラフに配置する
ことができるようになる。
出された微小液滴が通過する位置には、2組の平行光束
発生手段からの平行光束が互いに直交するように照射さ
れ、各平行光束は各平行光束発生手段に対向して設けら
れた光検出手段によってそれぞれ受光され、該光検出手
段はポジションセンサであるので、各ポジションセンサ
の検出信号に基づいて、吐出ヘッドから液体試料の微小
液滴が正常に吐出されたか否かを判定できるばかりでな
く、吐出ヘッドから吐出された微小液滴の吐出位置(微
小液滴が着弾した部材における着弾位置)を検出できる
ようになる。
記微小液滴の吐出方向に2分割された受光部と、この2
分割された受光部からの出力の差信号を生成する差信号
演算回路とを備えるから、この2分割された受光部から
の出力の差信号を用いることにより、前記光量変化の検
出感度を向上させることができる。
記2分割された受光部からの出力の和信号を生成する和
信号演算回路と、前記差信号を前記和信号で除算する除
算回路とをさらに備えるから、前記光量変化の検出信号
の僅かな変化を捉えることができるようになり、検出信
号のS/N比を大幅に向上させることができる。
束の光量変化量を検出する光量変化量検出回路を備え、
検出した光量変化量に基づき吐出した微小液滴の最大径
を検出するようにしたから、吐出ヘッドから液体試料の
微小液滴が正常に吐出されたか否かを判定できるばかり
でなく、吐出ヘッドから吐出された微小液滴の大きさを
検出できるようになる。
束の光量が変化している光量変化時間を検出する光量変
化時間検出回路を備え、検出した光量変化時間に基づき
吐出した微小液滴の速度を検出するようにしたから、吐
出ヘッドから液体試料の微小液滴が正常に吐出されたか
否かを判定できるばかりでなく、吐出ヘッドから吐出さ
れた微小液滴の速度を検出できるようになる。
数本備え、各吐出ヘッドから吐出された微小液滴が前記
平行光束発生手段から照射される平行光束と交差するよ
うに全吐出ヘッドを整列配置したから、複数の吐出ヘッ
ドに対して1組の平行光束発生手段および光検出手段を
設けるだけで全吐出ヘッドの吐出状態を検出することが
できるようになる。したがって、液体試料の吐出状態を
正確に検出し得るようにした安価な液体分注装置を提供
することができる。
に基づき詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態
の液体分注装置の概略構成を示す図であり、図2
(a),(b)は第1実施形態の吐出ヘッドの吐出原理
を説明するための図であり、図3は第1実施形態におい
て吐出ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む
部分を示す側面図であり、図4は第1実施形態において
吐出ヘッドから吐出された液滴と平行光束発生部材から
出射された平行光束との位置関係を示す図であり、図5
は図4の状態のときの光検出部材の検出電圧波形例を示
す図であり、図6は第1実施形態において吐出ヘッドか
ら吐出された液滴と平行光束発生部材から出射された平
行光束との図4とは異なる位置関係を示す図であり、図
7は図6の状態のときの光検出部材の検出電圧波形例を
示す図である。
に示すように、各種ポンプ101,102、電磁弁10
3、洗浄槽104、ウェルプレート105、検査プレー
ト106、洗浄水供給タンク107、吐出ヘッド108
等を具備して成る。吐出ヘッド108は、搬送部材11
4に支持されており、この搬送部材114によるX,
Y,Zの3軸方向(X方向;図示左右方向、Y方向;図
示前後方向、Z方向;図示上下方向)の走査により、液
体試料115が多穴に収納されたウェルプレート10
5、洗浄槽104および検査プレート106の各位置に
移動できるようになっている。
標)製の柔軟性のある配管116により、洗浄水供給タ
ンク107と、洗浄水供給ポンプ102と、電磁弁10
3と、シリンジピストンポンプ101とに接続されてお
り、洗浄槽104には図示しないポンプにより同様の洗
浄水が流れるように配管が接続されている。なお、上記
テフロン(登録商標)製の配管116の途中に、メンブ
レンフィルタ等のゴミ取り用のフィルタをそれぞれ設置
してもよい。
または384穴の規格化された多穴の液体試料貯蔵部を
有しており、96穴ウェルプレート105の場合は9m
m間隔の穴が形成され、384穴ウェルプレート105
の場合は4.5mm間隔の穴が形成され、同一の液体試
料115または異なる液体試料115が貯蔵されてい
る。液体試料115としては、血清、DNA含有溶液、
試薬等の、多種類の生化学液体が貯蔵されている。一般
的に、試料温度による反応の影響を除去するために、ウ
ェルプレート105は一定温度に管理された筺体内に収
納されているため、必要に応じて、吐出ヘッドユニット
108の吸引位置に移動されるようにしてもよい。
微小液滴として着弾付着されるものであり、スライドガ
ラスを始めとして、化学反応処理膜が形成されたスライ
ドガラスやセラミック等のメンブレンフィルタ等のプレ
ート形状のものや、吐出された液体試料115を捕獲す
るための側壁を有する反応容器のようなものまで多種類
のものが使用可能であり、検査手段、測定手段および検
査方法に応じて前記多種類の中から選択した所望のもの
を用いることができる。
のピストン117と樹脂製またはガラス製のシリンジ1
18とから成り、図示しないラックピニオン等の変換手
段により図示しないモータの回転運動を直線運動に変換
することにより、シリンジ118内でピストン117を
往復動作させるように構成されている。上記モータとし
て例えばステッピングモータを用いた場合、マイクロス
テップ駆動方式を用いることによりマイクロステップ駆
動方式の回転角に応じて0.01度/1ステップ以下の
分解能で駆動することができるので、ピストン117を
μmオーダーで正確に往復動作制御することが可能であ
る。なお、シリンジピストンポンプ101には、吐出ヘ
ッド108に接続するための配管116および電磁弁1
03に接続するための配管116が接続されている。
119と、ノズル120と、搬送部材114に固定され
た支持部材121と、配管116に接続するための配管
継手(オス122およびメス123)と、水密を形成す
るOリング124と、ノズル120を滑動支持するスラ
イドガイド125とにより構成されている。
(PZT)の材料より成り、例えば外径2.6mm、内
径2mm、長さ20mmの形状をなしている。圧電素子
119の一方の端面(図示下端面)には、支持部材12
1がエポキシ接着剤で接合されており、圧電素子119
の振動節位置(完全固定位置)をなしている。圧電素子
119の他方の端面(図示上端面)には、Oリング12
4によりノズル120の水密を確保した配管継手のオス
122がエポキシ接着剤で接合されている。ノズル12
0は、このOリング124の内径および外径の弾性変形
力により配管継手オス122に固定されることになり、
圧電素子119の振動腹位置にてノズル120が支持さ
れることになる。
材質のGND電極126がメッキ処理により形成されて
おり、このGND電極126は両端面にて折り返されて
外周面に引き出されている。上記圧電素子119の外周
面にはGND電極126から一定間隔を隔てて電圧印加
電極127が形成され、肉厚方向に分極処理されてい
る。なお、安全性を確保するために、圧電素子119の
外周面にポリイミド系やフッ素系の電気絶縁皮膜を形成
してもよい。
リテーナに滑動支持されて成る円柱形状のスライドガイ
ド125が設置されている。このスライドガイド125
は、ノズル120の外表面と硬球が点接触することによ
り、ノズル120を径方向に規制して軸方向に滑動支持
し得るようになっている。
製、金属製またはセラミックス製のものを用いることが
できるが、本実施形態ではガラス製のものを用いるもの
とする。ノズル120の図示下端はテーパー形状128
となっており、このテーパー形状128の先端には吐出
口129が形成されている。吐出口129の内径はφ2
0〜150μm程度とすることができるが、液体試料1
15を液滴として吐出するときの液滴サイズに応じて上
記範囲内の適当な内径を設定するものとする。
円柱形状のガラス管を熱成形により絞って先端をテーパ
ー形状128とした後、内径が所望の大きさになる部分
で切断して製作する。また、金属製とする場合には、耐
食性に優れたSUS材やチタン材の金属細管の先端に絞
り加工を行ってテーパー形状128とし、内径が所望の
大きさになる部分で切断して製作する。さらに、セラミ
ックス製とする場合には、テーパー形状128の先端部
分だけをジルコニアやアルミナやルビー材を型成形する
ことにより容易に所望の形状のものに製作することがで
き、この先端部分をガラス製または金属製の細管と途中
で接着接合または圧入接合して製作する。この場合、接
着剤としてセラミックス製の耐溶剤性のあるものを用い
るのが好ましい。
に配置されており、ノズル120の図示上端部はOリン
グ124が設置された配管継手のオス122に挿通さ
れ、図示下端近傍部分の外周はスライドガイド125に
滑動支持されている。
122は配管継手のメス123に螺合締結されており、
この螺合締結時には断面T形に整形された端面130を
有するテフロン(登録商標)製の配管116が配管継手
のメス123に挿通されるので、配管継手のメス123
を螺合することによりOリング124が弾性変形して水
密が確保される構成となっている。また、ノズル120
の上端面は、テーパーが形成されていないため、テフロ
ン(登録商標)配管116の断面T形に成形された端面
130に隙間無く当接しており、それによりシリンジピ
ストンポンプ101からの洗浄水がノズル120の外部
に漏れないように水密が確保されている。
に液体試料115を吸引した後に、圧電素子119の外
周に形成されたGND電極126および電圧印加電極1
27間に図示しない駆動回路からリード線やフレキシブ
ル線材を介して図2(b)に例示した所定波形の電圧を
印加すると、圧電素子119が急速に変形するので、振
動腹位置で内部に固定されていたノズル120が、図2
(a)の左側の状態から中央の状態を経て右側の状態に
至るように急激に軸方向に移動する。この移動に伴う加
速度により、ノズル120の内部の液体試料115に慣
性力が作用し、吐出口129より液体試料115が液滴
111として吐出される。
洗浄水となる水または脱気されたイオン交換水が収容さ
れており、洗浄水供給ポンプ102を作動させると、配
管116、洗浄水供給ポンプ102、配管116、電磁
弁103、配管116、シリンジピストンポンプ10
1、配管116、吐出ヘッド108の経路でそれぞれに
洗浄水が流れるので、それぞれの内部を洗浄することが
できる。また、洗浄水供給タンク107内の洗浄水は、
図示しない別の配管経路にて洗浄槽104にも流れるよ
うになっている。洗浄槽104の底面には洗浄水供給管
131が配置されており、洗浄水供給管131上に供給
された洗浄水がその隔壁132をオーバーフローする
と、洗浄槽104の側壁に設置された排水管133より
外部に排出されることになり、このときにノズル120
の先端の外表面が洗浄される。
構成要素が示されており、吐出ヘッド108のノズル1
20の先端より下方の位置には、断面円形状の平行光束
112を通過させる平行光束発生部材109と、この平
行光束発生部材109に対向する光検出部材110とが
配置されている。この配置では、吐出ヘッド108のノ
ズル120の先端よりも下方の位置に、常に平行光束発
生部材109からの平行光束112が通過するようにな
っており、その平行光束112が光検出部材110に照
射されるように、搬送部材114上において吐出ヘッド
108と平行光束発生部材109と光検出部材110と
が所定の位置関係を維持しながら動作するように構成さ
れている。この構成では、検査プレート106上に液滴
111を吐出する際に液滴111が平行光束112を通
過すると、光検出部材110上に液滴111の影が投影
されるので平行光束112の光量が変化する。この光量
の変化を演算回路110aにより算出した後、電気出力
信号として出力することになる。その際、演算回路11
0aは、光量変化量検出回路および光量変化時間検出回
路として機能することになる。
やLED等の光源134と、光源134からの拡散光を
平行光に整形するコリメータレンズ135とを備えてお
り、平行光束発生部材109の出射側には平行光束11
2の径を所定の大きさに調整するピンホール136が設
けられている。光検出部材110は、フォトダイオード
等を搭載したシリコン基板がモールド樹脂整形されたパ
ッケージに収納された構成となっている。
成に限定されるものではなく、平行光束を発生し得るも
のであればどのようなものでもよく、例えば、平行光束
発生部材109の光源134として半導体レーザ、LE
D、ハロゲンランプ、水銀ランプ等を用いるとともに、
これら光源からの拡散光を平行光に整形するコリメータ
レンズ135や整形プリズムを備えていればよい。ま
た、光検出部材110は、光を電気に変換し得るもので
あればどのようなものでもよく、一般的にはフォトダイ
オードやフォトマルや光電管等を用いるが、焦電素子等
を用いても検出は可能である。
作について説明する。まず、洗浄動作のため、吐出ヘッ
ド108を洗浄槽104の上方に移動させてから、ノズ
ル120の先端を所定長さだけ洗浄槽104中に浸漬さ
せる。次に、電磁弁103を解放してから洗浄水供給ポ
ンプ102を駆動し、洗浄水供給タンク107内の洗浄
水をノズル120の内部に導入して、吐出口129から
放出し、これと同時に、洗浄槽104の洗浄水供給管1
31からも洗浄水を放出する。これにより、浸漬された
ノズル120の外周面および内周面が洗浄水により洗浄
される。
に、ピストン117が配管116を設置した側(図示左
側)まで移動し、その後、電磁弁103が閉じてから洗
浄水供給ポンプ102を停止させる。以上により、液体
分注装置100内の流路が洗浄水にて完全に満たされる
ことになる。
ら上方に移動させてから水平移動させ、液体試料115
が入ったウェルプレート105の上方に搬送する。その
後、ウェルプレート105内の液体試料115にノズル
120を下降させて所定長さの部分を浸積させる。そし
て、ピストン117を洗浄水供給タンク107側(図示
右側)に所定量だけ移動させて、ノズル120内に0.
5μL程度の液体試料115を吸引する。
は接触するが、液体試料115の吸引量を1μL以下に
設定することができる。この場合、洗浄水と液体試料1
15との間に空気層が介在しないため、圧電素子119
からの圧力波動の減衰は起こりにくくなり、特にノズル
120内の流路全体に洗浄水が充填されることによりノ
ズル120内の液体の質量が増加するため、強力な慣性
力(圧力波動)が形成されることになる。その際、液体
試料115が薄まる現象は洗浄水との接触境界面から進
行してくるが、ノズル120の吐出口129付近の僅か
な液体試料115のみを吐出すればよいので、ノズル1
20内部へ液体試料115を長時間放置する場合を除
き、液体試料120が洗浄水で薄まることは問題となら
ない。
ッド108を上昇させてから水平移動させ、検査プレー
ト106上に搬送する。そして、ノズル120先端と検
査プレート106との間隔が数mmとなるまで、吐出ヘ
ッド108を下降させる。この吐出ヘッド108の下降
の完了後に、圧電素子119に所定波形、例えば図2
(b)に示すような電圧波形(GNDレベルから緩やか
にマイナス電圧に下降した後、急激にプラス電圧に上昇
し、その後、緩やかにGNDレベルに戻る電圧波形)を
印加すると、吐出口129より所定量の液滴111が飛
翔吐出される。
状態を説明すると、圧電素子119にマイナス電圧を緩
やかに印加する間は圧電素子119は径方向に縮むの
で、長さ方向に伸びる変形が起きる。その後、プラス電
圧を印加する間は圧電素子119は径方向に膨らむの
で、長さ方向に縮む変形が起きる(ただし、実際には、
圧電素子119は径方向にサブμmしか変形せず、長さ
方向に数μm程度しか変形しない)。
9は支持部材121の位置にて装置側に完全に固定され
ているので、振動腹位置に配置される配管継手のオス1
22の内部に装着されるOリング124により締め付け
固定されるノズル120は、マイナス電圧印加時には上
方に持ち上げられ、プラス電圧印加時には下降する変位
を作用されることになる。
ス電圧からプラス電圧への移行時には、ノズル120の
内部の液体試料115に急激な慣性力が作用するので、
吐出口129より下方に向かって液体試料115が液滴
111として吐出されることになる。その結果、格子状
に整列配置された液体試料115によるドットが形成さ
れた検査プレート106(例えばスライドガラス)を製
作することができる。
やかにプラス電圧に下降した後、急激にマイナス電圧に
上昇し、その後、緩やかにGNDレベルに戻る電圧波形
を印加してもよく、その場合にも、ノズル120の内部
の液体試料115に慣性力が作用するので、液滴を吐出
することができる(このときのノズルの移動は、下方か
ら急激に上昇移動する動きとなる)。また、圧電素子1
19の変位をノズル120に効率よく伝達するために、
ノズル120と配管継手のオス122とを接着固定した
り、機械的なネジ締結等を用いて結合することにより、
液滴111の吐出効率を向上させることができる。な
お、このOリング124による締め付け固定の方法にお
いては、ノズル120の吐出口129の詰まりによる問
題発生時には、吐出ヘッド108の構成部材の内、ノズ
ル120のみを交換すればよい。
液滴の吐出状態の検出動作について説明する。本実施形
態の液体分注装置において、吐出ヘッド108のノズル
120の吐出口129から吐出された液滴111が平行
光束発生部材109から出射された平行光束112を通
過しようとする際には、図4に示す状態となる。通常、
吐出口129からは、圧電素子119に印加する電圧波
形における電圧変化量(例えば図5の電圧低下分13
8)に応じた液量および電圧波形変化時間(例えば図5
の時間139)に応じた吐出速度を有する液体試料11
5が液滴111として吐出されるが、希に、メイン液滴
111に後続してサテライト液滴137が発生する場合
がある。
108に吐出指令(例えば後述する図2(b)のような
電圧波形)を与えた直後に吐出ヘッド108から吐出さ
れる微小液滴のことを表わすものとし、サテライト液滴
137とは、吐出ヘッド108からメイン液滴111が
吐出された後に吐出される液滴(一般的に、メイン液滴
よりも小さくなる)のことを表わすものとする。また、
メイン液滴111およびサテライト液滴137は、液量
や吐出速度等の吐出状態および飛翔位置に応じて形状が
変化するため、円形となるとは限らず、楕円形になるこ
ともあるが、以下の説明では、円形の場合の直径および
楕円形の場合の長径を含む最大径のことを総称して「直
径」と呼ぶことにする。この場合、サテライト液滴13
7は、メイン液滴111に対して1/2程度以下の直径
のものとなることが多い。
mである場合に、平行光束112の直径がほぼ同一(約
100μm)であれば、光検出部材110からは図5に
示すような信号が得られる(光検出部材110としてフ
ォトダイオードを用いた場合には、受光光量の変化が電
流として検出されるので、オペアンプ等によりI/V変
換を行うように上記演算回路110aを構成して、光量
変化を電圧として検出する)。
までは光検出部材110に平行光束112の全光量分が
入射するので一定電圧値113となるが、液滴111の
通過に伴い光検出部材110上に液滴111の影が投影
される結果、光量が低下して電圧値が急低下し、その
後、上昇に転じる。液滴111の通過が完了したとき、
再び全光量に相当する一定電圧値113に復帰する。さ
らに、メイン液滴111よりも遅れて飛翔して来て平行
光束112を通過するサテライト液滴137が発生した
場合には、電圧値が全光量に相当する一定電圧値113
から僅かに低下した後、再び、一定電圧値113に復帰
する電圧波形となる。
ついて説明すると、電圧低下分138の大きさは液滴1
11の直径に比例し、電圧降下を開始して再び一定電圧
値113に復帰するまでの時間(電圧変化時間)139
は液滴111の飛行速度に比例する。よって、予め電圧
低下分138および電圧変化時間139に対する比例定
数をそれぞれ測定しておくことにより、光検出部材11
0からの検出信号により、液滴111の大きさ(吐出量
に相当する)および液滴111の飛翔速度を算出するこ
とができる。この場合、光検出部材110からの信号が
図5のような波形となっていれば、当該吐出指令時に液
滴111の吐出に成功したと判定することができるとと
もに、光検出部材110からの信号が図5のような波形
を全く示していなければ、当該吐出指令時に液滴111
の吐出に失敗したと判定することができる。
試料の液滴111を吐出する際に、検査プレート106
とノズル120の先端との間隙に平行光束112を通過
させ、この平行光束112を液滴111が通過する際の
光量変化を光検出部材110が検出することにより、検
査プレート106上の液滴111の吐出状態(正常に吐
出したか否かや、液滴の大きさや飛翔速度)をリアルタ
イム(オンライン)で検出できるので、検査プレート1
06の品質を保証しながら液体試料115の吐出を行う
ことができる。
テライト液滴137の有無およびそのサテライト液滴1
37の大きさ(吐出量)を検出できるので、検査プレー
ト106上に着弾されたメイン液滴111およびサテラ
イト液滴137の合計吐出量を正確に検出することがで
きる。
合、それぞれの液体物理定数の違いから、圧電素子11
9に同じ電圧を印加しても吐出される液滴111の大き
さが異なるものになったり、サテライト液滴137が発
生したりしなかったりするため、今まで吐出の安定性を
確保することは非常に困難であるとされてきたが、本実
施形態の吐出状態検出方法により、検査プレート106
に吐出する前に別のプレート上や洗浄槽104内でダミ
ー吐出を行ってそのときの液滴111の大きさやサテラ
イト液滴137の有無を検出しておき、検出結果に応じ
て圧電素子119へ印加する電圧波形の形状(電圧変化
量および電圧印加時間)を変更し、所望の液滴111が
得られるように補正してから、検査プレート106に正
式に吐出することにより、検査プレー106上に着弾付
着させる液滴111の品質を安定化することができる。
して液滴111を吐出する際に、乾燥等により目詰まり
が発生したことに起因して液滴111の大きさが徐々に
小さくなったり、液滴111が吐出できなくなった場合
であっても吐出状態を検出できるので、目詰まり発生時
には洗浄および吸引を再度行った後に、吐出不良の個所
から再吐出を実行するということが、人手を煩わすこと
無く自動的に実施できるようになる。
吐出ヘッド108は圧電素子119を駆動源として用い
ているため、数十KHzの動作間隔でも液滴を吐出する
ことができるが、この動作間隔で吐出される高速な液滴
111も、確実に光検出部材110にて検出することが
できる。
する際の光量変化を検出することにより、液滴111の
大きさおよび飛翔速度ならびにサテライト液滴137の
吐出状態(サテライト液滴137の有無、大きさ、飛翔
速度、発生数)を検出できるので、検査プレート106
の作製状態をリアルタイムで検出して管理できるように
なる。
ン液滴111に対してほぼ同一直径となるように平行光
束112を円形に絞るために設けたものであるので、平
行光束発生部材109と光検出部材110との間であれ
ばどのような位置にピンホール136を設置してもよ
い。このピンホール136は、光検出部材110の検出
電圧信号のS/N比を向上させる作用を有しているた
め、以下のような問題を回避することが可能になる。
1とサテライト液滴137とが接近して吐出された場合
には、これらの液滴が平行光束112を通過する際の光
検出部材110の出力信号は例えば図7に示すようにな
り、メイン液滴111の電圧波形とサテライト液滴13
7の電圧波形とが合成された電圧波形となる。この波形
変化は、通過中のメイン液滴111が平行光束112か
ら完全に出る前にサテライト液滴137が平行光束11
2内に進入したために起きたものであり、これにより検
出精度が悪化する不具合を招く。
滴111とサテライト液滴137とが同時に平行光束1
12内に進入できなくなる径になるまで、ピンホール1
36により平行光束112の径を絞ればよい。具体的に
は、ピンホールの直径がメイン液滴111の直径よりも
若干小さくなるようにすればよい。また、光検出部材1
10において光を検出する受光部の面積を小さくする
(具体的には、液滴111が通過する方向であるZ方向
の受光部幅を小さくする)ことによっても、上記問題を
回避することが可能である。
った後の形状を断面円形状としているが、平行光束11
2を絞った後の形状を断面矩形形状(ただし、短辺側が
Z方向に位置し、長辺側がY方向に位置するようにす
る)に変更してもよい。その場合、平行光束112およ
び液滴111の通過位置関係を容易に調整できるように
なる。
慣性力を作用させて液滴111を吐出する原理の吐出ヘ
ッド108を用いたが、一般的に知られているインクジ
ェットプリンタのように、液体を保持している流路を圧
電素子により変形させることによって吐出口より液滴を
吐出する原理の吐出ヘッドや、熱による液体の蒸発力に
より液滴を吐出する原理の吐出ヘッドを用いた場合であ
っても、上記と同様な作用が得られることは言うまでも
ない。
プレート106に対して液体試料の液滴111が正常に
吐出されたか否かは勿論、検査プレート106上に吐出
される液体試料の液滴111の絶対的な液量を検出でき
るので、検査プレート106上に所望の液滴111を高
精度に吐出することができる。また、その際、検査プレ
ート106上の液滴111の吐出状態をリアルタイムで
検出できるので、吐出不良の際には再吐出を自動的に行
うことができ、検査プレート106の品質保証が自動作
業により実現可能になる。
115を吐出する場合であっても各液滴111の吐出量
を高精度に一致させることができる。そのため、メイン
液滴111の発生状態に加えてサテライト液滴137の
発生状態も把握できるので、メイン液滴111およびサ
テライト液滴137の発生状態に関する情報を、作製さ
れた検査プレート106毎の管理情報とすることができ
る。この管理情報を利用することにより、例えばDNA
マイクロアレイ等を作製するために数千枚のアレイを吐
出作製する場合であっても、完全無人化作業とすること
ができ、作製されたアレイの品質状態が一元管理できる
ことになる。このため、DNAマイクロアレイを構成す
る液滴111の着弾径は均一なものとなり、DNAの蛍
光検査時にクロストークの少ない正確な測定値を得るこ
とができる。また、連続して、液体試料115の液滴1
11を正確に吐出し続けられるので、アレイの大量生産
および量産効率の向上が実現可能になり、分注に関わる
ランニングコストを低減することができる。
の構成は、様々な液滴吐出方式に適用できるものである
ので、正確な量を分注する必要がある血液検査等の生化
学血液分析装置等にも適用可能であり、その場合には検
査精度を向上させることができる。
置の主要部の構成を示す斜視図であり、図9は第2実施
形態における2分割光検出部材の受光部と平行光束との
位置関係を示す図であり、図10は第2実施形態の変形
例における図9とは異なる2分割光検出部材の受光部と
平行光束との位置関係を示す図であり、図11は図8の
状態のときの光検出部材の検出波形例を示す図であり、
図12は第2実施形態の別の変形例において4連の吐出
ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む部分を
示す側面図であり、図13は図12の状態のときの光検
出部材の検出波形例を示す図である。なお、本実施形態
の液体分注装置の全体構成は上記第1実施形態と同一で
あるので、説明を省略する。
出部材143として2分割された受光部140,141
を有するフォトダイオードを用いるとともに、ここでは
図示しない第1実施形態と同様な平行光束発生部材から
発せられる平行光束を断面矩形形状の平行光束142に
絞るための微細スリット147を用いている。この場
合、微細スリット147の短辺側がZ方向に位置し、長
辺側がY方向に位置するように配置するものとする。
1mmの面積を有しており、これら2つの受光部14
0,141は、幅20μm間隔で上下2領域に分割設置
されている。これら受光部140,141に対して、平
行光束142は約0.5mm×2mmの断面矩形形状と
なっているため、図示しない平行光束発生部材の設置位
置を適宜調整することにより、光検出部材143の2分
割された受光部140,141の全領域を照射すること
ができる。その場合、光検出部材143を正面の受光部
140,141側から見た図である図9において、点線
で示す平行光束142の略中央部に光検出部材143の
2分割された受光部140,141が位置するようにす
ればよい。この2分割された受光部140,141の分
割ライン148(幅20μmの光不感帯領域)は、液滴
111,137の通過方向(Z方向)と空間的に直交す
るように配置されているので、吐出ヘッド108から吐
出された液滴111,137は、断面矩形形状の平行光
束142の長辺側より進入して、下方に通過する。
1実施形態と異なる作用のみについて説明する。2分割
された受光部140,141のそれぞれから出力される
電圧をA,Bとしたとき、A,Bの差信号をA,Bの和
信号である全光量電圧信号で除算する演算を次式 (A−B)/(A+B) により行い、得られた演算値を吐出した液滴の大きさお
よび飛翔速度の検出に用いる。このような演算を行った
場合、僅かな検出信号の変化を捉えることができるの
で、検出信号のS/N比を大幅に向上させることができ
る。
束142を通過する際の受光部140,141の状態を
説明すると、まず、受光部140に当該液滴の影が投影
され、続いて、投影されている影が受光部140および
受光部141を覆うように移動し、その後、投影されて
いる影が受光部141だけを覆うようになり、最後に、
受光部141に投影されていた影が受光部141を完全
に通過していくことになる。
過する際には、電圧A,Bの差信号(A−B)は例えば
図11に示すような波形になる。すなわち、平行光束1
42が液滴により遮られない照射状態では、受光部14
0および受光部141の受光面積は同一であるため、差
信号(A−B)の電圧値は0Vである。液滴111,1
37の影が受光部140を通過する際には受光部140
の電圧値が減少するため差信号(A−B)はマイナス電
圧となり、液滴111,137の影が受光部141を通
過する際には受光部141の電圧値が減少するためプラ
ス電圧となり、液滴111,137の影が受光部14
0,141にまたがって通過する際には差信号(A−
B)は受光部140,141の受光面積の大小関係に応
じた電圧値となる。
(A+B)により除算するので、検出信号の検出感度が
高くなり、非常に極微細なサテライト液滴137であっ
ても確実に検出できるようになり、液適111,137
の大きさを算出する際の分解能を向上させることができ
る。図11において、液滴111,137の大きさはマ
イナス電圧値とプラス電圧値との差分値151として検
出され、液滴111,137の飛翔速度は電圧波形がG
NDレベルから変化を開始してGNDレベルを横切った
後に再びGNDレベルに復帰するまでの時間152とし
て検出されることになる。その際、光検出部材143か
らの出力信号の演算を行う演算回路(図示せず)は、差
信号演算回路、和信号演算回路および除算回路として機
能することになる。
において受光部140,141を2分割することにより
検出感度を高めることができるので、平行光束142の
Z方向の大きさは必要最小限(ノズル120の先端と検
査プレート106との間隔未満の大きさ)とすればよ
く、微細スリット147やピンホール等により平行光束
142の断面形状を無理に絞る必要はない。
に基づいて説明する。この変形例は、平行光束および光
検出部材の受光部のサイズを図9の構成に対し変更した
ものである。すなわち、図10において、光検出部材1
46の受光部144,145の面積はそれぞれ500μ
m×1mmとなっており、受光部の分割ライン149
(光不感帯領域幅)は20μmとなっている。この場合
の平行光束150は100μm×1.5mmの断面矩形
形状となっており、平行光束150の中央部と受光部分
割ライン149とを一致させるようになっている。受光
部144,145の有効部分は実質的に40μm×1m
mとなっているので、図9の場合と同様に2分割受光部
144,145により検出される電圧A,Bの差信号
(A−B)を全光量信号電圧(A+B)によって除算す
る演算を行うことにより、検出信号のS/N比を大幅に
向上させることができる。
12に基づいて説明する。この変形例では複数個(図示
例では4個)の吐出ヘッド108を用いており、4個の
吐出ヘッド108は1つの支持部材153の4個所に一
列に整列配置されている。各吐出ヘッド108から吐出
される液滴111の全てが平行光束142を通過するよ
うに、吐出ヘッド108の整列方向(Z方向)に、平行
光束発生部材109と微細スリット147と光検出部材
143とを配置する。
出される液滴111を検出するために吐出ヘッド108
からの液滴111の吐出間隔に制限を設けており、最小
でも数msecの吐出間隔をおくようにして、液滴11
1を同時に吐出させないようにしている。一般に、液滴
111の飛行速度は数〜十数m/sec程度であるの
で、サテライト液滴137の平行光束142を通過する
時間を考慮しても数msec程度の吐出間隔を維持して
おけば、各吐出ヘッド108から吐出される液滴11
1,137を互いに分離して検出することが可能にな
る。
定とした場合、2分割された受光部140,141によ
り検出される電圧A,Bの差信号(A−B)が図13に
示すようになるので、1組の平行光束発生部材109お
よび光検出部材143のみを用いることにより4個の吐
出ヘッド108からの液滴111を検出することが可能
になり、非常に簡単な構成であるため安価に構成可能な
液体分注装置となって検査プレート106へ吐出される
液滴111の品質を向上させることができる。なお、吐
出ヘッド108の数は4個に限定されるものではないこ
とは言うまでもない。
割された受光部を有するフォトダイオードを光検出部材
143,146として用いることにより検出感度を高め
られるので、より高精度に液滴111の大きさや飛翔速
度を検出することができる上に、極微細なサテライト液
滴137の有無も判別できるようになる。よって、検査
プレート106に対して液体試料の液滴111が正常に
吐出されたか否かは勿論、検査プレート106上に吐出
される液体試料の液滴111の絶対的な液量をさらに正
確にリアルタイムで検出できるので、検査プレート10
6上に所望の液滴111を高精度に吐出することがで
き、検査プレート106の品質を確実に保証することが
できる。
装置の主要部の構成を示す斜視図であり、図15は第3
実施形態における2つの一次元ポジションセンサからの
電圧値の光重心位置からのずれを例示する図である。な
お、図14では、各一次元ポジションセンサに対向して
配置される平行光束発生部材の記入を省略している。ま
た、本実施形態の液体分注装置の上記以外の部分の構成
は第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
のノズル120の下端と検査プレート106との間を通
過する断面矩形形状の平行光束154を2本とし、各平
行光束154がノズル120の下方で互いに直交するよ
うに、図示しない平行光束発生部材が互いに90度をな
す位置に配置されている。また、図示しない平行光束発
生部材に対向する位置には、光検出部材155,157
が配置されている。なお、吐出ヘッド108と、光検出
部材155,157およびそれぞれに対向する平行光束
発生部材とは、所定の位置関係を維持しながら動作する
ように構成されている。
電圧値として変換するものであり、例えば浜松ホトニク
ス製の一次元ポジションセンサ(PSD)を用いるもの
とする。一次元ポジションセンサ155,157は、そ
れぞれの受光部156内に各平行光束154が照射され
るように位置調整されており、一次元ポジションセンサ
155,157からは、全光量に対応する電圧値と水平
方向の光重心位置に対応する電圧値とがそれぞれ、演算
回路155a,157aを介して出力されるようになっ
ている。
施形態のような液滴の吐出状態(正常に吐出したか否か
や、液滴の大きさや飛翔速度)の検出に加えて、液適1
11の吐出位置も求めることができる。以下に液適11
1の吐出位置の求め方を説明する。
際に、一次元ポジションセンサ155,157内の光量
分布に変化が生じる。一次元ポジションセンサ155,
157は受光部156の中央が0Vとなり、中央から水
平方向の両側に向かって離れるにつれて、プラスの電圧
およびマイナスの電圧が演算回路155a,157aよ
り出力される。このことを利用して、平行光束154の
長辺における液適111の通過位置を検出することによ
り、液滴111の着弾位置を演算により求めることがで
きる。
センサ155の光量重心位置電圧とし、Y軸を一次元ポ
ジションセンサ157の光量重心位置電圧としたとき、
一次元ポジションセンサ155,157の受光部156
の中央を各平行光束154が通過する場合には、光重心
位置からのずれにより変化する各一次元ポジションセン
サ155,157からの電圧値をプロットした点は図1
5の中心(XY軸の交点)に位置することになるが、平
行光束154の中心からずれるに従い、ずれの方向およ
びずれ量に応じた位置(例えば図15に黒丸で示す位
置)にプロットされることになる。
106上における着弾位置を算出してリアルタイムで検
出(計測)することができる。例えば、事前に別の場所
で吐出した液滴111の着弾位置を測定しておき、その
ときに得られた位置情報に基づき吐出ヘッド108を走
査する図示しない搬送部材の位置制御を行って、本来目
標とする着弾位置からのずれを補正するように動作させ
ることにより、正確な位置に液滴111を吐出させるこ
とができる。
の着弾位置を検出することができるので、許容できない
レベルで吐出されたサテライト液滴137があるか否か
をリアルタイムで検出して、製作された検査プレート1
06の品質の良否を判別することができる。なお、一次
元ポジションセンサ155,157からは上記とは別に
全光量の電圧値も検出できるので、第1実施形態と同様
な検出波形が得られ、この検出波形に基づいて液適11
1の大きさ、飛翔速度、サテライト液滴137の有無等
を求めることができる。
プレート106上での着弾位置精度が確保できないとい
う問題を解決して、検査プレート106上に様々なパタ
ーンにて異種の液体試料を所望の位置に正確に形成する
ことができる。これにより、検査プレート106のバリ
エーションを増やすことができるとともに、液滴の吐出
位置精度の向上に伴い、より高密度に液滴を整列吐出す
ることができる。
れるものではなく、例えば以下の付記項のように構成し
てもよい。ノズル内部に保持した液体試料を微小液滴と
してノズル吐出口より吐出する吐出ヘッドと、前記吐出
ヘッドから吐出された微小液滴が通過する位置に平行光
束を照射するように設けられた平行光束発生手段と、前
記平行光束発生手段に対向して設けられ前記平行光束を
受光する光検出手段とを具備して成り、受光した平行光
束に基づき液体試料の吐出状態を検出するようにしたこ
とを特徴とする液体分注装置(付記項1)。前記平行光
束発生手段は、光源とこの光源からの拡散光を平行光に
整形する光学部材とを備えることを特徴とする付記項1
記載の液体分注装置(付記項2)。前記吐出ヘッドは、
ノズルを軸方向に急速に変位させる駆動部材を備え、該
駆動部材による微小変位によりノズル内部に保持した液
体試料に加速度を付与して微小液滴として吐出させるよ
うにしたことを特徴とする付記項1記載の液体分注装置
(付記項2)。この付記項2の構成によれば、ノズル内
部の液体試料に加速度を付与したときに生じる慣性力に
より微小液滴を吐出させることができるとともに、目詰
まり時にはノズルのみを交換するだけでよいので、ラン
ニングコストを削減することができる。
構成を示す図である。
の吐出原理を説明するための図である。
発生部材と光検出部材とを含む部分を示す側面図であ
る。
れた液滴と平行光束発生部材から出射された平行光束と
の位置関係を示す図である。
形例を示す図である。
れた液滴と平行光束発生部材から出射された平行光束と
の図4とは異なる位置関係を示す図である。
示す図である。
部の構成を示す斜視図である。
光部と平行光束との位置関係を示す図である。
なる2分割光検出部材の受光部と平行光束との位置関係
を示す図である。
例を示す図である。
吐出ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む部
分を示す側面図である。
形例を示す図である。
要部の構成を示す斜視図である。
ョンセンサからの電圧値の光重心位置からのずれを例示
する図である。
ある。
Claims (12)
- 【請求項1】 ノズル内部に保持した液体試料を微小液
滴としてノズル吐出口より吐出する吐出ヘッドと、 前記吐出ヘッドから吐出された微小液滴が通過する位置
に平行光束を照射するように設けられた平行光束発生手
段と、 前記平行光束発生手段に対向して設けられ前記平行光束
を受光する光検出手段とを具備して成り、 受光した平行光束に基づき液体試料の吐出状態を検出す
るようにしたことを特徴とする液体分注装置。 - 【請求項2】 前記平行光束の照射方向と前記微小液滴
の吐出方向とがほぼ直交するようにしたことを特徴とす
る請求項1記載の液体分注装置。 - 【請求項3】 前記平行光束発生手段は、平行光束を絞
るための光束制限部材を備えることを特徴とする請求項
1または2記載の液体分注装置。 - 【請求項4】 前記光束制限部材はピンホールであるこ
とを特徴とする請求項3記載の液体分注装置。 - 【請求項5】 前記ピンホールの直径がメイン微小液滴
の最大径よりも小さくなるようにしたことを特徴とする
請求項4記載の液体分注装置。 - 【請求項6】 前記光束制限部材は、前記微小液滴の吐
出方向および前記平行光束の光軸方向とほぼ直交する方
向が長軸となるように設けられたスリットであることを
特徴とする請求項3記載の液体分注装置。 - 【請求項7】 前記吐出ヘッドから吐出された微小液滴
が通過する位置で、照射された平行光束が互いに直交す
るように前記平行光束発生手段を2組設けるとともに、
各平行光束発生手段に対向してそれぞれからの平行光束
を受光する光検出手段を設け、該光検出手段はポジショ
ンセンサであることを特徴とする請求項6記載の液体分
注装置。 - 【請求項8】 前記光検出手段は、前記微小液滴の吐出
方向に2分割された受光部と、この2分割された受光部
からの出力の差信号を生成する差信号演算回路とを備え
ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の液
体分注装置。 - 【請求項9】 前記光検出手段は、前記2分割された受
光部からの出力の和信号を生成する和信号演算回路と、
前記差信号を前記和信号で除算する除算回路とをさらに
備えることを特徴とする請求項8記載の液体分注装置。 - 【請求項10】 前記受光した平行光束の光量変化量を
検出する光量変化量検出回路を備え、検出した光量変化
量に基づき吐出した微小液滴の最大径を検出するように
したことを特徴とする請求項1〜6,8,9の何れか1
項記載の液体分注装置。 - 【請求項11】 前記受光した平行光束の光量が変化し
ている光量変化時間を検出する光量変化時間検出回路を
備え、検出した光量変化時間に基づき吐出した微小液滴
の速度を検出するようにしたことを特徴とする請求項1
〜6,8〜10の何れか1項記載の液体分注装置。 - 【請求項12】 前記吐出ヘッドを複数本備え、各吐出
ヘッドから吐出された微小液滴が前記平行光束発生手段
から照射される平行光束と交差するように全吐出ヘッド
を整列配置したことを特徴とする請求項1〜6,8〜1
1の何れか1項記載の液体分注装置。
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