JP3809086B2 - 液体分注装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小量の液体を分注する医療用途の液体分注装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微小量の液体を分注する液体分注装置の従来例としては、例えば、特開平10−114394号公報に記載されている、圧電変換器を適用したマイクロディスペンサを搭載した微量流体処理装置がある。以下、その概略構成を図16を用いて説明する。
【0003】
図16に示す微量流体処理装置210は、ガラス毛細管に取り付けられた圧電変換器を使用するマイクロディスペンサ216と、マイクロディスペンサ216に移送流体224を充填し、マイクロディスペンサ216から移送流体224を吸引し、システム流体220の圧力を制御するとともに移送と移送との間にマイクロディスペンサ216を洗浄する容積式ポンプ212と、システム流体220の圧力を測定するとともに対応する電気信号を発するピエゾ抵抗圧力センサ214とを具備している。ピエゾ抵抗圧力センサ214により測定された圧力信号は、分配される移送流体224の体積を点検および測定するため、ならびにマイクロディスペンサ216の自動化された調整および診断を行うために使用される。
【0004】
この従来例には、少量の流体を移送制御し、分配し、測定するための装置および方法に関する構成が開示されており、その構成では、分配される移送流体の容積と適正な装置の機能とを確保するために、マイクロディスペンサ内の圧力の変化を検知する。具体的には、マイクロディスペンサ内の圧力低下の程度を、エアーギャップ222の寸法および分配される液体量の関数として検出する。上記圧力センサ214により検出される圧力変化は、エアーギャップ222の容積が既知である場合、分配される量に関係するため、制御論理242は、圧力センサ214により測定された圧力変化を基にして、分配された移送流体224の量を判断(確認)する。
【0005】
また、上記従来例では、分配された移送流体224の量を下記方法によっても判断(確認)する。すなわち、図示しない注射器のプランジャを上方に進めるべくポンプ212に命令する間、制御論理242は、システム流体220のライン圧を監視しており、システム流体220のライン圧が(分配前の)初期値に戻るまで上記注射器のプランジャを前進させる制御を行う。この間、ステッピングモータを1ステップ作動させる毎に20.83ナノリットルが排出されることを考慮して、プランジャが押し出す排出容積を追跡する制御論理242が、分配された移送流体224の量を判断(確認)する。
【0006】
以上のような分配された移送流体224の量の2通りの判断(確認)によってシステムの信頼性が高まるので、多数回の分配手順を指示することにより、システム流体220のライン圧がマイクロディスペンサ216の所望の分配量に適合することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例は、システム系管内の圧力を監視することにより液滴吐出量を検出し、リアルタイム動作中に分配された液体の微少量を確実に検査することを意図している。
【0008】
ここで、医療用途(生化学・バイオ遺伝子分野)での液体分注について考察すると、分注する液体は多種に亘っており、各種液体の液体物理定数(粘度、表面張力、比重、接触角)が異なる値となる毎に、飛翔する液滴の量や飛翔速度は異なるものとなる。一般に、微小量の液体を取り扱う場合には通常の液体流れの関係が成立せず、液体流れの関係に粘性や表面張力等が大きく影響することになり、極微小量領域に進むにつれてその影響が激しくなる。したがって、上記従来例のようにシステム管内での圧力を制御して一定値に管圧を維持したとしても、各種液体の液体物理定数の相違に応じて吐出口での液体のメニスカス形状が異なってしまうため、飛翔する液滴の量や飛翔速度が異なるものとなり、さらには、サテライト(メインドロップ以外の飛翔ドロップ)の発生頻度も異なってくる。特に、サテライトは一般的にメインドロップに比べてサイズが微小となるため、サテライトの吐出の状態をシステム管内圧力により判断することは極めて困難である。
【0010】
本発明は、液体試料の吐出状態を正確に検出し得るようにした液体分注装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため、請求項1に記載の第1発明は、ノズルを備え、前記ノズルに保持した液体試料を液滴として吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドから吐出された前記液滴が通過する位置に所定の光量の平行光束を照射する平行光束発生手段と、前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する光検出手段と、前記光検出手段が受光した前記平行光束の光量の変化に基づき、前記吐出ヘッドが前記吐出の動作を行った直後に前記吐出ヘッドから吐出されるメイン液滴に続いて前記吐出ヘッドから吐出されるサテライト液滴の吐出状態を求める演算回路と、を具備したことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の第2発明は、前記演算回路は、前記サテライト液滴の有無または発生数を求めることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の第3発明は、前記演算回路は、前記メイン液滴と前記サテライト液滴との合計吐出量を求めることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の第4発明は、前記演算回路は、前記光検出手段が受光した前記平行光束の光量の変化に基づく信号の波形を得るとともに、前記信号の波形における信号の値の変化量と信号の値の変化時間とに基づき、前記メイン液滴の吐出量と前記サテライト液滴の吐出量との合計吐出量を算出することを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の第5発明は、前記液体分注装置は、前記吐出ヘッドを洗浄する洗浄手段をさらに具備し、前記洗浄手段は、前記演算回路が前記各液滴の合計吐出量から前記吐出ヘッドに吐出不良が生じた状態を検出したとき、前記吐出ヘッドの洗浄を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の第6発明は、前記吐出ヘッドは、前記洗浄手段が前記吐出ヘッドの洗浄を行った後に再度前記液滴の吐出を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の第7発明は、前記吐出ヘッドにより前記吐出の動作が行われた後、前記吐出ヘッドに与えられる前記吐出ヘッドの吐出指令が変更されることにより、前記吐出ヘッドが吐出する液滴の吐出量の補正が行われ、 続いて吐出量の補正が行われた前記吐出ヘッドにより次の吐出の動作が行われることを特徴とする。
【0018】
請求項8に記載の第8発明は、前記平行光束発生手段が照射する前記平行光束は、前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が前記メイン液滴の径以下であることを特徴とする。
【0019】
請求項9に記載の第9発明は、前記平行光束発生手段は、照射する前記平行光束を絞るために設けられる、光束を制限する部材を具備することを特徴とする。
【0020】
請求項10に記載の第10発明は、前記光束を制限する部材はピンホールであることを特徴とする。
【0021】
請求項11に記載の第11発明は、前記光束を制限する部材は、前記液滴の吐出方向および前記平行光束の光軸方向と略直交する方向が長軸となるように設けられたスリットであることを特徴とする。
【0022】
請求項12に記載の第12発明は、前記平行光束発生手段は、前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴と前記サテライト液滴とが同時に前記平行光束に進入しない寸法になるように、前記平行光束を照射することを特徴とする。
【0023】
請求項13に記載の第13発明は、前記光検出手段は、前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する受光部における前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴の径以下であることを特徴とする。
【0024】
請求項14に記載の第14発明は、前記光検出手段は、前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する受光部における前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴と前記サテライト液滴とが同時に前記平行光束に進入しない寸法になるように構成されることを特徴とする。
【0025】
請求項15に記載の第15発明は、前記光検出手段は、前記平行光束を受光する受光部が前記液滴の吐出方向に2分割されていることを特徴とする。
【0026】
請求項16に記載の第16発明は、前記光検出手段は、前記2分割された受光部からの出力の差信号を生成する差信号演算回路をさらに具備することを特徴とする。
【0027】
請求項17に記載の第17発明は、前記光検出手段は、前記2分割された受光部からの出力の和信号を生成する和信号演算回路と、前記差信号を前記和信号で除算する除算回路と、をさらに具備することを特徴とする。
【0028】
請求項18に記載の第18発明は、ノズルを備え、前記ノズルに保持した液体試料を液滴として吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドから吐出された前記液滴が通過する位置に所定の光量の平行光束を照射する平行光束発生手段と、前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する光検出手段と、前記光検出手段が受光した前記平行光束の光量の変化に基づき、前記吐出ヘッドが前記吐出の動作を行った直後に前記吐出ヘッドから吐出されるメイン液滴に続いて前記吐出ヘッドから吐出されるサテライト液滴の吐出状態を求める演算回路と、を具備し、前記平行光束発生手段からの前記平行光束および前記光検出手段における前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する受光部の少なくとも一方は、前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴と前記サテライト液滴とが同時に進入できない寸法になるように構成されることを特徴とする
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、液体試料の吐出状態を正確に検出し得るようにした液体分注装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態の液体分注装置の概略構成を示す図であり、図2(a),(b)は第1実施形態の吐出ヘッドの吐出原理を説明するための図であり、図3は第1実施形態において吐出ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む部分を示す側面図であり、図4は第1実施形態において吐出ヘッドから吐出された液滴と平行光束発生部材から出射された平行光束との位置関係を示す図であり、図5は図4の状態のときの光検出部材の検出電圧波形例を示す図であり、図6は第1実施形態において吐出ヘッドから吐出された液滴と平行光束発生部材から出射された平行光束との図4とは異なる位置関係を示す図であり、図7は図6の状態のときの光検出部材の検出電圧波形例を示す図である。
【0036】
本実施形態の液体分注装置100は、図1に示すように、各種ポンプ101,102、電磁弁103、洗浄槽104、ウェルプレート105、検査プレート106、洗浄水供給タンク107、吐出ヘッド108等を具備して成る。吐出ヘッド108は、搬送部材114に支持されており、この搬送部材114によるX,Y,Zの3軸方向(X方向;図示左右方向、Y方向;図示前後方向、Z方向;図示上下方向)の走査により、液体試料115が多穴に収納されたウェルプレート105、洗浄槽104および検査プレート106の各位置に移動できるようになっている。
【0037】
吐出ヘッド108は、テフロン(登録商標)製の柔軟性のある配管116により、洗浄水供給タンク107と、洗浄水供給ポンプ102と、電磁弁103と、シリンジピストンポンプ101とに接続されており、洗浄槽104には図示しないポンプにより同様の洗浄水が流れるように配管が接続されている。なお、上記テフロン(登録商標)製の配管116の途中に、メンブレンフィルタ等のゴミ取り用のフィルタをそれぞれ設置してもよい。
【0038】
ウェルプレート105は、樹脂製の96穴または384穴の規格化された多穴の液体試料貯蔵部を有しており、96穴ウェルプレート105の場合は9mm間隔の穴が形成され、384穴ウェルプレート105の場合は4.5mm間隔の穴が形成され、同一の液体試料115または異なる液体試料115が貯蔵されている。液体試料115としては、血清、DNA含有溶液、試薬等の、多種類の生化学液体が貯蔵されている。一般的に、試料温度による反応の影響を除去するために、ウェルプレート105は一定温度に管理された筺体内に収納されているため、必要に応じて、吐出ヘッドユニット108の吸引位置に移動されるようにしてもよい。
【0039】
検査プレート106は、液体試料115を微小液滴として着弾付着されるものであり、スライドガラスを始めとして、化学反応処理膜が形成されたスライドガラスやセラミック等のメンブレンフィルタ等のプレート形状のものや、吐出された液体試料115を捕獲するための側壁を有する反応容器のようなものまで多種類のものが使用可能であり、検査手段、測定手段および検査方法に応じて前記多種類の中から選択した所望のものを用いることができる。
【0040】
シリンジピストンポンプ101は、金属製のピストン117と樹脂製またはガラス製のシリンジ118とから成り、図示しないラックピニオン等の変換手段により図示しないモータの回転運動を直線運動に変換することにより、シリンジ118内でピストン117を往復動作させるように構成されている。上記モータとして例えばステッピングモータを用いた場合、マイクロステップ駆動方式を用いることによりマイクロステップ駆動方式の回転角に応じて0.01度/1ステップ以下の分解能で駆動することができるので、ピストン117をμmオーダーで正確に往復動作制御することが可能である。なお、シリンジピストンポンプ101には、吐出ヘッド108に接続するための配管116および電磁弁103に接続するための配管116が接続されている。
【0041】
吐出ヘッド108は、円筒形状の圧電素子119と、ノズル120と、搬送部材114に固定された支持部材121と、配管116に接続するための配管継手(オス122およびメス123)と、水密を形成するOリング124と、ノズル120を滑動支持するスライドガイド125とにより構成されている。
【0042】
圧電素子119は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の材料より成り、例えば外径2.6mm、内径2mm、長さ20mmの形状をなしている。圧電素子119の一方の端面(図示下端面)には、支持部材121がエポキシ接着剤で接合されており、圧電素子119の振動節位置(完全固定位置)をなしている。圧電素子119の他方の端面(図示上端面)には、Oリング124によりノズル120の水密を確保した配管継手のオス122がエポキシ接着剤で接合されている。ノズル120は、このOリング124の内径および外径の弾性変形力により配管継手オス122に固定されることになり、圧電素子119の振動腹位置にてノズル120が支持されることになる。
【0043】
圧電素子119の内周面にはニッケル等の材質のGND電極126がメッキ処理により形成されており、このGND電極126は両端面にて折り返されて外周面に引き出されている。上記圧電素子119の外周面にはGND電極126から一定間隔を隔てて電圧印加電極127が形成され、肉厚方向に分極処理されている。なお、安全性を確保するために、圧電素子119の外周面にポリイミド系やフッ素系の電気絶縁皮膜を形成してもよい。
【0044】
支持部材121の内部には、複数の硬球がリテーナに滑動支持されて成る円柱形状のスライドガイド125が設置されている。このスライドガイド125は、ノズル120の外表面と硬球が点接触することにより、ノズル120を径方向に規制して軸方向に滑動支持し得るようになっている。
【0045】
ノズル120としては、円管形状のガラス製、金属製またはセラミックス製のものを用いることができるが、本実施形態ではガラス製のものを用いるものとする。ノズル120の図示下端はテーパー形状128となっており、このテーパー形状128の先端には吐出口129が形成されている。吐出口129の内径はφ20〜150μm程度とすることができるが、液体試料115を液滴として吐出するときの液滴サイズに応じて上記範囲内の適当な内径を設定するものとする。
【0046】
ノズル120をガラス製とする場合には、円柱形状のガラス管を熱成形により絞って先端をテーパー形状128とした後、内径が所望の大きさになる部分で切断して製作する。また、金属製とする場合には、耐食性に優れたSUS材やチタン材の金属細管の先端に絞り加工を行ってテーパー形状128とし、内径が所望の大きさになる部分で切断して製作する。さらに、セラミックス製とする場合には、テーパー形状128の先端部分だけをジルコニアやアルミナやルビー材を型成形することにより容易に所望の形状のものに製作することができ、この先端部分をガラス製または金属製の細管と途中で接着接合または圧入接合して製作する。この場合、接着剤としてセラミックス製の耐溶剤性のあるものを用いるのが好ましい。
【0047】
上記ノズル120は圧電素子119の内部に配置されており、ノズル120の図示上端部はOリング124が設置された配管継手のオス122に挿通され、図示下端近傍部分の外周はスライドガイド125に滑動支持されている。
【0048】
Oリング124を内蔵した配管継手のオス122は配管継手のメス123に螺合締結されており、この螺合締結時には断面T形に整形された端面130を有するテフロン(登録商標)製の配管116が配管継手のメス123に挿通されるので、配管継手のメス123を螺合することによりOリング124が弾性変形して水密が確保される構成となっている。また、ノズル120の上端面は、テーパーが形成されていないため、テフロン(登録商標)配管116の断面T形に成形された端面130に隙間無く当接しており、それによりシリンジピストンポンプ101からの洗浄水がノズル120の外部に漏れないように水密が確保されている。
【0049】
上記のように構成された吐出ヘッド108に液体試料115を吸引した後に、圧電素子119の外周に形成されたGND電極126および電圧印加電極127間に図示しない駆動回路からリード線やフレキシブル線材を介して図2(b)に例示した所定波形の電圧を印加すると、圧電素子119が急速に変形するので、振動腹位置で内部に固定されていたノズル120が、図2(a)の左側の状態から中央の状態を経て右側の状態に至るように急激に軸方向に移動する。この移動に伴う加速度により、ノズル120の内部の液体試料115に慣性力が作用し、吐出口129より液体試料115が液滴111として吐出される。
【0050】
図1に示す洗浄水供給タンク107内には洗浄水となる水または脱気されたイオン交換水が収容されており、洗浄水供給ポンプ102を作動させると、配管116、洗浄水供給ポンプ102、配管116、電磁弁103、配管116、シリンジピストンポンプ101、配管116、吐出ヘッド108の経路でそれぞれに洗浄水が流れるので、それぞれの内部を洗浄することができる。また、洗浄水供給タンク107内の洗浄水は、図示しない別の配管経路にて洗浄槽104にも流れるようになっている。洗浄槽104の底面には洗浄水供給管131が配置されており、洗浄水供給管131上に供給された洗浄水がその隔壁132をオーバーフローすると、洗浄槽104の側壁に設置された排水管133より外部に排出されることになり、このときにノズル120の先端の外表面が洗浄される。
【0051】
図3には検査プレート106の近傍の各種構成要素が示されており、吐出ヘッド108のノズル120の先端より下方の位置には、断面円形状の平行光束112を通過させる平行光束発生部材109と、この平行光束発生部材109に対向する光検出部材110とが配置されている。この配置では、吐出ヘッド108のノズル120の先端よりも下方の位置に、常に平行光束発生部材109からの平行光束112が通過するようになっており、その平行光束112が光検出部材110に照射されるように、搬送部材114上において吐出ヘッド108と平行光束発生部材109と光検出部材110とが所定の位置関係を維持しながら動作するように構成されている。この構成では、検査プレート106上に液滴111を吐出する際に液滴111が平行光束112を通過すると、光検出部材110上に液滴111の影が投影されるので平行光束112の光量が変化する。この光量の変化を演算回路110aにより算出した後、電気出力信号として出力することになる。その際、演算回路110aは、光量変化量検出回路および光量変化時間検出回路として機能することになる。
【0052】
平行光束発生部材109は、半導体レーザやLED等の光源134と、光源134からの拡散光を平行光に整形するコリメータレンズ135とを備えており、平行光束発生部材109の出射側には平行光束112の径を所定の大きさに調整するピンホール136が設けられている。光検出部材110は、フォトダイオード等を搭載したシリコン基板がモールド樹脂整形されたパッケージに収納された構成となっている。
【0053】
なお、平行光束発生部材109は、上記構成に限定されるものではなく、平行光束を発生し得るものであればどのようなものでもよく、例えば、平行光束発生部材109の光源134として半導体レーザ、LED、ハロゲンランプ、水銀ランプ等を用いるとともに、これら光源からの拡散光を平行光に整形するコリメータレンズ135や整形プリズムを備えていればよい。また、光検出部材110は、光を電気に変換し得るものであればどのようなものでもよく、一般的にはフォトダイオードやフォトマルや光電管等を用いるが、焦電素子等を用いても検出は可能である。
【0054】
次に、本実施形態の液体分注装置の各種動作について説明する。
まず、洗浄動作のため、吐出ヘッド108を洗浄槽104の上方に移動させてから、ノズル120の先端を所定長さだけ洗浄槽104中に浸漬させる。次に、電磁弁103を解放してから洗浄水供給ポンプ102を駆動し、洗浄水供給タンク107内の洗浄水をノズル120の内部に導入して、吐出口129から放出し、これと同時に、洗浄槽104の洗浄水供給管131からも洗浄水を放出する。これにより、浸漬されたノズル120の外周面および内周面が洗浄水により洗浄される。
【0055】
このようにして洗浄水を送液している間に、ピストン117が配管116を設置した側(図示左側)まで移動し、その後、電磁弁103が閉じてから洗浄水供給ポンプ102を停止させる。以上により、液体分注装置100内の流路が洗浄水にて完全に満たされることになる。
【0056】
次に、吐出ヘッド108を洗浄槽104から上方に移動させてから水平移動させ、液体試料115が入ったウェルプレート105の上方に搬送する。その後、ウェルプレート105内の液体試料115にノズル120を下降させて所定長さの部分を浸積させる。そして、ピストン117を洗浄水供給タンク107側(図示右側)に所定量だけ移動させて、ノズル120内に0.5μL程度の液体試料115を吸引する。
【0057】
上記吸引時には液体試料115と洗浄水とは接触するが、液体試料115の吸引量を1μL以下に設定することができる。この場合、洗浄水と液体試料115との間に空気層が介在しないため、圧電素子119からの圧力波動の減衰は起こりにくくなり、特にノズル120内の流路全体に洗浄水が充填されることによりノズル120内の液体の質量が増加するため、強力な慣性力(圧力波動)が形成されることになる。その際、液体試料115が薄まる現象は洗浄水との接触境界面から進行してくるが、ノズル120の吐出口129付近の僅かな液体試料115のみを吐出すればよいので、ノズル120内部へ液体試料115を長時間放置する場合を除き、液体試料120が洗浄水で薄まることは問題とならない。
【0058】
その後、ウェルプレート105から吐出ヘッド108を上昇させてから水平移動させ、検査プレート106上に搬送する。そして、ノズル120先端と検査プレート106との間隔が数mmとなるまで、吐出ヘッド108を下降させる。この吐出ヘッド108の下降の完了後に、圧電素子119に所定波形、例えば図2(b)に示すような電圧波形(GNDレベルから緩やかにマイナス電圧に下降した後、急激にプラス電圧に上昇し、その後、緩やかにGNDレベルに戻る電圧波形)を印加すると、吐出口129より所定量の液滴111が飛翔吐出される。
【0059】
この吐出動作の間の圧電素子119の変形状態を説明すると、圧電素子119にマイナス電圧を緩やかに印加する間は圧電素子119は径方向に縮むので、長さ方向に伸びる変形が起きる。その後、プラス電圧を印加する間は圧電素子119は径方向に膨らむので、長さ方向に縮む変形が起きる(ただし、実際には、圧電素子119は径方向にサブμmしか変形せず、長さ方向に数μm程度しか変形しない)。
【0060】
その際、吐出ヘッド108の圧電素子119は支持部材121の位置にて装置側に完全に固定されているので、振動腹位置に配置される配管継手のオス122の内部に装着されるOリング124により締め付け固定されるノズル120は、マイナス電圧印加時には上方に持ち上げられ、プラス電圧印加時には下降する変位を作用されることになる。
【0061】
よって、電圧波形が急激に変化するマイナス電圧からプラス電圧への移行時には、ノズル120の内部の液体試料115に急激な慣性力が作用するので、吐出口129より下方に向かって液体試料115が液滴111として吐出されることになる。その結果、格子状に整列配置された液体試料115によるドットが形成された検査プレート106(例えばスライドガラス)を製作することができる。
【0062】
なお、上記とは逆に、GNDレベルから緩やかにプラス電圧に下降した後、急激にマイナス電圧に上昇し、その後、緩やかにGNDレベルに戻る電圧波形を印加してもよく、その場合にも、ノズル120の内部の液体試料115に慣性力が作用するので、液滴を吐出することができる(このときのノズルの移動は、下方から急激に上昇移動する動きとなる)。また、圧電素子119の変位をノズル120に効率よく伝達するために、ノズル120と配管継手のオス122とを接着固定したり、機械的なネジ締結等を用いて結合することにより、液滴111の吐出効率を向上させることができる。なお、このOリング124による締め付け固定の方法においては、ノズル120の吐出口129の詰まりによる問題発生時には、吐出ヘッド108の構成部材の内、ノズル120のみを交換すればよい。
【0063】
次に、本実施形態の液体分注装置における液滴の吐出状態の検出動作について説明する。
本実施形態の液体分注装置において、吐出ヘッド108のノズル120の吐出口129から吐出された液滴111が平行光束発生部材109から出射された平行光束112を通過しようとする際には、図4に示す状態となる。通常、吐出口129からは、圧電素子119に印加する電圧波形における電圧変化量(例えば図5の電圧低下分138)に応じた液量および電圧波形変化時間(例えば図5の時間139)に応じた吐出速度を有する液体試料115が液滴111として吐出されるが、希に、メイン液滴111に後続してサテライト液滴137が発生する場合がある。
【0064】
なお、メイン液滴111とは、吐出ヘッド108に吐出指令(例えば後述する図2(b)のような電圧波形)を与えた直後に吐出ヘッド108から吐出される微小液滴のことを表わすものとし、サテライト液滴137とは、吐出ヘッド108からメイン液滴111が吐出された後に吐出される液滴(一般的に、メイン液滴よりも小さくなる)のことを表わすものとする。また、メイン液滴111およびサテライト液滴137は、液量や吐出速度等の吐出状態および飛翔位置に応じて形状が変化するため、円形となるとは限らず、楕円形になることもあるが、以下の説明では、円形の場合の直径および楕円形の場合の長径を含む最大径のことを総称して「直径」と呼ぶことにする。この場合、サテライト液滴137は、メイン液滴111に対して1/2程度以下の直径のものとなることが多い。
【0065】
メイン液滴111の直径が例えば100μmである場合に、平行光束112の直径がほぼ同一(約100μm)であれば、光検出部材110からは図5に示すような信号が得られる(光検出部材110としてフォトダイオードを用いた場合には、受光光量の変化が電流として検出されるので、オペアンプ等によりI/V変換を行うように上記演算回路110aを構成して、光量変化を電圧として検出する)。
【0066】
図5に示す信号は、液滴111が通過するまでは光検出部材110に平行光束112の全光量分が入射するので一定電圧値113となるが、液滴111の通過に伴い光検出部材110上に液滴111の影が投影される結果、光量が低下して電圧値が急低下し、その後、上昇に転じる。液滴111の通過が完了したとき、再び全光量に相当する一定電圧値113に復帰する。さらに、メイン液滴111よりも遅れて飛翔して来て平行光束112を通過するサテライト液滴137が発生した場合には、電圧値が全光量に相当する一定電圧値113から僅かに低下した後、再び、一定電圧値113に復帰する電圧波形となる。
【0067】
図5に示すメイン液滴111の検出波形について説明すると、電圧低下分138の大きさは液滴111の直径に比例し、電圧降下を開始して再び一定電圧値113に復帰するまでの時間(電圧変化時間)139は液滴111の飛行速度に比例する。よって、予め電圧低下分138および電圧変化時間139に対する比例定数をそれぞれ測定しておくことにより、光検出部材110からの検出信号により、液滴111の大きさ(吐出量に相当する)および液滴111の飛翔速度を算出することができる。この場合、光検出部材110からの信号が図5のような波形となっていれば、当該吐出指令時に液滴111の吐出に成功したと判定することができるとともに、光検出部材110からの信号が図5のような波形を全く示していなければ、当該吐出指令時に液滴111の吐出に失敗したと判定することができる。
【0068】
したがって、検査プレート106上に液体試料の液滴111を吐出する際に、検査プレート106とノズル120の先端との間隙に平行光束112を通過させ、この平行光束112を液滴111が通過する際の光量変化を光検出部材110が検出することにより、検査プレート106上の液滴111の吐出状態(正常に吐出したか否かや、液滴の大きさや飛翔速度)をリアルタイム(オンライン)で検出できるので、検査プレート106の品質を保証しながら液体試料115の吐出を行うことができる。
【0069】
また、今まで検出が難しいとされていたサテライト液滴137の有無およびそのサテライト液滴137の大きさ(吐出量)を検出できるので、検査プレート106上に着弾されたメイン液滴111およびサテライト液滴137の合計吐出量を正確に検出することができる。
【0070】
また、異なる液体試料115を吐出する場合、それぞれの液体物理定数の違いから、圧電素子119に同じ電圧を印加しても吐出される液滴111の大きさが異なるものになったり、サテライト液滴137が発生したりしなかったりするため、今まで吐出の安定性を確保することは非常に困難であるとされてきたが、本実施形態の吐出状態検出方法により、検査プレート106に吐出する前に別のプレート上や洗浄槽104内でダミー吐出を行ってそのときの液滴111の大きさやサテライト液滴137の有無を検出しておき、検出結果に応じて圧電素子119へ印加する電圧波形の形状(電圧変化量および電圧印加時間)を変更し、所望の液滴111が得られるように補正してから、検査プレート106に正式に吐出することにより、検査プレート106上に着弾付着させる液滴111の品質を安定化することができる。
【0071】
また、検査プレート106上に多数回連続して液滴111を吐出する際に、乾燥等により目詰まりが発生したことに起因して液滴111の大きさが徐々に小さくなったり、液滴111が吐出できなくなった場合であっても吐出状態を検出できるので、目詰まり発生時には洗浄および吸引を再度行った後に、吐出不良の個所から再吐出を実行するということが、人手を煩わすこと無く自動的に実施できるようになる。
【0072】
また、上記吐出状態検出方法においては、吐出ヘッド108は圧電素子119を駆動源として用いているため、数十KHzの動作間隔でも液滴を吐出することができるが、この動作間隔で吐出される高速な液滴111も、確実に光検出部材110にて検出することができる。
【0073】
また、液滴111が平行光束112を通過する際の光量変化を検出することにより、液滴111の大きさおよび飛翔速度ならびにサテライト液滴137の吐出状態(サテライト液滴137の有無、大きさ、飛翔速度、発生数)を検出できるので、検査プレート106の作製状態をリアルタイムで検出して管理できるようになる。
【0074】
上記において、ピンホール136は、メイン液滴111に対してほぼ同一直径となるように平行光束112を円形に絞るために設けたものであるので、平行光束発生部材109と光検出部材110との間であればどのような位置にピンホール136を設置してもよい。このピンホール136は、光検出部材110の検出電圧信号のS/N比を向上させる作用を有しているため、以下のような問題を回避することが可能になる。
【0075】
例えば、図6に示すようにメイン液滴111とサテライト液滴137とが接近して吐出された場合には、これらの液滴が平行光束112を通過する際の光検出部材110の出力信号は例えば図7に示すようになり、メイン液滴111の電圧波形とサテライト液滴137の電圧波形とが合成された電圧波形となる。この波形変化は、通過中のメイン液滴111が平行光束112から完全に出る前にサテライト液滴137が平行光束112内に進入したために起きたものであり、これにより検出精度が悪化する不具合を招く。
【0076】
この不具合を回避するためには、メイン液滴111とサテライト液滴137とが同時に平行光束112内に進入できなくなる径になるまで、ピンホール136により平行光束112の径を絞ればよい。具体的には、ピンホールの直径がメイン液滴111の直径よりも若干小さくなるようにすればよい。また、光検出部材110において光を検出する受光部の面積を小さくする(具体的には、液滴111が通過する方向であるZ方向の受光部幅を小さくする)ことによっても、上記問題を回避することが可能である。
【0077】
なお、上記においては平行光束112を絞った後の形状を断面円形状としているが、平行光束112を絞った後の形状を断面矩形形状(ただし、短辺側がZ方向に位置し、長辺側がY方向に位置するようにする)に変更してもよい。その場合、平行光束112および液滴111の通過位置関係を容易に調整できるようになる。
【0078】
また、上記においては、液体試料115に慣性力を作用させて液滴111を吐出する原理の吐出ヘッド108を用いたが、一般的に知られているインクジェットプリンタのように、液体を保持している流路を圧電素子により変形させることによって吐出口より液滴を吐出する原理の吐出ヘッドや、熱による液体の蒸発力により液滴を吐出する原理の吐出ヘッドを用いた場合であっても、上記と同様な作用が得られることは言うまでもない。
【0079】
本実施形態の液体分注装置によれば、検査プレート106に対して液体試料の液滴111が正常に吐出されたか否かは勿論、検査プレート106上に吐出される液体試料の液滴111の絶対的な液量を検出できるので、検査プレート106上に所望の液滴111を高精度に吐出することができる。また、その際、検査プレート106上の液滴111の吐出状態をリアルタイムで検出できるので、吐出不良の際には再吐出を自動的に行うことができ、検査プレート106の品質保証が自動作業により実現可能になる。
【0080】
また、液性等の異なる複数種類の液体試料115を吐出する場合であっても各液滴111の吐出量を高精度に一致させることができる。そのため、メイン液滴111の発生状態に加えてサテライト液滴137の発生状態も把握できるので、メイン液滴111およびサテライト液滴137の発生状態に関する情報を、作製された検査プレート106毎の管理情報とすることができる。
この管理情報を利用することにより、例えばDNAマイクロアレイ等を作製するために数千枚のアレイを吐出作製する場合であっても、完全無人化作業とすることができ、作製されたアレイの品質状態が一元管理できることになる。このため、DNAマイクロアレイを構成する液滴111の着弾径は均一なものとなり、DNAの蛍光検査時にクロストークの少ない正確な測定値を得ることができる。また、連続して、液体試料115の液滴111を正確に吐出し続けられるので、アレイの大量生産および量産効率の向上が実現可能になり、分注に関わるランニングコストを低減することができる。
【0081】
なお、上述した本実施形態の液体分注装置の構成は、様々な液滴吐出方式に適用できるものであるので、正確な量を分注する必要がある血液検査等の生化学血液分析装置等にも適用可能であり、その場合には検査精度を向上させることができる。
【0082】
図8は本発明の第2実施形態の液体分注装置の主要部の構成を示す斜視図であり、図9は第2実施形態における2分割光検出部材の受光部と平行光束との位置関係を示す図であり、図10は第2実施形態の変形例における図9とは異なる2分割光検出部材の受光部と平行光束との位置関係を示す図であり、図11は図8の状態のときの光検出部材の検出波形例を示す図であり、図12は第2実施形態の別の変形例において4連の吐出ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む部分を示す側面図であり、図13は図12の状態のときの光検出部材の検出波形例を示す図である。なお、本実施形態の液体分注装置の全体構成は上記第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
【0083】
本実施形態では、図8に示すように、光検出部材143として2分割された受光部140,141を有するフォトダイオードを用いるとともに、ここでは図示しない第1実施形態と同様な平行光束発生部材から発せられる平行光束を断面矩形形状の平行光束142に絞るための微細スリット147を用いている。この場合、微細スリット147の短辺側がZ方向に位置し、長辺側がY方向に位置するように配置するものとする。
【0084】
受光部140,141は例えば50μm×1mmの面積を有しており、これら2つの受光部140,141は、幅20μm間隔で上下2領域に分割設置されている。これら受光部140,141に対して、平行光束142は約0.5mm×2mmの断面矩形形状となっているため、図示しない平行光束発生部材の設置位置を適宜調整することにより、光検出部材143の2分割された受光部140,141の全領域を照射することができる。その場合、光検出部材143を正面の受光部140,141側から見た図である図9において、点線で示す平行光束142の略中央部に光検出部材143の2分割された受光部140,141が位置するようにすればよい。この2分割された受光部140,141の分割ライン148(幅20μmの光不感帯領域)は、液滴111,137の通過方向(Z方向)と空間的に直交するように配置されているので、吐出ヘッド108から吐出された液滴111,137は、断面矩形形状の平行光束142の長辺側より進入して、下方に通過する。
【0085】
次に、本実施形態における作用を、上記第1実施形態と異なる作用のみについて説明する。
2分割された受光部140,141のそれぞれから出力される電圧をA,Bとしたとき、A,Bの差信号をA,Bの和信号である全光量電圧信号で除算する演算を次式
(A−B)/(A+B)
により行い、得られた演算値を吐出した液滴の大きさおよび飛翔速度の検出に用いる。このような演算を行った場合、僅かな検出信号の変化を捉えることができるので、検出信号のS/N比を大幅に向上させることができる。
【0086】
図8の状態の液滴111,137が平行光束142を通過する際の受光部140,141の状態を説明すると、まず、受光部140に当該液滴の影が投影され、続いて、投影されている影が受光部140および受光部141を覆うように移動し、その後、投影されている影が受光部141だけを覆うようになり、最後に、受光部141に投影されていた影が受光部141を完全に通過していくことになる。
【0087】
上記のようにして液滴111,137が通過する際には、電圧A,Bの差信号(A−B)は例えば図11に示すような波形になる。すなわち、平行光束142が液滴により遮られない照射状態では、受光部140および受光部141の受光面積は同一であるため、差信号(A−B)の電圧値は0Vである。液滴111,137の影が受光部140を通過する際には受光部140の電圧値が減少するため差信号(A−B)はマイナス電圧となり、液滴111,137の影が受光部141を通過する際には受光部141の電圧値が減少するためプラス電圧となり、液滴111,137の影が受光部140,141にまたがって通過する際には差信号(A−B)は受光部140,141の受光面積の大小関係に応じた電圧値となる。
【0088】
この差信号(A−B)を全光量信号電圧(A+B)により除算するので、検出信号の検出感度が高くなり、非常に極微細なサテライト液滴137であっても確実に検出できるようになり、液滴111,137の大きさを算出する際の分解能を向上させることができる。図11において、液滴111,137の大きさはマイナス電圧値とプラス電圧値との差分値151として検出され、液滴111,137の飛翔速度は電圧波形がGNDレベルから変化を開始してGNDレベルを横切った後に再びGNDレベルに復帰するまでの時間152として検出されることになる。その際、光検出部材143からの出力信号の演算を行う演算回路(図示せず)は、差信号演算回路、和信号演算回路および除算回路として機能することになる。
【0089】
なお、上述したように光検出部材143側において受光部140,141を2分割することにより検出感度を高めることができるので、平行光束142のZ方向の大きさは必要最小限(ノズル120の先端と検査プレート106との間隔未満の大きさ)とすればよく、微細スリット147やピンホール等により平行光束142の断面形状を無理に絞る必要はない。
【0090】
次に、本実施形態の変形例の構成を図10に基づいて説明する。この変形例は、平行光束および光検出部材の受光部のサイズを図9の構成に対し変更したものである。すなわち、図10において、光検出部材146の受光部144,145の面積はそれぞれ500μm×1mmとなっており、受光部の分割ライン149(光不感帯領域幅)は20μmとなっている。この場合の平行光束150は100μm×1.5mmの断面矩形形状となっており、平行光束150の中央部と受光部分割ライン149とを一致させるようになっている。受光部144,145の有効部分は実質的に40μm×1mmとなっているので、図9の場合と同様に2分割受光部144,145により検出される電圧A,Bの差信号(A−B)を全光量信号電圧(A+B)によって除算する演算を行うことにより、検出信号のS/N比を大幅に向上させることができる。
【0091】
次に、本実施形態の別の変形例の構成を図12に基づいて説明する。この変形例では複数個(図示例では4個)の吐出ヘッド108を用いており、4個の吐出ヘッド108は1つの支持部材153の4個所に一列に整列配置されている。各吐出ヘッド108から吐出される液滴111の全てが平行光束142を通過するように、吐出ヘッド108の整列方向(Z方向)に、平行光束発生部材109と微細スリット147と光検出部材143とを配置する。
【0092】
この変形例は、各吐出ヘッド108から吐出される液滴111を検出するために吐出ヘッド108からの液滴111の吐出間隔に制限を設けており、最小でも数msecの吐出間隔をおくようにして、液滴111を同時に吐出させないようにしている。一般に、液滴111の飛行速度は数〜十数m/sec程度であるので、サテライト液滴137の平行光束142を通過する時間を考慮しても数msec程度の吐出間隔を維持しておけば、各吐出ヘッド108から吐出される液滴111,137を互いに分離して検出することが可能になる。
【0093】
この変形例では、液滴の吐出間隔をほぼ一定とした場合、2分割された受光部140,141により検出される電圧A,Bの差信号(A−B)が図13に示すようになるので、1組の平行光束発生部材109および光検出部材143のみを用いることにより4個の吐出ヘッド108からの液滴111を検出することが可能になり、非常に簡単な構成であるため安価に構成可能な液体分注装置となって検査プレート106へ吐出される液滴111の品質を向上させることができる。なお、吐出ヘッド108の数は4個に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0094】
本実施形態の液体分注装置によれば、2分割された受光部を有するフォトダイオードを光検出部材143,146として用いることにより検出感度を高められるので、より高精度に液滴111の大きさや飛翔速度を検出することができる上に、極微細なサテライト液滴137の有無も判別できるようになる。よって、検査プレート106に対して液体試料の液滴111が正常に吐出されたか否かは勿論、検査プレート106上に吐出される液体試料の液滴111の絶対的な液量をさらに正確にリアルタイムで検出できるので、検査プレート106上に所望の液滴111を高精度に吐出することができ、検査プレート106の品質を確実に保証することができる。
【0095】
図14は本発明の第3実施形態の液体分注装置の主要部の構成を示す斜視図であり、図15は第3実施形態における2つの一次元ポジションセンサからの電圧値の光重心位置からのずれを例示する図である。なお、図14では、各一次元ポジションセンサに対向して配置される平行光束発生部材の記入を省略している。また、本実施形態の液体分注装置の上記以外の部分の構成は第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
【0096】
本実施形態においては、吐出ヘッド108のノズル120の下端と検査プレート106との間を通過する断面矩形形状の平行光束154を2本とし、各平行光束154がノズル120の下方で互いに直交するように、図示しない平行光束発生部材が互いに90度をなす位置に配置されている。また、図示しない平行光束発生部材に対向する位置には、光検出部材155,157が配置されている。なお、吐出ヘッド108と、光検出部材155,157およびそれぞれに対向する平行光束発生部材とは、所定の位置関係を維持しながら動作するように構成されている。
【0097】
光検出部材155,157は光重心位置を電圧値として変換するものであり、例えば浜松ホトニクス製の一次元ポジションセンサ(PSD)を用いるものとする。一次元ポジションセンサ155,157は、それぞれの受光部156内に各平行光束154が照射されるように位置調整されており、一次元ポジションセンサ155,157からは、全光量に対応する電圧値と水平方向の光重心位置に対応する電圧値とがそれぞれ、演算回路155a,157aを介して出力されるようになっている。
【0098】
本実施形態の液体分注装置では、上記各実施形態のような液滴の吐出状態(正常に吐出したか否かや、液滴の大きさや飛翔速度)の検出に加えて、液滴111の吐出位置も求めることができる。以下に液滴111の吐出位置の求め方を説明する。
【0099】
平行光束154中を液滴111が通過する際に、一次元ポジションセンサ155,157内の光量分布に変化が生じる。一次元ポジションセンサ155,157は受光部156の中央が0Vとなり、中央から水平方向の両側に向かって離れるにつれて、プラスの電圧およびマイナスの電圧が演算回路155a,157aより出力される。このことを利用して、平行光束154の長辺における液滴111の通過位置を検出することにより、液滴111の着弾位置を演算により求めることができる。
【0100】
図15において、X軸を一次元ポジションセンサ155の光量重心位置電圧とし、Y軸を一次元ポジションセンサ157の光量重心位置電圧としたとき、一次元ポジションセンサ155,157の受光部156の中央を各平行光束154が通過する場合には、光重心位置からのずれにより変化する各一次元ポジションセンサ155,157からの電圧値をプロットした点は図15の中心(XY軸の交点)に位置することになるが、平行光束154の中心からずれるに従い、ずれの方向およびずれ量に応じた位置(例えば図15に黒丸で示す位置)にプロットされることになる。
【0101】
このことから、液滴111の検査プレート106上における着弾位置を算出してリアルタイムで検出(計測)することができる。例えば、事前に別の場所で吐出した液滴111の着弾位置を測定しておき、そのときに得られた位置情報に基づき吐出ヘッド108を走査する図示しない搬送部材の位置制御を行って、本来目標とする着弾位置からのずれを補正するように動作させることにより、正確な位置に液滴111を吐出させることができる。
【0102】
また、同様にして、サテライト液滴137の着弾位置を検出することができるので、許容できないレベルで吐出されたサテライト液滴137があるか否かをリアルタイムで検出して、製作された検査プレート106の品質の良否を判別することができる。なお、一次元ポジションセンサ155,157からは上記とは別に全光量の電圧値も検出できるので、第1実施形態と同様な検出波形が得られ、この検出波形に基づいて液滴111の大きさ、飛翔速度、サテライト液滴137の有無等を求めることができる。
【0103】
本実施形態の液体分注装置によれば、検査プレート106上での着弾位置精度が確保できないという問題を解決して、検査プレート106上に様々なパターンにて異種の液体試料を所望の位置に正確に形成することができる。これにより、検査プレート106のバリエーションを増やすことができるとともに、液滴の吐出位置精度の向上に伴い、より高密度に液滴を整列吐出することができる。
【0104】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の付記項のように構成してもよい。
ノズル内部に保持した液体試料を微小液滴としてノズル吐出口より吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドから吐出された微小液滴が通過する位置に平行光束を照射するように設けられた平行光束発生手段と、前記平行光束発生手段に対向して設けられ前記平行光束を受光する光検出手段とを具備して成り、受光した平行光束に基づき液体試料の吐出状態を検出するようにしたことを特徴とする液体分注装置(付記項1)。
前記平行光束発生手段は、光源とこの光源からの拡散光を平行光に整形する光学部材とを備えることを特徴とする付記項1記載の液体分注装置(付記項2)。前記吐出ヘッドは、ノズルを軸方向に急速に変位させる駆動部材を備え、該駆動部材による微小変位によりノズル内部に保持した液体試料に加速度を付与して微小液滴として吐出させるようにしたことを特徴とする付記項1記載の液体分注装置(付記項2)。
この付記項2の構成によれば、ノズル内部の液体試料に加速度を付与したときに生じる慣性力により微小液滴を吐出させることができるとともに、目詰まり時にはノズルのみを交換するだけでよいので、ランニングコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の液体分注装置の概略構成を示す図である。
【図2】 (a),(b)は第1実施形態の吐出ヘッドの吐出原理を説明するための図である。
【図3】 第1実施形態において吐出ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む部分を示す側面図である。
【図4】 第1実施形態において吐出ヘッドから吐出された液滴と平行光束発生部材から出射された平行光束との位置関係を示す図である。
【図5】 図4の状態のときの光検出部材の検出電圧波形例を示す図である。
【図6】 第1実施形態において吐出ヘッドから吐出された液滴と平行光束発生部材から出射された平行光束との図4とは異なる位置関係を示す図である。
【図7】 図6の状態のときの光検出部材電圧波形例を示す図である。
【図8】 本発明の第2実施形態の液体分注装置の主要部の構成を示す斜視図である。
【図9】 第2実施形態における2分割光検出部材の受光部と平行光束との位置関係を示す図である。
【図10】 第2実施形態の変形例における図9とは異なる2分割光検出部材の受光部と平行光束との位置関係を示す図である。
【図11】 図8の状態のときの光検出部材の検出波形例を示す図である。
【図12】 第2実施形態の別の変形例において4連の吐出ヘッドと平行光束発生部材と光検出部材とを含む部分を示す側面図である。
【図13】 図12の状態のときの光検出部材の検出波形例を示す図である。
【図14】 本発明の第3実施形態の液体分注装置の主要部の構成を示す斜視図である。
【図15】 第3実施形態における2つの一次元ポジションセンサからの電圧値の光重心位置からのずれを例示する図である。
【図16】 従来の液体分注装置の構成を例示する図である。
【符号の説明】
100 液体分注装置
101 シリンジピストンポンプ
102 液体供給ポンプ
103 電磁弁
104 洗浄槽
105 ウェルプレート
106 検査プレート
107 洗浄水供給タンク
108 吐出ヘッド
109 平行光束発生部材
110 光検出部材
110a 演算回路
111 液滴
112 平行光束
113 検出電圧波形
114 搬送部材
115 液体試料
116 配管
117 ピストン
118 シリンジ
119 圧電素子
120 ノズル
121 支持部材
122 配管継手オス
123 配管継手メス
124 Oリング
125 スライドガイド
126 GND電極
127 電圧印加電極
128 テーパー
129 吐出口
130 T形
131 洗浄水供給管
132 隔壁
133 排水管
134 光源
135 コリメータレンズ
136 ピンホール
137 サテライト
138 電圧低下分
139 時間
140,141 受光部
142 平行光束
143 光検出部材
143a 演算回路
144,145 受光部
146 光検出部材
147 微細スリット
148 分割ライン
149 分割ライン
150 平行光束
151 電圧差分値
152 時間
153 支持部材
154 平行光束
155,157 光検出部材
155a,157a 演算回路
156 受光部

Claims (18)

  1. ノズルを備え、前記ノズルに保持した液体試料を液滴として吐出する吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドから吐出された前記液滴が通過する位置に所定の光量の平行光束を照射する平行光束発生手段と、
    前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する光検出手段と、
    前記光検出手段が受光した前記平行光束の光量の変化に基づき、前記吐出ヘッドが前記吐出の動作を行った直後に前記吐出ヘッドから吐出されるメイン液滴に続いて前記吐出ヘッドから吐出されるサテライト液滴の吐出状態を求める演算回路と、
    を具備したことを特徴とする液体分注装置。
  2. 前記演算回路は、前記サテライト液滴の有無または発生数を求めることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  3. 前記演算回路は、前記メイン液滴と前記サテライト液滴との合計吐出量を求めることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  4. 前記演算回路は、
    前記光検出手段が受光した前記平行光束の光量の変化に基づく信号の波形を得るとともに、前記信号の波形における信号の値の変化量と信号の値の変化時間とに基づき、前記メイン液滴の吐出量と前記サテライト液滴の吐出量との合計吐出量を算出することを特徴とする請求項3記載の液体分注装置。
  5. 前記液体分注装置は、前記吐出ヘッドを洗浄する洗浄手段をさらに具備し、
    前記洗浄手段は、前記演算回路が前記各液滴の合計吐出量から前記吐出ヘッドに吐出不良が生じた状態を検出したとき、前記吐出ヘッドの洗浄を行うことを特徴とする請求項3記載の液体分注装置。
  6. 前記吐出ヘッドは、前記洗浄手段が前記吐出ヘッドの洗浄を行った後に再度前記液滴の吐出を行うことを特徴とする請求項5記載の液体分注装置。
  7. 前記吐出ヘッドにより前記吐出の動作が行われた後、前記吐出ヘッドに与えられる前記吐出ヘッドの吐出指令が変更されることにより、前記吐出ヘッドが吐出する液滴の吐出量の補正が行われ、
    続いて吐出量の補正が行われた前記吐出ヘッドにより次の吐出の動作が行われることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  8. 前記平行光束発生手段が照射する前記平行光束は、
    前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が前記メイン液滴の径以下であることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  9. 前記平行光束発生手段は、照射する前記平行光束を絞るために設けられる、光束を制限する部材を具備することを特徴とする請求項8記載の液体分注装置。
  10. 前記光束を制限する部材はピンホールであることを特徴とする請求項9記載の液体分注装置。
  11. 前記光束を制限する部材は、前記液滴の吐出方向および前記平行光束の光軸方向と略直交する方向が長軸となるように設けられたスリットであることを特徴とする請求項9記載の液体分注装置。
  12. 前記平行光束発生手段は、前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴と前記サテライト液滴とが同時に前記平行光束に進入しない寸法になるように、前記平行光束を照射することを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  13. 前記光検出手段は、前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する受光部における前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴の径以下であることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  14. 前記光検出手段は、前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する受光部における前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴と前記サテライト液滴とが同時に前記平行光束に進入しない寸法になるように構成されることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  15. 前記光検出手段は、前記平行光束を受光する受光部が前記液滴の吐出方向に2分割されていることを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
  16. 前記光検出手段は、前記2分割された受光部からの出力の差信号を生成する差信号演算回路をさらに具備することを特徴とする請求項15記載の液体分注装置。
  17. 前記光検出手段は、
    前記2分割された受光部からの出力の和信号を生成する和信号演算回路と、
    前記差信号を前記和信号で除算する除算回路と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項16記載の液体分注装置。
  18. ノズルを備え、前記ノズルに保持した液体試料を液滴として吐出する吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドから吐出された前記液滴が通過する位置に所定の光量の平行光束を照射する平行光束発生手段と、
    前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する光検出手段と、
    前記光検出手段が受光した前記平行光束の光量の変化に基づき、前記吐出ヘッドが前記吐出の動作を行った直後に前記吐出ヘッドから吐出されるメイン液滴に続いて前記吐出ヘッドから吐出されるサテライト液滴の吐出状態を求める演算回路と、
    を具備し、
    前記平行光束発生手段からの前記平行光束および前記光検出手段における前記平行光束発生手段からの前記平行光束を受光する受光部の少なくとも一方は、前記吐出ヘッドから吐出される前記液滴の通過する方向の寸法が、前記メイン液滴と前記サテライト液滴とが同時に進入できない寸法になるように構成されることを特徴とする液体分注装置。
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