JP2003119300A - 粘着テープ用支持体および粘着テープ - Google Patents

粘着テープ用支持体および粘着テープ

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JP2003119300A
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Kenichi Nishijima
研一 西島
Wakato Shirai
稚人 白井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑剤および安定剤を含有する塩化ビニル系
フィルムからなる粘着テープ用支持体であって、塩化ビ
ニル系フィルムの圧延時の加工性がよく、しかも低温で
の柔軟性がよく、粘着層を形成して場合には粘着剤の軟
化劣化がなく、かつ人体に安全な粘着テープとなる粘着
テープ用支持体を提供すること。 【解決手段】 可塑剤および安定剤を含有する塩化ビニ
ル系フィルムからなる粘着テープ用支持体において、可
塑剤として数平均分子量1500未満のポリエステル系
可塑剤を含有し、フタル酸エステル系可塑剤を含有せ
ず、かつ安定剤としてハイドロタルサイトを含有するこ
とを特徴とする粘着テープ用支持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系粘着
テープ用支持体に関する。さらには、当該粘着テープ用
支持体に粘着層が設けられている塩化ビニル系粘着テー
プに関する。塩化ビニル系粘着テープは、たとえば、電
気機器、自動車、エアコン配管等の電線、配管等の結束
に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル系粘着テープの支持体
には、塩化ビニル系樹脂100重量部に、可塑剤25〜
60重量部、その他の配合剤(安定剤、滑剤、着色剤、
充填剤等)2〜30重量部を添加した塩化ビニル系樹脂
組成物をテープ状にした塩化ビニル系フィルムが一般に
使用される。かかる塩化ビニル系フィルムは、生産性、
形状の均一性などの面からカレンダーロールを用いた製
法(圧延)で生産されている。
【0003】塩化ビニル系粘着テープは、前記塩化ビニ
ル系フィルム(支持体)の片面に粘着層を形成したもの
であり、粘着面を内側に巻き取ることにより製造され
る。当該塩化ビニル系フィルムの粘着層側の面には、支
持基材である塩化ビニル系フィルム基材と粘着層の密着
性を上げるために、必要に応じ、アンカー剤(下塗り
剤)が塗工されている。一方、テープ状で巻かれたとき
に粘着層との接触する塩化ビニル系フィルムの面(背
面)には何も処理しないで、粘着剤の特性(接着性)で
巻き戻し時の抵抗力(巻き戻し力)を得るようになって
いる。粘着層を形成する粘着剤としては、塩化ビニル系
フィルム(基材背面)との適度な接着力、低温(−20
℃)から高温(40℃)間での巻き戻し特性が得られる
ことから一般的にベースポリマーとして天然ゴムとSB
Rが併用系で使用されている。
【0004】かかる塩化ビニル系粘着テープの問題点と
して、支持体である塩化ビニル系フィルムに使用される
可塑剤が粘着層に移動(移行)することが知られてい
る。そのため、粘着剤の設計には塩化ビニル系フィルム
に配合されている可塑剤の移動を考慮した配合が求めら
れる。すなわち、可塑剤は粘着剤に対し軟化剤として機
能するため、軟化剤を多量に配合したものと同じ形態を
想定した粘着剤の設計が行われる。可塑剤には多くの材
料が市販されているが、価格、特性、圧延作業性の点な
どからジオクチルフタレート等のフタル酸エステル系可
塑剤が最も多く使用されている。しかし、近年、環境ホ
ルモンの疑いから食品関連や、幼児の接触する可能性の
ある分野ではフタル酸エステル系可塑剤を使用しなくな
る傾向がある。
【0005】フタル酸エステル系可塑剤以外の可塑剤の
中で特性(電気絶縁性、耐熱性、圧延加工性)を考慮す
ると、アジピン酸とグリコールから得られるポリエステ
ルが最も適切な可塑剤である。しかし、かかるポリエス
テル系可塑剤は、低温での柔軟性がフタル酸エステル系
可塑剤を用いた塩化ビニル系フィルムに比べて劣る。ま
た、ポリエステル系可塑剤は、天然ゴム/SBRをベー
スポリマーとする粘着剤への移行が小さいが、塩化ビニ
ル系粘着テープの保管時において、安定剤である鉛化合
物により、加水分解を生じ低分子量化すると、粘着剤へ
の移行が大きくなる。このため塩化ビニル系粘着テープ
の製造時の粘着層の硬さが経日変化して、保存後に当該
粘着テープを巻き戻した際に基材背面に粘着剤が残って
しまったり、粘着テープ側面に粘着剤が惨み出すなどの
劣化を生ずる問題が発生する。
【0006】ポリエステル系可塑剤の加水分解を防止す
るため、安定剤としてカルシウム、バリウムなどの脂肪
族金属塩を用いる方法がある。しかし、これら安定剤は
塩化ビニル系フィルムの圧延加工時の熱による脱塩素防
止機能が弱い。その対策に多量の安定剤を配合した場合
には塩化ビニル系フィルム表面への安定剤のブリードを
起こし、粘着剤表面に対し接着不良を起こす問題を生ず
る問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可塑剤およ
び安定剤を含有する塩化ビニル系フィルムからなる粘着
テープ用支持体であって、塩化ビニル系フィルムの圧延
時の加工性がよく、しかも低温での柔軟性がよく、粘着
層を形成して場合には粘着剤の軟化劣化がなく、かつ人
体に安全な粘着テープとなる粘着テープ用支持体を提供
することを目的とする。さらには、当該粘着テープ用支
持体を用いた塩化ビニル系粘着テープを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す組成の塩
化ビニル系フィルムからなる粘着テープ用支持体により
前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち本発明は、可塑剤および安定剤を
含有する塩化ビニル系フィルムからなる粘着テープ用支
持体において、可塑剤として数平均分子量1500未満
のポリエステル系可塑剤を含有し、フタル酸エステル系
可塑剤を含有せず、かつ安定剤としてハイドロタルサイ
トを含有することを特徴とする粘着テープ用支持体、に
関する。
【0010】ポリエステル系可塑剤を用いた塩化ビニル
系フィルムは、低温での柔軟性がフタル酸エステル系可
塑剤を用いた塩化ビニル系フィルムに比べて劣るが、上
記本発明では、ポリエステル系可塑剤として、数平均分
子量1500未満のものを用いることでフタル酸エステ
ル系可塑剤と同様の低温での柔軟性も満足することがで
きる。ポリエステル系可塑剤の数平均分子量は500〜
1500未満、さらには700〜1300であるのが好
ましい。また、数平均分子量を1500未満のポリエス
テル系可塑剤は、カレンダー圧延の混練特性も良好であ
り、フタル酸エステル系の可塑剤よりも初期粘着力の絶
対値が大きな粘着テープが得られる点でも有効である。
本発明の粘着テープ用支持体となる塩化ビニル系フィル
ムは、フタル酸エステル系可塑剤を含まないため環境ホ
ルモンの問題がなく人体に安全な粘着テープ用支持体で
ある。
【0011】また本発明では安定剤にハイドロタルサイ
トを用いており、熱安定がよく塩化ビニル系フィルムの
圧延時の加工性の問題を解決できる。また、ポリエステ
ル系可塑剤はハイドロタルサイトにより加水分解され
ず、粘着テープ保存時のポリエステル系可塑剤の、粘着
剤の軟化劣化の無い粘着テープ用支持体となる。
【0012】前記粘着テープ用支持体において、塩化ビ
ニル系フィルムが、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して、数平均分子量1500未満のポリエステル系可塑
剤20〜70重量部およびハイドロタルサイト0.5〜
5重量部を含有してなることが好ましい。
【0013】塩化ビニル系フィルムに可塑剤を配合する
目的は、フィルムに柔軟性を持たせるためであり、粘着
テープ用支持体に要求される硬さに合わせて、その使用
量は適宜に調整される。塩化ビニル系フィルムに適度な
柔軟性を付与するには、通常、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して、前記ポリエステル系可塑剤を20重量
部以上、さらには35重量部以上配合するのが好まし
い。一方、可塑剤の使用量が多くなると、粘着テープ用
支持体としての強度不足の問題と、圧延加工時のカレン
ダーロールからの剥離強度不足(剥離不良)による加工
性の問題が生ずることから、通常、塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対して、前記ポリエステル系可塑剤を70
重量部以下、さらには60重量部以下配合するのが好ま
しい。
【0014】安定剤として配合するハイドロタルサイト
は耐熱性の要求に合わせて、その使用量は適宜に調整さ
れる。カレンダー圧延時の耐熱性を得るには、通常、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して、ハイドロタルサ
イトを0.5重量部以上、さらには1重量部以上配合す
るのが好ましい。一方、ハイドロタルサイトの使用量が
多くなると、塩化ビニル系フィルム内の塩基性が高ま
り、他の安定剤として金属脂肪酸等を併用配合する場合
に、当該他の安定剤がブリードを起こす弊害を生ずるお
それがあること、また価格の高騰を招き実用的に有用と
はいえないことから、通常、塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して、ハイドロタルサイトを5重量部以下、さ
らには3重量部以下配合するのが好ましい。
【0015】さらに本発明は、前記粘着テープ用支持体
の片面または両面に粘着層が設けられている塩化ビニル
系粘着テープ、に関する。
【0016】上記安定剤としてハイドロタルサイトを含
有し、かつ可塑剤として数平均分子量1500未満のポ
リエステル系可塑剤を含有し、フタル酸エステル系可塑
剤を含有しない塩化ビニル系フィルムを粘着テープ用支
持体に用いた塩化ビニル系粘着テープは、粘着剤の軟化
劣化がなく、また、フタル酸エステル系可塑剤を含まな
いため人体に安全な粘着テープである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の粘着テープ用支持体とな
る塩化ビニル系フィルムは、塩化ビニル系樹脂に、数平
均分子量1500未満のポリエステル系可塑剤およびハ
イドロタルサイトを配合した塩化ビニル系樹脂混和物に
より形成される。
【0018】塩化ビニル系樹脂としては従来より知られ
ている各種のものを特に制限なく使用することができ
る。たとえば、塩化ビニルの単独重合体であるポリ塩化
ビニルのほか、塩化ビニルと種々の共重合モノマーとの
共重合体が用いられる。かかる共重合モノマーとして、
例えば、エチレン、プロピレン等のような炭素数2〜4
のエチレン性不飽和炭化水素、酢酸ビニル、アクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル、マレイン酸、フマル酸、アクリロニトリル、
塩化ビニリデン、スチレン等があげられる。上記アクリ
ル酸エステルとメタクリル酸エステルは炭素数が1〜1
0程度のアルキルエステルが好ましい。その他に、塩化
ビニル−塩化ビニリデン系共重合体樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン等が好適に用いられる。なお、塩化ビニル系樹脂
の平均重合度は、特に制限されないが、通常、500〜
1500の範囲が好ましい。
【0019】ポリエステル系可塑剤としては、たとえ
ば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のような炭素数2〜
10の脂肪族ジカルボン酸および/または芳香族ジカル
ボン酸等のジカルボン酸と、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ヘキサンジオール等のような炭素数2〜1
0のグリコールとの重縮合によるポリエステルがあげら
れる。前記ジカルボン酸としては、はアジピン酸、セバ
チン酸等の脂肪族ジカルボン酸が好ましく、特に汎用
性、価格の点でアジピン酸が望ましい。グリコールとし
ては、直鎖状または側鎖状のいずれも使用でき必要に応
じて適宜に選択される。前記グリコールは炭素数2〜6
のものが好ましい。ポリエステル系可塑剤は前記の通
り、数平均分子量が1500未満のものを用いる。
【0020】ハイドロタルサイトとしては、一般に、次
の組成式:Mg1-X AlX (OH) 2 (CO3X/2
mH2 Oで表わされる不定比の塩基性炭酸マグネシウム
アルミニウムであって、通常、xは0<x≦0.33、
mは0≦m≦0.5の範囲である。ハイドロタルサイトは
市販品を入手することができる(「石灰と石膏、」第1
87巻第47〜53頁(1983年))。
【0021】安定剤としては、ハイドロタルサイトのほ
かに、ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸等の炭
素数12〜20の飽和又は不飽和脂肪酸金属塩を配合で
きる。金属塩としては亜鉛塩、カルシウム塩、バリウム
塩、鉛塩等があげられる。具体的には、金属石ケンとし
ては、例えば、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、リシノール酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、
リシノール酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸バリ
ウム、ステアリン酸バリウム、リシノール酸バリウム等
が好ましく用いられる。また、安定剤としては、燐系の
ホスファイトなどを配合することができる。これら安定
剤の適時配合することにより相乗効果を奏することがで
きる。
【0022】塩化ビニル系樹脂混和物には、前記成分の
ほかに、塩化ビニル系樹脂に配合することが従来より知
られている種々の添加剤、例えば、着色剤、光安定剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、改質剤、充填剤、難燃剤、
帯電防止剤、防黴剤、滑剤等を含んでいてもよい。
【0023】本発明の塩化ビニル系フィルムは、前記塩
化ビニル系樹脂混和物を、適宜に混練した後、これをカ
レンダー加工にてフィルムに成形することによって得る
ことができる。塩化ビニル系フィルムの厚みは、通常1
0〜300μm、好ましくは30〜200μm程度であ
る。
【0024】本発明の粘塩化ビニル系着テープは、前記
塩化ビニル系フィルムを粘着テープ用支持体とし、その
片面または両面に粘着層が設けられている。
【0025】上記粘着剤としては、特に制限されず、従
来より知られているアクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着
剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエ
ーテル系粘着剤等を単独系でまたは併用系で用いること
ができる。これらのなかでも電気機器、自動車、エアコ
ン配管等の電線、配管等の結束に用いる塩化ビニル系粘
着テープには天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤を単
独系でまたは併用系で用いるのが好ましい。なお、粘着
剤には適宜に架橋剤、粘着付与剤、各種添加剤が配合さ
れる。
【0026】粘着層の形成法は特に制限されず、たとえ
ば、基材フィルムとなる前期支持体上に粘着剤溶液を直
接、塗布し、乾燥させる方法により行うことができる。
また、粘着層の形成は、別途剥離紙の片面に予め粘着層
を形成し、この粘着剤層の上に基材フィルムを貼り合わ
せて、上記粘着剤層を基材フィルムに転写することによ
り行うことができる。基材フィルムにはアンカー剤(下
塗り剤)塗布しておくこともでき、その他の表面処理を
施しておくこともできる。粘着層は、通常、20〜80
μm程度である。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例をあげて
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0028】実施例1 (塩化ビニル系フィルムの作製)ポリ塩化ビニル樹脂1
00重量部に、可塑剤としてアジピン酸系ポリエステル
(大日本インキ化学工業株式会社製,商品名ポリサイザ
ーW320,数平均分子量1000)を60重量部、安
定剤にハイドロタルサイト(協和化学工業株式会社製,
商品名アルカマイザー)2重量部、さらにステアリン酸
亜鉛0.2重量部、ステアリン酸バリウム0.3重量
部、その他顔料、充填剤を配合した。この塩化ビニル系
樹脂混和物をバンバリーミキサーで混練りしたのち、カ
レンダー加工にて約170μmの厚さに形成して塩化ビ
ニル系フィルムを作製した。
【0029】(粘着テープの作製)天然ゴム(SMR
CV60)50重量部およびSBR(1502)50重
量部からなるベースポリマー100重量部と、C5系石
油樹脂(日本ゼオン製,商品名クイントンU185)6
0 重量部をトルエン溶剤で2 0 重量%になるように溶液
状で混合して粘着剤溶液を調製した。当該粘着剤溶液
を、上記塩化ビニル系フィルム(粘着テープ用支持体)
上に、乾燥後の厚み30μmになるように塗工、乾燥し
て粘着テープを作製した。
【0030】実施例2〜4、参考例1 実施例1において、塩化ビニル系フィルムの作製に用い
たハイドロタルサイトの使用量を表1に示すように変え
た以外は実施例1と同様にして塩化ビニル系フィルムを
作製した。また、実施例1と同様にして粘着テープを作
製した。
【0031】比較例1〜3 実施例1において、塩化ビニル系フィルムの作製に用い
た可塑剤の種類または安定剤の種類もしくはその使用量
を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にして
塩化ビニル系フィルムを作製した。ただし、比較例2、
3においてはステアリン酸亜鉛0.2重量部の代わり
に、ステアリン酸鉛0.5重量部を用いた。また、実施
例1と同様にして粘着テープを作製した。
【0032】(評価)上記塩化ビニル系フィルムおよび
粘着テープに付いて以下の評価を行った。その結果を表
1に示す。
【0033】(フィルムの圧延加工性)塩化ビニル系樹
脂混和物の、カレンダー加工による圧延時の熱劣化によ
る圧延加工性を以下の基準で判定した。塩化ビニル系樹
脂混和物がテープ化でき熱劣化のない場合は「○」、塩
化ビニル系樹脂混和物が熱劣化してテープ化できない場
合は「×」とした。
【0034】(接着力)JIS Z−0237に準じ、
定速伸長引張試験機を用いて、剥離角度180度、引張
速度300mm/分でSUSに対する初期接着力(N/
19mm)および加湿促進後接着力(N/19mm)を
測定した。加湿促進後接着力は65℃で相対湿度80%
の雰囲気に14日投入した後の接着力である。
【0035】(背面糊残り)加湿促進した巻回状態の粘
着テープを23℃の雰囲気下、300mm/分の速度で
テープを巻き戻した際にテープ背面に粘着剤が移ってい
るかどうかを以下の基準で目視観察した。背面に粘着剤
が無い場合は「」、背面に粘着剤が移っている場合を
「×」とした。
【0036】(柔軟性)粘着テープを−10℃の雰囲気
下で結束作業をし、柔軟性として追従性の有無を判断し
た。追従性のある場合は「」、追従性のない場合は
「×」とした。
【0037】
【表1】 表1中のポリエステル系1:アジピン酸系ポリエステル
(大日本インキ化学株式会社製,商品名ポリサイザーW
320,数平均分子量1000)であり、ポリエステル
系2:アジピン酸系ポリエステル(大日本インキ化学株
式会社製,商品名ポリサイザー360ELS,数平均分
子量2000)であり、DOP:ジオクチルフタレート
である。
【0038】表1から、実施例1〜3では粘着テープ用
支持体のフィルムの圧延加工性が良好であり、また粘着
テープの接着力、背面糊残り、柔軟性(低温)に係わる
各特性も良好であると認められる。実施例4は、実施例
1〜3と前記各特性面でのレベル差はなかったが、ハイ
ドロタルサイトの使用量が多いため、併用配合した脂肪
酸金属塩のブリードの心配があった。参考例1では、ハ
イドロタルサイトの使用量が少なく、フィルム加工時に
塩化ビニル系樹脂混和物が熱劣化してしまいフィルムが
得られなかった。
【0039】比較例1では数平均分子量2000のポリ
エステル系可塑剤を使用しているため、粘着テープの低
温での柔軟性がなく、可塑剤としてジオクチルフタレー
トを用いた粘着テープと同じ特性は得られない。比較例
2は従来の可塑剤としてジオクチルフタレートを用いた
粘着テープであるが、可塑剤の粘着剤(ゴム)への移行
量が大きいためポリエステル系可塑剤と比較して初期粘
着力が低い。比較例3は加湿促進で粘着剤の軟化劣化が
あり粘着テープとして流通保管に問題が発生する問題が
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 27/06 C08L 67:00 67:00) Fターム(参考) 4F071 AA24 AA43 AB21 AE04 AE05 AE17 AH04 BC01 4J002 BD031 BD051 CF002 CF032 DE286 FD022 FD066 GG00 4J004 AA04 AA05 AA08 AA10 AA11 AA17 AB01 CA05 CA07 CC02 EA05 FA05 4J040 CA001 CA011 DD051 EK001 JA09 NA19 PA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可塑剤および安定剤を含有する塩化ビニ
    ル系フィルムからなる粘着テープ用支持体において、可
    塑剤として数平均分子量1500未満のポリエステル系
    可塑剤を含有し、フタル酸エステル系可塑剤を含有せ
    ず、かつ安定剤としてハイドロタルサイトを含有するこ
    とを特徴とする粘着テープ用支持体。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル系フィルムが、塩化ビニル系
    樹脂100重量部に対して、数平均分子量1500未満
    のポリエステル系可塑剤20〜70重量部およびハイド
    ロタルサイト0.5〜5重量部を含有してなることを特
    徴とする請求項1記載の粘着テープ用支持体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の粘着テープ用支
    持体の片面または両面に粘着層が設けられている塩化ビ
    ニル系粘着テープ。
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