JPH05202342A - 粘接着用軟質塩化ビニル基材並びに粘着テープもしくはシート及びその製造方法 - Google Patents
粘接着用軟質塩化ビニル基材並びに粘着テープもしくはシート及びその製造方法Info
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- JPH05202342A JPH05202342A JP4011863A JP1186392A JPH05202342A JP H05202342 A JPH05202342 A JP H05202342A JP 4011863 A JP4011863 A JP 4011863A JP 1186392 A JP1186392 A JP 1186392A JP H05202342 A JPH05202342 A JP H05202342A
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- Japan
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- pressure
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 初期粘着力が優れ、時間の経過と共に粘着力
が低下することがなく、長期間に亘って優れた粘着力を
発揮する粘接着用軟質塩化ビニル基材及び粘着テープを
提供する。 【構成】 塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の可塑
剤と、金属を含む安定剤とが配合されたシートもしくは
フィルムからなる。
が低下することがなく、長期間に亘って優れた粘着力を
発揮する粘接着用軟質塩化ビニル基材及び粘着テープを
提供する。 【構成】 塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の可塑
剤と、金属を含む安定剤とが配合されたシートもしくは
フィルムからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル樹脂を主成
分とする粘接着用軟質塩化ビニル基材並びにこの基材を
使用した粘着テープもしくはシート及びその製造方法に
に関するものである。
分とする粘接着用軟質塩化ビニル基材並びにこの基材を
使用した粘着テープもしくはシート及びその製造方法に
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、粘着テープ用基材としては、
一般的に、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)など
のシート又はフィルム、紙、不織布などの材料が使用さ
れている。
一般的に、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)など
のシート又はフィルム、紙、不織布などの材料が使用さ
れている。
【0003】また、ポリ塩化ビニルが基材として使用さ
れる場合は、基材に、可撓性を付与するために、例え
ば、ジオクチルフタレート(DOP)などの可塑剤が添
加される。
れる場合は、基材に、可撓性を付与するために、例え
ば、ジオクチルフタレート(DOP)などの可塑剤が添
加される。
【0004】基材に可塑剤が添加された軟質塩化ビニル
を基材として使用した場合は、可塑剤が経時と共に粘着
剤層へ移行するのを防止するために、一般に、基材に
は、粘着剤塗工に先立ってプライマー層が形成される。
を基材として使用した場合は、可塑剤が経時と共に粘着
剤層へ移行するのを防止するために、一般に、基材に
は、粘着剤塗工に先立ってプライマー層が形成される。
【0005】この場合、上記各種基材には、可塑剤が全
く含まれていないか、可塑剤が含まれていてもプライマ
ー層によって粘着剤層への移行が阻止される。基材から
粘着剤層へ可塑剤の移行がないことにより、粘着剤の軟
化による投錨効果が発現せず、所定の初期粘着力が得ら
れないという問題がある。
く含まれていないか、可塑剤が含まれていてもプライマ
ー層によって粘着剤層への移行が阻止される。基材から
粘着剤層へ可塑剤の移行がないことにより、粘着剤の軟
化による投錨効果が発現せず、所定の初期粘着力が得ら
れないという問題がある。
【0006】また、可塑剤と共に粘着剤層へ安定剤の移
行もないので、安定剤に含まれる金属成分と粘着剤の官
能基との架橋反応が起こらず、所定の永久粘着力が得ら
れないという問題もある。
行もないので、安定剤に含まれる金属成分と粘着剤の官
能基との架橋反応が起こらず、所定の永久粘着力が得ら
れないという問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、初期粘着力が
優れ、時間の経過と共に粘着力が低下することがなく、
長期間に亘って優れた粘着力を発揮する粘接着用軟質塩
化ビニル基材及び粘着テープを提供することにある。
鑑みてなされたものであり、その目的は、初期粘着力が
優れ、時間の経過と共に粘着力が低下することがなく、
長期間に亘って優れた粘着力を発揮する粘接着用軟質塩
化ビニル基材及び粘着テープを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は四つの発明より
なる。請求項1記載の粘接着用軟質塩化ビニル基材は、
塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の可塑剤と、金属
を含む安定剤とが配合されたシートもしくはフィルムか
らなることを特徴とする。
なる。請求項1記載の粘接着用軟質塩化ビニル基材は、
塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の可塑剤と、金属
を含む安定剤とが配合されたシートもしくはフィルムか
らなることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の粘着テープもしくはシート
は、基材の両面に粘着剤層を有する粘着テープにおい
て、該基材は、塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の
可塑剤と、金属を含む安定剤とが配合されたシートもし
くはフィルムからなり、基材の少なくとも片面にアクリ
ル樹脂系粘着剤層が形成されていることを特徴とする。
は、基材の両面に粘着剤層を有する粘着テープにおい
て、該基材は、塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の
可塑剤と、金属を含む安定剤とが配合されたシートもし
くはフィルムからなり、基材の少なくとも片面にアクリ
ル樹脂系粘着剤層が形成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の粘着テープもしくはシート
の製造方法は、塩化ビニル樹脂と、低分子量の可塑剤
と、金属を含む安定剤とが配合された塩化ビニル基材
の、少なくとも片面にアクリル樹脂系粘着剤層を形成せ
しめ、経時的に可塑剤を粘着剤層に移行せしめることに
より、可塑剤と共に移行された金属を含む安定剤によ
り、アクリル樹脂系粘着剤に架橋反応を生ぜしめること
を特徴とする。
の製造方法は、塩化ビニル樹脂と、低分子量の可塑剤
と、金属を含む安定剤とが配合された塩化ビニル基材
の、少なくとも片面にアクリル樹脂系粘着剤層を形成せ
しめ、経時的に可塑剤を粘着剤層に移行せしめることに
より、可塑剤と共に移行された金属を含む安定剤によ
り、アクリル樹脂系粘着剤に架橋反応を生ぜしめること
を特徴とする。
【0011】請求項4記載の粘着テープもしくはシート
の製造方法は、塩化ビニル樹脂と、低分子量の可塑剤
と、金属を含む安定剤とが配合された塩化ビニル基材
の、少なくとも片面にアクリル樹脂系粘着剤層を形成せ
しめ、経時的に可塑剤を粘着剤層に移行せしめることに
より、基材と粘着剤層との投錨効果を向上せしめること
を特徴とする。
の製造方法は、塩化ビニル樹脂と、低分子量の可塑剤
と、金属を含む安定剤とが配合された塩化ビニル基材
の、少なくとも片面にアクリル樹脂系粘着剤層を形成せ
しめ、経時的に可塑剤を粘着剤層に移行せしめることに
より、基材と粘着剤層との投錨効果を向上せしめること
を特徴とする。
【0012】以上により、上記目的が達成される。以下
に本発明を詳細に説明する。本発明で使用される塩化ビ
ニル樹脂としては、通常800〜1300の平均重合度
のものが好ましい。
に本発明を詳細に説明する。本発明で使用される塩化ビ
ニル樹脂としては、通常800〜1300の平均重合度
のものが好ましい。
【0013】本発明で使用される可塑剤は基材に柔軟性
を付与する以外に、粘着剤層に移行して、貼付け直後の
初期粘着力を向上させる。また、可塑剤は、金属を含む
安定剤を粘着剤層に移行させるためのキャリヤーとして
の機能があり、粘着剤層に移行した安定剤中の金属はア
クリル樹脂系粘着剤の官能基と架橋することにより、長
期粘着力を発現させることができる。
を付与する以外に、粘着剤層に移行して、貼付け直後の
初期粘着力を向上させる。また、可塑剤は、金属を含む
安定剤を粘着剤層に移行させるためのキャリヤーとして
の機能があり、粘着剤層に移行した安定剤中の金属はア
クリル樹脂系粘着剤の官能基と架橋することにより、長
期粘着力を発現させることができる。
【0014】可塑剤の分子量が大きくなると、粘着剤層
へ移行した可塑剤が蒸散し難く、十分な初期粘着力や長
期粘着性が得られなくなるので、分子量500以下のも
のが使用される。
へ移行した可塑剤が蒸散し難く、十分な初期粘着力や長
期粘着性が得られなくなるので、分子量500以下のも
のが使用される。
【0015】上記可塑剤としては、例えば、ジオクチル
フタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DB
P)、ジメチルフタレート(DMP)、ジイソデシルフ
タレート(DIDP)、ジアリルフタレート(DAP)
等が挙げられる。
フタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DB
P)、ジメチルフタレート(DMP)、ジイソデシルフ
タレート(DIDP)、ジアリルフタレート(DAP)
等が挙げられる。
【0016】また、上記可塑剤の配合量が少なくなる
と、可塑剤の粘着剤層への移行量が少なくなって、十分
な初期粘着力が得られなくなる上に、安定剤の粘着剤層
への移行量も少なくなって架橋反応が十分に進行せず、
配合量が多くなると基材のロール成形が困難になるの
で、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、20〜60
重量部の範囲が好ましい。
と、可塑剤の粘着剤層への移行量が少なくなって、十分
な初期粘着力が得られなくなる上に、安定剤の粘着剤層
への移行量も少なくなって架橋反応が十分に進行せず、
配合量が多くなると基材のロール成形が困難になるの
で、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、20〜60
重量部の範囲が好ましい。
【0017】上記可塑剤の分子量が大きくなると、粘着
剤層へ移行した可塑剤が蒸散し難く、十分な初期粘着力
や長期粘着性が得られなくなるので、分子量は小さいも
のがよい。
剤層へ移行した可塑剤が蒸散し難く、十分な初期粘着力
や長期粘着性が得られなくなるので、分子量は小さいも
のがよい。
【0018】しかし、可塑剤の分子量が小さいほど、即
ち、分子量を約340〜100の領域とすれば、常温域
では、可塑剤が粘着剤層へ移行し易く、移行後も粘着剤
層から外気へ蒸散し易いので、基材への投錨効果による
初期粘着力の向上、その後の接着力の安定化という点で
すぐれるが、粘着テープ製造直後に高温域(例えば、7
0〜100℃)に曝されると、基材と粘着剤層の界面付
近で急速に架橋が進行し、硬化が早まるので投錨効果が
充分に発揮されず、界面での剥離が生じ易い結果とな
る。
ち、分子量を約340〜100の領域とすれば、常温域
では、可塑剤が粘着剤層へ移行し易く、移行後も粘着剤
層から外気へ蒸散し易いので、基材への投錨効果による
初期粘着力の向上、その後の接着力の安定化という点で
すぐれるが、粘着テープ製造直後に高温域(例えば、7
0〜100℃)に曝されると、基材と粘着剤層の界面付
近で急速に架橋が進行し、硬化が早まるので投錨効果が
充分に発揮されず、界面での剥離が生じ易い結果とな
る。
【0019】従って、このような環境条件に曝されるよ
うな場合には、分子量を上記より大きい領域の約340
〜500とすることが望ましい。このような分子量のも
のを選択することにより、高温域であっても基材の界面
付近での接着剤の架橋を遅延させ、十分な投錨効果を生
じて初期接着力が得られる結果となる。
うな場合には、分子量を上記より大きい領域の約340
〜500とすることが望ましい。このような分子量のも
のを選択することにより、高温域であっても基材の界面
付近での接着剤の架橋を遅延させ、十分な投錨効果を生
じて初期接着力が得られる結果となる。
【0020】本発明で使用される金属を含む安定剤とし
ては、高級脂肪酸の金属塩が好適であり、例えば、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸鉛、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。
ては、高級脂肪酸の金属塩が好適であり、例えば、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸鉛、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。
【0021】上記安定剤は可塑剤と共に粘着剤層に移行
し、粘着剤層に移行した安定剤中の金属がアクリル樹脂
系粘着剤の官能基と架橋反応することにより、粘着力の
向上が計られる。
し、粘着剤層に移行した安定剤中の金属がアクリル樹脂
系粘着剤の官能基と架橋反応することにより、粘着力の
向上が計られる。
【0022】上記安定剤の配合量は、少なくなると耐候
性が低下し、多くなると基材が脆化するので、3〜20
重量部が好ましい。本発明において粘着剤層に使用され
る粘着剤としては、アクリル酸エステルを主成分とする
アクリル樹脂系粘着剤が挙げられる。
性が低下し、多くなると基材が脆化するので、3〜20
重量部が好ましい。本発明において粘着剤層に使用され
る粘着剤としては、アクリル酸エステルを主成分とする
アクリル樹脂系粘着剤が挙げられる。
【0023】上記アクリル樹脂系粘着剤層は、基材の少
なくとも片面に形成されていればよく、他面には上記以
外の粘着剤層が形成されていてもよい。また、粘着剤層
面に剥離紙を貼り合わせて粘着シートとすることもでき
る。
なくとも片面に形成されていればよく、他面には上記以
外の粘着剤層が形成されていてもよい。また、粘着剤層
面に剥離紙を貼り合わせて粘着シートとすることもでき
る。
【0024】
【作用】本発明の粘接着用軟質塩化ビニル基材及び粘着
テープによれば、基材に配合された可塑剤が、粘着剤層
へ移行すると共に、金属を含む安定剤を粘着剤層へ移行
させるキャリヤーとして働くものと考えられる。
テープによれば、基材に配合された可塑剤が、粘着剤層
へ移行すると共に、金属を含む安定剤を粘着剤層へ移行
させるキャリヤーとして働くものと考えられる。
【0025】本発明の粘着テープによれば、基材に配合
された可塑剤が粘着剤層に移行することにより、粘着剤
が軟化して投錨効果を向上させ、粘着剤の初期粘着力を
高めることができる。更に、金属を含む安定剤が粘着剤
層へ移行することにより、移行した安定剤は粘着剤の官
能基とイオン結合もしくはキレート結合して架橋反応を
起こし粘着力が向上するものと推定される。
された可塑剤が粘着剤層に移行することにより、粘着剤
が軟化して投錨効果を向上させ、粘着剤の初期粘着力を
高めることができる。更に、金属を含む安定剤が粘着剤
層へ移行することにより、移行した安定剤は粘着剤の官
能基とイオン結合もしくはキレート結合して架橋反応を
起こし粘着力が向上するものと推定される。
【0026】また、可塑剤が粘着剤層から蒸散すること
により、前記粘着剤の接着力を向上させるが、金属イオ
ンは可塑剤中に存在するので、上記反応は徐々に進行
し、経時的に粘着力が低下することがなく、長期間にお
いて安定した粘着力を提供するものと推定される。
により、前記粘着剤の接着力を向上させるが、金属イオ
ンは可塑剤中に存在するので、上記反応は徐々に進行
し、経時的に粘着力が低下することがなく、長期間にお
いて安定した粘着力を提供するものと推定される。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例につき説明する。 1)両面粘着テープの作製 塩化ビニル樹脂(平均重合度1,000)100重量部
に、表1の実施例1〜7に示すように、各種の可塑剤と
金属を含む安定剤とを配合量を変えて作製した塩化ビニ
ル樹脂シート(厚さ50μm)を基材とし、該基材の両
面にアクリル樹脂系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン
−1717」)の粘着剤層(乾燥厚さ50μm)を、ロ
ールコーターにより形成して両面粘着テープを作製し
た。
に、表1の実施例1〜7に示すように、各種の可塑剤と
金属を含む安定剤とを配合量を変えて作製した塩化ビニ
ル樹脂シート(厚さ50μm)を基材とし、該基材の両
面にアクリル樹脂系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン
−1717」)の粘着剤層(乾燥厚さ50μm)を、ロ
ールコーターにより形成して両面粘着テープを作製し
た。
【0028】また、比較例として、実施例で用いたのと
同じ塩化ビニル樹脂を用いて、表1の比較例1〜6に示
す配合の塩化ビニル樹脂シート(厚さ50μm)を作製
し、実施例と同様に粘着剤層を形成して両面粘着テープ
を作製した。 2)両面粘着テープの物性 (1)投錨効果の評価 作製した両面粘着テープ(A4サイズ)の片面をA4サ
イズよりやや大きな透明ガラス板に貼り付けた後、ガラ
ス板の裏面より接着状況を肉眼で観察し、投錨効果を次
の評価基準に従って評価した。
同じ塩化ビニル樹脂を用いて、表1の比較例1〜6に示
す配合の塩化ビニル樹脂シート(厚さ50μm)を作製
し、実施例と同様に粘着剤層を形成して両面粘着テープ
を作製した。 2)両面粘着テープの物性 (1)投錨効果の評価 作製した両面粘着テープ(A4サイズ)の片面をA4サ
イズよりやや大きな透明ガラス板に貼り付けた後、ガラ
ス板の裏面より接着状況を肉眼で観察し、投錨効果を次
の評価基準に従って評価した。
【0029】両面粘着テープの全粘着剤層面積のうち (a)90%以上がガラス板と接着している場合:◎ (b)70%以上90%未満がガラス板と接着している
場合:○ (c)70%未満がガラス板と接着している場合:× とした。 (2)ゲル分率 パルプ製不織布を基材として、該基材の両面に実施例と
同様にしてアクリル樹脂系粘着剤層を形成して両面粘着
テープを作製した。
場合:○ (c)70%未満がガラス板と接着している場合:× とした。 (2)ゲル分率 パルプ製不織布を基材として、該基材の両面に実施例と
同様にしてアクリル樹脂系粘着剤層を形成して両面粘着
テープを作製した。
【0030】まず、作製直後の両面粘着テープより一定
面積を試料として切取り、該試料をテトラヒドロフラン
(THF)溶剤中に浸漬した。THF溶剤中では不織布
及びゲル化した粘着剤が不溶解物として残るので、不溶
解物を濾過、分離した後、不溶解物を計量し、不溶解物
重量から不織布重量(坪量より算出可能)を差引くこと
により、粘着剤層のゲル分重量を算出した。
面積を試料として切取り、該試料をテトラヒドロフラン
(THF)溶剤中に浸漬した。THF溶剤中では不織布
及びゲル化した粘着剤が不溶解物として残るので、不溶
解物を濾過、分離した後、不溶解物を計量し、不溶解物
重量から不織布重量(坪量より算出可能)を差引くこと
により、粘着剤層のゲル分重量を算出した。
【0031】また、粘着剤層の重量は、試料重量から不
織布重量を差引くことにより算出できるので、作製直後
の両面粘着テープにつき、粘着剤層のゲル分重量と粘着
剤層の全重量よりゲル分率(G0)を算出した。
織布重量を差引くことにより算出できるので、作製直後
の両面粘着テープにつき、粘着剤層のゲル分重量と粘着
剤層の全重量よりゲル分率(G0)を算出した。
【0032】さらに、製造後30℃及び120℃で1ケ
月間放置した両面粘着テープから一定面積を試料として
切取り、この試料につき上記方法と同様にして、ゲル分
率(G1)を算出した。G0 とG1 を比較して、(a)G
1 >G0 の場合は○、(b)G1 ≒G0 の場合は×と
し、その結果を表1に示した。 (3)残留可塑剤 実施例1〜4と比較例1〜3で作製した両面粘着テープ
を30℃で、又、実施例5〜7と比較例4〜6で作製し
た両面粘着テープを120℃で、それぞれ、1ケ月間放
置した後、粘着剤層中の残留可塑剤量をIR法で測定
し、作製直後の両面粘着テープの可塑剤量と比較して、
残留可塑剤量が1重量%以下の場合を○、1重量%を越
える場合を×とし、その結果を表1に示した。 (4)接着性の評価 作製直後と30℃で1ケ月間放置した実施例1〜4と比
較例1〜3の両面粘着テープ、及び作製直後と120℃
で1ケ月間放置した実施例5〜7と比較例4〜6の両面
粘着テープを、それぞれ比較して、ゲル分率が上昇し、
かつ、残留可塑剤量が1重量%以下に減少した場合を接
着性「良好」、それ以外の場合を接着性「不良」と評価
し、その結果を表1に示した。
月間放置した両面粘着テープから一定面積を試料として
切取り、この試料につき上記方法と同様にして、ゲル分
率(G1)を算出した。G0 とG1 を比較して、(a)G
1 >G0 の場合は○、(b)G1 ≒G0 の場合は×と
し、その結果を表1に示した。 (3)残留可塑剤 実施例1〜4と比較例1〜3で作製した両面粘着テープ
を30℃で、又、実施例5〜7と比較例4〜6で作製し
た両面粘着テープを120℃で、それぞれ、1ケ月間放
置した後、粘着剤層中の残留可塑剤量をIR法で測定
し、作製直後の両面粘着テープの可塑剤量と比較して、
残留可塑剤量が1重量%以下の場合を○、1重量%を越
える場合を×とし、その結果を表1に示した。 (4)接着性の評価 作製直後と30℃で1ケ月間放置した実施例1〜4と比
較例1〜3の両面粘着テープ、及び作製直後と120℃
で1ケ月間放置した実施例5〜7と比較例4〜6の両面
粘着テープを、それぞれ比較して、ゲル分率が上昇し、
かつ、残留可塑剤量が1重量%以下に減少した場合を接
着性「良好」、それ以外の場合を接着性「不良」と評価
し、その結果を表1に示した。
【0033】表1に示す配合の基材の両面に、実施例と
同様にして、アクリル樹脂系粘着剤層を形成して両面粘
着テープを作製した後、実施例と同様にして、投錨効果
の評価、ゲル分率及び残留可塑剤量の測定を行い、測定
結果及び接着性の評価結果を表1に示した。
同様にして、アクリル樹脂系粘着剤層を形成して両面粘
着テープを作製した後、実施例と同様にして、投錨効果
の評価、ゲル分率及び残留可塑剤量の測定を行い、測定
結果及び接着性の評価結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の粘接着用軟質塩化ビニル基材
は、該基材に含有する可塑剤が粘着剤層に移行すること
により、粘着剤の初期粘着力及び長期粘着力を向上させ
る。
は、該基材に含有する可塑剤が粘着剤層に移行すること
により、粘着剤の初期粘着力及び長期粘着力を向上させ
る。
【0036】本発明の粘着テープは、初期粘着力が優
れ、時間の経過と共に粘着力が低下することがないの
で、長期間に亘って優れた粘着力を提供する。
れ、時間の経過と共に粘着力が低下することがないの
で、長期間に亘って優れた粘着力を提供する。
Claims (4)
- 【請求項1】 塩化ビニル樹脂と、分子量500以下の
可塑剤と、金属を含む安定剤とが配合されたシートもし
くはフィルムからなることを特徴とする粘接着用軟質塩
化ビニル基材。 - 【請求項2】 基材の両面に粘着剤層を有する粘着テー
プにおいて、該基材は、塩化ビニル樹脂と、分子量50
0以下の可塑剤と、金属を含む安定剤とが配合されたシ
ートもしくはフィルムからなり、基材の少なくとも片面
にアクリル樹脂系粘着剤層が形成されていることを特徴
とする粘着テープもしくはシート。 - 【請求項3】 塩化ビニル樹脂と、低分子量の可塑剤
と、金属を含む安定剤とが配合された塩化ビニル基材
の、少なくとも片面にアクリル樹脂系粘着剤層を形成せ
しめ、経時的に可塑剤を粘着剤層に移行せしめることに
より、可塑剤と共に移行された金属を含む安定剤によ
り、アクリル樹脂系粘着剤に架橋反応を生ぜしめること
を特徴とする粘着テープもしくはシートの製造方法。 - 【請求項4】 塩化ビニル樹脂と、低分子量の可塑剤
と、金属を含む安定剤とが配合された塩化ビニル基材
の、少なくとも片面にアクリル樹脂系粘着剤層を形成せ
しめ、経時的に可塑剤を粘着剤層に移行せしめることに
より、基材と粘着剤層との投錨効果を向上せしめること
を特徴とする粘着テープもしくはシートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4011863A JPH05202342A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 粘接着用軟質塩化ビニル基材並びに粘着テープもしくはシート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4011863A JPH05202342A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 粘接着用軟質塩化ビニル基材並びに粘着テープもしくはシート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202342A true JPH05202342A (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=11789565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4011863A Pending JPH05202342A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 粘接着用軟質塩化ビニル基材並びに粘着テープもしくはシート及びその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH05202342A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1431361A1 (de) * | 2002-12-18 | 2004-06-23 | Tesa AG | Klebeband zum Schützen, Kennzeichnen, Isolieren und Ummanteln |
WO2016114241A1 (ja) * | 2015-01-16 | 2016-07-21 | 日東電工株式会社 | 両面粘着シート |
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1992
- 1992-01-27 JP JP4011863A patent/JPH05202342A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN1315964C (zh) * | 2002-12-18 | 2007-05-16 | 蒂萨股份公司 | 用于保护、标记、绝缘和护套的胶带 |
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JP2016132697A (ja) * | 2015-01-16 | 2016-07-25 | 日東電工株式会社 | 両面粘着シート |
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