JP3091209B2 - 塩化ビニル系フィルム - Google Patents

塩化ビニル系フィルム

Info

Publication number
JP3091209B2
JP3091209B2 JP24633690A JP24633690A JP3091209B2 JP 3091209 B2 JP3091209 B2 JP 3091209B2 JP 24633690 A JP24633690 A JP 24633690A JP 24633690 A JP24633690 A JP 24633690A JP 3091209 B2 JP3091209 B2 JP 3091209B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
vinyl chloride
patch
copolymer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24633690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04126752A (ja
Inventor
泰男 宮田
Original Assignee
理研ビニル工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 理研ビニル工業株式会社 filed Critical 理研ビニル工業株式会社
Priority to JP24633690A priority Critical patent/JP3091209B2/ja
Publication of JPH04126752A publication Critical patent/JPH04126752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3091209B2 publication Critical patent/JP3091209B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は広く、粘着シートのための塩化ビニル系フィ
ルムに、特に医療用の、中でもジエン系ブロック共重合
体を含有する貼付剤を備えた粘着シートのための塩化ビ
ニル系フィルム組成物に関する。
[従来の技術] 粘着シートは種々の分野において広く使用されてい
る。例えば医療分野では、貼付剤を塗布したシート、ガ
ーゼ等を接着用するためのテープもしくはシート、及び
テーピングテープが頻繁に使用されている。
医療用粘着シートにおける貼付剤は、一般に薬物及び
ゴム弾性体などから成る。ゴム弾性体としては、ジエン
系ブロック共重合体、例えば特開昭54−138124号公報に
開示されたA−B−A型の未加硫弾性ブロック共重合体
(特にスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、またはスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体)が、皮膚に貼付した際に良好な粘着性及び弾性
を有し、しかも剥離時に皮膚等を傷付けることがないの
で、好適である。
一方、粘着シートの基材フィルムとしては、皮膚にな
じみ易い軟質塩化ビニルのフィルムが好適であるが、上
記の貼付剤との親和性が乏しく、貼付剤との接着性が劣
ると言う欠点があり、従来よりこの欠点を改善すること
が試みられてきた。例えば、特公平1−55674号公報に
は、塩化ビニル系樹脂のシートと貼付剤とが、接着用の
層を介して積層接着された粘着シートが開示されてい
る。上記の接着用の層は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリメタクリル酸メチル及びジエン系ブロック共
重合体より成る。また、特開昭62−227983号公報には、
ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び熱
可塑性ポリウレタンの混合樹脂に、スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレンブロック共重合体を含有させた基
材シート上に上記粘着剤が積層接着された粘着シートが
開示されている。
[本発明が解決しようとする課題] 特公平1−55674号公報記載の接着用の層は溶剤に溶
かして塗布され、加熱乾燥される、しかし、フィルム中
に溶剤が残留することが避けられず、残留した溶剤が人
体及び/または貼付薬に悪影響を与えるおそれがある。
また、塗工むらによる接着不良が生じ得る上、粘着シー
トの製造により多くの時間と手間がかかると言う欠点が
ある。一方、特開昭62−227983号公報記載の粘着シート
においては、基材フィルム中のポリウレタンのためにフ
ィルムがブロッキングを起こし易く、貼付剤とラミネー
トする際にテンションが掛かってラミネート後にフィル
ムが収縮する欠点がある。その上、ポリウレタンの使用
によりフィルムが高価なものとなる。
本発明は、上記の欠点が改善され、接着用の中間層な
しで貼付剤と直接に良好に接着し、従って溶剤使用が不
要であり、安価でブロッキングの少ない粘着シート、特
に医療用の粘着シートを作るのに適した、塩化ビニル系
フィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、熱可塑性塩化ビニル系樹脂に、芳香族ビ
ニル化合物と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
を混入することによって、ジエン系ブロック共重合体か
ら成る貼付剤への親和性が大きく改善され、従って貼付
剤と直接に良好に接着されることを見出し、本発明を完
成した。
すなわち本発明は、 熱可塑性塩化ビニル系樹脂100重量部、及び芳香族ビ
ニル化合物と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
5〜40重量部を含む塩化ビニル系フィルム及びその上に
積層したジエン系ブロック共重合体から成る粘着シート
である。
また、本発明は、上記の塩化ビニル系フィルムが更
に、ポリエステル系可塑剤を含む粘着シートである。
ここで、熱可塑性塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル
の単独重合体の他に、他のモノマー成分との共重合体、
及びそれらと他の樹脂との配合物を包含する。使用し得
る他のモノマー成分としては、エチレン性不飽和結合を
有する化合物、例えばオレフィン、酢酸ビニル等が挙げ
られるが、これらに限定されない。配合し得る樹脂とし
て、塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、及びこれらの混合物を挙げることができるが、
これらに限定されない。これら樹脂の配合は、フィルム
加工性及び貼付剤との接着性を向上させる効果があり、
好ましい。配合に際しては、塩化ビニル重合体とそれに
配合する樹脂との重量比を、7:3〜9:1とするのが好まし
い。後者の量がこの上限を越えるとブロッキングが起こ
り易くなり、この下限未満ではフィルム加工性及び貼付
剤との接着性がさほど向上しない。塩化ビニル重合体と
しては、約500〜2500、特に1000〜2000の範囲内の平均
重合度のものを使用するのが好ましい。
本発明の重要な要件は、芳香族ビニル化合物と(メ
タ)アクリル酸エステルとの共重合体を、塩化ビニル系
樹脂中に配合することである。このことによって塩化ビ
ニル系樹脂のフィルムと、ジエン系共重合体を含有する
貼付剤との親和性を、著しく改善することができる。本
発明は特定の理論によって限定されるものではないが、
ジエン系共重合体との親和性に優れた芳香族ビニル化合
物と、塩化ビニル系樹脂との相容性が良好な(メタ)ア
クリル酸エステルとの両者から成る共重合体をフィルム
へ含めることによって上記の効果が奏されているものと
考えられる。芳香族ビニル化合物のホモポリマーは、塩
化ビニル系樹脂に対する相容性が悪く、少量しか混入し
得ないために、上記の効果を達成することができない。
一方、本発明のように、塩化ビニル系樹脂中に芳香族ビ
ニル化合物と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体
を配合することによって、塩化ビニル系樹脂の皮膚への
なじみ易さ及びフィルム加工性を本質的に損なうことな
く、また、フィルムのブロッキング及びラミネート後の
収縮等の問題を殆ど生じずに、ジエン系ブロック共重合
体から成る貼付剤との親和性を改善することができる。
これは全く予期されなかったことである。
芳香族ビニル化合物と(メタ)アクリル酸エステルと
の共重合体は、グラフト共重合体、ランダム共重合体、
ブロック共重合体のいずれでも良く、その構造に制限は
ない。共重合体の分子量は10,000〜1,500,000、特に10
0,000〜1,000,000の範囲内であるのが好ましい。分子量
が10,000以下では成膜後折り曲げによりフィルムが白化
するおそれがあり、分子量が1,500,000を越えるとゲル
化が促進されて滑性が強くなり、加工性が損なわれるこ
とがある。芳香族ビニル化合物と(メタ)アクリル酸エ
ステルとの重量比は、10:90〜50:50の範囲内であるのが
好ましい。芳香族ビニル化合物の比率が10重量%より低
いと、貼付剤との接着性が劣り、50重量%より高いと加
工性が劣ると共に、白化が発生し易くなる欠点がある。
本共重合体の製造方法は任意であり、当業者であれば目
的、原料等に応じた最適の方法を選択することができる
であろう。
上記共重合体のための芳香族ビニル化合物としては、
公知のどのような芳香族ビニル化合物をも使用すること
ができる。例としてスチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルナフタレン等が挙げられるが、これらに限定されな
い。
本発明で使用し得る(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸−2−エチルヘキシル等を挙げることができ
るが、これらに限定されない。他に、メタクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等のよう
にビニル基、エステル基以外の官能基を有する(メタ)
アクリル酸エステルを用いることもできる。但し、メタ
クリル酸メチルのようにTgの高いエステルは白化を生じ
るおそれがあるので、単独で使用せず他のアクリル酸エ
ステルと併用するのが好ましい。
上記の共重合体を、前記の塩化ビニル系樹脂に配合す
る。配合法は任意である。両者の配合比率は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して、芳香族ビニル化合物と
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体5〜40重量
部、特に10〜30重量部とするのが好ましい。共重合体の
量が5重量部未満では貼付薬との接着性が悪く、40重量
部を越えるとロールからの剥離が悪く加工性に問題が生
じると共に、フィルムが硬くなって貼付シートとしての
風合に適さなくなる。
フィルムの用途に応じ、上記組成物中にさらに他のポ
リマーを添加しても良い。また、所望により他の慣用の
成分、例えば可塑剤、安定化剤、顔料、艶出し剤等を添
付することもできる。可塑剤の添加によって、より寸法
変化に優れたフィルムを製造することができる。ここ
で、可塑剤としてはポリエステル系高分子可塑剤が好ま
しく、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等の低分子量
可塑剤はラミネート後貼付剤に移行して接着特性を損な
うため、使用を避けるべきである。
上記のようにして調製した樹脂組成物を、続いてフィ
ルム状に成形する。成形法は任意であり、例えばカレン
ダ加工、ロールフィルム流延、フィルム押出、フィルム
延伸等の方法を用いることができる。成形方法及び成形
時の温度、圧力等の条件は、当業者であれば意図するフ
ィルムの特性に応じ、容易に決定することができるであ
ろう。
本発明のフィルムに、単に貼付剤を塗付するだけで、
粘着シートとすることができる。貼付剤の塗付方法(及
び貼付剤を調製する方法)は特開昭54−138124号公報な
どより公知であり、ここに特に記載する必要はない。本
発明のフィルムはジエン系ブロック共重合体との親和性
に優れており、接着用の層を介さずに上記の貼付剤を直
接塗付することができる。従って、溶剤を用いる必要が
なく、残留有機溶剤による悪影響を生じず、かつ製品フ
ィルムのブロッキングや収縮のない、接着性及び寸法変
化等に優れた粘着シートを、手間、時間及びコストをか
けずに作ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例] 80重量部のポリ塩化ビニル(重合度1,500)、20重量
部の塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル共重合体(塩化
ビニル含量50%、グラフトマーGR−R5、日本ゼオン株式
会社)、50重量部のポリエステル系可塑剤(分子量200
0)、2重量部のBa−Zn系安定剤、3重量部のエポキシ
化大豆油、及び下表に示した重量部のスチレン−メタク
リル酸メチル(MMA)−アクリル酸エステル共重合体(T
g=52℃、分子量500,000、スチレン含量30%、メタプレ
ンP−700、三菱レーヨン株式会社)を配合し、それら
の配合物を、表面温度180℃、回転速度20m/分の8イン
チ2本ロールを用いて厚さ約0.1mmのフィルムへと成形
して、接着性及び加工性についての評価を行った。
接着性は、JIS Z 0237に準じ、2kgのローラーでフィ
ルムと貼付薬とを貼り合わせ、40℃のオーブン中で24時
間放置した後、常温に戻してから、指による官能試験を
行って評価した。貼付薬としては特開昭54−138124号公
報に記載のものを用いた。表中、○は貼付薬が剥がれに
くかったことを、△は接着性がやや劣ったことを、×は
貼付薬が簡単に剥がれたことを示す。
加工性は、上記の成形条件におけるプレートアウト性
(金属ロールの曇り具合より判断)及びロールからの剥
離性(剥離状態が良好か否か、0.1mm厚のフィルムの成
形が可能か否かより判断)をもって評価した。表中、○
は加工性が良好であったことを、△は加工性がやや劣っ
たことを、×は加工不良であったことを示す。
表より、本発明のフィルムが優れた接着性、及び加工
性を有することが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 33:06) 27:06 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 B32B 25/08 C08J 5/18 CEV C08J 7/02 - 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性塩化ビニル系樹脂 100重量部、 及び 芳香族ビニル化合物と(メタ)アクリル酸エステルとの
    共重合体 5〜40重量部 を含む塩化ビニル系フィルム及びその上に積層したジエ
    ン系ブロック共重合体から成る粘着シート。
  2. 【請求項2】塩化ビニル系フィルムが更に、ポリエステ
    ル系可塑剤を含む請求項1記載の粘着シート。
JP24633690A 1990-09-18 1990-09-18 塩化ビニル系フィルム Expired - Fee Related JP3091209B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24633690A JP3091209B2 (ja) 1990-09-18 1990-09-18 塩化ビニル系フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24633690A JP3091209B2 (ja) 1990-09-18 1990-09-18 塩化ビニル系フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04126752A JPH04126752A (ja) 1992-04-27
JP3091209B2 true JP3091209B2 (ja) 2000-09-25

Family

ID=17147050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24633690A Expired - Fee Related JP3091209B2 (ja) 1990-09-18 1990-09-18 塩化ビニル系フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3091209B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04126752A (ja) 1992-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2282098C (en) Pressure-sensitive adhesive sheet for skin adhesion and first-aid adhesive plaster using the same
JP3091209B2 (ja) 塩化ビニル系フィルム
JPH06511264A (ja) 感圧性接着剤及び接着剤の層を含有する感圧性構成構造
JP2549576B2 (ja) 粘着シート
JP2563220B2 (ja) 耐可塑剤移行性に優れたアクリル系粘着剤
JP3384552B2 (ja) 粘着シート用基材フィルムとその製造方法
JPH09100385A (ja) カレンダー成形用アクリル系樹脂組成物
JPH06136219A (ja) フッ化ビニリデン系樹脂フィルム形成用組成物及びフィルム
JPH0557843A (ja) 可塑化基体に永久接着する背面接着性フイルム複合体
JPS58162649A (ja) 塩化ビニル樹脂組成物
JPH064826B2 (ja) 粘着シート
JPH037704B2 (ja)
JPH0710937A (ja) 熱可塑性アクリル系樹脂及びその製造方法
JPH06166156A (ja) 塩化ビニル系樹脂複合体
JP3090649B2 (ja) 粘着シート用基材フィルムとその製造方法
JP2000327874A (ja) ラミネートアクリル樹脂フイルムおよび積層体
JPH05202342A (ja) 粘接着用軟質塩化ビニル基材並びに粘着テープもしくはシート及びその製造方法
JPH0457873A (ja) 粘着シート
JPH0468037A (ja) 両面粘着テープもしくはシート
JPH01282286A (ja) 自己接着テープ
JPH06228394A (ja) 熱可塑性エラストマー
JPH08157676A (ja) 曲面加工用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH07156343A (ja) 積層フィルムおよびマ−キングフィルム
JPS63245441A (ja) 光崩壊性樹脂フイルム
JP3993317B2 (ja) 積層フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees