JP2003117808A - 被研磨物保持用基材 - Google Patents

被研磨物保持用基材

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JP2003117808A
JP2003117808A JP2001316280A JP2001316280A JP2003117808A JP 2003117808 A JP2003117808 A JP 2003117808A JP 2001316280 A JP2001316280 A JP 2001316280A JP 2001316280 A JP2001316280 A JP 2001316280A JP 2003117808 A JP2003117808 A JP 2003117808A
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holding
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polished
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Takahiro Tsukuda
貴裕 佃
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強度が強く、クラッシュの発生しにくい被研磨
物保持用基材を提供する。 【解決手段】有機繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸し、こ
れを積層、熱圧成型してなる被研磨物保持用基材であっ
て、有機繊維基材が、ポリアミド繊維およびポリエステ
ル繊維を含有する湿式不織布であることを特徴とする被
研磨物保持用基材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】半導体ウェハ、アルミディス
ク、ガラスディスク、液晶表示用ガラス基板などは、表
面平滑性を向上させるために研磨が行われる。本発明
は、これらの被研磨物を保持するための保持基材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被研磨物保持用基材としては、S
K鋼やステンレス鋼のような金属板、布基材にフェノー
ル樹脂を含浸させ、これを積層、熱圧成型してなる積層
板、ガラス基材にエポキシ樹脂を含浸させ、これを積
層、熱圧成型してなる積層板などの円周部に駆動用ギア
を加工し、板内に被研磨物を保持させるための貫通穴を
設けたものが用いられている。しかし、ガラス基材から
なる保持基材の場合は、保持基材そのものが摩耗してガ
ラス粉が発生し、これが被研磨物表面のスクラッチ傷の
発生原因となる問題があった。
【0003】一方、有機繊維基材の場合は、厚みが薄く
なるほど、研磨機内での負荷により被研磨物保持用基材
そのものが変形し、被研磨物が脱落してクラッシュを生
じる問題があった。例えば、ポリエステル繊維のみから
なる基材は弾性率が低いため、研磨中に変形したり、ク
ラッシュが発生しやすい。アラミド繊維のみからなる基
材は、アラミド繊維自体に接着力がないため、強度が弱
く、熱硬化性樹脂の含浸作業時に破断しやすい問題があ
り、アラミド繊維基材を用いて得られる被研磨物保持用
基材も強度が弱いため、研磨時にクラッシュが発生する
問題があった。
【0004】有機繊維基材が乾式不織布の場合には、目
の粗いものしかできず、熱硬化性樹脂を均一に含浸させ
ることが難しく、被研磨物保持用基材内での強度のばら
つきが大きくなる傾向があり、耐久性に問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、強度が強く、クラッシュの発生しにくい被
研磨物保持用基材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため有機繊維基材の強度向上および均一性
の確保について鋭意検討した結果、剛直性に優れるポリ
アミド繊維および接着力に優れるポリエステル繊維を用
いて湿式不織布を作製することによって、強度が強く、
クラッシュの発生しにくい被研磨物保持用基材を得るこ
とができることを見出し、本発明に至ったものである。
【0007】すなわち、本発明は、有機繊維基材に熱硬
化性樹脂を含浸し、これを積層、熱圧成型してなる被研
磨物保持用基材であって、有機繊維基材が、ポリアミド
繊維およびポリエステル繊維を含有する湿式不織布であ
ることを特徴とする被研磨物保持用基材。
【0008】本発明の被研磨物保持用基材においては、
ポリアミド繊維、ポリエステル繊維の少なくとも一部
が、繊維径1μm以下にフィブリル化されてなることが
好ましい。
【0009】本発明の被研磨物保持用基材においては、
ポリアミド繊維が、全芳香族ポリアミド繊維であること
が好ましい。
【0010】本発明の被研磨物保持用基材においては、
ポリエステル繊維が、融点200℃以上の成分を芯部
に、融点200℃未満の成分を鞘部に配してなる芯鞘複
合繊維であることが好ましい。
【0011】本発明の被研磨物保持用基材においては、
有機繊維基材が、150℃〜250℃で熱処理されてな
ることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の被研磨物保持用基
材について詳細に説明する。
【0013】本発明におけるポリアミド繊維としては、
ナイロン6繊維、ナイロン6、6繊維、全芳香族ポリア
ミド繊維、半芳香族ポリアミド繊維、ポリアミドイミド
繊維などが挙げられるが、これらの中でも剛直性、耐熱
性に優れる全芳香族ポリアミド繊維が好ましい。ここ
で、半芳香族とは、主鎖の一部に例えば脂肪鎖などを有
するものを指す。
【0014】全芳香族ポリアミド繊維としては、ポリ−
p−フェニレンテレフタルアミド、ポリ−p−ベンズア
ミド、ポリ−p−アミドヒドラジド、ポリ−p−フェニ
レンテレフタルアミド−3,4−ジフェニルエーテルテ
レフタルアミドなどを紡糸して繊維化したものが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0015】本発明におけるポリエステル繊維として
は、ポリエステル繊維、全芳香族ポリエステル繊維、半
芳香族ポリエステル繊維などが挙げられるが、強度と耐
熱性の両方を兼ね備えている点で、融点200℃以上の
ポリエステルを芯部に、融点200℃未満の変性ポリエ
ステルを鞘部に配してなる芯鞘複合繊維が好ましい。
【0016】本発明に用いられるポリアミド繊維および
ポリエステル繊維の繊度は3.3dtex以下が好まし
く、繊維長は1mm〜15mmが好ましく、1mm〜1
0mmがよりこのましい。繊度が3.3dtexより太
いと、有機繊維基材の地合が不均一になりやすく、繊維
長が15mmより長いと、繊維同士がよれてダマや厚み
むらを生じやすい。
【0017】本発明に用いられるポリアミド繊維、ポリ
エステル繊維の少なくとも一部は、繊維径1μm以下に
フィブリル化されてなることが好ましい。ここで、フィ
ブリルとは、主に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分
割された部分を有する繊維状で、少なくとも一部が繊維
径1μm以下になっている繊維を指す。本発明における
フィブリルは、長さと巾のアスペクト比が20:1〜1
00000:1の範囲に分布し、カナダ標準形濾水度が
0ml〜500mlの範囲にある。
【0018】フィブリル化されてなる繊維は、非常に細
いため、繊維本数が相当多く存在するだけでなく、アス
ペクト比が非常に大きいため、フィブリル化繊維同士や
他の繊維との絡み合う頻度が高く、緻密で細孔の小さな
湿式不織布を形成することができる。そのため、熱硬化
性樹脂の含浸性に優れ、均一性の高い被研磨物保持用基
材が得られる。
【0019】本発明におけるフィブリル化は、少なくと
も高圧ホモジナイザーを用いることによって行われる。
少なくとも高圧ホモジナイザーを用いてという意味は、
高圧ホモジナイザーだけを用いても良いし、高圧ホモジ
ナイザーとそれ以外の装置、例えば、パルプを製造する
ときに用いられるリファイナーやビーター、ミル、摩砕
装置などを組み合わせて用いても良いということであ
る。例えば、リファイナーを用いて前処理してパルプ化
した後、高圧ホモジナイザーで処理すると、繊維長分布
と繊維径分布が相対的に狭く、繊維が細く均一になりや
すいため好ましい。
【0020】ここで、高圧ホモジナイザーとは、対象物
に少なくとも10kg/cm2以上、好ましくは200
〜1000kg/cm2、さらに好ましくは400〜1
000kg/cm2の圧力を加えてオリフィスを通過さ
せ、急速に減圧、減速させることにより生じる剪断力を
もって対象物をフィブリル化することができる装置であ
る。有機繊維の場合は、この剪断力によって、主として
繊維軸と平行な方向に引き裂き、ほぐすような力として
与えられ、次第にフィブリル化する。具体的には、有機
繊維やペレットを長さ5mm以下、好ましくは3mm以
下に切断したもの、あるいは予めパルプ状にしたものを
原料とし、これを水に分散させて懸濁液とする。懸濁液
の濃度は質量百分率で最大25%、好ましくは1〜10
%であり、さらに好ましくは、1〜2%である。この懸
濁液を高圧ホモジナイザーに導入し、少なくとも10k
g/cm2、好ましくは200〜1000kg/cm2
さらに好ましくは400〜1000kg/cm2の圧力
を加え、この操作を数回〜数十回繰り返し高圧ホモジナ
イザーに通過させる。場合によって、界面活性剤など薬
品を添加して処理しても良い。
【0021】本発明におけるリファイナーとは、一般に
パルプを製造するために用いられるリファイナーを指
し、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリ
ファイナーの何れを用いても良い。有機繊維またはペレ
ットを水に分散させて懸濁液とし、処理回数、クリアラ
ンス、濃度などを変えて、数回〜数十回繰り返し処理し
て、必要とする比表面積と重量平均繊維長を得る。場合
によって、界面活性剤や増粘剤などの薬品を添加して処
理しても良い。
【0022】本発明における有機繊維基材は、1層でも
良いし、多層で形成されたものでも良い。具体的には、
長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜型抄紙機、これらの中か
ら同種あるいは異種の抄紙機を2つ以上組み合わせたコ
ンビネーションマシンなどを用いて湿式抄紙し、1層あ
るいは多層に抄き合わせて製造される。多層の場合に
は、相対的に層毎に粗密の差を持たせても良い。本発明
においては、抄紙機の抄紙ワイヤーには80メッシュ以
上の目の細かいワイヤーを用いる。
【0023】本発明における有機繊維基材は、150℃
〜250℃で熱処理されてなることが好ましい。予め、
高温で熱処理することによって有機繊維基材を構成する
有機繊維の一部が軟化、溶融して自他繊維と融着するた
め、有機繊維基材の強度が増す。有機繊維基材の強度が
強い程、被研磨物保持用基材の強度も強くなるため、研
磨中に変形したり、クラッシュが発生することがなくな
る。
【0024】熱処理されることによって、有機繊維基材
の強度が増すだけでなく、寸法安定性が向上する。すな
わち、一旦、熱処理された有機繊維基材は、再び同様の
温度雰囲気に置かれても熱収縮しにくくなる。被研磨物
保持用基材は、例えば170℃などの高温条件で使用さ
れる場合があり、有機繊維基材が熱収縮しやすいと、熱
硬化性樹脂が含浸されているといえども被研磨物保持用
基材もその影響を受けて変形したり、クラッシュを発生
することがあるため、高温で使用される場合には、有機
繊維基材の耐熱寸法安定性が必要となる。
【0025】熱処理方法としては、150℃〜250
℃、より好ましくは180℃〜250℃に加熱したロー
ルに有機繊維基材の少なくとも片面、好ましくは両面を
接触させて連続処理する方法が挙げられる。有機繊維基
材を熱ロールに接触させる時間が長い程、熱処理効果が
大きいため、少なくとも片面で5秒以上接触させて両面
を処理し、連続処理することが好ましい。
【0026】本発明における熱硬化性樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹
脂などが挙げられ、何れを用いても良いが、被研磨物保
持用基材の強度向上に効果が大きい点でエポキシ樹脂が
好ましい。
【0027】本発明に用いられるエポキシ樹脂とは、1
分子内に2個以上のエポキシ基を有するモノマー、オリ
ゴマー、ポリマー全般を指す。具体的には、4,4’−
ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジターシャリブチル−
6,6’−ジメチルビフェニルなどのグリシジルエーテ
ル化物、すなわちビフェニル型エポキシ樹脂、4,4’
−メチレンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−
メチレンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,
4’−メチレンビス(2,3,6−トリメチルフェノー
ル)、4,4’−エチリデンビス(2,6−ジメチルフ
ェノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
(2−メチルフェノール)などのグリシジルエーテル化
物、なわなちビスフェノール型エポキシ樹脂、3−ター
シャリブチル−4,4’−ジヒドロキシ−5,3’−ジ
メチルスチルベン、3−ターシャリブチル−4,4’−
ジヒドロキシ−3’,6−ジメチルスチルベン、3−タ
ーシャリブチル−2,4’−ジヒドロキシ−3’,
5’,6−トリメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロ
キシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベンな
どのグリシジルエーテル化物、すなわちスチルベン型エ
ポキシ樹脂、その他にオルトクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、非
ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性
フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹
脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂が挙げられ、
これらのエポキシ樹脂単独でも良く、2種類以上の混合
体でも良く、これらに限定されるものではない。
【0028】本発明においては、熱硬化性樹脂を硬化さ
せる際に、硬化剤の他に必要に応じて、硬化促進剤や難
燃剤などを添加しても良い。硬化剤としては、ジシアン
ジアミドや各種フェノール樹脂など、硬化促進剤として
は、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、ホスフィン
類、イミダゾール類など、難燃剤としては、リン含有化
合物や金属水酸化物などを用いることができる。
【0029】本発明の被研磨物保持用基材の成型は以下
の手順で行う。まず、有機繊維基材に熱硬化性樹脂ワニ
スを含浸、乾燥させて半硬化状態のプリプレグを作製す
る。次いで、プリプレグを必要枚数積層し、この上下に
離型フィルムを重ね、ステンレス製鏡面板で挟みプレス
で熱圧成型する。その後、プレス熱板を冷却してステン
レス板と離型フィルムを除去して積層板を得る。この積
層板に被研磨物を保持させるための穴を所定の数だけあ
け、被研磨物保持用基材が出来上がる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0031】<フィブリル化ポリアミド繊維1の作製>
パラ系の全芳香族ポリアミド繊維(繊度2.5dte
x、繊維長3mm)を初期濃度5%になるように水に分
散させ、ダブルディスクリファイナーを用いて、回数を
重ねる毎にクリアランスを狭めながら20回繰り返し叩
解処理した後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg
/cm2の条件で5回繰り返し処理し、重量平均繊維長
が1.51mmで、少なくとも一部が繊維径1μm以下
にフィブリル化された全芳香族ポリアミド繊維を作製し
た。以下、これをフィブリル化ポリアミド繊維1と表記
する。
【0032】<フィブリル化ポリアミド繊維2の作製>
高圧ホモジナイザーでの処理回数を30回にした以外は
<フィブリル化ポリアミド繊維1の作製>と同様にして
処理し、重量平均繊維長0.43mmで、少なくとも一
部が繊維径1μm以下にフィブリル化された全芳香族ポ
リアミド繊維を作製した。以下、これをフィブリル化ポ
リアミド繊維2と表記する。
【0033】<フィブリル化ポリエステル繊維1の作製
>全芳香族ポリエステルのペレット(巾1mm、長さ3
mm)を初期濃度5%になるように水に分散させ、ダブ
ルディスクリファイナーを用いて、回数を重ねる毎にク
リアランスを狭めながら15回繰り返し叩解処理した
後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm2
条件で15回繰り返し処理し、重量平均繊維長0.63
mmで、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリ
ル化された全芳香族ポリエステル繊維を作製した。以
下、これをフィブリル化ポリエステル繊維1と表記す
る。
【0034】<熱硬化性樹脂ワニス1の調製>エポキシ
当量500のビスフェノール型エポキシ樹脂とエポキシ
当量179のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を固
形分比率で70:30になるように混合し、硬化剤とし
てジシアンジアミド、硬化促進剤としてトリフェニルホ
スフィンを用いて熱硬化性樹脂ワニス1を調製した。
【0035】<プリプレグ1の作製>フィブリル化ポリ
アミド繊維1を70%、芯部に融点255℃のポリエス
テル、鞘部に融点110℃の変性ポリエステルを配した
芯鞘複合繊維(繊度1.1dtex、繊維長3mm)3
0%の配合比で分散助剤および消泡剤とともにパルパー
を用いて水中に分散させ、所定濃度に希釈したスラリー
1を調製した。円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量3
0g/m2の湿式不織布1を作製した。湿式不織布1の
両面を、150℃に加熱した直径1.2mの熱ロールに
速度10m/minで接触させて熱処理し、坪量30.
3g/m2の有機繊維基材1を作製した。有機繊維基材
1に熱硬化性樹脂ワニス1を含浸、乾燥させ、樹脂付着
量が50%となるようにしてプリプレグ1を作製した。
【0036】<プリプレグ2の作製>フィブリル化ポリ
アミド繊維2を30%、繊度0.1dtex、繊維長3
mmのポリエステル繊維30%、<プリプレグ1の作製
>で用いた芯鞘複合繊維40%の配合比にした以外は<
プリプレグ1の作製>と同様にしてスラリー2を調製し
た。長網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量30g/m2
の湿式不織布2を作製した。湿式不織布2の両面を、1
80℃に加熱した直径1.2mの熱ロールに速度20m
/minで接触させて熱処理し、坪量31g/m2の有
機繊維基材2を作製した。有機繊維基材2に熱硬化性樹
脂ワニス1を含浸、乾燥させ、樹脂付着量が50%にな
るようにしてプリプレグ2を作製した。
【0037】<プリプレグ3の作製>フィブリル化ポリ
アミド繊維1を50%、フィブリル化ポリエステル繊維
1を50%の配合比にした以外は<プリプレグ1の作製
>と同様にしてスラリー3を調製した。傾斜型抄紙機を
用いて湿式抄紙し、坪量30g/m2の湿式不織布3を
作製した。湿式不織布3の両面を、250℃に加熱した
直径1.2mの熱ロールに速度20m/minで接触さ
せて熱処理し、坪量31g/m2の有機繊維基材3を作
製した。有機繊維基材3に熱硬化性樹脂ワニス1を含
浸、乾燥させ、樹脂付着量が50%になるようにしてプ
リプレグ3を作製した。
【0038】<プリプレグ4の作製>全芳香族ポリアミ
ド繊維(繊度2.8dtex、繊維長5mm)40%、
繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリエステル繊維
30%、<プリプレグ1の作製>で用いた芯鞘複合繊維
30%の配合比にした以外は<プリプレグ1の作製>と
同様にしてスラリー4を調製した。円網抄紙機を用いて
湿式抄紙し、坪量30g/m2の湿式不織布4を作製し
た。湿式不織布4の両面を、220℃に加熱した直径
1.2mの熱ロールに速度20m/minで接触させて
熱処理し、坪量31g/m2の有機繊維基材4を作製し
た。有機繊維基材4に熱硬化性樹脂ワニス1を含浸、乾
燥させ、樹脂付着量が50%になるようにしてプリプレ
グ4を作製した。
【0039】<プリプレグ5の作製>繊度0.1dte
x、繊維長3mmのポリエステル繊維50%、<プリプ
レグ1の作製>で用いた芯鞘複合繊維50%の配合比に
した以外は<プリプレグ1の作製>と同様にしてスラリ
ー5を調製した。円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量
30g/m2の湿式不織布5を作製し、有機繊維基材5
とした。有機繊維基材5に熱硬化性樹脂ワニス1を含
浸、乾燥させ、樹脂付着量が50%になるようにしてプ
リプレグ5を作製した。
【0040】<プリプレグ6の作製>フィブリル化ポリ
アミド繊維1を100%のスラリー6を調製した。円網
抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量30g/m2の湿式不
織布6を作製し、有機繊維基材6とした。有機繊維基材
6に熱硬化性樹脂ワニス1を含浸、乾燥させ、樹脂付着
量が50%になるようにしてプリプレグ6を作製した。
【0041】<プリプレグ7の作製>繊度1.6dte
xのポリエステル繊維からなる乾式不織布(坪量30g
/m 2)を有機繊維基材7とし、これに熱硬化性樹脂ワ
ニス1を含浸、乾燥させ、樹脂付着量が50%になるよ
うにプリプレグ7を作製した。
【0042】<被研磨物保持用基材1〜7の作製> 実施例1〜4 プリプレグ1〜4をそれぞれ個別に6枚積層し、その上
下に離型フィルムを貼り合わせ、これを2枚のステンレ
ス板で挟んで、熱圧成型し、厚み0.65mmの積層板
1〜4を作製した。積層板1〜4それぞれを外径16イ
ンチに切り取り、外周をギア加工し、板内に直径2.5
インチの穴を18個作製し、被研磨物保持用基材1〜4
とした。
【0043】比較例1〜3 プリプレグ5〜7をそれぞれ個別に6枚積層し、その上
下に離型フィルムを貼り合わせ、これを2枚のステンレ
ス板で挟んで、熱圧成型し、厚み0.65mmの積層板
5〜7を作製した。積層板5〜7のそれぞれを外径16
インチに切り取り、外周をギア加工し、板内に直径2.
5インチの穴を18個作製し、被研磨物保持用基材5〜
7とした。
【0044】被研磨物保持用基材1〜7について、以下
の試験方法により評価し、その結果を下記表1に示し
た。
【0045】<耐久性>被研磨物保持用基材1〜7それ
ぞれを1枚用い、アルミディスクの研磨を300バッチ
繰り返した。300回繰り返して異常が認められなかっ
たものを○、途中で変形、亀裂、クラッシュなどの異常
が認められた場合には、そのときのバッチ数を示した。
【0046】<スクラッチ傷個数>顕微鏡観察により、
スクラッチ傷の個数を調べた。
【0047】
【表1】
【0048】評価:表1の結果から明らかなように、実
施例1〜4で作製した被研磨物保持用基材は、ポリアミ
ド繊維およびポリエステル繊維を含有する湿式不織布か
らなる有機繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸、積層、熱圧
成型したものであるため、研磨中に変形やクラッシュが
発生することなく、耐久性に優れていた。特に実施例1
〜3で作製した被研磨物保持用基材は、フィブリル化ポ
リアミド繊維またはフィブリル化ポリエステル繊維を含
有してなるため、熱硬化性樹脂が均一に含浸されており
優れていた。
【0049】実施例1、2、4で作製した被研磨物保持
用基材に用いられた有機繊維基材は、融点200℃以上
のポリエステルを芯部に、融点200℃未満の変性ポリ
エステルを鞘部に配してなる芯鞘複合繊維を含有するた
め、被研磨物保持用基材の強度に貢献した。さらに、実
施例1〜4で作製した被研磨物保持用基材に用いられた
有機繊維基材は、150℃〜250℃で熱処理されてな
るため、強度が強く、被研磨物保持用基材の耐久性に貢
献した。
【0050】一方、比較例1で作製した被研磨物保持用
基材は、ポリエステル繊維のみからなる有機繊維基材に
熱硬化性樹脂を含浸、積層、熱圧成型したのものである
ため、研磨中に変形やクラッシュが発生した。
【0051】比較例2で作製した被研磨物保持用基材
は、ポリアミド繊維のみからなる有機繊維基材に熱硬化
性樹脂を含浸、積層、熱圧成型したものであるため、有
機繊維基材の弱い強度が影響し、研磨中にクラッシュが
発生し、耐久性に問題が生じた。
【0052】比較例3で作製した被研磨物保持用基材
は、ポリエステル繊維のみからなる乾式不織布に熱硬化
性樹脂を含浸、積層、熱圧成型したものであるため、樹
脂の含浸が不均一で、研磨中に変形しやすく、耐久性に
問題が生じた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸し、
    これを積層、熱圧成型してなる被研磨物保持用基材であ
    って、有機繊維基材が、ポリアミド繊維およびポリエス
    テル繊維を含有する湿式不織布であることを特徴とする
    被研磨物保持用基材。
  2. 【請求項2】 ポリアミド繊維、ポリエステル繊維の少
    なくとも一部が、繊維径1μm以下にフィブリル化され
    てなることを特徴とする請求項1記載の被研磨物保持用
    基材。
  3. 【請求項3】 ポリアミド繊維が、全芳香族ポリアミド
    繊維であることを特徴とする請求項1または2記載の被
    研磨物保持用基材。
  4. 【請求項4】 ポリエステル繊維が、融点200℃以上
    の成分を芯部に、融点200℃未満の成分を鞘部に配し
    てなる芯鞘複合繊維であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の被研磨物保持用基材。
  5. 【請求項5】 有機繊維基材が、150℃〜250℃で
    熱処理されてなることを特徴とする請求項1〜4の何れ
    か1項に記載の被研磨物保持用基材。
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