JP3026379B2 - 耐熱シートおよびその製造法 - Google Patents
耐熱シートおよびその製造法Info
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Description
法安定性に優れた耐熱シートで、特にプリント配線板用
として適した耐熱シートおよび製造法に関する。
トに耐熱性接着剤を介して、あるいは介さずに銅箔のよ
うな金属箔を積層した構成からなり、上記の金属箔に所
定の配線パターンを形成することにより得られる。これ
に用いられる絶縁性シートは耐熱性、寸法安定性などに
優れた特性が要求されるため、ポリイミドフィルムのよ
うな耐熱性樹脂フィルム、耐熱性合成繊維をバインダー
で結合させた乾式または湿式不織布、耐熱性合成パルプ
と耐熱性合成繊維の混抄またはガラスクロスやガラスペ
ーパーに耐熱性樹脂を含浸、硬化させたものが知られて
おり、これらは要求性能やコストに応じて選択され、使
用されている。
イミドフィルムは耐熱性が良好であるものの、耐湿性、
寸法安定性が劣り、高価であるという欠点がある。
く、かつ樹脂含浸工程に耐える強度の優れたシートを得
るにはバインダーが必要となる。このとき主体となる繊
維が耐熱性に優れていても、バインダーが耐熱性に劣る
という欠点があり、また樹脂含浸工程に支障をきたさな
い強度を得るためには、多量のバインダーを必要とし、
樹脂含量が低下するという欠点がある。またガラスクロ
スやガラスペーパーは樹脂含浸性に優れるものの、樹脂
硬化シ−トの寸法安定性が劣るという欠点がある。
短繊維、特にパラ系のものは耐熱性、寸法安定性に優れ
ており、該繊維を主体としたシ−トが提案されている。
該繊維のバインダ−として、低配向ポリエステル短繊維
を用いるもの(特開昭62−274689号公報、特開
昭62−2626号公報)、熱可塑性ポリマーのミクロ
フィブリル化物とアラミッド系パルプ(アラミッド繊維
を摩砕してフィブリル化させた物またはフィブリッド)
を用いたもの(特開昭63−35900号公報)、アラ
ミッド繊維状結合材(パルプ状芳香族ポリアミド)と熱
可塑性耐熱性ポリマーの繊維状結合材用いたもの(特開
昭61−170089号公報、特開昭60−26062
6号公報)が開示されている。芳香族ポリアミドに比
べ、ポリエステルは耐熱性、寸法安定性が劣り、熱可塑
性ポリマーも耐熱性、寸法安定性が劣り好ましくない。
はそのフィブリル化物、あるいはそのいずれか一方と、
さらにメタ系芳香族ポリアミドのフィブリッドを用いた
もの(特開昭60−207216号公報)が開示されて
いるが、パラ系芳香族ポリアミドに比べ、耐熱性、寸法
安定性に劣るメタ系芳香族ポリアミドが用いられており
好ましくない。
方向、横方向の寸法安定性には優れるものの、厚み方向
の寸法安定性において、織布に劣るという欠点があっ
た。これは、繊維を2次元には配置できるが、厚み方向
にも配置することが、従来の方法では困難であったこと
に起因する。
に交絡した例としては、1985年Tappi Nonwoven Sym
posium 要項集に、エアレイ法により形成されたウェブ
を用い、交絡を行う方法が記載されている。このシート
は強度も大きく、繊維の耐熱性を活かし、耐炎化シート
としては優れた性能を有している。しかしながら、湿式
法に比べ、エアレイ法で得られれたウェブは、地合の点
で劣る。また、微細繊維の配合が困難で面質が劣る。
であり、耐熱性はもちろん、電気的特性、寸法安定性に
優れた耐熱シート、特にプリント配線板用に適したシ−
トを提供することを目的とする。
を解決するため鋭意研究を行った。その結果、主鎖に芳
香族基を有する芳香族ポリアミド短繊維とさらに芳香族
ポリアミドのミクロフィブリル化物を使用することによ
り、坪量のふれや地合むらが少なく、均一な耐熱性シー
トが得られることが見いだされた。更に上記ミクロフィ
ブリル化物と併用し芳香族ポリアミドのパルプ状物を配
合することにより、同様の効果が有ることを見いだし
た。また、耐熱性樹脂が均一に含浸され、寸法安定性、
特に厚み方向の寸法安定性に優れた耐熱シートが得られ
ることが見いだされた。本発明は以上の知見により達成
されたものである。
ポリアミド短繊維と繊維径0.7μm以下にフィブリル
化された芳香族ポリアミドのミクロフィブリル化物より
なる2成分、または該2成分にさらに繊維径が0.7μ
mより大きなパルプ状芳香族ポリアミドよりなる3成分
を含有し、これらの2成分、または3成分が3次元的に
交絡した耐熱シートである。また、耐熱性樹脂を含有す
る上記の耐熱シートである。
アミド短繊維と繊維径0.7μm以下にフィブリル化さ
れた芳香族ポリアミドのミクロフィブリル化物よりなる
2成分、または該2成分にさらに繊維径が0.7μmよ
り大きなパルプ状芳香族ポリアミドよりなる3成分を含
有するスラリーを調整し、湿式抄造法により抄造したウ
ェブを単層あるいは複数層積層し、水流で交絡すること
を特徴とする耐熱シートの製造法である。さらには、水
流交絡前あるいは後に、耐熱性樹脂を含浸、乾燥し、水
流交絡後に硬化することを特徴とする耐熱シートの製造
方法である。
用いる主鎖に芳香族基を持つ芳香族ポリアミドとは芳香
族ジカルボン酸またはその酸クロライドあるいは芳香族
ジカルボン酸およびその酸クロライドと、芳香族ジアミ
ンを主成分とするホモポリマーまたはコポリマーであ
る。芳香族ジカルボン酸および芳香族ジアミンは各々メ
タ体とパラ体をとり得る。得られたシートの寸法安定性
に優れる点から、パラ体が好ましく、具体例としてはポ
リーPーフェニレンテレフタルアミド、またはポリーPーフ
ェニレン・3,4′-ジアミノジフェニルエーテル・テ
レフタルアミドがあげられる。
の、繊度は1〜6デニール(以下dと略記)、繊維長は
5mm以上が好ましい。繊維長が5mmより短いと、交絡が
困難である。
フィブリル化物は特開昭56−100801号公報に示
されているように、一般の製紙工程で用いられているリ
ファイナーによる処理とは異なり、均質化装置を用いて
ミクロフィブリル化したものである。すなわち、水に分
散させた芳香族ポリアミド繊維のスラリ−をその前後に
200kgf/cm2以上の圧力差を設けたオリフィスを高速
で通過させ、直ちに減速することによりスラリ−粒子に
せん断力を加えると、芳香族ポリアミド繊維が繊維軸の
方向に縦分割されたミクロフィブリル状になる。この工
程を繰り返すことにより得られた物である。具体的な例
としては、パラ系芳香族ポリアミド繊維(ケブラ−繊
維、デュポン社製)をミクロフィブリル化したティアラ
400(ダイセル社製)があげられる。
とは、芳香族ポリアミドポリマーからなるパルプ状物で
あり、繊維フィブリル化物、フィブリッドが好ましい。
フィブリル化物とは、繊維を磨砕して発生させたフィブ
リルをいう。フィブリッドとは特公昭40−9044号
公報に開示された方法で得られ、ポリマー溶液から高せ
ん断の元にポリマーの凝固剤に滴下し、凝固析出させた
繊維フィブリルや粒子を言う。
砕することまたはフィブリッドにすることではとうてい
得ることのできない微細な繊維径を有する。すなわち、
該ミクロフィブリル化物は繊維径が0.7μm以下と大
変微細になっているため、スラリー内でも、ミクロフィ
ブリル化物が主体繊維と絡むことで、フロック(繊維の
凝集)の形成を防止し、均一なスラリー調製が可能で、
抄造後のシートの坪量のふれや厚みのむらが少ない、地
合の良好なシートが得ることができる。また、繊維間の
絡みが大きいので、抄造後の湿紙強度が大きく、乾燥後
もシートのバインダーとしての効果が著しく、抄造後の
シートのハンドリングが容易である。
繊維間の交絡が緻密で、強度の大きいシートを得ること
が可能であるだけでなく、ミクロフィブリル化物によ
り、交絡後のシート表面の平滑性が向上する。さらに、
短繊維間に充填され、シートが密になる。
に比べ、繊維径が大きく、単独ではミクロフィブリル化
物程、強度の大きな抄造シ−トを形成することができな
いため、ハンドリングが困難で次の工程への移行が難し
い。むしろ、芳香族ポリアミドの短繊維とミクロフィブ
リル化物のスラリ−に混合することでミクロフィブリル
化物の歩留まりを向上させることができるという利点が
ある。
寸法安定性を持つが、これらの機能を阻害しない範囲で
あれば無機充填剤、無機繊維を混合しても良い。
ロフィブリル化物とを均一に分散混合し、通常の抄紙機
でウェブを形成後、高圧柱状水流で繊維を3次元的に交
絡し、乾燥することにより得られる。必要ならばカレン
ダー等で加熱下あるいは非加熱下で加圧し、さらに緻密
で平滑なシートを得ることができる。
の量はシート重量に対し5%〜40%で、さらに好まし
くは10%〜40%である。5%より少ないと抄造シー
ト強度が低下し、抄造シートのハンドリングが難しく、
交絡時の強度も弱く、樹脂含浸時にシートが切断してし
まう。40%より多くなると、抄造時の濾水性が悪くな
り抄紙工程上好ましくない。
アミドのミクロフィブリル化物の歩留まりを向上させる
ために混合し、このパルプ状芳香族ポリアミドの量は、
シート重量に対し、3%〜30%が好ましい。パルプ状
芳香族ポリアミドはミクロフィブリル化物に比べ、バイ
ンダーとしての機能が低く、単独で用いても効果は少な
いが、ミクロフィブリル化物と併用することで、バイン
ダーとしての機能だけでなく、抄造時、および交絡工程
でのミクロフィブリル化物のシート内での歩留まりを向
上させる効果もあった。このとき、パルプ状物とミクロ
フィブリル化物の合計量はシート重量の8%〜60%
で、好ましくは10%〜50%である。8%より少ない
と抄造シート強度が低下し、抄造シートのハンドリング
が難しく、交絡時の強度も弱く、樹脂含浸時にシートが
切断してしまう。60%より多いと濾水性が悪くなり好
ましくない。また、必要であれば、このパルプ状物を叩
解機で叩解し用いてもよい。
条件を述べる。上記のシートを単層あるいは複数枚積層
し、50〜200メッシュ程度の支持体上に載せ、上方
から水流を打ち込み繊維の3次元交絡を行う。
ズルの径は、交絡を強固に行い、地合を良好に保つため
に10〜500μmの範囲が好ましい。ノズルの間隔は
10〜1500μmが好ましい。
坪量、加工速度、水圧を考慮し、十分な交絡が得られる
範囲でノズルヘッドの数を変え用いることができる。ま
た、交絡回数も任意に選ぶことができる。
ることができるが、芳香族ポリアミドは繊維の剛性が大
きく、通常より高い水圧で交絡を行うことが好ましい。
この場合、50〜250kg/cm2が好ましい範囲であ
る。加工速度は15〜200m/分の範囲で用いること
が可能である。交絡の水圧が低いと十分な交絡が得られ
ない。また、水圧が必要以上に高いと地合が乱れたり、
シートが破損し好ましくない。
を上げて行くことにより、面質を阻害することがなく、
強固な交絡が可能になる。また、ノズル径およびノズル
間隔、あるいはいずれか一方を順次小さくすることも可
能で、やはり不織布の面質が向上する点から好ましい。
また、ノズルのヘッダーを回転運動させること、左右に
振動させること、あるいはウェブの支持ワイヤーを左右
に振動させることで、さらに面質を改良することも可能
である。さらに、交絡後、ノズルとウェブの間に40〜
100メッシュの金網を挿入し、柱状水流を散水化しウ
ェブに噴射することでも面質改良を行うことが可能であ
る。さらに、交絡終了直前あるいは、直前と2列前の水
圧を下げることでも容易に面質の向上を図ることが可能
である。
行うことができる。また、交絡を行った後、さらにシー
トを積層し、交絡を行うことも可能である。
た後、余分な水分を吸引あるいはウェットプレスなどの
方法で取り除いた後、エアードライヤー、エアースルー
ドライヤー、あるいはサクションドラムドライヤー等を
用い、乾燥を行うことができる。
脂としては、熱硬化性のポリエステルアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化
性樹脂があげられ、これら単独もしくは2種類以上を混
合して用いる。また、必要に応じて無機充填剤を配合し
た物を使用することができる。
法について述べる。抄造後乾燥し得られたシート、ある
いは交絡し得られたシートに、熱硬化性樹脂を含浸し、
溶媒を乾燥後、樹脂を硬化させればよい。樹脂溶液の含
浸は通常用いられる水平式あるいは垂直式の含浸機を用
いることができる。含浸後の乾燥も特別の手段を必要と
しない。乾燥時の含浸シ−トに粘着性があれば、適当な
工程で随意、離型シートを用いれば良い。含浸シートが
既に交絡されているならば、さらに、上記含浸シ−トを
複数枚重ねあわせ加熱加圧して一体化し、さらに硬化す
ることもできる。
浸、乾燥後、さらに積層し、樹脂含浸シート同士、ある
いは抄造乾燥シート、交絡シート等と交絡を行い、さら
に必要量の樹脂を含浸することは可能である。
するには、接着剤樹脂を介在させて積層できるが、接着
剤を用いることなく、シ−トが完全に硬化反応を終了す
る前に、金属箔を直接貼合わせた後、硬化させることも
できる。
や編布と積層し、一体化することも可能である。
香族ポリアミド短繊維に、芳香族ポリアミドのミクロフ
ィブリル化物を用い、繊維が3次元交絡したシートであ
る。芳香族ポリアミドの特性を生かし、耐熱性樹脂を含
浸、硬化したシートは電気的特性、耐熱性、寸法安定
性、特に厚み方向の寸法安定性に優れたプリント配線板
として有効に作用する。
るが、本発明は本実施例に限定されるものではない。実
施例において記載の部、%はすべて重量によるものであ
る。
法は次の通りである。抄造後のシートに関しては (1)坪量 (2)シートを抄造方向(縦)と抄造方向に対し直角方
向(横)の強度として、150mm、20mmの試料片を作
製し、スパン10cm、引張速度20cm/分で、試料片が
破断するまでの最大荷重を測定した。 樹脂含浸、熱圧加工後は (1)寸法変化率(熱膨張係数) 樹脂含浸、熱圧成型した試料をIPC FC241法に
より150℃、30分処理前後の寸法変化率を求めた。 (2)耐ハンダ性 JIS C6481により膨れ、色の変化を観察した。
ジアミン50モル%をヘキサメチルスルホルアミド(H
MPA)とN−メチルピロリドン(NMP)の混合溶媒
中て低温溶液重合させ、発生する酸は水酸化リチウムで
中和した。洗浄後、単離したポリーPーフェニレンテレフ
タルアミドのポリマーを20重量%硫酸に溶解し、90
℃に加熱した後、紡糸する。このとき、溶液をノズルか
ら1cmの空気層を通して、低温凝固浴中に吐出し、繊維
を形成させた。このようにして得られた繊度2dのトウ
を、繊維長20mmにカットし芳香族ポリアミド短繊維と
した。この短繊維80部を0.5%濃度で予備分散し、
ポリーPーフェニレンテレフタルアミドのミクロフィブリ
ル化物(ティアラ400、ダイセル化学社製)20部を
予め分散した水溶液中に加え、高分子ポリアクリルアミ
ド(粘剤)を加え、さらに撹拌し、水で希釈し、スラリ
ーを調整した。このスラリーを用い、円網抄紙機で坪量
50g/m2のシートを抄造、乾燥した。
00メッシュの支持体を上に配置し、下記の水流下、3
次元交絡を行った。ノズルヘッドを5ヘッド用いた。第
1ヘッドのノズルはノズル径120μm、ノズル間隔
1.2mm、2列で水圧100kgf/cm2、第2ヘッドはノ
ズル径120μm、ノズル間隔1.2mm、2列で水圧1
30kgf/cm2、第3ヘッドはノズル径120μm、ノズ
ル間隔0.6mm、2列で水圧150kgf/cm2、第4ヘッ
ドはノズル径100μm、ノズル間隔0.6mm、1列で
水圧140kgf/cm2、第5ヘッドはノズル径100μ
m、ノズル間隔0.6mm、1列で水圧100kgf/cm2で
ある。交絡は、まずパルプの層を上に向け行った。次に
裏面にも同様の処理を行った。交絡の速度は10m/分
で行った。この交絡シートをサクションスルードライヤ
ーを用い、130℃で乾燥を行い、シートを得た。表1
に測定結果を示す。
に、さらにパルプ状芳香族ポリアミド(ケブラーパル
プ、デュポン社製)10部加えシートを製造した。以下
実施例1と同じ条件で交絡を行った。表1に結果を示
す。
アミン25モル%、3,4’−ジアミノジフェニルエー
テル25モル%をNMP中で低温溶液重合し、ポリパラ
フェニレン・3,4’−ジアミノペニルエーテルテレフ
タルアミドのポリマーを得た。発生する酸は水酸化カル
シウムで中和した。重合原液を10重量%に希釈し、
1.5重量%塩化カルシウムを加え安定化させた溶液を
用い、可溶化助剤として50重量%の塩化カルシウムを
含む水性凝固浴中に吐出し、繊維化した。さらに脱溶
剤、洗浄、乾燥し、500℃で10倍に延伸熱固定し
た。このようにして得られた繊度1.5dのトウを、繊
維長15mmにカットし短繊維とした。 実施例1と同様
の方法で、シートを抄造し、交絡を行った。表1に結果
を示す。
ーで叩解し、パルプ状芳香族ポリアミドを製造した。こ
のパルプを実施例3の成分にさらに、混合し、実施例2
と同様の方法で、シートを抄造し、交絡を行った。表1
に結果を示す。
し、交絡処理は行っていない。表1に結果を示す。
に非常に優れたものであることが判る。また、同じ配合
でも、交絡がなされていないシートは強度的には劣った
ものとなる。
トリアジン樹脂(BTレジン、三菱ガス化学社製)のメ
チルエチルケトン溶液(固形分濃度60%)に含浸し、
過剰の樹脂をガラス製バーでしごいて樹脂付着を均一に
した。145℃で8分乾燥し、ついで該シートを4枚積
層し、175℃、20kgf/cm2で1時間熱圧成型し、耐
熱シートを得た。表2に結果を示す。
例5〜8の方法と同様に行った。表2に結果を示す。
0部を用い、シートを抄造した。エポキシ樹脂(エピコ
ート1001、油化シェル社製)100部、ジシアンア
ミド6部、ベンジルジメチルアミン0.4部、メチルエ
チルケトン67部からなるエポキシ樹脂溶液を調液し、
さらにメチルエチルケトンで20倍に希釈した溶液に含
浸し、120℃で10分乾燥した。樹脂付着量はシート
重量に対し、2重量%であった。このシートを2層積層
し、実施例1と同じ方法で交絡を行った。ただし、水圧
は第1ヘッドから第5ヘッドまで順に130、150、
180、160、100kgf/m2で行った。さらに、希
釈前の樹脂を含浸し、120℃で10分乾燥し、ついで
4枚積層し、170℃、20kgf/cm2で1時間熱圧成型
し、耐熱シートを得た。表2に結果を示す。
リアミド50部を用い、抄造シートを得ようと試みた。
このシート強度は非常に弱く、ハンドリングが困難であ
るばかりか、さらに樹脂を含浸し、熱圧成型しようと試
みたが、樹脂含浸シ−トがプレスにより破損し、耐熱シ
ートを得ることができなかった。
ートをつくり、クロスラッパーで積層し、連続的に水流
交絡を行った。水圧は実施例1と同様である。このシー
トを透過光でかざし、観察したところ、斑模様が見られ
地合が悪いことがわかる。また、手でシートを垂直方向
に押すと、厚みむらとみれれる、ごつごつしたところが
感じられる。このシートに実施例5〜8と同様の方法で
樹脂含浸を行い、耐熱シートを得た。表2に結果を示
す。
みならず、厚み方向にも優れた寸法安定性を示すことが
判る。これに対し、交絡されていないシートは、厚み方
向の寸法安定性が劣り、乾式法により得られたものは、
シート全体の寸法安定性が劣る。
芳香族ポリアミドのミクロフィブリル化物よりなり、3
次元交絡されたシートである。またさらにパルプ状芳香
族ポリアミドを含有するシートである。このシートは大
きな強度を示し、ハンドリングが容易である。さらに、
耐熱性樹脂を含浸、硬化したシートはプリント配線回路
板の電気絶縁層に有用な耐熱シートである。すなわち、
耐熱性、寸法安定性、特に厚み方向の寸法安定性に優れ
ている。そのため微細回路設計の点で大変好ましい。
Claims (3)
- 【請求項1】 主鎖に芳香族基を有する芳香族ポリアミ
ド短繊維と繊維径0.7μm以下にフィブリル化された
芳香族ポリアミドのミクロフィブリル化物よりなる2成
分、または該2成分にさらに繊維径が0.7μmより大
きなパルプ状芳香族ポリアミドよりなる3成分を含有
し、これらの2成分、または3成分が3次元的に交絡し
た耐熱シート。 - 【請求項2】 主鎖に芳香族基を有する芳香族ポリアミ
ド短繊維と繊維径0.7μm以下にフィブリル化された
芳香族ポリアミドのミクロフィブリル化物よりなる2成
分、または該2成分にさらに繊維径が0.7μmより大
きなパルプ状芳香族ポリアミドよりなる3成分を含有す
るスラリーを調整し、湿式抄造法により抄造したウェブ
を単層あるいは複数層積層し、水流で交絡することを特
徴とする耐熱シートの製造法。 - 【請求項3】 水流交絡前あるいは後に、耐熱性樹脂を
含浸、乾燥し、水流交絡後に硬化することを特徴とする
請求項2記載の耐熱シートの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP29822891A JP3026379B2 (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 耐熱シートおよびその製造法 |
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JP29822891A JP3026379B2 (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 耐熱シートおよびその製造法 |
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JPH05106191A JPH05106191A (ja) | 1993-04-27 |
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1991
- 1991-10-18 JP JP29822891A patent/JP3026379B2/ja not_active Expired - Fee Related
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