JP7282056B2 - 炭素繊維含有湿式不織布 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維含有湿式不織布に関する。
炭素繊維とマトリックス成分を複合化してなる炭素繊維強化複合材料は、金属材料に匹敵する強度・弾性率を持ち、金属材料よりも比重が小さいため、部材の軽量化を図ることができ、また、発錆の問題もなく、酸やアルカリにも強いという性質があることから、電子機器材料、電気機器材料、土木材料、建築材料、自動車材料、航空機材料、各種製造業で使用されるロボット、ロール等の製造装置の部品等で使用が拡大されている。
最も一般的な炭素繊維強化複合材料は、連続炭素繊維からなる長繊維織布、開繊織物、一方向性(UD)シート等の強化材と熱硬化性樹脂とを複合させた炭素繊維プリプレグを積層一体化した複合体であるが、力学的性を発現させるための積層の設計が難しい、均質材料ではない、成形加工時間が長い、高価である等の課題があった。
これらの課題を解決する方法として、不連続炭素繊維を含有する炭素繊維不織布を利用した不織布状炭素繊維プリプレグ、炭素繊維強化樹脂複合材料が提案されている(例えば、特許文献1~4参照)。炭素繊維を不織布化することで、設計を行いやすく、加工性を向上させることも可能となる。また、不織布製造においては、製造工程から発生した残材や炭素繊維強化複合材料からリサイクルされた不連続炭素繊維を安価な材料として活用することができる(例えば、特許文献5参照)。炭素繊維不織布には、乾式製法による炭素繊維含有乾式不織布と湿式製法(湿式抄造法)による炭素繊維含有湿式不織布がある。
一方で、炭素繊維強化複合材料の製造工程において、炭素繊維不織布に未硬化樹脂溶液や未硬化樹脂粉体などのマトリックス成分を浸透させ、成形する方法に適した強化材を提供するということに関しては、検討する余地が残されている。例えば、マトリックス成分を浸透させる含浸工程において、速やかにマトリックス成分が浸透されないことによる操業時間が増加する。また、炭素繊維の流動性不足・流動性ムラが原因となって、成形加工時に亀裂・破断、炭素繊維とマトリックスの隙間(ボイド)発生などの欠陥が発生し、歩留まりが低下する。さらに、得られる炭素繊維強化複合材料の力学的物性が不足する場合がある。
特表2013-519546号公報 特許第5309563号公報 再公表特許第2014/021366号 特開2014-47544号公報 特許第5347056号公報
本発明は、炭素繊維プリプレグや炭素繊維強化複合材料を製造する際に、マトリックス成分を速やかに浸透させ、炭素繊維が優れた成形流動性を示す炭素繊維含有湿式不織布を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するため鋭意研究を行った結果、以下の炭素繊維含有湿式不織布を発明するに至った。
すなわち本発明は以下の構成からならなる。
(1)繊維長が2~25mmの炭素繊維を30~98質量%を含有する炭素繊維含有湿式不織布であって、10本以上の炭素繊維で構成された、少なくとも一方の末端が先細りになったテーパー状繊維束を含有し、該炭素繊維含有湿式不織布内に含有されるテーパー状繊維束の数が500~15,000個/gであることを特徴とする炭素繊維含有湿式不織布。
(2)密度が0.12g/cm以上である(1)記載の炭素繊維含有湿式不織布。
(3)流れ方向と該流れ方向に対する45度ごとの4方向の引張強度において、該引張強度の最小方向に対する最大方向の引張強度の比が1~3である(1)又は(2)記載の炭素繊維含有湿式不織布。
本発明によれば、炭素繊維プリプレグや炭素繊維強化複合材料を製造する際に、マトリックス成分を速やかに浸透させ、炭素繊維が優れた成形流動性を示す炭素繊維含有湿式不織布を提供することができる。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布表面の光学写真である。テーパー状炭素束が曲がった状態で多数散在する様子が観察される。 図1のテーパー状繊維束を本発明の炭素繊維含有湿式不織布から、周囲の炭素繊維とともにはぎ取られた様子を示す光学写真である。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布は、繊維長が2~25mmの炭素繊維を30~98質量%を含有する炭素繊維含有湿式不織布であって、10本以上の炭素繊維で構成された、少なくとも一方の末端が先細りになったテーパー状繊維束を含有し、該炭素繊維含有湿式不織布内に含有されるテーパー状繊維束の数が500~15,000個/gであることを特徴とする。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布は、特定の繊維長の炭素繊維を用い、残存する未離解炭素繊維束を減量しつつ、少なくとも一方の末端が先細りになったテーパー状繊維束を、特定の割合で含有させることによって、マトリックス成分の浸透性に優れ、炭素繊維強化複合材料への成形加工時に炭素繊維の流動性に優れるという効果を達成できる。
本発明で用いる炭素繊維は、前駆体繊維の種類によって、PAN(ポリアクリロニトリル)系、ピッチ(等方ピッチ、異方ピッチ)系、フェノール系、レーヨン系などが工業化されている。本発明で用いられる炭素繊維は用途目的に応じて選択できる。
また、炭素繊維強化複合材料の製造工程から発生する炭素繊維プリプレグや炭素繊維強化複合材料の工程端材や不良部分、退役廃材を原料にして、常圧溶解法、亜臨界分解法、超臨界分解法、電解法、熱分解法、過熱水蒸気法等の再生処理方法によりマトリックス樹脂(熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を指す)を除去することで得られるリサイクル炭素繊維を利用することも可能である。
炭素繊維強化複合材料は、軽量である上に、比強度や比剛性が高いため、ゴルフシャフト、テニスラケット、釣竿などのスポーツ・レジャー用品に利用されている。また、最近では、翼や胴体などの大型航空機の主要構造部材にも使用されていて、市場規模が拡大している。この市場規模の拡大に伴い、製造工程で廃棄される炭素繊維強化複合材料の量も増大している。例えば、航空機の場合、安全性が非常に重要であるため、特に品質基準が非常に厳しく、炭素繊維強化複合材料の歩留まりは50~60%と言われる。すなわち、トリミングのため、廃棄される部位も少なくない。また、型に合わせて切断された炭素繊維プリプレグ、期限切れの未硬化状態、半硬化状態又は硬化状態の炭素繊維プリプレグも、廃棄される炭素繊維強化複合材料の一種であり、同様に大量に廃棄されている。かかる状況からリサイクルされた炭素繊維を積極的に利用することは、環境負荷の軽減の観点からも好ましい。また、リサイクルされた炭素繊維は不連続炭素繊維となるため、不織布の材料として適している。
本発明において、炭素繊維の繊維長は2~25mmであり、3~20mmであることがより好ましい。炭素繊維の繊維長が2mmより短いと、湿潤ウェブの強度が弱くなり、抄紙ワイヤーからのピックアップにおいて、湿潤ウェブの切断が発生する。また、得られる炭素繊維強化複合材料の力学的物性が劣る。繊維長が25mmより長いと、水分散時に繊維同士のもつれが発生し、炭素繊維強化複合材料の欠点となり、力学的特性が低くなる。また、水分散時の分散濃度を極端に低くする必要があり、生産性が低下する。
炭素繊維の含有量は、炭素繊維含有湿式不織布に対して30~98質量%であり、50~98質量%であることがより好ましい。炭素繊維の含有量が30質量%未満の場合、炭素繊維強化複合材料の力学的特性が不足する。また、炭素繊維の含有量が98質量%を超えると、炭素繊維含有湿式不織布の力学的物性が不足し、炭素繊維が脱落するため、マトリックスの含浸工程において、炭素繊維含有湿式不織布が破損し、好ましくない。
本発明において、炭素繊維の繊維径は3~20μmであることが好ましく、5~15μmであることがより好ましい。炭素繊維の繊維径が3μmより細い場合、湿式抄造法の工程において水分散時の分散濃度が極端に低くなり、生産性が低下する場合がある。炭素繊維の繊維径が20μmより太い場合、該工程での湿潤ウェブの保水が悪く、抄紙ワイヤーからのピックアップが悪くなる場合がある。
含浸加工においてマトリックス成分を速やかに浸透させ、繊維流動性に優れた炭素繊維含有湿式不織布を得るためには、原材料である未解繊繊維束を減少させ、かつ過度に解繊することで繊維間の摩擦の発生個所を増加させないように、図1~2に示すような弱解繊され末端がテーパー状である繊維束を特定の本数を存在させることにより、本発明の炭素繊維含有湿式不織布を得ることができる。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布は湿式抄造法によって製造される。炭素繊維含有湿式不織布に用いられる炭素繊維としては、チョップとも呼ばれ、連続繊維が引きそろえられ収束されたフィラメントの束をロータリーカッター、ギロチンカッター、格子状の金型等によって等長又は斜め(バイアス状)にカットされた束状の炭素繊維(未解繊繊維束)が使用される。未解繊繊維束とは、長さ方向に対して末端がおおよそ直角に揃った形状でカットされた繊維束又は長さ方向に対し斜めにカットされた繊維束である。
未解繊繊維束を水中に投入し、機械的なシェアを加えることで、水中で解繊し、必要に応じて、分散剤、消泡剤、親水化剤、帯電防止剤、高分子粘剤、離型剤等の薬品を添加し、水分散スラリーを調成する。得られた水分散スラリーから、長網、円網、傾斜ワイヤー等のネット状支持体(抄紙ワイヤー)を持つワイヤーパートが単独又は、同種若しくは異種の2以上のワイヤーパートがオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機等を使用し、湿潤ウェブを形成したのち、脱水、乾燥の工程を経て、炭素繊維含有湿式不織布を製造することができる
本発明では、水分散スラリーの調成は、抄紙機の調成工程で一般的に設置されている撹拌機(例えばパルパー、ミキサー、マシンチェスト、往復反転式撹拌機)での撹拌により解繊処理を行うことができる。
本発明においては、未解繊繊維束の解繊工程において、解繊時の水分散濃度、撹拌機の撹拌速度、付与する薬品の種類・数量などを調整することによって、未解繊繊維束の解繊状態を調整することができる。所望する水分散スラリーが得られた場合、解繊状態を安定化させる方法としては、繊維にかかる機械的な打撃を抑制するため、ポリアクリルアミドなどを添加し、水分散スラリーを増粘することによって、過度な解繊が進まないように調整することができる。
上記の撹拌操作のみでは未解繊繊維束が多数残存する場合、短時間かつ弱い打撃条件であれは、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、コニカルリファイナー等の高速回転せん断型分散機を使っての解繊処理を行うことができる。
上記解繊工程により、未解繊繊維束の残数を極力減量させ、少なくとも一方の末端がテーパー状繊維束を発生させることができる。
未解繊繊維束では、繊維同士が線として密着しているため、複数本の繊維による未解繊繊維束間にはマトリックス成分が浸透しにくく、炭素繊維強化複合材料に成形した場合、繊維の流動性には好影響を与えるものの、ボイド発生の原因となり、炭素繊維強化複合材料の力学的物性が低下する場合がある。
本発明において、テーパー状繊維束とは、図1及び図2に示される10本以上の炭素繊維で構成された、少なく一方の末端が先細りになったテーパー形状に解繊された繊維束状の形態を残すものを指す。炭素繊維の本数が10本未満の場合は、解繊が進み、成形時の流動性に寄与しないため、解繊された繊維として扱う。テーパー状繊維束は、上記の未解繊繊維束が撹拌機の打撃によって緩むことによって、分離された炭素繊維が繊維束の両末端方向にずれてゆくことによって発生する。炭素繊維のずれが複数本発生することによって、テーパー状として視認されるようになる。また、これらテーパー状繊維束は、図1に示すように、不織布内においては、直線状ではなく、曲がった状態で存在していることからも、未解繊繊維束とは簡単に見分けがつく。また、曲がった状態で存在していることから、テーパー状繊維束の繊維間ではなんらかの解繊が起こっている(すなわち、マトリックス成分が浸透するレベルの隙間が発生しているために曲がる)と考えられる。
このような状態のテーパー状繊維束の長さは、もともとの原材料である未解繊繊維束の炭素繊維の繊維長に対して、見かけ上1.5倍以上であることが好ましい。テーパー状繊維束の長さが1.5倍未満の繊維束は、未解繊繊維束が内在しているものとして、未解繊繊維束と判断した。また、末端だけがばらけて、茶せん状となってはいるが、直線状で曲がっていない状態の繊維束も、未解繊繊維束と判断した。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布内に含有されるテーパー状繊維束の数は、炭素繊維含有湿式不織布に対し、500~15,000個/gであり、1,000~10,000個/gであることがさらに好ましい。500個/gより少ないと、解繊が進んでいるため、繊維同士の摩擦が発生しやすい。したがって、マトリックス成分含浸後の炭素繊維の流動性が悪くなり、破断やワレが発生し、好ましくない。15,000個/gを超える場合、該テーパー状繊維束同士が絡み、もつれなどが発生しやすく、やはり、炭素繊維の流動性が不均一な部分が発生し、好ましくない。テーパー状繊維束の数は、炭素繊維含有湿式不織布中をルーペで観察してカウントしたテーパー状繊維束の総数を、観察した炭素繊維含有湿式不織布の質量で除することによって求めた。
テーパー状繊維束の個数は、5cm角にトリミングした炭素繊維含有湿式不織布から、ピンセットを使い、複数の折り重なるように堆積しているテーパー状繊維束を周囲の解繊されている炭素繊維ごと剥ぎ取り、ルーペにより目視できるものを500個分採取して測定した。500個分を剥ぎ取った部分の合計質量で500を除し、質量1g当たりの個数を計算によって求めた。
残存する未解繊繊維束については、目視できる未解繊繊維束を構成する炭素繊維の本数は10本以上のもので、炭素繊維含有湿式不織布内における該未解繊繊維束の残存個数は50個/g以下が好ましい。50個/gより多いと、未解繊繊維束の部分にマトリックス成分の浸透むらが発生し、力学的物性が低下する場合がある。
未解繊繊維束はピンセットを使うと、比較的簡単に分離できる。このことからもテーパー状繊維束と区別をすることができる。5cm角にトリミングした炭素繊維含有湿式不織布から、ピンセットを使い、ルーペにより目視できる未解繊繊維束を分離して、5cm角の炭素繊維含有湿式不織布の質量で除することで、質量1g当たりの個数を計算によって求めることができる。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布の目付(JIS L 1913:2010 6.2記載の単位面積当たりの質量準拠法)は10~350g/mが好ましく、30~300g/mがさらに好ましい。10g/m未満の場合、抄紙ワイヤーからのピックアップが困難で、安定して炭素繊維含有湿式不織布を得られない場合がある。目付が350g/mを超えると、抄造限界を超え、安定して炭素繊維含有湿式不織布を得ることができない場合がある。なお、通常、繊維束が残らない水分散スラリーでは、欠点なく抄紙できる目付の上限値が100g/m程度であるが、本発明においては、繊維束状で抄き上げるため、水分散スラリーの濾水度が高く、水引が良いため、抄紙できる目付の上限値が高くなっている。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布の密度は、上記目付を厚み(JIS L 1913:2010 6.1記載のA法準拠法)により除すことで求めることができ、0.12g/cm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.12~0.2g/cmである。密度が0.12g/cm未満では、炭素繊維含有湿式不織布内に空隙が多く存在することから、炭素繊維含有湿式不織布全体へのマトリックス成分の浸透が阻害される場合がある。空隙内にマトリックス成分を十分に浸透させるには、多量のマトリックス成分が必要となることから、得られる炭素繊維強化複合材料中に占める炭素繊維含有量が低下し、力学的物性が不足する場合がある。密度が0.2g/cmを超えると、炭素繊維間同士の摩擦が増え、炭素繊維の流動性が低下することによって、破れや亀裂が発生する場合がある。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布の引張強度(JIS L 1913:2010 6.3.1記載の準拠法)は流れ方向(不織布の製造方向)と該流れ方向に対する45度ごとの4方向の引張強度において、該引張強度の最小方向に対する最大方向の引張強度の比(最大方向/最小方向)が1~3であることが好ましく、1~2であることがさらに好ましい。
本発明における引張強度の比は、おもに炭素繊維間の摩擦によるところが大きく、繊維配向に左右される。炭素繊維の流動性は繊維配向に影響を受けるため、流動起点となる部分から各方向への引張強度の比を制御することが重要となる。このような状況から、引張強度の比が3を超えると、各方向における炭素繊維の流動性が不均一となり、ワレや亀裂が発生する場合がある。また、得られた炭素繊維プリプレグの積層方向に配慮する必要があり、トリミングが必要となって廃棄される部分が増加し、歩留まりが悪化する場合がある。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布においては、性能を阻害しない範囲で、炭素繊維含有湿式不織布に強度を付与する目的でバインダーを使用することができる。バインダーの種類としては、繊維状のもの、粉体状のもの、溶液状のものがあり、本発明では繊維状のものが好ましい。繊維状のものとしては、熱可塑性樹脂繊維、フィブリル化繊維などが例示される。
熱可塑性樹脂繊維としては、芯鞘繊維、並列繊維などの複合繊維、未延伸繊維、湿熱接着性バインダー繊維等が挙げられる。熱可塑性樹脂繊維は、抄紙機の乾燥工程において、ガラス転移温度又は溶融温度を超えた温度を加えることによって、繊維全体又は繊維の一部が炭素繊維の表面に溶着固化して強度を発現する。より具体的には、複合繊維としては、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ等が挙げられる。未延伸繊維としては、ポリエステル等の未延伸繊維が挙げられる。湿熱接着性バインダー繊維としては、非結晶性のポリビニルアルコール(ビニロン)繊維が挙げられる。
フィブリル化繊維としては、天然系セルロース繊維、溶剤紡糸セルロース繊維(テンセル(登録商標)、リヨセル(登録商標))等の再生セルロース繊維、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、芳香族ポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維などの高い結晶性を有する繊維を、ビーター、コニカルリファイナー、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、石臼型磨砕機(マスコロイダー(登録商標)等)、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、サンドミル等の各種叩解機や均質化装置を用い、機械的に粉砕して得られる、繊維の表面や繊維自体が非常に細かく割れ、分岐状になっている繊維で、少なくとも分岐末端の一部が繊維径1μm以下になっている繊維が挙げられる。
また、セルロース繊維のOH基を、TEMPO酸化処理、リン酸エステル化処理等によって変性させることで、電子的な反発を持たせて微細化を促進する方法、セルロース繊維の水分散液同士を衝突させる水中カウンターコリジョン装置による微細化方法などによって得られるナノサイズのセルロースファイバー(セルロースナノファイバー)も好ましいフィブリル化繊維として挙げられる。
フィブリル化繊維を用いることは、水分散スラリーの保水性が向上して、湿潤ウェブが抄紙ワイヤーからピックアップしやすくなり、また湿潤ウェブの強度が高くなって、次工程への移行が容易となることからも好ましい。ただし、過度の使用は、炭素繊維含有湿式不織布の高密度化を招き、炭素繊維の流動性が低下するため、その使用量には留意することが必要である。
本発明において、炭素繊維含有湿式不織布に使用するバインダーの含有量は1~30質量%が好ましく、2~20質量%がさらに好ましい。1質量%未満の場合、炭素繊維含有湿式不織布の力学的物性が不足し、炭素繊維含有湿式不織布を得ることができない。30質量%を超えると、成形加工時における炭素繊維の流動性が低下するため好ましくない。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布においては、性能を阻害しない範囲で、半合成繊維、熱可塑性樹脂繊維(繊維状のバインダーを除く)、熱硬化性樹脂繊維、無機繊維、セルロース繊維(フィブリル化繊維を除く)等を使用することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例において記載の部や百分率は断りのない限り、すべて質量によるものである。
(実施例1~4、8、比較例1~3、5)
炭素繊維(PAN系リサイクル炭素繊維、カーボンファイバーリサイクル工業社製、繊維径6.5μm)をパルパー及び往復回転式撹拌機アジター(登録商標)で解繊処理を行った。炭素繊維の解繊の状態は、該水分散スラリーを少量採取し、120メッシュ相当の金網に濾しとり、未解繊繊維束の残存状態とテーパー状繊維束の発生具合を確認しながら、解繊時間を調整することによって調整した。この後、ポリアクリルアミドを添加することによって増粘させて、テーパー状繊維束の発生個数を安定化させた水分散スラリーAを得た。
バインダーとして、溶剤紡糸セルロース繊維(レンチング社製、登録商標テンセル、1.4デシテックス、繊維長3mm)の水分散スラリーをダブルディスクリファイナーで、叩解したフィブリル化繊維(テンセル叩解品)又はポリビニルアルコールバインダー繊維(PVA繊維、クラレ社製、製品名:VPB107-1、繊維長3mm)を、パルパーにて分散処理を行い、水分散スラリーBを得た。
水分散スラリーAと水分散スラリーBを混合することで、水分散スラリーC1を得た。水分散スラリーC1を用い、固形分濃度として、0.05質量%となるように希釈し、傾斜短網ワイヤーのワイヤーパートを持つ抄紙機により、抄紙ワイヤー上に抄き上げ、余剰水分をプレス脱水により除去したのち、表面温度130℃のヤンキードライヤーにタッチロールを用い、300N/cmの圧力で圧着させて乾燥させることで、目標目付100g/mの炭素繊維含有湿式不織布を得た。表1に用いた炭素繊維の繊維長を示す。また、得られた水分散スラリーC1の配合を表1に示す。
なお、比較例3においては、炭素繊維の繊維長が2mmよりも短いため、抄紙ワイヤーからのピックアップ不良が発生し、連続生産ができず、後述する評価を実施することができる炭素繊維含有湿式不織布を得ることができなかった。また、比較例5においては、炭素繊維が多すぎて、バインダーの部数が少なく、強度が弱く、良好な炭素繊維含有湿式不織布を得ることができなかった。
(実施例5~7、比較例4)
ガラス繊維(巨石集団社製、繊維径11μm、繊維長9mm)を水中に投入し、分散剤及び消泡剤を添加し、パルパーにて分散処理を行い、水分散スラリーDを得た。これを水分散スラリーAに混合したのち、水分散スラリーBを実施例1と同様の方法で混合することで、水分散スラリーC2を得た。水分散スラリーC2を用い、実施例1と同様の方法で、目標目付100g/mの炭素繊維含有湿式不織布を得た。表1に用いた炭素繊維の繊維長を示す。また、得られた水分散スラリーC2の配合を表1に示す。
なお、比較例4においては、炭素繊維の繊維長が25mmよりも長いため、炭素繊維のもつれが多発し、炭素繊維の含有量を減らし、ガラス繊維の含有量を増やしたが、炭素繊維のもつれは改善せず、後述する評価を実施することができる炭素繊維含有湿式不織布を得ることができなかった。
(実施例9)
実施例2の配合により得られた湿潤ウェブを乾燥させる際、130℃雰囲気下にて、エアドライヤーを用いる以外は、実施例2と同じ方法で炭素繊維含有湿式不織布を得た。
(実施例10~11)
実施例2の配合により得られた湿潤ウェブを乾燥させる際、ヤンキードライヤーとタッチロールの圧力を700N/cm(実施例10)、900N/cm(実施例11)に増圧する以外は、実施例2と同じ方法で炭素繊維含有湿式不織布を得た。
(比較例6)
実施例2で使用した炭素繊維を、旋回流式ジェット気流解繊装置を用いて解繊した。引き続き、バインダーとして、芯鞘型ポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE)複合繊維(ダイワボウポリテック社製、NBF-H、繊維長6mm)30部を炭素繊維70部に追加して、空気流により解繊して繊維混合物を得た。該繊維混合物を用い、エアレイド法によりエアレイドウェブを形成し、メッシュ状コンベヤネットの間に挟みこみ、そのままエアドライヤーにて150℃の温度で熱処理を行い、目標目付100g/mの炭素繊維含有不織布を得た。
上記実施例及び各比較例で得られた炭素繊維含有(湿式)不織布を以下の方法で評価を行い、物性及び評価結果を表1に示した。なお、本発明において、特に記載のない限り、物性及び評価は、25℃、50%RHの条件で行った。
<樹脂浸透性評価>
炭素繊維含有(湿式)不織布の片面から、マトリックス成分として使用される熱硬化性樹脂として、炭素繊維含有(湿式)不織布質量の二倍量のエポキシ系樹脂(10部のプレニー技研社製GM-6800に対し、硬化剤3部を添加し、硬化剤配合後の粘度505cps(505mPa・s)に調整したもの)を塗布して、裏面への熱硬化性樹脂の浸透状態を観察し、下記〇、△、×の基準で評価した。〇及び△を浸透性ありとした。結果を表1に示す。
〇 裏面への樹脂浸透が目視で明瞭で観察される。
△ 裏面への樹脂浸透は不明瞭であるが、観察される(不織布の色の変化が観察される)。
× 裏面には、樹脂浸透が見られない。
<炭素繊維強化複合材料加工>
炭素繊維含有(湿式)不織布に対し、<樹脂浸透性>評価で用いた熱硬化性樹脂をマトリックス成分として、炭素繊維含有(湿式)不織布34部に対し、マトリックス成分66部を塗布した後、9枚を90度方向に交互に積層したもののプレス成形後の厚みが約2mmとなるように、120℃、5MPaにて成形プレスを実施することで、炭素繊維強化複合材料を得た。JIS K 7074:1988による3点曲げ法により、炭素繊維強化複合材料の曲げ強度を測定することで評価を行った。
<成形流動性評価>
<炭素繊維強化複合材料加工>と同様の方法でマトリックス成分を浸透させた炭素繊維含有(湿式)不織布を、幅2mm、長さ50mmのスリットを持つステンレス製の上板とスリットを持たないステンレス製の下板の間に挟み、プレス成形後の厚みが約2mmとなるように、120℃、5MPaにて成形プレスを実施した。その際、スリットに形成されるリブ(凸部分)高さを測定することで、成形流動性の評価を行った。下記〇、△、×の基準で評価し、〇及び△を成形性流動性が良好とした。結果を表1に示す。
〇:リブの高さが3mmより高い。
△:リブの高さが0.5~3mm。
×:リブの高さが0.5mm未満。
Figure 0007282056000001
表1の結果から、繊維長が2~25mmの炭素繊維を30~98質量%を含有し、10本以上の炭素繊維で構成された、少なくとも一方の末端が先細りになったテーパー状繊維束を含有し、該炭素繊維含有湿式不織布内に含有されるテーパー状繊維束の数が500~15,000個/gである炭素繊維含有湿式不織布は、樹脂浸透性が良好で、炭素繊維強化複合材料の曲げ強度も大きく、成形流動性にも優れていることが分かる。比較例1においては、テーパー状繊維束の数が少ないため、樹脂浸透性が悪く、曲げ強度も低かった。比較例2においては、テーパー状繊維束の数が多すぎるため、炭素繊維のもつれによる結束が多発し、良好な炭素繊維含有湿式不織布が得られず、樹脂浸透性が悪く、炭素繊維強化複合材料の曲げ強度も小さく、成形流動性も劣っていた。
実施例4においては、炭素繊維の繊維長が短くなると、抄紙ワイヤーからピックアップし難くなるが、バインダー(テンセル叩解品)を増量したことにより、ピックアップが安定した。
実施例5~7において、炭素繊維の繊維長が長くなると、炭素繊維含有湿式不織布に凹凸が発生しやすく、炭素繊維がもつれて結束が発生しやすくなるので、炭素繊維の含有量を減らし、他の繊維(ガラス繊維)の含有量を増やすことによって、炭素繊維のこれら欠点を改善することができた。
実施例2、実施例9~11において、密度が0.12g/cm以上である実施例2、10及び11の炭素繊維含有湿式不織布は、密度が0.12g/cm未満である実施例9の炭素繊維含有湿式不織布と比べ、炭素繊維強化複合材料の曲げ強度が大きいか、又は、成形流動性に優れており、良好な炭素繊維含有湿式不織布を得ることができることが分かる。
比較例6のエアレイド法で製造した炭素繊維含有不織布は、テーパー状繊維束が無く、樹脂浸透性が悪く、炭素繊維強化複合材料の曲げ強度も小さかった。
(実施例12~16)
実施例2の水分散スラリーC1を用い、往復振動式角型手抄装置(熊谷理機工業製、寸法25cm×25cm)にて、振動回数を調整することで繊維配向を調整し、目標目付100g/mの炭素繊維含有湿式不織布を得た。得られた炭素繊維含有湿式不織布の物性と評価結果を表2に示す。
<成形流動性(異方性)評価>
得られた炭素繊維含有湿式不織布を用いた上記<成形流動性評価>と同様の方法でリブの形成状態を確認した。ただし、炭素繊維含有湿式不織布の積層は流れ方向を揃えることで実施し、スリットとの並行方向は、炭素繊維含有湿式不織布の強度が最大を示す方向と、最小を示す方向とし、それぞれの場合でのリブの高さの差を比較し、下記〇、△、×の基準で評価した。
○:リブの高さの差が1mm未満であるもの。
△:リブの高さの差が1mm~3mm以下である。
×:リブの高さの差が3mmを超える。
Figure 0007282056000002
実施例12~15においては、炭素繊維含有湿式不織布の引張強度比が1~3の場合、成形流動性に大きな異方性はなく、積層方向を調整する必要がない。実施例16においては、引張強度比が3を超える場合、リブ高さの差が3mmを超える。等方性を要する成形体を製造する際に、積層方向を調整すれば、良好な炭素繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明の炭素繊維含有湿式不織布は、電子機器材料、電気機器材料、土木材料、建築材料、自動車材料、航空機材料、及び各種製造業で使用される製造装置、ロボット、ロール等の製造部品等に利用される炭素繊維強化複合材料の強化材として利用可能である。
1.テーパー状繊維束
2.未解繊繊維束

Claims (3)

  1. 繊維長が2~25mmの炭素繊維を30~98質量%を含有する炭素繊維含有湿式不織布であって、10本以上の炭素繊維で構成された、少なくとも一方の末端が先細りになったテーパー状繊維束を含有し、該炭素繊維含有湿式不織布内に含有されるテーパー状繊維束の数が500~15,000個/gであることを特徴とする炭素繊維含有湿式不織布。
  2. 密度が0.12g/cm以上である請求項1記載の炭素繊維含有湿式不織布。
  3. 流れ方向と該流れ方向に対する45度ごとの4方向の引張強度において、該引張強度の最小方向に対する最大方向の引張強度の比が1~3である請求項1又は2記載の炭素繊維含有湿式不織布。
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