JP2003116539A - アスコルビン酸オキシダーゼの安定化法 - Google Patents

アスコルビン酸オキシダーゼの安定化法

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JP2003116539A
JP2003116539A JP2001315396A JP2001315396A JP2003116539A JP 2003116539 A JP2003116539 A JP 2003116539A JP 2001315396 A JP2001315396 A JP 2001315396A JP 2001315396 A JP2001315396 A JP 2001315396A JP 2003116539 A JP2003116539 A JP 2003116539A
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Japan
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asod
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ascorbic acid
acid oxidase
stabilizing
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Kazuhiko Shimoji
一彦 下地
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Kikkoman Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】アスコルビン酸オキシダーゼを含む溶液に
糖アルコールを添加することを特徴とするアスコルビン
酸オキシダーゼの安定化法及び糖アルコールがキシリト
ール、マンニトール、ソルビトール、アラビニトール、
エリスリトール、ガラクチトール、イノシトール及びリ
ビトールから選ばれた一種以上である前記のアスコルビ
ン酸オキシダーゼの安定化法。 【効果】本発明によれば、長期保存に優れた、ASOD
の溶液を得ることができる。生化学診断用試薬におい
て、液状化試薬が主流である現在、本発明のように液状
で安定な試薬は、極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスコルビン酸オ
キシダーゼの安定化法に関する。
【0002】
【従来の技術】アスコルビン酸オキシダーゼ(EC1.
10.3.3、以下、ASODと略称する。)は、以下
の反応を触媒する酵素である。
【0003】従来、ASODの安定化法としては、例え
ば、1)ASODを含有する溶液に、金属又は陽性の塩
基性基及び陰性の酸基からなる化合物、もしくは該化合
物とカタラーゼ及び/又はパーオキシダーゼと酸化性色
素カップラーを併用して添加することを特徴とするAS
ODの安定化法(特公平8−15430号公報参照)、
2)ASODを0.1乃至1000U/ml及びカルシ
ウムイオン又はヨウ素イオンを0.01乃至100mM
の範囲で含むことを特徴とするASODの安定化法(特
開平9−19297号公報参照)等が知られている。
【0004】しかしながら、生化学診断に使用する試薬
において、試薬中に含まれる、金属又は陽性の塩基性基
及び陰性の酸基からなる化合物の濃度が高くなると、発
色反応への影響が大きくなり、測定の精度が低下し、又
測定の信頼性が低下する危険性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ASODの
安定法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、上
記課題を解決するため、種々検討を行なった結果、AS
ODの溶液中に糖アルコールを添加することにより、上
記欠点を解消し、かつ、ASODの安定性を向上させる
ことができること等を知見し、本発明を完成した。すな
わち本発明は、アスコルビン酸オキシダーゼを含む溶液
に糖アルコールを添加することを特徴とするアスコルビ
ン酸オキシダーゼの安定化法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるASODとして
は、例えば、植物、微生物等起源の任意のASODが挙
げられる。本発明のASODを含む溶液としては、AS
ODを含有する溶液であれば、特に制限はなく如何なる
性状を有する溶液でも適用される。具体的には、ASO
Dを水又は緩衝液に溶解して得られる液状ASOD及び
従来公知のASODを含有する液状の生化学診断用試薬
等が挙げられる。
【0008】なお、生化学診断用試薬としては、体液中
のクレアチニンを測定するに当たり、体液中に含まれる
クレアチンに、クレアチンアミジノヒドラーゼ、ザルコ
シンオキシダーゼ、カタラーゼを作用させ、クレアチン
から生成した過酸化水素を消去した後、次いで、体液中
のクレアチニンに、クレアチニンアミドヒドラーゼ、ク
レアチンアミジノヒドラーゼ、ザルコシンオキシダー
ゼ、ペルオキシダーゼ及び色原体を作用させて、クレア
チニンからクレアチンを生成させ、クレアチンからザル
コシンを生成させ、ザルコシンから過酸化水素を生成さ
せ、該過酸化水素を発色させた後、その発色強度を測定
することを特徴とする体液中のクレアチニン測定試薬が
挙げられる。
【0009】そして、アスコルビン酸オキシダーゼを含
む溶液に、例えば、キシリトール、マンニトール、ソル
ビトール、アラビニトール、エリスリトール、ガラクチ
トール、イノシトール及びリビトール等から選ばれた一
種以上の糖アルコールを添加、溶解し、均一化する。糖
アルコールの濃度は、例えば、0.01〜2.0%(以
下、糖アルコールの濃度は、W/V%を意味する。)、
好ましくは、0.1〜1.0%程度である。
【0010】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0011】実施例1 (保存安定性の高いASOD溶液の調製例)50mMリ
ン酸二水素カリウム−リン酸水素二カリウム(pH7.
0)にASOD (東洋紡績・社・製、ASO−31
2、カボチャ由来)20U/mLを含有する溶液を調製し
た。この溶液に安定化剤として、キシリトールを、無添
加(0.00%)(比較例)、0.01%、0.05
%、0.1%、0.5%、1.0%及び2.0%(W/
V)となる如く添加した。これらの溶液を、品温42℃
で保存し、2、4及び7日目にASODの残存活性を測
定した。その結果を図1に示した。図1において、キシ
リトールを添加しない場合(比較例)、42℃、7日間
の保存で(このような過酷な条件は、冷蔵庫で、1年間
保存した場合に相当する。)、41%の残存活性を示す
のに対して、キシリトールを0.01%から2.0%ま
で添加した場合、60%以上の残存活性を示した。キシ
リトール添加による、ASODの試薬溶液中での安定性
が示された。
【0012】実施例2 (ASODを含有する液状のクレアチニン測定試薬の調
製例)体液中のクレアチニンを測定するための、下記第
1試薬及び第2試薬から構成されるクレアチニン測定試
薬を調製した。
【0013】 第1試薬(以下、ASODを含有する液状のクレアチニン測定試薬という場合 がある。) ASOD 20 U/mL カタラーゼ 500 U/mL クレアチナーゼ 30 U/mL ザルコシンオキシダーゼ 10 U/mL TESバッファー 0.1 M、pH 7.0 N−エチル−N−(2−ヒドロキシ −3−スルホプロピル) −m−トルイジン(TOOS) 3.0 mM トリトンX−100 0.1 % 塩化カリウム 50mM
【0014】 第2試薬 4−アミノアンチピリン 4.0 mM クレアチニナーゼ 250 U/mL ペルオキシダーゼ 10 U/mL TESバッファー 0.1 M、pH 7.0 トリトンX−100 0.1 % 塩化カリウム 50mM
【0015】次いで、上記第1試薬(ASODを含有す
る液状のクレアチニン測定試薬)にキシリトールを、無
添加(0.00%)(比較例)、0.01%、0.05
%、0.1%、0.5%、1.0%及び2.0%(W/
V)となる如く添加し、本発明の「ASODを含有する
液状のクレアチニン測定試薬」を得た。
【0016】次いで、得られた第1試薬(ASODを含
有する液状のクレアチニン測定試薬)を、42℃で保存
し、2、4及び7日目にASODの残存活性を測定し
た。その結果を図2に示した。
【0017】図2の結果から、キシリトールを添加しな
い場合(比較例)、42℃、7日間の保存で、8.5%
の残存活性を示すのに対して、キシリトールを0.01
%から2.0%まで添加した場合、30%以上の残存活
性を示した。この結果から、本発明によれば保存安定性
の高い「ASODを含有する液状のクレアチニン測定試
薬」が得られることが判る。
【0018】実施例3 実施例2の第1試薬(ASODを含有する液状のクレア
チニン測定試薬)にマンニトール、ソルビトール及びキ
シリトールを、無添加(0.00%)(比較例)と0.
1%(W/V)となる如く添加し、本発明の「ASOD
を含有する液状のクレアチニン測定試薬」を得た。
【0019】次いで、本実施例で得られた第1試薬(A
SODを含有する液状のクレアチニン測定試薬)を、4
2℃で保存し7日目にASODの残存活性を測定した。
【0020】その結果、糖アルコールを添加しない場合
(比較例)、42℃、7日間の保存で、9.7%の残存
活性を示すのに対し、マンニトールを0.1%添加した
場合、38.7%、ソルビトールを0.1%添加した場
合、39.6%、キシリトールを0.1%添加した場
合、41.9%の残存活性を示した。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、長期保存に優れた、A
SODの溶液を得ることができる。生化学診断用試薬に
おいて、液状化試薬が主流である現在、本発明のように
液状で安定な試薬は、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたASOD溶液の42℃にお
けるASOD保存安定性を示す図である。
【図2】実施例2で得られた、「ASODを含有する液
状のクレアチニン測定試薬」の42℃におけるASOD
保存安定性を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスコルビン酸オキシダーゼを含む溶液
    に糖アルコールを添加することを特徴とするアスコルビ
    ン酸オキシダーゼの安定化法。
  2. 【請求項2】 糖アルコールがキシリトール、マンニト
    ール、ソルビトール、アラビニトール、エリスリトー
    ル、ガラクチトール、イノシトール及びリビトールから
    選ばれた一種以上である請求項1記載のアスコルビン酸
    オキシダーゼの安定化法。
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