JP2003116272A - 電源制御装置 - Google Patents

電源制御装置

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JP2003116272A JP2001308827A JP2001308827A JP2003116272A JP 2003116272 A JP2003116272 A JP 2003116272A JP 2001308827 A JP2001308827 A JP 2001308827A JP 2001308827 A JP2001308827 A JP 2001308827A JP 2003116272 A JP2003116272 A JP 2003116272A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省電力効果を向上させることができる電源制
御装置を提供する。 【解決手段】 定電圧制御部42は、発振制御部41を
制御して間欠発振動作を行わせることにより、機器の省
電力動作モード時に、電界効果トランジスタ44による
スイッチング動作を間欠的に行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機器に電源を供給
するための電源装置を制御する電源制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、機器の電源としてスイッチング電
源装置が多用されている。このようなスイッチング電源
装置を、通常動作モードと省電力動作モードとを有する
機器に用いる場合、従来は、電源制御装置によりスイッ
チング電源装置におけるスイッチング素子のデューティ
ー比を可変させ、省電力動作時には通常動作時よりも低
い出力電圧になるように制御していた。
【0003】一方、たとえば給湯装置においては、給湯
装置本体に設けられたスイッチング電源装置により、給
湯装置本体はもちろんのこと、台所や浴室などに配置さ
れた遠隔操作装置や、それら遠隔操作装置と同様の通信
仕様で給湯装置本体に接続された即出湯装置や洗濯注湯
装置、および給湯装置本体の遠隔操作装置とは異なる通
信仕様で給湯装置本体に接続され、各所に配置された床
暖房装置の遠隔操作装置などの各種装置に電源を供給し
ている。
【0004】そして、上記遠隔操作装置や上記各種装置
などの各端末装置は、通常動作モードから省電力動作モ
ードへの移行、および省電力動作モードから通常動作モ
ードへの復帰を、それぞれ独自に判断し、たとえば非使
用状態が所定時間継続した場合には、通常動作モードか
ら省電力動作モードへ移行して、表示装置などを非作動
状態にしていた。
【0005】すなわち、給湯装置のように、各端末装置
が独自の判断により動作モードを切り替える機器では、
機器本体および全ての端末装置が省電力動作可能な状態
であっても、電源制御装置が電源装置の出力電圧を省電
力動作用に低下させることは行っていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の電
源制御装置では、省電力効果が不十分であるという課題
があった。
【0007】すなわち、通常動作モードと省電力動作モ
ードとを有する機器において、省電力動作時には通常動
作時よりも低い出力電圧になるようにスイッチング電源
装置を制御するだけでは、スイッチング素子のスイッチ
ングロスを低減することができず、省電力効果が不十分
である。
【0008】また、各端末装置が独自の判断により動作
モードを切り替える機器において、機器本体および全て
の端末装置が省電力動作可能な状態のときに、電源装置
の出力電圧を低下させないので、省電力効果が不十分で
ある。
【0009】
【発明の開示】本発明は上記の点に鑑みて提案されたも
のであって、省電力効果を向上させることができる電源
制御装置を提供することを、その目的としている。
【0010】上記の課題を解決するため、本発明では、
次の技術的手段を講じている。
【0011】本発明の第1の側面によれば、通常動作モ
ードと省電力動作モードとを有する機器に電源を供給す
るためのスイッチング電源装置を制御する電源制御装置
であって、スイッチング電源装置は、トランスと、この
トランスの1次巻線に流れる電流をスイッチングするス
イッチング素子と、このスイッチング素子のスイッチン
グ動作を制御する発振制御手段とを有し、発振制御手段
を制御して間欠発振動作を行わせることにより、機器の
省電力動作モード時に、スイッチング素子によるスイッ
チング動作を間欠的に行わせる間欠発振制御手段を備え
たことを特徴とする、電源制御装置が提供される。
【0012】好ましい実施の形態によれば、発振制御手
段を制御することにより、機器の通常動作モード時と省
電力動作モード時とでスイッチング電源装置の出力電圧
を互いに異ならせ、省電力動作モード時には通常動作モ
ード時よりも低い電圧を出力させる出力電圧切替手段を
有する。
【0013】本発明の第2の側面によれば、機器本体
と、この機器本体の動作に関連する動作を行う任意数の
端末装置とを有する機器の電源装置を制御する電源制御
装置であって、機器本体および端末装置は、相互に通信
を行うための通信手段をそれぞれ有し、かつ、それぞれ
通常動作モードと省電力動作モードとを有し、電源装置
は、少なくとも機器本体に電源を供給し、通信手段を介
して得られる情報に基づいて、機器本体および端末装置
の全てが省電力動作モードで動作することが可能と判断
したときに、電源装置による供給電圧を通常動作時の電
圧から省電力動作時の電圧に低下させる出力電圧切替手
段を有する出力制御手段を備えたことを特徴とする、電
源制御装置が提供される。
【0014】好ましい実施の形態によれば、電源装置
は、トランスと、このトランスの1次巻線に流れる電流
をスイッチングするスイッチング素子と、このスイッチ
ング素子のスイッチング動作を制御する発振制御手段と
を有するスイッチング電源装置であり、出力制御手段
は、発振制御手段を制御して間欠発振動作を行わせるこ
とにより、省電力動作モード時に、スイッチング素子に
よるスイッチング動作を間欠的に行わせる間欠発振制御
手段を有する。
【0015】他の好ましい実施の形態によれば、省電力
動作モード時に、電源装置の出力電圧を検出し、その検
出電圧が異常であるか否かを判断する異常検出手段と、
異常検出手段により異常が検出されたときに、その旨を
報知する異常報知手段とを有する。
【0016】本発明の第3の側面によれば、機器本体
と、この機器本体の動作に関連する動作を行う任意数の
端末装置とを有する機器のスイッチング電源装置を制御
する電源制御装置であって、機器本体および端末装置
は、相互に通信を行うための通信手段をそれぞれ有し、
かつ、それぞれ通常動作モードと省電力動作モードとを
有し、スイッチング電源装置は、少なくとも機器本体に
電源を供給し、通信手段を介して得られる情報に基づい
て、機器本体および端末装置の全てが省電力動作モード
で動作することが可能と判断したときに、スイッチング
電源装置のスイッチング素子によるスイッチング動作を
間欠的に行わせる間欠発振制御手段を有する出力制御手
段を備えたことを特徴とする、電源制御装置が提供され
る。
【0017】好ましい実施の形態によれば、出力制御手
段は、機器本体および端末装置のうちのいずれかが通常
動作モードから省電力動作モードに移行したときに、通
信手段を介して得られる情報に基づいて、他の機器本体
および端末装置の全てが省電力動作モードで動作するこ
とが可能か否かを判断する。
【0018】他の好ましい実施の形態によれば、出力制
御手段によって機器本体および端末装置の全てが省電力
動作モードで動作することが可能であると判断されたと
きに、通信手段を介して機器本体および端末装置の全て
を省電力動作モードに移行させる省電力動作モード移行
指示手段を有する。
【0019】他の好ましい実施の形態によれば、電源装
置は、機器本体および端末装置の全てに電源を供給して
いる。
【0020】他の好ましい実施の形態によれば、端末装
置は、機器本体を遠隔操作するための遠隔操作装置を含
む。
【0021】他の好ましい実施の形態によれば、機器
は、給湯装置であり、機器本体は、給湯機能を有する給
湯装置本体であり、端末装置は、給湯装置本体から温水
を供給されることにより所要の機能を発揮する各種装置
を含む。
【0022】本発明の第1の側面によれば、間欠発振制
御手段が、発振制御手段を制御して間欠発振動作を行わ
せることにより、機器の省電力動作モード時に、スイッ
チング素子によるスイッチング動作を間欠的に行わせる
ので、スイッチングロスを低減できることから、省電力
効果を向上させることができる。
【0023】また、本発明の第2の側面によれば、出力
電圧切替手段が、通信手段を介して得られる情報に基づ
いて、機器本体および端末装置の全てが省電力動作モー
ドで動作することが可能と判断したときに、電源装置に
よる供給電圧を通常動作時の電圧から省電力動作時の電
圧に低下させるので、省電力効果を向上させることがで
きる。
【0024】また、本発明の第3の側面によれば、間欠
発振制御手段が、通信手段を介して得られる情報に基づ
いて、機器本体および端末装置の全てが省電力動作モー
ドで動作することが可能と判断したときに、スイッチン
グ電源装置のスイッチング素子によるスイッチング動作
を間欠的に行わせるので、省電力効果を向上させること
ができる。
【0025】本発明のその他の特徴および利点は、添付
図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明
らかとなろう。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施形態における電源
制御装置を備えた給湯装置の概略構成図である。この給
湯装置は、給湯装置本体1、複数のリモートコントロー
ラ2、および複数の端末装置3を備えている。給湯装置
本体1とリモートコントローラ2とは、2芯のケーブル
5により接続されている。給湯装置本体1と端末装置3
とは、2芯のケーブル6により接続されている。給湯装
置本体1は、通信部11、制御部12、電源制御部1
3、電源部14、および操作表示部15を備えている。
リモートコントローラ2は、通信部21、制御部22、
および操作表示部23を備えている。端末装置3は、通
信部31、制御部32、および操作表示部33を備えて
いる。
【0028】給湯装置本体1は、たとえば室外に設置さ
れており、リモートコントローラ2や端末装置3からの
要求に応じて給湯栓、浴槽、各種の端末装置3に給湯す
る。
【0029】リモートコントローラ2は、本明細書にお
いては端末装置の一種であって、たとえば台所、浴室、
居間などに設置されており、使用者の操作に基づく各種
の指示を給湯装置本体1に供給し、またリモートコント
ローラ2の操作に基づく各種の情報や給湯装置本体1か
らの各種の情報を報知する。
【0030】端末装置3は、たとえば床暖房装置、浴室
乾燥暖房装置、空気調和装置などであって、給湯装置本
体1からの給湯により機能の少なくとも一部を発揮す
る。
【0031】給湯装置本体1の通信部11は、ケーブル
5を介してリモートコントローラ2の通信部21と通信
を行い、ケーブル6を介して端末装置3の通信部31と
通信を行う。
【0032】給湯装置本体1の制御部12は、マイクロ
コンピュータなどを備えており、通信部11により受信
されるリモートコントローラ2や端末装置3からの要求
に応じて、給湯装置本体1の全体を制御するとともに、
給湯装置本体1の動作状況などの各種の情報を通信部1
1を通じてリモートコントローラ2や端末装置3に通知
する。
【0033】給湯装置本体1の電源制御部13は、制御
部12からの指令や電源部14の状況に応じて、電源部
14を制御する。
【0034】給湯装置本体1の電源部14は、スイッチ
ング電源装置からなり、給湯装置本体1の各部に電源を
供給するとともに、ケーブル5,6を介してリモートコ
ントローラ2や端末装置3にも電源を供給する。すなわ
ち、ケーブル5,6においては、電源電圧に信号が重畳
されて伝送される。
【0035】給湯装置本体1の操作表示部15は、キー
スイッチや発光ダイオードなどを備えており、試運転時
や保守点検時に主に作業員により利用される。
【0036】リモートコントローラ2の通信部21は、
ケーブル5を介して給湯装置本体1の通信部11と通信
を行う。
【0037】リモートコントローラ2の制御部22は、
マイクロコンピュータなどを備えており、リモートコン
トローラ2の全体を制御する。
【0038】リモートコントローラ2の操作表示部23
は、キースイッチや蛍光管アレイなどを備えており、使
用者の操作内容に応じた操作信号を出力したり、使用者
の操作内容に応じた情報や給湯装置本体1からの情報を
表示したりする。
【0039】端末装置3の通信部31は、ケーブル6を
介して給湯装置本体1の通信部11と通信を行う。
【0040】端末装置3の制御部32は、マイクロコン
ピュータなどを備えており、端末装置3の全体を制御す
る。
【0041】端末装置3の操作表示部33は、キースイ
ッチや発光ダイオードなどを備えており、使用者の操作
内容に応じた操作信号を出力したり、端末装置3の動作
状態などの情報を表示したりする。
【0042】図2は、電源制御部13および電源部14
の回路図である。商用電源57の一端は、ヒューズ56
を介してインダクタ48およびキャパシタ51のそれぞ
れ一端に接続されている。インダクタ48の他端は、キ
ャパシタ52の一端および全波整流器45の一方の入力
端に接続されている。商用電源57の他端は、キャパシ
タ51の他端およびインダクタ49の一端に接続されて
いる。インダクタ49の他端は、キャパシタ52の他端
および全波整流器45の他方の入力端に接続されてい
る。
【0043】全波整流器45の一方の出力端は、キャパ
シタ53およびトランス43の1次巻線43aのそれぞ
れ一端に接続されている。1次巻線43aの他端は、ス
イッチング素子としての電界効果トランジスタ44のド
レインに接続されている。電界効果トランジスタ44の
ゲートは、IC(integrated circuit)によって実現さ
れている発振制御部41の出力端に接続されている。電
界効果トランジスタ44のソースは、発振制御部41の
入力端および抵抗器50の一端に接続されている。
【0044】トランス43の2次巻線43bの一端は、
ダイオード47のアノードに接続されている。ダイオー
ド47のカソードは、キャパシタ55の一端および定電
圧制御部42の一方の入力端ならびに一方の出力端子5
8に接続されている。2次巻線43bの他端は、キャパ
シタ55の他端および他方の出力端子59ならびに定電
圧制御部42のグランドに接続されている。
【0045】トランス43のベース巻線43cの一端
は、ダイオード46のアノードに接続されている。ダイ
オード46のカソードは、キャパシタ54の一端および
発振制御部41の入力端に接続されている。定電圧制御
部42の一方の出力端は、発振制御部41の入力端に接
続されている。全波整流器45の他方の出力端は、キャ
パシタ53,54、抵抗器50、ベース巻線43cのそ
れぞれ他端および発振制御部41のグランドならびに定
電圧制御部42の他方の出力端に接続されている。
【0046】図3は、定電圧制御部42の回路図であ
る。図2の出力端子58に接続された一方の入力端子7
3は、抵抗器65および抵抗器66の一端に接続されて
いる。抵抗器65の他端は、ホトカプラ61の発光ダイ
オード61aのアノードに接続されている。発光ダイオ
ード61aのカソードは、キャパシタ64の一端および
シャントレギュレータ63のカソードに接続されてい
る。ホトカプラ61のホトトランジスタ61bのコレク
タは、一方の出力端子75に接続されている。ホトトラ
ンジスタ61bのエミッタは、他方の出力端子76に接
続されている。出力端子75,76は、発振制御部41
の入力端に接続されている。
【0047】抵抗器66の他端は、抵抗器67および抵
抗器70のそれぞれ一端に接続されている。抵抗器67
の他端は、抵抗器68および抵抗器69のそれぞれ一端
ならびにシャントレギュレータ63の制御端に接続され
ている。抵抗器69の他端は、キャパシタ64の他端に
接続されている。抵抗器70の他端は、トランジスタ6
2のコレクタに接続されている。トランジスタ62のベ
ースは、抵抗器71および抵抗器72のそれぞれ一端に
接続されている。シャントレギュレータ63のアノード
は、抵抗器68,71のそれぞれ他端およびトランジス
タ62のエミッタならびに他方の出力端子74に接続さ
れている。出力端子74は、図2の出力端子59に接続
されている。
【0048】抵抗器72の他端は、マイクロコンピュー
タ77の所定の出力ポートに接続されている。マイクロ
コンピュータ77は、図1の制御部12に備えられてい
る。すなわち、発振制御部41および定電圧制御部42
が電源制御部13を実現しており、電源制御部13の機
能の一部はマイクロコンピュータ77によって実現され
る。
【0049】次に動作を説明する。いま、給湯装置本体
1、リモートコントローラ2、および端末装置3の全て
が通常動作モードであるものとする。この状態では、電
源部14の出力端子58,59からたとえば15ボルト
の電圧が出力されている。この電圧は、給湯装置本体1
内部の各所に供給されるとともに、ケーブル5を介して
リモートコントローラ2に供給され、さらに、ケーブル
6を介して端末装置3に供給される。
【0050】このとき、マイクロコンピュータ77の所
定の出力ポートからは、抵抗器72を介してトランジス
タ62のベースにハイレベルの電圧が供給されている。
したがって、トランジスタ62がオンしており、定電圧
制御部42がこのような状態のときに、出力端子58,
59から15ボルトの電圧が出力されるように、定電圧
制御部42の各回路素子の定数が設定されている。
【0051】ここで、何らかの原因により出力端子5
8,59からの出力電圧が変動しようとすると、それに
応じてホトカプラ61の発光ダイオード61aを流れる
電流が変化し、それに応じて発光ダイオード61aから
出力される光量が変化する。これにより、ホトカプラ6
1のホトトランジスタ61bから出力される電流が変化
する。この電流は発振制御部41に供給され、発振制御
部41が、電界効果トランジスタ44によるスイッチン
グ動作のデューティー比を変化させる。この結果、出力
端子58,59からの出力電圧の変動が抑圧され、15
ボルトに維持される。
【0052】このように、定電圧制御部42は、負帰還
により出力端子58,59からの出力電圧を常に15ボ
ルトに維持する働きをしている。
【0053】ここで、リモートコントローラ2あるいは
端末装置3のいずれかが通常動作モードから省電力動作
モードに移行すると、その旨の情報が当該リモートコン
トローラ2あるいは端末装置3から給湯装置本体1に送
信される。これにより給湯装置本体1の制御部12は、
給湯装置本体1自身が省電力動作可能であるか否かを判
断し、省電力動作可能であれば、他の全てのリモートコ
ントローラ2および端末装置3に対して、省電力動作可
能であるか否かを問い合わせる。また、給湯装置本体1
自身が通常動作モードから省電力動作モードに移行した
ときも、全てのリモートコントローラ2および端末装置
3に対して、省電力動作可能であるか否かを問い合わせ
る。
【0054】すなわち、給湯装置本体1、リモートコン
トローラ2、および端末装置3は、たとえば非使用状態
が所定時間継続したときに制御部12,22,32の判
断により自動的に通常動作モードから省電力動作モード
に移行するが、非使用状態が所定時間継続していなくて
も、非使用状態であれば省電力動作可能であるので、そ
れを調べるのである。
【0055】全てのリモートコントローラ2および端末
装置3から省電力動作可能である旨の回答があれば、制
御部12が、全てのリモートコントローラ2および端末
装置3に対して省電力動作モードに移行すべき旨の指示
を送信する。この指示を受信したリモートコントローラ
2および端末装置3は、通常動作モードから省電力動作
モードに移行し、たとえば表示装置への電源供給を停止
するなどの所定の処理を実行する。
【0056】さらに給湯装置本体1の制御部12は、電
源制御部13を制御して、電源部14の出力電圧を下降
させる。具体的には、マイクロコンピュータ77の所定
の出力ポートから、たとえば図4の(a)のような所定
周期のパルス状の電圧を出力する。換言すれば、所定時
間のハイレベル出力と、それに比べて相当に長時間のロ
ーレベル出力とを、交互に繰り返す。これにより出力端
子58,59からは、図4の(b)のような出力電圧が
出力される。
【0057】ここで、マイクロコンピュータ77の所定
の出力ポートからローレベルの電圧が出力されると、ト
ランジスタ62がオフし、抵抗器70に電流が流れなく
なる。したがって、出力ポートからハイレベルの電圧が
出力されているときと比較して、抵抗器66を流れる出
力電圧制御電流が小さくなり、抵抗器66の両端間電圧
が小さくなる。そして、それに応じてホトカプラ61の
発光ダイオード61aを流れる電流が変化し、発光ダイ
オード61aから出力される光量が変化する。これによ
り、ホトカプラ61のホトトランジスタ61bから出力
される電流が変化する。この電流は発振制御部41に供
給され、発振制御部41が、電界効果トランジスタ44
によるスイッチング動作のデューティー比を変化させ
る。この結果、出力端子58,59からの出力電圧がた
とえば7ボルトに調整される。
【0058】この状態で、マイクロコンピュータ77の
所定の出力ポートからの出力が所定時間ハイレベルにな
ると、定電圧制御部42および発振制御部41の動作に
より、図4の(b)のように、出力端子58,59から
の出力電圧が7ボルトから次第に増加し、次に減少して
7ボルトに戻る。そして、この出力端子58,59から
の出力電圧が減少している期間Tにおいては、電界効果
トランジスタ44がスイッチング動作を行わない。すな
わち、電界効果トランジスタ44が間欠的にスイッチン
グ動作を行なうことになる。この結果、給湯装置本体
1、リモートコントローラ2、端末装置3の全てが省電
力動作モードの状態では、出力端子58,59からの出
力電圧は、正確に7ボルトに維持されるわけではなく、
周期的に変動しつつ、ほぼ7ボルトに維持されることに
なる。
【0059】また、図示していないが、出力端子58,
59からの出力電圧はA/Dコンバータを介してマイク
ロコンピュータ77の所定の入力ポートに入力されてお
り、マイクロコンピュータ77により監視されている。
そして、マイクロコンピュータ77は、給湯装置本体
1、リモートコントローラ2、および端末装置3の全て
が省電力動作モードであるとき、すなわち出力端子5
8,59からの出力電圧がほぼ7ボルトであるべきとき
に、出力電圧の異常を検出すれば、その旨をリモートコ
ントローラ2に通知し、操作表示部23の表示装置に表
示させる。このとき、リモートコントローラ2の制御部
22は、一時的に省電力動作モードを解除し、表示が可
能な状態にする。もちろん、このような異常表示は、複
数のリモートコントローラ2が存在する場合、そのうち
の一部のみで行ってもよいし、リモートコントローラ2
での表示とともに、あるいはそれに代えて、給湯装置本
体1の操作表示部15や端末装置3の操作表示部33で
行ってもよい。
【0060】このように、省電力動作モード時に、電源
制御部13が、電源部14の出力電圧を低下させ、しか
も、電界効果トランジスタ44のスイッチング動作を間
欠的に行わせるので、良好に省電力効果を向上させるこ
とができる。すなわち、給湯装置本体1、リモートコン
トローラ2、および端末装置3の回路は多くが定電流負
荷であるので、電源電圧を低下させることにより、消費
電力が少なくなる。しかも、スイッチング動作を間欠的
に行わせることにより、スイッチングの回数が減り、ス
イッチングロスが減少することからも、消費電力を低減
できる。
【0061】また、給湯装置本体1、リモートコントロ
ーラ2、および端末装置3のうちのいずれかが通常動作
モードから省電力動作モードに移行したときに、他の機
器が未使用すなわち省電力動作可能な状態であれば、全
てを省電力動作モードに移行させ、しかも電源部14か
ら供給される電源電圧を低下させるので、良好に省電力
効果を向上させることができる。すなわち、各機器によ
る独自の判断で通常動作モードから省電力動作モードに
移行する場合と比較して、早期に全ての機器を省電力動
作モードに移行させることができることから、全体とし
て消費電力を低減できる。しかもそのとき、電源電圧を
低下させるので、さらに消費電力を低減できる。その
上、本実施形態のようにスイッチング動作を間欠的に行
わせるようにすれば、スイッチングロスの低減により省
電力効果を一層向上させることができる。なお、給湯装
置本体1、リモートコントローラ2、および端末装置3
のうちのいずれかが通常動作モードから省電力動作モー
ドに移行しなくても、給湯装置本体1、リモートコント
ローラ2、および端末装置3の全てが省電力動作可能な
状態になったときに、全てを省電力動作モードに移行さ
せるように構成してもよい。
【0062】また、省電力動作モード時に、電源部14
の出力電圧が異常である場合、その旨を表示などにより
報知するので、たとえば省電力動作モードであるにも係
わらず電源部14の出力電圧が低下していなかったよう
な場合、使用者は即座にそれを知ることができ、修理の
依頼を行うなどして、省電力を確保できる。
【0063】なお、上記実施形態においては、図3のよ
うな回路で電源部14の出力電圧を切り替えたが、本発
明の第2の側面においては、図5に示すような回路で電
源装置の出力電圧を切り替えてもよい。すなわち、マイ
クロコンピュータ81の出力によりトランジスタ82を
オン・オフさせることにより、出力電圧を切り替えるの
である。具体的には、通常動作モード時には、マイクロ
コンピュータ81の出力はローレベルであり、トランジ
スタ82はオフしている。そして、省電力動作モード時
には、マイクロコンピュータ81の出力がハイレベルに
なり、トランジスタ82がオンする。これにより、抵抗
器83に抵抗器84が並列に接続され、抵抗器83の抵
抗値が小さくなったのと同様の効果が生じるので、出力
電圧Voが低下する。なお、抵抗器85の両端間電圧
は、シャントレギュレータ86により常に基準電圧Vr
efに保持されている。87は抵抗器である。
【0064】さらに、本発明の第2の側面においては、
図6に示すような回路で電源装置の出力電圧を切り替え
てもよい。すなわち、通常動作モード時は、マイクロコ
ンピュータ91の出力ポート91aは、ローレベルであ
る。また、抵抗器92の両端間電圧は、シャントレギュ
レータ93により常に基準電圧Vrefに保持されてい
る。したがって、出力電圧Voは、抵抗器92,94の
抵抗値とシャントレギュレータ93の基準電圧Vref
とによって決定される値に維持される。そして、省電力
動作モード時には、マイクロコンピュータ91の出力ポ
ート91aからデジタルデータをアナログ変換した電圧
が出力される。これにより、抵抗器95を介して抵抗器
92に電流が流入するので、抵抗器94を流れる電流が
減少し、この結果、出力電圧Voが低下する。そして、
出力電圧Voはマイクロコンピュータ91の入力ポート
91bに入力されてデジタルデータに変換される。すな
わち、出力電圧Voがマイクロコンピュータ91によっ
て監視される。出力電圧Voが省電力動作モード時にお
ける所定の電圧でない場合、マイクロコンピュータ91
は、出力電圧Voが所定の電圧になるように、出力ポー
ト91aから出力する電圧を可変させる。なお、96は
抵抗器である。
【0065】また、上記実施形態においては、省電力動
作モード時に、電源部14の出力電圧を低下させ、かつ
間欠動作するように構成したが、本発明の第1および第
3の側面においては、電源部14の出力電圧を低下させ
ることなく、間欠動作のみを行わせてもよい。
【0066】また、上記実施形態においては、省電力動
作モード時に、電界効果トランジスタ44のスイッチン
グ動作のデューティー比を可変させることにより電源部
14の出力電圧を変化させたが、電界効果トランジスタ
44のスイッチング動作の周波数を可変させることによ
り電源部14の出力電圧を変化させてもよい。
【0067】また、上記実施形態においては、リモート
コントローラ2および端末装置3の全てが給湯装置本体
1と通信を行えるように構成したが、電源部14から電
源を供給され、かつ給湯装置本体1との通信機能を有し
ていない端末装置3を含んでいてもよい。この場合、通
信機能を有していない端末装置3は、給湯装置本体1の
電源部14から供給される電源電圧を監視することによ
って、電源電圧が省電力動作モード用の低い電圧に切り
替わったときに、自己が省電力動作可能な状態であれ
ば、省電力動作モードに移行すればよい。
【0068】また、上記実施形態においては、リモート
コントローラ2および端末装置3の全てが給湯装置本体
1の電源部14から電源を供給されるように構成した
が、給湯装置本体1と通信可能で、かつ電源部14から
電源を供給されない端末装置3を含んでいてもよい。こ
の場合でも、当該端末装置3の動作状況によっては給湯
装置本体1が省電力動作を行えない場合があるので、当
該端末装置3の動作状況を問い合わせる必要がある。ま
た、当該端末装置3を迅速に省電力動作モードに移行さ
せることにより、給湯装置全体としての消費電力を低減
させることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の側
面によれば、間欠発振制御手段が、発振制御手段を制御
して間欠発振動作を行わせることにより、機器の省電力
動作モード時に、スイッチング素子によるスイッチング
動作を間欠的に行わせるので、スイッチングロスを低減
できることから、省電力効果を向上させることができ
る。
【0070】また、本発明の第2の側面によれば、出力
電圧切替手段が、通信手段を介して得られる情報に基づ
いて、機器本体および端末装置の全てが省電力動作モー
ドで動作することが可能と判断したときに、電源装置に
よる供給電圧を通常動作時の電圧から省電力動作時の電
圧に低下させるので、省電力効果を向上させることがで
きる。
【0071】また、本発明の第3の側面によれば、間欠
発振制御手段が、通信手段を介して得られる情報に基づ
いて、機器本体および端末装置の全てが省電力動作モー
ドで動作することが可能と判断したときに、スイッチン
グ電源装置のスイッチング素子によるスイッチング動作
を間欠的に行わせるので、省電力効果を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における電源制御装置を備
えた給湯装置の概略構成図である。
【図2】給湯装置本体の電源制御部および電源部の回路
図である。
【図3】定電圧制御部の回路図である。
【図4】電源制御部の制御電圧および電源部の出力電圧
の波形図である。
【図5】他の実施形態における出力回路の回路図であ
る。
【図6】さらに他の実施形態における出力回路の回路図
である。
【符号の説明】
1 給湯装置本体 2 リモートコントローラ 3 端末装置 11 通信部 12 制御部 13 電源制御部 14 電源部 15 操作表示部 21 通信部 22 制御部 23 操作表示部 31 通信部 32 制御部 33 操作表示部 41 発振制御部 42 定電圧制御部 43 トランス 44 電界効果トランジスタ 77 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 剛生 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 吉田 猛 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 5B011 LL01 LL11 5H730 AA14 AS01 AS12 BB43 BB57 DD04 DD26 EE02 EE07 EE59 FD01 FF09 FG05 FG11 FG12 FG22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常動作モードと省電力動作モードとを
    有する機器に電源を供給するためのスイッチング電源装
    置を制御する電源制御装置であって、 前記スイッチング電源装置は、トランスと、このトラン
    スの1次巻線に流れる電流をスイッチングするスイッチ
    ング素子と、このスイッチング素子のスイッチング動作
    を制御する発振制御手段とを有し、 前記発振制御手段を制御して間欠発振動作を行わせるこ
    とにより、前記機器の省電力動作モード時に、前記スイ
    ッチング素子によるスイッチング動作を間欠的に行わせ
    る間欠発振制御手段を備えたことを特徴とする、電源制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記発振制御手段を制御することによ
    り、前記機器の通常動作モード時と省電力動作モード時
    とで前記スイッチング電源装置の出力電圧を互いに異な
    らせ、省電力動作モード時には通常動作モード時よりも
    低い電圧を出力させる出力電圧切替手段を有する、請求
    項1に記載の電源制御装置。
  3. 【請求項3】 機器本体と、この機器本体の動作に関連
    する動作を行う任意数の端末装置とを有する機器の電源
    装置を制御する電源制御装置であって、 前記機器本体および前記端末装置は、相互に通信を行う
    ための通信手段をそれぞれ有し、かつ、それぞれ通常動
    作モードと省電力動作モードとを有し、 前記電源装置は、少なくとも前記機器本体に電源を供給
    し、 前記通信手段を介して得られる情報に基づいて、前記機
    器本体および前記端末装置の全てが省電力動作モードで
    動作することが可能と判断したときに、前記電源装置に
    よる供給電圧を通常動作時の電圧から省電力動作時の電
    圧に低下させる出力電圧切替手段を有する出力制御手段
    を備えたことを特徴とする、電源制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電源装置は、トランスと、このトラ
    ンスの1次巻線に流れる電流をスイッチングするスイッ
    チング素子と、このスイッチング素子のスイッチング動
    作を制御する発振制御手段とを有するスイッチング電源
    装置であり、 前記出力制御手段は、前記発振制御手段を制御して間欠
    発振動作を行わせることにより、省電力動作モード時
    に、前記スイッチング素子によるスイッチング動作を間
    欠的に行わせる間欠発振制御手段を有する、請求項3に
    記載の電源制御装置。
  5. 【請求項5】 省電力動作モード時に、前記電源装置の
    出力電圧を検出し、その検出電圧が異常であるか否かを
    判断する異常検出手段と、 前記異常検出手段により異常が検出されたときに、その
    旨を報知する異常報知手段とを有する、請求項3または
    4に記載の電源制御装置。
  6. 【請求項6】 機器本体と、この機器本体の動作に関連
    する動作を行う任意数の端末装置とを有する機器のスイ
    ッチング電源装置を制御する電源制御装置であって、 前記機器本体および前記端末装置は、相互に通信を行う
    ための通信手段をそれぞれ有し、かつ、それぞれ通常動
    作モードと省電力動作モードとを有し、 前記スイッチング電源装置は、少なくとも前記機器本体
    に電源を供給し、 前記通信手段を介して得られる情報に基づいて、前記機
    器本体および前記端末装置の全てが省電力動作モードで
    動作することが可能と判断したときに、前記スイッチン
    グ電源装置のスイッチング素子によるスイッチング動作
    を間欠的に行わせる間欠発振制御手段を有する出力制御
    手段を備えたことを特徴とする、電源制御装置。
  7. 【請求項7】 前記出力制御手段は、前記機器本体およ
    び前記端末装置のうちのいずれかが通常動作モードから
    省電力動作モードに移行したときに、前記通信手段を介
    して得られる情報に基づいて、他の機器本体および端末
    装置の全てが省電力動作モードで動作することが可能か
    否かを判断する、請求項3ないし6のいずれかに記載の
    電源制御装置。
  8. 【請求項8】 前記出力制御手段によって前記機器本体
    および前記端末装置の全てが省電力動作モードで動作す
    ることが可能であると判断されたときに、前記通信手段
    を介して前記機器本体および前記端末装置の全てを省電
    力動作モードに移行させる省電力動作モード移行指示手
    段を有する、請求項3ないし7のいずれかに記載の電源
    制御装置。
  9. 【請求項9】 前記電源装置は、前記機器本体および前
    記端末装置の全てに電源を供給している、請求項3ない
    し8のいずれかに記載の電源制御装置。
  10. 【請求項10】 前記端末装置は、前記機器本体を遠隔
    操作するための遠隔操作装置を含む、請求項3ないし9
    のいずれかに記載の電源制御装置。
  11. 【請求項11】 前記機器は、給湯装置であり、 前記機器本体は、給湯機能を有する給湯装置本体であ
    り、 前記端末装置は、前記給湯装置本体から温水を供給され
    ることにより所要の機能を発揮する各種装置を含む、請
    求項3ないし10のいずれかに記載の電源制御装置。
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